霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二章 松竹梅(しやうちくばい)〔二〇二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻 篇:第1篇 動天驚地 よみ(新仮名遣い):どうてんきょうち
章:第2章 松竹梅 よみ(新仮名遣い):しょうちくばい 通し章番号:202
口述日:1922(大正11)年01月04日(旧12月07日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年4月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
八王大神は表向きは盤古大神を奉戴していたが、盤古大神は温厚ながら威風備わり、なんとなく気兼ねがして疎ましく思っていた。
そこで敬遠主義を取り、盤古大神夫婦をエデンの園に転居させて表面的に指揮を仰ぐこととした。盤古大神は常世彦の心中を察しながらも、見てみぬふりをしていた。
さて、橄欖山の改築された神殿に奉納する神璽を乞うため、常世彦は娘の玉春姫をエデンの園に使わした。
そのころ、盤古大神の宮殿の床下からは太いたけのこが二本生えだし、宮殿の床を持ち上げ、屋根をつきぬいて殿内を竹やぶとしてしまった。これは大江山の鬼武彦の仕業であった。
盤古大神は、国祖の祟りであろうとして大いに怒り、竹を片っ端から切って門戸に立てかけた。これが正月の門松のはじまりである。
玉春姫の使い一行がエデンの園の宮殿にやってきたが、竹に行く手をさえぎられてなかなか進めずにいた。侍者の八島姫は姿を消すと、巨大な松に化してしまった。また同じく春日姫は梅の木となった。
盤古大神は鉞やのこぎりで、この突然現れた巨大な松の木、梅の木を切り捨てさせ、国祖の怨霊の調伏とした。これが後世、年の初めに松竹梅を切って門戸に飾る元になった。
玉春姫はこの怪事に驚いて、井戸に落ちてしまった。盤古大神の長子・塩光彦が玉春姫を助け上げた。これにより、玉春姫と塩光彦は相思の間柄になってしまった。
盤古大神は大神の神霊を玉箱に奉安し、玉春姫に渡した。しかし箱の中の神璽には、なにゆえか神霊は鎮まっておらず、盤古大神の祈りもむなしく、空虚であった。
しかしエデンの大河を渡ると、なぜか神璽の玉箱はにわかに重量が加わり、数十柱の神々がやっと担いで捧持するほどになった。
玉春姫の帰途に当たって、八島姫、春日姫はどこからか戻ってきて共に聖地エルサレムに帰還した。塩光彦は玉春姫を追って大蛇となってヨルダン河を渡り、エルサレムを目指した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2017-04-03 02:21:35 文字数:1934 OBC :rm0502
愛善世界社版:20頁 八幡書店版:第1輯 525頁 修補版: 校定版:22頁 普及版:10頁 初版: ページ備考:
001 八王(やつわう)大神(だいじん)常世彦(とこよひこ)は表面(へうめん)盤古(ばんこ)大神(だいじん)を奉戴(ほうたい)し、002神政(しんせい)総攬(そうらん)の権(けん)を握(にぎ)つてゐた。003されど温厚(をんこう)篤実(とくじつ)にして威風(ゐふう)備(そな)はり、004かつ至誠(しせい)至実(しじつ)の盤古(ばんこ)大神(だいじん)の奥殿(おくでん)に坐(ま)しますは、005なんとなく気(き)がねであつた。
006 そこで八王(やつわう)大神(だいじん)は盤古(ばんこ)大神(だいじん)にたいし敬遠(けいゑん)主義(しゆぎ)を取(と)ることになり、007エデンの園(その)に宮殿(きうでん)を造(つく)り、008これに転居(てんきよ)を乞(こ)ひ、009神務(しんむ)神政(しんせい)のことに関(くわん)しては表面(へうめん)指揮(しき)を仰(あふ)ぐことにした。010されど八王(やつわう)大神(だいじん)としては、011もはや盤古(ばんこ)大神(だいじん)夫婦(ふうふ)は眼中(がんちゆう)になかりしのみならず、012却(かへ)つて迷惑(めいわく)に感(かん)じたくらゐである。013盤古(ばんこ)大神(だいじん)は常世彦(とこよひこ)の心中(しんちゆう)を洞察(どうさつ)し、014何事(なにごと)も見(み)ざる、015言(い)はざる、016聞(き)かざるの三猿(さんゑん)主義(しゆぎ)を取(と)つてゐた。
017 橄欖山(かんらんざん)の頂(いただ)きに新(あらた)に建(た)てられたる神殿(しんでん)に奉斎(ほうさい)すべき大神(おほかみ)の神璽(しんじ)を、018盤古(ばんこ)大神(だいじん)に下附(かふ)されむことを奉願(ほうぐわん)するため、019八王(やつわう)大神(だいじん)は常治彦(とこはるひこ)を遣(つか)はして、020エデンの宮殿(きうでん)に到(いた)ることを命(めい)じた。021常治彦(とこはるひこ)は額(ひたひ)の角(つの)を耻(は)ぢて、022この使者(ししや)を峻拒(しゆんきよ)した。023八王(やつわう)大神(だいじん)はやむを得(え)ず涙(なみだ)を流(なが)して常治彦(とこはるひこ)の心情(しんじやう)を察知(さつち)し、024あまり厳(きび)しく追求(つゐきう)せなかつた。025ここに常世姫(とこよひめ)とはかり、026妹神(いもうとがみ)玉春姫(たまはるひめ)を使神(ししん)とし、027春日姫(かすがひめ)、028八島姫(やしまひめ)を従(したが)へエデンの城(しろ)にいたり、029盤古(ばんこ)大神(だいじん)に神璽(しんじ)の下附(かふ)を奉願(ほうぐわん)せしめたのである。030このエデンの園(その)は種々(しゆじゆ)の麗(うるは)しき花(はな)咲(さ)き乱(みだ)れ、031四季(しき)ともに果実(くわじつ)みのり、032東(ひがし)北(きた)西(にし)に青垣山(あをがきやま)を繞(めぐ)らし、033寒風(かんぷう)に曝(さら)さるることなく、034南方(なんぱう)の陽気(やうき)をうけ、035実(じつ)に四(し)時(じ)相応(さうおう)の地(ち)とも称(しよう)すべき安楽郷(あんらくきやう)である。036南(みなみ)には広(ひろ)きエデンの大河(たいが)東南(とうなん)より流(なが)れきたり、037西北(せいほく)に洋々(やうやう)として流(なが)れ去(さ)る、038いかなる悪鬼(あくき)邪神(じやしん)もこの楽園(らくゑん)のみは侵(をか)すことが出来(でき)ない安全(あんぜん)地帯(ちたい)であつた。039盤古(ばんこ)大神(だいじん)部下(ぶか)の神々(かみがみ)は、040この楽郷(らくきやう)に昼夜(ちうや)の区別(くべつ)なく天地(てんち)の殊恩(しゆおん)を楽(たの)しみつつあつた。
041 あるとき盤古(ばんこ)大神(だいじん)の宮殿(きうでん)の奥(おく)の間(ま)の床下(ゆかした)より、042床(ゆか)をおしあげ突(つ)き抜(ぬ)き、043ふとき筍(たけのこ)が二本(にほん)生(は)えだした。044見(み)るみるうちに諸所(しよしよ)に筍(たけのこ)は床(ゆか)を持(も)ちあげ、045瞬(またた)くうちに棟(むね)を突(つ)きぬき、046屋内(をくない)屋上(をくじやう)に枝葉(しえう)を生(しやう)じほとんど竹籔(たけやぶ)と化(くわ)してしまつた。047盤古(ばんこ)大神(だいじん)はこの光景(くわうけい)をみて国祖(こくそ)国治立(くにはるたちの)命(みこと)の怨霊(おんりやう)の祟(たた)りならむとし、048大(おほい)に怒(いか)り、049長刀(ちやうたう)を引抜(ひきぬ)き、050大竹(おほたけ)を片(かた)つ端(ぱし)より切(き)りすて門戸(もんこ)に立(た)てた。051これが今(いま)の世(よ)に至(いた)るまで正(しやう)月(ぐわつ)の門(もん)に削(そ)ぎ竹(だけ)を飾(かざ)る濫觴(らんしやう)となつた。
052 玉春姫(たまはるひめ)は八王(やつわう)大神(だいじん)の命(めい)により、053神璽(しんじ)の下附(かふ)を乞(こ)はむと侍神(じしん)に伴(ともな)はれ奥殿(おくでん)に進(すす)むをりしも、054盤古(ばんこ)大神(だいじん)が奥殿(おくでん)に簇生(ぞくせい)したる諸竹(もろだけ)を切(き)り放(はな)ちゐたる際(さい)なれば、055進(すす)みかねて、056この光景(くわうけい)を見入(みい)つた。057この竹(たけ)は大江山(たいかうざん)の鬼武彦(おにたけひこ)の仕業(しわざ)であつた。058八頭(やつがしら)八尾(やつを)の大蛇(をろち)も、059この時(とき)のみは鬼武彦(おにたけひこ)の権威(けんゐ)に辟易(へきえき)して、060何(なん)の妨害(ばうがい)も復讎(ふくしう)もすることが出来(でき)なかつた。061八島姫(やしまひめ)は忽然(こつぜん)として姿(すがた)が消(き)ゆると見(み)るや、062奥殿(おくでん)には十抱(とかか)へもあらむかと思(おも)ふばかりの常磐(ときは)の松(まつ)が俄(にはか)に生(は)えた。063これがため盤古(ばんこ)大神(だいじん)の居室(きよしつ)はすつかり塞(ふさ)がつた。064盤古(ばんこ)大神(だいじん)は大(おほい)に怒(いか)り、065これかならず妖怪(えうくわい)変化(へんげ)の仕業(しわざ)ならむと、066云(い)ふより大鋸(おほのこぎり)を取(と)りだし、067侍神(じしん)に命(めい)じ枝(えだ)を伐(き)り幹(みき)を伐(き)り、068暫(しばら)くにしてこれを取(と)り除(の)けた。069しかしてこの切(き)り放(はな)した根無(ねな)し松(まつ)を門戸(もんこ)に飾(かざ)り、070妖怪(えうくわい)退治(たいぢ)の記念(きねん)として立(た)てておいた。071ゆゑに太古(たいこ)は正(しやう)月(ぐわつ)松(まつ)の内(うち)は一本松(いつぽんまつ)を立(た)てて、072艮(うしとら)の金神(こんじん)以下(いか)の悪魔(あくま)退治(たいぢ)の記念(きねん)として門松(かどまつ)を立(た)てたのである。073それが中古(ちうこ)にいたり二本(にほん)立(た)てることになつた。074このとき春日姫(かすがひめ)は幾抱(いくかか)へとも知(し)れぬ梅(うめ)の木(き)となり、075エデンの城(しろ)一(いつ)ぱいに枝(えだ)を瞬(またた)くうちに張(は)り、076傘(がさ)のごとき花(はな)を咲(さ)かせた。077園内(ゑんない)は一株(ひとかぶ)の梅(うめ)にて塞(ふさ)がるるばかりであつた。078盤古(ばんこ)大神(だいじん)はまたもや鉞(まさかり)、079鋸(のこぎり)等(とう)の道具(だうぐ)を以(も)つて、080神々(かみがみ)に命(めい)じ枝葉(しえう)を切(き)らしめ、081終(つひ)に幹(みき)までも切(き)り捨(す)てさせた。082盤古(ばんこ)大神(だいじん)は、083大地(だいち)の艮(うしとら)に引退(いんたい)せられし国祖(こくそ)の怨霊(をんりやう)の祟(たた)りとなし、084調伏(てうふく)のために又(また)もや梅(うめ)の枝(えだ)を立(た)てて武勇(ぶゆう)を誇(ほこ)つた。085後世(こうせい)年(とし)の始(はじ)めに松竹梅(しようちくばい)を伐(き)り、086砂盛(すなもり)をして門戸(もんこ)に飾(かざ)るはこれより始(はじ)まつたのである。
087 玉春姫(たまはるひめ)はこの奇怪(きくわい)なる出来事(できごと)に胆(きも)を潰(つぶ)し、088茫然(ばうぜん)として空(そら)ゆく雲(くも)を眺(なが)めつつありしが、089つひに過(あやま)つて庭前(ていぜん)の深(ふか)き井戸(ゐど)に顛落(てんらく)した。090盤古(ばんこ)大神(だいじん)の長子(ちやうし)塩光彦(しほみつひこ)は、091これを見(み)るより丸裸体(まるはだか)となり井戸(ゐど)に飛(と)び入(い)り、092玉春姫(たまはるひめ)を漸(やうや)くにして救(すく)ひあげた。093これより塩光彦(しほみつひこ)と玉春姫(たまはるひめ)との間(あひだ)に怪(あや)しき糸(いと)が搦(から)まれた。
094 盤古(ばんこ)大神(だいじん)は神霊(しんれい)を玉箱(たまばこ)に奉安(ほうあん)し、095玉春姫(たまはるひめ)に下(さ)げ渡(わた)し、096聖地(せいち)ヱルサレムに帰(かへ)らしめた。097八島姫(やしまひめ)、098春日姫(かすがひめ)は何処(いづこ)よりともなく現(あら)はれきたり、099玉春姫(たまはるひめ)に依然(いぜん)として扈従(こしよう)してゐた。100塩光彦(しほみつひこ)は、101姫(ひめ)のエデンの大河(たいが)を船(ふね)に乗(の)りて渡(わた)りゆく姿(すがた)を打(う)ちながめ、102矢(や)も楯(たて)もたまらなくなつた。103盤古(ばんこ)大神(だいじん)[※校正本では「盤古男神」]のとどむる声(こゑ)も空(そら)吹(ふ)く風(かぜ)と聞(き)き流(なが)し、104たちまち大蛇(をろち)と身(み)を変(へん)じ、105河(かは)を横(よこ)ぎり南岸(なんがん)に着(つ)いた。106ここに再(ふたた)び麗(うるは)しき男神(をがみ)となり、107聖地(せいち)ヱルサレムを指(さ)して玉春姫(たまはるひめ)のあとを追(お)ひかけた。108この神璽(しんじ)は空虚(くうきよ)であつた。109何(なに)ゆゑか盤古(ばんこ)大神(だいじん)の熱心(ねつしん)なる祈祷(きたう)も寸効(すんかう)なく、110いかにしても神霊(しんれい)の鎮(しづ)まらなかつたのは奇怪(きくわい)のいたりである。111しかるにエデンの大河(たいが)を渡(わた)るや、112この神璽(しんじ)の玉箱(たまばこ)は俄(にはか)に重量(ぢゆうりやう)加(くは)はり数十(すうじふ)柱(はしら)の神々(かみがみ)が汗(あせ)を垂(た)らして輿(こし)に乗(の)せ捧持(はうぢ)して帰(かへ)つた。
113(大正一一・一・四 旧大正一〇・一二・七 加藤明子録)
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