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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第5巻(辰の巻)
序文
凡例
総説嵐の跡
第1篇 動天驚地
第1章 栄華の夢
第2章 松竹梅
第3章 臭黄の鼻
第4章 奇縁万状
第5章 盲亀の浮木
第6章 南天王
第7章 三拍子
第8章 顕恩郷
第9章 鶴の温泉
第2篇 中軸移動
第10章 奇々怪々
第11章 蜃気楼
第12章 不食不飲
第13章 神憑の段
第14章 審神者
第15章 石搗歌
第16章 霊夢
第3篇 予言と警告
第17章 勢力二分
第18章 宣伝使
第19章 旭日出暗
第20章 猿蟹合戦
第21章 小天国
第22章 神示の方舟
第4篇 救世の神示
第23章 神の御綱
第24章 天の浮橋
第25章 姫神の宣示
第26章 艮坤の二霊
第27章 唖の対面
第28章 地教山の垂示
第5篇 宇宙精神
第29章 神慮洪遠
第30章 真帆片帆
第31章 万波洋々
第32章 波瀾重畳
第33章 暗夜の光明
第34章 水魚の情交
第6篇 聖地の憧憬
第35章 波上の宣伝
第36章 言霊の響
第37章 片輪車
第38章 回春の歓
第39章 海辺の雑話
第40章 紅葉山
第41章 道神不二
第42章 神玉両純
第7篇 宣伝又宣伝
第43章 長恨歌
第44章 夜光の頭
第45章 魂脱問答
第46章 油断大敵
第47章 改言改過
第48章 弥勒塔
第49章 水魚の煩悶
第50章 磐樟船
余白歌
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霊界物語
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霊主体従(第1~12巻)
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第5巻(辰の巻)
> 第7篇 宣伝又宣伝 > 第45章 魂脱問答
<<< 夜光の頭
(B)
(N)
油断大敵 >>>
第四五章
魂脱
(
たまぬけ
)
問答
(
もんだふ
)
〔二四五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻
篇:
第7篇 宣伝又宣伝
よみ(新仮名遣い):
せんでんまたせんでん
章:
第45章 魂脱問答
よみ(新仮名遣い):
たまぬけもんどう
通し章番号:
245
口述日:
1922(大正11)年01月14日(旧12月17日)
口述場所:
筆録者:
藤原勇造
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年4月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
万寿山の八王であった磐楠彦は、磐戸別の神と名を改めて、宣伝の旅に各地を回っていた。常世の国を横断し、竜宮城へと渡るために、常世の国の西岸の紅の港にやってきた。
そこには船人たちが雑談にふけっており、噂話に花を咲かせていた。海の向こうの戦争の話から、万寿山の宣伝使の宣伝の話をしていた。
そして竜宮島=冠島に秘めおかれた潮満潮干の玉をウラル彦の手下が取ろうと攻め寄せ、大海原彦神が迎え撃ったが、玉には神力がなく、奪われてしまった、という。また、沓島の玉にも力がなく、これも敵に奪われてしまった、という話をしていた。
しかし実は玉の力は厳の御魂がシナイ山に隠してしまっていた。ウラル彦の手下はシナイ山も攻めたが、守護神の貴治別が岩石を降らして撃退した、という。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-04-05 14:43:47
OBC :
rm0545
愛善世界社版:
275頁
八幡書店版:
第1輯 613頁
修補版:
校定版:
280頁
普及版:
116頁
初版:
ページ備考:
001
誠
(
まこと
)
の
齢
(
よはひ
)
を
保
(
たも
)
つ
神国
(
しんこく
)
は、
002
世
(
よ
)
も
久方
(
ひさかた
)
の
天津空
(
あまつそら
)
、
003
寿
(
ことほ
)
ぎ
合
(
あ
)
ふ
真鶴
(
まなづる
)
の、
004
東
(
ひがし
)
や
西
(
にし
)
と
飛
(
と
)
び
交
(
か
)
ひて、
005
世
(
よ
)
の
瑞祥
(
ずゐしやう
)
を
謡
(
うた
)
ひつつ、
006
緑
(
みどり
)
の
亀
(
かめ
)
はうれしげに、
007
天
(
てん
)
に
向
(
むか
)
つて
舞
(
ま
)
ひ
上
(
のぼ
)
る、
008
目出度
(
めでた
)
き
齢
(
よはひ
)
の
万寿山
(
まんじゆざん
)
、
009
主
(
あるじ
)
の
神
(
かみ
)
と
現
(
あら
)
はれし、
010
この
美
(
うる
)
はしき
神国
(
しんこく
)
を、
011
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
守
(
まも
)
るてふ、
012
名
(
な
)
さへ
目出度
(
めでた
)
き
磐樟彦
(
いはくすひこ
)
は
八洲国
(
やしまくに
)
、
013
神
(
かみ
)
の
救
(
すく
)
ひの
太祝詞
(
ふとのりと
)
、
014
遠
(
とほ
)
き
近
(
ちか
)
きの
隔
(
へだ
)
てなく、
015
唐土山
(
もろこしやま
)
を
踏越
(
ふみこ
)
えて、
016
雲
(
くも
)
に
浮
(
うか
)
べるロッキーの、
017
山
(
やま
)
の
嵐
(
あらし
)
に
吹
(
ふ
)
かれつつ、
018
さも
勇
(
いさ
)
ましき
宣伝歌
(
せんでんか
)
、
019
心
(
こころ
)
も
軽
(
かる
)
き
簑笠
(
みのかさ
)
や、
020
草鞋
(
わらじ
)
脚絆
(
きやはん
)
に
身
(
み
)
を
固
(
かた
)
め、
021
何処
(
いづこ
)
を
当
(
あて
)
と
長
(
なが
)
の
旅
(
たび
)
、
022
愈々
(
いよいよ
)
来
(
きた
)
る
常世城
(
とこよじやう
)
、
023
今
(
いま
)
は
間近
(
まぢか
)
くなりにけり、
024
磐樟彦
(
いはくすひこ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
、
025
磐戸別
(
いはとわけ
)
の
神司
(
かみ
)
と、
026
名
(
な
)
も
新玉
(
あらたま
)
の
今朝
(
けさ
)
の
春
(
はる
)
、
027
雪
(
ゆき
)
掻
(
か
)
きわけて
行詰
(
ゆきつま
)
り、
028
塞
(
ふさ
)
がる
道
(
みち
)
を
開
(
ひら
)
かむと、
029
日
(
ひ
)
も
紅
(
くれなゐ
)
の
被面布
(
ひめんぷ
)
を、
030
押別
(
おしわ
)
け
来
(
きた
)
る
紅葉
(
もみぢば
)
の、
031
赤
(
あか
)
き
心
(
こころ
)
ぞ
尊
(
たふと
)
けれ。
032
盤古
(
ばんこ
)
大神
(
だいじん
)
八王
(
やつわう
)
の、
033
曲
(
まが
)
の
暴威
(
ばうゐ
)
を
振
(
ふる
)
ひたる、
034
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
の
常世城
(
とこよじやう
)
、
035
名
(
な
)
のみ
残
(
のこ
)
りて
今
(
いま
)
はただ、
036
常世
(
とこよ
)
の
城
(
しろ
)
は
大国彦
(
おほくにひこ
)
の、
037
曲
(
まが
)
の
醜夫
(
しこを
)
のものとなり、
038
時
(
とき
)
めき
渡
(
わた
)
る
自在天
(
じざいてん
)
、
039
常世
(
とこよ
)
神王
(
しんわう
)
と
改
(
あらた
)
めて、
040
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
るその
稜威
(
みいづ
)
、
041
隈
(
くま
)
なく
光
(
ひか
)
り
照妙
(
てるたへ
)
の、
042
城
(
しろ
)
に
輝
(
かがや
)
く
金色
(
こんじき
)
の、
043
十字
(
じふじ
)
の
紋章
(
もんしやう
)
をうち
眺
(
なが
)
め、
044
溜息
(
ためいき
)
吐息
(
といき
)
を
吐
(
つ
)
きながら、
045
風雨
(
ふうう
)
に
窶
(
やつ
)
れし
宣伝使
(
せんでんし
)
、
046
今
(
いま
)
はなんにも
磐樟
(
いはくす
)
の、
047
神
(
かみ
)
の
果
(
はて
)
なる
磐戸別
(
いはとわけ
)
、
048
心
(
こころ
)
の
岩戸
(
いはと
)
は
開
(
ひら
)
けども、
049
未
(
いま
)
だ
開
(
ひら
)
けぬ
常世国
(
とこよのくに
)
、
050
常世
(
とこよ
)
の
闇
(
やみ
)
を
開
(
ひら
)
かむと、
051
脚
(
あし
)
に
鞭
(
むちう
)
つ
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
、
052
さしもに
広
(
ひろ
)
き
大陸
(
たいりく
)
を、
053
やうやく
茲
(
ここ
)
に
横断
(
わうだん
)
し、
054
浜辺
(
はまべ
)
に
立
(
た
)
ちて
天
(
あめ
)
の
下
(
した
)
、
055
荒
(
あら
)
ぶる
浪
(
なみ
)
の
立騒
(
たちさわ
)
ぎ、
056
ウラスの
鳥
(
とり
)
や
浜千鳥
(
はまちどり
)
、
057
騒
(
さや
)
げる
百
(
もも
)
の
神人
(
しんじん
)
を、
058
神
(
かみ
)
の
救
(
すく
)
ひの
方舟
(
はこぶね
)
に、
059
乗
(
の
)
せて
竜宮
(
りうぐう
)
に
渡
(
わた
)
らむと、
060
草
(
くさ
)
の
枕
(
まくら
)
も
数
(
かず
)
かさね、
061
今
(
いま
)
や
港
(
みなと
)
に
着
(
つ
)
き
給
(
たま
)
ふ。
062
磐戸別
(
いはとわけ
)
の
神
(
かみ
)
は
常世
(
とこよ
)
の
国
(
くに
)
の
西岸
(
せいがん
)
なる
紅
(
くれなゐ
)
の
港
(
みなと
)
に
漸
(
やうや
)
く
着
(
つ
)
いた。
063
ここには
四五
(
しご
)
の
船人
(
ふなびと
)
が
舟
(
ふね
)
を
繋
(
つな
)
いで、
064
色々
(
いろいろ
)
の
雑談
(
ざつだん
)
に
耽
(
ふけ
)
つてゐた。
065
甲
(
かふ
)
『オイ、
066
このごろの
天気
(
てんき
)
はちつと
変
(
へん
)
ぢやないかい、
067
毎日
(
まいにち
)
毎夜
(
まいよ
)
引
(
ひ
)
き
続
(
つづ
)
けに
大雨
(
おほあめ
)
が
降
(
ふ
)
つて、
068
河
(
かは
)
は
氾濫
(
はんらん
)
し、
069
家
(
いへ
)
は
流
(
なが
)
れ、
070
おまけ
に
何
(
なん
)
とも
知
(
し
)
れぬ、
071
ドンドンと
地響
(
ぢひび
)
きが
間断
(
かんだん
)
なくしてをる。
072
初
(
はじ
)
めの
間
(
うち
)
は、
073
吾々
(
われわれ
)
は
浪
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
だと
思
(
おも
)
つてゐたが、
074
どうやら
浪
(
なみ
)
でもないらしい。
075
地震
(
ぢしん
)
の
報
(
し
)
らせかと
思
(
おも
)
つて
心配
(
しんぱい
)
してゐたら、
076
今日
(
けふ
)
で
三十
(
さんじふ
)
日
(
にち
)
も
降
(
ふ
)
り
続
(
つづ
)
いて、
077
いつかう
地震
(
ぢしん
)
らしいものもない。
078
この
間
(
あひだ
)
も
宣伝使
(
せんでんし
)
とやらがやつて
来
(
き
)
よつて、
079
地震
(
ぢしん
)
雷
(
かみなり
)
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
つて、
080
終末
(
しまひ
)
には
泥海
(
どろうみ
)
になると
云
(
い
)
つて
居
(
を
)
つたが、
081
或
(
ある
)
ひはソンナ
事
(
こと
)
になるかも
知
(
し
)
れないよ』
082
と
心配
(
しんぱい
)
さうに
首
(
くび
)
を
傾
(
かたむ
)
けた。
083
乙
(
おつ
)
『
何
(
なに
)
、
084
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
る、
085
ソンナ
馬鹿
(
ばか
)
なことがあるかい。
086
雨
(
あめ
)
ちう
奴
(
やつ
)
は
皆
(
みな
)
水
(
みづ
)
が
天
(
てん
)
へ
昇
(
あが
)
つて、
087
それが
天
(
てん
)
で
冷
(
ひ
)
えて、
088
また
元
(
もと
)
の
水
(
みづ
)
になつて
天降
(
あまくだ
)
つて
来
(
く
)
るのだ、
089
水
(
みづ
)
の
雨
(
あめ
)
は
昔
(
むかし
)
からちよいちよい
降
(
ふ
)
るが、
090
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
の
降
(
ふ
)
つた
例
(
ためし
)
はないぢやないか』
091
甲
『それでもこの
前
(
まへ
)
に、
092
エトナの
火山
(
くわざん
)
が
爆発
(
ばくはつ
)
した
時
(
とき
)
は、
093
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
つたぢやないか』
094
乙
『
馬鹿
(
ばか
)
云
(
い
)
へ、
095
あれは
火
(
ひ
)
の
岩
(
いは
)
が
降
(
ふ
)
つたのだい。
096
万寿山
(
まんじゆざん
)
とやらの
宣伝使
(
せんでんし
)
が、
097
天
(
てん
)
から
降
(
ふ
)
つた
様
(
やう
)
に
偉
(
えら
)
さうに
宣伝
(
せんでん
)
して
居
(
を
)
つたが、
098
是
(
これ
)
も
やつぱり
天
(
てん
)
から
降
(
ふ
)
つた
岩戸開
(
いはとあ
)
けとか、
099
岩戸閉
(
いはとし
)
めとか
云
(
い
)
ふぢやないか』
100
甲
『
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
らぬとも
限
(
かぎ
)
らぬよ。
101
この
間
(
あひだ
)
も
闇
(
くら
)
がり
紛
(
まぎ
)
れに
柱
(
はしら
)
に
行当
(
ゆきあた
)
つた
途端
(
とたん
)
に、
102
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
つたよ、
103
確
(
たしか
)
に
見
(
み
)
たもの、
104
降
(
ふ
)
らぬとは
言
(
い
)
へぬ』
105
乙
『そりや
貴様
(
きさま
)
、
106
柱
(
はしら
)
に
ぶつつかつ
て、
107
眼玉
(
めだま
)
から
火
(
ひ
)
を
出
(
だ
)
しやがつたのだ。
108
降
(
ふ
)
つたのぢやない、
109
打
(
う
)
つたのだらう。
110
地震
(
ぢしん
)
雷
(
かみなり
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
あ、
111
吾々
(
われわれ
)
神人
(
しんじん
)
は
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
裔
(
すゑ
)
だから、
112
吾々
(
われわれ
)
自身
(
じしん
)
そのものが
神
(
かみ
)
だ。
113
それで
自身
(
じしん
)
神也
(
かみなり
)
といふのだ、
114
さうして
自身
(
じしん
)
神也
(
かみなり
)
といふ
貴様
(
きさま
)
が、
115
眼
(
め
)
から
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
を
降
(
ふ
)
らしたのだ。
116
まあ
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に、
117
不思議
(
ふしぎ
)
と
化物
(
ばけもの
)
と
誠
(
まこと
)
のものはないといつても
ゑい
位
(
くらゐ
)
だ』
118
丙
(
へい
)
『ソンナ
話
(
はなし
)
はどうでもよいが、
119
この
間
(
あひだ
)
海
(
うみ
)
の
向
(
むか
)
ふに
大変
(
たいへん
)
な
戦争
(
せんそう
)
があつたぢやないか』
120
丁
(
てい
)
『ウン、
121
ソンナことを
聞
(
き
)
いたね。
122
其
(
その
)
時
(
とき
)
の
音
(
おと
)
だらうよ、
123
毎日
(
まいにち
)
々々
(
まいにち
)
ドンドン
云
(
い
)
ふのは』
124
丙
『
戦
(
たたか
)
ひが
終
(
す
)
んでから、
125
まだドンドン
音
(
おと
)
が
聞
(
きこ
)
えるが、
126
そりや
何
(
なん
)
かの
原因
(
げんいん
)
があるのだらう。
127
竜宮島
(
りうぐうじま
)
とやらには、
128
天
(
あま
)
の
真澄
(
ますみ
)
の
珠
(
たま
)
とか
潮満
(
しほみつ
)
潮干
(
しほひる
)
の
珠
(
たま
)
とかいふ
宝
(
たから
)
が
昔
(
むかし
)
から
隠
(
かく
)
してあるとかで、
129
ウラル
山
(
さん
)
のウラル
彦
(
ひこ
)
の
手下
(
てした
)
の
奴
(
やつ
)
らがその
珠
(
たま
)
を
奪
(
と
)
らうとして、
130
沢山
(
たくさん
)
の
舟
(
ふね
)
を
拵
(
こしら
)
へよつて、
131
闇
(
くら
)
がり
紛
(
まぎ
)
れに
攻
(
せ
)
め
付
(
つ
)
けよつたさうだ。
132
さうすると
沓島
(
くつじま
)
の
大海原
(
おほうなばら
)
彦
(
ひこの
)
神
(
かみ
)
とやらが、
133
海原
(
うなばら
)
とか
向腹
(
むかつぱら
)
とかを
立
(
た
)
ててその
真澄
(
ますみ
)
の
珠
(
たま
)
で
敵
(
てき
)
を
悩
(
なや
)
まさうとした。
134
しかしその
珠
(
たま
)
は
何
(
なん
)
にもならず、
135
たうとう
敵
(
てき
)
に
取
(
と
)
られてしまつたさうだよ。
136
そして
冠島
(
かむりじま
)
一名
(
いちめい
)
竜宮島
(
りうぐうじま
)
には
潮満
(
しほみつ
)
潮干
(
しほひる
)
の
珠
(
たま
)
が
隠
(
かく
)
してあつたさうだ。
137
それもまたウラル
彦
(
ひこ
)
の
手下
(
てした
)
の
奴
(
やつ
)
らが
攻
(
せ
)
めかけて
奪
(
と
)
らうとした。
138
ここの
守護神
(
しゆごじん
)
さまは、
139
敵
(
てき
)
の
襲来
(
しふらい
)
を
悩
(
なや
)
ます
積
(
つも
)
りで、
140
また
潮満
(
しほみつ
)
とか
潮干
(
しほひる
)
とかいふ
珠
(
たま
)
を
出
(
だ
)
して
防
(
ふせ
)
がうとした。
141
これも
亦
(
また
)
薩張
(
さつぱり
)
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
たず、
142
とうたう
冠島
(
かんむりじま
)
も
沓島
(
くつじま
)
も、
143
敵
(
てき
)
に
奪
(
と
)
られて
仕舞
(
しま
)
つたと
云
(
い
)
ふぢやないか。
144
珠々
(
たまたま
)
というても、
145
なにもならぬものだね』
146
丁
『そりや
定
(
き
)
まつた
話
(
はなし
)
だよ、
147
よう
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
よ。
148
真澄
(
ますみ
)
の
珠
(
たま
)
と
云
(
い
)
ふぢやないか。
149
マスミ
つたら、
150
魔
(
ま
)
の
住
(
す
)
んで
居
(
を
)
る
珠
(
たま
)
だ。
151
それを
沢山
(
たくさん
)
の
魔神
(
まがみ
)
が
寄
(
よ
)
つて
来
(
き
)
て
奪
(
と
)
らうとするのだもの、
152
合
(
あ
)
うたり
叶
(
かな
)
うたり、
153
三
(
み
)
ツ
口
(
くち
)
に
真子
(
しんこ
)
、
154
四
(
よ
)
ツ
口
(
くち
)
に
拍子木
(
ひやうしぎ
)
、
155
開
(
あ
)
いた
口
(
くち
)
に
牡丹餅
(
ぼたもち
)
、
156
男
(
をとこ
)
と
女
(
をんな
)
と
会
(
あ
)
うたやうなものだ。
157
ナンボ
海原
(
うなばら
)
とか
向腹立
(
むかつぱらだち
)
とかを
立
(
た
)
てた
海原彦
(
うなばらひこの
)
神
(
かみ
)
でも、
158
内外
(
うちそと
)
から
敵
(
てき
)
をうけて、
159
内外
(
うちそと
)
から
攻
(
せ
)
められて、
160
お
溜
(
たま
)
り
零
(
こぼ
)
しがあつたものぢやない。
161
また
潮満
(
しほみつ
)
とか
潮干
(
しほひる
)
とかの
珠
(
たま
)
も、
162
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
たなかつたと
聞
(
き
)
いたが、
163
よう
考
(
かんが
)
えて
見
(
み
)
よ、
164
塩
(
しほ
)
は
元来
(
ぐわんらい
)
鹹
(
から
)
いものだ、
165
そして
蜜
(
みつ
)
は
甘
(
あま
)
いものだ。
166
鹹
(
から
)
いものと
甘
(
あま
)
いものと
一緒
(
いつしよ
)
にしたつて
調和
(
てうわ
)
が
取
(
と
)
れないのは
当然
(
あたりまへ
)
だ。
167
また
潮干
(
しほひる
)
の
珠
(
たま
)
とか
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
は、
168
塩
(
しほ
)
に
蛭
(
ひる
)
といふ
事
(
こと
)
だ。
169
ソンナ
敵
(
かたき
)
同士
(
どうし
)
のものを
寄
(
よ
)
せて
潮満
(
しほみつ
)
の
珠
(
たま
)
とか、
170
潮干
(
しほひる
)
の
珠
(
たま
)
だとか
一体
(
いつたい
)
わけがわからぬぢやないかい。
171
負
(
ま
)
けるのは
当然
(
あたりまへ
)
だよ。
172
その
珠
(
たま
)
の
性根
(
しやうね
)
とやらを、
173
どつと
昔
(
むかし
)
のその
昔
(
むかし
)
に
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
とかいふどえらい
神
(
かみ
)
があつて、
174
それをシナイ
山
(
ざん
)
とかいふ
山
(
やま
)
の
頂上
(
てつぺん
)
に
隠
(
かく
)
しておいた。
175
それを
竹熊
(
たけくま
)
とかいふ
悪
(
わる
)
い
奴
(
やつ
)
がをつてふんだくらうとして、
176
偉
(
えら
)
い
目
(
め
)
にあうたといふこと。
177
しかしながら、
178
聖地
(
せいち
)
の
神
(
かみ
)
共
(
ども
)
は
勿体
(
もつたい
)
ぶつて、
179
一輪
(
いちりん
)
の
秘密
(
ひみつ
)
とか
一輪
(
いちりん
)
の
経綸
(
しぐみ
)
とかいつて
威張
(
ゐば
)
つてをつたが、
180
とうとうその
一輪
(
いちりん
)
の
秘密
(
ひみつ
)
が
ばれ
て、
181
ウラル
彦
(
ひこ
)
が
嗅
(
か
)
ぎつけ、
182
第一番
(
だいいちばん
)
に
竜宮島
(
りうぐうじま
)
の
珠
(
たま
)
をふんだくつて、
183
直
(
すぐ
)
にその
山
(
やま
)
の
御
(
ご
)
性念
(
しやうねん
)
を
引張
(
ひつぱ
)
り
出
(
だ
)
さうと
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
攻
(
せ
)
めかかつた。
184
その
時
(
とき
)
シナイ
山
(
ざん
)
とやらを
守
(
まも
)
つてゐた
貴治別
(
たかはるわけ
)
とかいふ
司
(
かみ
)
が、
185
敵軍
(
てきぐん
)
の
頂辺
(
てつぺん
)
から、
186
その
御
(
ご
)
性念
(
しやうねん
)
の
神徳
(
しんとく
)
を
現
(
あら
)
はして
岩石
(
がんせき
)
を
降
(
ふ
)
らした。
187
ウラル
彦
(
ひこ
)
の
幕下
(
ばくか
)
は
とうとう
これに
屁古垂
(
へこた
)
れよつて、
188
何
(
なん
)
にもしないで、
189
逃
(
に
)
げ
帰
(
かへ
)
つたと
言
(
い
)
ふことだ。
190
それで
攻撃
(
こうげき
)
を
一寸
(
ちよつと
)
もシナイ
山
(
ざん
)
といふのだ』
191
甲
(
かふ
)
『
馬鹿
(
ばか
)
にすな、
192
人
(
ひと
)
に
落話
(
おとしばなし
)
を
聞
(
き
)
かせよつて、
193
もうもう
行
(
ゆ
)
かうかい。
194
コンナ
奴
(
やつ
)
に
相手
(
あひて
)
になつてゐると、
195
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてしまふワイ。
196
それそれ、
197
またど
偉
(
えら
)
い
声
(
こゑ
)
が
聞
(
きこ
)
えてきた。
198
脚下
(
あしもと
)
の
明
(
あか
)
るいうちに
何処
(
どこ
)
なと
逃
(
に
)
げようぢやないか』
199
乙
(
おつ
)
『
逃
(
に
)
げようたつて、
200
吾々
(
われわれ
)
の
乗
(
の
)
つてゐる
大地
(
だいち
)
が
動
(
うご
)
いてをるのだもの、
201
何処
(
どこ
)
へ
逃
(
に
)
げたつて
同
(
おな
)
じことぢやないか』
202
雨
(
あめ
)
は
益々
(
ますます
)
激
(
はげ
)
しく、
203
地鳴
(
ぢな
)
りは
刻々
(
こくこく
)
に
強烈
(
きやうれつ
)
になつて
来
(
き
)
た。
204
一同
(
いちどう
)
は
真青
(
まつさを
)
な
顔
(
かほ
)
して、
205
四方
(
しはう
)
八方
(
はつぱう
)
に
眼
(
まなこ
)
を
配
(
くば
)
り、
206
忽
(
たちま
)
ち
不安
(
ふあん
)
の
雲
(
くも
)
に
包
(
つつ
)
まるる
折
(
をり
)
しも、
207
林
(
はやし
)
の
茂
(
しげ
)
みを
別
(
わ
)
けて、
208
簑笠
(
みのかさ
)
脚絆
(
きやはん
)
の
軽装
(
けいさう
)
をした
宣伝使
(
せんでんし
)
が
涼
(
すず
)
しき
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げて、
209
宣伝使
『
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
千尋
(
ちひろ
)
の
海
(
うみ
)
は
干
(
かわ
)
くとも
210
世界
(
せかい
)
は
泥
(
どろ
)
に
浸
(
ひた
)
るとも
誠
(
まこと
)
の
力
(
ちから
)
は
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ』
211
といふ
宣伝歌
(
せんでんか
)
が
聞
(
きこ
)
え
始
(
はじ
)
めたり。
212
一同
(
いちどう
)
は
耳
(
みみ
)
を
澄
(
す
)
ましてその
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
聞
(
き
)
き
入
(
い
)
りにける。
213
(
大正一一・一・一四
旧大正一〇・一二・一七
藤原勇造
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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