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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第7巻(午の巻)
序文
凡例
総説
第1篇 大台ケ原
第1章 日出山上
第2章 三神司邂逅
第3章 白竜
第4章 石土毘古
第5章 日出ケ嶽
第6章 空威張
第7章 山火事
第2篇 白雪郷
第8章 羽衣の松
第9章 弱腰男
第10章 附合信神
第11章 助け船
第12章 熟々尽
第3篇 太平洋
第13章 美代の浜
第14章 怒濤澎湃
第15章 船幽霊
第16章 釣魚の悲
第17章 亀の背
第4篇 鬼門より竜宮へ
第18章 海原の宮
第19章 無心の船
第20章 副守飛出
第21章 飲めぬ酒
第22章 竜宮の宝
第23章 色良い男
第5篇 亜弗利加
第24章 筑紫上陸
第25章 建日別
第26章 アオウエイ
第27章 蓄音器
第28章 不思議の窟
第6篇 肥の国へ
第29章 山上の眺
第30章 天狗の親玉
第31章 虎転別
第32章 水晶玉
第7篇 日出神
第33章 回顧
第34章 時の氏神
第35章 木像に説教
第36章 豊日別
第37章 老利留油
第38章 雲天焼
第39章 駱駝隊
第8篇 一身四面
第40章 三人奇遇
第41章 枯木の花
第42章 分水嶺
第43章 神の国
第44章 福辺面
第45章 酒魂
第46章 白日別
第47章 鯉の一跳
第9篇 小波丸
第48章 悲喜交々
第49章 乗り直せ
第50章 三五〇
附録 第三回高熊山参拝紀行歌
余白歌
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霊界物語
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<<< 蓄音器
(B)
(N)
山上の眺 >>>
第二八章
不思議
(
ふしぎ
)
の
窟
(
いはや
)
〔三二八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻
篇:
第5篇 亜弗利加
よみ(新仮名遣い):
あふりか
章:
第28章 不思議の窟
よみ(新仮名遣い):
ふしぎのいわや
通し章番号:
328
口述日:
1922(大正11)年02月01日(旧01月05日)
口述場所:
筆録者:
高木鉄男
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年5月31日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
強烈になる岩窟の唸り声に、小島別はほとんど失神状態で、大地に仰向けに倒れて震えていた。
日の出神は合図すると、祝姫と面那芸が現れた。三柱の宣伝使は岩窟の前に現れると、面那芸は石を持って拍子をとり、祝姫は白扇を手に広げて舞い始めた。
祝姫が岩窟の神を鎮める歌を歌うと、大音響はぴたりと止まった。すると小島別はむっくと起き上がり、三柱の宣伝使の姿を見て驚いた様子であった。
日の出神は小島別に、さいぜんの岩窟の唸り声はどうしたことかと問いかけた。
小島別は語って曰く、一ケ月ほど前に阿弗利加に渡り、立派な岩窟の噂を聞いて参拝に来たが、常世神王を奉じる人間ばかりなので、三五教の宣伝歌を始めたところ、参拝者たちに迫害を受けた。そうしたところ、岩窟の奥から不思議の姿が現れて自分の弱点を並べ立てられてきつく油を絞られたのだ、と概略を語った。
日の出神は厳然として、ここは尊い神様の隠れ家で、建日別という仮の御神名をお持ちだが、本当の御神名は時が来れば明らかになるであろう、と述べた。
そして小島別に、この岩窟の前に純世姫命の御魂を祭って熊襲の国の人民を守るように任命した。小島別はこれより、岩窟の神の名を取って建日別と名乗り、日の出神の任を受けることになった。
日の出神は満足の色を表し、三柱の宣伝使は谷間を登って進んでいった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-05-06 19:06:02
OBC :
rm0728
愛善世界社版:
175頁
八幡書店版:
第2輯 97頁
修補版:
校定版:
181頁
普及版:
75頁
初版:
ページ備考:
001
巌窟内
(
がんくつない
)
の
唸
(
うな
)
り
声
(
ごゑ
)
は
刻々
(
こくこく
)
強烈
(
きやうれつ
)
となり、
002
百千万
(
ひやくせんまん
)
の
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
の
一
(
いち
)
時
(
じ
)
に
吼
(
ほ
)
え
猛
(
たけ
)
るが
如
(
ごと
)
く、
003
四辺
(
あたり
)
の
山々
(
やまやま
)
も
木草
(
きくさ
)
も
凡
(
すべ
)
て
一切
(
いつさい
)
のものを
戦慄
(
せんりつ
)
せしめたり。
004
小島別
(
こじまわけ
)
は
殆
(
ほとん
)
ど
失神
(
しつしん
)
の
状態
(
じやうたい
)
にて、
005
大地
(
だいち
)
に
仰向
(
あふむ
)
けに
倒
(
たふ
)
れたるまま、
006
手足
(
てあし
)
をビクビク
慄
(
ふる
)
はせ
居
(
ゐ
)
たりける。
007
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
は、
008
日の出神
『オーイ、
009
オーイ』
010
と
合図
(
あひづ
)
をすれば、
011
この
声
(
こゑ
)
に
応
(
おう
)
じて
何処
(
いづく
)
よりともなく
祝姫
(
はふりひめ
)
の
宣使
(
かみ
)
と
面那芸
(
つらなぎ
)
の
宣使
(
かみ
)
は
現
(
あら
)
はれきたり、
012
ここに
三柱
(
みはしら
)
は
小島別
(
こじまわけ
)
の
倒
(
たふ
)
れたる
巌窟
(
いはや
)
の
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
ち
現
(
あら
)
はれ、
013
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
は
歌
(
うた
)
を
歌
(
うた
)
ひ、
014
面那芸
(
つらなぎ
)
の
宣使
(
かみ
)
は
石
(
いし
)
と
石
(
いし
)
とを
両手
(
りやうて
)
に
持
(
も
)
ち
拍子
(
へうし
)
を
取
(
と
)
り、
015
祝姫
(
はふりひめ
)
は
日蔭葛
(
ひかげかづら
)
を
襷
(
たすき
)
に
掛
(
か
)
け、
016
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
を
左手
(
ゆんで
)
に
携
(
たづさ
)
へ
右
(
みぎ
)
の
手
(
て
)
に
白扇
(
はくせん
)
を
広
(
ひろ
)
げ
舞
(
ま
)
ひ
始
(
はじ
)
めたり。
017
祝姫
(
はふりひめ
)
の
歌
(
うた
)
、
018
祝姫
『
天
(
あめ
)
と
地
(
つち
)
との
火
(
ひ
)
と
水
(
みづ
)
の
019
呼吸
(
いき
)
を
合
(
あは
)
せて
国治立
(
くにはるたち
)
の
020
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
造
(
つく
)
らしし
021
心筑紫
(
こころつくし
)
の
神
(
かみ
)
の
島
(
しま
)
022
大海原
(
おほうなばら
)
を
取囲
(
とりかこ
)
み
023
浦安国
(
うらやすくに
)
は
豊
(
とよ
)
の
国
(
くに
)
024
熊襲
(
くまそ
)
の
国
(
くに
)
は
神
(
かみ
)
の
園
(
その
)
025
常磐
(
ときは
)
堅磐
(
かきは
)
に
築立
(
つきた
)
てし
026
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
は
是
(
これ
)
なるか
027
国治立
(
くにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
028
心
(
こころ
)
の
汚
(
きたな
)
き
八十神
(
やそがみ
)
の
029
曲神
(
まが
)
の
企
(
たく
)
みの
舌
(
した
)
の
根
(
ね
)
に
030
懸
(
かか
)
らせ
玉
(
たま
)
ひて
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
031
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
戒
(
いまし
)
めを
032
受
(
う
)
けさせ
玉
(
たま
)
ひて
根
(
ね
)
の
国
(
くに
)
に
033
退
(
やら
)
はれませど
皇神
(
すめかみ
)
は
034
何
(
なに
)
も
岩戸
(
いはと
)
の
奥深
(
おくふか
)
く
035
隠
(
かく
)
れ
玉
(
たま
)
ひて
世
(
よ
)
を
忍
(
しの
)
び
036
天地
(
あめつち
)
四方
(
よも
)
の
神人
(
かみびと
)
の
037
身魂
(
みたま
)
を
永遠
(
とは
)
に
守
(
まも
)
ります
038
その
勲功
(
いさをし
)
は
千代
(
ちよ
)
八千代
(
やちよ
)
039
常磐
(
ときは
)
の
巌
(
いは
)
の
弥
(
いや
)
堅
(
かた
)
く
040
穿
(
うが
)
ちの
巌
(
いは
)
の
弥
(
いや
)
深
(
ふか
)
く
041
忍
(
しの
)
ばせ
玉
(
たま
)
ふこれの
巌
(
いは
)
042
忍
(
しの
)
ばせ
玉
(
たま
)
ふこれの
巌
(
いは
)
043
岩戸
(
いはと
)
を
開
(
ひら
)
く
久方
(
ひさかた
)
の
044
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
の
神言
(
かみごと
)
を
045
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
宣
(
の
)
る
神
(
かみ
)
は
046
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
と
祝姫
(
はふりひめ
)
047
面那芸
(
つらなぎ
)
彦
(
ひこ
)
の
三柱
(
みはしら
)
ぞ
048
浮船
(
うきぶね
)
伏
(
ふ
)
せて
雄々
(
をを
)
しくも
049
踏
(
ふ
)
み
轟
(
とどろ
)
かす
巌
(
いは
)
の
前
(
まへ
)
050
神
(
かみ
)
の
小島
(
こじま
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
051
建日
(
たけひ
)
の
別
(
わけ
)
と
現
(
あら
)
はれて
052
天
(
てん
)
の
三柱
(
みはしら
)
大神
(
おほかみ
)
の
053
任
(
まけ
)
のまにまに
上
(
のぼ
)
り
来
(
く
)
る
054
されど
心
(
こころ
)
は
常暗
(
とこやみ
)
の
055
未
(
ま
)
だ
晴
(
は
)
れやらぬ
胸
(
むね
)
の
闇
(
やみ
)
056
心
(
こころ
)
の
岩戸
(
いはと
)
は
締
(
し
)
め
切
(
き
)
りて
057
開
(
ひら
)
かむよしも
無
(
な
)
きふしに
058
恵
(
めぐみ
)
も
深
(
ふか
)
き
国治立
(
くにはるたち
)
の
059
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
分
(
わ
)
け
魂
(
みたま
)
060
建日
(
たけひ
)
の
別
(
わけ
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
061
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
を
開
(
ひら
)
かむと
062
導
(
みちび
)
きたまふ
親心
(
おやごころ
)
063
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
を
不知火
(
しらぬひ
)
の
064
小島
(
こじま
)
の
別
(
わけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
065
千々
(
ちぢ
)
の
神言
(
かみごと
)
蒙
(
かうむ
)
りて
066
心
(
こころ
)
に
懸
(
かか
)
る
千万
(
ちよろづ
)
の
067
雲霧
(
くもきり
)
払
(
はら
)
ひ
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
る
068
御空
(
みそら
)
に
清
(
きよ
)
く
茜
(
あかね
)
さす
069
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
御恵
(
みめぐ
)
みに
070
常世
(
とこよ
)
の
暗
(
やみ
)
も
晴
(
は
)
れぬべし
071
赦
(
ゆる
)
させ
玉
(
たま
)
へ
建日別
(
たけひわけ
)
072
熊襲
(
くまそ
)
の
国
(
くに
)
の
守
(
まも
)
り
神
(
がみ
)
073
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
も
清々
(
すがすが
)
と
074
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
に
服従
(
まつろ
)
ひて
075
心安
(
うらやす
)
らけく
純世姫
(
すみよひめ
)
の
076
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
御魂
(
みたま
)
をば
077
これの
巌窟
(
いはや
)
に
三柱
(
みつはしら
)
078
千木高
(
ちぎたか
)
知
(
し
)
りて
斎
(
いつ
)
かひつ
079
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
の
太祝詞
(
ふとのりと
)
080
宣
(
の
)
るも
尊
(
たふと
)
き
巌
(
いは
)
の
前
(
まへ
)
081
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
言霊
(
ことたま
)
を
082
建日
(
たけひ
)
の
別
(
わけ
)
も
諾
(
うべ
)
なひて
083
御心
(
みこころ
)
和
(
なご
)
め
玉
(
たま
)
へかし』
084
と
涼
(
すず
)
しき
声
(
こゑ
)
を
張上
(
はりあ
)
げ
調子
(
てうし
)
よく
歌
(
うた
)
ひながら、
085
汗
(
あせ
)
を
流
(
なが
)
し
帰神
(
かむがかり
)
して
舞
(
ま
)
ひ
狂
(
くる
)
ひける。
086
面那芸
(
つらなぎの
)
神
(
かみ
)
は
石
(
いし
)
と
石
(
いし
)
とを
打
(
う
)
ち
合
(
あは
)
せて
面白
(
おもしろ
)
く
拍子
(
へうし
)
をとりしが、
087
さしも
猛烈
(
まうれつ
)
なりし
巌窟
(
いはや
)
の
大音響
(
だいおんきやう
)
は
夢
(
ゆめ
)
のごとくに
止
(
と
)
まりにける。
088
小島別
(
こじまわけ
)
はムツクと
立上
(
たちあ
)
がり
細
(
ほそ
)
き
目
(
め
)
を
開
(
ひら
)
きながら
三柱
(
みはしら
)
の
神
(
かみ
)
を
眺
(
なが
)
めて
驚
(
おどろ
)
き、
089
夢
(
ゆめ
)
か
現
(
うつつ
)
か
幻
(
まぼろし
)
か、
090
合点
(
がつてん
)
の
行
(
ゆ
)
かぬこの
場
(
ば
)
の
光景
(
くわうけい
)
と、
091
自
(
みづか
)
ら
頬
(
ほほ
)
を
抓
(
つ
)
めり
指
(
ゆび
)
を
噛
(
か
)
み、
092
小島別
『アヽ
矢張
(
やつぱ
)
り
夢
(
ゆめ
)
では
無
(
な
)
かつたかナア』
093
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
は、
094
日の出神
『オー
貴下
(
きか
)
は
小島別
(
こじまわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
、
095
最前
(
さいぜん
)
よりの
貴下
(
きか
)
の
様子
(
やうす
)
、
096
如何
(
いか
)
にも
怪
(
あや
)
しく
何事
(
なにごと
)
ならむと、
097
木蔭
(
こかげ
)
に
佇
(
たたず
)
み
聞
(
き
)
きをれば
此
(
この
)
巌窟
(
いはや
)
の
唸
(
うな
)
り
声
(
ごゑ
)
、
098
如何
(
いかが
)
なせしやその
顛末
(
てんまつ
)
を
詳細
(
しやうさい
)
に
語
(
かた
)
られよ』
099
と
尋
(
たづ
)
ねられ、
100
小島別
(
こじまわけ
)
は
三柱
(
みはしら
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
に
黙礼
(
もくれい
)
しながら、
101
小島別
『イヤモウ、
102
大変
(
たいへん
)
でしたよ。
103
私
(
わたくし
)
は
神界
(
しんかい
)
に
仕
(
つか
)
へてより、
104
何一
(
なにひと
)
つ
功名
(
こうみやう
)
もいたさず、
105
智慧
(
ちゑ
)
暗
(
くら
)
き
身
(
み
)
の
悲
(
かな
)
しさ、
106
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
を
誤解
(
ごかい
)
し
普
(
あまね
)
く
天下
(
てんか
)
を
宣伝
(
せんでん
)
して、
107
やうやうこの
亜弗利加
(
アフリカ
)
の
嶋
(
しま
)
に
参
(
まゐ
)
りましたのは
一月
(
ひとつき
)
以前
(
いぜん
)
のことであります。
108
国人
(
くにびと
)
の
話
(
はなし
)
に
依
(
よ
)
れば、
109
此処
(
ここ
)
には
立派
(
りつぱ
)
な
巌窟
(
いはや
)
ありて、
110
時々
(
ときどき
)
唸
(
うな
)
りを
立
(
た
)
てるといふ
事
(
こと
)
。
111
私
(
わたくし
)
も
一
(
ひと
)
つ
修業
(
しうげふ
)
の
為
(
ため
)
と
思
(
おも
)
ひ、
112
嶮
(
けは
)
しき
山坂
(
やまさか
)
を
越
(
こ
)
へ
谷
(
たに
)
を
渡
(
わた
)
りて、
113
漸
(
やうや
)
くこの
巌窟
(
いはや
)
に
辿
(
たど
)
り
着
(
つ
)
きし
間
(
ま
)
もなく、
114
色々
(
いろいろ
)
の
国人
(
くにびと
)
がこれこの
通
(
とほ
)
り
参拝
(
さんぱい
)
いたして、
115
頻
(
しき
)
りに
何事
(
なにごと
)
か
祈
(
いの
)
つてをる。
116
耳
(
みみ
)
を
澄
(
すま
)
して
聞
(
き
)
けば、
117
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
の
教
(
をしへ
)
を
奉
(
ほう
)
ずる
人間
(
にんげん
)
計
(
ばか
)
り、
118
これでは
成
(
な
)
らぬと
背水
(
はいすゐ
)
の
陣
(
ぢん
)
を
張
(
は
)
りて、
119
命
(
いのち
)
を
的
(
まと
)
に
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
始
(
はじ
)
めました。
120
数多
(
あまた
)
の
人々
(
ひとびと
)
は
私
(
わたくし
)
の
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
非常
(
ひじやう
)
に
嫌
(
きら
)
つて
四方
(
しはう
)
八方
(
はつぱう
)
より
迫害
(
はくがい
)
せむとする。
121
なに、
122
吾々
(
われわれ
)
は
天地
(
てんち
)
の
教
(
をしへ
)
を
説
(
と
)
く
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
だ。
123
たとへ
火
(
ひ
)
の
中
(
なか
)
水
(
みづ
)
の
底
(
そこ
)
も、
124
潜
(
くぐ
)
りて
助
(
たす
)
けるは
吾々
(
われわれ
)
の
天職
(
てんしよく
)
と、
125
有
(
あ
)
らゆる
勇気
(
ゆうき
)
を
出
(
だ
)
して
漸
(
やうや
)
く
彼
(
かれ
)
らを
改心
(
かいしん
)
させ、
126
ホツト
一息
(
ひといき
)
吐
(
つ
)
く
間
(
ま
)
もなく
此
(
この
)
巌窟
(
いはや
)
の
奥
(
おく
)
の
方
(
はう
)
より
異様
(
いやう
)
の
姿
(
すがた
)
朦朧
(
もうろう
)
と
現
(
あら
)
はれ、
127
「アハヽヽハー、
128
オホヽヽホー」と
嘲弄
(
からか
)
はれ、
129
あらむかぎりの
吾々
(
われわれ
)
の
弱点
(
じやくてん
)
を
並
(
なら
)
べ
立
(
た
)
てられ、
130
イヤハヤモウ
埒
(
らち
)
もなくきつく
油
(
あぶら
)
を
搾
(
と
)
られました。
131
吾々
(
われわれ
)
は
未
(
いま
)
だ
身魂
(
みたま
)
が
磨
(
みが
)
けて
居
(
を
)
りませぬ。
132
いよいよ
一
(
ひと
)
つ
決心
(
けつしん
)
をして、
133
今
(
いま
)
までの
取違
(
とりちがひ
)
を
改
(
あらた
)
めねばなりませぬ』
134
と
大略
(
たいりやく
)
を
物語
(
ものがた
)
りける。
135
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
は
厳然
(
げんぜん
)
として
宣
(
の
)
るやう、
136
日の出神
『ここは
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
隠家
(
かくれが
)
、
137
建日別
(
たけひわけ
)
とは
仮
(
か
)
りの
御
(
ご
)
神名
(
しんめい
)
、
138
やがて
御
(
ご
)
本名
(
ほんみやう
)
を
名乗
(
なの
)
り
玉
(
たま
)
ふ
時
(
とき
)
も
来
(
き
)
たるべし。
139
貴下
(
きか
)
は
此処
(
ここ
)
へ
永
(
なが
)
らく
鎮
(
しづ
)
まりて、
140
この
巌窟
(
いはや
)
の
前
(
まへ
)
に
宮
(
みや
)
を
建
(
た
)
て、
141
純世姫
(
すみよひめの
)
命
(
みこと
)
の
御魂
(
みたま
)
を
祭
(
まつ
)
り、
142
熊襲
(
くまそ
)
の
国
(
くに
)
の
人民
(
じんみん
)
を
守
(
まも
)
つて
下
(
くだ
)
さい、
143
吾々
(
われわれ
)
はこの
山
(
やま
)
を
越
(
こ
)
えて
肥
(
ひ
)
の
国
(
くに
)
に
行
(
ゆ
)
かねばなりませぬから』
144
これを
聞
(
き
)
くより
小島別
(
こじまわけ
)
は、
145
小島別
『
如何
(
いか
)
なる
神
(
かみ
)
の
御
(
お
)
引合
(
ひきあは
)
せか、
146
思
(
おも
)
ひ
掛
(
がけ
)
なき
尊
(
たふと
)
き
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
様
(
さま
)
に
御
(
おん
)
目
(
め
)
に
掛
(
かか
)
り、
147
こンな
嬉
(
うれ
)
しきことはありませぬ。
148
仰
(
あふ
)
せに
従
(
したが
)
ひ
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
名
(
な
)
を
戴
(
いただ
)
き、
149
これより
建日別
(
たけひわけ
)
と
改
(
あらた
)
め
永遠
(
とことは
)
に
守護
(
しゆご
)
をいたします。
150
どうぞ
御
(
ご
)
安心
(
あんしん
)
下
(
くだ
)
さいませ』
151
と
答
(
こた
)
へける。
152
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
は
満足
(
まんぞく
)
の
色
(
いろ
)
を
現
(
あら
)
はし、
153
この
場
(
ば
)
を
後
(
あと
)
に
三柱
(
みはしら
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
を
伴
(
ともな
)
ひ、
154
又
(
また
)
もや
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひながら、
155
この
谷間
(
たにま
)
をドンドン
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
156
(
大正一一・二・一
旧一・五
高木鉄男
録)
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