霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第七章 大蛇(をろち)解脱(げだつ)〔七五三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第25巻 海洋万里 子の巻 篇:第2篇 自由活動 よみ(新仮名遣い):じゆうかつどう
章:第7章 大蛇解脱 よみ(新仮名遣い):おろちげだつ 通し章番号:753
口述日:1922(大正11)年07月08日(旧閏05月14日) 口述場所: 筆録者:谷村真友 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年5月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
三人が滝にやってくると、大蛇は毒酒が回ってほとんど半死半生の体であった。郷人たちはとどめを刺そうとやっきになっている。飯依彦らが正に大蛇の鱗の隙間に槍を突き通そうとしていたところに、清公らがやってきた。
清公は、大蛇といえども天帝の分身であることを郷人たちに諭すと、大蛇の頭の上に乗って宣伝歌を歌い始めた。その歌には、郷人たちの言行心の不一致が凝って大蛇となって表れたことが歌われていた。
清公が、心に潜む悪魔を清めて教えに従った言行に立ち返るように、と歌うと、大蛇は縮小してしまい、小さな蛇となってしまった。清公は蛇に引導を渡すと、郷人たちにも、三五教に立ち返って心を根底から立直すように、と諭した。
郷人たちは清公の前に平伏した。清公は、郷人たちに地恩郷に参拝するようにと言い渡した。モンキーを案内者として、郷人たちは船に乗って参詣を果たした。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-08-30 22:55:53 OBC :rm2507
愛善世界社版:119頁 八幡書店版:第5輯 74頁 修補版: 校定版:124頁 普及版:55頁 初版: ページ備考:
001 清公(きよこう)002チヤンキー、003モンキーの(さん)(にん)は、004(くし)滝壺(たきつぼ)(まへ)宣伝歌(せんでんか)(うた)(なが)(すす)()()れば、005さしもの大蛇(をろち)毒酒(どくしゆ)()ひ、006死物狂(しにものぐる)ひにノタ打廻(うちまは)つた揚句(あげく)007(おほい)疲労(ひらう)せしと()え、008ガクリと(くび)()(くち)()()め、009(ほとん)半死(はんし)半生(はんしやう)姿(すがた)になつて()た。010飯依彦(いひよりひこ)末裔(まつえい)飯依別(いひよりわけ)(はじ)め、011久々別(くくわけ)012久木別(くきわけ)(さん)(にん)神司(かむづかさ)は、013()()りたる数多(あまた)郷人(さとびと)()(あつ)め、014各自(かくじ)竹鎗(たけやり)()ち、015大蛇(をろち)身体(からだ)(うろこ)(うろこ)(あひだ)より、016力限(ちからかぎ)りに()()し、017(ころ)さむとする真最中(まつさいちう)であつた。018飯依別(いひよりわけ)大蛇(をろち)身体(からだ)(むか)ひ、
019飯依別(なんぢ)(この)(さと)日夜(にちや)(あら)し、020人民(じんみん)膏血(かうけつ)(しぼ)り、021あまつさへ(われ)()妻子(さいし)()(くら)ひ、022郷人(さとびと)(なや)ませし悪神(あくがみ)張本(ちやうほん)023(てん)何時迄(いつまで)(なんぢ)(ごと)悪神(あくがみ)(ゆる)(たま)はず、024(かたじけ)なくも真澄姫(ますみひめの)(みこと)()神徳(しんとく)()りて、025(なんぢ)(よわ)らせ退治(たいぢ)せむとの(われ)()計略(けいりやく)026よくも斃死(くたば)つたなア。027サア(これ)よりは(なんぢ)肉体(にくたい)(いのち)()り、028(この)(さと)惨害(さんがい)(のぞ)かむ。029(なんぢ)(さだ)めて天地間(てんちかん)生物(せいぶつ)030(かみ)御霊(みたま)()()るならむ。031(かなら)(われ)()今日(けふ)仕打(しうち)(うら)み、032霊魂(れいこん)中有(ちうう)(まよ)ひ、033(ふたた)(この)(さと)(がい)(くは)(ごと)きことあらば、034(われ)()祈念(きねん)神力(しんりき)にて(その)霊魂(みたま)()(なや)め、035根底(ねそこ)(くに)()()らむほどに。036……サア大蛇(をろち)037霊肉(れいにく)(とも)寂滅(じやくめつ)為楽(ゐらく)038(かなら)(この)()(こころ)(のこ)してはならぬぞ』
039大蛇(をろち)(むか)つて誅戮(ちうりく)宣示(せんじ)をなし、040久々別(くくわけ)041久木別(くきわけ)両人(りやうにん)指揮(しき)(もと)に、042数多(あまた)郷人(さとびと)(こゑ)(そろ)へて竹鎗(たけやり)をしごき、043(うろこ)(うろこ)(あひだ)に、044(やり)穂先(ほさき)差込(さしこ)み『(ひい)(ふう)()』の掛声(かけごゑ)045(いち)()突込(つきこ)まむと身構(みがま)へする(をり)しも、046宣伝歌(せんでんか)(こゑ)(とも)(あら)はれたる清公(きよこう)以下(いか)宣伝使(せんでんし)047ツカツカと(この)()近寄(ちかよ)り、
048清公(きよこう)(われ)地恩郷(ちおんきやう)(あら)はれ(たま)竜宮島(りうぐうじま)女王(ぢよわう)049黄竜姫(わうりようひめ)(さま)幕下(ばくか)050清公(きよこう)051チヤンキー、052モンキーと(まを)すもの、053(いま)木蔭(こかげ)(しの)んで(うけたま)はれば、054飯依別(いひよりわけ)以下(いか)二柱(ふたはしら)郷人(さとびと)(がい)(のぞ)かむとして毒酒(どくしゆ)計略(けいりやく)にて、055(この)大蛇(をろち)誅戮(ちうりく)せむとし(たま)(その)(こころざし)056(じつ)(もつと)もなれども仮令(たとへ)大蛇(をろち)(いへど)天帝(てんてい)分身(ぶんしん)分体(ぶんたい)なれば、057易々(やすやす)(ころ)すべからず。058()第一(だいいち)言霊(ことたま)(もつ)(これ)(むか)ひ、059如何(いか)にしても帰順(きじゆん)せざる(とき)は、060(おのおの)柄物(えもの)(もつ)て、061直接(ちよくせつ)行動(かうどう)開始(かいし)すべきである。062()()()たせられよ』
063制止(せいし)大蛇(をろち)頭部(とうぶ)にヒラリと()(あが)り、064(さか)んに宣伝歌(せんでんか)(うた)(はじ)めた。
065清公(きよこう)(かみ)(おもて)(あら)はれて
066(ぜん)(あく)とを()()ける
067(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
068(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
069(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
070直日(なほひ)見直(みなほ)()(なほ)
071()(あやま)ちは()(なほ)
072三五教(あななひけう)(かみ)(みち)
073仮令(たとへ)大蛇(をろち)()するとも
074大蛇(をろち)霊魂(みたま)永久(とこしへ)
075(この)()(のこ)種々(くさぐさ)
076()しき曲行(まがわざ)繰返(くりかへ)
077(うら)みを()らし()(みだ)
078(あら)(たけ)るは()(あた)
079悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)曲神(まがかみ)
080(ぜん)(みち)には(てき)()
081(つき)(ごと)()(ごと)(この)(さと)
082(あら)はれ(きた)諸人(もろひと)
083(なや)まし(くるし)(この)大蛇(をろち)
084(もと)より(あし)(かみ)ならず
085(とほ)神世(かみよ)(その)(むかし)
086()出神(でのかみ)(あら)はれて
087真澄(ますみ)(ひめ)国魂(くにたま)
088大宮柱(おほみやばしら)太知(ふとし)りて
089(いつ)(まつ)らせ(たま)ひつつ
090飯依彦(いひよりひこの)(みこと)をば
091(かみ)(つかさ)(さだ)められ
092子々(しし)孫々(そんそん)(いた)(まで)
093祭政(さいせい)一致(いつち)大道(だいだう)
094(ゆめ)にも(わす)れちやならないと
095(をし)()かれし(こと)()
096郷人(さとびと)(のこ)らず打忘(うちわす)
097利欲(りよく)(ふち)()(しづ)
098勝利(しようり)(やま)憧憬(あこがれ)
099体主(たいしゆ)霊従(れいじう)行動(かうどう)
100益々(ますます)(さかん)続行(ぞくかう)
101天地(てんち)(かみ)御怒(みいか)りに
102()れて曲津(まがつ)(おのづか)
103()(いだ)したる(さと)(ひと)
104(いま)(あら)はれし(この)大蛇(をろち)
105(みな)郷人(さとびと)(たましひ)
106(こころ)(いろ)反映(はんえい)
107(あら)はれ()でたるものなるぞ
108(こころ)(ひと)つの()(かた)
109(かみ)(あら)はれ(おに)となり
110大蛇(をろち)となるも各自(めいめい)
111言心行(げんしんかう)不一致(ふいつち)
112()(いだ)したるものなるぞ
113これの大蛇(をろち)竹鎗(たけやり)
114武器(ぶき)もて(むご)(ころ)すより
115(なれ)(こころ)真底(しんそこ)
116(ひそ)める大蛇(をろち)(たひ)らげて
117(まこと)(ひと)つの三五(あななひ)
118(をしへ)(ひか)真澄鏡(ますかがみ)
119()らして()よや曲霊(まがたま)
120(しこ)肉体(すみか)(たちま)ちに
121跡形(あとかた)()()()きて
122(おに)大蛇(をろち)(かげ)もなく
123(まこと)(みち)御恵(みめぐ)みに
124(なび)()すらむ郷人(さとびと)
125かかる大蛇(をろち)(あら)はれし
126(その)(みなもと)(たづ)ぬれば
127(まが)(かた)なき郷人(さとびと)
128(こころ)(あやま)ちある(ゆゑ)
129大蛇(をろち)大蛇(をろち)曲神(まがかみ)
130(なれ)(まこと)(たま)あらば
131(わが)言霊(ことたま)謹聴(きんちやう)
132うまらつばら()()けて
133()しき(いや)しき(この)姿(すがた)
134行衛(ゆくゑ)(さら)白雲(しらくも)
135()えて(あと)なき天津空(あまつそら)
136(きよ)(ただ)しく()(わた)
137目出度(めでた)御代(みよ)()ふならむ
138あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
139御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましまして
140(むかし)(かみ)(つた)へたる
141三五教(あななひけう)御教(みをしへ)
142日日(ひにち)毎日(まいにち)繰返(くりかへ)
143(おも)(いだ)して神界(しんかい)
144御用(ごよう)()てよ郷人(さとびと)
145(かみ)(まも)らす()(なか)
146いかで悪魔(あくま)(はび)こらむ
147悪魔(あくま)(こころ)(ひそ)むなり
148一日(ひとひ)(はや)大神(おほかみ)
149(いづ)言霊(ことたま)(たて)となし
150()(おこな)ひを(ぬき)として
151(あめ)(つち)との(その)(なか)
152(ひと)(うま)れし功績(いさをし)
153(まこと)(ひと)つに()(なほ)
154(ただ)しき(かみ)となり(かは)
155五六七(みろく)御代(みよ)(つく)れかし
156キリストメシヤの再臨(さいりん)
157五六七(みろく)出生(しゆつしやう)(あかつき)
158甘露台(かんろだい)瑞祥(ずゐしやう)
159蓮華台(れんげだい)(じやう)御神楽(みかぐら)
160神国魂(やまとだましひ)(その)ものの
161いづれ(かは)らぬ(ひと)(もの)
162(せま)(こころ)()()てて
163三五教(あななひけう)(かみ)(みち)
164(おも)(うか)べて(おこな)へよ
165あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
166御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ』
167()(をは)るや、168今迄(いままで)長大(ちやうだい)なる姿(すがた)(あら)はしたる大蛇(をろち)も、169次第(しだい)々々(しだい)縮小(しゆくせう)し、170(つい)には(ちひ)さき(へび)となりて、171清公(きよこう)足許(あしもと)(うれ)()()(まは)る。172清公(きよこう)(なほ)天津(あまつ)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)(この)(へび)(むか)つて鎮魂(ちんこん)(しう)し、
173清公(なんぢ)(ふたた)(この)(さと)(あら)はれ、174かかる悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)繰返(くりかへ)(なか)れ。175(また)郷人(さとびと)今迄(いままで)(こころ)根底(こんてい)より立直(たてなほ)し、176()出神(でのかみ)(をし)()かれし三五教(あななひけう)(しん)じ、177真澄姫(ますみひめの)(みこと)神霊(しんれい)拝謝(はいしや)せば(なんぢ)()心中(しんちう)(ひそ)める(おに)178大蛇(をろち)(たちま)姿(すがた)(かく)して、179(けむり)となりて()()せむ』
180()(をは)るや、181飯依別(いひよりわけ)182久木別(くきわけ)183久々別(くくわけ)神司(かむづかさ)(はじ)郷人(さとびと)一同(いちどう)は、184清公(きよこう)(まへ)平伏(へいふく)し、185今迄(いままで)不信仰(ふしんかう)(つみ)()い、186(ふたた)大神(おほかみ)(うづ)御子(みこ)とならむことを(いの)る。187清公(きよこう)は、
188清公地恩郷(ちおんきやう)三五教(あななひけう)梅子姫(うめこひめ)189黄竜姫(わうりようひめ)(あら)はれ(たま)ひて神徳(しんとく)四方(よも)(かがや)きあれば、190(この)(さと)害悪(がいあく)(あら)(きよ)められし謝恩(しやおん)()めに、191打揃(うちそろ)参拝(さんぱい)()し』
192(めい)ずれば、193飯依別(いひよりわけ)(はじ)一同(いちどう)は、194(いち)()もなく(この)(せつ)(ふく)し、195モンキーを案内者(あんないしや)として地恩郷(ちおんきやう)参拝(さんぱい)することとなつた。
196 幾十(いくじふ)(ふね)海面(かいめん)(うか)べてヒルの(みなと)()()した。197船中(せんちう)神徳(しんとく)(はなし)持切(もちき)りながら、198清公(きよこう)一同(いちどう)()()たりし(ふね)をも(したが)へて、199タカの(みなと)上陸(じやうりく)し、200参詣(さんけい)する(こと)となつた。201(この)(とき)神命(しんめい)()つて清公(きよこう)()(きた)りし(ふね)は、202(もと)(ところ)(かへ)され、203(その)持主(もちぬし)(もと)めて色々(いろいろ)とヒルの(さと)(めづら)しき(もの)(あた)へ、204(あつ)謝辞(しやじ)()べた。205あゝ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
206大正一一・七・八 旧閏五・一四 谷村真友録)
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