霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二二章 神示(しんじ)の方舟(はこぶね)〔二二二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻 篇:第3篇 予言と警告 よみ(新仮名遣い):よげんとけいこく
章:第22章 神示の方舟 よみ(新仮名遣い):しんじのはこぶね 通し章番号:222
口述日:1922(大正11)年01月09日(旧12月12日) 口述場所: 筆録者:井上留五郎 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年4月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
大江神はこの小天国の神王となった。蟹若と桃園王がその補佐となった。大江神は果実が実らない木を伐採し、方舟を多数作らせた。人々はいぶかったが、蟹若はただ、大江神を信じて従うのみ、と神人らを諭した。
神人らの働きにより、三百三十三の方舟が完成した。舟には残らず果実や家畜、草木の種を満載した。
すると、顕恩郷の東北に立っていた鬼武彦の石像が立つ棒岩は、音を立てて回転し、天に向かって伸張し始めた。これを天の逆鉾という。顕恩郷の人々は逆鉾の下に来て供え物をし、祝詞を唱えて顕恩郷の繁栄を祈願した。すると天の逆鉾から宣伝歌が聞こえ、そして沈黙した。
後に地上の大洪水が起こったとき、この郷の神人らは残らず方舟に乗ってヒマラヤ山に難をのがれ、二度目の人間の祖となった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:1671 OBC :rm0522
愛善世界社版:127頁 八幡書店版:第1輯 562頁 修補版: 校定版:130頁 普及版:57頁 初版: ページ備考:
001 大江(おほえの)神(かみ)は、002小天国(せうてんごく)の神王(しんわう)として神人(かみがみ)らより畏敬(ゐけい)尊信(そんしん)され、003その命令(めいれい)は遺憾(ゐかん)なく実行(じつかう)された。
004 ここに蟹若(かにわか)を擢(ぬき)んでて左守(さもり)となし、005橙園王(とうゑんわう)を抜擢(ばつてき)し、006右守(うもり)に任(にん)じ、007この一(いち)小区劃(せうくくわく)は実(じつ)に天国(てんごく)楽土(らくど)の出現(しゆつげん)したるがごとくであつた。
008 大江(おほえの)神(かみ)は橙園山(とうゑんざん)に登(のぼ)り、009部下(ぶか)の神人(かみがみ)を使役(しえき)して真金(まがね)を掘(ほ)り出(だ)し、010鋸(のこぎり)、011斧(をの)その他(た)の金道具(かなだうぐ)を製作(せいさく)した。012そして橙園郷(とうゑんきやう)の果実(くわじつ)の実(みの)らざる杉(すぎ)、013檜(ひのき)、014樟(くす)等(とう)の大木(たいぼく)を伐採(ばつさい)し、015数多(あまた)の方舟(はこぶね)を造(つく)ることを教(をし)へた。
016 神人(かみがみ)らは何(なん)の意(い)たるかを知(し)らず、017ただ命(めい)のまにまに汗水(あせみづ)を垂(た)らして方舟(はこぶね)の製作(せいさく)や金道具(かなだうぐ)の製作(せいさく)に嬉々(きき)として従事(じうじ)した。018神人(かみがみ)の中(なか)には方舟(はこぶね)の何用(なによう)に充(あ)つべきかを左守(さもり)に向(むか)つて尋(たづ)ねた。019されど左守(さもり)は、
020『果(はた)して何(なん)の用(よう)を為(な)すものか、021吾(われ)は神王(しんわう)に一言(いちげん)半句(はんく)も伺(うかが)ひたることなし。022ただ吾々(われわれ)は神王(しんわう)の命(めい)に服従(ふくじゆう)すれば可(か)なり。023吾(われ)らの安全(あんぜん)を計(はか)りたまうて天上(てんじやう)より降(くだ)りきたれる神王(しんわう)なれば、024無益(むえき)のことを命(めい)じたまふべき謂(いは)れなし。025汝(なんぢ)らもただ命(めい)のまにまに服従(ふくじう)して一意(いちい)専心(せんしん)に方舟(はこぶね)の製作(せいさく)に従事(じうじ)せば可(か)なり』
026といひ渡(わた)した。
027 凡(すべ)て神(かみ)のなす業(わざ)は人間(にんげん)の窺知(きち)し得(う)べき所(ところ)にあらず。
028『神(かみ)は今(いま)の今(いま)までは何事(なにごと)も申(まを)さぬぞよ、029人民(じんみん)はただ神(かみ)の申(まを)すやうにいたせば、030ちつとも落度(おちど)はないぞよ』
031と神諭(しんゆ)に示(しめ)されたるごとく、032ただ吾々(われわれ)は下(くだ)らぬ屁理屈(へりくつ)をやめて、033ただただ神命(しんめい)のまにまに活動(くわつどう)すべきものである。
034 然(しか)るに人々(ひとびと)の中(うち)には、035根(ね)から葉(は)まで、036蕪(かぶら)から菜種(なたね)まで詮索(せんさく)しなくては、037神(かみ)は信(しん)ぜられないとか、038御用(ごよう)は出来(でき)ないとかいつて、039利巧(りかう)ぶるものが沢山(たくさん)にある。040いかに才能(さいのう)ありとて、041学力(がくりよく)ありとて、042洪大(こうだい)無辺(むへん)の神(かみ)の意思(いし)経綸(けいりん)の判(わか)るべきものではない。043また神(かみ)よりこれを詳(くは)しく人間(にんげん)に伝(つた)へむとしたまふとも、044貪瞋痴(どんしんち)の三毒(さんどく)に中(あ)てられたる体主(たいしゆ)霊従(れいじう)の人間(にんげん)の、045到底(たうてい)首肯(しゆこう)し得(う)べきものでない。046ただただ神(かみ)の言葉(ことば)を信(しん)じて身魂(みたま)を研(みが)き、047命(めい)ぜらるるままに神業(しんげふ)に従事(じうじ)せばよい。
048 顕恩郷(けんおんきやう)の神人(かみがみ)らは衣食住(いしよくぢう)の憂(うれ)ひなく、049心魂(しんこん)ともに質朴(しつぼく)にして少(すこ)しの猜疑心(さいぎしん)もなく、050天真(てんしん)爛漫(らんまん)にして現代人(げんだいじん)のごとく小賢(こざか)しき智慧(ちゑ)も持(も)つてゐなかつた。051そのために従順(じうじゆん)に神(かみ)の命(めい)に服従(ふくじう)することを得(え)たのである。052聖書(せいしよ)にも、
053『神(かみ)は強(つよ)き者(もの)、054賢(かしこ)き者(もの)に現(あら)はさずして、055弱(よわ)き者(もの)、056愚(おろか)なる者(もの)に誠(まこと)を現(あら)はし給(たま)ふを感謝(かんしや)す』
057とあるごとく、058小(せう)なる人間(にんげん)の不徹底(ふてつてい)なる知識(ちしき)才学(さいがく)ほど禍(わざはひ)なるはない。
059 かくして神人(かみがみ)らの昼夜(ちうや)の丹精(たんせい)によつて、060三百(さんびやく)三十三(さんじふさん)艘(ぞう)の立派(りつぱ)なる方舟(はこぶね)は造(つく)りあがつた。061さうしてこの舟(ふね)には残(のこ)らず果物(くだもの)を積(つ)み、062または家畜(かちく)や草木(さうもく)の種(たね)を満載(まんさい)された。
063 今(いま)まで平穏(へいおん)なりし顕恩郷(けんおんきやう)の東北隅(とうほくぐう)の山間(さんかん)に立(た)てる棒岩(ぼういは)は、064俄(にはか)に唸(うな)りを立(た)てて前後(ぜんご)左右(さいう)に廻転(くわいてん)し初(はじ)めた。065さうして鬼武彦(おにたけひこ)の石像(せきざう)は、066漸次(ぜんじ)天(てん)に向(むか)つて延長(えんちやう)しだした。067之(これ)を天(あま)の逆鉾(さかほこ)と称(とな)へる。
068 猿(さる)のごとき容貌(ようばう)を具(そな)へたる種族(しゆぞく)と、069蟹面(かにづら)の種族(しゆぞく)は互(たがひ)に手(て)を携(たづさ)へて相親(あひした)しみ、070この逆鉾(さかほこ)の下(した)にいたつて果物(くだもの)の酒(さけ)を供(そな)へ、071祝詞(のりと)を奏(そう)し、072かつ顕恩郷(けんおんきやう)の永遠(ゑいゑん)無窮(むきう)に安全(あんぜん)ならむことを祈願(きぐわん)した。073このとき天(あま)の逆鉾(さかほこ)に声(こゑ)あり云(い)ふ。
074『月(つき)に叢雲(むらくも)花(はな)には嵐(あらし)
075天(てん)には風雨(ふうう)雷霆(らいてい)の変(へん)あり
076地(ち)には地震(ぢしん)洪水(こうずゐ)火災(くわさい)の難(なん)あり
077神人(しんじん)にはまた病魔(びやうま)の変(へん)あり
078朝(あした)の紅顔(こうがん)夕(ゆふべ)の白骨(はくこつ)
079有為(うゐ)転変(てんぺん)は世(よ)の習(なら)ひ
080淵瀬(ふちせ)と変(かは)る世(よ)の中(なか)の
081神人(かみがみ)心(こころ)を弛(ゆる)めなよ
082常磐(ときは)堅磐(かきは)に逆鉾(さかほこ)の
083堅(かた)き心(こころ)を立(た)て徹(とほ)し
084天地(てんち)の艱(なや)みきたるとも
085神(かみ)にまかして驚(おどろ)くな
086昨日(きのふ)にかはる今日(けふ)の空(そら)
087定(さだ)めなき世(よ)と覚悟(かくご)して
088月日(つきひ)と土(つち)と神(かみ)の恩(おん)
089夢(ゆめ)にも忘(わす)るることなかれ
090惟神(かむながら)霊(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
091惟神(かむながら)霊(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)』
092と鳴(な)りわたつたまま、093逆鉾(さかほこ)は遂(つひ)に沈黙(ちんもく)してしまつた。
094 神人(かみがみ)らは異口(いく)同音(どうおん)に覚束(おぼつか)なき言葉(ことば)にて、
095『かんたま、096かんたま』
097と唱(とな)へた。
098 天地(てんち)は震動(しんどう)して、099ここに地上(ちじやう)の世界(せかい)は大洪水(だいこうずゐ)となりし時(とき)、100この郷(きやう)の神人(かみがみ)らは一柱(ひとはしら)も残(のこ)らず、101この舟(ふね)に搭乗(たふじやう)してヒマラヤ山(さん)に難(なん)を避(さ)け、102二度目(にどめ)の人間(にんげん)の祖(そ)となつた。103ゆゑにある人種(じんしゆ)はこの郷(きやう)の神人(しんじん)の血統(けつとう)を受(う)け、104その容貌(ようばう)を今(いま)に髣髴(はうふつ)として存(そん)してをる人種(じんしゆ)がある。
105 現代(げんだい)の生物(せいぶつ)学者(がくしや)や人類(じんるゐ)学者(がくしや)が、106人間(にんげん)は猿(さる)の進化(しんくわ)したものなりと称(とな)ふるも無理(むり)なき次第(しだい)である。107また蟹面(かにづら)の神人(しんじん)の子孫(しそん)もいまに世界(せかい)の各所(かくしよ)に残存(ざんぞん)し、108頭部(とうぶ)短(みじか)く面部(めんぶ)平(ひら)たきいはゆる土蜘蛛(つちぐも)人種(じんしゆ)にその血統(けつとう)を留(とど)めてゐる。
109(大正一一・一・九 旧大正一〇・一二・一二 井上留五郎録)
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