霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第六章 籠(かご)の鳥(とり)〔一〇六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻 篇:第3篇 ロツキー山 よみ(新仮名遣い):ろっきーざん
章:第6章 籠の鳥 よみ(新仮名遣い):かごのとり 通し章番号:106
口述日:1921(大正10)年11月14日(旧10月15日) 口述場所: 筆録者:河津雄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
ロッキー山に姿を現した国直姫命は、ロッキー山に新しい地の高天原を再建し、国治立命を迎え奉るのだ、と宣旨した。ロッキー山の諸神卒は、これはまことの国直姫命であると信じてしまっていた。
そこへ地の高天原から言霊別命がやってきた。言霊別命は衆神の面前で、ロッキー山の国直姫命を詰問するが、逆に捕らえられて牢獄につながれてしまった。
国直姫命はまた、国治立命と称する神を迎え入れた。城内の神々は、ますますこれを信用した。
そこへまた、貴治彦と靖国別が地の高天原の視察から戻ってきた。そして、ロッキー山の国直姫命を詰問すると、逆に国治立命と称する神が現れて、二人にロッキー山からの退去を命じた。
貴治彦はモスコーに逃れ、また靖国別夫婦はいずことも知れず、行方不明になってしまった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:2568 OBC :rm0306
愛善世界社版:35頁 八幡書店版:第1輯 272頁 修補版: 校定版:37頁 普及版:14頁 初版: ページ備考:
001 国直姫(くになほひめの)命(みこと)は靖国姫(やすくにひめ)とともにロツキー山(ざん)の諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)を集(あつ)め、002高天原(たかあまはら)の惨状(さんじやう)を物語(ものがた)り、003かつ、004……我(われ)は天(てん)の御(ご)三体(さんたい)の大神(おほかみ)の命(めい)を奉(ほう)じ、005ロツキー山(ざん)に地(ち)の高天原(たかあまはら)を建設(けんせつ)し、006国治立(くにはるたちの)命(みこと)を迎(むか)へたてまつり、007天地(てんち)の律法(りつぱう)を厳守(げんしゆ)し、008もつて至善(しぜん)至美(しび)なるミロクの神政(しんせい)を布(し)かむとす。009汝(なんぢ)ら諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)心(こころ)を合(あは)せ我(わ)が命(めい)を奉(ほう)じ、010力(ちから)を一(いつ)にして、011もつて神政(しんせい)成就(じやうじゆ)のために努力(どりよく)せよ……と宣示(せんじ)したり。
012 諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)は一点(いつてん)の疑(うたが)ひもなく、013この宣示(せんじ)を遵守(じゆんしゆ)し、014ますます結束(けつそく)を固(かた)くし、015各城門(かくじやうもん)には勇猛(ゆうまう)なる神将(しんしやう)を配置(はいち)し、016固(かた)くこれを守(まも)らしめたり。017このとき東天(とうてん)をとどろかし、018天(あま)の磐船(いはぶね)に乗(の)りてきたる神(かみ)あり、019靖国別(やすくにわけ)に面談(めんだん)せむと、020眉目(びもく)清秀(せいしう)威厳(ゐげん)犯(をか)すべからざる言霊別(ことたまわけの)命(みこと)がこの場(ば)に現(あら)はれたまひける。021東門(ひがしもん)の神将(しんしやう)玉国別(たまくにわけ)は、022この旨(むね)を国直姫(くになほひめの)命(みこと)に奏上(そうじやう)しければ、023命(みこと)はただちに大広間(おほひろま)に諸神将(しよしんしよう)を集(あつ)め、024列座(れつざ)せる中央(ちうあう)に言霊別(ことたまわけの)命(みこと)を招(まね)き、025その来意(らいい)を尋(たづ)ねける。
026 ここに言霊別(ことたまわけの)命(みこと)は、
027『貴治彦(たかはるひこ)の使者(ししや)国彦(くにひこ)の進言(しんげん)により、028高天原(たかあまはら)の混乱(こんらん)状態(じやうたい)に陥(おちい)り、029国直姫(くになほひめの)命(みこと)は身(み)をもつて免(まぬが)れ、030大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)は昇天(しようてん)し、031国治立(くにはるたちの)命(みこと)は行衛(ゆくへ)不明(ふめい)となりたまひたりとの密使(みつし)ロツキー山(ざん)に来(きた)れりと聞(き)き、032不審(ふしん)にたへず、033事(こと)の実否(じつぴ)を調査(てうさ)せむために、034我(われ)は大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)の使神(ししん)として出向(しゆつかう)せり。035今日(こんにち)の地(ち)の高天原(たかあまはら)はきはめて平穏(へいおん)無事(ぶじ)なり。036したがつて国治立(くにはるたちの)命(みこと)をはじめ、037国直姫(くになほひめの)命(みこと)、038大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)はすこぶる健全(けんぜん)にして神務(しんむ)に鞅掌(あうしやう)せられ、039天地(てんち)の律法(りつぱう)は完全(くわんぜん)に行(おこな)はれつつあり。040しかるに何者(なにもの)の奸策(かんさく)にや、041当城(たうじやう)にむけ虚偽(きよぎ)の密告(みつこく)をなし当山(たうざん)を攪乱(かくらん)せむとはする、042貴下(きか)は何者(なにもの)なるぞ』
043と国直姫(くになほひめの)命(みこと)にむかつて詰問(きつもん)せり。044このとき国直姫(くになほひめの)命(みこと)は容色(ようしよく)をあらため威儀(ゐぎ)を正(ただ)し、
045『汝(なんぢ)言霊別(ことたまわけの)命(みこと)と自称(じしよう)するも我(われ)はこれを信(しん)ぜず。046現(げん)に国直姫(くになほひめの)命(みこと)は我(われ)なるぞ。047しかるに国直姫(くになほひめの)命(みこと)高天原(たかあまはら)にあり、048大八洲彦(おほやしまひこの)命(みこと)も健全(けんぜん)に神務(しんむ)に従事(じゆうじ)せりとは虚偽(きよぎ)もまた甚(はなは)だしからずや、049汝(なんぢ)は「詐(いつは)るなかれ」といふ天地(てんち)の律法(りつぱう)を破(やぶ)りたる邪神(じやしん)なり、050国直姫(くになほひめの)命(みこと)あに二柱(ふたはしら)あらむや』
051と色(いろ)をなして言(い)ひ放(はな)ちけるにぞ、052ここに諸神将(しよしんしよう)は、053……我(われ)らをいつはる不届(ふとどき)至極(しごく)の邪神(じやしん)、054贋(にせ)言霊別(ことたまわけの)命(みこと)を厳罰(げんばつ)に処(しよ)せむ……と、055いふより早(はや)く目(め)と目(め)を見合(みあは)せ、056ただちに立(た)つて命(みこと)を後手(うしろで)に縛(しば)りあげ、057口(くち)に猿轡(さるぐつわ)をはませ、058神卒(しんそつ)をして泥(どろ)深(ふか)き堀(ほり)の中(なか)に投棄(とうき)し、059凱歌(がいか)を奏(そう)しふたたび国直姫(くになほひめの)命(みこと)の御前(ごぜん)に出(い)で鼻高々(はなたかだか)とこの顛末(てんまつ)を奏上(そうじやう)したり。060国直姫(くになほひめの)命(みこと)は賞詞(しやうし)を賜(たま)はるかと思(おも)ひきや、061……汝(なんぢ)らは『殺(ころ)すなかれ』との天則(てんそく)に違反(ゐはん)せり。062すみやかに根(ね)の国(くに)に退去(たいきよ)を命(めい)ず……と厳(おごそ)かに言(い)ひわたしければ、063案(あん)に相違(さうゐ)の神司(かみがみ)らは梟(ふくろ)の夜食(やしよく)に外(はづ)れたるごとき不平面(ふへいづら)にて、064神将(しんしやう)に引立(ひきた)てられ牢獄(らうごく)に投(な)げ込(こ)まれける。065一方(いつぱう)言霊別(ことたまわけの)命(みこと)は辛(から)うじて泥中(でいちう)より這(は)ひ上(あが)りしところを番卒(ばんそつ)に見(み)つけられ、066高手(たかて)小手(こて)に縛(いまし)められて牢獄(らうごく)に投(な)げこまれ、067無限(むげん)の苦痛(くつう)をなめたまひける。
068 折(をり)しもどこともなく微妙(びめう)の音楽(おんがく)聞(きこ)え、069紺碧(こんぺき)の蒼空(さうくう)より五色(ごしき)の雲(くも)に乗(の)り、070あまたの神将(しんしやう)をしたがへ十曜(とえう)の神旗(しんき)を幾十(いくじふ)ともなく押(お)したてて、071ロツキー山(ざん)にむかつて下(くだ)りきたる、072栄光(ゑいくわう)と権威(けんゐ)の具(そな)はれる大神(おほかみ)現(あら)はれましぬ。073国直姫(くになほひめの)命(みこと)は恭敬(きようけい)礼拝(れいはい)拍手(はくしゆ)してこれを迎(むか)へ、074……国治立(くにはるたちの)命(みこと)様(さま)御(ご)苦労(くろう)に存(ぞん)じ奉(たてまつ)る……と大声(おほごゑ)に奏上(そうじやう)したれば、075あまたの神司(かみがみ)は命(みこと)の声(こゑ)を聞(き)くと斉(ひと)しく恭敬(きようけい)礼拝(れいはい)低頭(ていとう)平身(へいしん)、076礼(れい)の限(かぎ)りをつくして奉迎(ほうげい)し、077歓喜(くわんき)の涙(なみだ)にくれにける。
078 ここに国直姫(くになほひめの)命(みこと)は国治立(くにはるたちの)命(みこと)を奥殿(おくでん)に案内(あんない)し奉(たてまつ)り、079かつ諸神司(しよしん)を集(あつ)めて地(ち)の高天原(たかあまはら)を天(てん)の大神(おほかみ)の命(めい)により、080ロツキー山(ざん)に遷(うつ)されしことを宣示(せんじ)しける。081諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)は欣喜(きんき)雀躍(じやくやく)手(て)の舞(ま)ひ足(あし)の踏(ふ)むところを知(し)らざりし。082時(とき)しも天(あま)の鳥船(とりぶね)に乗(の)りて、083地(ち)の高天原(たかあまはら)より八王神(やつわうじん)なる貴治彦(たかはるひこ)、084八頭神(やつがしらがみ)なる靖国別(やすくにわけ)帰(かへ)りきたり、085東門(ひがしもん)に降下(かうか)し、086番卒(ばんそつ)にむかつて開門(かいもん)を命(めい)じたり。087番卒(ばんそつ)はおほいに驚(おどろ)き、088唯々(ゐゐ)として門(もん)を開(ひら)き二神将(にしんしやう)を通(とほ)したり。089二神将(にしんしやう)はただちに奥殿(おくでん)に気色(けしき)をかへて進(すす)み入(い)り、090靖国姫(やすくにひめ)を一間(ひとま)に招(まね)き、091高天原(たかあまはら)の実況(じつきやう)を物語(ものがた)り、092かつ、093当山(たうざん)に逃(に)げきたりしといふ国治立(くにはるたちの)命(みこと)は、094その実(じつ)常世姫(とこよひめ)の部下(ぶか)の邪神(じやしん)なりと語(かた)れば、095靖国姫(やすくにひめ)はおほいに驚(おどろ)き、096かつ、097その真偽(しんぎ)に迷(まよ)はざるを得(え)ざりける。
098 ここに貴治彦(たかはるひこ)、099靖国別(やすくにわけ)は城内(じやうない)の諸神司(しよしん)を集(あつ)め、100地(ち)の高天原(たかあまはら)の実況(じつきやう)を伝達(でんたつ)せむとし城内(じやうない)一般(いつぱん)に令(れい)を発(はつ)したるに、101偽(にせ)国直姫(くになほひめの)命(みこと)は陰謀(いんぼう)の露見(ろけん)せむことを恐(おそ)れ、102みづからも諸神将(しよしんしよう)に令(れい)を発(はつ)し、103大広前(おほひろまへ)に集(あつ)まらしめける。104諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)は一柱(ひとはしら)として国直姫(くになほひめの)命(みこと)を偽神(ぎしん)と信(しん)ずる者(もの)なく、105かつ偽(にせ)の国治立(くにはるたちの)命(みこと)を一層(いつそう)深(ふか)く信頼(しんらい)しゐたりける。106このとき貴治彦(たかはるひこ)、107靖国別(やすくにわけ)は正座(しやうざ)になほり、108偽(にせ)の国直姫(くになほひめ)にむかつて、109貴治彦(たかはるひこ)は、
110『汝(なんぢ)はいづれより来(きた)りし邪神(じやしん)なるか、111有体(ありてい)に白状(はくじやう)せよ。112返答(へんたふ)次第(しだい)によりては容赦(ようしや)はならじ』
113と双方(さうはう)より詰(つ)めかけけるを、114国直姫(くになほひめの)命(みこと)はカラカラとうち笑(わら)ひ、
115『汝(なんぢ)は主神(しゆしん)にむかつて無礼(ぶれい)の雑言(ざふごん)、116「長上(ちやうじやう)を敬(うやま)へ」との律法(りつぱう)を破(やぶ)る反逆者(はんぎやくしや)ならずや。117また汝(なんぢ)は地(ち)の高天原(たかあまはら)にいたりてその惨状(さんじやう)を見(み)きはめ帰(かへ)りしにもかかはらず、118吾(われ)にむかつて何(いづ)れの邪神(じやしん)ぞと口(くち)をきはめて罵(ののし)るは、119これはまた律法(りつぱう)違反(ゐはん)に非(あら)ずや。120我(われ)はただちに奥殿(おくでん)に入(い)り、121国治立(くにはるたちの)命(みこと)に汝(なんぢ)が無礼(ぶれい)の次第(しだい)を逐一(ちくいち)奏上(そうじやう)し奉(たてまつ)らむ、122しばらく控(ひか)へよ』
123と、124足音(あしおと)荒(あら)く奥殿(おくでん)に急(いそ)ぎ進入(しんにふ)したりしが、125城内(じやうない)の諸神将(しよしんしよう)はこの光景(くわうけい)を見(み)てやや不審(ふしん)の雲(くも)に包(つつ)まれゐたり。126貴治彦(たかはるひこ)、127靖国別(やすくにわけ)は怒(いかり)心頭(しんとう)に達(たつ)し、128二神司(にしん)は共(とも)に刀(かたな)の柄(つか)に手(て)をかけ、129国直姫(くになほひめの)命(みこと)を一刀(いつたう)の下(もと)に切(き)り付(つ)けむと決心(けつしん)したりしが、130たちまち天地(てんち)の律法(りつぱう)を思(おも)ひ出(だ)し……「怒(いか)る勿(なか)れ、131殺(ころ)す勿(なか)れ」いま我(われ)短慮(たんりよ)を起(おこ)しなばみづから天則(てんそく)を破(やぶ)る者(もの)なり、132ああ如何(いか)にせむ……と思案(しあん)にくるるをりしも、133奥殿(おくでん)より国治立(くにはるたちの)命(みこと)あまたの侍神(じしん)を従(したが)へ、134悠然(いうぜん)と立(た)ち現(あら)はれ、
135『国治立(くにはるたちの)命(みこと)これに在(あ)り、136汝(なんぢ)何(なに)ゆゑなれば天地(てんち)の大命(たいめい)を拝持(はいぢ)する国直姫(くになほひめの)命(みこと)にむかつて暴言(ばうげん)を吐(は)くや、137汝(なんぢ)は天地(てんち)の律法(りつぱう)を破壊(はくわい)する邪神(じやしん)なり、138一(いち)時(じ)も早(はや)くこの場(ば)を立去(たちさ)れ。139万一(まんいち)吾(わ)が言(げん)に違背(ゐはい)せば、140やむを得(え)ず汝(なんぢ)ら二人(ふたり)を、141根(ね)の国(くに)に退去(たいきよ)を命(めい)ず』
142と、143言辞(ことば)おごそかに伝(つた)へければ、144城内(じやうない)の諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)はいづれも真正(しんせい)の国治立(くにはるたちの)命(みこと)と信(しん)じ、145この二人(ふたり)を天則(てんそく)違反者(ゐはんしや)となして、146ロツキー山(ざん)を退去(たいきよ)せしめたりける。147ここに貴治彦(たかはるひこ)はモスコーに逃(のが)れ、148蟄居(ちつきよ)して時期(じき)を待(ま)つこととなりぬ。149また靖国別(やすくにわけ)夫婦(ふうふ)は何処(いづく)ともなく落(お)ちのび、150行衛(ゆくへ)不明(ふめい)となれり。
151附言(ふげん) この国治立(くにはるたちの)命(みこと)といふは六面(ろくめん)八臂(はつぴ)の邪鬼(じやき)の変化(へんげ)にして、152国直姫(くになほひめの)命(みこと)は常世姫(とこよひめ)の部下(ぶか)醜玉姫(しこたまひめ)なり。153かくしてロツキー山(ざん)は悪魔(あくま)の手(て)におちいり、154諸神(しよしん)将卒(しやうそつ)は、155その邪神(じやしん)たることを覚(さと)る者(もの)なく、156ここに偽(にせ)高天原(たかあまはら)はある時期(じき)まで、157建設(けんせつ)されゐたりしなり。
158(大正一〇・一一・一四 旧一〇・一五 河津雄録)
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