霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第六章 八衢(やちまた)の光景(くわうけい)〔六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻 篇:第1篇 幽界の探険 よみ(新仮名遣い):ゆうかいのたんけん
章:第6章 八衢の光景 よみ(新仮名遣い):やちまたのこうけい 通し章番号:6
口述日: 口述場所: 筆録者: 校正日: 校正場所: 初版発行日:1921(大正10)年12月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
ここは黄泉の八衢というところで、米の字の形をした辻である。その真ん中に霊界の政庁があって、恐ろしい番卒がたくさん控えている。
芙蓉仙人の案内で中に入って行くと、小頭と思しき恐ろしい顔つきをした男が慇懃に出迎えた。仙人は自分を、大神の命によって幽界の視察をせしめるべく、大切な修行者を案内して来た、この者こそ丹州高倉山に古来秘めおかれた三つ葉躑躅の霊魂である、と紹介し、大王に伝えるようにと言った。
小頭が仙人の来意を奥へ伝えに行った後、ものすごい物音が政庁の奥から聞こえてきた。仙人は、肉体のあるものがやって来たときには、政庁の装いを変えるので、その音であろうと言った。
やがて、先の小頭の先導で奥へと進み入ると、上段の間に白髪異様の老神が端座していた。老神はうるわしく威厳があり、優しみのある面持ちであった。
招かれて進みいり、座に着くと、自分は平身低頭して敬意を表した。老神もまた頓首して敬意を表した。そして老神は次のように語った。
自分は根の国・底の国の監督を天神から命ぜられ、三千有余年、この政庁の大王の任に就いている。
今や天運循環し、わが任務は一年余りで終わる。
その後は、自分は汝(聖師)と共に霊界、現界において提携し、宇宙の大神業に参加するものである。
汝は初めて幽界に足を踏み入れたものであり、実地に研究するため、根の国底の国を探検した上で、顕界に帰るように。
そして、自分の産土の神を招くと、産土の神は自分に一巻の書を授け、頭上から神息を吹き込んだ。自分の臍下丹田はにわかに温かみを感じ、身魂の全部に無限無量の力を与えられたように感じた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2026-04-06 02:08:17 文字数:1472 OBC :rm0106
愛善世界社版:27頁 八幡書店版:第1輯 54頁 修補版: 校定版:26頁 普及版:14頁 初版: ページ備考:
001 ここは黄泉(よみ)の八衢(やちまた)といふ所(ところ)で米(こめ)の字(じ)形(かた)の辻(つじ)である。002その真中(まんなか)に一(ひと)つの霊界(れいかい)の政庁(せいちやう)があつて、003牛頭(ごづ)馬頭(めづ)の恐(こわ)い番卒(ばんそつ)が、004猛獣(まうじう)の皮衣(かはぎぬ)を身(み)につけたのもあり、005丸裸(まるはだか)に猛獣(まうじう)の皮(かは)の褌(まはし)を締(し)めこみ、006突棒(つくぼう)や、007手槍(てやり)や、008鋸(のこぎり)や、009斧(をの)、010鉄棒(てつぼう)に、011長(なが)い火箸(ひばし)などを携(たづさ)へた奴(やつ)が沢山(たくさん)に出(で)てくる。012自分(じぶん)は芙蓉(ふよう)仙人(せんにん)の案内(あんない)で、013ズツト奥(おく)へ通(とほ)ると、014その中(なか)の小頭(こがしら)ともいふやうな鬼面(おにづら)の男(をとこ)が、015長剣(ちやうけん)を杖(つえ)に突(つ)きながら出迎(でむか)へた。016そして芙蓉(ふよう)仙人(せんにん)に向(むか)つて、
017『御(ご)遠方(ゑんぽう)の所(ところ)はるばる御(ご)苦労(くろう)でした。018今日(こんにち)は何(なん)の御用(ごよう)にて御(ご)来幽(らいいう)になりましたか』
019と恐(こわ)い顔(かほ)に似合(にあ)はぬ慇懃(いんぎん)な挨拶(あいさつ)をしてゐる。020自分(じぶん)は意外(ゐぐわい)の感(かん)にうたれて、021両者(りやうしや)の応答(おうたふ)を聞(き)くのみであつた。022芙蓉(ふよう)仙人(せんにん)は一礼(いちれい)を報(むく)いながら、
023『大神(おほかみ)の命(めい)により大切(たいせつ)なる修業者(しうげふしや)を案内(あんない)申(まを)して参(まゐ)りました。024すなはちこの精霊(もの)でありますが、025今回(こんくわい)は現(げん)、026神(しん)、027幽(いう)の三界(さんがい)的(てき)使命(しめい)を帯(お)び、028第一(だいいち)に幽界(いうかい)の視察(しさつ)を兼(か)ねて修業(しうげふ)にきたのです。029この精霊(もの)は丹州(たんしう)高倉山(たかくらやま)に古来(こらい)秘(ひ)めおかれました、030三(み)つ葉(ば)躑躅(つつじ)の霊魂(れいこん)です。031何(なに)とぞ大王(だいわう)にこの旨(むね)御(ご)伝達(でんたつ)をねがひます』
032と、033言葉(ことば)に力(ちから)をこめての依頼(いらい)であつた。034小頭(こがしら)は仙人(せんにん)に軽(かる)く一礼(いちれい)して急(いそ)ぎ奥(おく)に行(い)つた。035待(ま)つことやや少時(しばし)、036奥(おく)には何事(なにごと)の起(おこ)りしかと思(おも)はるるばかりの物音(ものおと)が聞(きこ)ゆる。037芙蓉(ふよう)仙人(せんにん)に、
038『あの物音(ものおと)は何(なん)でせうか』
039と尋(たづ)ねてみた。040仙人(せんにん)はただちに、
041『修業者(しうげふしや)の来幽(らいいう)につき準備(じゆんび)せむがためである』
042と答(こた)へられた。043自分(じぶん)は怪(あや)しみて、
044『修業者(しうげふしや)とは誰(だれ)ですか』
045と問(と)ふ。046仙人(せんにん)は答(こた)へていふ、
047『汝(なんぢ)のことだ。048肉体(にくたい)ある精霊(もの)、049幽界(いうかい)に来(きた)るときは、050いつも庁内(ちやうない)の模様(もやう)を一(いち)時(じ)変更(へんかう)さるる定(さだ)めである。051今日(こんにち)は別(わ)けて、052神界(しんかい)より前(まへ)もつて沙汰(さた)なかりし故(ゆゑ)に、053幽庁(いうちやう)では、054狼狽(らうばい)の体(てい)と見(み)える』
055と仰(あふ)せられた。056しばらくありて静(しづ)かに隔(へだ)ての戸(と)を開(ひら)いて、057前(まへ)の小頭(こがしら)は先導(せんだう)に立(た)ち、058数名(すうめい)の守卒(しゆそつ)らしきものと共(とも)に出(い)できたり、059軽(かる)く二人(ふたり)に目礼(もくれい)し前後(ぜんご)に付添(つきそ)うて、060奥(おく)へ奥(おく)へと導(みちび)きゆく。061上段(じやうだん)の間(ま)には白髪(はくはつ)異様(いやう)の老神(らうしん)が、062机(つくゑ)を前(まへ)におき端座(たんざ)したまふ。063何(なん)となく威厳(ゐげん)があり且(か)つ優(やさ)しみがある。064そしてきはめて美(うつく)しい面貌(めんばう)であつた。
065 芙蓉(ふよう)仙人(せんにん)は少(すこ)しく腰(こし)を屈(かが)めながら、066その右前側(うぜんそく)に坐(ざ)して何事(なにごと)か奏上(そうじやう)する様子(やうす)である。067判神(さばきがみ)は綺羅星(きらほし)のごとくに中段(ちゆうだん)の間(ま)に列(なら)んでゐた。068老神(らうしん)は自分(じぶん)を見(み)て美(うる)はしき慈光(じくわう)をたたへ笑顔(ゑがほ)を作(つく)りながら、
069『修業者(しうげふしや)殿(どの)、070遠方(ゑんぱう)大儀(たいぎ)である。071はやく是(これ)に』
072と老神(らうしん)の左前側(さぜんそく)に自分(じぶん)を着座(つか)しめられた。073老神(らうしん)と芙蓉(ふよう)仙人(せんにん)と自分(じぶん)とは、074三角形(さんかくけい)の陣(ぢん)をとつた。075自分(じぶん)は座(ざ)につき老神(らうしん)に向(むか)つて低頭(ていとう)平身(へいしん)敬意(けいい)を表(へう)した。076老神(らうしん)もまた同(おな)じく敬意(けいい)を表(へう)して頓首(とんしゆ)したまひ、
077『吾(われ)は根(ね)の国(くに)底(そこ)の国(くに)の監督(かんとく)を天神(てんしん)より命(めい)ぜられ、078三千(さんぜん)有余(いうよ)年(ねん)当庁(たうちやう)に主(しゆ)たり、079大王(だいわう)たり。080今(いま)や天運(てんうん)循環(じゆんかん)、081いよいよわが任務(にんむ)は一年余(いちねんあまり)にして終(をは)る。082余(よ)は汝(なんぢ)とともに霊界(れいかい)、083現界(げんかい)において相(あひ)提携(ていけい)して、084以(もつ)て宇宙(うちう)の大神業(だいしんげふ)に参加(さんか)せむ。085しかしながら吾(われ)はすでに永年(ゑいねん)幽界(いうかい)を主宰(しゆさい)したれば今(いま)さら幽界(いうかい)を探究(たんきう)するの要(えう)なし。086汝(なんぢ)は今(いま)はじめての来幽(らいいう)なれば、087現幽(げんいう)両界(りやうかい)のため、088実地(じつち)について研究(けんきう)さるるの要(えう)あり。089しからざれば今後(こんご)において、090三界(さんかい)を救(すく)ふべき大慈(だいじ)の神人(しんじん)たることを得(え)ざるべし。091是非(ぜひ)々々(ぜひ)根(ね)の国(くに)、092底(そこ)の国(くに)を探究(たんきう)の上(うへ)帰顕(きけん)あれよ。093汝(なんぢ)の産土(うぶすな)の神(かみ)を招(まね)き奉(まつ)らむ』
094とて、095天(あま)の石笛(いはふえ)の音(ね)もさはやかに吹(ふ)きたてたまへば、096忽然(こつぜん)として白衣(びやくい)の神姿(しんし)、097雲(くも)に乗(の)りて降(くだ)りたまひ、098三者(さんにん)の前(まへ)に現(あら)はれ、099叮重(ていちやう)なる態度(たいど)をもつて、100何事(なにごと)か小声(こごゑ)に大王(だいわう)に詔(の)らせたまひ、101つぎに幽庁(いうちやう)列座(れつざ)の神(かみ)にむかひ厚(あつ)く礼(れい)を述(の)べ、102つぎに芙蓉(ふよう)仙人(せんにん)に対(たい)して、103氏子(うぢこ)を御(お)世話(せわ)であつたと感謝(かんしや)され、104最後(さいご)に自分(じぶん)にむかつて一(いつ)巻(くわん)の書(しよ)を授(さづ)けたまひ、105頭上(づじやう)より神息(しんそく)を吹(ふ)きこみたまふや、106自分(じぶん)の腹部(ふくぶ)ことに臍下(さいか)丹田(たんでん)は、107にはかに暖(あたた)か味(み)を感(かん)じ、108身魂(みたま)の全部(ぜんぶ)に無限(むげん)無量(むりやう)の力(ちから)を与(あた)へられたやうに覚(おぼ)えた。
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