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第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
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第17巻(辰の巻)
序文
凡例
総説歌
第1篇 雪山幽谷
01 黄金の衣
〔612〕
02 魔の窟
〔613〕
03 生死不明
〔614〕
04 羽化登仙
〔615〕
05 誘惑婆
〔616〕
06 瑞の宝座
〔617〕
第2篇 千態万様
07 枯尾花
〔618〕
08 蚯蚓の囁
〔619〕
09 大逆転
〔620〕
10 四百種病
〔621〕
11 顕幽交通
〔622〕
第3篇 鬼ケ城山
12 花と花
〔623〕
13 紫姫
〔624〕
14 空谷の足音
〔625〕
15 敵味方
〔626〕
16 城攻
〔627〕
17 有終の美
〔628〕
霊の礎(三)
暁山雲(謡曲)
余白歌
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第三章
生死
(
せいし
)
不明
(
ふめい
)
〔六一四〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第17巻 如意宝珠 辰の巻
篇:
第1篇 雪山幽谷
よみ(新仮名遣い):
せつざんゆうこく
章:
第3章 生死不明
よみ(新仮名遣い):
せいしふめい
通し章番号:
614
口述日:
1922(大正11)年04月21日(旧03月25日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年1月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
本物のお節は、まだ岩窟に閉じ込められたままであった。お節は日の出神の夢のお告げに勇気をつけられて、三五教の宣伝歌を歌いながら岩窟の中で忍んでいた。
鬼虎と鬼彦がやってくると、お節は怒って傍らの岩石を取って打ちかかってきた。また、岩室の戸をあけると、日ごろから岩石で作ってあった石槍で、二人に突きかかる。
鬼虎と鬼彦は岩窟を元来た道へ逃げていく。お節はつまづいて気を失うが、鬼虎は懸命に祈願して息を吹き返す。お節は鬼虎が自分を介抱してくれたことを不思議に思うが、また突いてかかる。
そこへ平助とお楢が現れて、再会を果たす。平助とお楢の話を聞いて、お節は鬼彦と鬼虎が改心したことを知り、一行は真名井ケ原に進んで行く。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-02-13 21:18:43
OBC :
rm1703
愛善世界社版:
39頁
八幡書店版:
第3輯 538頁
修補版:
校定版:
41頁
普及版:
17頁
初版:
ページ備考:
001
真名井
(
まなゐ
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
山奥
(
やまおく
)
の、
002
暗
(
くら
)
き
岩窟
(
いはや
)
に
閉
(
と
)
ぢ
籠
(
こ
)
められし、
003
丹波村
(
たんばむら
)
の
平助
(
へいすけ
)
が
孫娘
(
まごむすめ
)
お
節
(
せつ
)
は、
004
色
(
いろ
)
青褪
(
あをざ
)
め
痩衰
(
やせおとろ
)
へて、
005
手足
(
てあし
)
は
針金
(
はりがね
)
の
如
(
ごと
)
く
吹
(
ふ
)
く
呼吸
(
いき
)
も
細
(
ほそ
)
り
勝
(
が
)
ち、
006
涙
(
なみだ
)
片手
(
かたて
)
に
口説
(
くど
)
き
言
(
ごと
)
、
007
他所
(
よそ
)
の
見
(
み
)
る
目
(
め
)
も
憐
(
あは
)
れなり。
008
人里
(
ひとざと
)
はなれ
月日
(
つきひ
)
の
光
(
ひかり
)
さへも
通
(
かよ
)
はぬ
此
(
こ
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
の
奥深
(
おくふか
)
く、
009
閉
(
と
)
じこめられしお
節
(
せつ
)
は、
010
初冬
(
しよとう
)
の
霜
(
しも
)
に
身
(
み
)
を
啣
(
かこ
)
つ、
011
秋野
(
あきの
)
の
虫
(
むし
)
の
断末魔
(
だんまつま
)
、
012
悲
(
かな
)
しき
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げて、
013
思
(
おも
)
ひを
歌
(
うた
)
に
任
(
まか
)
せつつ、
014
悶々
(
もんもん
)
の
情
(
じやう
)
を
慰
(
なぐさ
)
めつつありける。
015
お節
『
思
(
おも
)
へば
去年
(
こぞ
)
の
雪
(
ゆき
)
の
空
(
そら
)
016
春
(
はる
)
とは
言
(
い
)
へど
未
(
ま
)
だ
寒
(
さむ
)
く
017
四方
(
よも
)
の
山々
(
やまやま
)
雪
(
ゆき
)
積
(
つ
)
みて
018
野分
(
のわき
)
烈
(
はげ
)
しき
夕暗
(
ゆふやみ
)
に
019
吾
(
わが
)
家
(
や
)
を
尋
(
たづ
)
ね
出
(
い
)
で
来
(
きた
)
る
020
怪
(
あや
)
しの
男
(
をとこ
)
二人
(
ふたり
)
連
(
づれ
)
021
数多
(
あまた
)
の
枉人
(
まがびと
)
門口
(
かどぐち
)
に
022
忍
(
しの
)
ばせ
置
(
お
)
きて
年老
(
としおい
)
し
023
爺
(
ぢい
)
サン
婆
(
ばあ
)
サンや
妾
(
わらは
)
まで
024
言葉
(
ことば
)
巧
(
たくみ
)
に
誑
(
たばか
)
りつ
025
一間
(
ひとま
)
の
内
(
うち
)
に
鬼彦
(
おにひこ
)
と
026
心
(
こころ
)
の
猛
(
たけ
)
き
鬼虎
(
おにとら
)
が
027
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
を
計
(
はか
)
る
空寝入
(
そらねい
)
り
028
水
(
みづ
)
も
眠
(
ねむ
)
れる
丑満
(
うしみつ
)
の
029
鐘
(
かね
)
を
合図
(
あひづ
)
に
起
(
お
)
き
出
(
い
)
でて
030
何
(
なん
)
の
容赦
(
ようしや
)
も
荒縄
(
あらなは
)
の
031
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
強盗
(
がうたう
)
が
032
憐
(
あは
)
れや
爺
(
ぢい
)
さま
婆
(
ば
)
アさまを
033
罪
(
つみ
)
も
無
(
な
)
いのに
無残
(
むざん
)
にも
034
家
(
いへ
)
の
柱
(
はしら
)
に
縛
(
しば
)
り
附
(
つ
)
け
035
長
(
なが
)
い
刃物
(
はもの
)
を
抜
(
ぬ
)
き
放
(
はな
)
ち
036
宝
(
たから
)
を
渡
(
わた
)
せ
金
(
かね
)
出
(
だ
)
せと
037
退引
(
のつぴき
)
ならぬ
強談判
(
こわだんぱん
)
038
爺
(
ぢい
)
やも
婆
(
ば
)
アやも
驚
(
おどろ
)
いて
039
生命
(
いのち
)
ばかりはお
助
(
たす
)
けと
040
声
(
こゑ
)
も
憐
(
あは
)
れに
頼
(
たの
)
み
入
(
い
)
る
041
若
(
わか
)
い
時
(
とき
)
から
苦労
(
くらう
)
して
042
貯
(
た
)
めた
宝
(
たから
)
を
奪
(
うば
)
ひ
取
(
と
)
り
043
尚
(
なほ
)
飽
(
あ
)
き
足
(
た
)
らぬ
鬼
(
おに
)
共
(
ども
)
は
044
何
(
なん
)
の
容赦
(
ようしや
)
も
情
(
なさけ
)
なや
045
二人
(
ふたり
)
在
(
お
)
はする
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
046
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
横恋慕
(
よこれんぼ
)
047
嫌
(
いや
)
と
申
(
まを
)
さば
老人
(
らうじん
)
夫婦
(
ふうふ
)
048
刀
(
かたな
)
の
錆
(
さび
)
にして
呉
(
く
)
れむ
049
お
節
(
せつ
)
如何
(
いか
)
にと
詰
(
つ
)
めかくる
050
妾
(
わらは
)
は
繊弱
(
かよわ
)
き
乙女子
(
おとめご
)
の
051
何
(
なん
)
の
応答
(
いらへ
)
もなくばかり
052
鬼
(
おに
)
や
悪魔
(
あくま
)
の
瀰漫
(
はびこ
)
りて
053
威猛
(
ゐたけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
054
清
(
きよ
)
め
助
(
たす
)
くる
神々
(
かみがみ
)
は
055
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
無
(
な
)
きものか
056
善
(
ぜん
)
は
衰
(
おとろ
)
へ
悪
(
あく
)
栄
(
さか
)
え
057
世
(
よ
)
は
烏羽玉
(
うばたま
)
の
真
(
しん
)
の
闇
(
やみ
)
058
やみやみ
魔神
(
まがみ
)
に
捕
(
とら
)
へられ
059
名
(
な
)
も
恐
(
おそ
)
ろしき
大江山
(
おほえやま
)
060
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
の
面前
(
めんぜん
)
に
061
荒々
(
あらあら
)
しくも
引
(
ひ
)
き
出
(
だ
)
され
062
絶
(
た
)
え
入
(
い
)
る
許
(
ばか
)
りの
思
(
おも
)
ひして
063
網代
(
あじろ
)
の
駕籠
(
かご
)
に
放
(
ほ
)
り
込
(
こ
)
まれ
064
目
(
め
)
も
廻
(
ま
)
ふ
許
(
ばか
)
りゆらゆらと
065
揺
(
ゆ
)
られて
来
(
きた
)
る
比治山
(
ひぢやま
)
の
066
北
(
きた
)
に
聳
(
そび
)
ゆる
真名井
(
まなゐ
)
岳
(
だけ
)
067
雪
(
ゆき
)
積
(
つ
)
む
山
(
やま
)
の
谷
(
たに
)
の
底
(
そこ
)
068
岩
(
いは
)
を
開
(
ひら
)
いて
押
(
お
)
しこまれ
069
黒白
(
あやめ
)
も
分
(
わ
)
かぬ
暗
(
くら
)
がりの
070
此
(
この
)
巌窟
(
がんくつ
)
に
只
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
071
押
(
お
)
しこめられて
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
る
072
扨
(
さて
)
も
扨
(
さて
)
も
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
073
妾
(
わし
)
程
(
ほど
)
因果
(
いんぐわ
)
があるものか
074
如何
(
いか
)
なる
宿世
(
すぐせ
)
の
罪業
(
ざいごう
)
か
075
廻
(
めぐ
)
りて
茲
(
ここ
)
に
父母
(
ちちはは
)
の
076
お
顔
(
かほ
)
も
知
(
し
)
らず
慈悲
(
じひ
)
深
(
ぶか
)
き
077
爺
(
ぢい
)
やと
婆
(
ばあ
)
やに
助
(
たす
)
けられ
078
花
(
はな
)
の
蕾
(
つぼみ
)
の
最中
(
さいちう
)
を
079
霜
(
しも
)
にはうたれ
荒風
(
あらかぜ
)
に
080
悩
(
なや
)
まされつつ
味気
(
あぢき
)
なき
081
岩窟
(
いはや
)
の
中
(
なか
)
の
憂
(
う
)
き
住居
(
ずまゐ
)
082
昼夜
(
ひるよる
)
分
(
わ
)
かぬ
身
(
み
)
の
宿世
(
すぐせ
)
083
救
(
すく
)
ひ
給
(
たま
)
へと
天地
(
あめつち
)
の
084
神
(
かみ
)
に
願
(
ねがひ
)
を
掛巻
(
かけま
)
くも
085
畏
(
かしこ
)
き
神
(
かみ
)
の
夢
(
ゆめ
)
の
告
(
つげ
)
086
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
と
現
(
あ
)
れまして
087
声
(
こゑ
)
厳
(
おごそ
)
かに
宣
(
の
)
らす
様
(
やう
)
088
アヽ
愛
(
あい
)
らしきお
節
(
せつ
)
嬢
(
ぢやう
)
089
今
(
いま
)
に
汝
(
なんぢ
)
の
此
(
この
)
憂
(
う
)
き
目
(
め
)
090
晴
(
は
)
らし
与
(
あた
)
へむ
汝
(
な
)
が
慕
(
した
)
ふ
091
爺
(
ぢぢ
)
、
婆
(
ばば
)
さまに
会
(
あ
)
はさむと
092
詔
(
の
)
らせ
給
(
たま
)
うと
見
(
み
)
る
中
(
うち
)
に
093
忽
(
たちま
)
ち
夢
(
ゆめ
)
は
破
(
やぶ
)
られて
094
吾
(
わが
)
身
(
み
)
は
悲
(
かな
)
しき
岩窟
(
いはやど
)
の
095
中
(
なか
)
にくよくよ
物
(
もの
)
案
(
あん
)
じ
096
此
(
この
)
世
(
よ
)
に
神
(
かみ
)
が
在
(
ま
)
しまさば
097
一日
(
ひとひ
)
も
早
(
はや
)
く
片時
(
かたとき
)
も
098
疾
(
と
)
く
速
(
すむや
)
けく
親
(
おや
)
と
娘
(
こ
)
の
099
切
(
せつ
)
なき
思
(
おも
)
ひを
憐
(
あは
)
れみて
100
救
(
すく
)
はせ
給
(
たま
)
へ
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
101
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
等
(
たち
)
八百万
(
やほよろづ
)
102
万
(
よろづ
)
の
神
(
かみ
)
の
御
(
お
)
守護
(
まも
)
りに
103
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
開
(
ひら
)
く
如
(
ごと
)
104
これの
魔窟
(
まくつ
)
のすくすくに
105
開
(
ひら
)
いて
妾
(
わらは
)
を
明
(
あか
)
るみに
106
救
(
すく
)
はせたまへ
惟神
(
かむながら
)
107
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
しませよ
108
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
109
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
110
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
111
曲津
(
まがつ
)
の
神
(
かみ
)
は
荒
(
すさ
)
ぶとも
112
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
は
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
113
此
(
この
)
神言
(
かみごと
)
を
力
(
ちから
)
とし
114
朝
(
あさな
)
夕
(
ゆふな
)
に
吾
(
わが
)
宣
(
の
)
りし
115
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
何時
(
いつ
)
しかに
116
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
梅
(
うめ
)
の
花
(
はな
)
117
春
(
はる
)
は
来
(
きた
)
れど
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
かぬ
118
此
(
この
)
岩窟
(
いはやど
)
の
佗
(
わび
)
住居
(
ずまゐ
)
119
憐
(
あは
)
れみ
給
(
たま
)
へ
百
(
もも
)
の
神
(
かみ
)
120
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
121
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
122
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
123
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
せ
124
身
(
み
)
の
過
(
あやまち
)
は
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
せ
125
委曲
(
うまら
)
に
詳細
(
つばら
)
に
教
(
をし
)
へたる
126
三五教
(
あななひけう
)
の
神
(
かみ
)
の
教
(
のり
)
127
アヽ
有難
(
ありがた
)
や
尊
(
たふと
)
しや
128
心
(
こころ
)
の
岩戸
(
いはと
)
はさやさやに
129
蓮
(
はちす
)
の
花
(
はな
)
の
匂
(
にほ
)
ふ
如
(
ごと
)
130
開
(
ひら
)
いて
空
(
そら
)
に
美
(
うる
)
はしき
131
真如
(
しんによ
)
の
月
(
つき
)
は
輝
(
かがや
)
けど
132
又
(
また
)
もや
曇
(
くも
)
る
胸
(
むね
)
の
空
(
そら
)
133
身
(
み
)
は
岩窟
(
いはやど
)
に
囚
(
とら
)
はれて
134
空
(
そら
)
に
輝
(
かがや
)
く
日月
(
じつげつ
)
の
135
光
(
ひかり
)
も
知
(
し
)
らず
降
(
ふ
)
りしきる
136
涙
(
なみだ
)
の
雨
(
あめ
)
は
何時迄
(
いつまで
)
も
137
比沼
(
ひぬ
)
の
真名井
(
まなゐ
)
の
此
(
この
)
岩窟
(
いはや
)
138
何時
(
いつ
)
かは
逃
(
のが
)
れ
厳霊
(
いづみたま
)
139
百
(
もも
)
の
苦
(
くる
)
しみ
瑞霊
(
みづみたま
)
140
三五
(
さんご
)
の
月
(
つき
)
の
輝
(
かがや
)
きて
141
思
(
おも
)
ひも
深
(
ふか
)
き
親
(
おや
)
と
子
(
こ
)
が
142
互
(
たがひ
)
に
手
(
て
)
に
手
(
て
)
を
執
(
と
)
り
交
(
か
)
はし
143
抱
(
いだ
)
きて
泣
(
な
)
かむ
時
(
とき
)
は
何時
(
いつ
)
144
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
145
霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
しませよ
146
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
147
霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
しませよ』
148
と
幽
(
かす
)
かに
女
(
をんな
)
の
謡
(
うた
)
ふ
声
(
こゑ
)
きこへ
来
(
き
)
たりぬ。
149
鬼彦
(
おにひこ
)
『ヤア
此処
(
ここ
)
だ
此処
(
ここ
)
だ、
150
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りでお
節
(
せつ
)
さまのお
声
(
こゑ
)
が
聞
(
きこ
)
えて
居
(
ゐ
)
る。
151
マア
之
(
これ
)
で
生命
(
いのち
)
だけは
助
(
たす
)
かつたと
云
(
い
)
ふものだ、
152
ナア
鬼虎
(
おにとら
)
、
153
先
(
ま
)
づ
安心
(
あんしん
)
したが
宜
(
よ
)
からうぜ』
154
鬼虎
(
おにとら
)
『
何
(
なん
)
と
細
(
ほそ
)
い
嫌
(
いや
)
らしい
声
(
こゑ
)
ぢやないか、
155
実際
(
じつさい
)
お
節
(
せつ
)
さまの
声
(
こゑ
)
だらうか、
156
名
(
な
)
に
負
(
お
)
ふ
魔
(
ま
)
の
岩窟
(
いはや
)
、
157
何
(
なに
)
が
化
(
ば
)
けて
居
(
ゐ
)
るか
分
(
わか
)
つたものぢや
無
(
な
)
い、
158
とつくりと
調
(
しら
)
べた
上
(
うへ
)
の
事
(
こと
)
だよ』
159
鬼彦
(
おにひこ
)
は、
160
鬼彦
『もしもし』
161
と
岩穴
(
いはあな
)
を
覗
(
のぞ
)
き、
162
鬼彦
『
私
(
わたくし
)
で
御座
(
ござ
)
います』
163
お
節
(
せつ
)
、
164
フツと
此
(
この
)
声
(
こゑ
)
に
驚
(
おどろ
)
き
窓口
(
まどぐち
)
を
見
(
み
)
れば
擬
(
まが
)
ふ
方
(
かた
)
なき
鬼彦
(
おにひこ
)
の
顔
(
かほ
)
、
165
お
節
(
せつ
)
は
見
(
み
)
るより、
166
お節
『ヤア
汝
(
なんぢ
)
は
大江山
(
おほえやま
)
の
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
が
家来
(
けらい
)
鬼彦
(
おにひこ
)
ではないか、
167
年老
(
としよ
)
り
夫婦
(
ふうふ
)
の
汗
(
あせ
)
や
膏
(
あぶら
)
を
絞
(
しぼ
)
つた
宝
(
たから
)
を
奪
(
うば
)
ひ
取
(
と
)
り、
168
剰
(
あまつさ
)
へ
妾
(
わらは
)
を
誘拐
(
かどはか
)
し、
169
かかる
巌窟
(
がんくつ
)
に
長
(
なが
)
らくの
間
(
あひだ
)
閉
(
と
)
ぢこめ
置
(
お
)
いた
汝
(
なんぢ
)
悪神
(
あくがみ
)
の
眷属
(
けんぞく
)
、
170
此処
(
ここ
)
へ
来
(
き
)
たのは
日頃
(
ひごろ
)
念
(
ねん
)
ずる
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
引
(
ひ
)
き
合
(
あは
)
せ、
171
さア
覚悟
(
かくご
)
を
致
(
いた
)
せ』
172
と
云
(
い
)
ふより
早
(
はや
)
く
有
(
あ
)
りあふ
岩石
(
がんせき
)
を
右手
(
めて
)
に
握
(
にぎ
)
り、
173
鬼彦
(
おにひこ
)
の
面部
(
めんぶ
)
を
目蒐
(
めが
)
けて
打
(
う
)
ちつけたるに、
174
狙
(
ねら
)
ひ
外
(
はづ
)
れて
岩壁
(
がんぺき
)
に
中
(
あた
)
り、
175
かたかたと
音
(
おと
)
して
巌窟内
(
がんくつない
)
に
落
(
お
)
ちた。
176
お
節
(
せつ
)
は
又
(
また
)
もや
拾
(
ひろ
)
ひ
上
(
あ
)
げ
鬼彦
(
おにひこ
)
の
面部
(
めんぶ
)
を
目蒐
(
めが
)
けて
打
(
う
)
たむとするにぞ、
177
鬼彦
(
おにひこ
)
は
驚
(
おどろ
)
いて
覗
(
のぞ
)
いた
顔
(
かほ
)
を
竦
(
すく
)
め
乍
(
なが
)
ら、
178
鬼彦
『モシモシお
節
(
せつ
)
さま、
179
其
(
その
)
腹立
(
はらだ
)
ちは
御尤
(
ごもつと
)
もだが、
180
私
(
わたくし
)
は
去年
(
きよねん
)
の
鬼彦
(
おにひこ
)
とは
雲泥
(
うんでい
)
の
相違
(
さうゐ
)
だ。
181
今
(
いま
)
は
前非
(
ぜんぴ
)
を
悔
(
く
)
い、
182
お
前
(
まへ
)
を
助
(
たす
)
けに
来
(
き
)
たのだ、
183
平助
(
へいすけ
)
さまもお
楢
(
なら
)
さまも
岩窟
(
いはと
)
の
入口
(
いりぐち
)
に
待
(
ま
)
つて
御座
(
ござ
)
る。
184
サアサア
開
(
あ
)
けてあげようから
出
(
で
)
て
下
(
くだ
)
さい』
185
お
節
(
せつ
)
『
能
(
よ
)
くベラベラと
囀
(
さへづ
)
る
汝
(
なんぢ
)
が
侫弁
(
ねいべん
)
、
186
其
(
その
)
手段
(
しゆだん
)
にのるものか、
187
早
(
はや
)
く
此
(
この
)
場
(
ば
)
を
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
れ』
188
鬼彦
(
おにひこ
)
『
其
(
その
)
御
(
ご
)
立腹
(
りつぷく
)
は
一応
(
いちおう
)
御尤
(
ごもつと
)
もで
御座
(
ござ
)
います、
189
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
何時
(
いつ
)
までも
此処
(
ここ
)
に
御座
(
ござ
)
つても
詮
(
せん
)
なき
事
(
こと
)
、
190
何
(
なに
)
はともあれ
今
(
いま
)
岩戸
(
いはと
)
を
開
(
あ
)
けますから
何卒
(
どうぞ
)
お
出
(
で
)
まし
下
(
くだ
)
さい。
191
アーア
一旦
(
いつたん
)
悪
(
わる
)
い
事
(
こと
)
をすれば
何時
(
いつ
)
までも
悪
(
わる
)
い
事
(
こと
)
をする
様
(
やう
)
に
云
(
い
)
はれる
哩
(
わい
)
、
192
人間
(
にんげん
)
と
云
(
い
)
ふものは
常
(
つね
)
が
大切
(
たいせつ
)
だと
云
(
い
)
ふのは
此処
(
ここ
)
の
事
(
こと
)
かなア、
193
これこれ
鬼虎
(
おにとら
)
、
194
吾々
(
われわれ
)
許
(
ばか
)
りにものを
云
(
い
)
はして
貴方
(
あなた
)
は
沈黙
(
ちんもく
)
して
居
(
ゐ
)
るのか、
195
ヤア
男
(
をとこ
)
らしくも
無
(
な
)
いメソメソ
泣
(
な
)
いて
居
(
ゐ
)
るのだな、
196
エーじれつたい、
197
泣
(
な
)
くのなら
又
(
また
)
悠
(
ゆつ
)
くり
後
(
あと
)
で
泣
(
な
)
け、
198
千騎
(
せんき
)
一騎
(
いつき
)
の
場合
(
ばあひ
)
だ、
199
お
前
(
まへ
)
も
一
(
ひと
)
つ
事情
(
じじやう
)
をお
節
(
せつ
)
さまの
得心
(
とくしん
)
の
往
(
ゆ
)
く
所
(
ところ
)
まで
打明
(
うちあ
)
けて
呉
(
く
)
れ、
200
此
(
この
)
岩戸
(
いはと
)
を
開
(
あ
)
けるのは
易
(
やす
)
い
事
(
こと
)
だが、
201
お
節
(
せつ
)
さまの
諒解
(
りやうかい
)
を
得
(
え
)
てからで
無
(
な
)
いと、
202
開
(
あ
)
けるが
最後
(
さいご
)
出
(
で
)
かけに
如何
(
どん
)
な
目
(
め
)
に
遭
(
あ
)
はされるか
分
(
わか
)
つたものぢや
無
(
な
)
い、
203
第一
(
だいいち
)
交渉
(
かうせふ
)
が
肝腎
(
かんじん
)
だよ』
204
鬼虎
(
おにとら
)
『アーア、
205
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いな、
206
此
(
この
)
鬼虎
(
おにとら
)
の
様
(
やう
)
な
鬼
(
おに
)
の
様
(
やう
)
な
虎
(
とら
)
の
様
(
やう
)
な
名
(
な
)
の
付
(
つ
)
いた
悪党
(
あくたう
)
の
俺
(
おれ
)
でも、
207
今迄
(
いままで
)
の
悪業
(
あくごふ
)
が
記憶
(
きおく
)
から
浮
(
う
)
かんで
来
(
き
)
て、
208
心
(
こころ
)
の
鬼
(
おに
)
に
五臓
(
ござう
)
六腑
(
ろつぷ
)
を
抉
(
えぐ
)
られる
様
(
やう
)
だ、
209
アーア、
210
開
(
あ
)
けねばならず、
211
開
(
あ
)
けてはならず、
212
開
(
あ
)
けて
悔
(
くや
)
しい
玉手箱
(
たまてばこ
)
、
213
お
節
(
せつ
)
さまに
会
(
あ
)
はす
顔
(
かほ
)
が
如何
(
どう
)
してあらうか』
214
と
声
(
こゑ
)
を
放
(
はな
)
つて
泣
(
な
)
き
伏
(
ふ
)
したり。
215
鬼彦
(
おにひこ
)
『おい、
216
岩公
(
いはこう
)
、
217
貴様
(
きさま
)
は
無疵
(
むきず
)
だ、
218
俺
(
おれ
)
に
代
(
かは
)
つて
一
(
ひと
)
つ
此
(
この
)
穴
(
あな
)
から
顔
(
かほ
)
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
し
談判
(
だんぱん
)
をして
呉
(
くれ
)
ないか、
219
特別
(
とくべつ
)
弁理
(
べんり
)
公使
(
こうし
)
だ、
220
之
(
これ
)
が
甘
(
うま
)
く
往
(
い
)
つたら
貴様
(
きさま
)
を
勲一等
(
くんいつとう
)
にしてやるから』
221
岩公
(
いはこう
)
『
勲一等
(
くんいつとう
)
でも
何
(
なん
)
でも
御免
(
ごめん
)
だ、
222
迂濶
(
うつかり
)
首
(
くび
)
でも
出
(
だ
)
して
笠
(
かさ
)
の
台
(
だい
)
でも
引
(
ひ
)
き
抜
(
ぬ
)
かれて
見
(
み
)
よ、
223
よい
面
(
つら
)
の
皮
(
かは
)
だ、
224
聖人
(
せいじん
)
君子
(
くんし
)
は
危
(
あやふ
)
きに
近寄
(
ちかよ
)
らずだ、
225
マアやめとこかい』
226
鬼彦
(
おにひこ
)
『エー、
227
何奴
(
どいつ
)
も
此奴
(
こいつ
)
も
鬼味噌
(
おにみそ
)
許
(
ばか
)
りだ、
228
強
(
つよ
)
相
(
さう
)
な
顔
(
かほ
)
して
居
(
ゐ
)
よつて
胆玉
(
きもだま
)
の
ちよろ
こい
腰抜
(
こしぬ
)
けだなア、
229
オイ
勘公
(
かんこう
)
、
230
櫟公
(
いちこう
)
、
231
貴様
(
きさま
)
に
交渉
(
かうせふ
)
委員
(
ゐゐん
)
を
任命
(
にんめい
)
する』
232
勘公
(
かんこう
)
『
何
(
なに
)
を
吐
(
ぬか
)
すのだい、
233
此
(
この
)
談判
(
だんぱん
)
は
鬼彦
(
おにひこ
)
、
234
鬼虎
(
おにとら
)
の
避
(
さ
)
くべからざる
義務
(
ぎむ
)
があるのだ、
235
誰
(
たれ
)
が
之
(
これ
)
だけ
辛
(
から
)
い
時節
(
じせつ
)
に
人
(
ひと
)
の
責任
(
せきにん
)
までも
引受
(
ひきう
)
けて
危
(
あやふ
)
い
事
(
こと
)
をする
奴
(
やつ
)
があるものか、
236
ナア
櫟公
(
いちこう
)
』
237
櫟公
(
いちこう
)
『オヽさうだ、
238
マアマア
今日
(
けふ
)
は
日和
(
ひより
)
が
悪
(
わる
)
いから
止
(
や
)
めとこうかい』
239
鬼彦
(
おにひこ
)
『エー、
240
仕方
(
しかた
)
がない、
241
開
(
あ
)
けてやらう』
242
と
合図
(
あひづ
)
の
岩壁
(
がんぺき
)
をグツと
押
(
お
)
し
開
(
ひら
)
けば、
243
お
節
(
せつ
)
は
日頃
(
ひごろ
)
鍛
(
きた
)
えて
置
(
お
)
いた
岩壁
(
がんぺき
)
で
造
(
つく
)
つた
鋭利
(
えいり
)
な
石槍
(
いしやり
)
を
逆手
(
さかて
)
に
持
(
も
)
ち、
244
鬼彦
(
おにひこ
)
目蒐
(
めが
)
けて
突
(
つ
)
きかかる。
245
鬼彦
(
おにひこ
)
は
元
(
もと
)
来
(
き
)
し
隧道
(
すゐだう
)
を
生命
(
いのち
)
からがら
逃
(
と
)
び
出
(
だ
)
す、
246
岩公
(
いはこう
)
はお
節
(
せつ
)
の
後
(
うしろ
)
より、
247
無手
(
むづ
)
と
許
(
ばか
)
り
抱
(
いだ
)
きとめ、
248
岩公
(
いはこう
)
『モシモシお
節
(
せつ
)
どの、
249
マアマアお
待
(
ま
)
ち
下
(
くだ
)
され、
250
之
(
これ
)
には
深
(
ふか
)
い
仔細
(
しさい
)
が
御座
(
ござ
)
います』
251
お節
『
此
(
この
)
期
(
ご
)
に
及
(
およ
)
んで
何
(
なん
)
の
言訳
(
いひわけ
)
、
252
汝
(
なんぢ
)
も
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
が
一派
(
いつぱ
)
の
悪魔
(
あくま
)
共
(
ども
)
、
253
大神
(
おほかみ
)
の
神力
(
しんりき
)
を
身
(
み
)
に
帯
(
お
)
びたる
丹波村
(
たんばむら
)
のお
節
(
せつ
)
が
武者
(
むしや
)
振
(
ぶ
)
り、
254
思
(
おも
)
ひ
知
(
し
)
れよ』
255
と
振
(
ふ
)
り
返
(
かへ
)
り
突
(
つ
)
いてかかる。
256
岩公
(
いはこう
)
は
又
(
また
)
もやトントンと
元
(
もと
)
来
(
き
)
し
隧道
(
すゐだう
)
を
頭
(
あたま
)
を
打
(
う
)
ち
臂
(
ひぢ
)
を
岩壁
(
がんぺき
)
に
打
(
う
)
ちつけ
乍
(
なが
)
ら、
257
倒
(
こ
)
けつ
転
(
まろ
)
びつ
出口
(
でぐち
)
の
方
(
はう
)
へ
走
(
はし
)
り
行
(
ゆ
)
く。
258
お
節
(
せつ
)
は
四辺
(
あたり
)
をキヨロキヨロ
見廻
(
みまは
)
しつつ、
259
お節
『ヤア
其方
(
そなた
)
は
擬
(
まが
)
ふ
方
(
かた
)
なき
鬼虎
(
おにとら
)
では
無
(
な
)
いか、
260
克
(
よ
)
くも
妾
(
わらは
)
を
苦
(
くる
)
しめよつたな、
261
サアもう
斯
(
こ
)
うなる
上
(
うへ
)
は
百年目
(
ひやくねんめ
)
、
262
お
節
(
せつ
)
が
怨恨
(
うらみ
)
の
刃
(
やいば
)
、
263
喰
(
く
)
つて
見
(
み
)
よ』
264
と
真向
(
まつかう
)
に
振
(
ふ
)
り
翳
(
かざ
)
し
飛
(
と
)
びかからむとする
其
(
その
)
形相
(
ぎやうさう
)
の
凄
(
すさま
)
じさ。
265
鬼虎
(
おにとら
)
『モシモシお
節
(
せつ
)
さま、
266
悪
(
わる
)
かつた
悪
(
わる
)
かつた、
267
何卒
(
なにとぞ
)
許
(
ゆる
)
して
下
(
くだ
)
さいませ、
268
之
(
これ
)
には
深
(
ふか
)
い、
269
仔細
(
しさい
)
がある』
270
お
節
(
せつ
)
『
其
(
その
)
言訳
(
いひわけ
)
を
聞
(
き
)
く
耳
(
みみ
)
は
持
(
も
)
たぬ』
271
と
突
(
つ
)
いてかかる。
272
鬼虎
(
おにとら
)
は
前後
(
ぜんご
)
左右
(
さいう
)
に
巌窟内
(
がんくつない
)
に
体
(
たい
)
を
躱
(
かは
)
し
鋭鋒
(
えいほう
)
を
避
(
さ
)
けつつあつた。
273
如何
(
いかが
)
はしけむ、
274
お
節
(
せつ
)
は
巌
(
いはほ
)
に
躓
(
つまづ
)
き
其
(
その
)
場
(
ば
)
に
打
(
う
)
ち
倒
(
たふ
)
れ
悶絶
(
もんぜつ
)
したりけり。
275
鬼虎
(
おにとら
)
『アヽ
失敗
(
しま
)
つた、
276
これや
大変
(
たいへん
)
だ、
277
おいおい
勘公
(
かんこう
)
、
278
櫟公
(
いちこう
)
、
279
貴様
(
きさま
)
は
早
(
はや
)
く
出口
(
でぐち
)
へ
行
(
い
)
つて
鬼彦
(
おにひこ
)
、
280
岩公
(
いはこう
)
に
此
(
この
)
次第
(
しだい
)
を
急報
(
きふはう
)
致
(
いた
)
せ。
281
俺
(
おれ
)
はお
節
(
せつ
)
さまが
気
(
き
)
の
付
(
つ
)
く
様
(
やう
)
に
介抱
(
かいほう
)
して
居
(
ゐ
)
るから
何卒
(
どうぞ
)
早
(
はや
)
く
行
(
い
)
つて
呉
(
く
)
れ、
282
おい
崎嶇
(
きく
)
たる
隧道
(
すゐだう
)
の
中
(
なか
)
、
283
慌
(
あは
)
てて
躓
(
つまづ
)
き
怪我
(
けが
)
するな、
284
早
(
はや
)
く
行
(
い
)
つて
来
(
こ
)
い』
285
勘公、櫟公
『よし
合点
(
がつてん
)
だ』
286
と
勘公
(
かんこう
)
櫟公
(
いちこう
)
は
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
出口
(
でぐち
)
に
向
(
むか
)
つて
駆出
(
かけだ
)
したり。
287
鬼虎
(
おにとら
)
は
叶
(
かな
)
はぬ
時
(
とき
)
の
神頼
(
かみだの
)
み、
288
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
を
声
(
こゑ
)
高
(
たか
)
らかに
奏上
(
そうじやう
)
し
居
(
ゐ
)
る。
289
一方口
(
いつぱうぐち
)
の
岩窟
(
いはや
)
の
声
(
こゑ
)
は
出入口
(
でいりぐち
)
を
兼
(
か
)
ねたる
岩窟
(
いはや
)
の
前
(
まへ
)
の
老夫婦
(
らうふうふ
)
を
始
(
はじ
)
め
鬼彦
(
おにひこ
)
、
290
岩公
(
いはこう
)
等
(
ら
)
が
耳
(
みみ
)
に
透
(
す
)
き
通
(
とほ
)
る
如
(
ごと
)
く
聞
(
きこ
)
え
来
(
き
)
たりぬ。
291
勘公
(
かんこう
)
、
292
櫟公
(
いちこう
)
は
岩窟
(
いはや
)
の
中
(
なか
)
より
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ、
293
勘公、櫟公
『モシモシ
鬼彦
(
おにひこ
)
、
294
岩公
(
いはこう
)
の
大将
(
たいしやう
)
、
295
タヽヽヽヽ
大変
(
たいへん
)
だ、
296
シヽヽヽヽ
死
(
し
)
んだ、
297
死
(
し
)
んだ、
298
死
(
し
)
んだ、
299
死
(
し
)
んだ
哩
(
わい
)
』
300
平助
(
へいすけ
)
『エ、
301
何
(
なん
)
と
仰有
(
おつしや
)
る、
302
それは
誰
(
たれ
)
が
死
(
し
)
んだのだい、
303
判然
(
はつきり
)
言
(
い
)
はないのか』
304
勘公
(
かんこう
)
『これが
如何
(
どう
)
して
判然
(
はつきり
)
言
(
い
)
はれやうかい、
305
シヽヽヽ
死
(
し
)
んだのぢや
死
(
し
)
んだのぢや、
306
アーン、
307
アンアンアン』
308
岩公
(
いはこう
)
『
鬼虎
(
おにとら
)
が
死
(
し
)
んだのか』
309
勘公
(
かんこう
)
『シヽヽヽ、
310
死
(
し
)
んだのは
死
(
し
)
んだのぢやが、
311
しつかりは
知
(
し
)
らぬ
哩
(
わい
)
、
312
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
れや
分
(
わか
)
る、
313
もう
此
(
この
)
上
(
うへ
)
言
(
い
)
ふのは
勘弁
(
こら
)
へて
呉
(
く
)
れ』
314
鬼彦
(
おにひこ
)
『お
節
(
せつ
)
どのが
死
(
し
)
んだのぢや
無
(
な
)
いか』
315
勘公
(
かんこう
)
『シヽヽヽ
知
(
し
)
らぬ
知
(
し
)
らぬ、
316
マアマア
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
二人
(
ふたり
)
の
内
(
うち
)
一人
(
ひとり
)
が
死
(
し
)
んだのぢや』
317
平助
(
へいすけ
)
『これこれお
前
(
まへ
)
達
(
たち
)
、
318
此
(
この
)
年寄
(
としより
)
を
嬲
(
なぶ
)
るのか、
319
若
(
も
)
しお
節
(
せつ
)
が
死
(
し
)
んででも
居
(
を
)
つたら
年
(
とし
)
は
老
(
と
)
つてもまだ
何処
(
どこ
)
かに
元気
(
げんき
)
がある、
320
お
前
(
まへ
)
達
(
たち
)
の
三
(
さん
)
人
(
にん
)
や
五
(
ご
)
人
(
にん
)
、
321
捻
(
ひね
)
り
潰
(
つぶ
)
してやるから、
322
さう
覚悟
(
かくご
)
を
致
(
いた
)
せ』
323
勘公
(
かんこう
)
『それでも
私
(
わたくし
)
丈
(
だ
)
けは
除外例
(
ぢよがいれい
)
でせうなア』
324
平助
(
へいすけ
)
『
何
(
なに
)
、
325
何奴
(
どいつ
)
も
此奴
(
こいつ
)
も
皆殺
(
みなごろ
)
しだ』
326
櫟公
(
いちこう
)
『
皆殺
(
みなごろ
)
しなら
何程
(
なんぼ
)
でも
頂戴
(
ちやうだい
)
致
(
いた
)
します』
327
岩公
(
いはこう
)
『エー、
328
ソンナ
処
(
どころ
)
かい、
329
サアサア
早
(
はや
)
く
行
(
ゆ
)
かうぢやないか、
330
愚図
(
ぐづ
)
々々
(
ぐづ
)
して
居
(
ゐ
)
ると
折角
(
せつかく
)
助
(
たす
)
けたお
節
(
せつ
)
さまの
生命
(
いのち
)
が
危
(
あやふ
)
いぞ、
331
モシモシ
爺
(
ぢい
)
さま、
332
何
(
なに
)
は
兎
(
と
)
もあれ、
333
奥
(
おく
)
へ
行
(
い
)
つて
調
(
しら
)
べませう、
334
サア
来
(
こ
)
い、
335
来
(
きた
)
れ』
336
と
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
つて
走
(
はし
)
り
行
(
ゆ
)
く。
337
平助
(
へいすけ
)
、
338
お
楢
(
なら
)
はブツブツ
呟
(
つぶや
)
き
乍
(
なが
)
ら
四
(
よ
)
人
(
にん
)
が
後
(
あと
)
に
随
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
く。
339
鬼虎
(
おにとら
)
は
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
神言
(
かみごと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
しウンウンと
神霊
(
しんれい
)
の
注射
(
ちうしや
)
を
行
(
おこな
)
つて
居
(
ゐ
)
る、
340
お
節
(
せつ
)
は
漸
(
やうや
)
く
息
(
いき
)
吹
(
ふ
)
き
返
(
かへ
)
し
顔
(
かほ
)
ふり
上
(
あ
)
げ、
341
見
(
み
)
れば
日頃
(
ひごろ
)
怨恨
(
うらみ
)
重
(
かさ
)
なる
鬼虎
(
おにとら
)
が
真裸
(
まつぱだか
)
の
儘
(
まま
)
両手
(
もろて
)
を
組
(
く
)
み
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
祈願
(
きぐわん
)
して
居
(
を
)
る。
342
お
節
(
せつ
)
『ヤア、
343
訝
(
いぶ
)
かしき
汝
(
なんぢ
)
の
行動
(
かうどう
)
、
344
極悪
(
ごくあく
)
無道
(
ぶだう
)
の
身
(
み
)
を
以
(
もつ
)
て
殊勝
(
しゆしよう
)
らしく
神
(
かみ
)
を
念
(
ねん
)
じ、
345
妾
(
わらは
)
を
詐
(
いつは
)
らむとするか、
346
思
(
おも
)
ひ
知
(
し
)
れや』
347
と
又
(
また
)
もや
突
(
つ
)
いてかかる。
348
鬼虎
(
おにとら
)
『マアマアマア、
349
待
(
ま
)
つて
下
(
くだ
)
さい、
350
お
節
(
せつ
)
さま、
351
之
(
これ
)
には
深
(
ふか
)
い
理由
(
わけ
)
がある、
352
待
(
ま
)
つた
待
(
ま
)
つた』
353
お
節
(
せつ
)
『
何
(
なに
)
、
354
待
(
ま
)
つたもあるものか』
355
と
突
(
つ
)
きかかるを、
356
鬼虎
(
おにとら
)
は
右
(
みぎ
)
に
左
(
ひだり
)
に
体
(
たい
)
を
躱
(
かは
)
し、
357
鬼虎
『お
鎮
(
しづ
)
まりお
鎮
(
しづ
)
まり』
358
と
言
(
い
)
ひつつ
迯
(
に
)
げ
廻
(
まは
)
る。
359
此処
(
ここ
)
へ
転
(
ころ
)
げる
様
(
やう
)
に
這入
(
はい
)
つて
来
(
き
)
た
平助
(
へいすけ
)
お
楢
(
なら
)
は、
360
平助、お楢
『ヤアお
前
(
まへ
)
はお
節
(
せつ
)
じやないか』
361
お
節
(
せつ
)
『ヤア、
362
爺
(
ぢい
)
さまか、
363
婆
(
ばあ
)
さまか、
364
如何
(
どう
)
して
此処
(
ここ
)
へお
居
(
ゐ
)
でになりましたえ』
365
平助
『ヤ、
366
お
節
(
せつ
)
、
367
会
(
あ
)
ひ
度
(
た
)
かつたわいなア』
368
お楢
『ヤ、
369
能
(
よ
)
う、
370
マア
無事
(
ぶじ
)
で
居
(
ゐ
)
て
呉
(
く
)
れた』
371
と
三
(
さん
)
人
(
にん
)
互
(
たがひ
)
に
抱
(
いだ
)
き
付
(
つ
)
き
前後
(
ぜんご
)
を
忘
(
わす
)
れて
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
にかき
暮
(
く
)
れる。
372
暫時
(
しばらく
)
あつて
平助
(
へいすけ
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
証言
(
しようげん
)
によりお
節
(
せつ
)
はやつと
安心
(
あんしん
)
の
上
(
うへ
)
、
373
改
(
あらた
)
めて
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
一行
(
いつかう
)
八
(
はち
)
人
(
にん
)
此
(
この
)
岩窟
(
いはやど
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
い
)
で、
374
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
裸男
(
はだかをとこ
)
と
共
(
とも
)
に
道
(
みち
)
を
左
(
ひだり
)
にとり
真名井
(
まなゐ
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
豊国姫
(
とよくにひめ
)
の
出現場
(
しゆつげんば
)
を
指
(
さ
)
して
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
375
(
大正一一・四・二一
旧三・二五
北村隆光
録)
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