霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一一章 海(うみ)の竜宮(りうぐう)〔三六一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第8巻 霊主体従 未の巻 篇:第3篇 秘露より巴留へ よみ(新仮名遣い):ひるよりはるへ
章:第11章 海の竜宮 よみ(新仮名遣い):うみのりゅうぐう 通し章番号:361
口述日:1922(大正11)年02月07日(旧01月11日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年6月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
日の出神は、面那芸の司の安否を案じて、海底の竜宮城へとやってきた。門前には、正鹿山津見、淤縢山津見の二柱の神が、仁王のように傲然として守っている。
竜宮城に入ろうとする日の出神に対して、淤縢山津見は打ってかかった。しかし日の出神が乗っていた琴平別の化身の大亀が、二人の間に割って入り、千引きの岩となった。
門内からはなにやら騒々しい音が聞こえてくる。日の出神は声を張り上げて名乗りの歌を歌い、自分は面那芸の司を助けるためにやってきたのだ、と明かした。
日の出神と知った正鹿山津見、淤縢山津見は平身低頭して陳謝した。淤縢山津見は殿内へ日の出神来着を知らせに行き、正鹿山津見は日の出神を案内して別殿に迎えた。
城内の一方には、ますます騒々しい音が聞こえてくる。日の出神はただ事ではないと、その音に聞き入っていたがふと正鹿山津見を見ると、それはかつてエルサレムの竜宮城で天使長を務めた、桃上彦であった。桃上彦はかつてエルサレムを混乱に陥れ、国祖ご退隠の遠因を作った神である。
正鹿山津見は、根底の国に落ち行くところを高照姫神に救われて、正鹿山津見と名乗って竜宮城の門番を勤めている来し方を日の出神に泣く泣く語った。
おりしも、竜宮城内の阿鼻叫喚の声はますます激しくなり、日の出神は正鹿山津見にわけを尋ねるが、正鹿山津見は頑として答えない。
日の出神はどんどん奥殿に進もうとするが、正鹿山津見はあわてて先に立ち、奥殿に姿を隠してしまった。日の出神は後に取り残されてしまった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-06-03 17:11:34 文字数:1728 OBC :rm0811
愛善世界社版:73頁 八幡書店版:第2輯 177頁 修補版: 校定版:75頁 普及版:32頁 初版: ページ備考:
001足曳(あしびき)の山(やま)の草木(くさき)は枝(えだ)繁(しげ)り
002葉(は)も春風(はるかぜ)に霞(かす)み行(ゆ)く
003一望(いちばう)千(せん)里(り)の波(なみ)の上(うへ)
004浮(うか)び出(いで)たる八尋(やひろ)の亀(かめ)の其(そ)の背(せな)に
005春日(はるひ)を受(う)けて跨(またが)りつ
006千尋(ちひろ)の浪路(なみぢ)を掻(か)き分(わ)けて
007底(そこ)へ底(そこ)へと沈(しづ)み行(ゆ)く
008御稜威(みいづ)輝(かがや)く伊弉諾(いざなぎ)の
009神(かみ)の命(みこと)の御子(みこ)と生(うま)れし
010大道別(おほみちわけ)の命(みこと)の後身(こうしん)
011日(ひ)の出神(でのかみ)はやうやうに
012大和田津見(おほわだつみ)の神(かみ)の宮(みや)
013底(そこ)ひも知(し)らぬ大神(おほかみ)の
014経綸(しぐみ)の奥(おく)を探(さぐ)らむと
015進(すす)み来(き)ますぞ雄々(をを)しけれ
016 門前(もんぜん)には正鹿(まさか)山津見(やまづみの)神(かみ)、017淤縢山(おどやま)津見(づみの)神(かみ)の二柱(ふたはしら)が、018仁王(にわう)のごとく阿吽(あうん)の息(いき)を凝(こ)らし、019真裸体(まつぱだか)のまま、020全身(ぜんしん)力瘤(ちからこぶ)を現(あら)はして傲然(ごうぜん)として守(まも)り居(ゐ)る。021淤縢山(おどやま)津見(づみの)神(かみ)は、022真先(まつさき)に進(すす)み出(い)で、
023淤縢山津見『ここは竜宮(りうぐう)の入口(いりぐち)なり。024畏(おそ)れ多(おほ)くも大和田津見(おほわだつみ)の大神(おほかみ)の御(おん)住処(すみか)、025何神(なにがみ)の許(ゆる)しを受(う)けて此処(ここ)に到着(たうちやく)せしぞ。026速(すみや)かに本津国(もとつくに)に引返(ひきかへ)さばよし、027違背(ゐはい)に及(およ)ばば此(こ)の拳骨(げんこつ)を御(お)見舞(みまひ)申(まを)さむ』
028と云(い)ふより早(はや)く、029日(ひ)の出神(でのかみ)に打(う)つてかかるを、030琴平別(ことひらわけ)の化身(けしん)なる八尋(やひろ)の大亀(おほがめ)は、031二神(にしん)の間(あひだ)に突立(つつた)ち千引(ちびき)の岩(いは)と化(くわ)し去(さ)りけり。032このとき門内(もんない)より騒々(さうざう)しき物音(ものおと)聞(きこ)え来(き)たり。033日(ひ)の出神(でのかみ)は大音声(だいおんじやう)を張上(はりあ)げ歌(うた)を歌(うた)ひ玉(たま)ふ。
034日の出神『天津(あまつ)御神(みかみ)の御言(みこと)以(も)て
035常世(とこよ)の暗(やみ)を照(てら)さむと
036心(こころ)も軽(かる)き蓑笠(みのかさ)の
037世界(せかい)を巡(めぐ)る宣伝使(せんでんし)
038天津(あまつ)御空(みそら)も海原(うなばら)も
039豊葦原(とよあしはら)の神国(かみくに)も
040大御恵(おほみめぐみ)の隈(くま)もなく
041い行(ゆ)き渡(わた)らふ世(よ)の中(なか)に
042この竜宮(りうぐう)の城(しろ)のみは
043神(かみ)の守(まも)りの弥(いや)深(ふか)き
044試(ため)しに漏(も)るる事(こと)ぞある
045天(あめ)の御柱(みはしら)大神(おほかみ)の
046任(まけ)のまにまに出(い)で来(きた)る
047朝日(あさひ)輝(かがや)く夕日(ゆふひ)照(て)る
048日(ひ)の神国(かみくに)の宣伝使(せんでんし)
049日(ひ)の出神(でのかみ)が現(あら)はれて
050迷(まよ)ひ来(きた)れる面那芸(つらなぎ)の
051神(かみ)の命(みこと)を救(たす)けむと
052琴平別(ことひらわけ)の亀(かめ)に乗(の)り
053ここに現(あら)はれ来(きた)るなり
054千尋(ちひろ)の底(そこ)の海(うみ)の宮(みや)
055其(そ)の岩屋戸(いはやど)を押開(おしひら)き
056音(おと)に名高(なだか)き乙米姫(おとよねひめ)の
057貴(うづ)の命(みこと)の神業(かむわざ)を
058探(さぐ)らむための此(こ)の首途(かどで)
059ただ一時(ひととき)も速(すみや)かに
060これの金門(かなど)を開(ひら)けよや
061吾(われ)は日(ひ)の出神(でのかみ)なるぞ
062淤縢山津見(おどやまづみ)や正鹿山(まさかやま)
063津見(づみ)の命(みこと)の門守(かどまも)り
064深(ふか)き経綸(しぐみ)も不知火(しらぬひ)の
065汝(な)が身(み)の心(こころ)の愚(おろか)さよ
066汝(な)が身(み)の心(こころ)の愚(おろか)さよ』
067と、068声(こゑ)たかだかと歌(うた)ひ玉(たま)へば、069二柱(ふたはしら)の神(かみ)はこの歌(うた)に驚(おどろ)き、070平身(へいしん)低頭(ていとう)ぶるぶる慄(ふる)ひながら、071陳謝(ちんしや)の意(い)を表(へう)しけり。072淤縢山津見(おどやまづみ)は、073一目散(いちもくさん)に門内(もんない)に駈入(かけい)り奥殿(おくでん)に進(すす)み、074何事(なにごと)か奏上(そうじやう)したり。075正鹿山津見(まさかやまづみ)は、076日(ひ)の出神(でのかみ)の先(さき)に立(た)ち、077別殿(べつでん)に迎(むか)へ入(い)れたり。078城内(じやうない)の一方(いつぱう)にはますます騒々(さうざう)しき物音(ものおと)聞(きこ)え来(き)たりければ、079平凡事(ただごと)ならじと、080日(ひ)の出神(でのかみ)は、081耳(みみ)を澄(す)まして聴(き)き入(い)りたまひ、082正鹿山津見(まさかやまづみ)の顔(かほ)をふと眺(なが)め、
083日の出神『やあ、084貴下(きか)は桃上彦(ももがみひこ)に非(あら)ずや。085かかる所(ところ)に金門(かなど)を守(まも)り給(たま)ふは何故(なにゆゑ)ぞ。086それにしても彼(か)の騒々(さうざう)しき物音(ものおと)は如何(いか)に』
087と言葉(ことば)忙(せは)しく問(と)い詰(つ)めたまへば、088正鹿山津見(まさかやまづみ)は、
089正鹿山津見『御(ご)推量(すゐりやう)に違(たが)はず、090われは聖地(せいち)ヱルサレムに於(おい)て、091暫(しば)し天使長(てんしちやう)の職(しよく)を勤(つと)め遂(つひ)には吾(わ)が身(み)の失敗(しつぱい)のために、092国祖(こくそ)国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)に累(るい)を及(およ)ぼし、093八百万(やほよろづ)の神人(かみ)に神退(かむやら)ひに退(やら)はれ、094根(ね)の国(くに)、095底(そこ)の国(くに)に落(お)ち行(ゆ)かむとする時(とき)しも、096慈愛(じあい)深(ふか)き高照姫(たかてるひめの)神(かみ)に救(すく)はれ、097今(いま)は竜宮城(りうぐうじやう)の門番(もんばん)を勤(つと)むる卑(いや)しき身(み)の上(うへ)、098貴下(きか)に斯(かか)る処(ところ)にて御(おん)目(め)にかかり、099実(じつ)に慙愧(ざんき)に堪(た)へず、100陸(あげ)の竜宮(りうぐう)に於(おい)て時(とき)めき渡(わた)りし桃上彦(ももがみひこ)も有為(うゐ)転変(てんぺん)の世(よ)の習(なら)ひ、101世(よ)の荒波(あらなみ)に浚(さら)はれて不知(しらず)不識(しらず)の身(み)の過(あやまち)、102昨日(きのふ)に変(かは)る和田(わだ)の原(はら)、103千尋(ちひろ)の水(みづ)の底(そこ)深(ふか)き、104海(うみ)の竜宮(りうぐう)の門番(もんばん)の日夜(にちや)の苦労(くらう)艱難(かんなん)御(お)察(さつ)しあれ』
105と、106声(こゑ)も曇(くも)りて其(そ)の場(ば)に泣(な)き伏(ふ)しにける。
107 日(ひ)の出神(でのかみ)は同情(どうじやう)の念(ねん)に堪(た)へざるが如(ごと)く、108しばらく差俯向(さしうつむ)いて悲歎(ひたん)の涙(なみだ)さへ流(なが)し居(ゐ)けるが、109更(さら)に言葉(ことば)を継(つ)いで、
110日の出神『貴下(きか)の今日(こんにち)の境遇(きやうぐう)は御(お)察(さつ)し申(まを)す。111至急(しきふ)訊(たづ)ねたきことあり。112彼(か)の騒(さわ)がしき物音(ものおと)は何事(なにごと)ぞ、113委(くは)しく述(の)べられよ』
114正鹿山津見『竜宮海(りうぐうかい)の秘密(ひみつ)、115門番(もんばん)の分際(ぶんざい)として申上(まをしあ)げ難(がた)し。116ただただ貴下(きか)の御(ご)推量(すゐりやう)に任(まか)すのみ』
117と体(てい)よく刎(は)ねつける。118阿鼻(あび)叫喚(けうくわん)の声(こゑ)はますます激(はげ)しく、119あたかも修羅場(しゆらぢやう)のごとき感(かん)じなりける。
120 日(ひ)の出神(でのかみ)は突立(つつた)ち上(あが)り、
121日の出神『桃上彦(ももがみひこ)、122われを奥殿(おくでん)に案内(あんない)されよ』
123と云(い)ひつつ、124どんどんと進(すす)み行(ゆ)かむとする。125桃上彦(ももがみひこ)は周章(あはて)て、
126正鹿山津見『あゝ、127もしもし一寸(ちよつと)待(ま)つて下(くだ)さいませ。128タヽヽヽ大変(たいへん)です。129彼様(あのやう)な処(ところ)へ御(お)出(い)でになつては乙米姫(おとよねひめ)より、130如何(いか)なる厳罰(げんばつ)を蒙(かうむ)るやも知(し)れませぬ。131第一(だいいち)私(わたくし)も共(とも)にあの恐(おそ)ろしい声(こゑ)のする処(ところ)へ投(ほう)り込(こ)まれねばなりませぬ。132先(ま)づ先(ま)づ御(お)待(ま)ち下(くだ)され、133一先(ひとま)づ伺(うかが)つて参(まゐ)ります』
134と、135先(さき)に立(た)ち足早(あしばや)に奥殿(おくでん)目(め)がけて姿(すがた)を隠(かく)したり。136日(ひ)の出神(でのかみ)はただ一人(ひとり)茫然(ばうぜん)として四辺(あたり)をキヨロキヨロと見廻(みまは)し居(ゐ)たまひにけり。
137(大正一一・二・七 旧一・一一 外山豊二録)
138(序文~第一一章 昭和一〇・二・七 於東京銀座林英春方 王仁校正)
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