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第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
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第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
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第56巻(未の巻)
序文
総説
第1篇 自愛之柵
01 神慮
〔1431〕
02 恋淵
〔1432〕
03 仇花
〔1433〕
04 盗歌
〔1434〕
05 鷹魅
〔1435〕
第2篇 宿縁妄執
06 高圧
〔1436〕
07 高鳴
〔1437〕
08 愛米
〔1438〕
09 我執
〔1439〕
第3篇 月照荒野
10 十字
〔1440〕
11 惚泥
〔1441〕
12 照門颪
〔1442〕
13 不動滝
〔1443〕
14 方岩
〔1444〕
第4篇 三五開道
15 猫背
〔1445〕
16 不臣
〔1446〕
17 強請
〔1447〕
18 寛恕
〔1448〕
19 痴漢
〔1449〕
20 犬嘘
〔1450〕
余白歌
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序文
(
じよぶん
)
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第56巻 真善美愛 未の巻
篇:
前付
よみ(新仮名遣い):
章:
序文
よみ(新仮名遣い):
じょぶん
通し章番号:
口述日:
1923(大正12)年03月14日(旧01月27日)
口述場所:
竜宮館
筆録者:
口述者(出口王仁三郎)
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年5月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
瑞月王仁が横臥したままこの物語を神示にしたがい口述するのを見て、大本人の中にいろいろの批評をする人がいる。謹厳な霊界のありさまを発表するのに行儀が悪い、真実の事は伝えられまい、一読すべき価値のないものだ、と。
もちろん神様としては、口述者の肉体を端座させてお伝えされたきはもっともである。しかし瑞月は一昨年以来非常に健康を害し、日夜病気に苦しみ、とうてい一時間と座っていることができない状態であった。
しかし思想の悪潮流が天下に氾濫するこの際、口述者が健康に復するのを待っていることはできないと、神様はやむを得ず変則的方法を一時おとりになったということである。
王仁は二六時中、たくさんの信者が病気平癒を覚知で祈る声が耳に聞こえてきて、その苦痛の幾分かを助けているのである。瑞月王仁が病魔と戦いながら、孜々として神業の一端に奉仕する苦衷を察せない人が、右の非難や攻撃をさるるのはむしろ当然であろう。
昨年、キリスト教信者の某氏が、神典を寝ながら口述するのは不都合ではないか、と詰問された。瑞月は、社会の潮流が横道ばかりを行っているので、俗界の人に交じって共に活動するためには、神意に反しなければならないこともある。また横臥して静かに宇宙の真理を考えて誠の解釈をなしているのである。また、横臥して目をつぶるというのは、現界はとても見て居られない有様であるという謎でもある、と答えておいた。
これは一種の詭弁でもありましょうが、実際に事を言えば、今日の世態を傍観することができないため、やむを得ず病躯を駆って世のため道のために犠牲的に立ち働いているのである。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm560001
愛善世界社版:
前付 1頁
八幡書店版:
第10輯 143頁
修補版:
校定版:
前付 1頁
普及版:
前付 1頁
初版:
ページ備考:
001
瑞月
(
ずゐげつ
)
王仁
(
おに
)
が
横臥
(
わうぐわ
)
したまま、
002
この
物語
(
ものがたり
)
を
神示
(
しんじ
)
に
従
(
したが
)
ひ
口述
(
こうじゆつ
)
せるを
見
(
み
)
て、
003
大本人
(
おほもとじん
)
の
中
(
なか
)
に
色々
(
いろいろ
)
の
批評
(
ひひやう
)
を
下
(
くだ
)
して
居
(
ゐ
)
る
方々
(
かたがた
)
があります。
004
役員
(
やくゐん
)
も
信者
(
しんじや
)
も
又
(
また
)
長屋
(
ながや
)
の
主人
(
しゆじん
)
までも、
005
口
(
くち
)
を
揃
(
そろ
)
へて……
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
とも
在
(
あ
)
らうものが、
006
謹厳
(
きんげん
)
なるべき
霊界
(
れいかい
)
の
有様
(
ありさま
)
を
発表
(
はつぺう
)
するに
際
(
さい
)
し
行儀
(
ぎやうぎ
)
の
悪
(
わる
)
い
寝
(
ね
)
そべつてどうして
真実
(
しんじつ
)
の
事
(
こと
)
が
伝
(
つた
)
へられるものか。
007
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
手続
(
てつづき
)
に
由
(
よ
)
つて
成
(
な
)
りし
著書
(
ちよしよ
)
は
一読
(
いちどく
)
すべき
価値
(
かち
)
の
無
(
な
)
いものだ……と
謂
(
ゐ
)
つて
一口
(
ひとくち
)
に
毀
(
こぼ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
人
(
ひと
)
もあります。
008
勿論
(
もちろん
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
としては
口述者
(
こうじゆつしや
)
の
肉体
(
にくたい
)
を
行儀
(
ぎやうぎ
)
よく
端坐
(
たんざ
)
させておいて
御
(
お
)
伝
(
つた
)
へ
遊
(
あそ
)
ばされ
度
(
た
)
きは
最
(
もつと
)
もで
在
(
あ
)
りませう。
009
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
瑞月
(
ずゐげつ
)
は
一昨年
(
いつさくねん
)
以来
(
いらい
)
非常
(
ひじやう
)
に
健康
(
けんかう
)
を
害
(
がい
)
し、
010
日夜
(
にちや
)
病気
(
びやうき
)
に
苦
(
くるし
)
み
悩
(
なや
)
み
到底
(
たうてい
)
一
(
いち
)
時間
(
じかん
)
と
坐
(
すわ
)
つて
居
(
を
)
ることの
出来
(
でき
)
ない
状態
(
じやうたい
)
でありました。
011
この
肉体
(
にくたい
)
の
健康
(
けんかう
)
に
復
(
ふく
)
するを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
やうものなれば
何時
(
いつ
)
になるか
判
(
わか
)
らない。
012
夫
(
そ
)
れでは
数多
(
あまた
)
の
信者
(
しんじや
)
や
世界
(
せかい
)
の
人々
(
ひとびと
)
に
対
(
たい
)
して
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
仁慈
(
じんじ
)
の
御
(
お
)
思召
(
ぼしめし
)
を
宣伝
(
せんでん
)
する
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ。
013
思想
(
しさう
)
の
悪潮流
(
あくてうりう
)
は
天下
(
てんか
)
に
氾濫
(
はんらん
)
し
殆
(
ほとん
)
ど
泥海
(
どろうみ
)
と
化
(
くわ
)
せむとするこの
際
(
さい
)
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
猶予
(
いうよ
)
する
訳
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かない。
014
仁慈
(
じんじ
)
深
(
ふか
)
き
大神
(
おほかみ
)
は
世界
(
せかい
)
万民
(
ばんみん
)
を
救
(
すく
)
ひ
至治
(
しち
)
太平
(
たいへい
)
の
神代
(
かみよ
)
を
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
築
(
きづ
)
き
上
(
あ
)
げ、
015
万有
(
ばんいう
)
一切
(
いつさい
)
を
天国
(
てんごく
)
の
楽園
(
らくゑん
)
に
遊
(
あそ
)
ばしめ、
016
地獄
(
ぢごく
)
の
惨状
(
さんじやう
)
より
救
(
すく
)
はむとの
御
(
お
)
考
(
かんが
)
へより、
017
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ずして、
018
変則
(
へんそく
)
的
(
てき
)
方法
(
はうはふ
)
を
一
(
いち
)
時
(
じ
)
お
採
(
と
)
りになつたのであります。
019
神
(
かみ
)
の
仁慈
(
じんじ
)
は
到底
(
たうてい
)
人間
(
にんげん
)
の
計
(
はか
)
り
知
(
し
)
るべき
限
(
かぎ
)
りではない。
020
中
(
なか
)
には……
瑞月
(
ずゐげつ
)
は
神
(
かみ
)
に
仕
(
つか
)
ふる
身
(
み
)
なれば
二六
(
にろく
)
時中
(
じちう
)
極
(
きは
)
めて
壮健
(
さうけん
)
にして
病気
(
びやうき
)
などに
犯
(
おか
)
さるべき
道理
(
だうり
)
が
無
(
な
)
い、
021
それに
日夜
(
にちや
)
病気
(
びやうき
)
に
苦
(
くる
)
しんで
居
(
を
)
るのは
何
(
なに
)
か
御
(
ご
)
神慮
(
しんりよ
)
に
叶
(
かな
)
はない
事
(
こと
)
が
有
(
あ
)
るのに
違
(
ちが
)
ひない。
022
そんな
神慮
(
しんりよ
)
に
叶
(
かな
)
はない
人
(
ひと
)
の
口
(
くち
)
から
喋
(
しやべ
)
つた
寝言
(
ねごと
)
を
聞
(
き
)
いて
何
(
なん
)
にするか……と
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
る
人
(
ひと
)
もチヨコチヨコあるやうに
聞
(
き
)
いて
居
(
を
)
りますが、
023
王仁
(
おに
)
は
二六
(
にろく
)
時中
(
じちう
)
沢山
(
たくさん
)
の
信者
(
しんじや
)
の
病気
(
びやうき
)
平癒
(
へいゆ
)
を
各地
(
かくち
)
に
於
(
おい
)
て
祈
(
いの
)
る
声
(
こゑ
)
が
耳
(
みみ
)
に
聞
(
きこ
)
え
来
(
く
)
ると
共
(
とも
)
に、
024
その
苦痛
(
くつう
)
の
幾分
(
いくぶん
)
かを
助
(
たす
)
けて
居
(
を
)
るのだから、
025
大本
(
おほもと
)
信者
(
しんじや
)
に
病人
(
びやうにん
)
の
絶滅
(
ぜつめつ
)
せない
限
(
かぎ
)
りは、
026
瑞月
(
ずゐげつ
)
王仁
(
おに
)
の
肉体
(
にくたい
)
は
断
(
だん
)
じて
健康体
(
けんかうたい
)
に
復
(
ふく
)
する
事
(
こと
)
はありませぬ。
027
瑞月
(
ずゐげつ
)
王仁
(
おに
)
が
病気
(
びやうき
)
病魔
(
びやうま
)
と
戦
(
たたか
)
いながら、
028
孜子
(
しし
)
として
神業
(
しんげふ
)
の
一端
(
いつたん
)
に
奉仕
(
ほうし
)
するその
苦衷
(
くちう
)
を
察
(
さつ
)
せない
人々
(
ひとびと
)
は
右様
(
みぎやう
)
の
批難
(
ひなん
)
や
攻撃
(
こうげき
)
をさるるのは
寧
(
むし
)
ろ
当然
(
たうぜん
)
でありませう。
029
昨年
(
さくねん
)
未信者
(
みしんじや
)
併
(
しか
)
も
基督教
(
キリストけう
)
信者
(
しんじや
)
の
某氏
(
ぼうし
)
が
瑞月
(
ずゐげつ
)
に
向
(
むか
)
つて……
霊界
(
れいかい
)
物語
(
ものがたり
)
を
寝
(
ね
)
ながら
口述
(
こうじゆつ
)
するのは
不都合
(
ふつがふ
)
ではないか……と
詰問
(
きつもん
)
された
事
(
こと
)
がありました。
030
瑞月
(
ずゐげつ
)
はその
時
(
とき
)
左記
(
さき
)
のやうな
事
(
こと
)
を
答
(
こた
)
へて
置
(
お
)
きました。
031
……
現代
(
げんだい
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
人間
(
にんげん
)
様
(
さま
)
は
何
(
いづ
)
れも
大道
(
だいだう
)
を
直立
(
ちよくりつ
)
して
歩行
(
ほかう
)
活動
(
くわつどう
)
して
居
(
ゐ
)
ながら、
032
蟹
(
かに
)
のやうに
神意
(
しんい
)
に
反
(
はん
)
せる
横道
(
よこみち
)
ばかりを
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るぢやありませぬか。
033
社会
(
しやくわい
)
の
潮流
(
てうりう
)
は
滔々
(
たうたう
)
として
横流
(
わうりう
)
して
居
(
ゐ
)
る、
034
河
(
かは
)
の
水
(
みづ
)
も
潮水
(
しほみづ
)
も
皆
(
みな
)
横
(
よこ
)
に
流
(
なが
)
れて
居
(
ゐ
)
る。
035
夫
(
そ
)
れ
故
(
ゆゑ
)
、
036
俗界
(
ぞくかい
)
の
人々
(
ひとびと
)
に
交
(
まじ
)
つて
共
(
とも
)
に
活動
(
くわつどう
)
せむと
思
(
おも
)
へば
神意
(
しんい
)
に
反
(
はん
)
したる
行動
(
かうどう
)
を
取
(
と
)
らなければならぬ。
037
かう
謂
(
ゐ
)
へば
余
(
あま
)
り
消極
(
せうきよく
)
的
(
てき
)
だと
又
(
また
)
言
(
い
)
はるるかは
知
(
し
)
らぬが、
038
横臥
(
わうぐわ
)
して
静
(
しづか
)
に
宇宙
(
うちう
)
の
真理
(
しんり
)
を
考
(
かんが
)
へ
神意
(
しんい
)
に
背
(
そむ
)
かざる
誠
(
まこと
)
の
解釈
(
かいしやく
)
をなし、
039
神教
(
しんけう
)
宣伝使
(
せんでんし
)
としての
公平
(
こうへい
)
なる
判断
(
はんだん
)
を
為
(
な
)
し、
040
社会
(
しやくわい
)
の
活動者
(
くわつどうしや
)
を
大神
(
おほかみ
)
の
愛護
(
あいご
)
の
下
(
もと
)
に
立派
(
りつぱ
)
に
能
(
よ
)
く
立
(
た
)
ち
働
(
はたら
)
かしめむとする
為
(
ため
)
である。
041
又
(
また
)
横
(
よこ
)
に
寝
(
ね
)
て
王仁
(
おに
)
が
働
(
はたら
)
くと
云
(
い
)
つたのは、
042
眼
(
め
)
を
塞
(
ふさ
)
ぎ
眠
(
ねむ
)
ると
云
(
い
)
ふの
謎
(
なぞ
)
である。
043
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじう
)
の
現代人
(
げんだいじん
)
の
行動
(
かうどう
)
は
正
(
ただ
)
しき
人間
(
にんげん
)
としては
真面目
(
まじめ
)
に
眼
(
め
)
を
開
(
あ
)
けて
見
(
み
)
ては
居
(
を
)
られない。
044
一切
(
いつさい
)
の
自我心
(
じがしん
)
を
捨
(
す
)
て
安静
(
あんせい
)
安眠
(
あんみん
)
の
境地
(
きやうち
)
に
立
(
た
)
つて
些
(
すこ
)
しも
偏
(
へん
)
せず、
045
宇宙
(
うちう
)
精神
(
せいしん
)
の
真髄
(
しんずゐ
)
を
探
(
さぐ
)
つて
之
(
これ
)
を
世人
(
せじん
)
に
伝
(
つた
)
へむ
為
(
ため
)
に、
046
霊界
(
れいかい
)
物語
(
ものがたり
)
を
著
(
あら
)
はして
居
(
ゐ
)
るのである。
047
地上
(
ちじやう
)
を
横流
(
わうりう
)
する
河水
(
かすゐ
)
は
滔々
(
たうたう
)
として
些
(
すこ
)
しも
淹滞
(
えんたい
)
せない。
048
併
(
しか
)
し
士
(
し
)
農
(
のう
)
工
(
こう
)
商
(
しやう
)
に
従事
(
じゆうじ
)
する
活人
(
くわつじん
)
は、
049
無論
(
むろん
)
立
(
た
)
つて
働
(
はたら
)
かねばならないのは
当然
(
たうぜん
)
であることを
心得
(
こころえ
)
て
貰
(
もら
)
ひたい……
050
と
云
(
い
)
つた
事
(
こと
)
がある。
051
要
(
えう
)
するに
之
(
これ
)
は
一種
(
いつしゆ
)
の
詭弁
(
きべん
)
でもありませうが、
052
実際
(
じつさい
)
のことを
言
(
い
)
へば
今日
(
こんにち
)
の
世態
(
せたい
)
を
見
(
み
)
て
吾々
(
われわれ
)
は
傍観
(
ばうくわん
)
する
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ない。
053
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず、
054
病躯
(
びやうく
)
を
駆
(
か
)
つて
世
(
よ
)
の
為
(
ため
)
道
(
みち
)
の
為
(
ため
)
に
犠牲
(
ぎせい
)
的
(
てき
)
に
立
(
た
)
ち
働
(
はたら
)
いて
居
(
を
)
るのであります。
055
何程
(
なにほど
)
寝物語
(
ねものがたり
)
だと
謂
(
ゐ
)
つても
其
(
その
)
内容
(
ないよう
)
は
決
(
けつ
)
して
眠
(
ねむ
)
つては
居
(
ゐ
)
ないことを
茲
(
ここ
)
に
告白
(
こくはく
)
しておきます。
056
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
057
蟹
(
かに
)
が
行
(
ゆ
)
く
横
(
よこ
)
さの
道
(
みち
)
を
歩
(
あゆ
)
むより
058
横
(
よこ
)
に
立
(
た
)
ちつつ
道
(
みち
)
を
たて
行
(
ゆ
)
く
059
大正十二年三月十四日
060
於竜宮館
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