霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一六章 大洪水(だいこうずゐ)(二)〔二六六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻 篇:第3篇 大峠 よみ(新仮名遣い):おおとうげ
章:第16章 大洪水(二) よみ(新仮名遣い):だいこうずい(二) 通し章番号:266
口述日:1922(大正11)年01月18日(旧12月21日) 口述場所: 筆録者:井上留五郎 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年5月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
酷熱の太陽が一度に数個現れて、大地の氷山を溶解させた。水は大地の中心にある集まり来たり、地球の水位は刻々に増加して、高い山の上にまでも迫った。
竜宮城の三重の金殿は、ふたたび中空に延長して金銀銅の天橋となり、霊線を垂らして正しい神人を引き上げて救い始めた。天教山の宣伝使たちは、黄金橋の上に立って洪水に漂流する神人を救いつつあった。
ウラル彦・ウラル姫もまたなぜか、銅橋の上に救われた。盤古神王と常世神王は黄金橋の上に救われた。しかしウラル彦・ウラル姫はアルタイ山に下ろされた。アルタイ山の山頂には多数の蟻が洪水を避けて非難していたため、ウラル彦らは蟻に身体をたかられて非常な苦痛を覚えた。
アルタイ山には、極悪の神ばかりが送られたのである。平素利己主義によって甘い汁を吸った悪者は、蟻に身体を破られたのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:1265 OBC :rm0616
愛善世界社版:96頁 八幡書店版:第1輯 665頁 修補版: 校定版:98頁 普及版:40頁 初版: ページ備考:
001 世(よ)は焼劫(せうごふ)に瀕(ひん)せるか、002酷熱(こくねつ)の太陽(たいやう)数個(すうこ)一(いち)時(じ)に現(あら)はれて、003地上(ちじやう)に熱(ねつ)を放射(はうしや)し、004大地(だいち)の氷山(ひやうざん)を溶解(ようかい)したる水(みづ)は大地(だいち)中心(ちうしん)の凹部(あふぶ)なる地球(ちきう)に向(むか)つて流(なが)れ集(あつ)まり、005地球(ちきう)は冷水(れいすい)刻々(こくこく)に増加(ぞうか)して、006さしもに高(たか)き山(やま)の尾上(をのへ)も次第(しだい)々々(しだい)に影(かげ)を没(ぼつ)するに至(いた)りける。
007 このとき星(ほし)はその位置(ゐち)を変(へん)じ、008太陽(たいやう)は前後(ぜんご)左右(さいう)に動揺(どうえう)し、009地(ち)は激動(げきどう)して形容(けいよう)し難(がた)き大音響(だいおんきやう)に充(みた)されたりぬ。010太陽(たいやう)は黒雲(くろくも)に包(つつ)まれ、011地上(ちじやう)は暗黒(あんこく)と変(へん)じ、012咫尺(しせき)を弁(べん)ぜざる光景(くわうけい)とはなりぬ。
013 彼(か)の竜宮城(りうぐうじやう)に在(あ)りし三重(みへ)の金殿(きんでん)は、014中空(ちうくう)に際限(さいげん)もなく延長(えんちやう)して、015金銀銅(きんぎんどう)色(しよく)の天橋(てんけう)を成(な)し、016各自(かくじ)天橋(てんけう)よりは金銀銅(きんぎんどう)色(しよく)の霊線(れいせん)を垂下(すゐか)し、017その端(はし)の救(すく)ひの鉤(かぎ)をもつて、018正(ただ)しき神人(しんじん)を橋上(けうじやう)に引(ひ)き揚(あ)げ始(はじ)めたり。
019 天橋(てんけう)の上(うへ)には蟻(あり)の群(むら)がる如(ごと)く、020数多(あまた)の神人(かみがみ)が救(すく)ひ上(あ)げられ、021天橋(てんけう)は再(ふたた)び回転(くわいてん)を開始(かいし)したり。022東西(とうざい)に延長(えんちやう)せる天橋(てんけう)は、023南(みなみ)に西(にし)に北(きた)に東(ひがし)と中空(ちうくう)を廻(めぐ)り、024天教山(てんけうざん)、025地教山(ちけうざん)その他(た)数ケ所(すうかしよ)の高山(かうざん)の巓(いただき)に、026救(すく)はれたる神人(しんじん)を送(おく)り、027またもや憂瀬(うきせ)に沈(しづ)み苦(くる)しめる正(ただ)しき神人(しんじん)を救(すく)ひの鈎(かぎ)を以(もつ)て次第(しだい)々々(しだい)に天橋(てんけう)の上(うへ)に引(ひ)き揚(あ)げ玉(たま)ひける。
028 このとき天教山(てんけうざん)の宣伝使(せんでんし)は、029何時(いつ)の間(ま)にか黄金橋(わうごんけう)の上(うへ)に立(た)ち、030金色(こんじき)の霊線(れいせん)を泥海(どろうみ)に投(な)げ、031漂流(へうりう)する正(ただ)しき神人(しんじん)を引(ひ)き揚(あ)げつつあり。032而(しか)して天橋(てんけう)に神人(しんじん)の充満(じゆうまん)するを待(ま)ちて、033またもや天橋(てんけう)は起重機(きぢゆうき)のごとく東南(とうなん)西北(せいぼく)に転回(てんくわい)し、034その身魂(みたま)相当(さうたう)の高山(かうざん)に運(はこ)ばれゆくなり。035神諭(しんゆ)に、
036『誠(まこと)の者(もの)は、037さあ今(いま)と云(い)ふ所(ところ)になりたら、038神(かみ)が見届(みとど)けてあるから、039たとひ泥海(どろうみ)の中(なか)でも摘(つま)み上(あ)げてやるぞよ』
040と示(しめ)されあるを、041想(おも)ひ出(だ)さしめらるるなり。
042 救(すく)ひ上(あ)げられたる中(なか)にも、043鬼(おに)の眼(め)にも見落(みおと)しとも云(い)ふべきか、044或(あるひ)は宣伝使(せんでんし)の深(ふか)き経綸(しぐみ)ありての事(こと)か、045さしも悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)なりしウラル彦(ひこ)、046ウラル姫(ひめ)も銅橋(どうけう)の上(うへ)に救(すく)ひ上(あ)げられたり。047而(しか)して常世(とこよ)神王(しんわう)始(はじ)め盤古(ばんこ)神王(しんわう)もまた金橋(きんけう)の上(うへ)に救(すく)はれて居(ゐ)たりける。
048 ウラル彦(ひこ)はアルタイ山(ざん)に運(はこ)ばれ、049その他(た)の神人(かみがみ)も多(おほ)くここに下(おろ)されたり。050この山(やま)は大小(だいせう)無数(むすう)の蟻(あり)、051山頂(さんちやう)に堆(うづだか)く積(つも)り居(ゐ)たりけるが、052凡(すべ)て蟻(あり)は洪水(こうずゐ)を前知(ぜんち)し、053山上(さんじやう)に真先(まつさき)に避難(ひなん)したりしなり。
054 ウラル彦神(ひこのかみ)は蟻(あり)の山(やま)に運(はこ)ばれ、055全身(ぜんしん)蟻(あり)に包(つつ)まれ、056身体(しんたい)の各所(かくしよ)を鋭(するど)き針(はり)にて突(つ)き破(やぶ)られ、057非常(ひじやう)の苦悶(くもん)に堪(た)へかねて少(すこ)しく山(やま)を下(くだ)り、058泥水(でいすゐ)の中(なか)に全身(ぜんしん)を浸(ひた)し見(み)たるに、059蟻(あり)は一生(いつしやう)懸命(けんめい)に喰(く)ひ着(つ)きて、060苦痛(くつう)はますます激(はげ)しく、061またもや蟻(あり)の山(やま)へと這(は)ひ上(あが)りゆけり。
062 蚊取別(かとりわけ)の禿頭(はげあたま)も此処(ここ)に居(ゐ)たるが、063この時(とき)ばかりはその禿頭(はげあたま)は全部(すつかり)毛(け)が生(は)えたるごとく見(み)えたりき。064全(まつた)く蟻(あり)が集(たか)りたる結果(けつくわ)なりける。
065 このアルタイ山(ざん)に運(はこ)ばれた神人(かみがみ)は、066極悪(ごくあく)の神人(かみ)ばかりにして、067極善(ごくぜん)の神人(かみ)は天教(てんけう)、068地教(ちけう)両山(りやうざん)に、069極悪者(ごくあくしや)はアルタイ山(ざん)に救(すく)はれたりける。
070 平素(へいそ)利己(りこ)主義(しゆぎ)を持(ぢ)し、071甘(あま)い汁(しる)を吸(す)うた悪者(わるもの)共(ども)は、072全身(ぜんしん)残(のこ)らず甘(あま)くなつてをると見(み)えて、073蟻(あり)が喜(よろこ)びて集(たか)るに反(はん)して、074世界(せかい)のために苦(にが)き経験(けいけん)を嘗(な)めたる神人(しんじん)は、075身体(しんたい)苦(にが)く、076一匹(いつぴき)も蟻(あり)は集(たか)り得(え)ざるなり。077裏(うら)の神諭(しんゆ)に、
078『甘(あま)いものには蟻(あり)がたかる(有難(ありがたかる))。079苦(にが)いものには蟻(あり)がたからぬ(不有難(ありがたからぬ))』
080と書(か)いてあるのは、081この物語(ものがたり)の光景(くわうけい)を洩(も)らされしものなるべし。082嗚呼(ああ)地上(ちじやう)の世界(せかい)は今後(こんご)何(いづ)れに行(い)くか心許(こころもと)なき次第(しだい)なり。
083(大正一一・一・一八 旧大正一〇・一二・二一 井上留五郎録)
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