霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三九章 言霊解(げんれいかい)一〔三八九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第8巻 霊主体従 未の巻 篇:第6篇 黄泉比良坂 よみ(新仮名遣い):よもつひらさか
章:第39章 言霊解一 よみ(新仮名遣い):げんれいかい一 通し章番号:389
口述日:1922(大正11)年02月10日(旧01月14日) 口述場所: 筆録者:谷村真友(再録) 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年6月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
伊邪那岐命は天系・霊系に属する神であり、地球を修理固成された国常立尊の後を継いだ御子神である。
古事記にあるように、迦具土神すなわち火の神が現れた。今日の文明は、火によって支えられている火の文明が現れた、ということである。
その火力によって、地球の表現神である伊邪那美命がほとんど死んだような状態になってしまったのである。伊邪那岐神はこれを見て、何ほど文明が進んだとしても、地球には換えられぬ、と言ったのである。
今日の世の中はまったく死人同様で、日本魂が残っているところはどこにもなくなってしまっていたので、泣き悲しみたもうた。これが泣沢女神という。
伊邪那美神は神去り、世の中は乱れて怪しい雲きりが立ち込めている。古事記に比婆の山に葬られたとあるのは、霊と体の分水嶺に立って、神が時機を待たれた、という意味である。
十拳剣を以て迦具土神の頸を斬られた、というのは戦争をもって物質文明の悪潮流を一掃された、ということである。首とは、皇帝や大統領など各軍国主義国の首領を指している。
古事記に、斬られた迦具土神の血からさまざまな神々が現れたというのは、さまざまな暗い思想が勃発して、主義の戦いが始まった、ということを意味している。たとえばここに言われている建御雷之男神は、天神の御使いの神のことではなく、実力行使の暴力思想を暗示した記述なのである。
伊邪那岐神によって迦具土神が殺されたというのは、戦争をもって軍国主義を一掃された、ということなのである。今回の五年にわたる戦争の結果は、火の文明の滅亡を意味しているのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-06-10 20:32:10 文字数:3255 OBC :rm0839
愛善世界社版:279頁 八幡書店版:第2輯 250頁 修補版: 校定版:283頁 普及版:124頁 初版: ページ備考:
初出[?]この文献の初出または底本となったと思われる文献です。[×閉じる]:神霊界 > 大正9年12月1日号(第132号) > 皇典と現代(二)
001『故(かれ)ここに伊弉諾(いざなぎの)命(みこと)詔(の)り給(たま)はく「愛(うつ)くしき我(あ)が那邇妹(なにもの)命(みこと)や、002子(こ)の一(ひと)つ木(け)に易(か)へつるかも」と宣(の)り給(たま)ひて、003御枕(みまくら)べに匍匐(はらば)ひ御足(みあと)べにはらばひて、004泣(な)き給(たま)ふ時(とき)に、005御涙(みなみだ)に成(な)りませる神(かみ)は、006香山(かぐやま)の畝尾(うねを)の木(こ)の下(もと)にます、007御名(みな)は泣沢女(なきさはめ)の神(かみ)、008故(かれ)其(そ)の神(かむ)去(さ)りましし伊弉冊(いざなみの)神(かみ)は、009出雲(いづも)の国(くに)と伯伎(ははき)の国(くに)との堺(さかひ)、010比婆(ひば)の山(やま)に葬(かく)しまつりき』
011 伊弉諾(いざなぎの)命(みこと)は即(すなは)ち天系(てんけい)霊系(れいけい)に属(ぞく)する神(かみ)でありまして、012総(すべ)ての万物(ばんぶつ)を安育(あんいく)するために地球(ちきう)を修理(しうり)固成(こせい)されました、013国常立(くにとこたちの)尊(みこと)の御(ご)後身(こうしん)たる御子(みこ)の神(かみ)様(さま)でありますが、014古事記(こじき)にある如(ごと)く、015迦具土(かぐつちの)神(かみ)が生(あ)れまして、016即(すなは)ち今日(こんにち)は、017交通(かうつう)機関(きくわん)でも、018戦争(せんそう)でも、019生産(せいさん)機関(きくわん)でも火力(くわりよく)ばかりの世(よ)で、020火(ひ)の神(かみ)様(さま)の荒(あら)ぶる世(よ)となつたのであります。021この火(ひ)の神(かみ)を生(う)んで地球(ちきう)の表現神(へうげんしん)たる伊弉冊(いざなみの)命(みこと)が神去(かむさ)りましたのであります。022この世(よ)の中(なか)は殆(ほとん)ど生命(せいめい)がないのと同(おな)じく、023神去(かむさ)りましたやうな状態(じやうたい)であります。
024 そこで伊弉諾(いざなぎの)命(みこと)は我(わ)が愛(あい)する地球(ちきう)が滅亡(めつぼう)せむとして居(を)るのは、025迦具土(かぐつちの)神(かみ)が生(うま)れたからであるが、026火力(くわりよく)を以(もつ)てする文明(ぶんめい)は何程(なにほど)文明(ぶんめい)が進(すす)んでも、027世(よ)の中(なか)がこれでは何(なん)にもならぬ。028地球(ちきう)には換(かへ)られぬと宣(の)らせ給(たま)はつたのであります。029これが『子(こ)の一(ひと)つ木(け)に易(か)へつるかも』といふ事(こと)であります。
030 次(つぎ)に『御枕(みまくら)べに匍匐(はらば)ひ御足(みあと)べにはらばひて』といふことは、031病人(びやうにん)にたとへると病人(びやうにん)が腹這(はらば)ひになつて死(し)んだのを悔(くや)む如(ごと)く、032病人(びやうにん)と同(おな)じく横(よこ)になつて寝息(ねいき)を考(かんが)へたり、033手(て)で撫(な)でて見(み)たり、034又(また)手(て)の脈(みやく)をとつて見(み)たり、035足(あし)の脈(みやく)をとつて見(み)たり、036何処(どこ)か上(うへ)の方(はう)に生(いき)た分子(ぶんし)がないか、037頭(あたま)に当(あた)る所(ところ)に生気(せいき)はないか、038日本(やまと)魂(だましひ)が未(ま)だ残(のこ)つては居(ゐ)ないかと調(しら)べ見給(みたま)ひし所(ところ)殆(ほとん)ど死人(しにん)同様(どうやう)で上流(じやうりう)社会(しやくわい)にも、039下等(かとう)社会(しやくわい)にも脈(みやく)はなくて、040何処(どこ)にも生命(せいめい)はなくなつて居(ゐ)る。041全(まつた)く今日(こんにち)の世(よ)の中(なか)はそれの如(ごと)くに暖(あたた)かみはなく冷酷(れいこく)なもので、042然(しか)も道義心(だうぎしん)公徳心(こうとくしん)が滅亡(めつぼう)して了(しま)つて居(を)るのであります。043それで泣(な)き悲(かな)しみ給(たま)ふ時(とき)に、044その涙(なみだ)の中(なか)に生(な)りませる神(かみ)の名(な)を泣沢女(なきさはめの)神(かみ)というて、045これは大慈(だいじ)大悲(だいひ)の大神(おほかみ)様(さま)が、046地上(ちじやう)一切(いつさい)の生物(せいぶつ)を憐(あはれ)み玉(たま)ふ所(ところ)の同情(どうじやう)の涙(なみだ)と云(い)ふことであります。047今日(こんにち)でも支那(しな)の或(ある)地方(ちはう)には泣女(なきをんな)といふのがあつて、048人(ひと)の死(し)んだ時(とき)に雇(やと)はれて泣(な)きに行(ゆ)く儀式(ぎしき)習慣(しふくわん)が残(のこ)つて居(を)るのも、049これに起源(きげん)して居(ゐ)るのであります。
050 神去(かむさ)りました伊弉冊(いざなみの)命(みこと)は、051之(これ)を死人(しにん)にたとへて出雲(いづも)の国(くに)と伯耆(はうき)の国(くに)の境(さかひ)に葬(はう)むられたと書(か)いてありますが、052出雲(いづも)といふのは何処(いづく)もといふことで亦(また)雲出(くもいづ)る国(くに)といふことである。
053 今日(こんにち)の如(ごと)く乱(みだ)れ切(き)つて、054上(うへ)も下(した)も四方(しはう)八方(はつぱう)、055怪(あや)しい雲(くも)が包(つつ)んで居(ゐ)るといふ事(こと)であります。056伯耆(はうき)の国(くに)といふのは、057掃(はは)きといふことで雲霧(うんむ)を掃(は)き払(はら)うと云(い)ふことである。058科戸(しなど)の風(かぜ)で吹払(ふきはら)うと云(い)ふのもさうであります。059即(すなは)ち国(くに)を浄(きよ)める精神(せいしん)と、060曇(くも)らす精神(せいしん)との堺(さかひ)に立(た)たれたのであります。061所謂(いはゆる)善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)の分水嶺(ぶんすゐれい)に立(た)つたものであります。062実(じつ)に今(いま)の世界(せかい)は光輝(くわうき)ある神世(かみよ)の美(うる)はしき、063楽(たの)しき黄金(わうごん)世界(せかい)になるか、064絶滅(ぜつめつ)するか、065根(ね)の国(くに)底(そこ)の国(くに)、066地獄(ぢごく)の世(よ)を現出(げんしゆつ)するかの堺(さかひ)に立(た)つて居(ゐ)るのであります。
067『比婆(ひば)の山(やま)に葬(かく)し』といふ事(こと)はヒは霊系(れいけい)に属(ぞく)し、068赤(あか)い方(はう)で、069太陽(たいやう)の光線(くわうせん)といふ意義(いぎ)でバと云(い)ふのは、070ハとハを重(かさ)ねたもので、071これは悪(わる)いことを指(さ)したものであります。072即(すなわ)ち霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)と体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)との中間(ちうかん)に立(たち)て、073神(かみ)が時機(じき)を待(ま)たせられたと云(い)ふことであります。074斯(か)くして伊弉冊(いざなみの)命(みこと)即(すなは)ち地球(ちきう)の国魂(くにたま)は、075半死(はんし)半生(はんしやう)の状態(じやうたい)であるが、076併(しか)し天系(てんけい)に属(ぞく)する伊弉諾(いざなぎの)命(みこと)は純愛(じゆんあい)の御(ご)精神(せいしん)から、077此(この)地球(ちきう)の惨状(さんじやう)を見(み)るに忍(しの)びずして、078迦具土(かぐつちの)神(かみ)即(すなわ)ち火(ひ)の文明(ぶんめい)が進(すす)んだため、079斯(か)うなつたといふので、080十拳剣(とつかのつるぎ)を以(もつ)て迦具土(かぐつちの)神(かみ)の頸(くび)を斬(き)り給(たま)うたのであります。081十拳(とつか)の剣(つるぎ)を抜(ぬ)くと云(い)ふ事(こと)は、082戦争(せんそう)を以(もつ)て物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)の悪潮流(あくてうりう)を一掃(いつさう)さるる事(こと)で、083所謂(いはゆる)首(くび)を切(き)り玉(たま)うたのであります。
084 この首(くび)といふことは、085近代(きんだい)でいへば独逸(どいつ)のカイゼルとか、086某国(ぼうこく)の大統領(だいとうりやう)とか云(い)ふ総(すべ)ての首領(しゆりやう)を指(さ)したのである。087即(すなは)ち軍国(ぐんこく)主義(しゆぎ)の親玉(おやだま)の異図(いと)を破滅(はめつ)せしむる為(ため)に、088大戦争(だいせんそう)を以(もつ)て戦争(せんそう)の惨害(さんがい)を悟(さと)らしむる神策(しんさく)であります。
089『是(ここ)に伊邪那岐(いざなぎの)命(みこと)、090御佩(みはか)せる十拳剣(とつかのつるぎ)を抜(ぬ)きて、091其(その)御子(みこ)迦具土(かぐつちの)神(かみ)の御頸(みくび)を斬(き)り給(たま)ふ。092爾(ここ)に其(その)御刀(みはかし)のさきにつける血(ち)、093湯津(ゆつ)石村(いはむら)にたばしりつきて、094成(な)りませる神(かみ)の御名(みな)は、095石拆(いはさくの)神(かみ)、096次(つぎ)に根拆(ねさくの)神(かみ)、097次(つぎ)に石筒(いはつつ)之(の)男(をの)神(かみ)、098次(つぎ)に御刀(みはかし)の本(もと)につける血(ち)も、099湯津(ゆつ)石村(いはむら)にたばしりつきて成(な)りませる神(かみ)の御名(みな)は、100甕速日(みかはやひの)神(かみ)、101次(つぎ)に樋速日(ひはやひの)神(かみ)、102次(つぎ)に建御雷(たけみかづち)之(の)男(をの)神(かみ)、103亦(また)の御名(みな)は建布都(たけふつの)神(かみ)亦(また)の御名(みな)は豊布都(とよふつの)神(かみ)、104次(つぎ)に御刀(みはかし)の手上(たがみ)にあつまる血(ち)、105手俣(たまた)より漏(も)れ出(い)で成(な)りませる神(かみ)の御名(みな)は闇於加美(くらおかみの)神(かみ)、106次(つぎ)に闇御津羽(くらみつはの)神(かみ)』
107 十拳剣(とつかのつるぎ)即(すなわ)ち神界(しんかい)よりの懲戒(ちようかい)的(てき)戦争(せんそう)なる神剣(しんけん)の発動(はつどう)を以(もつ)て、108自然(しぜん)に軍国(ぐんこく)主義(しゆぎ)の露国(ろこく)や独乙(どいつ)を倒(たふ)し、109カイゼルを失脚(しつきやく)させ、110そのとばしりが湯津(ゆつ)石村(いはむら)にたばしりついたのであります。111この湯津(ゆつ)石村(いはむら)につくといふことは、112ユとは夜(よる)がつづまつたもので、113ツは続(つづ)くのつづまつたもので、114要(えう)するに夜(よ)ル続(つづ)くといふことになります。115彼方(あちら)からも此方(こちら)からも、116草(くさ)の片葉(かきは)が言問(ことと)ひを致(いた)しまして、117彼方(あちら)にも此方(こちら)にも、118種々(しゆじゆ)の暗(くら)い思想(しさう)が勃発(ぼつぱつ)して、119各自(かくじ)に勝手(かつて)な主義(しゆぎ)なり意見(いけん)なりを吐(は)き散(ち)らしまして過激(くわげき)主義(しゆぎ)だとか、120共産(きやうさん)主義(しゆぎ)だとか、121自然(しぜん)主義(しゆぎ)、122社会(しやくわい)主義(しゆぎ)がよいとか、123専制(せんせい)主義(しゆぎ)がよいとか、124いろいろなことを言(い)ふ意味(いみ)になります。125又(また)イハといふことは、126堅(かた)い動(うご)かぬ位(くらゐ)といふことで、127ムラは群(むら)がるといふ意義(いぎ)で、128岩(いは)とは尊貴(そんき)の意(い)、129村(むら)とは即(すなは)ち下(した)の方(はう)の人間(にんげん)の群(むれ)といふことであります。130所謂(いはゆる)タバシリツクといふのは、131鳴(な)り続(つづ)いて上(うへ)にも下(した)にも種々(しゆじゆ)雑多(ざつた)の思想(しさう)や主義(しゆぎ)が喧伝(けんでん)されて居(ゐ)ることであります。132即(すなは)ちたばしりついて生(な)りませる神(かみ)といふのは、133生(うま)れ出(いづ)ることではなくして、134鳴(な)り鳴(な)りて喧(やか)ましいといふ事(こと)であります。135その神(かみ)の御名(みな)を甕速日(みかはやひの)神(かみ)といふ。
136 ミは体(たい)、137カは輝(かがや)くといふことで、138体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)の神(かみ)であります。139樋速日(ひはやひの)神(かみ)は霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)の神(かみ)であつて、140両者(りやうしや)より種々(しゆじゆ)なる思想(しさう)の戦(たたか)ひが起(おこ)るといふ事(こと)であります。141即(すなわ)ち主義(しゆぎ)の戦(たたか)ひであります。142次(つぎ)に建御雷(たけみかづち)之(の)男(をの)神(かみ)は、143直接(ちよくせつ)行動(かうどう)と云(い)ふことで、144霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)国(こく)は言向(ことむけ)平和(やはす)神国(かみくに)であるから、145滅多(めつた)にありませぬが、146体主(たいしゆ)霊従(れいじゆう)国(こく)などは皆々(みなみな)建御雷(たけみかづち)之(の)神(かみ)であります。147即(すなわ)ち露国(ろこく)のやうに、148支那(しな)のやうに皇帝(くわうてい)を退位(たいゐ)せしめたり、149すべて乱暴(らんばう)をするとか、150焼討(やきうち)をするとか、151暴動(ばうどう)を起(おこ)すとか、152罷業(ひげふ)、153怠業(たいげふ)するとかいふ如(や)うな事(こと)であります。
154 建御雷(たけみかづちの)神(かみ)は天神(てんしん)の御(お)使(つかひ)でありますが、155本文(ほんぶん)の言霊(ことたま)上(じやう)から考(かんが)ふれば、156爰(ここ)はその意味(いみ)にはとれぬ、157争乱(そうらん)の意味(いみ)になるのであります。158亦(また)の名(な)は建布都(たけふつの)神(かみ)、159又(また)は豊布都(とよふつの)神(かみ)といふのは善(ぜん)と悪(あく)の方面(はうめん)を指(さ)したもので、160凡(すべ)て善悪(ぜんあく)美醜(びしう)相交(あひまじ)はるといふことになります。161即(すなは)ちよき時(とき)には苦(くる)しみが芽出(めだ)し、162苦(くる)しみの時(とき)には楽(たのし)みが芽出(めで)して居(ゐ)るといふやうなものであります。
163 世(よ)の中(なか)が混乱(こんらん)すればする程(ほど)、164一方(いつぱう)に之(これ)を立直(たてなほ)さむとする善(ぜん)の身魂(みたま)が湧(わ)いて来(く)るといふ意味(いみ)であります。
165 十拳剣(とつかのつるぎ)を握(にぎ)つて居(を)らるる鍔元(つばもと)に集(あつ)まる血(ち)といふのは、166各自(かくじ)に過激(くわげき)な思想(しさう)を抱(いだ)いて居(ゐ)るといふ事(こと)で、167血(ち)を湧(わ)かす事(こと)であります。168即(すなは)ち手(て)のまたから漏(も)れ出(いづ)ることになります。169この手(て)のまたから漏(も)れ出(いづ)ると云(い)ふ事(こと)は、170厳重(げんぢう)な警戒(けいかい)を破(やぶ)つて現(あら)はるる事(こと)であります。171闇於加美(くらおかみの)神(かみ)といふことは、172世界中(せかいぢう)の上(うへ)の方(はう)にも非常(ひじやう)な過激(くわげき)な思想(しさう)が現(あら)はれるといふことであります。
173 次(つぎ)に闇御津羽(くらみつはの)神(かみ)のみつといふのは、174水(みづ)でありまして、175下(した)の方(はう)即(すなわ)ち民(たみ)のことで、176これも無茶(むちや)苦茶(くちや)な悪思想(あくしさう)になつて、177世(よ)の中(なか)が益々(ますます)闇雲(やみくも)になるといふことであります。
178 この昔(むかし)の事(こと)を今日(こんにち)にたとへて見(み)ますと独逸(どいつ)のカイゼルが失脚(しつきやく)したのも、179露国(ろこく)のザーが亡(ほろ)んだのも、180支那(しな)の皇帝(くわうてい)がああなつたのも、181皆(みな)天(てん)の大神(おほかみ)が十拳剣(とつかのつるぎ)を以(もつ)て斬(き)られたのであります。182斯(かく)の如(ごと)く神(かみ)は無形(むけい)の神剣(しんけん)を以(もつ)て斬(き)られるのであります。183それで人間(にんげん)が戦(たたか)ふことになるのであります。184この殺(ころ)された迦具土(かぐつちの)神(かみ)のことを現代(げんだい)にたとへますれば、185爆弾(ばくだん)とか大砲(たいはう)とか、186火器(くわき)ばかりで戦(たたか)ふのでありまして、187弓(ゆみ)とか矢(や)で戦(たたか)ふのではありませぬ。188軍艦(ぐんかん)を動(うご)かすのも火(ひ)の力(ちから)であります。189それで大神(おほかみ)に依(より)て火(ひ)の神(かみ)が殺(ころ)されたといふことは、190惨虐(ざんぎやく)なる戦争(せんそう)が止(や)んだといふことになるのであります。191今回(こんくわい)の五(ご)年(ねん)に亘(わた)る世界(せかい)戦争(せんそう)の結果(けつくわ)は、192迦具土(かぐつちの)神(かみ)の滅亡(めつぼう)を意味(いみ)して居(ゐ)るのであります。
193(大正九・一一・一 於五六七殿講演 外山豊二録)
194(大正一一・二・一〇 旧一・一四 谷村真友再録)
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