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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第3巻(寅の巻)
序文
凡例
総説
第1篇 国魂の配置
第1章 神々の任命
第2章 八王神の守護
第2篇 新高山
第3章 渓間の悲劇
第4章 鶴の首
第3篇 ロツキー山
第5章 不審の使神
第6章 籠の鳥
第7章 諷詩の徳
第8章 従神司の殊勲
第4篇 鬼城山
第9章 弁者と弁者
第10章 無分別
第11章 裸体の道中
第12章 信仰の力
第13章 嫉妬の報
第14章 霊系の抜擢
第5篇 万寿山
第15章 神世の移写
第16章 玉ノ井の宮
第17章 岩窟の修業
第18章 神霊の遷座
第6篇 青雲山
第19章 楠の根元
第20章 晴天白日
第21章 狐の尻尾
第22章 神前の審判
第7篇 崑崙山
第23章 鶴の一声
第24章 蛸間山の黒雲
第25章 邪神の滅亡
第26章 大蛇の長橋
第8篇 神界の変動
第27章 不意の昇天
第28章 苦心惨憺
第29章 男波女波
第30章 抱擁帰一
第31章 竜神の瀑布
第32章 破軍の剣
第9篇 隠神の活動
第33章 巴形の斑紋
第34章 旭日昇天
第35章 宝の埋換
第36章 唖者の叫び
第37章 天女の舞曲
第38章 四十八滝
第39章 乗合舟
第10篇 神政の破壊
第40章 国の広宮
第41章 二神の帰城
第42章 常世会議
第43章 配所の月
第11篇 新規蒔直し
第44章 可賀天下
第45章 猿猴と渋柿
第46章 探湯の神事
第47章 夫婦の大道
第48章 常夜の闇
第49章 袖手傍観
第12篇 霊力体
第50章 安息日
岩井温泉紀行歌
余白歌
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> 第3篇 ロツキー山 > 第6章 籠の鳥
<<< 不審の使神
(B)
(N)
諷詩の徳 >>>
第六章
籠
(
かご
)
の
鳥
(
とり
)
〔一〇六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
篇:
第3篇 ロツキー山
よみ(新仮名遣い):
ろっきーざん
章:
第6章 籠の鳥
よみ(新仮名遣い):
かごのとり
通し章番号:
106
口述日:
1921(大正10)年11月14日(旧10月15日)
口述場所:
筆録者:
河津雄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
ロッキー山に姿を現した国直姫命は、ロッキー山に新しい地の高天原を再建し、国治立命を迎え奉るのだ、と宣旨した。ロッキー山の諸神卒は、これはまことの国直姫命であると信じてしまっていた。
そこへ地の高天原から言霊別命がやってきた。言霊別命は衆神の面前で、ロッキー山の国直姫命を詰問するが、逆に捕らえられて牢獄につながれてしまった。
国直姫命はまた、国治立命と称する神を迎え入れた。城内の神々は、ますますこれを信用した。
そこへまた、貴治彦と靖国別が地の高天原の視察から戻ってきた。そして、ロッキー山の国直姫命を詰問すると、逆に国治立命と称する神が現れて、二人にロッキー山からの退去を命じた。
貴治彦はモスコーに逃れ、また靖国別夫婦はいずことも知れず、行方不明になってしまった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm0306
愛善世界社版:
35頁
八幡書店版:
第1輯 272頁
修補版:
校定版:
37頁
普及版:
14頁
初版:
ページ備考:
001
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
靖国姫
(
やすくにひめ
)
とともにロツキー
山
(
ざん
)
の
諸神
(
しよしん
)
将卒
(
しやうそつ
)
を
集
(
あつ
)
め、
002
高天原
(
たかあまはら
)
の
惨状
(
さんじやう
)
を
物語
(
ものがた
)
り、
003
かつ、
004
……
我
(
われ
)
は
天
(
てん
)
の
御
(
ご
)
三体
(
さんたい
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
命
(
めい
)
を
奉
(
ほう
)
じ、
005
ロツキー
山
(
ざん
)
に
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
を
建設
(
けんせつ
)
し、
006
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
を
迎
(
むか
)
へたてまつり、
007
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
を
厳守
(
げんしゆ
)
し、
008
もつて
至善
(
しぜん
)
至美
(
しび
)
なるミロクの
神政
(
しんせい
)
を
布
(
し
)
かむとす。
009
汝
(
なんぢ
)
ら
諸神
(
しよしん
)
将卒
(
しやうそつ
)
心
(
こころ
)
を
合
(
あは
)
せ
我
(
わ
)
が
命
(
めい
)
を
奉
(
ほう
)
じ、
010
力
(
ちから
)
を
一
(
いつ
)
にして、
011
もつて
神政
(
しんせい
)
成就
(
じやうじゆ
)
のために
努力
(
どりよく
)
せよ……と
宣示
(
せんじ
)
したり。
012
諸神
(
しよしん
)
将卒
(
しやうそつ
)
は
一点
(
いつてん
)
の
疑
(
うたが
)
ひもなく、
013
この
宣示
(
せんじ
)
を
遵守
(
じゆんしゆ
)
し、
014
ますます
結束
(
けつそく
)
を
固
(
かた
)
くし、
015
各城門
(
かくじやうもん
)
には
勇猛
(
ゆうまう
)
なる
神将
(
しんしやう
)
を
配置
(
はいち
)
し、
016
固
(
かた
)
くこれを
守
(
まも
)
らしめたり。
017
このとき
東天
(
とうてん
)
をとどろかし、
018
天
(
あま
)
の
磐船
(
いはぶね
)
に
乗
(
の
)
りてきたる
神
(
かみ
)
あり、
019
靖国別
(
やすくにわけ
)
に
面談
(
めんだん
)
せむと、
020
眉目
(
びもく
)
清秀
(
せいしう
)
威厳
(
ゐげん
)
犯
(
をか
)
すべからざる
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
がこの
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれたまひける。
021
東門
(
ひがしもん
)
の
神将
(
しんしやう
)
玉国別
(
たまくにわけ
)
は、
022
この
旨
(
むね
)
を
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
に
奏上
(
そうじやう
)
しければ、
023
命
(
みこと
)
はただちに
大広間
(
おほひろま
)
に
諸神将
(
しよしんしよう
)
を
集
(
あつ
)
め、
024
列座
(
れつざ
)
せる
中央
(
ちうあう
)
に
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
を
招
(
まね
)
き、
025
その
来意
(
らいい
)
を
尋
(
たづ
)
ねける。
026
ここに
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
は、
027
『
貴治彦
(
たかはるひこ
)
の
使者
(
ししや
)
国彦
(
くにひこ
)
の
進言
(
しんげん
)
により、
028
高天原
(
たかあまはら
)
の
混乱
(
こんらん
)
状態
(
じやうたい
)
に
陥
(
おちい
)
り、
029
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
身
(
み
)
をもつて
免
(
まぬが
)
れ、
030
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
は
昇天
(
しようてん
)
し、
031
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
は
行衛
(
ゆくへ
)
不明
(
ふめい
)
となりたまひたりとの
密使
(
みつし
)
ロツキー
山
(
ざん
)
に
来
(
きた
)
れりと
聞
(
き
)
き、
032
不審
(
ふしん
)
にたへず、
033
事
(
こと
)
の
実否
(
じつぴ
)
を
調査
(
てうさ
)
せむために、
034
我
(
われ
)
は
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
の
使神
(
ししん
)
として
出向
(
しゆつかう
)
せり。
035
今日
(
こんにち
)
の
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
はきはめて
平穏
(
へいおん
)
無事
(
ぶじ
)
なり。
036
したがつて
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
をはじめ、
037
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
、
038
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
はすこぶる
健全
(
けんぜん
)
にして
神務
(
しんむ
)
に
鞅掌
(
あうしやう
)
せられ、
039
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
は
完全
(
くわんぜん
)
に
行
(
おこな
)
はれつつあり。
040
しかるに
何者
(
なにもの
)
の
奸策
(
かんさく
)
にや、
041
当城
(
たうじやう
)
にむけ
虚偽
(
きよぎ
)
の
密告
(
みつこく
)
をなし
当山
(
たうざん
)
を
攪乱
(
かくらん
)
せむとはする、
042
貴下
(
きか
)
は
何者
(
なにもの
)
なるぞ』
043
と
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
にむかつて
詰問
(
きつもん
)
せり。
044
このとき
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
容色
(
ようしよく
)
をあらため
威儀
(
ゐぎ
)
を
正
(
ただ
)
し、
045
『
汝
(
なんぢ
)
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
と
自称
(
じしよう
)
するも
我
(
われ
)
はこれを
信
(
しん
)
ぜず。
046
現
(
げん
)
に
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
我
(
われ
)
なるぞ。
047
しかるに
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
高天原
(
たかあまはら
)
にあり、
048
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
も
健全
(
けんぜん
)
に
神務
(
しんむ
)
に
従事
(
じゆうじ
)
せりとは
虚偽
(
きよぎ
)
もまた
甚
(
はなは
)
だしからずや、
049
汝
(
なんぢ
)
は「
詐
(
いつは
)
るなかれ」といふ
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
を
破
(
やぶ
)
りたる
邪神
(
じやしん
)
なり、
050
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
あに
二柱
(
ふたはしら
)
あらむや』
051
と
色
(
いろ
)
をなして
言
(
い
)
ひ
放
(
はな
)
ちけるにぞ、
052
ここに
諸神将
(
しよしんしよう
)
は、
053
……
我
(
われ
)
らをいつはる
不届
(
ふとどき
)
至極
(
しごく
)
の
邪神
(
じやしん
)
、
054
贋
(
にせ
)
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
を
厳罰
(
げんばつ
)
に
処
(
しよ
)
せむ……と、
055
いふより
早
(
はや
)
く
目
(
め
)
と
目
(
め
)
を
見合
(
みあは
)
せ、
056
ただちに
立
(
た
)
つて
命
(
みこと
)
を
後手
(
うしろで
)
に
縛
(
しば
)
りあげ、
057
口
(
くち
)
に
猿轡
(
さるぐつわ
)
をはませ、
058
神卒
(
しんそつ
)
をして
泥
(
どろ
)
深
(
ふか
)
き
堀
(
ほり
)
の
中
(
なか
)
に
投棄
(
とうき
)
し、
059
凱歌
(
がいか
)
を
奏
(
そう
)
しふたたび
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
の
御前
(
ごぜん
)
に
出
(
い
)
で
鼻高々
(
はなたかだか
)
とこの
顛末
(
てんまつ
)
を
奏上
(
そうじやう
)
したり。
060
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
賞詞
(
しやうし
)
を
賜
(
たま
)
はるかと
思
(
おも
)
ひきや、
061
……
汝
(
なんぢ
)
らは『
殺
(
ころ
)
すなかれ』との
天則
(
てんそく
)
に
違反
(
ゐはん
)
せり。
062
すみやかに
根
(
ね
)
の
国
(
くに
)
に
退去
(
たいきよ
)
を
命
(
めい
)
ず……と
厳
(
おごそ
)
かに
言
(
い
)
ひわたしければ、
063
案
(
あん
)
に
相違
(
さうゐ
)
の
神司
(
かみがみ
)
らは
梟
(
ふくろ
)
の
夜食
(
やしよく
)
に
外
(
はづ
)
れたるごとき
不平面
(
ふへいづら
)
にて、
064
神将
(
しんしやう
)
に
引立
(
ひきた
)
てられ
牢獄
(
らうごく
)
に
投
(
な
)
げ
込
(
こ
)
まれける。
065
一方
(
いつぱう
)
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
は
辛
(
から
)
うじて
泥中
(
でいちう
)
より
這
(
は
)
ひ
上
(
あが
)
りしところを
番卒
(
ばんそつ
)
に
見
(
み
)
つけられ、
066
高手
(
たかて
)
小手
(
こて
)
に
縛
(
いまし
)
められて
牢獄
(
らうごく
)
に
投
(
な
)
げこまれ、
067
無限
(
むげん
)
の
苦痛
(
くつう
)
をなめたまひける。
068
折
(
をり
)
しもどこともなく
微妙
(
びめう
)
の
音楽
(
おんがく
)
聞
(
きこ
)
え、
069
紺碧
(
こんぺき
)
の
蒼空
(
さうくう
)
より
五色
(
ごしき
)
の
雲
(
くも
)
に
乗
(
の
)
り、
070
あまたの
神将
(
しんしやう
)
をしたがへ
十曜
(
とえう
)
の
神旗
(
しんき
)
を
幾十
(
いくじふ
)
ともなく
押
(
お
)
したてて、
071
ロツキー
山
(
ざん
)
にむかつて
下
(
くだ
)
りきたる、
072
栄光
(
ゑいくわう
)
と
権威
(
けんゐ
)
の
具
(
そな
)
はれる
大神
(
おほかみ
)
現
(
あら
)
はれましぬ。
073
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
恭敬
(
きようけい
)
礼拝
(
れいはい
)
拍手
(
はくしゆ
)
してこれを
迎
(
むか
)
へ、
074
……
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
御
(
ご
)
苦労
(
くろう
)
に
存
(
ぞん
)
じ
奉
(
たてまつ
)
る……と
大声
(
おほごゑ
)
に
奏上
(
そうじやう
)
したれば、
075
あまたの
神司
(
かみがみ
)
は
命
(
みこと
)
の
声
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
くと
斉
(
ひと
)
しく
恭敬
(
きようけい
)
礼拝
(
れいはい
)
低頭
(
ていとう
)
平身
(
へいしん
)
、
076
礼
(
れい
)
の
限
(
かぎ
)
りをつくして
奉迎
(
ほうげい
)
し、
077
歓喜
(
くわんき
)
の
涙
(
なみだ
)
にくれにける。
078
ここに
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
を
奥殿
(
おくでん
)
に
案内
(
あんない
)
し
奉
(
たてまつ
)
り、
079
かつ
諸神司
(
しよしん
)
を
集
(
あつ
)
めて
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
を
天
(
てん
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
命
(
めい
)
により、
080
ロツキー
山
(
ざん
)
に
遷
(
うつ
)
されしことを
宣示
(
せんじ
)
しける。
081
諸神
(
しよしん
)
将卒
(
しやうそつ
)
は
欣喜
(
きんき
)
雀躍
(
じやくやく
)
手
(
て
)
の
舞
(
ま
)
ひ
足
(
あし
)
の
踏
(
ふ
)
むところを
知
(
し
)
らざりし。
082
時
(
とき
)
しも
天
(
あま
)
の
鳥船
(
とりぶね
)
に
乗
(
の
)
りて、
083
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
より
八王神
(
やつわうじん
)
なる
貴治彦
(
たかはるひこ
)
、
084
八頭神
(
やつがしらがみ
)
なる
靖国別
(
やすくにわけ
)
帰
(
かへ
)
りきたり、
085
東門
(
ひがしもん
)
に
降下
(
かうか
)
し、
086
番卒
(
ばんそつ
)
にむかつて
開門
(
かいもん
)
を
命
(
めい
)
じたり。
087
番卒
(
ばんそつ
)
はおほいに
驚
(
おどろ
)
き、
088
唯々
(
ゐゐ
)
として
門
(
もん
)
を
開
(
ひら
)
き
二神将
(
にしんしやう
)
を
通
(
とほ
)
したり。
089
二神将
(
にしんしやう
)
はただちに
奥殿
(
おくでん
)
に
気色
(
けしき
)
をかへて
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
り、
090
靖国姫
(
やすくにひめ
)
を
一間
(
ひとま
)
に
招
(
まね
)
き、
091
高天原
(
たかあまはら
)
の
実況
(
じつきやう
)
を
物語
(
ものがた
)
り、
092
かつ、
093
当山
(
たうざん
)
に
逃
(
に
)
げきたりしといふ
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
は、
094
その
実
(
じつ
)
常世姫
(
とこよひめ
)
の
部下
(
ぶか
)
の
邪神
(
じやしん
)
なりと
語
(
かた
)
れば、
095
靖国姫
(
やすくにひめ
)
はおほいに
驚
(
おどろ
)
き、
096
かつ、
097
その
真偽
(
しんぎ
)
に
迷
(
まよ
)
はざるを
得
(
え
)
ざりける。
098
ここに
貴治彦
(
たかはるひこ
)
、
099
靖国別
(
やすくにわけ
)
は
城内
(
じやうない
)
の
諸神司
(
しよしん
)
を
集
(
あつ
)
め、
100
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
の
実況
(
じつきやう
)
を
伝達
(
でんたつ
)
せむとし
城内
(
じやうない
)
一般
(
いつぱん
)
に
令
(
れい
)
を
発
(
はつ
)
したるに、
101
偽
(
にせ
)
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
陰謀
(
いんぼう
)
の
露見
(
ろけん
)
せむことを
恐
(
おそ
)
れ、
102
みづからも
諸神将
(
しよしんしよう
)
に
令
(
れい
)
を
発
(
はつ
)
し、
103
大広前
(
おほひろまへ
)
に
集
(
あつ
)
まらしめける。
104
諸神
(
しよしん
)
将卒
(
しやうそつ
)
は
一柱
(
ひとはしら
)
として
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
を
偽神
(
ぎしん
)
と
信
(
しん
)
ずる
者
(
もの
)
なく、
105
かつ
偽
(
にせ
)
の
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
を
一層
(
いつそう
)
深
(
ふか
)
く
信頼
(
しんらい
)
しゐたりける。
106
このとき
貴治彦
(
たかはるひこ
)
、
107
靖国別
(
やすくにわけ
)
は
正座
(
しやうざ
)
になほり、
108
偽
(
にせ
)
の
国直姫
(
くになほひめ
)
にむかつて、
109
貴治彦
(
たかはるひこ
)
は、
110
『
汝
(
なんぢ
)
はいづれより
来
(
きた
)
りし
邪神
(
じやしん
)
なるか、
111
有体
(
ありてい
)
に
白状
(
はくじやう
)
せよ。
112
返答
(
へんたふ
)
次第
(
しだい
)
によりては
容赦
(
ようしや
)
はならじ』
113
と
双方
(
さうはう
)
より
詰
(
つ
)
めかけけるを、
114
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
はカラカラとうち
笑
(
わら
)
ひ、
115
『
汝
(
なんぢ
)
は
主神
(
しゆしん
)
にむかつて
無礼
(
ぶれい
)
の
雑言
(
ざふごん
)
、
116
「
長上
(
ちやうじやう
)
を
敬
(
うやま
)
へ」との
律法
(
りつぱう
)
を
破
(
やぶ
)
る
反逆者
(
はんぎやくしや
)
ならずや。
117
また
汝
(
なんぢ
)
は
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
にいたりてその
惨状
(
さんじやう
)
を
見
(
み
)
きはめ
帰
(
かへ
)
りしにもかかはらず、
118
吾
(
われ
)
にむかつて
何
(
いづ
)
れの
邪神
(
じやしん
)
ぞと
口
(
くち
)
をきはめて
罵
(
ののし
)
るは、
119
これはまた
律法
(
りつぱう
)
違反
(
ゐはん
)
に
非
(
あら
)
ずや。
120
我
(
われ
)
はただちに
奥殿
(
おくでん
)
に
入
(
い
)
り、
121
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
に
汝
(
なんぢ
)
が
無礼
(
ぶれい
)
の
次第
(
しだい
)
を
逐一
(
ちくいち
)
奏上
(
そうじやう
)
し
奉
(
たてまつ
)
らむ、
122
しばらく
控
(
ひか
)
へよ』
123
と、
124
足音
(
あしおと
)
荒
(
あら
)
く
奥殿
(
おくでん
)
に
急
(
いそ
)
ぎ
進入
(
しんにふ
)
したりしが、
125
城内
(
じやうない
)
の
諸神将
(
しよしんしよう
)
はこの
光景
(
くわうけい
)
を
見
(
み
)
てやや
不審
(
ふしん
)
の
雲
(
くも
)
に
包
(
つつ
)
まれゐたり。
126
貴治彦
(
たかはるひこ
)
、
127
靖国別
(
やすくにわけ
)
は
怒
(
いかり
)
心頭
(
しんとう
)
に
達
(
たつ
)
し、
128
二神司
(
にしん
)
は
共
(
とも
)
に
刀
(
かたな
)
の
柄
(
つか
)
に
手
(
て
)
をかけ、
129
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
を
一刀
(
いつたう
)
の
下
(
もと
)
に
切
(
き
)
り
付
(
つ
)
けむと
決心
(
けつしん
)
したりしが、
130
たちまち
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
し……「
怒
(
いか
)
る
勿
(
なか
)
れ、
131
殺
(
ころ
)
す
勿
(
なか
)
れ」いま
我
(
われ
)
短慮
(
たんりよ
)
を
起
(
おこ
)
しなばみづから
天則
(
てんそく
)
を
破
(
やぶ
)
る
者
(
もの
)
なり、
132
ああ
如何
(
いか
)
にせむ……と
思案
(
しあん
)
にくるるをりしも、
133
奥殿
(
おくでん
)
より
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
あまたの
侍神
(
じしん
)
を
従
(
したが
)
へ、
134
悠然
(
いうぜん
)
と
立
(
た
)
ち
現
(
あら
)
はれ、
135
『
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
これに
在
(
あ
)
り、
136
汝
(
なんぢ
)
何
(
なに
)
ゆゑなれば
天地
(
てんち
)
の
大命
(
たいめい
)
を
拝持
(
はいぢ
)
する
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
にむかつて
暴言
(
ばうげん
)
を
吐
(
は
)
くや、
137
汝
(
なんぢ
)
は
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
を
破壊
(
はくわい
)
する
邪神
(
じやしん
)
なり、
138
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
くこの
場
(
ば
)
を
立去
(
たちさ
)
れ。
139
万一
(
まんいち
)
吾
(
わ
)
が
言
(
げん
)
に
違背
(
ゐはい
)
せば、
140
やむを
得
(
え
)
ず
汝
(
なんぢ
)
ら
二人
(
ふたり
)
を、
141
根
(
ね
)
の
国
(
くに
)
に
退去
(
たいきよ
)
を
命
(
めい
)
ず』
142
と、
143
言辞
(
ことば
)
おごそかに
伝
(
つた
)
へければ、
144
城内
(
じやうない
)
の
諸神
(
しよしん
)
将卒
(
しやうそつ
)
はいづれも
真正
(
しんせい
)
の
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
と
信
(
しん
)
じ、
145
この
二人
(
ふたり
)
を
天則
(
てんそく
)
違反者
(
ゐはんしや
)
となして、
146
ロツキー
山
(
ざん
)
を
退去
(
たいきよ
)
せしめたりける。
147
ここに
貴治彦
(
たかはるひこ
)
はモスコーに
逃
(
のが
)
れ、
148
蟄居
(
ちつきよ
)
して
時期
(
じき
)
を
待
(
ま
)
つこととなりぬ。
149
また
靖国別
(
やすくにわけ
)
夫婦
(
ふうふ
)
は
何処
(
いづく
)
ともなく
落
(
お
)
ちのび、
150
行衛
(
ゆくへ
)
不明
(
ふめい
)
となれり。
151
附言
(
ふげん
)
この
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
といふは
六面
(
ろくめん
)
八臂
(
はつぴ
)
の
邪鬼
(
じやき
)
の
変化
(
へんげ
)
にして、
152
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
は
常世姫
(
とこよひめ
)
の
部下
(
ぶか
)
醜玉姫
(
しこたまひめ
)
なり。
153
かくしてロツキー
山
(
ざん
)
は
悪魔
(
あくま
)
の
手
(
て
)
におちいり、
154
諸神
(
しよしん
)
将卒
(
しやうそつ
)
は、
155
その
邪神
(
じやしん
)
たることを
覚
(
さと
)
る
者
(
もの
)
なく、
156
ここに
偽
(
にせ
)
高天原
(
たかあまはら
)
はある
時期
(
じき
)
まで、
157
建設
(
けんせつ
)
されゐたりしなり。
158
(
大正一〇・一一・一四
旧一〇・一五
河津雄
録)
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(B)
(N)
諷詩の徳 >>>
霊界物語
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第3巻(寅の巻)
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【第6章 籠の鳥|第3巻|霊主体従|霊界物語|/rm0306】
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