霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二五章 邪神(じやしん)の滅亡(めつぼう)〔一二五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻 篇:第7篇 崑崙山 よみ(新仮名遣い):こんろんざん
章:第25章 邪神の滅亡 よみ(新仮名遣い):じゃしんのめつぼう 通し章番号:125
口述日:1921(大正10)年11月20日(旧10月21日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]: 主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-01-19 15:31:29 文字数:2193 OBC :rm0325
愛善世界社版:147頁 八幡書店版:第1輯 313頁 修補版: 校定版:151頁 普及版:66頁 初版: ページ備考:
001 吾妻別(あづまわけ)、002吾妻姫(あづまひめ)二人(ふたり)の間(あひだ)に、003月世姫(つきよひめ)、004月照姫(つきてるひめ)、005五月姫(さつきひめ)の三(さん)人(にん)の娘(むすめ)生(うま)れたり。006長女(ちやうぢよ)の月世姫(つきよひめ)は、007その性質(せいしつ)粗暴(そばう)にして常(つね)に邪神(じやしん)の群(むれ)に出入(しゆつにふ)し、008邪神(じやしん)と結託(けつたく)して、009蛸間山(たこまやま)を混乱(こんらん)紛擾(ふんぜう)せしむることにのみ全力(ぜんりよく)を集注(しふちう)しゐたりけるが、010吾妻別(あづまわけ)の重臣(ぢうしん)たる日出彦(ひのでひこ)は、011平素(へいそ)月世姫(つきよひめ)の行動(かうどう)ますます暴逆(ばうぎやく)の度(ど)を加(くは)へ、012非事(ひじ)醜行(しうかう)止(や)まざるを歎(なげ)き、013涙(なみだ)をふるつてしばしばこれを諫(いさ)めたれども、014月世姫(つきよひめ)は一言(いちごん)半句(はんく)も耳(みみ)をかさず、015つひには日出彦(ひのでひこ)を讒訴(ざんそ)してこれを排除(はいじよ)せむとくはだて、016百方(ひやつぱう)手段(しゆだん)をつくして蛸間山(たこまさん)城(じやう)の神人(かみがみ)を籠絡(ろうらく)し、017市守姫(いちもりひめ)、018畑野彦(はたのひこ)、019田長彦(たながひこ)、020国平別(くにひらわけ)、021竹代彦(たけよひこ)らを股肱(ここう)の臣(しん)となし、022昼夜(ちうや)謀計(ぼうけい)をめぐらし、023日出彦(ひのでひこ)に失敗(しつぱい)を来(きた)さしめむとし、024ここに芳香姫(よしかひめ)といふ美(うる)はしき女性(によしよう)に策(さく)を授(さづ)けて、025日出彦(ひのでひこ)を陥(おとし)いれむとしたりけり。
026 日出彦(ひのでひこ)は八王神(やつわうじん)の命(めい)を奉(ほう)じて、027竜宮城(りゆうぐうじやう)に使(つか)ひせむとする時(とき)、028芳香姫(よしかひめ)は門(もん)に立(たち)ふさがり日出彦(ひのでひこ)の袖(そで)をひきてこれをとどめ、029かつその顔色(かほいろ)を熟視(じゆくし)していふ。
030『貴下(きか)は何故(なにゆゑ)に妾(わらは)を平素(へいそ)詐(いつは)りたまひしや、031残念(ざんねん)々々(ざんねん)』
032と身(み)をふるはし、033声(こゑ)をくもらせ涕泣(ていきふ)する。034日出彦(ひのでひこ)は芳香姫(よしかひめ)の言(げん)、035少(すこ)しも合点(がつてん)ゆかず、036ただ呆然(ばうぜん)として芳香姫(よしかひめ)の様子(やうす)を怪(あや)しみ眺(なが)めゐたるのみ。
037 芳香姫(よしかひめ)はたちまち日出彦(ひのでひこ)に抱(いだ)きつき、
038『無情(むじやう)非道(ひだう)のわが夫(をつと)よ。039しらじらしきその御(ご)様子(やうす)。040アヽ妾(わらは)は今(いま)まで貴下(きか)の玩弄物(おもちや)とされゐたるか。041死(し)なば諸共(もろとも)死出(しで)の山(やま)、042三途(さんづ)の川(かは)もともどもに渡(わた)らむものと誓(ちか)ひし仲(なか)をも顧(かへり)みず、043竜宮城(りゆうぐうじやう)に御(お)使(つか)ひの旅出(たびで)に、044ただ一言(いちごん)の御(ご)相談(さうだん)もなく妾(わらは)を捨(す)て、045はるばると出行(いでゆ)きたまふは余(あま)りの無情(むじやう)。046アヽ残念(ざんねん)や、047口惜(くちをし)や』
048と歯(は)をくひしばり、049大地(だいち)にドツと打(う)ち伏(ふ)し、050声(こゑ)をかぎりに泣(な)き叫(さけ)びける。
051 日出彦(ひのでひこ)は藪(やぶ)から棒(ぼう)の出来事(できごと)に、052月世姫(つきよひめ)一派(いつぱ)の奸計(かんけい)とは知(し)らず、
053『芳香姫(よしかひめ)は発狂(はつきやう)せしか、054不憫(ふびん)の者(もの)よ』
055といひつつも、056直(ただ)ちに手(て)をとり抱(いだ)きおこし労(いた)はり介抱(かいはう)せむとする折(をり)しも、057時(とき)を待(ま)ちゐたる月世姫(つきよひめ)は、058市守姫(いちもりひめ)、059畑野彦(はたのひこ)、060田長彦(たながひこ)、061国平別(くにひらわけ)、062竹代彦(たけよひこ)らの一味(いちみ)と共(とも)にその場(ば)に現(あら)はれ、
063『天地(てんち)の律法(りつぱう)を破(やぶ)れる不義(ふぎ)もの、064日出彦(ひのでひこ)を縛(しば)れよ』
065と下知(げち)の声(こゑ)とともに、066田長彦(たながひこ)らは何(なん)の容赦(ようしや)もなく荒縄(あらなは)おつとり、067手足(てあし)をしばりて八王神(やつわうじん)の御前(みまへ)にまかりいで、
068『天地(てんち)の律法(りつぱう)を破(やぶ)り、069芳香姫(よしかひめ)を玩弄(ぐわんろう)せし曲者(くせもの)捕(とら)へたり。070かかる曲者(くせもの)を城内(じやうない)に止(とど)めおくは、071風儀(ふうぎ)を乱(みだ)し秩序(ちつじよ)を破(やぶ)るの恐(おそ)れあるのみならず、072八王神(やつわうじん)の御(おん)名(な)の汚(けが)れなり。073すみやかに厳罰(げんばつ)に処(しよ)し、074当城(たうじやう)を追放(つゐはう)し禍根(くわこん)を絶(た)ちたまへ。075証拠(しようこ)は吾(われ)ら数名(すうめい)の実地(じつち)目撃(もくげき)せるところなり』
076と言辞(ことば)たくみに無実(むじつ)の奏上(そうじやう)をなしたりしが、077日出彦(ひのでひこ)は、078神色(しんしよく)自若(じじやく)として恐(おそ)るる心(こころ)なく、
079『ただただ賢明(けんめい)なる八王神(やつわうじん)の御(ご)裁断(さいだん)を請(こ)ひ奉(たてまつ)る』
080と言(い)ひしまま、081一言(いちごん)も発(はつ)せざりける。
082 八王神(やつわうじん)は、083黙然(もくぜん)としてこの訴(うつた)へを聞(き)きつつありしが、084何(なん)の言葉(ことば)もなく、085ツト立(た)ちて宮殿(きうでん)の奥(おく)深(ふか)く入(い)りたまひ、086ただちに神前(しんぜん)に端坐(たんざ)して神教(しんけう)を請(こ)ひたまひ、087日出彦(ひのでひこ)、088月世姫(つきよひめ)その他(た)一同(いちどう)を召(め)し出(だ)し列(れつ)を作(つく)らしめ、089日出彦(ひのでひこ)にむかつて叮嚀(ていねい)に言葉(ことば)をかけ、090吾(わ)が長女(ちやうぢよ)月世姫(つきよひめ)の不都合(ふつがふ)きはまる行動(かうどう)を謝(しや)し、091かつ、092懇(ねんご)ろにこれを慰撫(ゐぶ)したまひ、093月世姫(つきよひめ)に向(むか)つて今後(こんご)を戒(いまし)め、094その他(た)の神人(かみがみ)にも厳(きび)しく訓戒(くんかい)したまひ、095ここにいよいよ神示(しんじ)によりて日出彦(ひのでひこ)の疑(うたが)ひは氷解(ひようかい)され、096正邪(せいじや)の判断(はんだん)は、097日月(じつげつ)のごとく明(あき)らかとなりにける。
098 日出彦(ひのでひこ)は無実(むじつ)の疑(うたが)ひ、099まつたく神(かみ)の明白(めいはく)なる教示(けうじ)によりて晴(は)れわたりたれば、100天地(てんち)にむかつて拝謝(はいしや)し、101急(いそ)ぎ竜宮城(りゆうぐうじやう)さして出発(しゆつぱつ)したりける。
102 月世姫(つきよひめ)は謀計(ぼうけい)のガラリはづれたるに失望(しつばう)し、103いかにもして初志(しよし)を達(たつ)せむと、104蛸間(たこま)の滝(たき)に芳香姫(よしかひめ)をともなひ、105悪竜(あくりう)の神(かみ)に七日(なぬか)七夜(ななよ)祈願(きぐわん)を籠(こ)めけるが、106芳香姫(よしかひめ)は忽然(こつぜん)として六面(ろくめん)八臂(はつぴ)の邪鬼(じやき)と変(へん)じ、107中空(ちうくう)に駆(か)けのぼるよと見(み)るまに、108東北(とうほく)の天(てん)に怪(あや)しき雲塊(うんくわい)あらはれ、109たちまち西北(せいほく)の空(そら)にむかつて延長(えんちやう)し、110昼夜(ちうや)を弁(べん)ぜざる常暗(とこやみ)の空(そら)となり、111あまたの黒竜(こくりう)は月世姫(つきよひめ)の頭上(づじやう)目(め)がけて降(くだ)りきたり、112盛(さか)ンに毒気(どくき)を吹(ふ)きかけ、113火炎(くわえん)の舌(した)を出(だ)して月世姫(つきよひめ)を喰(く)ひ殺(ころ)さむとす。114このとき月世姫(つきよひめ)は声(こゑ)をあげていふ。
115『汝(なんぢ)は芳香姫(よしかひめ)の変化(へんげ)にあらずや。116妾(わらは)の汝(なんぢ)に命(めい)ずるところは、117妾(わらは)を苦(くる)しめよとには非(あら)ず。118日出彦(ひのでひこ)を悩(なや)ませ滅亡(めつぼう)せしめむがためなり。119何(なに)をまちがへてかかる反対(はんたい)的(てき)行動(かうどう)をとるや』
120と絶叫(ぜつけう)したりしに、121その時(とき)黒雲(こくうん)の間(あひだ)より声(こゑ)ありて、
122『汝(なんぢ)は実(じつ)に悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)なり。123芳香姫(よしかひめ)は今(いま)や悪竜(あくりう)となりて汝(なんぢ)を滅(ほろ)ぼさむとす。124他(ひと)を呪(のろ)はば穴(あな)二(ふた)つ、125自己(おのれ)に出(いづ)るものは自己(おのれ)に還(かへ)る。126天(てん)の賞罰(しやうばつ)は、127寸毫(すんがう)もたがふことなし、128思(おも)ひ知(し)れや』
129と言葉(ことば)の下(した)より鎗(やり)の穂尖(ほさき)は雨(あめ)の降(ふ)るがごとく、130危険(きけん)身(み)にせまりて寸毫(すんがう)も免(のが)るるの余地(よち)なかりけるが、131辛(から)うじてわが居室(きよしつ)に逃(に)げいりホツト一息(ひといき)つぐ間(ま)もなく、132家(いへ)の四隅(しぐう)より毒竜(どくりう)あまた出現(しゆつげん)して瞬(またた)くうちに火炎(くわえん)と化(くわ)し、133烟(けむり)は身辺(しんぺん)をつつみ、134猛火(まうくわ)炎々(えんえん)として天(てん)に冲(ちゆう)し、135月世姫(つきよひめ)は黒焦(くろこげ)となりて敢(あえ)なくも亡(ほろ)びける。136今(いま)まで稍(やや)さえたる月世姫(つきよひめ)も、137神(かみ)の懲罰(ちようばつ)によりて暗路(やみぢ)をたどり幽界(いうかい)のふたたび刑罰(けいばつ)を受(う)くるの破目(はめ)に陥(おちい)りしなり。138アヽ天地(てんち)に依怙(えこ)なし、139善(ぜん)を助(たす)け悪(あく)を亡(ほろ)ぼし、140世界(せかい)の神人(しんじん)を戒(いまし)めたまふこと、141実(じつ)に明鏡(めいきやう)の物(もの)を写(うつ)して余蘊(ようん)なきがごとし。142慎(つつし)むべきは悪事(あくじ)にして、143恐(おそ)るべきは天地(てんち)神明(しんめい)の大道(だいだう)なり。144神(かみ)はかかる暗黒(あんこく)無道(ぶだう)の世(よ)に出現(しゆつげん)して、145神(しん)、146幽(いう)、147現(げん)の三界(さんがい)の立替(たてかへ)立直(たてなほ)しの神業(しんげふ)を開始(かいし)し、148真善美(しんぜんび)の天国(てんごく)を地上(ちじやう)に樹立(じゆりつ)したまはむとす。149神(かみ)の国(くに)に生(うま)れ、150神(かみ)の国(くに)の粟(あは)を食(は)む神(かみ)の子孫(しそん)たる吾人(ごじん)は、151つつしみて神業(しんげふ)に奉仕(ほうし)し、152神恩(しんおん)に報(むく)いたてまつるべき責任(せきにん)の重大(ぢゆうだい)なるを深(ふか)く自覚(じかく)すべきなり。
153(大正一〇・一一・二〇 旧一〇・二一 外山豊二録)
154(第二四章~第二五章 昭和一〇・一・一六 於亀の井旅館 王仁校正)
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