霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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(たま)(いしずゑ)(八)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第23巻 如意宝珠 戌の巻 篇:後付 よみ(新仮名遣い):
章:霊の礎(八) よみ(新仮名遣い):たまのいしずえ 通し章番号:
口述日:1922(大正11)年06月10日(旧05月15日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年4月19日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
現界の人間が死という関門をくぐって神霊界に至る様は、一様ではない。極善の人間が直ちに天国に至る場合でも、素晴らしい音楽や芳香に包まれたり、空中を飛翔するもあり、広大な原野を静かに進んで行く場合もある。
そのときの気分は幸福の極点に達した感覚を受けるものであり、現界の物質的な欲望を閑却してしまう。逆に物質界の執着が起こったときは、身体が重くなって地上に再び墜落してしまう。
そのため、死者を迎えに来た天人は、音楽や芳香などで現界への追慕の念を失わせようとするのである。これはしかし、人間としての最善を尽くし、神を愛し、天下公共のために善事に励んだ人の場合である。
人間の心霊は、肉体が滅びても自己の感覚や意念は引き続き生存する。天上に復活した人の霊身は、肉体があったときと同じように霊界の生活を営む。
いったん天国に昇ると、地上との交信は難しい。また望んで地上の人間と交信することはない。ただ地上の人間の側の懇願によって、霊媒を介して交信するのみである。霊媒力が発達した人による交信の場では、霊身が現界人の目に見えるようになることもある。
しかし中有界にある霊身は、霊媒によって現界の親戚・知己・朋友と交信することを望むものである。それは自己の執着心を訴えたり霊祭を要求するためである。このような霊身は天国へ行けずに苦痛を感受する。
死後の生涯を否定することは、はなはだしい無知である。人間の死は滅亡ではなく、人間の永遠の進化の一段階に過ぎないのである。ただ人間の所在と立脚地を変えたまでであり、個性は残ってそれぞれに天国団体の生活を営むのである。
無知にして人情をわきまえなかった悪人は、地獄に落ちて苦しむことになる。生前に地獄に堕した人間は、生前に悔い改めて神を愛して利己心を去らなければ、死後安全な生活はできない。
現世においてすでに暗黒なる地獄の団体に加入している者は、現界においても常に不安無明の生活を続けて苦しんでいるものである。一時も早く神の光明によって頑迷なる心の眼を開き、天国の団体に籍替えすることに努めなければならない。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-07-11 18:30:55 OBC :rm239901
愛善世界社版:292頁 八幡書店版:第4輯 603頁 修補版: 校定版:298頁 普及版: 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎全集 > 第二巻 宗教・教育編 > 【宗教編】第四篇 神霊世界 > 第三章 霊の礎
001一、002現界(げんかい)人間(にんげん)人生(じんせい)第一(だいいち)関門(くわんもん)なる()といふ手続(てつづき)(をは)つて、003神霊界(しんれいかい)突入(とつにふ)するに(さい)しては(けつ)して一様(いちやう)()い。004極善(ごくぜん)人間(にんげん)にして死後(しご)(ただち)天国(てんごく)(のぼ)()(とき)は、005嚠喨(りうりやう)たる音楽(おんがく)や、006名状(めいじやう)することの出来(でき)ぬやうな芳香(はうかう)(つつ)まれ、007容色(ようしよく)端麗(たんれい)なる天人(てんにん)(むれ)や、008生前(せいぜん)(おい)(かつ)死去(しきよ)したる朋友(ほういう)009知己(ちき)010(おや)011兄弟(きやうだい)()天人(てんにん)()りたる人々(ひとびと)(むか)へられ、012際限(さいげん)なき(うる)はしき空中(くうちう)飛翔(ひしよう)して、013荘厳(さうごん)なる天国(てんごく)直様(すぐさま)(のぼ)()くもあり、014(また)四面(しめん)青山(せいざん)(つつ)まれたる若草(わかぐさ)広大(くわうだい)なる原野(げんや)を、015(きは)めて平静(へいせい)(すす)()くものもあり、016(また)死後(しご)(たちま)五色(ごしき)光彩(くわうさい)放射(はうしや)せる瑞雲(ずゐうん)身辺(しんぺん)(つつ)まれて上天(しやうてん)するのもある。017その(とき)気分(きぶん)といふものは()んとも言語(げんご)(つく)せないやうな、018平和(へいわ)閑寂(かんじやく)歓喜(くわんき)とに()ち、019幸福(かうふく)極点(きよくてん)(たつ)したるの感覚(かんかく)摂受(せつじゆ)するものである。020(あま)りの(うれ)しさに、021現界(げんかい)(のこ)しておいた(おや)022兄弟(きやうだい)023姉妹(しまい)朋友(ほういう)知己(ちき)024その()物質(ぶつしつ)(てき)欲望(よくばう)全然(ぜんぜん)忘却(ばうきやく)するに(いた)るものである。025万一(まんいち)上天(しやうてん)途中(とちう)(おい)地上(ちじやう)世界(せかい)のことを(おも)()し、026種々(しゆじゆ)執着心(しふちやくしん)萌芽(ほうが)した(とき)は、027その霊身(れいしん)(たちま)混濁(こんだく)し、028体量(たいりやう)(にはか)(おも)くなり、029(ふたた)地上(ちじやう)墜落(つゐらく)せむとするに(いた)る。030(むか)へに(きた)りし天人(てんにん)は、031新来(しんらい)上天者(しやうてんしや)地上(ちじやう)(こころ)(のこ)し、032失墜(しつつゐ)せざる(やう)にと焦慮(せうりよ)して、033種々(しゆじゆ)音楽(おんがく)(そう)したり、034芳香(はうかう)(くん)じたり、035(うる)はしきものを()()せたりなぞして、036可及(かきふ)(てき)現界(げんかい)追慕(つゐぼ)念慮(ねんりよ)(うしな)はしめむと努力(どりよく)するものである。037山河(さんか)草木(さうもく)038水流(すゐりう)039光線(くわうせん)(とう)(また)地上(ちじやう)世界(せかい)(くら)ぶれば、040(じつ)幾倍(いくばい)(きよ)(うる)はしさである。041(しか)()ういふ死者(ししや)霊身(れいしん)は、042(すべ)地上(ちじやう)()ける人間(にんげん)としての最善(さいぜん)(つく)し、043()(かみ)(しん)じ、044(かみ)(あい)し、045天下(てんか)公共(こうきよう)のために善事(ぜんじ)(はげ)みたる人々(ひとびと)境遇(きやうぐう)である。
046一、047(すべ)人間(にんげん)心霊(しんれい)肉体(にくたい)(ほろ)びたる(のち)(いへど)も、048人間(にんげん)本体(ほんたい)なる自己(じこ)感覚(かんかく)や、049意念(いねん)引続(ひきつづ)生存(せいぞん)するものである。050(ゆゑ)天上(てんじやう)復活(ふくくわつ)したる(ひと)霊身(れいしん)は、051(あたか)肉体(にくたい)()つた当時(たうじ)(おな)精神(せいしん)状態(じやうたい)で、052霊界(れいかい)生活(せいくわつ)(いとな)むものである。053一旦(いつたん)天国(てんごく)(のぼ)り、054天人(てんにん)(むれ)這入(はい)つて天国(てんごく)住民(ぢうみん)となつたものは、055容易(ようい)現界(げんかい)(かへ)つて()肉体(にくたい)(そな)へた友人(いうじん)や、056親戚(しんせき)や、057知己(ちき)(たち)交通(かうつう)することは(むつ)かしい。058(しか)(なが)一種(いつしゆ)霊力(れいりよく)(そな)へて、059精霊(せいれい)発達(はつたつ)したる霊媒者(れいばいしや)があれば、060()霊媒(れいばい)仲介(ちうかい)()交通(かうつう)することが出来(でき)るものである。061その霊媒者(れいばいしや)(がい)して女子(ぢよし)(てき)してゐる。062女子(ぢよし)男子(だんし)()して感覚(かんかく)(つよ)く、063神経(しんけい)鋭敏(えいびん)知覚(ちかく)感情(かんじやう)微細(びさい)だからである。064(また)霊媒力(れいばいりよく)発達(はつたつ)した(ひと)()審神場(さにはば)では、065霊身(れいしん)(とき)現界人(げんかいじん)()()るやうな形体(けいたい)(あら)はし、066その姿(すがた)何人(なんぴと)にも()えるのである。067その霊身(れいしん)(たい)して現界人(げんかいじん)接触(せつしよく)すれば、068感覚(かんかく)があり、069(うご)いたり、070談話(だんわ)(まじ)ふることが出来(でき)るのである。071されど天国(てんごく)()つて天人(てんにん)(うま)(かは)りたる霊身(れいしん)は、072自分(じぶん)(はう)から(のぞ)んで現代人(げんだいじん)交通(かうつう)(たも)たんと希望(きばう)するものは()い。073現界人(げんかいじん)(せつ)なる(ねが)ひによつて、074霊媒(れいばい)仲介(ちうかい)(もつ)交通(かうつう)をなすまでである。
075 さりながら中有界(ちううかい)()霊身(れいしん)は、076(とき)()つて現界(げんかい)生存(せいぞん)せる親戚(しんせき)や、077朋友(ほういう)()交通(かうつう)(たも)たんと(ほつ)し、078相当(さうたう)霊媒(れいばい)(あら)はるることを希望(きばう)するものである。079それは自己(じこ)苦痛(くつう)(うつた)へたり、080(ある)ひは霊祭(れいさい)請求(せいきう)せむが(ため)である。081(また)執着心(しふちやくしん)(ふか)霊身(れいしん)になると、082現界(げんかい)()める父母(ふぼ)兄弟(きやうだい)083姉妹(きやうだい)遺産(ゐさん)などに(たい)して、084自分(じぶん)思惑(おもわく)()べやうとするものである。085かかる霊身(れいしん)現世(げんせ)執着心(しふちやくしん)(のこ)してゐるから、086何時(いつ)までも天国(てんごく)へは(のぼ)()ずして、087大変(たいへん)苦悩(くなう)感受(かんじゆ)するものである。
088一、089霊界(れいかい)消息(せうそく)090死後(しご)生涯(しやうがい)()ぶるを(もつ)て、091荒唐(くわうたう)無稽(むけい)として死後(しご)生涯(しやうがい)否定(ひてい)する人々(ひとびと)は、092最早(もはや)懐疑者(くわいぎしや)では()く、093(むし)無知識(むちしき)(はなは)だしきものである。094(かく)(ごと)人々(ひとびと)(たい)して霊界(れいかい)真相(しんさう)(つた)へ、095神智(しんち)開発(かいはつ)せしむるといふ(こと)到底(たうてい)絶望(ぜつばう)である。
096一、097人間(にんげん)肉体(にくたい)()なるものは、098(けつ)して滅亡(めつぼう)でも、099死去(しきよ)でもない。100(ただ)人間(にんげん)永遠(ゑいゑん)(わた)進歩(しんぽ)一階段(いちかいだん)()ぎないのである。101(ただ)人間(にんげん)所在(しよざい)立脚地(りつきやくち)とを変更(へんかう)した(まで)である。102意念(いねん)も、103愛情(あいじやう)も、104記憶(きおく)も、105(みな)個性(こせい)各部分(かくぶぶん)であつて不変(ふへん)不動(ふどう)(まま)(のこ)るものである。106死後(しご)()ける生活(せいくわつ)状態(じやうたい)は、107現界(げんかい)()りし(とき)より引続(ひきつづ)いて秩序(ちつじよ)(てき)に、108各人(かくじん)がそれ相応(さうおう)地位(ちゐ)天国(てんごく)団体(だんたい)生活(せいくわつ)(いとな)むものである。
109一、110(また)卑賤(ひせん)無智(むち)にして世道(せだう)人情(にんじやう)(わきま)へなかつた悪人(あくにん)は、111光明(くわうみやう)(あい)自由(じいう)()地獄(ぢごく)()ちて(くる)しむものである。112生前(せいぜん)(すで)不和(ふわ)欠陥(けつかん)113闇黒(あんこく)苦痛(くつう)地獄(ぢごく)(おちい)つた人間(にんげん)は、114現界(げんかい)()(あひだ)()(あらた)め、115(かみ)(しん)じ、116(かみ)(あい)し、117利己心(りこしん)()り、118(かみ)(たい)しての無智(むち)頑迷(ぐわんめい)(のぞ)()らなければ、119(けつ)して死後(しご)安全(あんぜん)生活(せいくわつ)出来(でき)ない。120現世(げんせ)より(すで)(すで)暗黒(あんこく)なる地獄(ぢごく)団体(だんたい)加入(かにふ)して()るものは、121現界(げんかい)(おい)ても(つね)不安(ふあん)無明(むみやう)生活(せいくわつ)(つづ)けて(くる)しんでゐるものである。122(いち)()(はや)(かみ)光明(くわうみやう)頑迷(ぐわんめい)なる(こころ)(まなこ)(ひら)き、123天国(てんごく)団体(だんたい)籍替(せきがへ)()すことに(つと)めなければならぬのである。1231(霊の礎八終)
[#以下は余白歌]
124   (やなぎ)(けむ)
125モウ(なん)()つても(はる)である。
126ポカポカと(あたた)かい春光(しゆんくわう)(やなぎ)()ぐんで
127(さむ)綾部(あやべ)にも(はる)()(こと)物語(ものがた)つて()る。
128(やはら)かいグリーン(いろ)(やなぎ)(した)()()三四(さんし)
129他愛(たあい)なく(あそ)(たはむ)れて()るのも()んとなく
130(はる)長閑(のど)けさである。
絶賛発売中『超訳霊界物語2/出口王仁三郎の「身魂磨き」実践書/一人旅するスサノオの宣伝使たち』
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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