霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二三章 (かみ)御綱(みつな)〔二二三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻 篇:第4篇 救世の神示 よみ(新仮名遣い):きゅうせいのしんじ
章:第23章 神の御綱 よみ(新仮名遣い):かみのみつな 通し章番号:223
口述日:1922(大正11)年01月10日(旧12月13日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年4月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
聖地エルサレムが崩壊し、八王大神らがアーメニヤに逐電した後、橄欖山の神殿は鳴動し、竜宮城の三重の金殿が空中に向かって延長し、上端は東西に伸びて丁字型の金橋を形作った。
この金橋は緩やかに回転し、橋の各部から美しい細い金色の霊線が発生して、柳のように地上に垂下した。霊線の先には、金・銀・銅・鉄・鉛などの鉤がついていた。これを「神の御綱」、または「救ひの鉤」という。
中空に金橋が伸びて回転する様を見て、地上の神人らは怪しみ不安の念にかられた。宣伝使たちは各地を回って、教えを受け入れ正道に帰順した神人には、ひそかに見えない「神」の印をつけて歩いた。
しかし、ウラル彦の体主霊従の宣伝歌も勢いを得て、これに狂惑される神人らも多数あった。
そんな中、「神」の字がつけられた神人は、金橋の霊線の鉤にかけられて中空に引き上げられるものが多数出てきた。引き上げられるものの中にも、行いや心がけに応じて、苦しみつつ引っかけられるものもあれば、帯に鉤がかかって易々と金橋に上るものもあった。
中には耳、鼻、あご、首、腕などを鉤にかけられ、苦しみの余り地上に落下してしまうものも沢山に現れた。
このとき、天橋には第二の銀色の橋があらわれ、銀色の霊線を地上に垂らし、中の身魂の神人を引っ掛け始めた。また同じく銅色の橋が銅色の霊線を垂らし、同様に相応の身魂の神人らを引っ掛け上げ始めた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-06-01 14:48:22 OBC :rm0523
愛善世界社版:135頁 八幡書店版:第1輯 565頁 修補版: 校定版:137頁 普及版:60頁 初版: ページ備考:
001 聖地(せいち)ヱルサレムは常世彦(とこよひこ)002常世姫(とこよひめ)らの暴政(ばうせい)結果(けつくわ)003天地(てんち)神明(しんめい)(いか)らしめ、004怪異(くわいい)続出(ぞくしゆつ)して変災(へんさい)しきりにいたり、005(つひ)にアーメニヤに、006八王(やつわう)大神(だいじん)部下(ぶか)神々(かみがみ)とともに逐電(ちくでん)し、007エデン(じやう)もまた焼尽(せうじん)し、008竜宮城(りうぐうじやう)もまた祝融子(しゆくゆうし)見舞(みま)はれ烏有(ういう)()し、009橄欖山(かんらんざん)神殿(しんでん)鳴動(めいどう)し、010三重(みへ)金殿(きんでん)際限(さいげん)もなく中空(ちうくう)にむかつて延長(えんちやう)し、011上端(じやうたん)において東西(とうざい)一直線(いつちよくせん)延長(えんちやう)して丁字形(ていじけい)金橋(きんけう)をなし、012黄金橋(わうごんけう)もまた地底(ちてい)より動揺(どうえう)して(にじ)のごとく上空(じやうくう)(のぼ)り、013漸次(ぜんじ)稀薄(きはく)となり、014大空(たいくう)(おい)(つひ)にその(かげ)(ぼつ)して(しま)つた。
015 丁字形(ていじけい)金橋(きんけう)は、016(ひがし)より(みなみ)017西(にし)018(きた)(ゆる)やかに廻転(くわいてん)(はじ)めた。019さうして金橋(きんけう)各部(かくぶ)よりは、020(うる)はしき(ほそ)金色(こんじき)霊線(れいせん)所々(ところどころ)発生(はつせい)し、021地球(ちきう)上面(じやうめん)垂下(すゐか)すること(あたか)糸柳(いとやなぎ)(えだ)のごとくであつた。022さうして()金色(こんじき)霊線(れいせん)終点(しうてん)には、023(きん)(ぎん)(どう)(てつ)(なまり)(とう)(かぎ)一々(いちいち)附着(ふちやく)されてある。024これを『(かみ)御綱(みつな)』ともいひ、025または『(すく)いの(かぎ)』ともいふ。
026 言触(ことぶれの)(かみ)遠近(ゑんきん)区別(くべつ)なく山野(さんや)都鄙(とひ)跋渉(ばつせふ)し、027櫛風(しつぷう)沐雨(もくう)028心身(しんしん)()しまず天教山(てんけうざん)神示(しんじ)諸方(しよはう)宣伝(せんでん)しはじめた。029さうしてその宣伝(せんでん)随喜(ずゐき)渇仰(かつかう)して、030日月(じつげつ)殊恩(しゆおん)感謝(かんしや)し、031正道(せいだう)帰順(きじゆん)する神人(しんじん)には、032おのおのその(かしら)に『(かみ)』の()記号(しるし)()けておいた。033されど()けられた(もの)も、034()けられない反抗者(はんかうしや)も、035これに気付(きづ)くものは一柱(ひとはしら)もなかつた。
036 中空(ちうくう)金橋(きんけう)廻転(くわいてん)し、037金色(こんじき)霊線(れいせん)各所(かくしよ)より放射(はうしや)するを()て、038地上(ちじやう)神人(しんじん)最初(さいしよ)(これ)(あや)しみ、039天地(てんち)大変動(だいへんどう)(かみ)警告(けいこく)として、040心中(しんちう)不安(ふあん)恐怖(きようふ)(ねん)()られて、041(てん)(むか)ひ、042何者(なにもの)かの(すく)ひを(もと)むるごとく、043合掌(がつしやう)跪拝(きはい)しつつあつた。044しかるに()(かさ)ね、045(つき)()ゆるにつれて、046これを(すこ)しも(あや)しむものなく、047あたかも日々(ひび)太陽(たいやう)(ひがし)より()でて西(にし)()るもののごとく、048ただ普通(ふつう)現象(げんしやう)として(これ)蔑視(べつし)(やうや)心魂(しんこん)(ゆる)み、049(ふたた)(かみ)無視(むし)するの傾向(けいかう)(しやう)じてきた。
050 このとき天道別(あまぢわけの)(みこと)051天真道彦(あめのまみちひこの)(かみ)052月照彦(つきてるひこの)(かみ)053磐戸別(いはとわけの)(かみ)054足真彦(だるまひこの)(かみ)055祝部(はふりべの)(かみ)056太田(おほたの)(かみ)その()諸神(しよしん)は、057昼夜(ちうや)間断(かんだん)なく予言(よげん)警告(けいこく)天下(てんか)宣布(せんぷ)しつつあつた。
058 されどウラル(ひこ)体主(たいしゆ)霊従(れいじう)(てき)宣伝歌(せんでんか)に、059あまたの神人(かみがみ)らは誑惑(けうわく)され、060かつ(おほい)にこの(うた)歓迎(くわんげい)し、061(いた)(ところ)神人(しんじん)山野(さんや)都鄙(とひ)区別(くべつ)なく、
 
062()めよ(さわ)げよ一寸先(いつすんさき)(やみ)
063 (やみ)(あと)には(つき)()
064 時鳥(ほととぎす)(こゑ)()けども姿(すがた)()せぬ
065 姿(すがた)()せぬは()(おに)か』
 
066(さか)んに(うた)ひ、067酒色(しゆしよく)色情(しきじやう)(よく)()られ、068暴飲(ばういん)暴食(ばうしよく)069淫靡(いんび)(かぜ)四方(しはう)吹捲(ふきまく)つた。
070 言触(ことぶれの)(かみ)苦心(くしん)惨憺(さんたん)して教化(けうくわ)結果(けつくわ)071()たる神人(しんじん)頭部(とうぶ)に『(かみ)』の()記号(しるし)附着(ふちやく)されたる神人(しんじん)は、072大空(おほぞら)金橋(きんけう)より落下(らくか)する金色(こんじき)霊線(れいせん)末端(まつたん)なる『(すく)ひの(かぎ)』にかけられ、073中空(ちうくう)舞上(まひあが)るもの、074引揚(ひきあげ)らるるもの、075()数十(すうじゆう)となく(あら)はれてきた。076八百万(やほよろづ)神人(かみ)(なか)において、077()幾十(いくじふ)(はしら)神人(しんじん)(すく)はれしは、078あたかも九牛(きうぎう)一毛(いちまう)()かざる(かず)である。
079 この(かぎ)にかかりたる神人(しんじん)は、080上中下(じやうちうげ)身魂(みたま)(なか)において、081(もつと)純粋(じゆんすゐ)にして、082(かみ)より(えら)ばれたものである。083(おな)引揚(ひきあ)げらるる神人(しんじん)のなかにも、084直立(ちよくりつ)して『()(づら)』をなし、085傲然(がうぜん)として(かしら)(もた)げ、086鼻高々(はなたかだか)大地(だいち)(あゆ)み、087(また)(かた)にて(かぜ)をきる神人(しんじん)は、088(みみ)089(はな)090(あご)091(くび)092(うで)などを()(かぎ)()けられ、093引揚(ひきあ)げらるる途中(とちう)非常(ひじやう)(くる)しみを(かん)じつつあるのが()えた。094また俯向(うつむ)いて事業(じげふ)勉励(べんれい)し、095一意(いちい)専心(せんしん)(かみ)(しん)じ、096(した)()のつく(かみ)は、097(こし)(おび)にその(かぎ)(かか)つて(すこ)しの(くる)しみもなく、098金橋(きんけう)(うへ)()()げられるのであつた。099その()身体(しんたい)各所(かくしよ)を、100地上(ちじやう)神人(しんじん)行動(かうどう)()つて()けられ金橋(きんけう)(うへ)(すく)()げらるるその有様(ありさま)は、101千差(せんさ)万別(ばんべつ)である。102(なか)には(くる)しみに()へかねて、103折角(せつかく)もう一息(ひといき)といふところにて(あご)がはづれ、104(みみ)ちぎれ、105(まなこ)(くら)み、106(うで)をれ、107(はな)まがりなどして、108ふたたび地上(ちじやう)落下(らくか)し、109神徳(しんとく)(はづ)れる(もの)沢山(たくさん)(あら)はれた。110その(なか)にも(あたま)(ひく)くし、111(しも)(あは)れみ、112俯向(うつむ)きて()神人(かみがみ)下座(しもざ)()き、113せつせ神業(しんげふ)をはげむものは、114完全(くわんぜん)天上(てんじやう)金橋(きんけう)(すく)()げられた。
115 このとき天橋(てんけう)には、116第二(だいに)銀色(ぎんいろ)(はし)117金橋(きんけう)とおなじく左右(さいう)延長(えんちやう)し、118また()各所(かくしよ)よりは銀色(ぎんいろ)霊線(れいせん)地上(ちじやう)垂下(すゐか)し、119末端(まつたん)(かぎ)にて『(ちう)身魂(みたま)』の神人(しんじん)を、120漸次(ぜんじ)(まへ)のごとくにして(すく)()げるのを()た。
121 (つぎ)には(おな)じく銅色(どうしよく)(はし)左右(さいう)発生(はつせい)して、122(まへ)のごとく東西(とうざい)延長(えんちやう)し、123銅橋(どうけう)各所(かくしよ)より(また)もや銅色(どうしよく)霊線(れいせん)地上(ちじやう)垂下(すゐか)し、124その末端(まつたん)(かぎ)にて(えら)まれたる地上(ちじやう)神人(しんじん)を、125天橋(てんけう)(うへ)引揚(ひきあ)ぐること以前(いぜん)のごとく、126完全(くわんぜん)(あが)()るもあり、127中途(ちうと)落下(らくか)するもあり、128せつかく()けられし()(つな)129()(かぎ)をはづして地上(ちじやう)より遁去(とんきよ)するもあつた。
救ひの鈎
[#図 救ひの鈎]
130 ()をもつて(しめ)せば、131前図(ぜんづ)のとほりである。
132大正一一・一・一〇 旧大正一〇・一二・一三 外山豊二録)
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