霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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惟神(かんながら)の心性(しんせい)

インフォメーション
鏡:水鏡 題名:惟神の心性 よみ: 著者:出口王仁三郎
神の国掲載号:1928(昭和3)年08月号 八幡書店版:168頁 愛善世界社版:20頁 著作集:366頁 第五版:172頁 第三版:172頁 全集:430頁 初版:166頁
概要: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:1554 OBC :kg137
001 富貴(ふうき)、002栄達(ゑいたつ)、003金銭(きんせん)、004性欲(せいよく)、005虚栄(きよゑい)その間(あひだ)に介在(かいざい)する一切(いつさい)の闘争(とうそう)も論議(ろんぎ)も屁理屈(へりくつ)も所詮(しよせん)無事(ぶじ)平穏(へいおん)時代(じだい)の一(ひとつ)の躍(をど)りに過(す)ぎない。006純理(じゆんり)だ、007合理(がふり)だ、008正義(せいぎ)だ、009公論(こうろん)だと殊勝(しゆしよう)らしく喋々(てふてふ)して居(ゐ)た所謂(いはゆる)先覚者(せんかくしや)も、010私利私欲(しりしよく)に旦暮(あけく)れかぢりついて居(ゐ)る餓利餓利(がりがり)亡者連(もうじやれん)も、011名誉(めいよ)の奴隷輩(どれいはい)も、012驚天動地(きやうてんどうち)の大震災(だいしんさい)と大火災(だいくわさい)の阿鼻(あび)叫喚(けうくわん)地獄(ぢごく)に投(とう)ぜられたその瞬間(しゆんかん)には、013何物(なにもの)が其(その)脳裡(なうり)に存在(そんざい)するであらうか。014その最初(さいしよ)の間(あいだ)は、015一物(いちぶつ)でも一物(いちぶつ)でもと物質(ぶつしつ)に対(たい)する欲求(よくきう)に駆(か)られて居(ゐ)るが、016次第(しだい)に震害(しんがい)と火力(くわりよく)が強烈(きやうれつ)になつたら、017夫等(それら)も一(ひと)つ一(ひと)つ放棄(はうき)せねばならなくなる。018執念(しふねん)深(ぶか)く物質(ぶつしつ)にのみかぢり付(つ)いて居(ゐ)やうものなら、019貴重(きちよう)な生命(せいめい)までも放棄(はうき)せなくてはならなくなるだらう。020理学(りがく)や化学(くわがく)の大家(たいか)と称(しよう)せらるる人々(ひとびと)にも、021天変地妖(てんぺんちえう)の惨状(さんじやう)を予知(よち)する事(こと)は到底(たうてい)出来(でき)ないだらう。022如何(いか)なる哲学者(てつがくしや)も宗教家(しうけうか)も応用(おうよう)化学(くわがく)の大家(たいか)も、023端然(たんぜん)として大震(だいしん)大火(たいくわ)の真最中(まつさいちう)に立(た)つて居(ゐ)る事(こと)は出来(でき)ない。024何(いづ)れも生命(せいめい)の惜(をし)さに、025ブザマな醜状(しうじやう)を暴露(ばくろ)して逃(に)げ出(だ)すより途(みち)は無(な)いのである。026千万長者(せんまんちやうじや)も、027無一物(むいちぶつ)の労働者(らうどうしや)も愚者(ぐしや)も智者(ちしや)も、028吾(われ)先(さき)にと争(あらそ)つて逃(に)げ迷(まよ)はざるを得(え)ないだらう。
029 斯(かか)る際(さい)、030物質欲(ぶつしつよく)を捨(す)て一切(いつさい)を神(かみ)に委(まか)し身(み)一(ひと)つで逃(に)げ出(だ)したものは生命(いのち)を保(たも)たれ、031欲(よく)の深(ふか)い連中(れんちう)は皆(みな)殺(ころ)されて了(しま)ふであらう。032大自然(だいしぜん)と云(い)ふ強力者(きやうりよくしや)の前(まへ)には、033智愚(ちぐ)貧富(ひんぷ)の区別(くべつ)は無(な)い。034太陽(たいやう)は等(ひと)しく暖味(だんみ)を平等的(べうどうてき)に与(あた)へる。035日光(につくわう)も涼風(りやうふう)も等(ひと)しく風流(ふうりう)を与(あた)へる。036そこに大自然(だいしぜん)即(そく)神様(かみさま)の尊(たふと)い仁恵(じんけい)があるのだ。037暴風(ばうふう)も洪水(こうずい)も地震(ぢしん)も、038人(ひと)に依(よ)つての区別(くべつ)は無(な)い。039所謂(いはゆる)天災地妖(てんさいちえう)は平等的(べうどうてき)である。
040 恁(かう)した大自然(だいしぜん)の中(なか)から、041人間(にんげん)は人間(にんげん)の哲学(てつがく)を見出(みいだ)さねばならない。042現代(げんだい)の一切(いつさい)に就(つい)て大(だい)なる矛盾(むじゆん)と撞着(どうちやく)の余(あま)りに雑多(ざつた)なるを痛嘆(つうたん)せられる。043自分(じぶん)は爰(ここ)に於(おい)て一切(いつさい)の人類(じんるゐ)に対(たい)し唯(ただ)惟神(かんながら)の心性(しんせい)に帰(かへ)れと大声疾呼(たいせいしつこ)したくなる。
044 文化(ぶんくわ)の進展(しんてん)した今(いま)の世界(せかい)に於(おい)ては、045人間(にんげん)の生命(せいめい)は余(あま)りに廉(やす)い。046竹(たけ)の柱(はしら)に茅(かや)の屋根(やね)の時代(じだい)には、047余(あま)り生存難(せいぞんなん)だとか、048失業(しつげう)だとか云(い)ふ如(よ)うな忌(いま)はしい不自然(ふしぜん)な問題(もんだい)は起(おこ)らなかつたのである。
049 鉄筋(てつきん)コンクリートの高層(かうさう)建造物(けんざうぶつ)の世(よ)の中(なか)に、050生存難(せいぞんなん)や人間苦(にんげんく)が存在(そんざい)してゐる。051一(ひと)つの大建造物(だいけんざうぶつ)に幾万(いくまん)の生霊(せいれい)を容(い)れて一瞬(いつしゆん)の間(あひだ)にその生命(いのち)を奪(うば)はれた東京(とうきやう)の震災(しんさい)を思(おも)ひ出(だ)さずには居(ゐ)られない。052只々(ただただ)天地(てんち)惟神(かんながら)の法(はふ)に従(したが)ひ、053竹柱茅屋(ちくちうぼうをく)の神代的(かみよてき)生活(せいくわつ)であつたならば斯様(かやう)な無残(むざん)な事(こと)は出来(でき)なかつたであらう。054電気(でんき)も瓦斯(がす)も水道(すいだう)も、055大自然(だいしぜん)の強力(きやうりよく)には、056何等(なんら)の力(ちから)なく滅茶(めちや)滅茶(めちや)に毀(こは)されて了(しま)ふ。057井戸水(ゐどみづ)や蝋燭(らふそく)はそこになると非常(ひじやう)なる底力(そこぢから)があると言(い)はれるのも、058西洋(せいやう)文明(ぶんめい)に対(たい)する皮肉(ひにく)である。
059 自分(じぶん)は原始(げんし)時代(じだい)を盲目的(まうもくてき)に讃美(さんび)するのではないが、060其処(そこ)に味(あぢ)はふべき点(てん)の多々(たた)ある事(こと)を力説(りきせつ)したいのである。061薄(うす)つぺらな西洋(せいやう)文明(ぶんめい)崇拝者(すうはいしや)や、062耶蘇教(やそけう)かぶれや、063文化(ぶんくわ)宣伝(せんでん)の学者(がくしや)等(ら)の反省(はんせい)を促(うなが)し度(た)い。064そして是等(これら)の盲目的(まうもくてき)学者(がくしや)や同胞(どうはう)をして、065純粋(じゆんすゐ)なる日本(にほん)神国(しんこく)の神民(しんみん)に復活(ふつくわつ)させたい。066純日本人(じゆんにほんじん)に復(ふく)し、067惟神(かんながら)の大道(だいだう)に導(みちび)き救(すく)ふのが人間(にんげん)相互(さうご)の勤(つと)めであると思(おも)ふ。068外道(げだう)に陥(おちい)れる地獄魂(ぢごくだましひ)の多(おほ)い今(いま)の世(よ)の中(なか)は、069殊(こと)に此(こ)の感(かん)を深(ふか)うさせられるのである。
070 東京(とうきやう)横浜(よこはま)の震火災(しんくわさい)の時(とき)、071玄米(げんまい)の粥(かゆ)と梅干(うめぼし)一個(いつこ)で一日(いちにち)の生命(せいめい)をつないだ経験(けいけん)のある人々(ひとびと)には、072如何(いか)に人間(にんげん)が生命欲(せいめいよく)に強烈(きやうれつ)であるかと言(い)ふ事(こと)に気(き)が附(つ)いたであらう。073所詮(しよせん)人間(にんげん)の欲求(よくきう)するものは永遠(ゑいゑん)無窮(むきう)の生命(せいめい)である。074人間(にんげん)の生命(せいめい)は何処(どこ)までも永遠(ゑいゑん)であり度(た)い、075そして不滅(ふめつ)であり度(た)い。076心強(こころづよ)い信仰(しんかう)の上(うへ)に立脚(りつきやく)して、077人間(にんげん)らしく神民(しんみん)らしく進展(しんてん)すべきである。078純日本人(じゆんにほんじん)は日本(にほん)神国(しんこく)の神民(しんみん)に復(かへ)り度(た)い。079この筆法(ひつぱふ)で自分(じぶん)は今日(こんにち)まで進(すす)んで来(き)た。080真剣(しんけん)に邁進(まいしん)して来(き)たのである。081是(これ)に反対(はんたい)し妨害(ばうがい)するものに対(たい)しては、082全力(ぜんりよく)を挙(あ)げて闘(たたか)つて来(き)た。083自分(じぶん)は人類愛(じんるゐあい)の為(ため)に、084今日(こんにち)まで奮戦(ふんせん)苦闘(くとう)を続(つづ)け、085外道(げだう)悪魔(あくま)の牙城(がじやう)に向(むか)つて勝鬨(かちどき)を挙(あ)げて来(き)た。086神(かみ)を力(ちから)に誠(まこと)を柱(はしら)に、087信仰(しんかう)と熱心(ねつしん)と忍耐(にんたい)とに由(よ)つて、088茲(ここ)に地上(ちじやう)天国(てんごく)、089霊国(れいこく)を建設(けんせつ)して来(き)たのである。090嗚呼(ああ)惟神(かんながら)霊幸倍坐世(たまちはへませ)。
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