八の鳥
こひは誰か をしへつる かも かりそめにほのみしかけの身にしみてうき〈序歌〉
岐美ケ代の千代の礎固めむと石の宮居を月の花明山〈松葉の塵〉
久方の天津御国の荘厳を地上にうつす綾の鶴山〈松葉の塵〉
流水の如くに清く美しき神の教の湧ける玉の井〈松葉の塵〉
隠身而形も見えず声もなきまことの神は御中主なり〈第1章〉
今までは世人の為に延したれど見赦しならぬ時とは成りぬ〈第5章〉
地は震ひ雷猛り火の雨のふる事記を能くも調べよ〈第5章〉
村肝の心を千々に砕くかな世を生かさむと思ふばかりに〈第6章〉
天地の神の気吹に退らはれて高嶺の雲は四方に散り行く〈第7章〉
神ごごろつくしのはても東路も西洋までも拡めゆくなり〈第9章〉
千早振神代の手振りまつぶさに説き明かしたる生ける書かも〈第14章〉
和妙の綾の高天に現はれて瑞霊昔の状を説くなり〈第14章〉
いつまでも筆と口とで知らせども人は残らず盲目聾者〈第14章〉
まのあたり世の立直しするまでにかへておきたし人の心を〈第14章〉
今までは人の心のままにせしをこの世の事は神のままなり〈第14章〉
高山の尾根に黒雲立ちこめて御空の月の影を包めり〈第15章〉
あし引の山も野末もよみがへり弥勒の御代を寿ぎ奉らむ〈第15章〉
立替の神が表へ出るなれば高嶺の雲は四方に散るらむ〈第16章〉
時は今科戸の風の渓間より吹き上げ吹き荒れ吹き捲くるなり〈第16章〉
天地の神の怒の強くしてたやすく解けぬ時となりぬる〈第16章〉
独神成而隠身居たる月日神は国常立と豊雲野の神〈第18章〉
許々多久の罪も穢も引受けて世人を救ふ二柱神〈第18章〉
この怒りとく神々は世の中にただ二柱坐すばかりなり〈第18章〉
神代より深き因縁のある土地に世の立替の経綸せし真神〈第21章〉
国魂の神を調査国々の身魂の審判始め給へり〈第21章〉
闇の世に月日を慕ふ人心早く日の出をまつばかりなり〈第22章〉
高山に月は隠れて渓底は黒白も分かぬ闇となりぬる〈第29章〉
人草の腸の底まで洗ひきる瑞の御魂の教はかむわざ〈第29章〉
九重の古き都に一枝の神の経綸の梅開くなり〈第30章〉
立替の天の御柱たてよこの月日は朝夕心砕きつ〈第30章〉
待ちかねて此の世へいづの大神は瑞の御魂ぞ力なりけり〈第30章〉
かかる神世を待兼山のほととぎす姿かくして啼き暮しつつ〈第30章〉
東の御空に狂ふ鳥船の行末は弥勒の海を越えたり〈第33章〉
本宮の神の経綸を助けむと生れ出にけり宮垣内より〈第34章〉
久方の天の目一箇神出でて曇りたる世の光とならせり〈第35章〉
澄切りし人の身魂に天地の誠の日月は宿を借るなり〈第38章〉
天地の神に代りて世を開く人は真の神にぞありける〈第38章〉
天津御祖神の御言をかしこみて下津岩根に道を開きし〈第41章〉
中空の曇りも深き今の世は下津岩根の神も解らず〈第41章〉
渓間より真の光現はれて雲井の空を照らし返さむ〈第42章〉
高光る神のみいづを白雲のよその教になびくしこ草〈第46章〉
葦原の中津御国はさやぎ居り救はせ給へ伊都能売の神〈第46章〉
村肝の心の塵を払はむと神の気吹きの現はれにける〈第47章〉
黒雲の天地を包む世の中を照らして守る三五の月〈第48章〉
月の精地上に下りうば玉の人の心を照らし給へり〈第48章〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に他の資料と付き合わせて作成しました]