第一に日本の国の官公吏はその霊魂の改築をせよ〈第1章(三版)〉
甲子の九八の空を待ち佗びし胸にみろくの鼓うつなり〈第2章(初版)〉
三千年の岩戸の七五三も解けにけりみろく三会の神音の響に(大正甲子、旧九、四)〈第2章(初版)〉
西東南や北の大空に八雲立ちたつ御代は淋しき〈第2章(三版)〉
浪速江のよしとあしとをかき分けて遠き神代の物語する〈第3章(三版)〉
未決監にて
籠城の馬も肥えたり秋高し〈第4章(初版、三版)〉
三十あまり六年の間皇神の道を宣りつつ飽かざる吾なり〈第5章(三版)〉
大阪未決監にて
日照りして米の価も安くなり
唐土の野に蟷螂の斧を振り
蟷螂の亡びしあとに米実り
秋の日は光あれども温みなし
秋津日の光に米はたわむなり
(大正一三・九・二七)〈第6章(初版、三版)〉
不合理なる思想を四方に伝播して世界を亡ぼす曲津見の好計〈第7章(三版)〉
内外の国のことごとマツソンの毒牙にかかりて苦しみ艱める〈第7章(三版)〉
我が国の前途に横たふ黒雲を気吹きはらふと雄叫びす吾は〈第7章(三版)〉
苦験録誌(九言六句詩)
瑞月
三五経綸維宇宙意志 教主開祥三十有余年
神光発八荒甲子春秋 旺哉大本海外宣伝部
舎身活躍諸士如火水 幽閉陰魂亦有蘇生思
(大正一三、九、三〇)〈第8章(初版)〉
大阪未決監にて
教子の心を砕く有様を聞く度毎に地に俯して泣く
天を仰ぎ地に俯し泣きて教子の上安かれと根底で祈るも
胸は裂け膓は燃えなむ苦しみも世のため道のためと忍びつ
(大正一三・一〇・七)〈第9章(初版)、第14章(三版)〉
我思ふ一つを汲み取る人あらばかほどに胸を痛めざらまし(大正十三、一〇、九)〈第10章(初版)〉
瑞月(甲子二月)
来てみれば神の経綸の人々は吾待ち佗びて歓び迎えぬ〈第12章(初版)〉
天地の神の御業に仕へむと思ふのあまり皆忘れたり〈第12章(初版)〉
満洲の寒さ気つひし我身には合点の行かぬ事斗りなる〈第14章(初版)〉
唐衣身にまとふとも惟神神の恵みは忘れざるべし〈第15章(初版)〉
刻々に曲津神たち迫り来て風吹かむとす地ゆらむとす〈第15章(三版)〉
和光同塵忍びて時を待ちゐたる世は迫り来ぬ神のまにまに〈第15章(三版)〉
宣伝使国の内外に配りおきて世を清めむと祈る朝夕〈第15章(三版)〉
言霊はたとへ通はずとも人々の面の色に意志を通ずる〈第17章(初版)〉
三ツ御玉
如意宝珠瑞の御霊の言霊は天と地とを結ぶ神宝
天火水地結ぶ紫色の宝玉は弥勒神示の霊界物語なり
黄金の玉は教典内外に金言伝ふ機関なりけり
(大正十三年十月十一日)〈巻末(初版)〉
五ツ御玉
紫のマニの宝珠は厳御魂世を治めます筆先の霊
赤色のマニの宝珠は日の本の国に具はる言語なりけり
白色のマニの宝珠は地の上に広く渡れる英語なりけり
青色のマニの宝珠は万国に共通したるエスペラント語
黄色のマニの宝珠は黄竜旗風になびかす支那語なりけり〈巻末(初版)〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に他の資料と付き合わせて作成しました]