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第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
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天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
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第30巻(巳の巻)
序
凡例
総説
第1篇 高砂の松
01 主従二人
〔843〕
02 乾の滝
〔844〕
03 清めの滝
〔845〕
04 懐旧の歌
〔846〕
第2篇 珍野瞰下
05 下坂の歌
〔847〕
06 樹下の一宿
〔848〕
07 提燈の光
〔849〕
08 露の道
〔850〕
第3篇 神縁微妙
09 醜の言霊
〔851〕
10 妖雲晴
〔852〕
11 言霊の妙
〔853〕
12 マラソン競争
〔854〕
13 都入
〔855〕
第4篇 修理固成
14 霊とパン
〔856〕
15 花に嵐
〔857〕
16 荒しの森
〔858〕
17 出陣
〔859〕
18 日暮シの河
〔860〕
19 蜘蛛の児
〔861〕
20 雉と町
〔862〕
第5篇 山河動乱
21 神王の祠
〔863〕
22 大蜈蚣
〔864〕
23 ブール酒
〔865〕
24 陥穽
〔866〕
附記 湯ケ島温泉
附記 天津祝詞解
附記 デモ国民歌
余白歌
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> 第4篇 修理固成 > 第15章 花に嵐
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第一五章
花
(
はな
)
に
嵐
(
あらし
)
〔八五七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第30巻 海洋万里 巳の巻
篇:
第4篇 修理固成
よみ(新仮名遣い):
しゅうりこせい
章:
第15章 花に嵐
よみ(新仮名遣い):
はなにあらし
通し章番号:
857
口述日:
1922(大正11)年08月15日(旧06月23日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年9月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
この地方の住人は言依別命と国依別命の教えにより、飢饉の際にお留川の御倉魚を食料とすることを許されて、餓死の危機を免れることができた。そのため、たちまち三五教の勢いはこの地を席巻した。
言依別命が旅立ってからは、国依別が御倉の社を中心として祭祀を執り行い教えを説き、宣伝歌を作って国人たちを導いていた。
国依別は、信者の中からすぐれて熱心なパークスという男を選んで足彦と名を与え、御倉の社の宣伝使と任命して後事を託し、自らは言依別命の命にしたがってヒルの国を目指して旅立った。
国依別がチルの里にさしかかると、ウラル教の宣伝使・ブール、ユーズ、アナンらが立ちはだかり、三五教に信者を奪われた怨みをはらそうと、国依別を取り囲んだ。しかし球の玉の神力を身につけた国依別の霊光に照らされて、ウラル教徒たちは逃げ散ってしまった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-02-13 17:07:59
OBC :
rm3015
愛善世界社版:
180頁
八幡書店版:
第5輯 636頁
修補版:
校定版:
192頁
普及版:
71頁
初版:
ページ備考:
001
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
、
002
国依別
(
くによりわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
の
理解
(
りかい
)
に
依
(
よ
)
りて、
003
此
(
この
)
地方
(
ちはう
)
一帯
(
いつたい
)
の
住民
(
ぢうみん
)
は
殆
(
ほとん
)
ど
全滅
(
ぜんめつ
)
せむとしたるを、
004
御倉魚
(
みくらうを
)
を
食
(
しよく
)
することを
許
(
ゆる
)
されてより、
005
忽
(
たちま
)
ち
元気
(
げんき
)
恢復
(
くわいふく
)
し、
006
且
(
か
)
つ
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
を
始
(
はじ
)
め
国依別
(
くによりわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
を
神
(
かみ
)
の
如
(
ごと
)
く
尊敬
(
そんけい
)
し、
007
直
(
ただち
)
に
救世
(
きうせい
)
済民
(
さいみん
)
の
教
(
をしへ
)
は
三五教
(
あななひけう
)
に
若
(
し
)
くものなしと、
008
数十万
(
すうじふまん
)
人
(
にん
)
の
人々
(
ひとびと
)
はウラル
教
(
けう
)
を
脱退
(
だつたい
)
して
悉
(
ことごと
)
く
三五教
(
あななひけう
)
に
入信
(
にふしん
)
して
了
(
しま
)
つた。
009
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
は
早
(
はや
)
くも
此
(
この
)
地
(
ち
)
を
去
(
さ
)
りたれば、
010
跡
(
あと
)
に
国依別
(
くによりわけ
)
只一人
(
ただひとり
)
、
011
御倉
(
みくら
)
の
社
(
やしろ
)
を
中心
(
ちうしん
)
として
教勢
(
けうせい
)
忽
(
たちま
)
ちに
振
(
ふる
)
ひ、
012
猫
(
ねこ
)
も
杓子
(
しやくし
)
も、
013
三五教
(
あななひけう
)
にあらざれば
救
(
すく
)
はれ
難
(
がた
)
し、
014
又
(
また
)
正
(
ただ
)
しき
人間
(
にんげん
)
には
非
(
あら
)
ざるべしとまで
崇拝
(
すうはい
)
するに
到
(
いた
)
りける。
015
国依別
(
くによりわけ
)
は
三五教
(
あななひけう
)
の
教理
(
けうり
)
を
諄々
(
じゆんじゆん
)
として
説
(
と
)
きさとし、
016
且
(
か
)
つ
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
や
神言
(
かみごと
)
を
教
(
をし
)
へ、
017
御倉
(
みくら
)
の
社
(
やしろ
)
に
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
、
018
豊国姫
(
とよくにひめの
)
命
(
みこと
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
諸神霊
(
しよしんれい
)
を
合祀
(
がふし
)
し、
019
崇敬
(
すうけい
)
の
的
(
まと
)
と
定
(
さだ
)
めた。
020
国依別
(
くによりわけ
)
は、
021
又
(
また
)
一種
(
いつしゆ
)
の
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
作
(
つく
)
り、
022
国人
(
くにびと
)
に
平素
(
へいそ
)
高唱
(
かうしやう
)
すべく
教
(
をし
)
へ
導
(
みちび
)
きける。
023
国依別
(
くによりわけ
)
『
高天原
(
たかあまはら
)
に
現
(
あ
)
れませる
024
国
(
くに
)
の
御祖
(
みおや
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
025
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
は
026
普
(
あまね
)
く
世人
(
よびと
)
を
救
(
すく
)
はむと
027
天
(
あめ
)
の
御柱
(
みはしら
)
つき
固
(
かた
)
め
028
国
(
くに
)
の
御柱
(
みはしら
)
つきこらし
029
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
現
(
あ
)
れませる
030
豊国姫
(
とよくにひめの
)
大神
(
おほかみ
)
と
031
力
(
ちから
)
を
合
(
あは
)
せ
玉
(
たま
)
ひつつ
032
神世
(
かみよ
)
を
開
(
ひら
)
かせ
玉
(
たま
)
ひけり
033
天足彦
(
あだるのひこ
)
や
胞場姫
(
えばひめ
)
の
034
醜
(
しこ
)
の
霊
(
みたま
)
に
現
(
あ
)
れませる
035
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
や
醜狐
(
しこぎつね
)
036
曲鬼
(
まがおに
)
共
(
ども
)
がはびこりて
037
世
(
よ
)
は
常暗
(
とこやみ
)
となり
果
(
は
)
てぬ
038
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
は
是非
(
ぜひ
)
もなく
039
千座
(
ちくら
)
の
置戸
(
おきど
)
を
負
(
お
)
ひ
玉
(
たま
)
ひ
040
天教山
(
てんけうざん
)
の
火坑
(
くわかう
)
より
041
根底
(
ねそこ
)
の
国
(
くに
)
に
落
(
お
)
ち
玉
(
たま
)
ひ
042
豊国姫
(
とよくにひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
043
深
(
ふか
)
く
其
(
その
)
身
(
み
)
を
忍
(
しの
)
ばせつ
044
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
ひけり。
045
ウラルの
彦
(
ひこ
)
やウラル
姫
(
ひめ
)
046
大国彦
(
おほくにひこ
)
や
大国
(
おほくに
)
の
047
姫
(
ひめ
)
の
命
(
みこと
)
の
枝神
(
えだがみ
)
は
048
天地
(
あめつち
)
四方
(
よも
)
の
国々
(
くにぐに
)
を
049
醜
(
しこ
)
の
煙
(
けぶり
)
に
包
(
つつ
)
まむと
050
曲
(
まが
)
の
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
きつつ
051
世
(
よ
)
を
曇
(
くも
)
らせし
忌々
(
ゆゆ
)
しさよ
052
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
に
現
(
あ
)
れませる
053
神
(
かむ
)
伊弉諾
(
いざなぎの
)
大神
(
おほかみ
)
は
054
妹
(
いも
)
伊弉冊
(
いざなみ
)
の
大神
(
おほかみ
)
と
055
大空
(
おほぞら
)
高
(
たか
)
く
渡
(
わた
)
したる
056
天浮橋
(
あめのうきはし
)
に
立
(
た
)
ち
玉
(
たま
)
ひ
057
泥
(
どろ
)
に
沈
(
しづ
)
みし
海原
(
うなばら
)
を
058
コオロ コオロに
掻
(
か
)
き
鳴
(
な
)
らし
059
神生
(
かみう
)
み
国生
(
くにう
)
み
人
(
ひと
)
を
生
(
う
)
み
060
天教山
(
てんけうざん
)
にましませる
061
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
や
木
(
こ
)
の
花姫
(
はなひめ
)
の
062
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
に
神業
(
しんげふ
)
を
063
授
(
さづ
)
け
玉
(
たま
)
ひて
葦原
(
あしはら
)
の
064
瑞穂
(
みづほ
)
の
国
(
くに
)
を
開
(
ひら
)
きけり
065
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
066
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
のいや
高
(
たか
)
く
067
教
(
をしへ
)
の
道
(
みち
)
のいや
広
(
ひろ
)
く
068
埴安彦
(
はにやすひこ
)
や
埴安姫
(
はにやすひめ
)
の
069
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
と
身
(
み
)
を
変
(
か
)
へて
070
黄金山
(
わうごんさん
)
下
(
か
)
に
出現
(
しゆつげん
)
し
071
三五
(
さんご
)
の
月
(
つき
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
072
完美
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
説
(
と
)
き
玉
(
たま
)
ふ
073
これぞ
誠
(
まこと
)
の
三五
(
あななひ
)
の
074
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
の
御教
(
みをしへ
)
ぞ
075
あゝ
諸人
(
もろびと
)
よ
諸人
(
もろびと
)
よ
076
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御光
(
みひか
)
りに
077
一日
(
ひとひ
)
も
早
(
はや
)
く
目
(
め
)
を
覚
(
さ
)
ませ
078
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
る
共
(
とも
)
曇
(
くも
)
る
共
(
とも
)
079
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
080
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
081
三五教
(
あななひけう
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
082
夢
(
ゆめ
)
にも
忘
(
わす
)
るること
勿
(
なか
)
れ
083
神
(
かみ
)
を
忘
(
わす
)
れし
其
(
その
)
時
(
とき
)
は
084
身
(
み
)
に
苦
(
くる
)
しみの
来
(
きた
)
る
時
(
とき
)
085
心
(
こころ
)
の
悩
(
なや
)
みの
来
(
く
)
る
時
(
とき
)
ぞ
086
如何
(
いか
)
なる
事
(
こと
)
のありとても
087
神
(
かみ
)
を
忘
(
わす
)
れな
三五
(
あななひ
)
の
088
道
(
みち
)
の
誠
(
まこと
)
に
離
(
はな
)
れなよ
089
神
(
かみ
)
は
汝
(
なんぢ
)
と
倶
(
とも
)
にあり
090
神
(
かみ
)
の
御水火
(
みいき
)
を
受
(
うけ
)
つぎし
091
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
092
神
(
かみ
)
に
次
(
つい
)
での
第一
(
だいいち
)
に
093
尊
(
たふと
)
き
者
(
もの
)
ぞ
人
(
ひと
)
の
身
(
み
)
は
094
決
(
けつ
)
して
賤
(
いや
)
しき
者
(
もの
)
ならず
095
曇
(
くも
)
り
汚
(
けが
)
れし
人
(
ひと
)
の
身
(
み
)
と
096
教
(
をし
)
へて
諭
(
さと
)
す
御教
(
みをしへ
)
が
097
ありと
知
(
し
)
るなら
逸早
(
いちはや
)
く
098
互
(
たがひ
)
に
心
(
こころ
)
を
注
(
そそ
)
ぎ
合
(
あ
)
ひ
099
邪道
(
じやだう
)
に
陥
(
おちい
)
ること
勿
(
なか
)
れ
100
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
斎
(
まつ
)
りたる
101
御倉
(
みくら
)
の
山
(
やま
)
の
竜世姫
(
たつよひめ
)
102
大地
(
だいち
)
の
主
(
ぬし
)
と
現
(
あ
)
れませる
103
金勝要
(
きんかつかねの
)
大神
(
おほかみ
)
の
104
珍
(
うづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
分霊
(
わけみたま
)
105
高砂島
(
たかさごじま
)
に
永久
(
とこしへ
)
に
106
鎮
(
しづ
)
まりゐまして
国人
(
くにびと
)
の
107
幸
(
さち
)
を
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
ふなり
108
如何
(
いか
)
なる
教
(
をしへ
)
の
来
(
きた
)
る
共
(
とも
)
109
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
余所
(
よそ
)
にして
110
心
(
こころ
)
を
曇
(
くも
)
らす
事
(
こと
)
勿
(
なか
)
れ
111
竜世
(
たつよ
)
の
姫
(
ひめ
)
を
祀
(
まつ
)
りたる
112
御倉
(
みくら
)
の
山
(
やま
)
の
社
(
やしろ
)
こそ
113
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
に
114
次
(
つい
)
で
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
なるぞ
115
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
116
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
に
立返
(
たちかへ
)
り
117
すべての
物
(
もの
)
を
慈
(
いつくし
)
み
118
互
(
たがひ
)
に
争
(
あらそ
)
ふこと
勿
(
なか
)
れ
119
神
(
かみ
)
を
尊
(
たふと
)
び
国
(
くに
)
の
君
(
きみ
)
120
敬
(
うやま
)
ひまつり
世
(
よ
)
の
人
(
ひと
)
に
121
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
隈
(
くま
)
もなく
122
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
すは
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
と
123
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でたる
人草
(
ひとぐさ
)
の
124
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
守
(
まも
)
るべき
125
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つの
務
(
つと
)
めなり
126
三五教
(
あななひけう
)
の
神司
(
かむづかさ
)
127
国依別
(
くによりわけ
)
が
此
(
この
)
地
(
ち
)
をば
128
去
(
さ
)
るに
臨
(
のぞ
)
んで
国人
(
くにびと
)
に
129
記念
(
きねん
)
の
歌
(
うた
)
を
作
(
つく
)
りおく
130
アヽ
国人
(
くにびと
)
よ
国人
(
くにびと
)
よ
131
暇
(
ひま
)
ある
毎
(
ごと
)
に
読
(
よ
)
み
慣
(
なら
)
ひ
132
歌
(
うた
)
に
踊
(
をど
)
りに
音楽
(
おんがく
)
に
133
合
(
あは
)
して
心
(
こころ
)
を
慰
(
なぐさ
)
めつ
134
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
ひます
135
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
を
136
和
(
なご
)
めまつれよ
此
(
この
)
歌
(
うた
)
に
137
歌
(
うた
)
は
天地
(
てんち
)
の
神霊
(
しんれい
)
を
138
感動
(
かんどう
)
さする
神秘
(
しんぴ
)
ぞや
139
世間話
(
せけんばなし
)
や
無駄話
(
むだばなし
)
140
云
(
い
)
ふ
暇
(
ひま
)
あらば
一時
(
ひととき
)
も
141
夢
(
ゆめ
)
にも
忘
(
わす
)
れず
此
(
この
)
歌
(
うた
)
を
142
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまえ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
143
山
(
やま
)
の
上
(
へ
)
行
(
ゆ
)
くも
又
(
また
)
河
(
かは
)
へ
144
浸
(
ひた
)
る
時
(
とき
)
しも
村肝
(
むらきも
)
の
145
心
(
こころ
)
長閑
(
のどか
)
に
歌
(
うた
)
へかし
146
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
147
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ
148
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
149
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
150
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
151
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞直
(
ききなほ
)
せ
152
過
(
あやま
)
ちあれば
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
す
153
三五教
(
あななひけふ
)
を
呉々
(
くれぐれ
)
も
154
忘
(
わす
)
れざらまし
何時迄
(
いつまで
)
も
155
世人
(
よびと
)
の
為
(
ため
)
に
残
(
のこ
)
しおく』
156
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
を
作
(
つく
)
りて、
157
最
(
もつと
)
も
熱心
(
ねつしん
)
なる
信者
(
しんじや
)
の
中
(
なか
)
にて
気
(
き
)
の
利
(
き
)
いたるパークスと
云
(
い
)
ふ
男
(
をとこ
)
に、
158
足彦
(
たるひこ
)
と
云
(
い
)
ふ
名
(
な
)
を
与
(
あた
)
へ、
159
宣伝使
(
せんでんし
)
の
列
(
れつ
)
に
加
(
くは
)
へ
御倉
(
みくら
)
の
社
(
やしろ
)
を
守
(
まも
)
りつつ、
160
国人
(
くにびと
)
に
三五
(
あななひ
)
の
教理
(
けうり
)
を
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
すべく
命
(
めい
)
じおき、
161
国依別
(
くによりわけ
)
は
又
(
また
)
もやここを
立出
(
たちい
)
でて、
162
ヒルの
国
(
くに
)
の
都
(
みやこ
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
163
チルの
里
(
さと
)
の
荒
(
あら
)
しの
森
(
もり
)
に
差
(
さし
)
かかる
時
(
とき
)
しもあれや、
164
黄昏
(
たそがれ
)
の
暗
(
やみ
)
に
紛
(
まぎ
)
れて
現
(
あら
)
はれ
出
(
い
)
でたる
四五
(
しご
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
、
165
国依別
(
くによりわけ
)
の
前
(
まへ
)
に
大手
(
おほで
)
を
拡
(
ひろ
)
げ、
166
甲『
其
(
その
)
方
(
はう
)
は
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
、
167
よくも
吾々
(
われわれ
)
に
恥
(
はぢ
)
を
見
(
み
)
せよつたなア。
168
かく
申
(
まを
)
さば
別
(
べつ
)
に
名乗
(
なの
)
らずとも、
169
此
(
この
)
方
(
はう
)
の
名
(
な
)
は
分
(
わか
)
つて
居
(
ゐ
)
る
筈
(
はず
)
、
170
サアどうぢや。
171
如何
(
いか
)
に
其
(
その
)
方
(
はう
)
、
172
弁舌
(
べんぜつ
)
巧
(
たくみ
)
なりとて、
173
実行力
(
じつかうりよく
)
には
叶
(
かな
)
ふまい。
174
尋常
(
じんじやう
)
に
手
(
て
)
をまはすか、
175
但
(
ただし
)
はチルの
渓谷
(
けいこく
)
に、
176
吾々
(
われわれ
)
監視
(
かんし
)
の
下
(
もと
)
に
身
(
み
)
を
投
(
な
)
げて
自滅
(
じめつ
)
いたすか、
177
それも
不服
(
ふふく
)
とあらば、
178
吾々
(
われわれ
)
一同
(
いちどう
)
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
乍
(
なが
)
ら、
179
剣
(
つるぎ
)
の
錆
(
さび
)
となし
呉
(
く
)
れむ。
180
いかに
汝
(
なんぢ
)
勇猛
(
ゆうまう
)
なればとて、
181
数百
(
すうひやく
)
人
(
にん
)
の
味方
(
みかた
)
を
以
(
もつ
)
て、
182
十重
(
とへ
)
二十重
(
はたへ
)
に
取巻
(
とりまき
)
あらば、
183
いつかないつかな、
184
身
(
み
)
を
逃
(
のが
)
るるの
余地
(
よち
)
なかるべし。
185
吾
(
わ
)
れは
云
(
い
)
はずと
知
(
し
)
れたウラル
教
(
けう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
、
186
ブール、
187
ユーズ、
188
アナンの
面々
(
めんめん
)
だ。
189
御倉
(
みくら
)
の
谷間
(
たにあひ
)
に
於
(
おい
)
て
神
(
かみ
)
の
禁
(
きん
)
じた
神魚
(
しんぎよ
)
を
食
(
くら
)
ひ、
190
剰
(
あま
)
つさへ
国人
(
くにびと
)
に
残
(
のこ
)
らず
食
(
く
)
はしめたる
憎
(
につ
)
くき
天則
(
てんそく
)
違反
(
ゐはん
)
の
張本人
(
ちやうほんにん
)
! ウラル
教
(
けう
)
が
数百
(
すうひやく
)
年
(
ねん
)
の
努力
(
どりよく
)
を
一朝
(
いつてう
)
にして
水泡
(
すゐほう
)
に
帰
(
き
)
せしめたる
悪人輩
(
あくにんばら
)
、
191
サア
覚悟
(
かくご
)
を
致
(
いた
)
せ!』
192
と
呼
(
よ
)
ばはる
声
(
こゑ
)
に、
193
自然
(
しぜん
)
に
集
(
あつ
)
まる
数十
(
すうじふ
)
人
(
にん
)
の
人影
(
ひとかげ
)
、
194
『ワーイワーイ』とどよめき
来
(
きた
)
る
騒々
(
さうざう
)
しさ。
195
国依別
(
くによりわけ
)
大口
(
おほぐち
)
あけて
高笑
(
たかわら
)
ひ、
196
国依別
『アツハヽヽ、
197
卑怯
(
ひけふ
)
未練
(
みれん
)
な
汝
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
が
振舞
(
ふるまひ
)
、
198
御倉山
(
みくらやま
)
の
谷
(
たに
)
あひに
於
(
おい
)
て、
199
猫
(
ねこ
)
に
追
(
お
)
はれし
鼠
(
ねずみ
)
の
如
(
ごと
)
くチウの
声
(
こゑ
)
さへ
得
(
え
)
あげず、
200
コソコソと
逃
(
に
)
げ
帰
(
かへ
)
りたる
卑怯者
(
ひけふもの
)
、
201
かかる
為体
(
ていたらく
)
にて、
202
いかで
神
(
かみ
)
の
御子
(
みこ
)
たる
人草
(
ひとぐさ
)
を
教化
(
けうか
)
せむ
事
(
こと
)
、
203
思
(
おも
)
ひもよらず。
204
汝
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
卑怯
(
ひけふ
)
にも
衆
(
しう
)
を
恃
(
たの
)
んで、
205
只一人
(
ただひとり
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
を
苦
(
くるし
)
めむとする
腰抜共
(
こしぬけども
)
、
206
見事
(
みごと
)
、
207
相手
(
あひて
)
になるならなつて
見
(
み
)
よ。
208
吾
(
わが
)
言霊
(
ことたま
)
の
神力
(
しんりき
)
に
依
(
よ
)
つて
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
さず
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
に
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
し、
209
汝
(
なんぢ
)
が
奉
(
ほう
)
ずるウラル
教
(
けう
)
を
根底
(
こんてい
)
より
改革
(
かいかく
)
しくれむ。
210
あゝ
面白
(
おもしろ
)
し
面白
(
おもしろ
)
し』
211
と
又
(
また
)
もやカラカラと
打笑
(
うちわら
)
ふ。
212
ブール、
213
ユーズ、
214
アナンの
大将
(
たいしやう
)
連
(
れん
)
は
寄
(
よ
)
り
来
(
きた
)
れる
数十
(
すうじふ
)
人
(
にん
)
の
味方
(
みかた
)
に
何事
(
なにごと
)
か
合図
(
あひづ
)
をなすや、
215
一斉
(
いつせい
)
にバラバラと
国依別
(
くによりわけ
)
に
向
(
むか
)
つて
武者
(
むしや
)
ぶり
付
(
つ
)
かむとする
其
(
その
)
可笑
(
をか
)
しさ。
216
国依別
(
くによりわけ
)
は『ウン』と
一声
(
ひとこゑ
)
息
(
いき
)
をこめ、
217
右手
(
みぎて
)
の
示指
(
ひとさしゆび
)
を
以
(
もつ
)
て、
218
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
一同
(
いちどう
)
に
速射砲
(
そくしやはう
)
的
(
てき
)
に
左
(
ひだり
)
から
右
(
みぎ
)
へ
振
(
ふ
)
りまはせば、
219
球
(
きう
)
の
玉
(
たま
)
の
神力
(
しんりき
)
を
身
(
み
)
に
納
(
をさ
)
めたる
国依別
(
くによりわけ
)
の
霊光
(
れいくわう
)
は
一
(
ひと
)
しほ
光
(
ひかり
)
強
(
つよ
)
く、
220
何
(
いづ
)
れも
眼
(
まなこ
)
眩
(
くら
)
み
這
(
は
)
う
這
(
ば
)
うの
体
(
てい
)
にて
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
るもあり、
221
其
(
その
)
場
(
ば
)
に
打倒
(
うちたふ
)
れて
苦悶
(
くもん
)
するもあり、
222
恰
(
あたか
)
も
嵐
(
あらし
)
に
花
(
はな
)
の
散
(
ち
)
る
如
(
ごと
)
く、
223
ムラムラパツと
逃
(
に
)
げ
散
(
ち
)
る
可笑
(
をか
)
しさ。
224
国依別
(
くによりわけ
)
は
此
(
この
)
浅
(
あさ
)
ましき
敵
(
てき
)
の
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
て、
225
又
(
また
)
もや
大声
(
おほごゑ
)
に、
226
国依別
『アツハヽヽ、
227
面白
(
おもしろ
)
い
面白
(
おもしろ
)
い』
228
(
大正一一・八・一五
旧六・二三
松村真澄
録)
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