霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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総説(そうせつ)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第56巻 真善美愛 未の巻 篇:前付 よみ(新仮名遣い):
章:総説 よみ(新仮名遣い):そうせつ 通し章番号:
口述日:1923(大正12)年03月14日(旧01月27日) 口述場所:竜宮館 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年5月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
人生の目的は決して現界の幸福と歓楽を味わうのみではない。すべての人間は幸福と歓楽に執着し、苦悩と災厄を免れようとのみ焦慮し熱中しているようだ。しかし神様が人間を世界に創造し給うた使命は、決して人間が現界における生涯の安逸をはからしむるが如き浅薄なものではない。
人間は神様の目的経綸をよくよく考察して、どこまでも善徳を積み信真の光をあらわし神の生き宮、天地経綸の御使いとなって三界のために大々的に活動せなくてはならないものである。
人間には直接天国より天人の霊子を下して生まれしめ給うたものもあり、あるいは他の動物から霊化して生まれたものもある。
大神は初めて世界に生物を造り給うや、ばい菌に始まり、蘚苔となり、草木となり、進んで動物を造り給うた。虫、魚、貝、鳥、獣、最後に人間を生み出し給い、神は自ら生物を改良して、動物産生の終わりにすべての長所を具備して理想のままに人間を造られたという学者もある。動物発生の前後に関する問題は、霊界物語を読まれた読者の判断に任せることとする。
すべて人間は大神の無限の力を賦与され知能を授けられている以上は、日夜これを研いて啓発し、神の境域に到達し得る資質を具有しているものである。すべての生き物は生まれては死し、死しては生まれる。神は同じ神業を繰り返させ給う。人間の生死問題も宇宙の主宰なる大神の目よりご覧になる時は、万年の昔も万年の未来も少しも変わりはない。
生の本体は、煎じ詰めれば単に一体の変化に過ぎない。人間もこの変化を免れることはできない。すべて生物に死の関門があるのは、神様が進化の手段として施し給うところの神の御自愛である。死は生物のもっとも悲哀とするところなれども、これまた惟神の摂理である。
しかし人間は他の動物と異なり死後はじめて霊界に入り復活して天国の生涯を営むものであれば、人間の現肉体の生命はただその準備に他ならないことを知らねばならぬ。
人間社会において往古より今日に至るまで霊魂の帰着について迷うこと久かった。しかし未だ一つとして徹底的に宇宙の真相、人生の本義を説いたものはない。弥勒出現成就して初めて苦集滅道を説き三界を照破し道法礼節を開示す、とは先聖すでに言う所である。
人は天地経綸の奉仕者にしていわゆる天地の花であり、神の生き宮たる以上は、単に他の動物のごとく卑劣なるものではない。神に代わって天地のために活動すべきものである。
王仁がこの物語を口述する趣旨もまた人生の本義を世人に覚悟せしめ、三五教の真相を天下に照会し、時代の悪弊を祓い清め地上に天国を建て、人間の死後は直ちに天界に復活し人生の大本分を尽くさしめ、神の御目的に叶わしめんとするの微意にほかならない。
附言
金剛不壊の如意宝珠は、大本教の宣伝使・湯浅仁斎氏の紹介によって、鳥取県気高郡海徳村大字徳尾宮東菜種田において種刈り中、鎌に当たり拾得した天降石にして、明治二十三年四月二十四日、森岡直衛氏の所有であった。
本日その息直次郎氏により大本に献納された。霊界物語 霊主体従 第一巻に記載せるシオン山より出でたる金剛不壊の如意宝珠である顕国魂は、すなわち之である。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm560002
愛善世界社版:3頁 八幡書店版:第10輯 146頁 修補版: 校定版:3頁 普及版:1頁 初版: ページ備考:
001 人生(じんせい)目的(もくてき)(けつ)して現界(げんかい)幸福(かうふく)歓楽(くわんらく)(あぢ)はふのみでない。002(すべ)ての人間(にんげん)幸福(かうふく)(およ)歓楽(くわんらく)のみに執着(しふちやく)して苦悩(くなう)災厄(さいやく)(まぬが)れむとのみ焦慮(せうりよ)し、003自愛(じあい)(てき)方面(はうめん)熱中(ねつちゆう)して()るやうだ。004(しか)(かみ)(さま)人間(にんげん)世界(せかい)創造(さうざう)(たま)ふた使命(しめい)は、005(けつ)して人間(にんげん)現界(げんかい)()ける生涯(しやうがい)安逸(あんいつ)(はか)らしむるが(ごと)浅薄(せんぱく)なものではない、006人間(にんげん)(かみ)(さま)目的(もくてき)経綸(けいりん)をよくよく考察(かうさつ)して、007何処(どこ)までも善徳(ぜんとく)()信真(しんしん)(ひかり)(あら)はし(かみ)生宮(いきみや)008天地(てんち)経綸(けいりん)御使(みつかひ)となつて三界(さんがい)(ため)大々(だいだい)(てき)活動(くわつどう)せなくては()らないものである。009(また)人間(にんげん)には直接(ちよくせつ)天国(てんごく)より天人(てんにん)霊子(れいし)(くだ)して(うま)れしめ(たま)ふたものもあり、010(あるひ)()動物(どうぶつ)より霊化(れいくわ)して(うま)れたものもある。011大神(おほかみ)(はじ)めて世界(せかい)生物(せいぶつ)(つく)(たま)ふや黴菌(ばいきん)(はじ)まり、012蘚苔(せんたい)となり、013草木(さうもく)となり、014(すす)んで動物(どうぶつ)(つく)(たま)ふた。015()(むし)となり、016(うを)となり、017(かひ)となり、018(とり)となり、019(けだもの)となり、020最後(さいご)人間(にんげん)()()(たま)ひ、021(かみ)(みづか)生物(せいぶつ)改良(かいりやう)して、022動物(どうぶつ)産生(さんせい)(をは)りに(すべ)ての長所(ちやうしよ)具備(ぐび)して理想(りさう)のままに人間(にんげん)(つく)られたと()つてゐる学者(がくしや)もある。023動物(どうぶつ)発生(はつせい)前後(ぜんご)(くわん)する問題(もんだい)霊界(れいかい)物語(ものがたり)()まれた読者(どくしや)判断(はんだん)(まか)(こと)として、024(すべ)人間(にんげん)大神(おほかみ)無限(むげん)(ちから)賦与(ふよ)され智能(ちのう)(さづ)けられて()以上(いじやう)は、025日夜(にちや)(これ)(みが)いて啓発(けいはつ)し、026(かみ)境域(きやうゐき)到達(たうたつ)()資質(ししつ)具有(ぐいう)して()るものである。027(はる)(しやう)じて(なつ)()るる(くさ)も、028(あした)(うま)れて(ゆふべ)()する蜉蝣(かげろう)(ごと)小動物(せうどうぶつ)種子(しゆし)子孫(しそん)(のこ)さないものは(ひと)つも()い。029動植物(どうしよくぶつ)(しやう)じては()れ、030()れては(しやう)じ、031(うま)れては()し、032()しては(うま)る。033(いく)百千万(ひやくせんまん)(ざい)034(かみ)(おな)神業(しんげふ)繰返(くりかへ)させ(たま)ふものである。035人間(にんげん)生死(せいし)問題(もんだい)宇宙(うちう)主宰(しゆさい)なる大神(おほかみ)()より御覧(ごらん)になる(とき)は、036(まん)(ねん)(むかし)(まん)(ねん)未来(みらい)(すこ)しも(かは)りは()いのである。037()(くさ)()るも(くき)となり、038()となり、039(はな)となり()となる。040(くさ)本体(ほんたい)(はた)して(いづ)れにあるか。041昆虫(こんちう)()るに幼虫(えうちう)となり、042蝶蛾(てふが)となり、043樹間(じゆかん)(たまご)となる。044(せい)本体(ほんたい)(そも)(なに)ものぞ。045(たまご)(むし)(はじ)めにして(また)(むし)(をは)りである。046初卵(しよらん)終卵(しうらん)とは(おな)じものか(こと)なれるものか、047(せん)()めれば(たん)一体(いつたい)変化(へんくわ)()ぎない。048人間(にんげん)(また)(これ)(るゐ)する変化(へんくわ)(まぬが)()ない。049(えう)たり(らう)たり()たるも一体(いつたい)変化(へんくわ)のみ。050宇宙(うちう)万物(ばんぶつ)(かみ)生成(せいせい)以来(いらい)幾万(いくまん)年間(ねんかん)同一体(どういつたい)にして幾万(いくまん)(ねん)未来(みらい)(いた)るも(かは)るものでは()い。051吾人(ごじん)(かみ)生成(せいせい)(たま)ひし祖先来(そせんらい)肉体(にくたい)にして幾万(いくまん)(ねん)未来(みらい)までも(これ)伝承(でんしよう)()るものである。052(すべ)生物(せいぶつ)()関門(くわんもん)があるのは(かみ)(さま)進化(しんくわ)手段(しゆだん)として(ほどこ)(たま)(ところ)(かみ)()慈愛(じあい)である。053()()きものは固着(こちやく)して(かは)ることが()い。054()人生(じんせい)()関門(くわんもん)なき(とき)人間(にんげん)()子孫(しそん)()いものとなる。055生物(せいぶつ)()あるを(もつ)生殖(せいしよく)機能(きのう)(いう)するのである。056(ゆゑ)()なるものは生物(せいぶつ)(もつと)悲哀(ひあい)とする(ところ)なれども(これ)また惟神(かむながら)摂理(せつり)である。057(しか)人間(にんげん)()動物(どうぶつ)(こと)なり死後(しご)(はじ)めて霊界(れいかい)()復活(ふくくわつ)して天国(てんごく)生涯(しやうがい)(いとな)むものなれば、058人間(にんげん)現肉体(げんにくたい)生命(せいめい)(ただ)その準備(じゆんび)(ほか)ならない(こと)()らねばならぬ。059人間(にんげん)社会(しやくわい)(おい)往古(わうこ)より今日(こんにち)(いた)るまで霊魂(れいこん)帰着(きちやく)()いて(まよ)ふこと(ひさ)しく、060(あるひ)天国(てんごく)()(あるひ)幽冥(いうめい)()三界(さんがい)()宗教家(しうけうか)今日(こんにち)(まで)幾万(いくまん)あつたか()れない。061(しか)(いま)(いつ)として徹底(てつてい)(てき)宇宙(うちう)真相(しんさう)062人生(じんせい)本義(ほんぎ)()いたものは()い。063……弥勒(みろく)出現(しゆつげん)成就(じやうじゆ)して(はじ)めて苦集(くしふ)滅道(めつだう)()三界(さんかい)照破(せうは)道法(だうほふ)礼節(れいせつ)開示(かいじ)す……とは先聖(せんせい)(すで)()(ところ)である。064(ひと)天地(てんち)経綸(けいりん)奉仕者(ほうししや)にして所謂(いはゆる)天地(てんち)(はな)065(かみ)生宮(いきみや)たる以上(いじやう)(たん)()動物(どうぶつ)(ごと)卑劣(ひれつ)なるものでは()い。066(かみ)(かは)つて天地(てんち)(ため)活動(くわつどう)すべきものである。067王仁(おに)がこの物語(ものがたり)口述(こうじゆつ)する趣旨(しゆし)(また)人生(じんせい)本義(ほんぎ)世人(せじん)覚悟(かくご)せしめ、068三五教(あななひけう)真相(しんさう)天下(てんか)照会(せうくわい)し、069時代(じだい)悪弊(あくへい)(はら)(きよ)地上(ちじやう)天国(てんごく)()て、070人間(にんげん)死後(しご)(ただ)ちに天界(てんかい)復活(ふくくわつ)人生(じんせい)大本分(だいほんぶん)(つく)さしめ、071(かみ)(おん)目的(もくてき)(かな)はしめむとするの微意(びい)(ほか)ならないのであります。
 
072   附言(ふげん)
 
073 金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)074大本教(おほもとけう)宣伝使(せんでんし)075湯浅(ゆあさ)仁斎(じんさい)()紹介(せうかい)()つて、076鳥取県(とつとりけん)気高郡(けたかぐん)海徳村(かいとくむら)大字(おほあざ)徳尾(とくを)宮東(みやひがし)菜種田(なたねだ)(おい)種苅(たねか)(ちう)(かま)(あた)拾得(しふとく)したる天降石(てんかうせき)にして明治(めいぢ)廿三(にじふさん)(ねん)()(ぐわつ)廿四日(にじふよつか)森岡(もりをか)直衛(なほゑ)()所有(しよいう)なりしが、077本日(ほんじつ)その(そく)直次郎(なほじらう)()より大本(おほもと)献納(けんなふ)されたり。078霊界(れいかい)物語(ものがたり)霊主(れいしゆ)体従(たいじゆう)第一(だいいつ)(くわん)記載(きさい)せるシオン(ざん)より()でたる金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)なる顕国魂(うつしくにのみたま)(すなは)(これ)である。079この宝玉(はうぎよく)履歴書(りれきしよ)あり、080(いま)()転載(てんさい)す。
081『一、082鳥取県(とつとりけん)気高郡(けだかぐん)海徳村(かいとくむら)大字(おほあざ)徳尾(とくを)083森岡(もりをか)直衛(なほゑ)084宮東(みやひがし)085菜種田(なたねだ)(おい)種苅中(たねかりちう)(かま)(あた)拾得(しふとく)す。086明治(めいぢ)廿三(にじふさん)(ねん)()(ぐわつ)二十四(にじふよつ)()(あさ)
087一、088鳥取(とつとり)警察(けいさつ)(とどけ)()す、089警察(けいさつ)より県庁(けんちやう)()す。090(その)()中学校(ちうがくかう)(とう)にて(ただ)(ども)無名石(むめいせき)にて帰来(きらい)せり。
091一、092(この)(たま)拾得前(しふとくぜん)弐拾壱(にじふいち)(にち)より弐拾参(にじふさん)(にち)(まで)参日間(みつかかん)(にはとり)夜叫(やけう)せり。093家内(かない)(もの)近所(きんじよ)(ひと)心配(しんぱい)なし判定者(はんていしや)()ふ。094判定者(はんていしや)(げん)()れば善事(ぜんじ)()らせなりと()ふ。095(その)翌日(よくじつ)この(たま)拾得(しふとく)せり』
096 (みぎ)原文(げんぶん)(まま)(なり) 以上(いじやう)
097   大正十二年三月七日 旧正月二十一日
098於竜宮館
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