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第79巻(午の巻)
序文
総説
第1篇 竜の島根
01 湖中の怪
〔1982〕
02 愛の追跡
〔1983〕
03 離れ島
〔1984〕
04 救ひの船
〔1985〕
05 湖畔の遊び
〔1986〕
06 再会
〔1987〕
第2篇 竜宮風景
07 相聞(一)
〔1988〕
08 相聞(二)
〔1989〕
09 祝賀の宴(一)
〔1990〕
10 祝賀の宴(二)
〔1991〕
11 瀑下の乙女
〔1992〕
12 樹下の夢
〔1993〕
13 鰐の背
〔1994〕
14 再生の歓び
〔1995〕
15 宴遊会
〔1996〕
第3篇 伊吹の山颪
16 共鳴の庭
〔1997〕
17 還元竜神
〔1998〕
18 言霊の幸
〔1999〕
19 大井の淵
〔2000〕
20 産の悩み
〔2001〕
21 汀の歎き
〔2002〕
22 天変地妖
〔2003〕
23 二名の島
〔2004〕
余白歌
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> 第1篇 竜の島根 > 第2章 愛の追跡
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第二章
愛
(
あい
)
の
追跡
(
ついせき
)
〔一九八三〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第79巻 天祥地瑞 午の巻
篇:
第1篇 竜の島根
よみ(新仮名遣い):
たつのしまね
章:
第2章 愛の追跡
よみ(新仮名遣い):
あいのついせき
通し章番号:
1983
口述日:
1934(昭和9)年07月16日(旧06月5日)
口述場所:
関東別院南風閣
筆録者:
林弥生
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年10月25日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
幼いころより離れたことのなかった麗子の姿が、卒然として見えなくなり、兄の艶男は心をいらだたせ、物寂しさを感じつつ妹の在り処を探すべく、月下の野辺を逍遥しながら声を張り上げて歌を歌っていた。
すると、萱草の生い茂る中から、麗子の声で歌が聞こえてきた。艶男は、麗子をたずねてここまで探し歩いてきたことを歌い訴えるが、麗子の声は、自分はすでにこの世に亡き身であり、竜神の都に囚われてしまったことを告げた。今は魂が凝って草葉のかげから歌っているのであり、もはや生きて見えることはできない境遇である、と伝えたのであった。
艶男は麗子が竜の都に誘惑され、現世ではもはや再び会うことができないことを知った。そして、この上は死して君の所へ行こうと歌うが、麗子は父母を思ってこの世にとどまるよう諭した。そして麗子の魂は、一個の火団となって舞い上がり、玉耶湖の空さして中天に姿を隠した。
艶男は麗子恋しさに思いつめた思いを歌い、玉耶湖をさして急ぎ湖畔にたどり着くと、月に向かって合掌し、竜の都の妹の下へ行こうと歌うと、サブンと湖中に身を投じてしまった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2017-11-28 09:09:41
OBC :
rm7902
愛善世界社版:
八幡書店版:
第14輯 175頁
修補版:
校定版:
42頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
四五
(
しご
)
歳
(
さい
)
の
頃
(
ころ
)
より、
002
何時
(
いつ
)
も
御酒
(
みき
)
徳利
(
どつくり
)
の
様
(
やう
)
に
離
(
はな
)
れた
事
(
こと
)
のなき
麗子
(
うららか
)
の
姿
(
すがた
)
が、
003
卒然
(
そつぜん
)
として
見
(
み
)
えなくなりしより、
004
兄
(
あに
)
の
艶男
(
あでやか
)
は
俄
(
にはか
)
に
心
(
こころ
)
いらち、
005
物淋
(
ものさび
)
しさを
感
(
かん
)
じ、
006
妹
(
いもうと
)
の
在処
(
ありか
)
を
捜
(
さが
)
すべく、
007
月下
(
げつか
)
の
野辺
(
のべ
)
を
逍遥
(
せうえう
)
しながら、
008
悲
(
かな
)
しき
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
りあげて、
009
淑
(
しと
)
やかに
歌
(
うた
)
ふ。
010
『
久方
(
ひさかた
)
の
御空
(
みそら
)
に
月
(
つき
)
は
輝
(
かがや
)
けり
011
今宵
(
こよひ
)
はさながら
天津国
(
あまつくに
)
かも
012
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
に
置
(
お
)
く
玉露
(
たまつゆ
)
も
月
(
つき
)
のかげ
013
宿
(
やど
)
して
星
(
ほし
)
と
輝
(
かがや
)
けるかも
014
そよそよと
吹
(
ふ
)
く
夜半
(
よは
)
の
風
(
かぜ
)
にあふられて
015
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
の
露
(
つゆ
)
玉
(
たま
)
と
散
(
ち
)
るかも
016
わが
面
(
おも
)
をなでて
通
(
かよ
)
へる
夜半
(
よは
)
の
風
(
かぜ
)
の
017
ひびきは
妹
(
いも
)
の
声
(
こゑ
)
に
似
(
に
)
たるも
018
葭原
(
よしはら
)
を
吹
(
ふ
)
く
夜
(
よ
)
の
風
(
かぜ
)
のひびきさへ
019
妹
(
いも
)
の
声
(
こゑ
)
かとあやしまれける
020
わが
妹
(
いも
)
はいづらなるらむ
今宵
(
こよひ
)
はも
021
姿
(
すがた
)
見
(
み
)
えなくひたに
淋
(
さび
)
しも
022
仙人掌
(
さぼてん
)
の
花
(
はな
)
は
路辺
(
みちべ
)
ににほへども
023
花
(
はな
)
の
姿
(
すがた
)
の
麗子
(
うららか
)
は
見
(
み
)
えず
024
昼
(
ひる
)
の
如
(
ごと
)
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
はてれれども
025
菖浦
(
あやめ
)
の
花
(
はな
)
は
色
(
いろ
)
をかくせり
026
女郎花
(
をみなへし
)
黄色
(
きいろ
)
く
咲
(
さ
)
けど
夜
(
よる
)
の
目
(
め
)
に
027
真白
(
ましろ
)
に
見
(
み
)
ゆる
不思議
(
ふしぎ
)
なる
世
(
よ
)
や
028
女郎花
(
をみなへし
)
路
(
みち
)
のかたへにむら
咲
(
さ
)
けど
029
わが
目
(
め
)
にとぼしき
麗子
(
うららか
)
の
君
(
きみ
)
030
麗子
(
うららか
)
よああ
妹
(
いもうと
)
よ
汝
(
なれ
)
は
今
(
いま
)
031
いづらに
居
(
ゐ
)
るか
言挙
(
ことあ
)
げせよや
032
かくの
如
(
ごと
)
月
(
つき
)
照
(
て
)
る
夜半
(
よは
)
も
君
(
きみ
)
なくば
033
わが
魂
(
たましひ
)
は
闇
(
やみ
)
に
等
(
ひと
)
しき
034
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
の
闇
(
やみ
)
を
晴
(
は
)
らしませ
035
雲
(
くも
)
を
出
(
い
)
でたる
月
(
つき
)
の
如
(
ごと
)
くに
036
なつかしき
恋
(
こひ
)
しき
妹
(
いも
)
よ
麗子
(
うららか
)
よ
037
汝
(
なれ
)
はいづくぞわれ
此処
(
ここ
)
にあり
038
生命
(
いのち
)
あれば
吾
(
われ
)
にまみえよ
麗子
(
うららか
)
よ
039
わが
行
(
ゆ
)
く
野辺
(
のべ
)
に
百花
(
ももばな
)
匂
(
にほ
)
へる
040
百千花
(
ももちばな
)
艶
(
えん
)
を
競
(
きそ
)
ひて
香
(
かを
)
れども
041
汝
(
なれ
)
に
優
(
まさ
)
れる
花
(
はな
)
の
香
(
か
)
はなし
042
葭原
(
よしはら
)
の
国土
(
くに
)
は
広
(
ひろ
)
けれど
汝
(
なれ
)
なくば
043
われは
淋
(
さび
)
しく
死
(
し
)
に
度
(
た
)
く
思
(
おも
)
ふ
044
何故
(
なにゆゑ
)
に
君
(
きみ
)
は
姿
(
すがた
)
をかくせしや
045
われは
心
(
こころ
)
をはかりかねつつ
046
万代
(
よろづよ
)
の
末
(
すゑ
)
の
末
(
すゑ
)
まで
誓
(
ちか
)
ひてし
047
君
(
きみ
)
は
吾身
(
わがみ
)
の
生命
(
いのち
)
ならずや
048
垂乳根
(
たらちね
)
の
許
(
ゆる
)
しは
未
(
いま
)
だあらねども
049
なれと
誓
(
ちか
)
ひし
事
(
こと
)
は
忘
(
わす
)
れじ
050
待
(
ま
)
てど
待
(
ま
)
てど
君
(
きみ
)
の
姿
(
すがた
)
の
見
(
み
)
えぬままに
051
われは
悲
(
かな
)
しく
探
(
たづ
)
ね
来
(
き
)
つるも
052
大空
(
おほぞら
)
の
月
(
つき
)
も
雲間
(
くもま
)
にかくれます
053
ためしある
世
(
よ
)
と
思
(
おも
)
へど
淋
(
さび
)
し
054
君
(
きみ
)
無
(
な
)
くば
吾
(
われ
)
も
生命
(
いのち
)
は
惜
(
をし
)
からじ
055
生
(
い
)
きて
詮
(
せん
)
なきこの
身
(
み
)
と
思
(
おも
)
へば
056
なれのかげ
見
(
み
)
えずなりけるたまゆらを
057
俄
(
にはか
)
に
淋
(
さび
)
しくなりにけらしな
058
君
(
きみ
)
まさぬ
淋
(
さび
)
しさ
初
(
はじ
)
めて
悟
(
さと
)
りけり
059
やさしき
声
(
こゑ
)
のはたととぎれて
060
君
(
きみ
)
が
笑
(
ゑ
)
み
君
(
きみ
)
が
言葉
(
ことば
)
のやさしさを
061
今
(
いま
)
思出
(
もひい
)
でて
一入
(
ひとしほ
)
悲
(
かな
)
しき
062
君
(
きみ
)
無
(
な
)
くばわれも
此
(
こ
)
の
世
(
よ
)
に
無
(
な
)
かるべしと
063
誓
(
ちか
)
ひし
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
忘
(
わす
)
れ
給
(
たま
)
ふか
064
一言
(
ひとこと
)
の
言挙
(
ことあ
)
げもせず
汝
(
なれ
)
は
今
(
いま
)
065
一人
(
ひとり
)
淋
(
さび
)
しく
離
(
さか
)
りましける
066
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
れば
星
(
ほし
)
はささやき
給
(
たま
)
へども
067
わが
耳
(
みみ
)
遠
(
とほ
)
く
聞
(
きこ
)
えぬ
悲
(
かな
)
しさ
068
水上
(
みなかみ
)
の
流
(
ながれ
)
は
如何
(
いか
)
に
清
(
きよ
)
くとも
069
汝
(
な
)
がよそほひに
如
(
し
)
かじとぞ
思
(
おも
)
ふ
070
虫
(
むし
)
の
声
(
こゑ
)
今宵
(
こよひ
)
は
悲
(
かな
)
しく
聞
(
きこ
)
ゆなり
071
わが
恋
(
こ
)
ふ
心
(
こころ
)
の
色
(
いろ
)
をうつして
072
何故
(
なにゆゑ
)
に
君
(
きみ
)
はわが
目
(
め
)
を
離
(
さか
)
りますか
073
心
(
こころ
)
もとなく
迷
(
まよ
)
ひぬるかも
074
ちちのみの
父
(
ちち
)
は
更
(
さら
)
なりははそはの
075
母
(
はは
)
もさぞかし
歎
(
なげ
)
かせ
給
(
たま
)
はむ
076
曲神
(
まがかみ
)
の
伊猛
(
いたけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
夜
(
よる
)
の
野
(
の
)
を
077
彷徨
(
さまよ
)
ふ
君
(
きみ
)
に
心
(
こころ
)
ひかるる
078
朝夕
(
あさゆふ
)
に
親
(
した
)
しみ
交
(
まじ
)
はり
楽
(
たの
)
しみし
079
君
(
きみ
)
は
見
(
み
)
えなく
悲
(
かな
)
しき
夜半
(
よは
)
なり
080
野路
(
のぢ
)
を
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
も
一入
(
ひとしほ
)
身
(
み
)
にしみて
081
心
(
こころ
)
淋
(
さび
)
しき
今宵
(
こよひ
)
なるかも
082
ああ
君
(
きみ
)
はいづらにますか
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
も
083
ことに
悲
(
かな
)
しく
君
(
きみ
)
をたづぬる
084
小田巻
(
をだまき
)
の
糸
(
いと
)
長々
(
ながなが
)
と
繰
(
く
)
りごとを
085
くり
返
(
かへ
)
しつつわれは
泣
(
な
)
くなり
086
片時
(
かたとき
)
も
離
(
はな
)
れ
給
(
たま
)
はぬ
君
(
きみ
)
故
(
ゆゑ
)
に
087
今宵
(
こよひ
)
はことに
悲
(
かな
)
しかりけり
088
君
(
きみ
)
の
声
(
こゑ
)
わが
耳
(
みみ
)
にまだ
残
(
のこ
)
りつつ
089
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
さへもそれと
疑
(
うたが
)
はる』
090
かく
歌
(
うた
)
ふ
折
(
をり
)
しも、
091
萱草
(
かやくさ
)
の
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
れる
中
(
なか
)
と
思
(
おぼ
)
しきあたりより、
092
麗子
(
うららか
)
の
声
(
こゑ
)
として、
093
『なつかしの
艶男
(
あでやか
)
の
君
(
きみ
)
よ
恋
(
こひ
)
しさの
094
果
(
は
)
てなき
君
(
きみ
)
よよくも
来
(
き
)
ませる
095
艶男
(
あでやか
)
の
君
(
きみ
)
の
情
(
なさけ
)
に
堪
(
た
)
へ
兼
(
か
)
ねて
096
われは
悲
(
かな
)
しく
草野
(
くさの
)
にひそむも
097
大空
(
おほぞら
)
の
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
のあざやかさ
098
君
(
きみ
)
のよそほひ
其
(
そ
)
の
儘
(
まま
)
にして
099
撫子
(
なでしこ
)
の
花
(
はな
)
の
乙女
(
をとめ
)
はあざやかなる
100
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
の
露
(
つゆ
)
にうるほふ』
101
艶男
(
あでやか
)
は
蘇
(
よみがへ
)
りたる
心地
(
ここち
)
して、
102
『その
声
(
こゑ
)
は
正
(
まさ
)
しく
妹
(
いも
)
の
麗子
(
うららか
)
よ
103
早
(
は
)
や
出
(
い
)
でませよ
草
(
くさ
)
の
褥
(
しとね
)
を
104
風
(
かぜ
)
吹
(
ふ
)
かば
袖
(
そで
)
に
散
(
ち
)
るらむ
萱草
(
かやくさ
)
の
105
葉末
(
はずゑ
)
の
露
(
つゆ
)
は
玉
(
たま
)
と
乱
(
みだ
)
れて
106
君
(
きみ
)
のあと
慕
(
した
)
ひ
慕
(
した
)
ひて
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
に
107
われは
来
(
き
)
つるも
悲
(
かな
)
しさのあまり
108
限
(
かぎ
)
りなく
果
(
は
)
てなきこれの
大空
(
おほぞら
)
に
109
光
(
ひか
)
るは
月
(
つき
)
の
光
(
かげ
)
ばかりなり
110
われも
亦
(
また
)
汝
(
なれ
)
の
姿
(
すがた
)
を
大空
(
おほぞら
)
の
111
月
(
つき
)
と
仰
(
あふ
)
ぎてたづね
来
(
き
)
にけり』
112
萱草
(
かやくさ
)
の
中
(
なか
)
より
麗子
(
うららか
)
の
声
(
こゑ
)
。
113
『ありがたしもつたいなしと
汝
(
な
)
が
言葉
(
ことば
)
114
われ
叢
(
くさむら
)
に
潜
(
ひそ
)
みて
聞
(
き
)
くも
115
曲神
(
まがかみ
)
の
伊猛
(
いたけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
世
(
よ
)
なりせば
116
心
(
こころ
)
許
(
ゆる
)
すな
艶男
(
あでやか
)
の
君
(
きみ
)
117
天地
(
あめつち
)
に
一人
(
ひとり
)
の
君
(
きみ
)
と
思
(
おも
)
ふ
故
(
ゆゑ
)
に
118
われ
叢
(
くさむら
)
に
魂
(
たま
)
をとどめつ
119
身体
(
からたま
)
は
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
になし
魂
(
たましひ
)
の
120
凝
(
こ
)
りて
草葉
(
くさば
)
の
蔭
(
かげ
)
に
君
(
きみ
)
待
(
ま
)
つも
121
今
(
いま
)
は
世
(
よ
)
に
身体
(
からたま
)
持
(
も
)
たぬわれなれば
122
生
(
い
)
きてまみえむ
術
(
すべ
)
なかりける
123
竜神
(
たつがみ
)
の
醜
(
しこ
)
の
謀計
(
たくみ
)
にあやまられ
124
われはあへなくなりにけらしな
125
わが
魂
(
たま
)
は
竜
(
たつ
)
の
都
(
みやこ
)
の
花園
(
はなぞの
)
に
126
安
(
やす
)
く
遊
(
あそ
)
びつ
君
(
きみ
)
を
忘
(
わす
)
れず
127
ただ
一目
(
ひとめ
)
君
(
きみ
)
に
会
(
あ
)
ひたく
思
(
おも
)
へども
128
今
(
いま
)
はせむ
術
(
すべ
)
なき
身
(
み
)
なりけり
129
謀
(
はか
)
られし
事
(
こと
)
のくやしさわれは
今
(
いま
)
130
君
(
きみ
)
と
現幽
(
げんいう
)
境
(
さかひ
)
を
分
(
わか
)
てり
131
竜神
(
たつがみ
)
にかしづかれつつ
湖
(
うみ
)
の
底
(
そこ
)
の
132
都
(
みやこ
)
にわれは
今
(
いま
)
栄
(
さか
)
え
居
(
を
)
るも』
133
艶男
(
あでやか
)
は
此
(
こ
)
の
歌
(
うた
)
に、
134
麗子
(
うららか
)
は
竜
(
たつ
)
の
都
(
みやこ
)
に
誘惑
(
いうわく
)
され、
135
現世
(
げんせ
)
にては
再
(
ふたた
)
び
会
(
あ
)
ふことのならざるを
歎
(
なげ
)
きながら、
136
『
汝
(
なれ
)
は
今
(
いま
)
淋
(
さび
)
しきわれを
後
(
あと
)
にして
137
竜
(
たつ
)
の
都
(
みやこ
)
に
出
(
い
)
でますと
聞
(
き
)
く
138
歎
(
なげ
)
けども
呼
(
よ
)
べども
返
(
かへ
)
らぬ
君
(
きみ
)
なりと
139
思
(
おも
)
へばなほも
悲
(
かな
)
しくなりぬ
140
この
上
(
うへ
)
は
如何
(
いか
)
にせむ
術
(
すべ
)
なかるべし
141
死
(
し
)
して
再
(
ふたた
)
び
汝
(
なれ
)
がり
行
(
ゆ
)
かむ』
142
草葉
(
くさば
)
のかげより、
143
『ありがたし
情
(
なさけ
)
のこもる
兄
(
せ
)
の
言葉
(
ことば
)
144
われは
死
(
し
)
すともなげかざるべし
145
わがあとを
尋
(
たづ
)
ね
来
(
き
)
まさむ
真心
(
まごころ
)
は
146
嬉
(
うれ
)
しく
思
(
おも
)
へどしばし
待
(
ま
)
たせよ
147
年
(
とし
)
老
(
お
)
いし
父
(
ちち
)
と
母
(
はは
)
とを
後
(
あと
)
にして
148
来
(
き
)
ますは
天地
(
てんち
)
の
罪
(
つみ
)
にあらずや
149
垂乳根
(
たらちね
)
の
父
(
ちち
)
も
恋
(
こひ
)
しく
母
(
はは
)
も
亦
(
また
)
150
いとしと
思
(
おも
)
へば
迷
(
まよ
)
ひ
晴
(
は
)
れずも
151
せめてもの
心
(
こころ
)
なぐさめまつるべく
152
君
(
きみ
)
は
此
(
この
)
世
(
よ
)
に
止
(
とど
)
まり
給
(
たま
)
はれ』
153
艶男
(
あでやか
)
はこれに
応
(
こた
)
へて、
154
『
汝
(
な
)
が
言葉
(
ことば
)
実
(
げ
)
にうるはしく
思
(
おぼ
)
ゆれど
155
生命
(
いのち
)
保
(
たも
)
たむ
由
(
よし
)
なかりけり
156
玉耶湖
(
たまやこ
)
の
水
(
みづ
)
に
沈
(
しづ
)
みてわれは
今
(
いま
)
157
汝
(
なれ
)
が
御許
(
みもと
)
に
進
(
すす
)
まむと
思
(
おも
)
ふ』
158
麗子
(
うららか
)
は、
159
『いざさらばわれはこれより
竜神
(
たつがみ
)
の
160
都
(
みやこ
)
に
帰
(
かへ
)
らむ
安
(
やす
)
くましませ』
161
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り、
162
一個
(
いつこ
)
の
火団
(
くわだん
)
となりて
舞
(
ま
)
ひ
上
(
あが
)
り、
163
玉耶湖
(
たまやこ
)
の
空
(
そら
)
をさして、
164
長
(
なが
)
き
火光
(
くわくわう
)
を
帯
(
おび
)
の
如
(
ごと
)
くにひきながら、
165
中天
(
ちうてん
)
に
姿
(
すがた
)
をかくしける。
166
艶男
(
あでやか
)
は
麗子
(
うららか
)
の
事
(
こと
)
を
忘
(
わす
)
れかね、
167
仮令
(
たとへ
)
幽界
(
いうかい
)
に
入
(
い
)
りたりとも、
168
自分
(
じぶん
)
も
生命
(
いのち
)
を
捨
(
す
)
てて
彼女
(
かれ
)
があとを
追
(
お
)
はむものと、
169
玉耶
(
たまや
)
湖水
(
こすい
)
を
指
(
さ
)
して
草野
(
くさの
)
を
分
(
わ
)
けながら
進
(
すす
)
みゆく。
170
『ああ
淋
(
さび
)
し
171
ああ
悲
(
かな
)
しもよ
172
玉
(
たま
)
の
緒
(
を
)
の
173
生命
(
いのち
)
の
君
(
きみ
)
は
罷
(
まか
)
りけり
174
生命
(
いのち
)
の
君
(
きみ
)
は
今
(
いま
)
や
世
(
よ
)
になし
175
露
(
つゆ
)
の
生命
(
いのち
)
を
保
(
たも
)
ちつつ
176
恋
(
こひ
)
と
愛
(
あい
)
とに
泣
(
な
)
かむよりは
177
われも
男
(
を
)
の
子
(
こ
)
よ
潔
(
いさぎよ
)
く
178
この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
絆
(
きづな
)
をば
179
断
(
た
)
ち
切
(
き
)
り
振
(
ふ
)
り
切
(
き
)
り
一
(
ひと
)
すぢに
180
妹
(
いもと
)
の
後
(
あと
)
を
尋
(
たづ
)
ね
行
(
ゆ
)
かむ
181
如何
(
いか
)
に
波風
(
なみかぜ
)
高
(
たか
)
くとも
182
闇
(
やみ
)
はわが
身
(
み
)
を
襲
(
おそ
)
ふとも
183
猛
(
たけ
)
き
獣
(
けもの
)
の
中
(
なか
)
までも
184
妹
(
いも
)
の
恋
(
こひ
)
しさ
懐
(
なつ
)
かしさ
185
進
(
すす
)
みゆくべし
今
(
いま
)
よりは
186
父
(
ちち
)
も
忘
(
わす
)
れむ
又
(
また
)
母
(
はは
)
も
187
捨
(
す
)
ててあの
世
(
よ
)
へ
進
(
すす
)
むべし
188
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
の
御怒
(
みいか
)
りに
189
ふるるもわれはいとはまじ
190
恋
(
こひ
)
故
(
ゆゑ
)
なれば
何処
(
どこ
)
までも
191
妹
(
いも
)
故
(
ゆゑ
)
なれば
湖底
(
うなぞこ
)
も
192
われはいとはじ
一道
(
ひとみち
)
に
193
向
(
むか
)
ひて
竜
(
たつ
)
の
都
(
みやこ
)
まで
194
百
(
もも
)
の
艱
(
なや
)
みをしのぎつつ
195
行
(
ゆ
)
くはわが
身
(
み
)
の
幸
(
さち
)
ならめ
196
玉耶湖
(
たまやこ
)
の
水
(
みづ
)
は
小波
(
さざなみ
)
の
197
手
(
て
)
をさしあげて
招
(
まね
)
くなり
198
虫
(
むし
)
の
鳴
(
な
)
く
音
(
ね
)
もひそやかに
199
わが
旅立
(
たびだ
)
ちを
送
(
おく
)
るなり
200
月
(
つき
)
は
御空
(
みそら
)
に
輝
(
かがや
)
きて
201
死出
(
しで
)
の
旅路
(
たびぢ
)
を
守
(
まも
)
るがに
202
われは
思
(
おぼ
)
ゆも
百千々
(
ももちぢ
)
に
203
砕
(
くだ
)
くる
心
(
こころ
)
は
星光
(
ほしかげ
)
か
204
思
(
おも
)
へば
恋
(
こひ
)
しく
悲
(
かな
)
しもよ』
205
かく
歌
(
うた
)
ひながら、
206
玉耶湖
(
たまやこ
)
の
方面
(
はうめん
)
指
(
さ
)
して
急
(
いそ
)
ぎつつ、
207
漸
(
やうや
)
く
湖畔
(
こはん
)
にたどりつき、
208
月
(
つき
)
に
向
(
むか
)
つて
合掌
(
がつしやう
)
し
湖水
(
こすい
)
に
向
(
むか
)
つて
再
(
ふたた
)
び
手
(
て
)
を
拍
(
う
)
ち、
209
『
天晴
(
あは
)
れ
天晴
(
あは
)
れわれはゆくなり
水底
(
みなそこ
)
の
210
竜
(
たつ
)
の
都
(
みやこ
)
の
妹
(
いも
)
が
側
(
かたへ
)
に』
211
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り、
212
ザンブとばかり
湖中
(
こちう
)
に
身
(
み
)
を
投
(
とう
)
じ、
213
あと
白波
(
しらなみ
)
と
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せにける。
214
(
昭和九・七・一六
旧六・五
於関東別院南風閣
林弥生
謹録)
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