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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第8巻(未の巻)
序文
凡例
総説
第1篇 智利の都
第1章 朝日丸
第2章 五十韻
第3章 身魂相応
第4章 烏の妻
第5章 三人世の元
第6章 火の玉
第2篇 四十八文字
第7章 蛸入道
第8章 改心祈願
第9章 鏡の池
第10章 仮名手本
第3篇 秘露より巴留へ
第11章 海の竜宮
第12章 身代り
第13章 修羅場
第14章 秘露の邂逅
第15章 ブラジル峠
第16章 霊縛
第17章 敵味方
第18章 巴留の関守
第4篇 巴留の国
第19章 刹那心
第20章 張子の虎
第21章 滝の村
第22章 五月姫
第23章 黒頭巾
第24章 盲目審神
第25章 火の車
第26章 讃嘆
第27章 沙漠
第28章 玉詩異
第29章 原山祇
第5篇 宇都の国
第30章 珍山峠
第31章 谷間の温泉
第32章 朝の紅顔
第33章 天上眉毛
第34章 烏天狗
第35章 一二三世
第36章 大蛇の背
第37章 珍山彦
第38章 華燭の典
第6篇 黄泉比良坂
第39章 言霊解一
第40章 言霊解二
第41章 言霊解三
第42章 言霊解四
第43章 言霊解五
余白歌
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霊主体従(第1~12巻)
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第8巻(未の巻)
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<<< 霊縛
(B)
(N)
巴留の関守 >>>
第一七章
敵味方
(
てきみかた
)
〔三六七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第8巻 霊主体従 未の巻
篇:
第3篇 秘露より巴留へ
よみ(新仮名遣い):
ひるよりはるへ
章:
第17章 敵味方
よみ(新仮名遣い):
てきみかた
通し章番号:
367
口述日:
1922(大正11)年02月08日(旧01月12日)
口述場所:
筆録者:
谷村真友
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年6月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
淤縢山津見は峠を下りながら、蚊々虎が不平ばかりを言って心身がしっかりせぬから、邪霊に取り付かれるのだ、と説教している。二人はまた頓珍漢な問答をしながら下っていく。
すると、傍らに大きな滝があるところへ、四五人の荒くれ男が腰掛けて、なにやらささやきあっている。淤縢山津見と蚊々虎が男たちの前を横切ろうとしたとき、一人が大手を広げて谷道をさえぎった。
曰く、鷹取別のしろしめす巴留の国へは、他国の者は入れない決まりだという。蚊々虎は腕をまくり、ねじ鉢巻で荒男に食ってかかった。荒男は荒熊と名乗り、蚊々虎に喧嘩を吹っかけた。
以外にしぶとい蚊々虎の抵抗に、荒熊は仲間を呼んで、のしてしまおうとする。蚊々虎は得意になって啖呵を切っている。
威勢よく啖呵を切っていた蚊々虎だが、いざ五人の荒男にいっせいに打ってかかられると、たちまち弱音をはいて、淤縢山津見に助けを求めた。淤縢山津見は自業自得、と傍観している。
蚊々虎は荒熊たちに、柔らかく喧嘩しろ、と口の減らない負け惜しみを言っている。荒熊が得意になって蚊々虎をなぶっていると、途端に崖から落ちて谷底に落ち込んでしまった。仲間の四人は驚いて蚊々虎の手足を放した。
蚊々虎は、自分の霊光に打たれて谷底に落ち込みよった、と一人悦に入っている。その間に淤縢山津見は谷底へ降りて、荒熊を助けて引き上げてきた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-06-04 17:27:32
OBC :
rm0817
愛善世界社版:
109頁
八幡書店版:
第2輯 190頁
修補版:
校定版:
111頁
普及版:
48頁
初版:
ページ備考:
001
山頂
(
さんちやう
)
の
木
(
き
)
を
捻倒
(
ねぢたふ
)
す
如
(
ごと
)
き
暴風
(
ばうふう
)
もピタリと
止
(
や
)
みて、
002
頭上
(
づじやう
)
は
酷熱
(
こくねつ
)
の
太陽
(
たいやう
)
輝
(
かがや
)
き
始
(
はじ
)
めたり。
003
淤縢山津見
(
おどやまづみ
)
は、
004
蚊々虎
(
かがとら
)
と
共
(
とも
)
にこの
山
(
やま
)
を
西
(
にし
)
へ
西
(
にし
)
へと
下
(
くだ
)
りつつ、
005
淤縢山津見
『オイ
蚊々虎
(
かがとら
)
、
006
足
(
あし
)
はどうだイ。
007
ちつと
軽
(
かる
)
くなつたか』
008
蚊々虎
『ハイもう
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
です、
009
この
調子
(
てうし
)
なれば
如何
(
どん
)
な
嶮
(
けは
)
しき
山
(
やま
)
でも
岩壁
(
がんぺき
)
でも、
010
たとへ
千万
(
せんまん
)
里
(
り
)
の
道程
(
みちのり
)
でも
行
(
ゆ
)
ける
様
(
やう
)
な
心持
(
こころもち
)
になつて
来
(
き
)
ましたワ』
011
淤縢山津見
『お
前
(
まへ
)
はしつかりせぬと
曲津
(
まがつ
)
に
取
(
と
)
り
憑
(
つ
)
かれる
恐
(
おそ
)
れがある。
012
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つてもまだ
改心
(
かいしん
)
が
足
(
た
)
らぬから、
013
ちつとも
臍下丹田
(
あまのいはと
)
に
魂
(
たましひ
)
が
据
(
す
)
わつて
居
(
ゐ
)
ないので、
014
種々
(
いろいろ
)
の
曲津
(
まがつ
)
に
憑
(
つ
)
かれるのだよ。
015
それで
足
(
あし
)
が
重
(
おも
)
くなつたり、
016
苦
(
くるし
)
みたり
弱音
(
よわね
)
を
吹
(
ふ
)
いたりするのだ。
017
曲津
(
まがつ
)
は
我々
(
われわれ
)
のこの
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
えて
巴留
(
はる
)
の
国
(
くに
)
へ
行
(
ゆ
)
くのを
大変
(
たいへん
)
に
恐
(
おそ
)
れて
居
(
ゐ
)
るのだよ。
018
それで
腹
(
はら
)
の
据
(
す
)
わらぬお
前
(
まへ
)
に
憑
(
かか
)
つて
弱音
(
よわね
)
を
吹
(
ふ
)
かすのだ。
019
魂
(
たましひ
)
さへしつかりすれば、
020
たとへ
億兆
(
おくてう
)
の
邪神
(
じやしん
)
が
来
(
き
)
たとて
指一本
(
ゆびいつぽん
)
さへられるものではないよ』
021
蚊々虎
『ほんたうにさうですな、
022
イヤこれからしつかり
致
(
いた
)
しませう。
023
随分
(
ずゐぶん
)
私
(
わたくし
)
も
貴下
(
あなた
)
の
悪口
(
わるくち
)
を
言
(
い
)
ひましたが、
024
赦
(
ゆる
)
して
下
(
くだ
)
さいますか』
025
淤縢山津見
『
赦
(
ゆる
)
すも
赦
(
ゆる
)
さぬもあつたものか、
026
皆
(
みんな
)
お
前
(
まへ
)
に
憑依
(
ひようい
)
した
副守
(
ふくしゆ
)
が
言
(
い
)
つたのだ。
027
お
前
(
まへ
)
の
言
(
い
)
つたのぢやないワ』
028
蚊々虎
『
三五教
(
あななひけう
)
は
甘
(
うま
)
い
抜道
(
ぬけみち
)
がありますな。
029
あれ
丈
(
だけ
)
私
(
わたし
)
が
貴下
(
あなた
)
のことを
ぼろ
糞
(
くそ
)
に
云
(
い
)
つたつもりだのに、
030
それでもやつぱり
副守
(
ふくしゆ
)
が
言
(
い
)
つたのですか』
031
淤縢山津見
『さうだ。
032
邪神
(
じやしん
)
か
四足
(
よつあし
)
の
言葉
(
ことば
)
だよ』
033
蚊々虎
『それでも
現
(
げん
)
に
私
(
わたし
)
が
確
(
たしか
)
に
云
(
い
)
つた
事
(
こと
)
を、
034
記憶
(
きおく
)
して
居
(
ゐ
)
ますがなあ』
035
淤縢山津見
『サア
記憶
(
きおく
)
して
居
(
ゐ
)
る
奴
(
やつ
)
が
四足
(
よつあし
)
だもの、
036
虎
(
とら
)
の
本
(
ほん
)
守護神
(
しゆごじん
)
は
奥
(
おく
)
の
方
(
はう
)
にすつこみて、
037
副守
(
ふくしゆ
)
がアンナ
下
(
くだ
)
らぬ
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
ふのだ。
038
蚊々虎
(
かがとら
)
も
副守
(
ふくしゆ
)
も、
039
まあ
似
(
に
)
た
様
(
やう
)
なものだねー』
040
蚊々虎
(
かがとら
)
『さうすると
私
(
わたし
)
が
副守
(
ふくしゆ
)
の
四足
(
よつあし
)
ですか、
041
そりやあまり
非道
(
ひど
)
いぢやありませぬか。
042
一体
(
いつたい
)
貴下
(
あなた
)
のおつしやる
事
(
こと
)
は
何
(
なに
)
が
何
(
なん
)
だか
判
(
わか
)
らなくなりましたよ』
043
淤縢山津見
『
人間
(
にんげん
)
の
云
(
い
)
ふことならちつとは、
044
こつちも
怒
(
おこ
)
つても
見
(
み
)
たり、
045
理屈
(
りくつ
)
を
云
(
い
)
うて
見
(
み
)
るのだけれども、
046
何分
(
なにぶん
)
理屈
(
りくつ
)
を
言
(
い
)
うだけの
価値
(
ねうち
)
がないからなー』
047
蚊々虎
『へー
妙
(
めう
)
ですなー。
048
テンで
合点
(
がつてん
)
の
虫
(
むし
)
が
承知
(
しようち
)
しませぬわい』
049
淤縢山津見
『まあ
好
(
い
)
い。
050
俺
(
おれ
)
の
言
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
りにさへすればよいのだ。
051
その
内
(
うち
)
に
身魂
(
みたま
)
が
研
(
みが
)
けて
本
(
ほん
)
守護神
(
しゆごじん
)
が
発動
(
はつどう
)
するよ』
052
二人
(
ふたり
)
はコンナ
話
(
はな
)
しに
旅
(
たび
)
の
疲労
(
つかれ
)
を
忘
(
わす
)
れて、
053
ドンドンと
雑木
(
ざふき
)
の
茂
(
しげ
)
る、
054
山道
(
やまみち
)
を
下
(
くだ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
055
傍
(
かたはら
)
に
可
(
か
)
なり
大
(
おほ
)
きな
瀑布
(
たき
)
が、
056
飛沫
(
ひまつ
)
を
飛
(
と
)
ばして
懸
(
かか
)
つてゐる。
057
見
(
み
)
れば
四五
(
しご
)
人
(
にん
)
の
荒
(
あら
)
くれ
男
(
をとこ
)
が
瀑布
(
たき
)
の
前
(
まへ
)
に
腰打
(
こしうち
)
掛
(
か
)
けて、
058
何
(
なに
)
か
面白
(
おもしろ
)
さうに
囁
(
ささや
)
いてゐた。
059
二人
(
ふたり
)
はその
前
(
まへ
)
を
過
(
よぎ
)
らむとする
時
(
とき
)
、
060
その
中
(
なか
)
の
一人
(
ひとり
)
の
男
(
をとこ
)
が
大手
(
おほて
)
を
拡
(
ひろ
)
げて
谷道
(
たにみち
)
に
立塞
(
たちふさ
)
がり、
061
男(荒熊)
『オイ
暫
(
しばら
)
く
待
(
ま
)
つた。
062
お
前
(
まへ
)
は
何処
(
どこ
)
のものだ。
063
ここは
巴留
(
はる
)
の
国
(
くに
)
だぞ。
064
鷹取別
(
たかとりわけ
)
の
司
(
かみ
)
の
御
(
ご
)
守護
(
しゆご
)
遊
(
あそ
)
ばす
御
(
ご
)
領地
(
りやうち
)
だ。
065
他国
(
たこく
)
の
者
(
もの
)
はこの
滝
(
たき
)
より
一人
(
ひとり
)
も
前
(
まへ
)
へ
進
(
すす
)
む
事
(
こと
)
を
許
(
ゆる
)
さぬのだ。
066
速
(
すみや
)
かに
後
(
あと
)
に
引帰
(
ひきかへ
)
せ』
067
と
睨
(
にら
)
み
付
(
つ
)
ける。
068
蚊々虎
(
かがとら
)
は
腕
(
うで
)
を
捲
(
まく
)
り
捻鉢巻
(
ねぢはちまき
)
をしながら、
069
蚊々虎
『
巴留
(
はる
)
の
国
(
くに
)
が
何
(
なん
)
だ。
070
鷹取別
(
たかとりわけ
)
がどうしたと
言
(
い
)
ふのだ。
071
勿体
(
もつたい
)
なくも
三五教
(
あななひけう
)
の
大
(
だい
)
宣伝使
(
せんでんし
)
淤縢山津見
(
おどやまづみ
)
のお
通
(
とほ
)
りだ。
072
邪魔
(
じやま
)
を
致
(
いた
)
すと
利益
(
ため
)
にならぬぞ』
073
途
(
みち
)
に
立塞
(
たちふさ
)
がつた
男
(
をとこ
)
、
074
男(荒熊)
『
俺
(
おれ
)
は
巴留
(
はる
)
の
国
(
くに
)
の
関所
(
せきしよ
)
を
守
(
まも
)
る
荒熊
(
あらくま
)
といふ
者
(
もの
)
だ。
075
此
(
この
)
方
(
はう
)
の
申
(
まを
)
す
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
かずに
通
(
とほ
)
るなら
通
(
とほ
)
つて
見
(
み
)
よ。
076
利益
(
ため
)
にならぬぞ』
077
蚊々虎
『よう
吐
(
ぬ
)
かしよつたな。
078
俺
(
おれ
)
が
為
(
ため
)
にならぬと
云
(
い
)
へば、
079
猿
(
さる
)
の
人真似
(
ひとまね
)
をしよつて
為
(
ため
)
にならぬと
吐
(
ほざ
)
きよる。
080
ウンそれも
判
(
わか
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
081
人
(
ひと
)
に
物
(
もの
)
を
貰
(
もら
)
つて
返
(
かへ
)
しにお
返礼
(
ため
)
を
出
(
だ
)
す
事
(
こと
)
がある。
082
オツトドツコイ
貰
(
もら
)
ひ
言葉
(
ことば
)
に
返
(
かへ
)
し
言葉
(
ことば
)
、
083
しやれるない。
084
俺
(
おれ
)
を
一体
(
いつたい
)
何
(
なん
)
と
心得
(
こころえ
)
てをる。
085
俺
(
おれ
)
は
貴様
(
きさま
)
のやうな
副守
(
ふくしゆ
)
の
容器
(
いれもの
)
になつた
四足魂
(
よつあしみたま
)
とは
訳
(
わけ
)
が
違
(
ちが
)
ふのだ。
086
本守護神
(
ほんしゆごじん
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
発動
(
はつどう
)
なされる
正味
(
しやうみ
)
生粋
(
きつすゐ
)
の
蚊々虎
(
かがとら
)
の
狼
(
おほかみ
)
だぞ。
087
下
(
した
)
におれ
下
(
した
)
におれ。
088
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
通
(
とほ
)
りに
邪魔
(
じやま
)
ひろぐと
貴様
(
きさま
)
の
為
(
ため
)
にならぬぞ。
089
コラ
荒熊
(
あらくま
)
もうお
返礼
(
ため
)
は
要
(
い
)
らぬぞよ』
090
荒熊
『
此奴
(
こいつ
)
は
執拗
(
しぶと
)
い
奴
(
やつ
)
ぢや。
091
オイ
皆
(
みな
)
の
者
(
もの
)
来
(
こ
)
ぬか
来
(
こ
)
ぬか。
092
五
(
ご
)
人
(
にん
)
寄
(
よ
)
つてこの
黒
(
くろ
)
ん
坊
(
ばう
)
を
倒
(
の
)
ばしてしまへ』
093
蚊々虎
『アハヽヽヽ、
094
蚊々虎
(
かがとら
)
は
流石
(
さすが
)
に
虎
(
とら
)
さまだ。
095
俺
(
おれ
)
一人
(
ひとり
)
に
五
(
ご
)
人
(
にん
)
も
掛
(
かか
)
らねば、
096
どうする
事
(
こと
)
も
出来
(
でき
)
ぬとは、
097
貴様
(
きさま
)
らが
弱
(
よわ
)
いのか、
098
俺
(
おれ
)
が
強
(
つよ
)
いのか、
099
根
(
ね
)
つから
葉
(
は
)
つから
分
(
わか
)
らぬ。
100
ヤイ
荒熊
(
あらくま
)
の
五
(
いつ
)
つ
一
(
いち
)
美事
(
みごと
)
掛
(
かか
)
るなら
掛
(
かか
)
つて
見
(
み
)
よ』
101
と
拳
(
こぶし
)
を
握
(
にぎ
)
り、
102
腕
(
うで
)
をニユツと
前
(
まへ
)
に
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
し、
103
黒
(
くろ
)
い
目
(
め
)
をグルグルと
剥
(
む
)
いて
見
(
み
)
せる。
104
荒熊
『ヤイ
貴様
(
きさま
)
あ、
105
何処
(
どこ
)
の
馬
(
うま
)
の
骨
(
ほね
)
か、
106
牛
(
うし
)
の
骨
(
ほね
)
か
知
(
し
)
らぬが、
107
偉
(
えら
)
う
威張
(
ゐば
)
る
奴
(
やつ
)
だナ。
108
もうそれ
丈
(
だけ
)
か、
109
もつと
目
(
め
)
を
剥
(
む
)
け、
110
鼻
(
はな
)
を
剥
(
む
)
け、
111
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
け、
112
お
化
(
ばけ
)
奴
(
め
)
が』
113
蚊々虎
『
言
(
い
)
はして
置
(
お
)
けば
何
(
なに
)
を
吐
(
ぬ
)
かすか
判
(
わか
)
りやしない。
114
愚図
(
ぐづ
)
々々
(
ぐづ
)
吐
(
ぬ
)
かすとこの
鉄拳
(
てつけん
)
で
貴様
(
きさま
)
の
横面
(
よこつら
)
を、
115
カンカンと
蚊々虎
(
かがとら
)
さまが
巴留
(
はる
)
の
国
(
くに
)
だぞ』
116
荒熊
『オイオイ
掛
(
かか
)
れ
掛
(
かか
)
れ。
117
伸
(
の
)
ばせ
伸
(
の
)
ばせ』
118
と
荒熊
(
あらくま
)
が
下知
(
げち
)
するを、
119
蚊々虎
(
かがとら
)
は
両方
(
りやうはう
)
の
手
(
て
)
に
唾
(
つばき
)
しながら、
120
蚊々虎
『サア
来
(
こ
)
い、
121
五
(
いつ
)
つ
一
(
いち
)
、
122
一匹
(
いつぴき
)
二匹
(
にひき
)
は
面倒
(
めんだう
)
だ。
123
一同
(
いちどう
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
奴
(
やつ
)
、
124
束
(
たば
)
になつて
束
(
たばね
)
て
一度
(
いちど
)
にかかれ』
125
荒熊
『
何
(
なん
)
だ、
126
割木
(
わりき
)
か、
127
柴
(
しば
)
のやうに
束
(
たば
)
になつてかかれと、
128
その
広言
(
くわうげん
)
は
後
(
あと
)
にせえ。
129
吠面
(
ほえづら
)
かわくな、
130
後
(
あと
)
の
後悔
(
こうくわい
)
は
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はぬぞ』
131
と
前後
(
ぜんご
)
左右
(
さいう
)
より
蚊々虎
(
かがとら
)
に
武者
(
むしや
)
振
(
ぶ
)
りつく。
132
蚊々虎
『ヤー、
133
わりとは
手対
(
てごた
)
へのある
奴
(
やつ
)
だ。
134
もしもし、
135
センセン
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
、
136
鎮魂
(
ちんこん
)
だ、
137
鎮魂
(
ちんこん
)
だ、
138
ウンと
一
(
ひと
)
つやつて
下
(
くだ
)
さいな』
139
淤縢山津見
『マー
充分
(
じゆうぶん
)
揉
(
もま
)
れたがよからうよ。
140
あまり
貴様
(
きさま
)
は
腮
(
あご
)
が
達者
(
たつしや
)
だから、
141
鼻
(
はな
)
の
一
(
ひと
)
つも
捻
(
ね
)
ぢ
折
(
を
)
つて
貰
(
もら
)
へ。
142
アハヽヽヽ』
143
蚊々虎
『そりやあまり
胴欲
(
どうよく
)
ぢや、
144
聞
(
きこ
)
えませぬ。
145
コンナ
時
(
とき
)
に
助
(
たす
)
けて
下
(
くだ
)
さるのが
宣伝使
(
せんでんし
)
ぢやないか、
146
人
(
ひと
)
を
見殺
(
みごろ
)
しになさるのか。
147
もしもし、
148
もうそれそれ
今
(
いま
)
腕
(
うで
)
を
抜
(
ぬ
)
かれる。
149
イヽヽヽイツターイ
腕
(
うで
)
が
抜
(
ぬ
)
ける。
150
コラ
荒熊
(
あらくま
)
、
151
荒
(
あら
)
い
事
(
こと
)
するな。
152
柔
(
やはら
)
かに
喧嘩
(
けんくわ
)
せぬかい』
153
荒熊
『
喧嘩
(
けんくわ
)
するに
固
(
かた
)
いも
柔
(
やはら
)
かいもあるか。
154
この
鉄拳
(
てつけん
)
を
喰
(
くら
)
へ』
155
と
云
(
い
)
ふより
早
(
はや
)
くポカリと
打
(
う
)
つ。
156
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
蚊々虎
(
かがとら
)
の
左右
(
さいう
)
の
手足
(
てあし
)
に
確
(
しつか
)
りと、
157
獅噛
(
しがみ
)
付
(
つ
)
きゐる。
158
荒熊
『オイ
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
者共
(
ものども
)
それを
放
(
はな
)
すな。
159
これからこの
蚊々虎
(
かがとら
)
の
身体
(
からだ
)
を
突
(
つ
)
かうと
殴
(
なぐ
)
らうと
俺
(
おれ
)
の
勝手
(
かつて
)
だ』
160
蚊々虎
『オイ
突
(
つ
)
くのも
撲
(
な
)
ぐるのもよいが、
161
あまり
酷
(
ひど
)
いことをするなよ。
162
ちつと
負
(
ま
)
けとけ、
163
割引
(
わりびき
)
せい』
164
荒熊
『
俺
(
おれ
)
は
負
(
ま
)
けと
云
(
い
)
つたつて、
165
喧嘩
(
けんくわ
)
に
負
(
ま
)
けるのは
嫌
(
きら
)
ひだ。
166
木挽
(
こびき
)
なら
何
(
ど
)
の
様
(
やう
)
にも
割挽
(
わりび
)
くが
俺
(
おれ
)
や
止
(
や
)
めた、
167
嫌
(
いや
)
だ。
168
貴様
(
きさま
)
の
生首
(
なまくび
)
をこれから
捻
(
ね
)
ぢ
切
(
き
)
つてやるのだ。
169
アー
面白
(
おもしろ
)
いドツコイ、
170
貴様
(
きさま
)
の
面
(
つら
)
ぢや
面黒
(
おもくろ
)
いワイ。
171
ワハヽヽヽ』
172
と
笑
(
わら
)
ふ
途端
(
とたん
)
に
崖
(
がけ
)
から
谷底
(
たにそこ
)
目
(
め
)
がけてヅデンドウと
落込
(
おちこ
)
みける。
173
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
驚
(
おどろ
)
いて
掴
(
つか
)
まへた
手足
(
てあし
)
を
放
(
はな
)
したれば、
174
蚊々虎
(
かがとら
)
は
元気
(
げんき
)
づき、
175
蚊々虎
『さあ
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だ。
176
貴様
(
きさま
)
らもこの
谷底
(
たにそこ
)
へみんな
葬
(
はうむ
)
つてやらう』
177
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
慄
(
ふる
)
ひ
戦
(
をのの
)
き、
178
岩
(
いは
)
に
獅噛
(
しがみ
)
付
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
179
蚊々虎
『アハヽヽ、
180
俺
(
おれ
)
の
真正面
(
ましやうめん
)
に
来
(
き
)
よつて、
181
この
方
(
はう
)
の
霊光
(
れいくわう
)
に
打
(
う
)
たれたと
見
(
み
)
えて、
182
荒熊
(
あらくま
)
奴
(
め
)
が
仰向
(
あふむ
)
けに
谷底
(
たにぞこ
)
に
ひつくり
返
(
かへ
)
つた。
183
オイ
荒熊
(
あらくま
)
の
乾児
(
こぶん
)
共
(
ども
)
、
184
面
(
つら
)
を
上
(
あげ
)
ぬかい。
185
俺
(
おれ
)
の
霊光
(
れいくわう
)
に
ひつくり
返
(
かへ
)
してやらうかい。
186
もう
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だ。
187
もしもし
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
、
188
貴方
(
あなた
)
はあまり
卑怯
(
ひけふ
)
ぢやないですか。
189
味方
(
みかた
)
の
味方
(
みかた
)
をせずに
敵
(
てき
)
の
味方
(
みかた
)
をするとはよつぽど
好
(
よ
)
い
唐変木
(
たうへんぼく
)
ですよ。
190
それだから
貴方
(
あなた
)
はおーどーやーまーづーみーと
云
(
い
)
ふのだ。
191
この
蚊々虎
(
かがとら
)
の
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
に
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
つたらう。
192
これからは
荷物
(
にもつ
)
持
(
も
)
ちになれ』
193
と
云
(
い
)
つて
大法螺
(
おほぼら
)
を
吹
(
ふ
)
きながら
四辺
(
あたり
)
を
見
(
み
)
れば、
194
宣伝使
(
せんでんし
)
の
影
(
かげ
)
は
煙
(
けぶり
)
と
消
(
き
)
えて
見
(
み
)
えざりけり。
195
蚊々虎
『あゝ
弱
(
よわ
)
い
宣伝使
(
せんでんし
)
だな。
196
此奴
(
こやつ
)
もまた
谷底
(
たにそこ
)
に
放
(
ほ
)
られたのか
知
(
し
)
らぬ、
197
あゝ
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なことだ。
198
袖振
(
そでふ
)
り
合
(
あ
)
ふも
多生
(
たしやう
)
の
縁
(
えん
)
、
199
躓
(
つまづ
)
く
石
(
いし
)
も
縁
(
えん
)
の
端
(
はし
)
、
200
折角
(
せつかく
)
ここまでやつて
来
(
き
)
たものの、
201
荒熊
(
あらくま
)
と
一緒
(
いつしよ
)
に
谷底
(
たにそこ
)
に
放
(
はう
)
られてしまうたか、
202
エー
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
ぢや、
203
アー
人間
(
にんげん
)
と
云
(
い
)
ふものは
判
(
わか
)
らぬものだナア。
204
今
(
いま
)
まで
偉
(
えら
)
さうに
蚊々虎
(
かがとら
)
々々々
(
かがとら
)
だのと
昔
(
むかし
)
の
かばち
を
出
(
だ
)
しよつて、
205
偉
(
えら
)
さうに
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
たのが、
206
この
悲惨
(
みじめ
)
な
態
(
ざま
)
は
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
かい。
207
昔
(
むかし
)
は
昔
(
むかし
)
、
208
今
(
いま
)
は
今
(
いま
)
ぢや』
209
と
調子
(
てうし
)
に
乗
(
の
)
つて
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
を
前
(
まへ
)
に
据
(
す
)
ゑ、
210
一人
(
ひとり
)
御託
(
ごうたく
)
を
並
(
なら
)
べて
居
(
ゐ
)
る。
211
そこへ
流暢
(
りうちやう
)
な
声
(
こゑ
)
で、
212
宣伝使(淤縢山津見)
『
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
213
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立別
(
たてわけ
)
る
214
この
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
』
215
と
云
(
い
)
ふ
宣伝歌
(
せんでんか
)
聞
(
きこ
)
え
来
(
き
)
たりぬ。
216
蚊々虎
『ヨウまた
宣伝使
(
せんでんし
)
か、
217
誰
(
たれ
)
だらう。
218
谷底
(
たにそこ
)
へ
嵌
(
はま
)
つた
幽霊
(
いうれい
)
の
声
(
こゑ
)
にしては、
219
何
(
な
)
んとなしに
力
(
ちから
)
がある。
220
ハテナ、
221
怪体
(
けつたい
)
な
事
(
こと
)
があれば
有
(
あ
)
るものぢや』
222
と
独語
(
ひとりごと
)
を
云
(
い
)
つてゐると、
223
そこへ
淤縢山津見
(
おどやまづみ
)
は
谷底
(
たにそこ
)
に
落
(
お
)
ちたる
荒熊
(
あらくま
)
を、
224
背
(
せ
)
に
負
(
お
)
ひ
労
(
いたは
)
り
乍
(
なが
)
ら
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひつつ
上
(
のぼ
)
り
来
(
き
)
たり。
225
蚊々虎
『ヤヤ バヽ
化
(
ば
)
け
者
(
もの
)
が、
226
よう
化
(
ば
)
けよつたナア』
227
淤縢山津見
『オイオイ
蚊々虎
(
かがとら
)
、
228
俺
(
おれ
)
だよ。
229
化物
(
ばけもの
)
でも
何
(
なん
)
でもない
真実者
(
ほんまもの
)
だ。
230
宣伝使
(
せんでんし
)
は
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立別
(
たてわけ
)
る
役
(
やく
)
だ。
231
貴様
(
きさま
)
があまり
御託
(
ごうたく
)
を
並
(
なら
)
べるから
同情
(
どうじやう
)
は
出来
(
でき
)
ない。
232
却
(
かへ
)
つて
俺
(
おれ
)
は
荒熊
(
あらくま
)
に
同情
(
どうじやう
)
してこの
危難
(
きなん
)
を
助
(
たす
)
けたのだ。
233
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
には
敵
(
てき
)
も
味方
(
みかた
)
もあるものか。
234
三五教
(
あななひけう
)
の
御
(
ご
)
主旨
(
しゆし
)
は
味方
(
みかた
)
の
中
(
なか
)
に
敵
(
てき
)
が
居
(
を
)
り
、
235
敵
(
てき
)
の
中
(
なか
)
にも
味方
(
みかた
)
が
在
(
あ
)
る
と
教
(
をし
)
へられてある。
236
貴様
(
きさま
)
は
俺
(
おれ
)
の
味方
(
みかた
)
でありながら
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御心
(
みこころ
)
を
取違
(
とりちが
)
ひ
致
(
いた
)
して、
237
却
(
かへつ
)
て
敵
(
てき
)
になるのだ。
238
この
荒熊
(
あらくま
)
さまは
吾々
(
われわれ
)
に
対
(
たい
)
して
無茶
(
むちや
)
なことを
云
(
い
)
ひ、
239
吾々
(
われわれ
)
の
通路
(
つうろ
)
を
妨
(
さまた
)
げる
敵
(
てき
)
の
様
(
やう
)
だが、
240
敵
(
てき
)
を
敵
(
てき
)
とせず、
241
敵
(
てき
)
が
却
(
かへつ
)
て
味方
(
みかた
)
となる
教
(
をしへ
)
だ。
242
どうだ
合点
(
がつてん
)
が
行
(
い
)
つたか』
243
蚊々虎
(
かがとら
)
は
怪訝
(
けげん
)
な
顔
(
かほ
)
して、
244
蚊々虎
『へー』
245
と
味
(
あぢ
)
のない
味噌
(
みそ
)
を
喰
(
くら
)
つた
様
(
やう
)
な
顔
(
かほ
)
をして、
246
首
(
くび
)
を
傾
(
かたむ
)
け
指
(
ゆび
)
をくはへ、
247
アフンとして
山道
(
やまみち
)
に
佇立
(
ちよりつ
)
しゐたり。
248
(
大正一一・二・八
旧一・一二
谷村真友
録)
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【第17章 敵味方|第8巻|霊主体従|霊界物語|/rm0817】
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