霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


【新着情報】10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。実験用サイトサブスク
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第一〇章 天国(てんごく)(とみ)〔一二六四〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第48巻 舎身活躍 亥の巻 篇:第3篇 愛善信真 よみ(新仮名遣い):あいぜんしんしん
章:第10章 天国の富 よみ(新仮名遣い):てんごくのとみ 通し章番号:1264
口述日:1923(大正12)年01月13日(旧11月27日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年10月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
自然界と霊界には惟神の順序によって相応がある。人間は天人の有するところをすべて有している。人間はその内分から見れば霊界に居る。しかしまた同時に、外分から見ると自然界に居る。
人間の自然的・外的記憶に属するものを外分と言う。人間の知識や学問等から来る悦楽および会館のすべて世間的趣味を帯びるもの、肉体の感覚、言語、動作が外分である。
外分は、大神より来る神的・霊的内流が止まる終極点の事物である。神的順序が究極するところは万物の霊長、神の生き宮、天人の養成所である人間なのである。ゆえに人間は神様の根底となり基礎となるべきことを知らなければならない。
このような尊い存在である人間が、内分を神に背けて高天原との連絡を断絶し、自然界と自己に向けて自己を愛し世間を愛し外分のみに向かっているゆえに、大神はぜひなく予言者という媒介人を設けて地上に降し、御経綸を行わせ給うたのである。
治国別は竜公とともに言霊別命の化相身である五三公に案内され、珍彦の館を後にして中間天国の各団体を訪問することになった。一行は樹木が秩序よく生えている金砂銀砂をしきつめた平坦な道を進んで行く。
道の両方には天国の田が展開し、涼風にそよぐ稲葉の音が心地よく耳に響いてくる。天人の男女は水田に入って草取り歌を歌いながら草を取っている。
五三公は、天国では土地は全部団体の公有でありながら、みな一切平等に御神業と額に汗をして神様のために活動し、それぞれの愉快に立ち働いているという。そして、天国にも貧富はあるが、貧富は現界のようによく働く者が多くの報酬を得るのではなく、神様の賜うところであるという。
各人の努力によって獲得するものではなく、現界にあるときに尽くした善徳の如何によって貧富が惟神につくので、貧者は富者を見てこれを模範とし、善徳を積むことのみを考えるのだという。
治国別の問いに答えて五三公は、天国の富者は現界にあるうちによく神を理解し愛のために愛をなし、善のために善をなし、真のために真を行い、自利心を捨てて神の国の建設のために心身を尽くして現界で十分に活動した者たちだと説いた。
竜公も交えて四方山話した後、五三公は霊陽山の名所に二人を案内しようと歩を進めた。一行は天国街道を進み霊陽山のふもとについた。五三公は、ここは第二天国の有名な公園地であると紹介した。
二人の目には天国の公園の景色はかすんで見えたが、五三公に言われて被面布をかぶり、麗しい公園の花卉・庭園を見ることができた。五三公の諭しを聞いて、二人もようやく被面布を取っても花園の光景を見ることができるようになってきた。二人は神の御恵に感謝した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2019-01-14 18:59:27 OBC :rm4810
愛善世界社版:149頁 八幡書店版:第8輯 643頁 修補版: 校定版:155頁 普及版:77頁 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎著作集 > 第一巻「神と人間」 > 『霊界物語』 抄 > 愛善信真
001 現界(げんかい)(すなは)自然界(しぜんかい)万物(ばんぶつ)霊界(れいかい)万物(ばんぶつ)との(あひだ)には、002惟神(かむながら)順序(じゆんじよ)によりて相応(さうおう)なるものがある。003(また)人間(にんげん)万事(ばんじ)天界(てんかい)万物(ばんぶつ)との(あひだ)(うご)かすべからざる理法(りはふ)があり、004(また)(その)連結(れんけつ)によつて相応(さうおう)なるものがある。005そして人間(にんげん)(また)天人(てんにん)(いう)する(ところ)(すべ)(いう)すると(とも)に、006(その)(いう)せざる(ところ)をも(また)(いう)するものである。007人間(にんげん)はその内分(ないぶん)より()霊界(れいかい)()るものであるが、008それと同時(どうじ)に、009外分(ぐわいぶん)より()て、010人間(にんげん)自然界(しぜんかい)()るのである。011(ひと)自然(しぜん)(てき)(すなは)外的(ぐわいてき)記憶(きおく)(ぞく)するものを外分(ぐわいぶん)(しよう)し、012想念(さうねん)と、013これよりする想像(さうざう)とに(くわん)する一切(いつさい)事物(じぶつ)()ふのである。014約言(やくげん)すれば、015人間(にんげん)知識(ちしき)学問(がくもん)(とう)より(きた)悦楽(えつらく)(およ)快感(くわいかん)(すべ)世間(せけん)(てき)趣味(しゆみ)()ぶるもの、016(また)肉体(にくたい)感官(かんくわん)(ぞく)する諸々(もろもろ)快感(くわいかん)(およ)感覚(かんかく)017言語(げんご)018動作(どうさ)(あは)せて(これ)人間(にんげん)外分(ぐわいぶん)となすのである。019(これ)()外分(ぐわいぶん)(いづ)れも大神(おほかみ)より(きた)神的(しんてき)(すなは)霊的(れいてき)内流(ないりう)(とど)まる(ところ)終極点(しうきよくてん)()ける事物(じぶつ)である。020何故(なぜ)なれば、021神的(しんてき)内流(ないりう)なるものは(けつ)して中途(ちうと)(とど)まるものでなく、022(かなら)ずや(その)窮極(きうきよく)(ところ)まで進行(しんかう)するからである。023この神的(しんてき)順序(じゆんじよ)窮極(きうきよく)する(ところ)所謂(いはゆる)万物(ばんぶつ)霊長(れいちやう)024(かみ)生宮(いきみや)025天地(てんち)経綸(けいりん)主宰者(しゆさいしや)026天人(てんにん)養成所(やうせいしよ)たるべき人間(にんげん)なのである。027(ゆゑ)人間(にんげん)(すべ)(かみ)(さま)根底(こんてい)となり、028基礎(きそ)となるべき(こと)()るべきである。029(また)神格(しんかく)内流(ないりう)通過(つうくわ)する中間(ちうかん)高天原(たかあまはら)にして、030(その)窮極(きうきよく)する(ところ)(すなは)人間(にんげん)(ぞん)する。031(ゆゑ)に、032(また)この連結中(れんけつちう)()らないものは何物(なにもの)存在(そんざい)する(こと)()ないのである。033(ゆゑ)天界(てんかい)人類(じんるゐ)和合(わがふ)連結(れんけつ)するや、034両々(りやうりやう)相倚(あひよ)りて継続(けいぞく)存在(そんざい)するものなる(こと)(あきら)()るのである。035(ゆゑ)天界(てんかい)(はな)れたる人間(にんげん)(かぎ)のなき(くさり)(ごと)く、036(また)人類(じんるゐ)(はな)れたる天界(てんかい)基礎(きそ)なき(いへ)(ごと)くにして、037双方(さうはう)(あひ)和合(わがふ)せなくてはならないものである。
038 (かく)(ごと)(たふと)人間(にんげん)が、039(その)内分(ないぶん)(かみ)(そむ)けて、040高天原(たかあまはら)との連絡(れんらく)断絶(だんぜつ)し、041(かへつ)(これ)自然界(しぜんかい)自己(じこ)とに()けて、042自己(じこ)(あい)し、043世間(せけん)(あい)し、044(その)外分(ぐわいぶん)のみに(むか)ひたるにより、045(したが)つて人間(にんげん)(その)()退(しりぞ)けて(ふたた)高天原(たかあまはら)根底(こんてい)となり、046基礎(きそ)となるを()ざらしめたるによつて、047大神(おほかみ)是非(ぜひ)なく、048(ここ)予言者(よげんしや)なる媒介(ばいかい)天人(てんにん)(まう)けて(これ)地上(ちじやう)(くだ)し、049(その)神人(しんじん)をもつて天界(てんかい)根底(こんてい)(およ)基礎(きそ)となし、050(また)(これ)によつて天界(てんかい)人間(にんげん)とを和合(わがふ)せしめ、051地上(ちじやう)をして天国(てんごく)同様(どうやう)国土(こくど)となさしめ(たま)ふべく、052甚深(じんしん)なる経綸(けいりん)(おこな)はせたまうたのである。053この()経綸(けいりん)完成(くわんせい)した(あかつき)(しよう)して、054(まつ)()055ミロクの()056(また)天国(てんごく)()()ふのである。057そして(いづ)御霊(みたま)058(みづ)御霊(みたま)経緯(けいゐ)予言者(よげんしや)()(つう)(くち)(つう)じて聖言(せいげん)伝達(でんたつ)し、059完全(くわんぜん)なる天地(てんち)合体(がつたい)国土(こくど)完成(くわんせい)せしめむとしたまうたのである。060大本(おほもと)開祖(かいそ)神諭(しんゆ)に『(てん)()(ひと)つに(まる)めて、061神国(しんこく)()(いた)すぞよ。062三千(さんぜん)世界(せかい)一度(いちど)(ひら)(うめ)(はな)063須弥仙(しゆみせん)(ざん)(こし)()(うしとら)金神(こんじん)(まも)るぞよ。064この大本(おほもと)天地(てんち)大橋(おほはし)065世界(せかい)人民(じんみん)(この)(はし)(わた)りて()ねば、066(まこと)のお(かげ)(わか)らぬぞよ』と平易(へいい)簡明(かんめい)(しめ)されて()るのである。067されど現代(げんだい)人間(にんげん)(かへつ)てかかる平易(へいい)簡明(かんめい)なる聖言(せいげん)には(みみ)()さず、068不可解(ふかかい)なる難書(なんしよ)(あさ)り、069(これ)半可通(はんかつう)(てき)誤解(ごかい)して(その)知識(ちしき)(ほこ)らむとするのは(じつ)(あさ)ましいものである。
070 治国別(はるくにわけ)竜公(たつこう)(とも)言霊別(ことたまわけの)(みこと)化相身(けさうしん)なる五三公(いそこう)案内(あんない)され、071珍彦(うづひこ)(やかた)(あと)にして中間(ちうかん)天国(てんごく)各団体(かくだんたい)訪問(はうもん)する(こと)となつた。072五三公(いそこう)()()はれぬ(うるは)しき樹木(じゆもく)秩序(ちつじよ)よく間隔(かんかく)(へだ)てて点綴(てんてつ)せる、073金砂(きんしや)銀砂(ぎんしや)()きつめたる(ごと)平坦路(へいたんろ)をいそいそとして(すす)んで()く。074(みち)両方(りやうはう)には、075天国(てんごく)狭田(さだ)076長田(ながた)077高田(たかだ)078窪田(くぼた)展開(てんかい)し、079()()はれぬ涼風(りやうふう)にそよぐ稲葉(いなば)(おと)はサヤサヤと心地(ここち)よく(みみ)(ひび)いて()る。080天人(てんにん)男女(だんぢよ)()()はれぬ(うるは)しき面貌(めんばう)をしながら、081瑪瑙(めなう)(ごと)()(とほ)つた(すね)(あら)はし、082水田(みづた)(はい)つて草取(くさとり)をしながら(いさ)ましき(こゑ)草取歌(くさとりうた)(うた)つて()る。083太陽(たいやう)(あま)(たか)からず頭上(づじやう)(かがや)きたれども、084自然界(しぜんかい)(ごと)()げつくやうな(あつ)さもなく、085(じつ)()心地(ごこち)のよい温泉(をんせん)(はい)つたやうな陽気(やうき)である。086さうして(この)天国(てんごく)には(けつ)して(ふゆ)がない、087永久(とこしへ)草木(さうもく)繁茂(はんも)し、088落葉樹(らくえうじゆ)(ごと)きは(すこ)しも見当(みあた)らない。089田面(たのも)金銀色(きんぎんしよく)(みづ)にて()たされ、090稲葉(いなば)(あを)(かぜ)(ひるがへ)(たび)(ごと)金銀(きんぎん)(なみ)()たせ、091(なん)とも筆舌(ひつぜつ)(つく)(がた)光景(くわうけい)である。092五三公(いそこう)途中(とちう)()()まり、093二人(ふたり)(かへり)みて微笑(ほほえ)みながら、094()()はれぬ(よろこ)びの(いろ)(たた)へて、
095五三公治国別(はるくにわけ)(さま)096御覧(ごらん)なさいませ、097天国(てんごく)にも矢張(やつぱ)農工商(のうこうしやう)事業(じげふ)(いとな)まれて()ます。098さうしてあの(とほ)各人(かくじん)一団(いちだん)となつて(その)(げふ)(たの)しみ、099歓喜(くわんき)生活(せいくわつ)(おく)つて()ります。100(じつ)()るも愉快(ゆくわい)光景(くわうけい)ぢやありませぬか』
101治国別成程(なるほど)102(じつ)各人(かくじん)(おのれ)(わす)一斉(いつせい)(げふ)(たの)しむ光景(くわうけい)は、103到底(たうてい)現界(げんかい)(おい)夢想(むさう)だも出来(でき)ない有様(ありさま)(ござ)いますな。104さうして矢張(やはり)()天人(てんにん)(ども)各自(かくじ)土地(とち)所有(しよいう)して()るので(ござ)いますか』
105五三公『イエイエ、106土地(とち)全部(ぜんぶ)団体(だんたい)公有(こういう)です。107地上(ちじやう)世界(せかい)(ごと)大地主(おほぢぬし)108自作農(じさくのう)(また)小作農(こさくのう)などの(いま)はしき制度(せいど)(ござ)いませぬ、109(みな)一切(いつさい)平等(べうどう)何事(なにごと)()神業(しんげふ)(よろこ)んで(ひたひ)(あせ)をし、110(かみ)(さま)のために活動(くわつどう)して()るのです。111さうして事業(じげふ)趣味(しゆみ)出来(でき)て、112(たれ)一人(ひとり)不服(ふふく)(とな)ふる(もの)もなく、113(かふ)(こころ)(おつ)(こころ)114(おつ)(こころ)(かふ)(こころ)115各人(かくじん)(みな)(こころ)(あは)せ、116何事(なにごと)(みな)()神業(しんげふ)(しん)じ、117あの(とほ)愉快(ゆくわい)()(はたら)いて()るのです』
118治国別『さうすれば天国(てんごく)(おい)ては貧富(ひんぷ)区別(くべつ)はなく、119所謂(いはゆる)社会(しやくわい)主義(しゆぎ)(てき)制度(せいど)(おこな)はれて()るのですか』
120五三公天国(てんごく)にも貧富(ひんぷ)区別(くべつ)があります。121(おな)団体(だんたい)(なか)にも富者(ふうしや)貧者(ひんじや)もあります。122(しか)しながら、123貧富(ひんぷ)事業(じげふ)とは別個(べつこ)のものです』
124治国別(はたら)きによつて(その)報酬(ほうしう)()るに(あら)ざれば、125貧富(ひんぷ)区別(くべつ)がつく(はず)がないぢやありませぬか。126(おな)じやうに(はたら)き、127(おな)(もの)分配(ぶんぱい)して生活(せいくわつ)(つづ)ける天人(てんにん)に、128どうして(また)貧富(ひんぷ)区別(くべつ)がつくのでせうか』
129五三公現界(げんかい)(おい)ては、130(すべ)体主(たいしゆ)霊従(れいじう)法則(はふそく)のやうになつて()ます。131それ(ゆゑ)(すぐ)れたもの、132よく(はたら)くものが(おほ)報酬(ほうしう)()るのは自然界(しぜんかい)のやり(かた)です。133天国(てんごく)(おい)ては(すべ)てが(かみ)(さま)のものであり、134(すべ)ての事業(じげふ)(かみ)(さま)にさして(いただ)くと()(かんが)へを(いづ)れの天人(てんにん)()つて()ります。135それ(ゆゑ)天国(てんごく)(おい)ては貧富(ひんぷ)区別(くべつ)があつても、136貧者(ひんじや)(けつ)して富者(ふうしや)(うら)みませぬ。137何人(なにびと)(かみ)(さま)のお(かげ)によつて(はたら)かして(いただ)くのだ、138(かみ)(さま)()神格(しんかく)によつて()かして(いただ)くのだと、139日々(にちにち)感謝(かんしや)生活(せいくわつ)(おく)らして(いただ)くのですから、140貧富(ひんぷ)などを天人(てんにん)念頭(ねんとう)()きませぬ。141そして、142貧富(ひんぷ)(みな)(かみ)(さま)(たま)(ところ)で、143天人(てんにん)各自(めいめい)努力(どりよく)によつて獲得(くわくとく)したものではありませぬ。144(いづ)れも現実界(げんじつかい)にある(とき)(つく)した善徳(ぜんとく)如何(いかん)によりて、145天国(てんごく)()ても矢張(やつぱ)貧富(ひんぷ)惟神(かむながら)(てき)につくのです。146貧者(ひんじや)富者(ふうしや)()(これ)模範(もはん)とし、147善徳(ぜんとく)()(こと)のみを(かんが)へて()ります。148天国(てんごく)()ける貧富(ひんぷ)一厘(いちりん)一毛(いちまう)錯誤(さくご)もなく、149不公平(ふこうへい)もありませぬ。150(その)(とく)相応(さうおう)(かみ)から(さづ)けらるるものです』
151治国別天国(てんごく)富者(ふうしや)とは、152現界(げんかい)(おい)如何(いか)なる(こと)(いた)したもので(ござ)いませうか』
153五三公天国(てんごく)団体(だんたい)(もつと)()めるものは、154現界(げんかい)にある(うち)によく(かみ)理解(りかい)し、155(あい)のために(あい)をなし、156(ぜん)のために(ぜん)をなし、157(しん)(ため)(しん)(おこな)ひ、158自利心(じりしん)()て、159さうして(かみ)(くに)建設(けんせつ)(ため)(こころ)(つく)()(つく)し、160忠実(ちうじつ)なる(かみ)下僕(しもべ)となり、161(かつ)(また)現界(げんかい)(おい)充分(じうぶん)活動(くわつどう)をし、162(その)余財(よざい)教会(けうくわい)(ため)(ささ)げ、163(かみ)(さかえ)(みち)拡張(くわくちやう)にのみ心身(しんしん)傾注(けいちゆう)したる善徳者(ぜんとくしや)所謂(いはゆる)天国(てんごく)富者(ふうしや)であります。164(つま)現界(げんかい)(おい)(たから)天国(てんごく)(くら)()んで()いた(ひと)(たち)であります。165さうして中位(ちうゐ)富者(ふうしや)は、166自分(じぶん)知己(ちき)朋友(ほういう)危難(きなん)(すく)ひ、167(また)社会(しやくわい)公共(こうきよう)救済(きうさい)(ため)(ざい)(さん)じ、168隠徳(いんとく)()んだ人間(にんげん)が、169天国(てんごく)(きた)つて大神(おほかみ)(さま)より相応(さうおう)財産(ざいさん)(たま)はり安楽(あんらく)生活(せいくわつ)(つづ)けて()るのです。170そして天国(てんごく)(いただ)いた財産(ざいさん)(すべ)(かみ)(さま)から(たま)はつたものですから、171地上(ちじやう)世界(せかい)(ごと)自由(じいう)(これ)()天人(てんにん)(ほどこ)(こと)出来(でき)ませぬ。172ただ(その)財産(ざいさん)(もつ)(かみ)(さま)祭典(さいてん)費用(ひよう)()てたり、173公休日(こうきうび)天人(てんにん)団体(だんたい)(わが)()(まね)き、174自費(じひ)(とう)じて馳走(ちそう)(こしら)大勢(おほぜい)(とも)(たの)しむので(ござ)います、175それ(ゆゑ)天国(てんごく)富者(ふうしや)衆人(しうじん)尊敬(そんけい)(まと)となつて()ります』
176治国別成程(なるほど)177(じつ)平和(へいわ)なものですな、178本当(ほんたう)理想(りさう)(てき)社会(しやくわい)(つく)られてありますなア』
179 竜公(たつこう)しやしや()で、
180竜公『モシ五三公(いそこう)さま、181もしも(わたし)天国(てんごく)霊肉(れいにく)脱離(だつり)(のち)182(のぼ)(こと)()ましたならば、183(さだ)めて貧乏人(びんばふにん)でせうな』
184五三公『アヽさうでせう、185唯今(ただいま)(すぐ)天国(てんごく)住民(ぢゆうみん)となられるやうな(こと)があれば、186貴方(あなた)はやはり第三(だいさん)天国(てんごく)極貧者(ごくひんしや)でせう。187(しか)(ふたた)現界(げんかい)(かへ)り、188無形(むけい)(たから)()(ぜん)(たから)十分(じふぶん)()みになれば、189天国(てんごく)(たから)となり、190名誉(めいよ)光栄(くわうえい)生涯(しやうがい)永遠(ゑいゑん)(おく)(こと)出来(でき)ませう』
191竜公『それでは聖言(せいげん)に、192(まづ)しきものは(さいはひ)なるかな、193()めるものの天国(てんごく)(いた)るは(はり)(あな)駱駝(らくだ)(かよ)ふよりも(かた)し、194()ふぢやありませぬか』
195五三公(まづ)しきものは(つね)(こころ)(おご)らず、196(かみ)(をしへ)()り、197(かみ)(すく)ひを(もと)め、198(たふと)聖言(せいげん)比較(ひかく)(てき)(みみ)()(やす)(ござ)いますが、199地上(ちじやう)(おい)(なに)不自由(ふじゆう)なく財産(ざいさん)のあるものは、200()らず()らずに(かみ)恩寵(おんちよう)(わす)れ、201自己愛(じこあい)(なが)(やす)いものですから、202(その)財産(ざいさん)汚穢(をゑ)となり暗黒(あんこく)となり(あるひ)(おに)となつて地獄(ぢごく)(おと)()くものです。203()しも富者(ふうしや)にして(かみ)(ため)(つく)し、204(また)社会(しやくわい)のために隠徳(いんとく)()むならば、205天国(てんごく)(のぼ)()るの便利(べんり)貧者(ひんじや)よりも(おほ)いかも()れませぬが、206()(なか)はようしたもので富者(ふうしや)天国(てんごく)(きた)るものは、207聖言(せいげん)(しめ)されたる(ごと)(まれ)なものです。208(その)財産(ざいさん)悪用(あくよう)して(ひと)利益(りえき)壟断(ろうだん)し、209(あるひ)邪悪(じやあく)遂行(すゐかう)し、210淫欲(いんよく)(ふけ)り、211身心(しんしん)(けが)(そこな)ひ、212(つひ)霊的(れいてき)不具者(ふぐしや)となつて大抵(たいてい)地獄(ぢごく)()つるものです。213仮令(たとへ)天国(てんごく)(のぼ)()るにしても、214天国(てんごく)()ける極貧者(ごくひんじや)です』
215竜公治国別(はるくにわけ)さまが、216(いま)天国(てんごく)住民(ぢゆうみん)となられましたら()んなものでせう、217相当(さうたう)富者(ふうしや)になられませうかなア』
218五三(いそ)『ハヽヽヽヽ』
219(わら)つて(こた)へず。
220竜公『ヤア先生(せんせい)(あや)しいぞ、221矢張(やはり)これから天国(てんごく)(たから)をお(つみ)にならねばなりますまい』
222五三(いそ)『サア(これ)から霊陽山(れいやうざん)名所(めいしよ)()案内(あんない)(いた)しませう』
223(はや)くも()(おこ)した。224二人(ふたり)(あと)(したが)ひ、225(うるは)しき原野(げんや)()うて、226樹木(じゆもく)点綴(てんてつ)せる天国(てんごく)街道(かいだう)歓喜(くわんき)()たされながら(すす)んで()く。227五三公(いそこう)霊陽山(れいやうざん)(ふもと)辿(たど)りついた。
228五三公此処(ここ)第二(だいに)天国(てんごく)有名(いうめい)なる公園地(こうゑんち)(ござ)います。229今日(けふ)公休日(こうきうび)(ござ)いませぬから、230(あま)天人(てんにん)姿(すがた)()えませぬが、231これ御覧(ごらん)なさいませ、232あの(やま)景色(けしき)()ひ、233岩石(がんせき)配置(はいち)234樹木(じゆもく)(いろ)235(はな)(にほひ)236到底(たうてい)地上(ちじやう)世界(せかい)では()られない景色(けしき)(ござ)いませう』
237治国(はるくに)『ハイ、238(なん)だかぼんやりとして、239(わたし)()には(はい)りませぬ』
240五三公被面布(ひめんぷ)をお(かぶ)りなさい、241さうすればハツキリと(わか)るでせう』
242治国別『ハイ』
243(こた)へて治国別(はるくにわけ)(ただち)被面布(ひめんぷ)(かぶ)つた。244竜公(たつこう)(おな)じく被面布(ひめんぷ)(おもて)(つつ)んだ。
245治国(はるくに)何故(なぜ)246吾々(われわれ)()には被面布(ひめんぷ)がなくては、247(この)(うるは)しき景色(けしき)()()らないのでせうか』
248五三公失礼(しつれい)ながら、249天国(てんごく)智慧(ちゑ)(うと)きものは(この)樹木(じゆもく)花卉(くわき)()()らないのです。250(すべ)(かみ)智慧(ちゑ)()るものの(まへ)には、251各種(かくしゆ)各様(かくやう)樹木(じゆもく)花卉(くわき)にて()ちたる楽園(らくゑん)(あら)はれるものです。252(これ)()樹木(じゆもく)(もつと)(うるは)しき配列(はいれつ)をなし、253枝々(しし)交叉(かうさ)して()()はれぬ(よそほ)ひをなし、254薫香(くんかう)(おく)るものです。255(すべ)天国(てんごく)想念(さうねん)国土(こくど)でありますから、256貴方(あなた)神的(しんてき)智慧(ちえ)()つれば、257(ただ)ちに天国(てんごく)花園(はなぞの)眼前(がんぜん)展開(てんかい)(いた)します。258園亭(ゑんてい)あり、259行門(かうもん)あり、260行径(かうけい)あり、261()(みち)美麗(びれい)なる(こと)262言語(げんご)(つく)(ところ)ではありませぬ。263(ゆゑ)(かみ)智慧(ちゑ)()るものは、264(かく)(ごと)楽園(らくゑん)(なか)漫歩(まんぽ)しながら、265(おも)(おも)ひに(はな)()花鬘(はなかづら)(つく)りなどして、266(たの)しく(うれ)しく(くら)()るものです』
267治国別成程(なるほど)268(この)楽園(らくゑん)には被面布(ひめんぷ)(とほ)して(なが)めますれば、269種々(しゆじゆ)雑多(ざつた)樹木(じゆもく)270花卉(くわき)吾々(われわれ)地上(ちじやう)(かつ)()ざるものが沢山(たくさん)ございますな』
271五三公(これ)()(うるは)しき樹木(じゆもく)(ただ)しき(かみ)知識(ちしき)()るものの(あい)(とく)如何(いかん)によりて(はな)(ひら)()(むす)ぶものです。272(いづ)御霊(みたま)神諭(しんゆ)にも「一度(いちど)(ひら)(うめ)(はな)273(ひら)いて()りて()(むす)び、274スの(たね)(やしな)ふ」とあるでせう。275(ひら)(うめ)(はな)とは、276智慧(ちゑ)証覚(しようかく)とに相応(さうおう)する情態(じやうたい)(いひ)であります。277()くなる(とき)は、278天国(てんごく)園亭(ゑんてい)楽園(らくゑん)()(むす)樹木(じゆもく)(およ)花卉(くわき)(かみ)(そな)(もの)として、279(また)天人(てんにん)各自(かくじ)歓喜(くわんき)(たね)として各自(かくじ)(とく)によつて現前(げんぜん)するものです。280高天原(たかあまはら)には(かく)(ごと)楽園(らくゑん)のある(こと)()いては()りますが、281(ただ)(これ)実際(じつさい)()(もの)は、282(ただ)(かみ)よりする愛善(あいぜん)(とく)()(もの)(およ)自然界(しぜんかい)(ひかり)(その)(いつは)りとによつて自己(じこ)胸中(きようちう)にある(ところ)天界(てんかい)(ひかり)(ほろ)ぼさなかつた(もの)(かぎ)つて()ります。283(ゆゑ)高天原(たかあまはら)(たい)して()(いま)()えざるもの、284(みみ)(いま)(きこ)えざるものは、285(げん)(その)()(ちか)づき()ると(いへど)も、286(この)光景(くわうけい)()(こと)(また)(かく)(ごと)(うるは)しき音楽(おんがく)(こゑ)()(こと)出来(でき)ませぬ』
287治国別種々(さまざま)()教諭(けうゆ)288いや有難(ありがた)(ござ)いました。289これで吾々(われわれ)大変(たいへん)(かみ)(さま)御恵(みめぐみ)(いただ)き、290どうやら被面布(ひめんぷ)()つてもこの花園(はなぞの)光景(くわうけい)()えるやうになつて(まゐ)りました。291嗚呼(ああ)(かみ)(さま)292言霊別(ことたまわけの)(みこと)(さま)()化身(けしん)なる五三公(いそこう)(さま)(くち)(とほ)して、293天国(てんごく)福音(ふくいん)をお(しめ)(くだ)さつた(その)御恵(みめぐみ)有難(ありがた)感謝(かんしや)(いた)します。294アヽ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
295大正一二・一・一三 旧一一・一一・二七 加藤明子録)
絶賛発売中『超訳霊界物語2/出口王仁三郎の「身魂磨き」実践書/一人旅するスサノオの宣伝使たち』
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→  
霊界物語ネットは飯塚弘明が運営しています。【メールアドレス】 / 動作に不具合や誤字脱字等を発見されましたら是非お知らせ下さるようお願い申し上げます。 / 本サイトに掲載されている霊界物語等の著作物の電子データは飯塚弘明ほか、多数の方々の協力によって作られました。(スペシャルサンクス) / 本サイトの著作権(デザイン、プログラム、凡例等)は飯塚弘明にあります。出口王仁三郎の著作物(霊界物語等)の著作権は保護期間が過ぎていますのでご自由にお使いいただいて構いません。ただし一部分を引用するのではなく、本サイト掲載の大部分を利用して電子書籍等に転用する場合には、必ず出典と連絡先を記して下さい。→「本サイト掲載文献の利用について」 / 出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別的と見なされる言葉や表現もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。 / プライバシーポリシー
(C) 2007-2024 Iizuka Hiroaki