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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第3巻(寅の巻)
序文
凡例
総説
第1篇 国魂の配置
第1章 神々の任命
第2章 八王神の守護
第2篇 新高山
第3章 渓間の悲劇
第4章 鶴の首
第3篇 ロツキー山
第5章 不審の使神
第6章 籠の鳥
第7章 諷詩の徳
第8章 従神司の殊勲
第4篇 鬼城山
第9章 弁者と弁者
第10章 無分別
第11章 裸体の道中
第12章 信仰の力
第13章 嫉妬の報
第14章 霊系の抜擢
第5篇 万寿山
第15章 神世の移写
第16章 玉ノ井の宮
第17章 岩窟の修業
第18章 神霊の遷座
第6篇 青雲山
第19章 楠の根元
第20章 晴天白日
第21章 狐の尻尾
第22章 神前の審判
第7篇 崑崙山
第23章 鶴の一声
第24章 蛸間山の黒雲
第25章 邪神の滅亡
第26章 大蛇の長橋
第8篇 神界の変動
第27章 不意の昇天
第28章 苦心惨憺
第29章 男波女波
第30章 抱擁帰一
第31章 竜神の瀑布
第32章 破軍の剣
第9篇 隠神の活動
第33章 巴形の斑紋
第34章 旭日昇天
第35章 宝の埋換
第36章 唖者の叫び
第37章 天女の舞曲
第38章 四十八滝
第39章 乗合舟
第10篇 神政の破壊
第40章 国の広宮
第41章 二神の帰城
第42章 常世会議
第43章 配所の月
第11篇 新規蒔直し
第44章 可賀天下
第45章 猿猴と渋柿
第46章 探湯の神事
第47章 夫婦の大道
第48章 常夜の闇
第49章 袖手傍観
第12篇 霊力体
第50章 安息日
岩井温泉紀行歌
余白歌
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> 第7篇 崑崙山 > 第24章 蛸間山の黒雲
<<< 鶴の一声
(B)
(N)
邪神の滅亡 >>>
第二四章
蛸間山
(
たこまやま
)
の
黒雲
(
くろくも
)
〔一二四〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
篇:
第7篇 崑崙山
よみ(新仮名遣い):
こんろんざん
章:
第24章 蛸間山の黒雲
よみ(新仮名遣い):
たこまやまのくろくも
通し章番号:
124
口述日:
1921(大正10)年11月20日(旧10月21日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-05-08 11:31:20
OBC :
rm0324
愛善世界社版:
141頁
八幡書店版:
第1輯 311頁
修補版:
校定版:
145頁
普及版:
63頁
初版:
ページ備考:
001
蛸間山
(
たこまやま
)
には
銅色
(
どうしよく
)
の
国玉
(
くにたま
)
を
鎮祭
(
ちんさい
)
し、
002
吾妻別
(
あづまわけ
)
を
八王神
(
やつわうじん
)
に
任
(
にん
)
じ
神務
(
しんむ
)
を
主管
(
しゆくわん
)
せしめ、
003
妻
(
つま
)
には
吾妻姫
(
あづまひめ
)
を
娶
(
めあ
)
はし
内面
(
ないめん
)
的
(
てき
)
輔佐
(
ほさ
)
を
命
(
めい
)
じ、
004
国玉別
(
くにたまわけ
)
を
八頭神
(
やつがしらがみ
)
に
任
(
にん
)
じ
国玉姫
(
くにたまひめ
)
を
妻
(
つま
)
として
神政
(
しんせい
)
を
輔助
(
ほじよ
)
せしめられ、
005
駒世彦
(
こまよひこ
)
を
宮司
(
ぐうじ
)
となし
駒世姫
(
こまよひめ
)
をして
祭事
(
さいじ
)
に
従事
(
じゆうじ
)
せしめられたりしなり。
006
しかるにこの
蛸間山
(
たこまやま
)
には、
007
かねて
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
より、
008
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
神命
(
しんめい
)
を
奉
(
ほう
)
じて
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
を
鎮祭
(
ちんさい
)
し、
009
荘厳
(
さうごん
)
なる
宮殿
(
きうでん
)
まで
建立
(
こんりふ
)
しあれば
[
※
第2巻第9章「タコマ山の祭典 その一」参照
]
、
010
つまり
二個
(
にこ
)
の
国魂
(
くにたま
)
を
並
(
なら
)
べ、
011
祭祀
(
さいし
)
さるることとなりぬ。
012
ここに
二
(
ふた
)
つの
国魂
(
くにたま
)
の
霊
(
れい
)
現
(
あら
)
はれて
互
(
たが
)
ひに
主権
(
しゆけん
)
を
争
(
あらそ
)
ひたまへば、
013
蛸間山
(
たこまやま
)
は
常
(
つね
)
に
風雲
(
ふううん
)
たちこめ、
014
時
(
とき
)
に
暴風
(
ばうふう
)
吹
(
ふ
)
きおこり
強雨
(
がうう
)
降
(
ふ
)
りそそぎ
樹木
(
じゆもく
)
を
倒
(
たふ
)
し、
015
河川
(
かせん
)
の
堤防
(
ていばう
)
を
破壊
(
はくわい
)
し、
016
濁水
(
だくすゐ
)
地上
(
ちじやう
)
に
氾濫
(
はんらん
)
して
神人
(
しんじん
)
その
堵
(
と
)
に
安
(
やす
)
ンずること
能
(
あた
)
はず、
017
神人
(
かみがみ
)
の
嫉視
(
しつし
)
反目
(
はんもく
)
は
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
激烈
(
げきれつ
)
の
度
(
ど
)
を
加
(
くは
)
へ、
018
東天
(
とうてん
)
より
西天
(
せいてん
)
にむかつて
真黒
(
しんこく
)
の
雲橋
(
くもばし
)
かかりて
天地
(
てんち
)
は
為
(
ため
)
に
暗黒
(
あんこく
)
となり
咫尺
(
しせき
)
を
弁
(
べん
)
ぜず。
019
ここをもつて
常夜
(
とこよ
)
ゆく
万
(
よろづ
)
の
妖
(
わざはひ
)
ことごとく
起
(
おこ
)
り、
020
国土
(
こくど
)
間断
(
かんだん
)
なく
震動
(
しんどう
)
し、
021
草
(
くさ
)
の
片葉
(
かきは
)
にいたるまで
言問
(
ことと
)
ふ
無道
(
ぶだう
)
の
社会
(
しやくわい
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
し、
022
所々
(
ところどころ
)
に
大火
(
たいくわ
)
あり
大洪水
(
だいこうずゐ
)
あり
疫病
(
えきびやう
)
蔓延
(
まんえん
)
して
神人
(
しんじん
)
まさに
滅亡
(
めつぼう
)
せむとし、
023
また
銅能宮
(
どうのみや
)
は
日夜
(
にちや
)
震動
(
しんどう
)
して
妖気
(
えうき
)
を
吐
(
は
)
き、
024
国魂
(
くにたま
)
の
宮
(
みや
)
また
同時
(
どうじ
)
に
大音響
(
だいおんきやう
)
を
発
(
はつ
)
して
百雷
(
ひやくらい
)
の
一
(
いち
)
時
(
じ
)
に
轟
(
とどろ
)
くかと
疑
(
うたが
)
はるるばかり
凶兆
(
きようてう
)
しきりにいたり、
025
神人
(
しんじん
)
ともに
心
(
こころ
)
安
(
やす
)
からず、
026
戦々
(
せんせん
)
兢々
(
けうけう
)
として
纔
(
はづか
)
に
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
る
状態
(
じやうたい
)
を
馴致
(
じゆんち
)
したりける。
027
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
よりしてすでに
斯
(
か
)
くのごとく
互
(
たが
)
ひに
主権
(
しゆけん
)
を
争
(
あらそ
)
ひ、
028
ほとンど
寧日
(
ねいじつ
)
なきの
有様
(
ありさま
)
なりければ、
029
その
霊精
(
れいせい
)
また
一
(
いち
)
は
八王神
(
やつわうじん
)
に
憑依
(
ひようい
)
し、
030
一
(
いち
)
は
八頭神
(
やつがしらがみ
)
に
憑
(
かか
)
りてつねに
狂暴
(
きやうばう
)
の
行為
(
かうゐ
)
多
(
おほ
)
く、
031
ことに
八頭神
(
やつがしらがみ
)
には
前
(
まへ
)
の
国魂神
(
くにたまがみ
)
憑依
(
ひようい
)
して、
032
八王神
(
やつわうじん
)
の
命令
(
めいれい
)
に
一々
(
いちいち
)
反抗
(
はんかう
)
し、
033
たがひに
権利
(
けんり
)
を
主張
(
しゆちやう
)
して
相
(
あひ
)
譲
(
ゆづ
)
らず、
034
犬猿
(
けんゑん
)
もただならず
氷炭
(
ひようたん
)
相容
(
あひい
)
れず、
035
混乱
(
こんらん
)
紛糾
(
ふんきう
)
ますます
甚
(
はなは
)
だしく、
036
神人
(
しんじん
)
塗炭
(
とたん
)
の
厄
(
やく
)
に
苦
(
くる
)
しみ、
037
荒
(
あら
)
ぶる
神人
(
かみがみ
)
の
言騒
(
ことさわ
)
ぐその
声
(
こゑ
)
は、
038
五月蠅
(
さばえ
)
のごとく
群
(
むら
)
がりおこりて
修羅道
(
しゆらだう
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
し、
039
動乱
(
どうらん
)
止
(
や
)
むことなく
饑饉
(
ききん
)
相次
(
あひつ
)
ぎ、
040
虎狼
(
こらう
)
、
041
豺狼
(
さいらう
)
、
042
毒蛇
(
どくじや
)
、
043
悪鬼
(
あくき
)
、
044
妖怪
(
えうくわい
)
なぞの
邪霊
(
じやれい
)
は
地上
(
ちじやう
)
に
充
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちたり。
045
このことただちに
国祖
(
こくそ
)
の
御
(
おん
)
耳
(
みみ
)
に
入
(
い
)
り、
046
国直姫
(
くになほひめの
)
命
(
みこと
)
の
口
(
くち
)
をかりて、
047
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
に
神教
(
しんけう
)
を
伝
(
つた
)
へしめたまひける。
048
国祖
(
こくそ
)
の
御
(
ご
)
神教
(
しんけう
)
の
大要
(
たいえう
)
は、
049
『
天
(
てん
)
に
二日
(
にじつ
)
なく
地
(
ち
)
に
二王
(
にわう
)
なきは
天地
(
てんち
)
の
神則
(
しんそく
)
なり。
050
汝
(
なんぢ
)
らさきに
蛸間山
(
たこまやま
)
に
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
を
鎮祭
(
ちんさい
)
しおきながら、
051
国魂神
(
くにたまがみ
)
には
何
(
なん
)
の
通告
(
つうこく
)
もなさず、
052
新
(
あらた
)
に
同
(
おな
)
じ
神山
(
かみやま
)
に
二個
(
にこ
)
の
国玉
(
くにたま
)
を
奉斎
(
ほうさい
)
せるは、
053
おのづから
秩序
(
ちつじよ
)
を
紊乱
(
ぶんらん
)
し
争乱
(
そうらん
)
の
種
(
たね
)
をまくものなり。
054
彼
(
かれ
)
ら
八王神
(
やつわうじん
)
八頭神
(
やつがしらがみ
)
は
名利
(
めいり
)
にふけりて
争
(
あらそ
)
ひ
憎
(
にく
)
み、
055
たがひに
怒
(
いか
)
りて
天下
(
てんか
)
を
騒擾
(
さうぜう
)
せしむるの
罪
(
つみ
)
軽
(
かる
)
からずといへども、
056
要
(
えう
)
するに
一所
(
いつしよ
)
の
霊山
(
れいざん
)
に
二体
(
にたい
)
の
国魂
(
くにたま
)
を
鎮
(
しづ
)
めたる
失敗
(
しつぱい
)
の
結果
(
けつくわ
)
にして、
057
ただちに
二神
(
にしん
)
を
懲戒
(
ちようかい
)
すべきに
非
(
あら
)
ず、
058
このたびの
出来事
(
できごと
)
はすべて
汝
(
なんぢ
)
らの
一大
(
いちだい
)
責任
(
せきにん
)
なるぞ。
059
神
(
かみ
)
は
神直日
(
かむなほひ
)
大直日
(
おほなほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
詔
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し、
060
もつて
今回
(
こんくわい
)
はその
罪
(
つみ
)
を
問
(
と
)
はざるべし。
061
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
改言
(
かいげん
)
改過
(
かいくわ
)
の
実
(
じつ
)
をあげ、
062
蛸間山
(
たこまやま
)
を
境
(
さかひ
)
として
国土
(
こくど
)
を
南北
(
なんぽく
)
に
両分
(
りやうぶん
)
し、
063
その
持場
(
もちば
)
を
決定
(
けつてい
)
し、
064
騒乱
(
さうらん
)
を
鎮定
(
ちんてい
)
し
国祖
(
こくそ
)
の
大神
(
おほかみ
)
に
復命
(
ふくめい
)
せよ』
065
とおごそかに
宣
(
の
)
りたまひける。
066
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
は
恐懼
(
きようく
)
措
(
お
)
くところを
知
(
し
)
らず、
067
みづからの
不明
(
ふめい
)
不徳
(
ふとく
)
を
謝
(
しや
)
し、
068
大足彦
(
おほだるひこ
)
とともに
蛸間山
(
たこまやま
)
に
向
(
むか
)
つて
出発
(
しゆつぱつ
)
したまひけり。
069
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
は
八王神
(
やつわうじん
)
に、
070
大足彦
(
おほだるひこ
)
は
八頭神
(
やつがしらがみ
)
にむかつて
神示
(
しんじ
)
を
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
し
神恩
(
しんおん
)
の
忝
(
かたじけ
)
なく
尊
(
たつと
)
きことを
慇懃
(
いんぎん
)
に
宣
(
の
)
り
伝
(
つた
)
へける。
071
八王神
(
やつわうじん
)
はただちに
天使長
(
てんしちやう
)
の
懇篤
(
こんとく
)
なる
説示
(
せつじ
)
を
承
(
うけたまは
)
り、
072
翻然
(
ほんぜん
)
として
前非
(
ぜんぴ
)
を
悟
(
さと
)
り、
073
かつ
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
のもつとも
恐
(
おそ
)
るべき
威力
(
ゐりよく
)
に
感
(
かん
)
じ、
074
正心
(
せいしん
)
誠意
(
せいい
)
をもつて
神業
(
しんげふ
)
に
厚
(
あつ
)
く
奉仕
(
ほうし
)
し、
075
かつ
如何
(
いか
)
なる
神勅
(
しんちよく
)
なりとも、
076
今日
(
こんにち
)
かぎり
断
(
だん
)
じて
違背
(
ゐはい
)
せじと、
077
心底
(
しんてい
)
より
誓約
(
せいやく
)
をなしたりにける。
078
これに
引替
(
ひきか
)
へ、
079
大足彦
(
おほだるひこ
)
は
八頭神
(
やつがしらがみ
)
なる
国玉別
(
くにたまわけ
)
にむかひ
順逆
(
じゆんぎやく
)
の
道
(
みち
)
を
説
(
と
)
き、
080
神
(
かみ
)
の
威徳
(
ゐとく
)
をさとし
言辞
(
ことば
)
を
竭
(
つく
)
して
説示
(
せつじ
)
したるが、
081
国玉別
(
くにたまわけ
)
は
天使
(
てんし
)
の
教示
(
けうじ
)
を
聞
(
き
)
くやたちまち
顔色
(
がんしよく
)
獰猛
(
だうまう
)
の
相
(
さう
)
をあらはし、
082
口
(
くち
)
をきはめて
反抗
(
はんかう
)
し
容易
(
ようい
)
に
屈伏
(
くつぷく
)
せず、
083
ほとンど
捨鉢
(
すてばち
)
となりて
天使
(
てんし
)
大足彦
(
おほだるひこ
)
の
面上
(
めんじやう
)
に
噛
(
か
)
みつかむとせるを、
084
大足彦
(
おほだるひこ
)
は、
085
心得
(
こころえ
)
たりと
両手
(
りやうて
)
の
指
(
ゆび
)
を
交叉
(
かうさ
)
し
鎮魂
(
ちんこん
)
の
姿勢
(
しせい
)
をとり、
086
ウーと
一声
(
いつせい
)
発
(
ひら
)
くその
言霊
(
ことたま
)
に、
087
国玉別
(
くにたまわけ
)
は
地上
(
ちじやう
)
に
仰天
(
ぎやうてん
)
し
倒
(
たふ
)
れ
伏
(
ふ
)
し、
088
口中
(
こうちう
)
よりは
多量
(
たりやう
)
の
泡沫
(
あは
)
を
吐
(
は
)
きだし
悶
(
もだ
)
え
苦
(
くる
)
しみけり。
089
天使
(
てんし
)
はなほも
一声
(
いつせい
)
言霊
(
ことたま
)
の
矢
(
や
)
を
放
(
はな
)
つや、
090
八頭神
(
やつがしらがみ
)
の
体内
(
たいない
)
よりは、
091
にはかに
黒煙
(
こくえん
)
立
(
た
)
ちのぼるよと
見
(
み
)
るまに、
092
金毛
(
きんまう
)
八尾
(
はちぴ
)
の
悪狐
(
あくこ
)
の
姿
(
すがた
)
現
(
あら
)
はれ、
093
雲
(
くも
)
をかすみと
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
めがけて
逃失
(
にげう
)
せにけり。
094
国魂神
(
くにたまがみ
)
の
嫉妬
(
しつと
)
的
(
てき
)
発動
(
はつどう
)
の
狂態
(
きやうたい
)
を
洞察
(
どうさつ
)
したる
常世国
(
とこよのくに
)
の
邪神
(
じやしん
)
は、
095
貪
(
どん
)
・
瞋
(
しん
)
・
痴
(
ち
)
の
迷
(
まよひ
)
につけ
入
(
い
)
り、
096
たちまち
憑依
(
ひようい
)
の
目的
(
もくてき
)
を
達
(
たつ
)
し、
097
進
(
すす
)
ンで
八王神
(
やつわうじん
)
を
倒
(
たふ
)
し、
098
八頭神
(
やつがしらがみ
)
を
失墜
(
しつつゐ
)
せしめ、
099
蛸間山
(
たこまやま
)
を
攪乱
(
かくらん
)
せむとしゐたりしが、
100
八頭神
(
やつがしらがみ
)
は
始
(
はじ
)
めて
覚醒
(
かくせい
)
し、
101
天使
(
てんし
)
にむかつて
以前
(
いぜん
)
の
無礼
(
ぶれい
)
を
謝
(
しや
)
し、
102
我
(
わ
)
が
精神
(
せいしん
)
空弱
(
くうじやく
)
にして
意志
(
いし
)
強
(
つよ
)
からず、
103
つひに
邪神
(
じやしん
)
の
容器
(
ようき
)
となり、
104
神
(
かみ
)
を
無視
(
むし
)
し
長上
(
ちやうじやう
)
を
侮蔑
(
ぶべつ
)
し、
105
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
を
破
(
やぶ
)
りたる
大罪
(
だいざい
)
を
悔
(
く
)
い、
106
低頭
(
ていとう
)
平身
(
へいしん
)
罪
(
つみ
)
に
処
(
しよ
)
せられむことを
願
(
ねが
)
ひけり。
107
大足彦
(
おほだるひこ
)
は、
108
『
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
ある
上
(
うへ
)
に
重
(
かさ
)
ねて
再
(
ふたた
)
び、
109
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
を
斎
(
まつ
)
りたるは
天使長
(
てんしちやう
)
以下
(
いか
)
の
経綸
(
けいりん
)
を
誤
(
あやま
)
りたる
結果
(
けつくわ
)
なれば、
110
その
責任
(
せきにん
)
は
吾
(
われ
)
らも
同様
(
どうやう
)
なり。
111
されど
仁慈
(
じんじ
)
ふかき
大神
(
おほかみ
)
は、
112
この
度
(
たび
)
の
事件
(
じけん
)
に
関
(
くわん
)
しては
寛大
(
くわんだい
)
なる
大御心
(
おほみこころ
)
をもつて、
113
神直日
(
かむなほひ
)
大直日
(
おほなほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
し
詔
(
の
)
り
直
(
なほ
)
したまひて、
114
吾
(
われ
)
らがたがひの
大罪
(
だいざい
)
を
忘
(
わす
)
れさせたまひたり。
115
心安
(
こころやす
)
く
思召
(
おぼしめ
)
されよ』
116
と
満面
(
まんめん
)
笑
(
ゑみ
)
をうかべて
宣
(
の
)
り
聞
(
き
)
かせたるに、
117
国玉別
(
くにたまわけ
)
は
神恩
(
しんおん
)
の
尊
(
たふと
)
く
忝
(
かたじけ
)
なさに
涙
(
なみだ
)
を
滝
(
たき
)
のごとく
流
(
なが
)
し、
118
衷心
(
ちうしん
)
より
改悛
(
かいしゆん
)
の
情
(
じやう
)
をあらはし、
119
八王神
(
やつわうじん
)
に
忠実
(
ちうじつ
)
に
仕
(
つか
)
へける。
120
それより
天地
(
てんち
)
和順
(
わじゆん
)
し
上下
(
じやうげ
)
よく
治
(
をさ
)
まりて、
121
松
(
まつ
)
の
神代
(
かみよ
)
の
常永
(
とことは
)
に
時津風
(
ときつかぜ
)
枝
(
えだ
)
も
鳴
(
な
)
らさぬ
聖代
(
せいだい
)
を
招来
(
せうらい
)
したりける。
122
今
(
いま
)
まで
天空
(
てんくう
)
に
橋状
(
けうじやう
)
をなして
横
(
よこ
)
たはりし
黒雲
(
こくうん
)
は、
123
次第
(
しだい
)
に
散乱
(
さんらん
)
して
拭
(
ぬぐ
)
ふがごとく、
124
天
(
てん
)
明
(
あき
)
らけく
地
(
ち
)
清
(
きよ
)
く、
125
神人
(
しんじん
)
和楽
(
わらく
)
の
極楽
(
ごくらく
)
浄土
(
じやうど
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
したるぞ
目出度
(
めでた
)
けれ。
126
これより
二個
(
にこ
)
の
国魂
(
くにたま
)
を
南北
(
なんぽく
)
に
分
(
わか
)
ち
祭
(
まつ
)
られ、
127
国土
(
こくど
)
を
二分
(
にぶん
)
して、
128
北方
(
ほつぱう
)
は
八王神
(
やつわうじん
)
吾妻別
(
あづまわけ
)
これを
主管
(
しゆくわん
)
し、
129
南方
(
なんぱう
)
は
八頭神
(
やつがしらがみ
)
国玉別
(
くにたまわけ
)
これを
主管
(
しゆくわん
)
することとなりぬ。
130
君主
(
くんしゆ
)
的
(
てき
)
神政
(
しんせい
)
の
神界
(
しんかい
)
の
経綸
(
けいりん
)
も、
131
ここにいよいよ
民主
(
みんしゆ
)
的
(
てき
)
神政
(
しんせい
)
の
端
(
たん
)
を
啓
(
ひら
)
かれたるぞ
是非
(
ぜひ
)
なけれ。
132
(
大正一〇・一一・二〇
旧一〇・二一
午後八時東の天より西の天に向つて一条の怪しき黒雲横たはり、天を南北に区劃し、天地暗澹たる時、竜宮館において、
加藤明子
録)
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(B)
(N)
邪神の滅亡 >>>
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