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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第6巻(巳の巻)
序歌
松葉の塵
総説
第1篇 山陰の雪
第1章 宇宙太元
第2章 瀑布の涙
第3章 頓智奇珍
第4章 立春到達
第5章 抔盤狼藉
第6章 暗雲消散
第7章 旭光照波
第2篇 常世の波
第8章 春の海面
第9章 埠頭の名残
第10章 四鳥の別れ
第11章 山中の邂逅
第12章 起死回生
第13章 谷間の囁
第14章 黒竜赤竜
第3篇 大峠
第15章 大洪水(一)
第16章 大洪水(二)
第17章 極仁極徳
第18章 天の瓊矛
第4篇 立花の小戸
第19章 祓戸四柱
第20章 善悪不測
第21章 真木柱
第22章 神業無辺
第23章 諸教同根
第24章 富士鳴戸
第5篇 一霊四魂
第25章 金勝要大神
第26章 体五霊五
第27章 神生み
第28章 身変定
第29章 泣沢女
第30章 罔象神
第6篇 百舌鳥の囁
第31章 襤褸の錦
第32章 瓔珞の河越
第33章 五大教
第34章 三大教
第35章 北光開眼
第36章 三五教
第7篇 黄金の玉
第37章 雲掴み
第38章 黄金の宮
第39章 石仏の入水
第40章 琴平橋
第41章 桶伏山
第8篇 五伴緒神
第42章 途上の邂逅
第43章 猫の手
第44章 俄百姓
第45章 大歳神
第46章 若年神
第47章 二王と観音
第48章 鈿女命
第49章 膝栗毛
第50章 大戸惑
余白歌
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霊界物語
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霊主体従(第1~12巻)
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第6巻(巳の巻)
> 第6篇 百舌鳥の囁 > 第34章 三大教
<<< 五大教
(B)
(N)
北光開眼 >>>
第三四章
三大教
(
さんだいけう
)
〔二八四〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第6巻 霊主体従 巳の巻
篇:
第6篇 百舌鳥の囁
よみ(新仮名遣い):
もずのささやき
章:
第34章 三大教
よみ(新仮名遣い):
さんだいきょう
通し章番号:
284
口述日:
1922(大正11)年01月22日(旧12月25日)
口述場所:
筆録者:
井上留五郎
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年5月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
漂浪人たちが東彦の宣伝使の教えを聞いているところへ、また白髪異様の宣伝使が、節面白く謡いながらやってきた。この宣伝使は、霊鷲山の山麓・玉の井の郷に現れた三葉彦神の教理・三大教を奉じる宣伝使・北光天使であった。
霊鷲山は、印度と西蔵の境に立つ高山であり、また黄金山は、聖地エルサレムの傍らに立つ橄欖山の別名である。
白髪異様の老宣伝使・北光天使は、東彦天使が宣伝をしている傍らに立ち、聞き入っていた。東彦は北光天使が聞いていることも知らずに、一心不乱に五大教の教理を説いている。
東彦はふと息をついたところで北光天使に気づき、お互いに名を交わした。東彦は、北光天使がどのような教理を奉じているのかを問いかけた。
北光天使は、宣伝使とは、神がその口を借りて深甚微妙の教理を説示するものである。神の道は神人の知識考量でもって伝えるべきものではないはずだ、と答えた。
東彦は、そのような宣伝使の重大なる意義を忘れて宗派の別を問うたことに恥じ入った。
二人の宣伝使は岩の上に立ち、天津祝詞を奏上して天地の大神の洪徳を賛美し、三大教と五大教の宣伝歌を一つにして歌った。
今度は北光天使が岩の上に坐を占めて、教えを説いた。
漂浪人の一人は、東彦の教えは神が善と悪を立て別ける、という教えだったが、北光天使の教えは、直日に見直せ聞き直せ、と内省と諦めを促している。悪いのは自分たちではなく、この世を欲しいままにしている強者ではないか、と咬み付いた。
北光天使は、どのような仕打ちを受けても、あくまで忍耐と寛容が肝心である、と返した。質問した男はこれを聞いて怒り、北光天使の背後に立って頭から小便をかけだした。
北光天使は小便を浴びながらも泰然として講演を続けている。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-04-23 18:47:10
OBC :
rm0634
愛善世界社版:
204頁
八幡書店版:
第1輯 699頁
修補版:
校定版:
204頁
普及版:
84頁
初版:
ページ備考:
001
黄金山
(
わうごんさん
)
下
(
か
)
の
埴安彦
(
はにやすひこの
)
神
(
かみ
)
の
教示
(
けうじ
)
を
天下
(
てんか
)
に
宣伝
(
せんでん
)
する
東彦
(
あづまひこ
)
は、
002
一同
(
いちどう
)
を
集
(
あつ
)
め、
003
岩上
(
がんじやう
)
に
端坐
(
たんざ
)
し
五大教
(
ごだいけう
)
の
教理
(
けうり
)
を
説示
(
せつじ
)
する
折
(
をり
)
しも、
004
遥
(
はるか
)
の
前方
(
ぜんぱう
)
より、
005
又
(
また
)
もや
白髪
(
はくはつ
)
異様
(
いやう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
006
北光天使
『この
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
御魂
(
みたま
)
もひろき
大直日
(
おほなほひ
)
007
ただ
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
せ
008
身
(
み
)
の
過
(
あやま
)
ちは
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
せ』
009
と
節
(
ふし
)
面白
(
おもしろ
)
く
謡
(
うた
)
ひつつ、
010
此方
(
こなた
)
に
向
(
むか
)
ひて
進
(
すす
)
み
来
(
く
)
る。
011
頭髪
(
とうはつ
)
は
飽
(
あ
)
くまで
白
(
しろ
)
く、
012
髯
(
ひげ
)
は
八握
(
やつか
)
の
胸先
(
むなさき
)
に
垂
(
た
)
れ、
013
是
(
これ
)
また
純白
(
じゆんぱく
)
にして、
014
銀
(
ぎん
)
の
如
(
ごと
)
き
光沢
(
くわうたく
)
を
放
(
はな
)
ち
居
(
ゐ
)
たり。
015
この
宣伝使
(
せんでんし
)
は、
016
霊鷲山
(
りやうしうさん
)
麓
(
ろく
)
の
玉
(
たま
)
の
井
(
ゐ
)
の
郷
(
さと
)
に
現
(
あら
)
はれ
出
(
い
)
でたる
三葉彦
(
みつばひこの
)
神
(
かみ
)
の
教理
(
けうり
)
三大教
(
さんだいけう
)
を、
017
天下
(
てんか
)
に
宣布
(
せんぷ
)
する
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
であつた。
018
さうしてこの
霊鷲山
(
れいしうざん
)
は
印度
(
いんど
)
と
西蔵
(
チベツト
)
の
境
(
さかひ
)
に
屹立
(
きつりつ
)
する
高山
(
かうざん
)
であり、
019
黄金山
(
わうごんざん
)
は
聖地
(
せいち
)
ヱルサレムの
傍
(
かたはら
)
に
聳
(
そび
)
え
立
(
た
)
つ
橄欖山
(
かんらんざん
)
の
別名
(
べつめい
)
なり。
020
白髪
(
はくはつ
)
異様
(
いやう
)
の
老
(
らう
)
宣伝使
(
せんでんし
)
は、
021
東彦
(
あづまひこの
)
天使
(
かみ
)
の
宣教
(
せんけう
)
を
耳
(
みみ
)
を
澄
(
す
)
ませて
路傍
(
ろばう
)
に
立
(
た
)
ちながら
静
(
しづか
)
に
聴
(
き
)
き
入
(
い
)
る。
022
東彦
(
あづまひこの
)
天使
(
かみ
)
はこの
宣伝使
(
せんでんし
)
が、
023
吾
(
わが
)
傍
(
かたはら
)
に
来
(
きた
)
りて
教理
(
けうり
)
を
立聞
(
たちぎ
)
きせることを
夢
(
ゆめ
)
にも
知
(
し
)
らず、
024
一心
(
いつしん
)
不乱
(
ふらん
)
に
側目
(
わきめ
)
も
振
(
ふ
)
らず
五大教
(
ごだいけう
)
の
教理
(
けうり
)
を
説示
(
せつじ
)
しつつありき。
025
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
は
一同
(
いちどう
)
に
目礼
(
もくれい
)
するのも
打忘
(
うちわす
)
れ、
026
襟
(
えり
)
を
正
(
ただ
)
して
無我
(
むが
)
夢中
(
むちう
)
にこの
教理
(
けうり
)
を
聴
(
き
)
きつつありき。
027
東彦
(
あづまひこの
)
天使
(
かみ
)
は
少
(
すこ
)
しく
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
めむとして
口
(
くち
)
を
閉
(
と
)
ぢ、
028
あたりを
見
(
み
)
れば、
029
白髪
(
はくはつ
)
異様
(
いやう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
が
平岩
(
ひらいは
)
の
傍
(
かたはら
)
に
佇立
(
ちよりつ
)
しゐるに
驚
(
おどろ
)
き、
030
東彦天使
『
貴下
(
あなた
)
は
何人
(
なにびと
)
なるや』
031
と
軽
(
かる
)
き
目礼
(
もくれい
)
と
共
(
とも
)
に
問
(
と
)
ひかくるに、
032
白髪
(
はくはつ
)
異様
(
いやう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
は、
033
慇懃
(
いんぎん
)
に
答礼
(
たふれい
)
を
施
(
ほどこ
)
しながら、
034
北光天使
『
吾
(
われ
)
は
霊鷲山
(
りやうしうざん
)
の
麓
(
ふもと
)
に
坐
(
ま
)
します
三葉彦
(
みつばひこの
)
神
(
かみ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
なり。
035
今
(
いま
)
貴下
(
きか
)
の
御
(
ご
)
説示
(
せつじ
)
を
聴
(
き
)
き
感歎
(
かんたん
)
措
(
お
)
く
能
(
あた
)
はず
拝聴
(
はいちやう
)
したり。
036
願
(
ねが
)
はくは
吾
(
われ
)
にも
教理
(
けうり
)
の
蘊奥
(
うんあう
)
を
説示
(
せつじ
)
し
給
(
たま
)
はずや』
037
と
懇請
(
こんせい
)
する。
038
東彦
(
あづまひこの
)
天使
(
かみ
)
は
宣伝使
(
せんでんし
)
と
聞
(
き
)
き、
039
直
(
ただち
)
に
岩
(
いは
)
の
座
(
ざ
)
を
下
(
くだ
)
りその
前
(
まへ
)
に
進
(
すす
)
み、
040
慇懃
(
いんぎん
)
に
会釈
(
ゑしやく
)
しながら、
041
東彦天使
『
吾
(
われ
)
は
愚鈍
(
ぐどん
)
の
性質
(
せいしつ
)
にして、
042
貴下
(
きか
)
らに
教理
(
けうり
)
を
説
(
と
)
くの
力
(
ちから
)
なし。
043
只
(
ただ
)
吾
(
われ
)
より
後
(
おく
)
れたる
信者
(
しんじや
)
に
対
(
たい
)
し、
044
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
を
朧気
(
おぼろげ
)
ながら
口伝
(
くちづた
)
へするのみ』
045
と
謙譲
(
けんじやう
)
の
色
(
いろ
)
を
表
(
あら
)
はし、
046
固
(
かた
)
く
辞
(
じ
)
し、
047
かつ、
048
東彦天使
『
貴下
(
きか
)
は
如何
(
いか
)
なる
教理
(
けうり
)
を
宣伝
(
せんでん
)
したまふや、
049
聴
(
き
)
かま
欲
(
ほ
)
し』
050
と
云
(
い
)
ふにぞ、
051
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
は、
052
北光天使
『こは
心得
(
こころえ
)
ぬ
貴下
(
きか
)
の
御
(
お
)
言葉
(
ことば
)
かな。
053
そもそも
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
は
神人
(
しんじん
)
の
知識
(
ちしき
)
また
考量
(
かうりやう
)
を
以
(
もつ
)
て
伝
(
つた
)
ふ
可
(
べ
)
きものにあらず。
054
神
(
かみ
)
は
宣伝使
(
せんでんし
)
の
口
(
くち
)
を
藉
(
か
)
りて
以
(
もつ
)
て
甚深
(
じんしん
)
微妙
(
びめう
)
の
教理
(
けうり
)
を
説示
(
せつじ
)
し
給
(
たま
)
ふにあらざるか』
055
と
問
(
と
)
ひ
返
(
かへ
)
したるに、
056
東彦
(
あづまひこの
)
天使
(
かみ
)
はその
理
(
り
)
に
服
(
ふく
)
し、
057
東彦天使
『
吾
(
われ
)
は
誤
(
あやま
)
れり。
058
日夜
(
にちや
)
大神
(
おほかみ
)
の
神示
(
しんじ
)
を
宣伝
(
せんでん
)
弘布
(
ぐふ
)
する
身
(
み
)
でありながら、
059
かくの
如
(
ごと
)
き
重大
(
ぢうだい
)
なる
意義
(
いぎ
)
を
忘却
(
ばうきやく
)
し
居
(
ゐ
)
たり。
060
嗚呼
(
ああ
)
耻
(
はづ
)
かしや』
061
とさし
俯向
(
うつむ
)
きて、
062
袖
(
そで
)
に
顔
(
かほ
)
を
隠
(
かく
)
すを
見
(
み
)
て、
063
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
は
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
がり、
064
北光天使
『
致
(
いた
)
らぬ
吾
(
われ
)
らの
過言
(
くわごん
)
無礼
(
ぶれい
)
許
(
ゆる
)
させたまへ。
065
吾
(
われ
)
は
神人
(
かみびと
)
を
思
(
おも
)
ふの
余
(
あま
)
り、
066
かくも
不遜
(
ふそん
)
の
言辞
(
げんじ
)
を、
067
宣伝使
(
せんでんし
)
たる
貴下
(
きか
)
に
申上
(
まをしあ
)
げしは
不覚
(
ふかく
)
の
至
(
いた
)
りなり。
068
実
(
げ
)
に
耻
(
はづ
)
かしさの
限
(
かぎ
)
りよ』
069
と
吾
(
わが
)
心
(
こころ
)
に
省
(
かへり
)
み、
070
大
(
おほい
)
に
耻
(
は
)
づるものの
様
(
やう
)
なりける。
071
ここに
二人
(
ふたり
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
は
岩上
(
がんじやう
)
に
立
(
た
)
ち、
072
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
交
(
かは
)
る
交
(
がは
)
る
謡
(
うた
)
ひて、
073
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し、
074
天地
(
てんち
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
洪徳
(
こうとく
)
を
賛美
(
さんび
)
したりける。
075
而
(
しか
)
して
二人
(
ふたり
)
の
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
合一
(
がふいつ
)
して、
076
一
(
ひと
)
つの
歌
(
うた
)
に
延長
(
えんちやう
)
したり。
077
『
神
(
かみ
)
が
表面
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
078
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立
(
た
)
て
別
(
わ
)
ける
079
魂
(
たま
)
を
研
(
みが
)
けよ
立替
(
たてか
)
へよ
080
身
(
み
)
の
行為
(
おこなひ
)
も
立直
(
たてなほ
)
せ
081
この
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
082
霊魂
(
みたま
)
もひろき
大直日
(
おほなほひ
)
083
ただ
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
084
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
せ
085
身
(
み
)
の
過失
(
あやまち
)
は
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
せ』
086
東彦
(
あづまひこの
)
天使
(
かみ
)
は
席
(
せき
)
を
譲
(
ゆづ
)
つて、
087
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
を
平岩
(
ひらいは
)
の
上
(
うへ
)
へ
安坐
(
あんざ
)
せしめ、
088
神
(
かみ
)
の
教示
(
けうじ
)
を
聴
(
き
)
き
入
(
い
)
りぬ。
089
この
時
(
とき
)
一同
(
いちどう
)
は
合掌
(
がつしやう
)
して
神徳
(
しんとく
)
を
讃美
(
さんび
)
し、
090
異口
(
いく
)
同音
(
どうおん
)
に
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
謡
(
うた
)
ふ。
091
一同
(
いちどう
)
の
顔
(
かほ
)
には
以前
(
いぜん
)
に
引代
(
ひきか
)
へ、
092
愉快
(
ゆくわい
)
に
充
(
み
)
てる
血色
(
けしき
)
漂
(
ただよ
)
ひける。
093
甲
(
かふ
)
『
只今
(
ただいま
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
に
御
(
お
)
尋
(
たづ
)
ね
致
(
いた
)
します。
094
前刻
(
ぜんこく
)
より
黄金山
(
わうごんざん
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
に
承
(
うけたま
)
はりますには、
095
この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
善悪
(
ぜんあく
)
の
立替
(
たてかへ
)
があり、
096
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
現
(
あら
)
はれて
善人
(
ぜんにん
)
を
助
(
たす
)
け、
097
悪人
(
あくにん
)
を
亡
(
ほろ
)
ぼし、
098
強
(
つよ
)
きを
挫
(
くじ
)
き、
099
弱
(
よわ
)
きを
救
(
すく
)
ひ、
100
吾々
(
われわれ
)
の
地
(
ち
)
に
落
(
お
)
ちたる
人民
(
じんみん
)
を
天国
(
てんごく
)
に
救
(
すく
)
うて
下
(
くだ
)
さると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
であります。
101
実
(
じつ
)
に
吾々
(
われわれ
)
は
再生
(
さいせい
)
の
思
(
おも
)
ひと、
102
歓喜
(
くわんき
)
に
堪
(
た
)
へませぬ。
103
然
(
しか
)
るに、
104
又
(
また
)
もや
貴神
(
あなた
)
がここに
現
(
あら
)
はれて、
105
「ただ
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は、
106
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞直
(
ききなほ
)
せ
云々
(
うんぬん
)
」と
仰
(
おほ
)
せられましたが、
107
一体
(
いつたい
)
これは
何
(
ど
)
う
云
(
い
)
う
事
(
こと
)
でありませうか。
108
詳
(
くは
)
しく
御
(
ご
)
説示
(
せつじ
)
を
願
(
ねが
)
ひます。
109
吾々
(
われわれ
)
は
祖先
(
そせん
)
伝来
(
でんらい
)
の
山
(
やま
)
や
田地
(
でんち
)
を
悪人
(
あくにん
)
に
占領
(
せんりやう
)
せられ、
110
女房
(
にようばう
)
は
奪
(
うば
)
ひ
取
(
と
)
られ、
111
住居
(
すみか
)
は
焼
(
や
)
かれ、
112
食
(
く
)
ふに
食
(
しよく
)
なく、
113
眠
(
ねむ
)
るに
家
(
いへ
)
なく、
114
親子
(
おやこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
は
四方
(
しはう
)
に
離散
(
りさん
)
し、
115
実
(
じつ
)
に
在
(
あ
)
るにあられぬ、
116
悲
(
かな
)
しい
世
(
よ
)
を
送
(
おく
)
つて
居
(
を
)
ります。
117
私
(
わたくし
)
はそれ
故
(
ゆゑ
)
斯
(
か
)
く
乞食
(
こじき
)
となりて
四方
(
しはう
)
を
廻
(
めぐ
)
り、
118
家
(
いへ
)
を
焼
(
や
)
き
女房
(
にようばう
)
を
奪
(
うば
)
つた
悪者
(
わるもの
)
を
探
(
さが
)
し
求
(
もと
)
めて、
119
仇
(
あだ
)
を
討
(
う
)
つてやらうと
考
(
かんが
)
へ、
120
苦労
(
くらう
)
艱難
(
かんなん
)
を
致
(
いた
)
してをりますが、
121
若
(
も
)
し
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
がこの
世
(
よ
)
に
在
(
い
)
らつしやるのならば、
122
何故
(
なぜ
)
こんな
不公平
(
ふこうへい
)
な
事
(
こと
)
があるのに、
123
黙
(
だま
)
つて
見
(
み
)
て
居
(
を
)
られるのでせうか。
124
私
(
わたくし
)
はこの
世
(
よ
)
に
神
(
かみ
)
の
存在
(
そんざい
)
を
疑
(
うたが
)
ひます。
125
先
(
さき
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
の
言
(
い
)
はれたやうに、
126
善悪
(
ぜんあく
)
を
立替
(
たてかへ
)
る
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
在
(
あ
)
るとすれば、
127
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
くこの
無念
(
むねん
)
を
晴
(
は
)
らして
欲
(
ほ
)
しいと
思
(
おも
)
ひます。
128
然
(
しか
)
るに
只今
(
ただいま
)
貴下
(
あなた
)
の
御
(
お
)
言葉
(
ことば
)
の
中
(
なか
)
に「ただ
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は、
129
直霊
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
せ」と
仰
(
あふ
)
せになりましたが、
130
これは
要
(
えう
)
するに
何事
(
なにごと
)
も
諦
(
あきら
)
めよとの
教
(
をしへ
)
ではありますまいか。
131
先
(
さき
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
教
(
をしへ
)
と
貴下
(
あなた
)
の
教
(
をしへ
)
とは、
132
どうしても
つばね
が
合
(
あ
)
はないやうな
考
(
かんが
)
へがするのです。
133
どうぞ
詳
(
くは
)
しく
御
(
お
)
諭
(
さと
)
しを
願
(
ねが
)
ひたう
存
(
ぞん
)
じます』
134
ここに
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
は、
135
北光天使
『
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
至善
(
しぜん
)
至美
(
しび
)
至仁
(
しじん
)
至愛
(
しあい
)
の
御
(
お
)
方
(
かた
)
である。
136
故
(
ゆゑ
)
に
悪
(
あく
)
を
憎
(
にく
)
み、
137
無慈悲
(
むじひ
)
を
御
(
お
)
嫌
(
きら
)
ひ
遊
(
あそ
)
ばすのは
云
(
い
)
ふ
迄
(
まで
)
もない。
138
しかし
人間
(
にんげん
)
はいかに
立派
(
りつぱ
)
な
賢
(
かしこ
)
い
者
(
もの
)
でも、
139
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
智慧
(
ちゑ
)
に
比
(
くら
)
べて
見
(
み
)
れば、
140
実
(
じつ
)
に
耻
(
はづ
)
かしいものであります。
141
災
(
わざはひ
)
多
(
おほ
)
く、
142
悪魔
(
あくま
)
の
蔓延
(
はびこ
)
る
今日
(
こんにち
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は、
143
どうしても
無限
(
むげん
)
絶対力
(
ぜつたいりよく
)
におはします
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
力
(
ちから
)
に
依頼
(
たよ
)
らねばならぬ。
144
あなたが
家
(
いへ
)
を
焼
(
や
)
かれ、
145
山林
(
さんりん
)
田畑
(
でんばた
)
を
掠奪
(
りやくだつ
)
され、
146
女房
(
にようばう
)
を
取
(
と
)
られて、
147
その
怨
(
うら
)
みを
晴
(
は
)
らさうと
思
(
おも
)
ひ、
148
諸方
(
しよはう
)
を
尋
(
たづ
)
ね
廻
(
まは
)
らるるのは
人情
(
にんじやう
)
として
尤
(
もつと
)
もであり、
149
吾々
(
われわれ
)
も
満腔
(
まんこう
)
の
同情
(
どうじやう
)
をよせますが、
150
併
(
しか
)
し、
151
そこを
人間
(
にんげん
)
は
忍耐
(
にんたい
)
して、
152
敵
(
てき
)
を
赦
(
ゆる
)
してやらねばならぬのです。
153
そこが
人間
(
にんげん
)
の
尊
(
たふと
)
い
所
(
ところ
)
であつて、
154
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
大御心
(
おほみこころ
)
に
叶
(
かな
)
うといふものです』
155
と
聞
(
き
)
くや
否
(
いな
)
や、
156
甲
(
かふ
)
はムツクと
起
(
た
)
ち
上
(
あが
)
り、
157
甲
『
馬鹿
(
ばか
)
』
158
と
叫
(
さけ
)
び、
159
かつ
隼
(
はやぶさ
)
の
様
(
やう
)
な
眼
(
め
)
を
剥
(
む
)
いて
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
を
睨
(
にら
)
みつけ、
160
息
(
いき
)
をはづませながら、
161
甲
『オヽ
俺
(
おれ
)
はコヽ
斯
(
こ
)
んな
宣伝使
(
せんでんし
)
の
吐
(
ぬ
)
かす
事
(
こと
)
は、
162
キヽ
気
(
き
)
に
食
(
く
)
はぬ。
163
腰抜
(
こしぬけ
)
野郎
(
やらう
)
奴
(
め
)
。
164
嬶
(
かか
)
を
奪
(
と
)
られ、
165
家
(
いへ
)
を
焼
(
や
)
かれ、
166
悪人
(
あくにん
)
に
財産
(
ざいさん
)
を
全部
(
すつかり
)
ふんだくられ、
167
寝
(
ね
)
る
家
(
いへ
)
もなく、
168
食
(
く
)
ふ
物
(
もの
)
もなし、
169
親子
(
おやこ
)
は
散
(
ち
)
り
散
(
ぢ
)
りばらばらになつて、
170
在
(
あ
)
るにあられぬ
艱難
(
かんなん
)
苦労
(
くらう
)
をして
居
(
を
)
るのに、
171
苦労
(
くらう
)
知
(
し
)
らずの
人情
(
にんじやう
)
知
(
し
)
らず
奴
(
め
)
。
172
ナヽ
何
(
なに
)
が、
173
カヽ
神
(
かみ
)
さまだ。
174
赦
(
ゆる
)
してやれも
糞
(
くそ
)
もあつたものかい。
175
尻
(
けつ
)
が
呆
(
あき
)
れらア。
176
あまり
人
(
ひと
)
を
馬鹿
(
ばか
)
にするない。
177
そんならお
前
(
まへ
)
の
頭
(
あたま
)
に、
178
オヽ
俺
(
おれ
)
が
今
(
いま
)
小便
(
せうべん
)
を
引
(
ひ
)
つかけてやるが、
179
それでもお
前
(
まへ
)
はオヽ
怒
(
おこ
)
らぬか』
180
といひながら、
181
宣伝使
(
せんでんし
)
の
背後
(
はいご
)
に
立
(
た
)
ち、
182
端坐
(
たんざ
)
せる
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
の
頭
(
あたま
)
をめがけて、
183
ジヤアジヤアと
放
(
や
)
りだした。
184
東彦
(
あづまひこの
)
天使
(
かみ
)
その
他
(
た
)
の
一同
(
いちどう
)
は、
185
『
待
(
ま
)
て
待
(
ま
)
て』
186
と
叫
(
さけ
)
ぶ。
187
その
間
(
あひだ
)
に
小便
(
せうべん
)
は
全部
(
すつかり
)
放出
(
はうしゆつ
)
し
了
(
をは
)
りぬ。
188
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
は
莞爾
(
につこ
)
として
坐
(
すわ
)
りゐたり。
189
甲
(
かふ
)
は
尚
(
なほ
)
も
口汚
(
くちぎた
)
なく、
190
甲
『ヤイ
腰抜
(
こしぬけ
)
、
191
弱蟲
(
よわむし
)
、
192
小便
(
せうべん
)
垂
(
た
)
れ、
193
洟
(
はな
)
垂
(
た
)
れ』
194
と
罵
(
ののし
)
る。
195
一同
(
いちどう
)
は、
196
『オイ
貴様
(
きさま
)
が
小便
(
せうべん
)
垂
(
た
)
れぢやないか。
197
今
(
いま
)
現
(
げん
)
に
小便
(
せうべん
)
を
垂
(
た
)
れたであらう。
198
人
(
ひと
)
のことだと
思
(
おも
)
つて
自分
(
じぶん
)
の
事
(
こと
)
を
吐
(
ぬ
)
かして
居
(
ゐ
)
らア。
199
オイ、
200
洟
(
はな
)
を
拭
(
ふ
)
かぬかい。
201
水洟
(
みづばな
)
垂
(
た
)
らしやがつて、
202
洟
(
はな
)
垂
(
た
)
れの
小便
(
せうべん
)
垂
(
た
)
れとは
貴様
(
きさま
)
のことだよ』
203
といふに、
204
甲
(
かふ
)
は
躍起
(
やつき
)
となり、
205
甲
『なに、
206
俺
(
おれ
)
が
小便
(
せうべん
)
垂
(
た
)
れたのぢやない。
207
小便
(
せうべん
)
の
方
(
はう
)
から
出
(
で
)
よつたのだ。
208
俺
(
おれ
)
や、
209
洟
(
はな
)
垂
(
た
)
れアせぬ、
210
洟
(
はな
)
の
方
(
はう
)
から
出
(
で
)
て
来
(
き
)
やがつたのだい』
211
と
不減口
(
へらずぐち
)
を
叩
(
たた
)
く。
212
北光
(
きたてるの
)
天使
(
かみ
)
は
泰然
(
たいぜん
)
として、
213
小便
(
せうべん
)
を
浴
(
あ
)
びたまま
講演
(
かうえん
)
をつづける。
214
(
大正一一・一・二二
旧大正一〇・一二・二五
井上留五郎
録)
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