霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第41巻(辰の巻)
序文
総説
第1篇 天空地平
01 入那の野辺
〔1105〕
02 入那城
〔1106〕
03 偽恋
〔1107〕
04 右守館
〔1108〕
05 急告
〔1109〕
06 誤解
〔1110〕
07 忍術使
〔1111〕
第2篇 神機赫灼
08 無理往生
〔1112〕
09 蓮の川辺
〔1113〕
10 狼の岩窟
〔1114〕
11 麓の邂逅
〔1115〕
12 都入り
〔1116〕
第3篇 北光神助
13 夜の駒
〔1117〕
14 慈訓
〔1118〕
15 難問題
〔1119〕
16 三番叟
〔1120〕
第4篇 神出鬼没
17 宵企み
〔1121〕
18 替へ玉
〔1122〕
19 当て飲み
〔1123〕
20 誘惑
〔1124〕
21 長舌
〔1125〕
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
第41巻
> 第3篇 北光神助 > 第14章 慈訓
<<< 夜の駒
(B)
(N)
難問題 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第一四章
慈訓
(
じくん
)
〔一一一八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第41巻 舎身活躍 辰の巻
篇:
第3篇 北光神助
よみ(新仮名遣い):
きたてるしんじょ
章:
第14章 慈訓
よみ(新仮名遣い):
じくん
通し章番号:
1118
口述日:
1922(大正11)年11月12日(旧09月24日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年6月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
高照山の岩窟では主客五人が何事か話にふけっている。竜雲は神話をしつつ、北光神に問われてインドの国情を報告した。
続いてヤスダラ姫はこれまでの苦労を告白した。北光神と竹野姫は、ヤスダラ姫のこれまでの苦難をねぎらいつつ、これからの神界のための活動に向けた使命を諭し、勇気を与えた。
そこへ蹄の音が岩窟内に聞こえてきた。北光神はセーラン王の一行が到着したと、竜雲に出迎えを命じた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-12-14 11:45:33
OBC :
rm4114
愛善世界社版:
200頁
八幡書店版:
第7輯 603頁
修補版:
校定版:
211頁
普及版:
93頁
初版:
ページ備考:
001
狼
(
おほかみ
)
守
(
まも
)
る
高照山
(
たかてるやま
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
には
主客
(
しゆきやく
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
膝
(
ひざ
)
を
交
(
まじ
)
へて
何事
(
なにごと
)
か
話
(
はなし
)
に
耽
(
ふけ
)
つてゐる。
002
北光
(
きたてる
)
の
神
(
かみ
)
は
宣伝使
(
せんでんし
)
の
傍
(
かたはら
)
鍛冶
(
かぢ
)
の
名人
(
めいじん
)
なれば、
003
数多
(
あまた
)
の
精巧
(
せいかう
)
なる
機械
(
きかい
)
を
閑暇
(
かんか
)
ある
毎
(
ごと
)
に
製造
(
せいざう
)
し、
004
鑿
(
のみ
)
、
005
槌
(
つち
)
、
006
鶴嘴
(
つるはし
)
、
007
鍬
(
くは
)
等
(
など
)
を
造
(
つく
)
つて
岩窟
(
がんくつ
)
を
穿
(
うが
)
ち、
008
今
(
いま
)
や
八咫
(
やた
)
の
大広間
(
おほひろま
)
は
幾
(
いく
)
つとなく
穿
(
うが
)
たれ、
009
難攻
(
なんこう
)
不落
(
ふらく
)
の
金城
(
きんじやう
)
鉄壁
(
てつぺき
)
となつたのである。
010
それに
数百千
(
すうひやくせん
)
の
狼
(
おほかみ
)
は
北光
(
きたてる
)
の
神
(
かみ
)
の
恩威
(
おんゐ
)
に
服
(
ふく
)
し、
011
恰
(
あだか
)
も
飼犬
(
かひいぬ
)
の
如
(
ごと
)
くよく
其
(
その
)
命
(
めい
)
を
守
(
まも
)
り、
012
且
(
か
)
つ
人語
(
じんご
)
を
解
(
かい
)
する
様
(
やう
)
になつてゐた。
013
岩窟
(
がんくつ
)
の
一間
(
ひとま
)
には
天
(
あめ
)
の
目一
(
まひと
)
つの
神
(
かみ
)
を
上座
(
じやうざ
)
に、
014
其
(
その
)
右側
(
みぎがは
)
には
竹野姫
(
たけのひめ
)
、
015
少
(
すこ
)
し
下
(
さ
)
がつてヤスダラ
姫
(
ひめ
)
、
016
竜雲
(
りううん
)
、
017
リーダーの
順
(
じゆん
)
に
湯
(
ゆ
)
をすすりながら
神話
(
しんわ
)
に
耽
(
ふけ
)
る。
018
竜雲
(
りううん
)
『
北光
(
きたてる
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
019
私
(
わたくし
)
も
悪逆
(
あくぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
の
悪魔
(
あくま
)
に
憑依
(
ひようい
)
され、
020
サガレン
王
(
わう
)
に
対
(
たい
)
し
不臣
(
ふしん
)
の
罪
(
つみ
)
を
重
(
かさ
)
ね、
021
已
(
すで
)
に
霊魂
(
みたま
)
は
根底
(
ねそこ
)
の
国
(
くに
)
へ
投
(
な
)
げ
込
(
こ
)
まるる
所
(
ところ
)
で
御座
(
ござ
)
りましたが、
022
貴神
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
なる
御
(
ご
)
教訓
(
けうくん
)
によつて、
023
貪瞋痴
(
どんしんち
)
の
夢
(
ゆめ
)
も
覚
(
さ
)
め、
024
漸
(
やうや
)
く
真人間
(
まにんげん
)
にして
頂
(
いただ
)
きました。
025
一
(
いち
)
時
(
じ
)
勢
(
いきほひ
)
に
乗
(
じやう
)
じ、
026
サガレン
王
(
わう
)
の
後
(
あと
)
を
襲
(
おそ
)
うて
権利
(
けんり
)
を
揮
(
ふる
)
うた
時
(
とき
)
の
苦
(
くる
)
しさに
比
(
くら
)
ぶれば、
027
今日
(
こんにち
)
の
気楽
(
きらく
)
さ
楽
(
たの
)
しさは、
028
天地
(
てんち
)
の
相違
(
さうゐ
)
で
御座
(
ござ
)
ります。
029
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじう
)
の
欲望
(
よくばう
)
にかられ、
030
知
(
し
)
らず
知
(
し
)
らずに
身魂
(
みたま
)
を
地獄
(
ぢごく
)
に
落
(
おと
)
してゐるものは、
031
決
(
けつ
)
して
竜雲
(
りううん
)
ばかりでは
御座
(
ござ
)
りますまい。
032
何
(
なん
)
とかして
其
(
その
)
迷
(
まよ
)
ひを
醒
(
さ
)
まさせ、
033
身魂
(
みたま
)
を
安楽
(
あんらく
)
にさせてやりたいもので
御座
(
ござ
)
りますワ』
034
北光
(
きたてる
)
『
其方
(
そなた
)
は
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
を
巡回
(
じゆんくわい
)
して
来
(
き
)
たのだから、
035
最早
(
もはや
)
天下
(
てんか
)
の
人情
(
にんじやう
)
はよく
分
(
わか
)
つただらう。
036
随分
(
ずゐぶん
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
憐
(
あは
)
れむべきものが
多
(
おほ
)
いだらうな』
037
竜雲
『ハイ、
038
仰
(
あふ
)
せの
通
(
とほ
)
り
何処
(
どこ
)
の
国
(
くに
)
へ
参
(
まゐ
)
りましても
宗教
(
しうけう
)
争
(
あらそ
)
ひや
名利
(
めいり
)
の
欲
(
よく
)
に
搦
(
から
)
まれて、
039
互
(
たがひ
)
に
鎬
(
しのぎ
)
を
削
(
けづ
)
る
惨状
(
さんじやう
)
は、
040
まるで
地獄
(
ぢごく
)
餓鬼
(
がき
)
畜生道
(
ちくしやうだう
)
其
(
その
)
儘
(
まま
)
の
出現
(
しゆつげん
)
で
御座
(
ござ
)
ります。
041
丁度
(
ちやうど
)
以前
(
いぜん
)
のセイロン
島
(
たう
)
に
於
(
お
)
ける
竜雲
(
りううん
)
の
雛形
(
ひながた
)
は
到
(
いた
)
る
所
(
ところ
)
に
散見
(
さんけん
)
せられます。
042
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
不思議
(
ふしぎ
)
な
事
(
こと
)
には
三五教
(
あななひけう
)
の
少
(
すこ
)
しでも
息
(
いき
)
のかかつた
地方
(
ちはう
)
は、
043
極
(
きは
)
めて
人心
(
じんしん
)
平穏
(
へいおん
)
、
044
寡欲
(
くわよく
)
恬淡
(
てんたん
)
にして、
045
上下
(
しやうか
)
相親
(
あひした
)
しみ、
046
小天国
(
せうてんごく
)
が
築
(
きづ
)
かれてゐるのを
目撃
(
もくげき
)
致
(
いた
)
しまして、
047
最
(
もつと
)
も
愉快
(
ゆくわい
)
に
感
(
かん
)
じた
事
(
こと
)
も
御座
(
ござ
)
ります』
048
北光神
『
其方
(
そなた
)
が
七千
(
しちせん
)
余
(
よ
)
ケ
国
(
こく
)
を
巡
(
めぐ
)
つた
中
(
うち
)
、
049
比較
(
ひかく
)
的
(
てき
)
治
(
をさ
)
まり
難
(
にく
)
い
処
(
ところ
)
は
何処
(
どこ
)
々々
(
どこ
)
だと
思
(
おも
)
ひましたか』
050
竜雲
『ハイ、
051
随分
(
ずゐぶん
)
沢山
(
たくさん
)
で
一々
(
いちいち
)
申上
(
まをしあ
)
げる
訳
(
わけ
)
には
参
(
まゐ
)
りませぬ。
052
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
第一
(
だいいち
)
にカルマタ
国
(
こく
)
、
053
第二
(
だいに
)
にイルナの
国
(
くに
)
などは
今
(
いま
)
や
大騒乱
(
だいさうらん
)
の
勃発
(
ぼつぱつ
)
せむとする
間際
(
まぎは
)
になつてゐる
様
(
やう
)
で
御座
(
ござ
)
ります。
054
カルマタ
国
(
こく
)
は
東北
(
とうほく
)
に
地教山
(
ちけうざん
)
を
控
(
ひか
)
へ、
055
地教山
(
ちけうざん
)
には
三五教
(
あななひけう
)
の
神柱
(
かむばしら
)
が
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
守
(
まも
)
つて
附近
(
ふきん
)
の
人民
(
じんみん
)
を
教養
(
けうやう
)
して
居
(
を
)
られる。
056
そこへウラル
教
(
けう
)
の
常暗彦
(
とこやみひこ
)
が
現
(
あら
)
はれて
本拠
(
ほんきよ
)
を
構
(
かま
)
へ、
057
間隙
(
かんげき
)
あれば
地教山
(
ちけうざん
)
を
併呑
(
へいどん
)
せむと
企
(
たく
)
んでゐる。
058
此
(
この
)
頃
(
ごろ
)
は
又
(
また
)
ウラル
教
(
けう
)
の
勢
(
いきほ
)
ひがあまり
盛
(
さかん
)
なと
云
(
い
)
うて、
059
ハルナの
都
(
みやこ
)
の
大黒主
(
おほくろぬし
)
が、
060
大足別
(
おほだるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
に
数多
(
あまた
)
の
軍隊
(
ぐんたい
)
を
引率
(
いんそつ
)
せしめ
攻
(
せ
)
め
来
(
きた
)
るとの
飛報
(
ひはう
)
頻
(
しき
)
りに
来
(
きた
)
り、
061
人心
(
じんしん
)
恟々
(
きようきよう
)
たる
有様
(
ありさま
)
で
御座
(
ござ
)
ります。
062
次
(
つぎ
)
にはイルナの
国
(
くに
)
のセーラン
王
(
わう
)
に
対
(
たい
)
する
嫉視
(
しつし
)
反目
(
はんもく
)
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
加
(
くは
)
はり、
063
正義派
(
せいぎは
)
と
不正義
(
ふせいぎ
)
派
(
は
)
とが
断
(
た
)
えず
暗闘
(
あんとう
)
をつづけ、
064
今
(
いま
)
にも
右守
(
うもり
)
の
司
(
かみ
)
は
大黒主
(
おほくろぬし
)
の
威勢
(
ゐせい
)
を
頼
(
たの
)
みイルナの
王
(
わう
)
を
放逐
(
はうちく
)
し、
065
自
(
みづか
)
らとつて
代
(
かは
)
らむとの
計画中
(
けいくわくちう
)
だとの
城下
(
じやうか
)
の
人々
(
ひとびと
)
のとりどりの
噂
(
うはさ
)
、
066
何時
(
いつ
)
イルナの
都
(
みやこ
)
は
戦塵
(
せんぢん
)
の
巷
(
ちまた
)
と
変
(
かは
)
るやも
知
(
し
)
れぬとの
事
(
こと
)
で
御座
(
ござ
)
ります。
067
何
(
なん
)
とかして
此
(
この
)
惨状
(
さんじやう
)
を
未発
(
みはつ
)
に
防
(
ふせ
)
ぎたいと
存
(
ぞん
)
じ、
068
竜雲
(
りううん
)
も
都下
(
とか
)
を
徘徊
(
はいくわい
)
致
(
いた
)
して
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
廻
(
まは
)
りました
所
(
ところ
)
、
069
右守
(
うもり
)
のカールチンが
部下
(
ぶか
)
に
圧迫
(
あつぱく
)
され、
070
已
(
すで
)
に
生命
(
いのち
)
までとられむとせし
所
(
ところ
)
、
071
不思議
(
ふしぎ
)
にも
何処
(
どこ
)
ともなく
狼
(
おほかみ
)
の
群
(
むれ
)
、
072
白昼
(
はくちう
)
に
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
073
咆哮
(
はうかう
)
怒号
(
どごう
)
して
敵
(
てき
)
を
追散
(
おひち
)
らし、
074
煙
(
けむり
)
の
如
(
ごと
)
く
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
しました。
075
その
機
(
き
)
を
窺
(
うかが
)
ひ
一目散
(
いちもくさん
)
に
都
(
みやこ
)
を
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
し、
076
照山峠
(
てるやまたうげ
)
を
越
(
こ
)
えてスタスタ
帰
(
かへ
)
り
来
(
く
)
る
途中
(
とちう
)
、
077
蓮川
(
はちすがは
)
の
辺
(
ほとり
)
に
於
(
おい
)
てヤスダラ
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
主従
(
しゆじゆう
)
に
出会
(
であ
)
ひ、
078
お
二人
(
ふたり
)
様
(
さま
)
の
危難
(
きなん
)
を
救
(
すく
)
ひ、
079
後
(
あと
)
になり
前
(
さき
)
になり、
080
見
(
み
)
えつ
隠
(
かく
)
れつ
照山峠
(
てるやまたうげ
)
の
麓
(
ふもと
)
まで
送
(
おく
)
つて
来
(
き
)
ました
所
(
ところ
)
、
081
三五教
(
あななひけう
)
の
黄金姫
(
わうごんひめ
)
様
(
さま
)
母娘
(
おやこ
)
に
出会
(
であ
)
ひ、
082
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
北光彦
(
きたてるひこ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
命令
(
めいれい
)
だから
高照山
(
たかてるやま
)
へ
参
(
まゐ
)
れとのお
言葉
(
ことば
)
、
083
取
(
と
)
るものも
取
(
と
)
りあへず
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
のお
供
(
とも
)
をして
此処
(
ここ
)
迄
(
まで
)
参
(
まゐ
)
つたもので
御座
(
ござ
)
ります。
084
実
(
じつ
)
に
危険
(
きけん
)
至極
(
しごく
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
となつて
参
(
まゐ
)
りました』
085
北光神
『
成
(
な
)
る
程
(
ほど
)
、
086
それは
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
。
087
此
(
この
)
館
(
やかた
)
は
猛獣
(
まうじう
)
の
眷族
(
けんぞく
)
数多
(
あまた
)
守
(
まも
)
り
居
(
を
)
れば、
088
天下
(
てんか
)
第一
(
だいいち
)
の
安全
(
あんぜん
)
地帯
(
ちたい
)
だ。
089
ヤスダラ
姫
(
ひめ
)
殿
(
どの
)
も
御
(
ご
)
安心
(
あんしん
)
なされませ』
090
ヤスダラ姫
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
ります。
091
女
(
をんな
)
の
道
(
みち
)
を
踏
(
ふ
)
み
外
(
はづ
)
した
妾
(
わたし
)
をお
咎
(
とが
)
めもなくお
助
(
たす
)
け
下
(
くだ
)
さいまして
何
(
なん
)
とも
恐
(
おそ
)
れ
多
(
おほ
)
くて
申上
(
まをしあ
)
げやうも
御座
(
ござ
)
りませぬ。
092
何卒
(
なにとぞ
)
宜
(
よろ
)
しく
今後
(
こんご
)
の
御
(
ご
)
教養
(
けうやう
)
を、
093
偏
(
ひとへ
)
にお
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まを
)
します』
094
北光神
『
随分
(
ずゐぶん
)
ヤスダラ
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
、
095
貴女
(
あなた
)
も
悪人
(
あくにん
)
共
(
ども
)
の
欲望
(
よくばう
)
の
犠牲
(
ぎせい
)
となつて
苦
(
くる
)
しみましたな。
096
身魂
(
みたま
)
の
合
(
あ
)
はぬ
夫
(
をつと
)
を
持
(
も
)
たされ、
097
嘸
(
さぞ
)
日々
(
にちにち
)
不愉快
(
ふゆくわい
)
をお
感
(
かん
)
じになつたでせう。
098
御
(
ご
)
心中
(
しんちう
)
お
察
(
さつ
)
し
申
(
まを
)
します』
099
と
情
(
なさけ
)
ある
言葉
(
ことば
)
に、
100
ヤスダラ
姫
(
ひめ
)
はヤツと
安心
(
あんしん
)
し、
101
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
を
袖
(
そで
)
に
拭
(
ぬぐ
)
ひながら、
102
ヤスダラ姫
『
思
(
おも
)
ひもよらぬ
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
な
御
(
お
)
言葉
(
ことば
)
、
103
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
ります。
104
何
(
なに
)
を
隠
(
かく
)
しませう、
105
妾
(
わたし
)
はイルナの
都
(
みやこ
)
の
左守
(
さもり
)
クーリンスの
長女
(
ちやうぢよ
)
と
生
(
うま
)
れ、
106
セーラン
王
(
わう
)
様
(
さま
)
の
許嫁
(
いひなづけ
)
で
御座
(
ござ
)
りました
所
(
ところ
)
が、
107
ハルナの
都
(
みやこ
)
の
大黒主
(
おほくろぬし
)
様
(
さま
)
に
諂
(
こ
)
び
諛
(
へつら
)
ふ
右守
(
うもり
)
カールチンの
為
(
た
)
めに
遮
(
さへぎ
)
られ、
108
種々
(
いろいろ
)
と
難癖
(
なんくせ
)
をつけられた
挙句
(
あげく
)
、
109
テルマン
国
(
ごく
)
の
毘舎
(
びしや
)
が
妻
(
つま
)
とせられ、
110
今日
(
こんにち
)
まで
面白
(
おもしろ
)
からぬ
月日
(
つきひ
)
を
送
(
おく
)
つて
来
(
き
)
ました。
111
今
(
いま
)
貴神
(
あなた
)
のお
言葉
(
ことば
)
の
通
(
とほ
)
り
身魂
(
みたま
)
が
合
(
あ
)
はないのか
存
(
ぞん
)
じませぬが、
112
夫
(
をつと
)
のシヤールに
対
(
たい
)
して
少
(
すこ
)
しも
愛
(
あい
)
の
念
(
ねん
)
が
起
(
おこ
)
らず、
113
夫
(
をつと
)
も
亦
(
また
)
妾
(
わたし
)
に
対
(
たい
)
して
至極
(
しごく
)
冷淡
(
れいたん
)
、
114
路傍
(
ろばう
)
相
(
あひ
)
会
(
あ
)
ふ
人
(
ひと
)
の
如
(
ごと
)
く、
115
夫婦
(
ふうふ
)
としての
暖味
(
あたたかみ
)
は
夢
(
ゆめ
)
にも
味
(
あぢ
)
はつた
事
(
こと
)
は
御座
(
ござ
)
りませぬ。
116
妻
(
つま
)
として
夫
(
をつと
)
に
対
(
たい
)
して
愛
(
あい
)
を
捧
(
ささ
)
げるが
道
(
みち
)
なれども、
117
如何
(
どう
)
したものか
其
(
その
)
心
(
こころ
)
が
湧
(
わ
)
いて
来
(
き
)
ませぬ。
118
勿体
(
もつたい
)
ない
事
(
こと
)
ながら、
119
明
(
あ
)
けても
暮
(
く
)
れても
親
(
おや
)
の
許嫁
(
いひなづけ
)
の
夫
(
をつと
)
セーラン
王
(
わう
)
様
(
さま
)
の
事
(
こと
)
が
目
(
め
)
にちらつき、
120
お
声
(
こゑ
)
が
耳
(
みみ
)
に
響
(
ひび
)
き、
121
王
(
わう
)
様
(
さま
)
の
事
(
こと
)
のみ
夢現
(
ゆめうつつ
)
に
恋
(
こ
)
ひ
慕
(
した
)
ひ
心
(
こころ
)
に
罪
(
つみ
)
を
重
(
かさ
)
ねて
居
(
を
)
りました。
122
所
(
ところ
)
へ
右守
(
うもり
)
の
妻
(
つま
)
テーナ
姫
(
ひめ
)
が
夫
(
をつと
)
の
館
(
やかた
)
に
右守
(
うもり
)
の
使者
(
ししや
)
として
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
123
妾
(
わたし
)
に
対
(
たい
)
し
無理
(
むり
)
難題
(
なんだい
)
を
吹
(
ふ
)
きかけ、
124
夫
(
をつと
)
のシヤールを
威喝
(
ゐかつ
)
して
遂
(
つひ
)
に
獄舎
(
ひとや
)
を
造
(
つく
)
り
妾
(
わたし
)
を
投
(
な
)
げ
込
(
こ
)
み、
125
非常
(
ひじやう
)
な
虐待
(
ぎやくたい
)
を
致
(
いた
)
すので
御座
(
ござ
)
ります。
126
妾
(
わたし
)
は
最早
(
もはや
)
運命
(
うんめい
)
つきたりと
覚悟
(
かくご
)
を
極
(
き
)
め、
127
涙
(
なみだ
)
にくるる
折
(
をり
)
しも、
128
雨風
(
あめかぜ
)
烈
(
はげ
)
しき
夜半
(
よは
)
、
129
これなる
忠僕
(
ちうぼく
)
リーダーが
獄舎
(
ひとや
)
を
打破
(
うちやぶ
)
り、
130
妾
(
わたし
)
を
背負
(
せお
)
ひ
暗
(
やみ
)
に
紛
(
まぎ
)
れて
此処
(
ここ
)
まで
漸
(
やうや
)
う
連
(
つ
)
れて
来
(
き
)
てくれました。
131
之
(
これ
)
も
全
(
まつた
)
く
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
蔭
(
かげ
)
と
竜雲殿
(
りううんどの
)
の
御
(
ご
)
保護
(
ほご
)
で
御座
(
ござ
)
ります。
132
最早
(
もはや
)
此
(
この
)
世
(
よ
)
に
望
(
のぞ
)
みは
御座
(
ござ
)
りませぬが、
133
せめて
一度
(
いちど
)
父
(
ちち
)
のクーリンスや
妹
(
いもうと
)
のセーリス
姫
(
ひめ
)
に
面会
(
めんくわい
)
したう
御座
(
ござ
)
ります。
134
又
(
また
)
成
(
な
)
る
事
(
こと
)
ならば
一目
(
ひとめ
)
なりとも
王
(
わう
)
様
(
さま
)
のお
姿
(
すがた
)
を
拝
(
をが
)
みたく
存
(
ぞん
)
じます。
135
それさへ
出来
(
でき
)
れば
最早
(
もはや
)
死
(
し
)
んでも
怨
(
うら
)
みは
御座
(
ござ
)
りませぬ』
136
と
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
話
(
ばなし
)
にホロリと
涙
(
なみだ
)
を
落
(
おと
)
し
差俯
(
さしうつ
)
むく。
137
北光神
『それでスツカリ
事情
(
じじやう
)
は
分
(
わか
)
りました。
138
やがて
親兄妹
(
おやきやうだい
)
は
申
(
まを
)
すに
及
(
およ
)
ばず、
139
セーラン
王
(
わう
)
様
(
さま
)
に
会
(
あ
)
はせませう。
140
さうして
屹度
(
きつと
)
身魂
(
みたま
)
同士
(
どうし
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
だから
肉体
(
にくたい
)
の
上
(
うへ
)
でも
夫婦
(
ふうふ
)
となつて、
141
イルナの
都
(
みやこ
)
の
花
(
はな
)
と
謳
(
うた
)
はれ
遊
(
あそ
)
ばす
様
(
やう
)
に
守
(
まも
)
つてあげませう。
142
此
(
この
)
手筈
(
てはず
)
は
已
(
すで
)
に
此方
(
こちら
)
に
於
(
おい
)
て
神示
(
しんじ
)
の
下
(
もと
)
に
行
(
おこな
)
はれつつありますから
御
(
ご
)
安心
(
あんしん
)
なさいませ』
143
ヤスダラ姫
『
左様
(
さやう
)
な
有難
(
ありがた
)
い
事
(
こと
)
になりませうかな。
144
そんな
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ますならば、
145
妾
(
わたし
)
を
初
(
はじ
)
め
親兄妹
(
おやきやうだい
)
はどれほど
喜
(
よろこ
)
ぶか
知
(
し
)
れませぬ。
146
王
(
わう
)
様
(
さま
)
も
嘸
(
さぞ
)
御
(
ご
)
満足
(
まんぞく
)
を
遊
(
あそ
)
ばすで
御座
(
ござ
)
りませう』
147
竹野
(
たけの
)
『ヤスダラ
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
、
148
貴女
(
あなた
)
もこれから
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のために
余程
(
よほど
)
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
を
遊
(
あそ
)
ばさねばなりませぬぞや。
149
妾
(
わたし
)
も
随分
(
ずゐぶん
)
若
(
わか
)
い
時
(
とき
)
は
両親
(
りやうしん
)
に
別
(
わか
)
れ、
150
淋
(
さび
)
しい
月日
(
つきひ
)
を
送
(
おく
)
りましたが、
151
風
(
かぜ
)
の
便
(
たよ
)
りに
父
(
ちち
)
の
命
(
みこと
)
は
高砂島
(
たかさごじま
)
に
在
(
ま
)
しますと
聞
(
き
)
き、
152
姉妹
(
きやうだい
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
が
色々
(
いろいろ
)
と
艱難
(
かんなん
)
苦労
(
くらう
)
を
致
(
いた
)
しまして、
153
珍
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
い
)
でてエデンの
川辺
(
かはべ
)
へ
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
折
(
をり
)
しも、
154
悪者
(
わるもの
)
共
(
ども
)
に
取巻
(
とりま
)
かれ、
155
困
(
こま
)
りきつて
居
(
ゐ
)
る
所
(
ところ
)
へ、
156
月照彦
(
つきてるひこ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
化身
(
けしん
)
照彦
(
てるひこ
)
と
云
(
い
)
ふ
館
(
やかた
)
の
僕
(
しもべ
)
が
追
(
お
)
つ
掛
(
か
)
け
来
(
きた
)
り
危難
(
きなん
)
を
救
(
すく
)
ひ
呉
(
く
)
れられました。
157
それより
父
(
ちち
)
の
在
(
ま
)
します
珍
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
へ、
158
主従
(
しゆじゆう
)
四
(
よ
)
人
(
にん
)
訪
(
たづ
)
ねて
参
(
まゐ
)
り、
159
ヤレ
嬉
(
うれ
)
しやと
思
(
おも
)
うたのも
束
(
つか
)
の
間
(
ま
)
、
160
木花姫
(
このはなひめの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
の
化身
(
けしん
)
なる
珍山彦
(
うづやまひこ
)
の
神
(
かみ
)
に
導
(
みちび
)
かれ
恋
(
こ
)
ひしき
父
(
ちち
)
の
都
(
みやこ
)
を
後
(
あと
)
に、
161
テルの
国
(
くに
)
にて
照彦
(
てるひこ
)
に
別
(
わか
)
れ、
162
それより
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
つてアタルの
港
(
みなと
)
へ
上陸
(
じやうりく
)
し、
163
ヒル、
164
カルの
国々
(
くにぐに
)
を
姉妹
(
きやうだい
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
離
(
はな
)
れ
離
(
ばな
)
れに
宣伝
(
せんでん
)
を
致
(
いた
)
し、
165
ウラル
教
(
けう
)
の
魔神
(
まがみ
)
鷹依別
(
たかよりわけ
)
の
目付
(
めつけ
)
に
追
(
お
)
ひ
捲
(
まく
)
られ、
166
情
(
なさけ
)
ある
春山彦
(
はるやまひこ
)
の
館
(
やかた
)
に
隠
(
かく
)
され
漸
(
やうや
)
く
危難
(
きなん
)
を
免
(
まぬが
)
れ、
167
黄泉
(
よもつ
)
比良坂
(
ひらさか
)
の
戦
(
たたか
)
ひに
参加
(
さんか
)
致
(
いた
)
しましたが、
168
随分
(
ずゐぶん
)
種々
(
いろいろ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
試
(
ため
)
しに
会
(
あ
)
ひました。
169
それより
又
(
また
)
アジヤに
渡
(
わた
)
り
所々
(
しよしよ
)
方々
(
はうばう
)
と
宣伝
(
せんでん
)
に
廻
(
まは
)
るうち、
170
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
のお
媒酌
(
なかだち
)
によつてコーカス
山
(
ざん
)
に
於
(
おい
)
て
北光
(
きたてる
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
と
結婚式
(
けつこんしき
)
を
挙
(
あ
)
げましたが、
171
それから
長
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
夫婦
(
ふうふ
)
同居
(
どうきよ
)
した
事
(
こと
)
もなく、
172
お
道
(
みち
)
の
為
(
た
)
め
活動
(
くわつどう
)
をつづけ、
173
此
(
この
)
頃
(
ごろ
)
漸
(
やうや
)
く
夫婦
(
ふうふ
)
が
一緒
(
いつしよ
)
に
斯
(
か
)
うして
御用
(
ごよう
)
を
勤
(
つと
)
める
様
(
やう
)
になりました。
174
最早
(
もはや
)
夫
(
をつと
)
も
年
(
とし
)
が
寄
(
よ
)
り、
175
妾
(
わたし
)
もこんな
婆
(
ばば
)
になつて
了
(
しま
)
ひました。
176
オホヽヽヽ』
177
と
涙
(
なみだ
)
をかくして
笑
(
わら
)
ひに
紛
(
まぎ
)
らす。
178
ヤスダラ
姫
(
ひめ
)
は
竹野姫
(
たけのひめ
)
の
話
(
はなし
)
に
感
(
かん
)
じ、
179
且
(
か
)
つ
自分
(
じぶん
)
の
苦労
(
くらう
)
の
足
(
た
)
らぬのを
恥
(
はづ
)
かしく
顔
(
かほ
)
赤
(
あか
)
らめてオゾオゾしながら、
180
ヤスダラ姫
『
左様
(
さやう
)
で
厶
(
ござ
)
りましたか、
181
人間
(
にんげん
)
と
云
(
い
)
ふものは
中々
(
なかなか
)
容易
(
ようい
)
な
事
(
こと
)
で
一生
(
いつしやう
)
を
送
(
おく
)
る
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬな。
182
妾
(
わたし
)
等
(
たち
)
は
貴女
(
あなた
)
の
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
へばお
話
(
はなし
)
になりませぬ。
183
少
(
すこ
)
しの
忍耐
(
にんたい
)
もなく
夫
(
をつと
)
の
牢獄
(
らうごく
)
を
脱
(
ぬ
)
け
出
(
だ
)
し、
184
ノメノメと
親兄妹
(
おやきやうだい
)
や
思
(
おも
)
ふ
夫
(
をつと
)
を
慕
(
した
)
うて
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
た
心
(
こころ
)
のきたなさ、
185
恥
(
はづ
)
かしさ、
186
実
(
じつ
)
に
汗顔
(
かんがん
)
の
至
(
いた
)
りで
厶
(
ござ
)
ります』
187
北光神
『ヤスダラ
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
、
188
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
なさいますな。
189
貴女
(
あなた
)
はこれから
神界
(
しんかい
)
のため
御
(
ご
)
活動
(
くわつどう
)
遊
(
あそ
)
ばすのだ。
190
人
(
ひと
)
の
一生
(
いつしやう
)
は
重荷
(
おもに
)
を
負
(
お
)
うて
険
(
けは
)
しい
山坂
(
やまさか
)
を
登
(
のぼ
)
るやうなものです。
191
何時
(
いつ
)
険呑
(
けんのん
)
な
目
(
め
)
に
遭
(
あ
)
ふやら、
192
倒
(
たふ
)
れるやら
分
(
わか
)
りませぬ。
193
そこを
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
で
助
(
たす
)
けられ、
194
波風
(
なみかぜ
)
荒
(
あら
)
き
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
安々
(
やすやす
)
と
渡
(
わた
)
るのですよ。
195
さうして
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
を
守
(
まも
)
りながら
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
貴
(
うづ
)
の
御子
(
みこ
)
たる
天下
(
てんか
)
の
万民
(
ばんみん
)
に
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
教
(
をし
)
へ
諭
(
さと
)
して、
196
天国
(
てんごく
)
に
救
(
すく
)
ひ、
197
霊肉
(
れいにく
)
ともに
安心
(
あんしん
)
立命
(
りつめい
)
を
与
(
あた
)
へるのが
神
(
かみ
)
より
選
(
えら
)
まれたる
貴女
(
あなた
)
等
(
がた
)
の
任務
(
にんむ
)
だから、
198
如何
(
いか
)
なる
艱難
(
かんなん
)
辛苦
(
しんく
)
に
遭
(
あ
)
ふとも
決
(
けつ
)
して
落胆
(
らくたん
)
したり
怨
(
うら
)
んだりしてはなりませぬ。
199
何事
(
なにごと
)
も
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
人間
(
にんげん
)
の
自由
(
じいう
)
には
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
一
(
いち
)
枚
(
まい
)
だつてなるものではない。
200
みんな
神
(
かみ
)
の
御心
(
みこころ
)
のまにまに
操縦
(
さうじう
)
されて
居
(
ゐ
)
るのだから、
201
如何
(
いか
)
なる
事
(
こと
)
が
出
(
で
)
て
来
(
こ
)
ようとも
惟神
(
かむながら
)
に
任
(
まか
)
し、
202
人間
(
にんげん
)
は
人間
(
にんげん
)
としての
最善
(
さいぜん
)
の
努力
(
どりよく
)
を
捧
(
ささ
)
ぐれば
宜
(
よ
)
いのです。
203
此
(
この
)
竜雲
(
りううん
)
さまだつて
始
(
はじ
)
めは
随分
(
ずゐぶん
)
虫
(
むし
)
のよい
考
(
かんが
)
へを
起
(
おこ
)
し
得意
(
とくい
)
の
時代
(
じだい
)
もあつたが、
204
忽
(
たちま
)
ち
夢
(
ゆめ
)
は
覚
(
さ
)
めて
千仭
(
せんじん
)
の
谷間
(
たにま
)
へ
身
(
み
)
を
落
(
おと
)
した
様
(
やう
)
に
見
(
み
)
すぼらしい
乞食
(
こじき
)
とまでなり
果
(
は
)
て、
205
此処
(
ここ
)
に
翻然
(
ほんぜん
)
として
天地
(
てんち
)
の
誠
(
まこと
)
を
覚
(
さと
)
り、
206
諸国
(
しよこく
)
行脚
(
あんぎや
)
をなし、
207
今
(
いま
)
は
完全
(
くわんぜん
)
な
神司
(
かむつかさ
)
となり、
208
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
を
身
(
み
)
に
備
(
そな
)
ふるやうにおなりなさつたのですから、
209
人
(
ひと
)
は
如何
(
どう
)
しても
苦労
(
くらう
)
を
致
(
いた
)
さねば
誠
(
まこと
)
の
神柱
(
かむばしら
)
にはなる
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ。
210
此
(
この
)
北光
(
きたてる
)
の
神
(
かみ
)
が
都矣刈
(
つむがり
)
の
太刀
(
たち
)
を
鍛
(
きた
)
ふるにも、
211
鉄
(
てつ
)
や
鋼
(
はがね
)
を
烈火
(
れつくわ
)
の
中
(
なか
)
へ
投
(
な
)
げ
入
(
い
)
れ、
212
金床
(
かなどこ
)
の
上
(
うへ
)
に
置
(
お
)
いて、
213
金槌
(
かなづち
)
を
以
(
もつ
)
て
幾度
(
いくたび
)
となく
錬
(
ね
)
り
鍛
(
きた
)
へ
叩
(
たた
)
き
伸
(
のば
)
し、
214
遂
(
つひ
)
には
光芒
(
くわうばう
)
陸離
(
りくり
)
たる
名刀
(
めいたう
)
と
鍛
(
きた
)
へる
様
(
やう
)
なもので、
215
人間
(
にんげん
)
も
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
鍛錬
(
たんれん
)
を
経
(
へ
)
なくては
駄目
(
だめ
)
です。
216
一
(
ひと
)
つでも
多
(
おほ
)
く
叩
(
たた
)
かれた
剣
(
つるぎ
)
は
切
(
き
)
れ
味
(
あぢ
)
もよく
匂
(
にほひ
)
も
美
(
うる
)
はしき
様
(
やう
)
なもので、
217
人間
(
にんげん
)
も
十分
(
じふぶん
)
に
叩
(
たた
)
かれ
苦
(
くる
)
しめられ、
218
水火
(
すゐくわ
)
の
中
(
なか
)
を
潜
(
くぐ
)
つて
来
(
こ
)
ねば
駄目
(
だめ
)
です。
219
これから
此
(
この
)
北光
(
きたてる
)
の
神
(
かみ
)
が
貴女
(
あなた
)
の
恋
(
こ
)
ふるセーラン
王
(
わう
)
に
面会
(
めんくわい
)
させますが、
220
決
(
けつ
)
して
安心
(
あんしん
)
をしてはなりませぬぞ。
221
吾々
(
われわれ
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
如
(
ごと
)
く
互
(
たがひ
)
に
手配
(
てくば
)
りをして
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
に
尽
(
つく
)
さねばなりませぬ。
222
いつ
迄
(
まで
)
も
若
(
わか
)
い
身
(
み
)
を
以
(
もつ
)
て
天下
(
てんか
)
擾乱
(
ぜうらん
)
の
此
(
この
)
場合
(
ばあひ
)
、
223
夫婦
(
ふうふ
)
が
安楽
(
あんらく
)
に
情味
(
じやうみ
)
を
楽
(
たの
)
しむと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ。
224
生者
(
しやうじや
)
必滅
(
ひつめつ
)
会者
(
ゑしや
)
定離
(
ぢやうり
)
、
225
別離
(
べつり
)
の
苦
(
くる
)
しみは
人間
(
にんげん
)
は
愚
(
おろ
)
か、
226
万物
(
ばんぶつ
)
に
至
(
いた
)
るまで
免
(
のが
)
れ
難
(
がた
)
き
所
(
ところ
)
、
227
此
(
この
)
点
(
てん
)
を
十分
(
じふぶん
)
に
御
(
ご
)
承知
(
しようち
)
を
願
(
ねが
)
つておかねばなりませぬ。
228
やがてセーラン
王
(
わう
)
は
二三
(
にさん
)
の
忠誠
(
ちうせい
)
なる
僕
(
しもべ
)
に
守
(
まも
)
られ、
229
此処
(
ここ
)
にお
出
(
い
)
でになりませう』
230
ヤスダラ姫
『ハイ、
231
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
ります。
232
何
(
なに
)
から
何
(
なに
)
まで
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
の
御
(
ご
)
教訓
(
けうくん
)
、
233
屹度
(
きつと
)
肝
(
きも
)
に
銘
(
めい
)
じて
忘却
(
ばうきやく
)
致
(
いた
)
しませぬ。
234
否
(
いな
)
何事
(
なにごと
)
も
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
仰
(
あふ
)
せを
遵奉
(
じゆんぽう
)
致
(
いた
)
しまして、
235
天晴
(
あつぱ
)
れ
神柱
(
かむばしら
)
と
鍛
(
きた
)
へて
頂
(
いただ
)
く
覚悟
(
かくご
)
で
厶
(
ござ
)
ります』
236
竹野
(
たけの
)
『ヤスダラ
姫
(
ひめ
)
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
の
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
を
237
聞
(
き
)
くにつけても
涙
(
なみだ
)
ぐまるる。
238
勇
(
いさ
)
ましき
汝
(
なれ
)
が
御言
(
みこと
)
を
聞
(
き
)
きしより
239
竹野
(
たけの
)
の
姫
(
ひめ
)
の
胸
(
むね
)
も
輝
(
かがや
)
く』
240
ヤスダラ『
有難
(
ありがた
)
し
北光神
(
きたてるがみ
)
や
竹野姫
(
たけのひめ
)
241
御言
(
みこと
)
のままに
道
(
みち
)
に
仕
(
つか
)
へむ。
242
セーラン
王
(
わう
)
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
の
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
に
243
来
(
き
)
ますと
聞
(
き
)
きて
胸
(
むね
)
轟
(
とどろ
)
きぬ。
244
相見
(
あひみ
)
ての
後
(
のち
)
の
心
(
こころ
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
245
今
(
いま
)
の
吾
(
われ
)
こそ
楽
(
たの
)
しかるらむ』
246
北光
(
きたてる
)
『セーラン
王
(
わう
)
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
は
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
に
247
北光神
(
きたてるがみ
)
の
住家
(
すみか
)
訪
(
たづ
)
ねて。
248
惟神
(
かむながら
)
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
手
(
て
)
に
導
(
みちび
)
かれ
249
妹背
(
いもせ
)
の
山
(
やま
)
の
谷間
(
たにま
)
を
行
(
ゆ
)
きませ』
250
竜雲
(
りううん
)
『
打仰
(
うちあふ
)
ぎ
空
(
そら
)
行
(
ゆ
)
く
雲
(
くも
)
を
眺
(
なが
)
むれば
251
人
(
ひと
)
の
行末
(
ゆくすゑ
)
思
(
おも
)
ひやられつ。
252
高照
(
たかてる
)
の
山
(
やま
)
に
棲
(
す
)
まへる
狼
(
おほかみ
)
も
253
夫婦
(
めをと
)
の
道
(
みち
)
は
忘
(
わす
)
れざるらむ。
254
妻
(
つま
)
となり
夫
(
をつと
)
となるも
天地
(
あめつち
)
の
255
神
(
かみ
)
の
結
(
むす
)
びし
縁
(
えにし
)
なるらむ』
256
リーダー『はるばるとテルマン
国
(
ごく
)
を
立出
(
たちい
)
でて
257
姫
(
ひめ
)
を
守
(
まも
)
りつ
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
にあり。
258
テルマンのシヤールの
館
(
やかた
)
を
出
(
い
)
でし
時
(
とき
)
259
行末
(
ゆくすゑ
)
如何
(
いか
)
にと
思
(
おも
)
ひなやみしよ。
260
かくばかり
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
に
会
(
あ
)
ひし
上
(
うへ
)
は
261
世
(
よ
)
に
恐
(
おそ
)
るべきものあらじとぞ
思
(
おも
)
ふ。
262
惟神
(
かむながら
)
神
(
かみ
)
の
御言
(
みこと
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
263
世人
(
よびと
)
の
為
(
た
)
めに
身
(
み
)
をや
尽
(
つく
)
さむ』
264
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
る
時
(
とき
)
しも、
265
俄
(
にはか
)
に
聞
(
きこ
)
ゆる
蹄
(
ひづめ
)
の
音
(
おと
)
カツカツと
岩窟内
(
がんくつない
)
まで
響
(
ひび
)
き
来
(
きた
)
る。
266
北光
(
きたてる
)
『ヤア、
267
あの
足音
(
あしおと
)
はセーラン
王
(
わう
)
の
一行
(
いつかう
)
ならむ。
268
竜雲殿
(
りううんどの
)
、
269
お
出迎
(
でむか
)
へ
頼
(
たの
)
み
入
(
い
)
る』
270
ヤスダラ『えツ!』
271
竜雲
(
りううん
)
『
畏
(
かしこ
)
まりました』
272
と
身
(
み
)
を
起
(
おこ
)
し
岩窟
(
がんくつ
)
の
入口
(
いりぐち
)
指
(
さ
)
して
一目散
(
いちもくさん
)
にかけり
行
(
ゆ
)
く。
273
(
大正一一・一一・一二
旧九・二四
北村隆光
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 夜の駒
(B)
(N)
難問題 >>>
霊界物語
>
第41巻
> 第3篇 北光神助 > 第14章 慈訓
Tweet
目で読むのに疲れたら耳で聴こう!霊界物語の朗読ユーチューブ
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【14 慈訓|第41巻(辰の巻)|霊界物語/rm4114】
合言葉「みろく」を入力して下さい→