霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一四章 初稚姫(はつわかひめ)〔七〇六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第22巻 如意宝珠 酉の巻 篇:第4篇 改心の幕 よみ(新仮名遣い):かいしんのまく
章:第14章 初稚姫 よみ(新仮名遣い):はつわかひめ 通し章番号:706
口述日:1922(大正11)年05月27日(旧05月01日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年7月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
時置師神の再来である杢助は、高姫、若彦の改心の経緯を宣伝歌に歌い、またスマートボールらバラモン教徒に改心を促す宣伝歌を歌いながら、初稚姫と玉能姫を連れてこの場に現れた。
鷹鳥姫、若彦、金助、銀公の四人は嬉し涙に咽びながら杢助の前に首を垂れた。鷹鳥姫や若彦は、杢助に感謝の辞を述べる。
初稚姫は杢助の背から下ろされると神懸り状態となり、一同に教えを諭した。八岐大蛇を言向け和してミロク神政の神業に参加しようと思ったら、まず自分の心の娑婆世界を天国浄土となす必要がある、と説いた。
初稚姫は教えを続けた。この世界は心によって天国ともなり、また地獄ともなる。完全無欠の神国に生を享けながら、これを娑婆世界と観じ暗黒無明の世界と観ずるのは、自らの心が暗いからである、と。
鷹鳥姫と若彦は感謝の涙に身を震わせていた。杢助、初稚姫、玉能姫、スマートボール以下の人々も、いつしか消えてしまっていた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-10-15 01:17:38 OBC :rm2214
愛善世界社版:181頁 八幡書店版:第4輯 447頁 修補版: 校定版:188頁 普及版:84頁 初版: ページ備考:
001杢助(もくすけ)(かみ)(おもて)(あら)はれて
002(ぜん)(あく)とを立別(たてわ)ける
003(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
004(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
005(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
006直日(なほひ)見直(みなほ)()(なほ)
007()(あやま)ちは()(なほ)
008三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)
009(まこと)(みち)()(はづ)
010(こころ)(たか)ぶる高姫(たかひめ)
011(ちひ)さき意地(いぢ)(とら)はれて
012(にしき)(みや)(まも)ります
013玉照彦(たまてるひこ)玉照(たまてる)
014(ひめ)(みこと)言依(ことより)
015(わけ)(みこと)御心(みこころ)
016(そら)()(かぜ)のいと(かる)
017()(なが)したる()(むく)
018鷹鳥山(たかとりやま)(いただ)きに
019(あら)はれ(たま)ひし黄金(わうごん)
020(かみ)化身(けしん)(いまし)めの
021(つぶて)谷間(たにま)顛落(てんらく)
022(くる)しみ(もだ)ゆる娑婆(しやば)世界(せかい)
023(こころ)(ひと)つの()ちやうで
024(かみ)(つく)りし(この)(くに)
025天国(てんごく)浄土(じやうど)地獄道(ぢごくだう)
026自由(じいう)自在(じざい)(ひら)けゆく
027(わが)()(つく)りし修羅(しゆら)畜生(ちくしやう)
028(こころ)(なか)枉鬼(まがおに)
029(しひた)げられて高姫(たかひめ)
030清泉(せいせん)(たちま)(にご)(みづ)
031()きかへりたる(むね)(うち)
032()くも無残(むざん)今日(けふ)(はる)
033(はな)()(にほ)(かぜ)(かを)
034小鳥(ことり)(うた)(てふ)()
035(はな)(はな)とに(つつ)まれし
036常世(とこよ)(はる)()のあたり
037(かみ)大道(おほぢ)白煙(しらけむり)
038(ふか)(つつ)まれ()(はな)
039(くち)さへ()かぬ(あさ)ましさ
040それに(つづ)いて若彦(わかひこ)
041血気(けつき)にはやる雄健(をたけ)びの
042たけび(はづ)して久方(ひさかた)
043天津空(あまつそら)より(くだ)()
044(かみ)(つぶて)()()たれ
045(たちま)地上(ちじやう)(たふ)()
046(いき)()()えの瞬間(しゆんかん)
047(こころ)(ひら)(うめ)(はな)
048天国(てんごく)浄土(じやうど)楽園(らくゑん)
049(はじ)めて(さと)(むね)(うち)
050今迄(いままで)(をか)せし()(つみ)
051(こころ)(けが)(たちま)ちに
052(さと)りの(かぜ)()(はら)
053(はじ)めて此処(ここ)麻柱(あななひ)
054(まこと)(つかさ)となりにけり
055あゝ高姫(たかひめ)若彦(わかひこ)
056娑婆(しやば)(そく)寂光(じやくくわう)浄土(じやうど)ぞや
057(かみ)(ほとけ)枉鬼(まがおに)
058大蛇(をろち)醜女(しこめ)(おほかみ)
059(こころ)(いら)(はり)(やま)
060()(くる)しむる()(くるま)
061(たちま)()ゆる(みづ)(たま)
062(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
063千座(ちくら)置戸(おきど)(いさをし)
064(こころ)(そら)雲霧(くもきり)
065(はら)はせたまふ神言(かみごと)
066(あさ)(ゆふ)なに(うれ)しみて
067(たふと)(めぐみ)(わす)れなよ
068(かみ)(なんぢ)(とも)にあり
069とは()ふものの(ねぢ)けたる
070身魂(みたま)(ぬし)(なん)として
071(ただ)しき(かみ)()まさむや
072あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
073恩頼(みたまのふゆ)(かかぶ)りて
074(こころ)岩戸(いはと)()(ひら)
075誠明石(まことあかし)浦風(うらかぜ)
076真帆(まほ)をあげつつ()(ふね)
077(なみ)のまにまに()ゆるごと
078一日(ひとひ)(はや)八千尋(やちひろ)
079(うみ)より(ふか)罪咎(つみとが)
080祓戸(はらひど)四柱(よはしら)大御神(おほみかみ)
081(はら)はせ(たま)(かみ)()
082(うま)()でたる高姫(たかひめ)
083若彦(わかひこ)つづいて玉能姫(たまのひめ)
084金助(きんすけ)銀公(ぎんこう)(その)(ほか)
085バラモン(けう)(つか)へたる
086スマートボールを(はじ)めとし
087カナンボールや(てつ)(くま)
088(その)(ほか)数多(あまた)教子(をしへご)
089(はや)身魂(みたま)()(なほ)
090(かみ)(おもて)(あら)はれて
091(ぜん)(あく)とを()()ける
092朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
093(つき)()つとも()くるとも
094仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
095(まこと)(ひと)つの(かみ)(みち)
096幾千代(いくちよ)(まで)(かは)らまじ
097(かは)らぬ(まこと)一道(ひとみち)
098(むか)ひまつりて(まつ)()
099(ひかり)ともなり(はな)となり
100(しほ)ともなりて()(なか)
101(けが)れを(きよ)(あぢ)をつけ
102(かみ)(はしら)とうたはれて
103(はぢ)らふことのなき(まで)
104(みが)(さと)れよ(かみ)()
105(かみ)(つか)へし杢助(もくすけ)
106(あか)(こころ)()(とほ)
107初稚姫(はつわかひめ)(みこと)もて
108玉能(たまの)(ひめ)神魂(しんこん)
109此処(ここ)(ともな)(きた)りたり
110(なんぢ)高姫(たかひめ)若彦(わかひこ)
111(かみ)御声(みこゑ)()()ませ
112(こころ)にかかる村雲(むらくも)
113(たちま)()れて日月(じつげつ)
114(ひかり)()らすは()のあたり
115あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
116御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
117(うた)ひつつ時置師(ときおかしの)(かみ)杢助(もくすけ)は、118初稚姫(はつわかひめ)(せな)()ひ、119玉能姫(たまのひめ)諸共(もろとも)(この)()()して(あら)はれた。
120 (この)宣伝歌(せんでんか)(こゑ)鷹鳥姫(たかとりひめ)121若彦(わかひこ)122(きん)123(ぎん)()(にん)身体(しんたい)(もと)(ごと)自由(じいう)となりて()(あが)り、124杢助(もくすけ)(まへ)(うれ)(なみだ)(むせ)びながら両手(りやうて)(あは)せ、125感謝(かんしや)()(へう)し、126(うやうや)しく(かうべ)()れて()る。
127杢助(もくすけ)(みな)さま、128大変(たいへん)なおかげを(いただ)きましたなア』
129鷹鳥姫(たかとりひめ)『ハイ、130有難(ありがた)御座(ござ)います。131(あま)吾々(われわれ)(えら)取違(とりちが)ひで、132今迄(いままで)()いた(くち)のすぼめやうが御座(ござ)いませぬ』
133若彦(わかひこ)()神諭(しんゆ)(とほ)りアフンと(いた)しました』
134杢助(もくすけ)随分(ずゐぶん)沢山(たくさん)警護(けいご)役人(やくにん)が、135竹槍(たけやり)()つて()守護(しゆご)(あそ)ばして()られますな。136(この)方々(かたがた)何時(いつ)(いで)になつたのですか』
137鷹鳥姫(たかとりひめ)『ハイ、138吾々(われわれ)(こころ)(ひそ)悪魔(あくま)追出(おひだ)しに()(くだ)さつた御恩(ごおん)(ふか)いお(かた)(ばか)りです』
139若彦(わかひこ)(この)方々(かたがた)はバラモン(けう)蜈蚣姫(むかでひめ)さまの部下(ぶか)(かた)ださうです。140(あつ)いお世話(せわ)になりました。141何卒(どうぞ)貴方(あなた)から宜敷(よろし)くお(れい)()うて(くだ)さいませ』
142 (からだ)(ぼう)のやうになつて強直(きやうちよく)したバラモン(けう)連中(れんちう)も、143(くび)から(うへ)自由(じいう)()くので(たがひ)(くび)()り、144(かほ)見合(みあは)せ、145小声(こごゑ)になつて、
146スマート『オイ、147カナン、148(いや)らしい(こと)()ふぢやないか。149散々(さんざん)悪口(あくこう)をつかれ、150(あぶ)ない()()はされた(おれ)(たち)(むか)ひ、151(れい)()つて()れと(ぬか)しやがる。152この()(れい)中々(なかなか)(ほね)があるぞ。153(しつか)りして()らぬと、154中空(ちうくう)より飛行機(ひかうき)墜落(つゐらく)惨死(ざんし)(まく)()つて(おと)されるかも()れない。155(こま)つたものだなア』
156カナン『(なん)()うても、157この(とほ)不動(ふどう)金縛(かなしば)りを()うたのだから謝罪(あやま)るより仕方(しかた)がない。158抵抗(ていかう)しようと()うた(ところ)で、159こんな木像(もくざう)では()うする(こと)出来(でき)ぬぢやないか』
160(ささや)いて()る。161杢助(もくすけ)(せな)から(おろ)された初稚姫(はつわかひめ)一同(いちどう)(まへ)()ち、162(たちま)神憑(かみがか)三版・愛世版では「神憑り」、校定版では「神懸り」。状態(じやうたい)になつて仕舞(しま)つた。163一同(いちどう)()せずして初稚姫(はつわかひめ)視線(しせん)()けた。164初稚姫(はつわかひめ)(ことば)(しづか)に、
165初稚姫三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)鷹鳥姫(たかとりひめ)166若彦(わかひこ)(その)()一同(いちどう)人々(ひとびと)よ、167八岐(やまたの)大蛇(をろち)(たけ)(くる)()(なか)168暗黒(あんこく)無道(むだう)娑婆(しやば)世界(せかい)とは()ひながら、169(なんぢ)()(こころ)岩戸(いはと)(ひら)けし(うへ)暗黒(あんこく)無明(むみやう)(この)()も、170もはや娑婆(しやば)世界(せかい)ではない、171天国(てんごく)浄土(じやうど)である。172娑婆(しやば)(そく)寂光(じやくくわう)浄土(じやうど)の、173至歓(しくわん)至楽(しらく)のパラダイスだ。174(なんぢ)()八岐(やまたの)大蛇(をろち)言向(ことむ)(やは)し、175ミロク神政(しんせい)神業(しんげふ)参加(さんか)せむと(ほつ)せば、176()(なんぢ)(こころ)娑婆(しやば)世界(せかい)をして天国(てんごく)浄土(じやうど)たらしめよ。177この世界(せかい)(なんぢ)(こころ)によりて天国(てんごく)ともなり(また)地獄(ぢごく)ともなるものぞ。178(かぜ)(きよ)(やま)(あを)く、179(かは)悠久(とこしへ)(なが)れ、180木々(きぎ)(こずゑ)(みどり)()()(いだ)し、181(はな)(わら)小鳥(ことり)(うた)ひ、182(てふ)()ひ、183自然(しぜん)音楽(おんがく)不断(ふだん)(きこ)え、184森羅(しんら)万象(ばんしやう)心地(ここち)よげに舞踏(ぶたふ)し、185(われ)()()(たの)しましめ、186(みみ)(よろこ)ばせ、187(かんば)しき(にほ)ひは(はな)(やしな)ふ。188()()(みの)五穀(ごこく)(じゆく)し、189(うを)()ね、190野菜(やさい)(ゑみ)(ふく)みて(われ)()(くら)ふを()つ。191大道(だいだう)耽々(たんたん)として(ひら)け、192鉄橋(てつけう)193石橋(せきけう)194木橋(もくけう)架渡(かけわた)され、195(みち)()旅人(たびびと)(ゆふべ)になれば旅宿(りよしゆく)ありて叮寧(ていねい)宿泊(しゆくはく)せしめ、196()(あた)(しよく)(あた)(あたた)かき寝具(しんぐ)提供(ていきよう)し、197()くとして天国(てんごく)状況(じやうきやう)ならざるはない。198(とほ)きに()かむとすれば汽車(きしや)あり、199電車(でんしや)あり、200郵便(ゆうびん)電信(でんしん)便(べん)あり、201()くの(ごと)完全(くわんぜん)無欠(むけつ)神国(しんこく)(せい)(たく)しながら、202(これ)をしも娑婆(しやば)世界(せかい)(くわん)じ、203暗黒(あんこく)無明(むみやう)()()るは何故(なにゆゑ)ぞ、204(なんぢ)(こころ)(くら)きが(ゆゑ)なり、205身魂(みたま)(けが)れたる(ため)なり。206宣伝歌(せんでんか)()はずや「(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)207(こころ)もひろき大直日(おほなほひ)」と、208あゝ(かく)(ごと)直日(なほひ)(かみ)神恩(しんおん)(てん)(たか)くして百鳥(ももどり)()ぶに(まか)すが(ごと)く、209(うみ)(ふか)(ひろ)くして魚鼈(ぎよべつ)(をど)るに(まか)すが(ごと)き、210直日(なほひ)(こころ)(もつ)一切(いつさい)衆生(しゆじやう)(のぞ)めば、211(いづ)れも(みな)(かみ)(ひかり)ならざるはなく(めぐみ)ならざるはなし。212(おに)もなければ(あだ)もなし、213(やみ)もなければ(けが)れもなし。214一日(ひとひ)(はや)真心(まごころ)(かへり)み、215一切(いつさい)(たい)して(こころ)(しづか)見直(みなほ)()(なほ)せ、216以前(いぜん)誤解(ごかい)(すみや)かに()(なほ)せよ。217これ惟神(かむながら)なるミロクの万有(ばんいう)(あた)(たま)大御恵(おほみめぐみ)なるぞよ。218あゝ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
219()(をは)つて初稚姫(はつわかひめ)(もと)(ふく)し、220(ふたた)杢助(もくすけ)()(あい)らしき(をさな)姿(すがた)(たく)した。
221 鷹鳥姫(たかとりひめ)222若彦(わかひこ)一言(いちごん)(はつ)()(つち)(かじ)りつき、223感謝(かんしや)(なみだ)()()なく()(ふる)はして()た。224今迄(いままで)玉能姫(たまのひめ)()えしは幽体(いうたい)にて、225かき()(ごと)()()せた。226杢助(もくすけ)父子(おやこ)姿(すがた)も、227如何(いかが)なりしか()にも()まらず、228スマートボール以下(いか)人々(ひとびと)何時(いつ)しか()えて、229白雲(しらくも)(ただよ)天津(あまつ)()煌々(くわうくわう)として(この)光景(くわうけい)見下(みおろ)したまひつつあつた。230あゝ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
231大正一一・五・二七 旧五・一 加藤明子録)
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