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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第3巻(寅の巻)
序文
凡例
総説
第1篇 国魂の配置
第1章 神々の任命
第2章 八王神の守護
第2篇 新高山
第3章 渓間の悲劇
第4章 鶴の首
第3篇 ロツキー山
第5章 不審の使神
第6章 籠の鳥
第7章 諷詩の徳
第8章 従神司の殊勲
第4篇 鬼城山
第9章 弁者と弁者
第10章 無分別
第11章 裸体の道中
第12章 信仰の力
第13章 嫉妬の報
第14章 霊系の抜擢
第5篇 万寿山
第15章 神世の移写
第16章 玉ノ井の宮
第17章 岩窟の修業
第18章 神霊の遷座
第6篇 青雲山
第19章 楠の根元
第20章 晴天白日
第21章 狐の尻尾
第22章 神前の審判
第7篇 崑崙山
第23章 鶴の一声
第24章 蛸間山の黒雲
第25章 邪神の滅亡
第26章 大蛇の長橋
第8篇 神界の変動
第27章 不意の昇天
第28章 苦心惨憺
第29章 男波女波
第30章 抱擁帰一
第31章 竜神の瀑布
第32章 破軍の剣
第9篇 隠神の活動
第33章 巴形の斑紋
第34章 旭日昇天
第35章 宝の埋換
第36章 唖者の叫び
第37章 天女の舞曲
第38章 四十八滝
第39章 乗合舟
第10篇 神政の破壊
第40章 国の広宮
第41章 二神の帰城
第42章 常世会議
第43章 配所の月
第11篇 新規蒔直し
第44章 可賀天下
第45章 猿猴と渋柿
第46章 探湯の神事
第47章 夫婦の大道
第48章 常夜の闇
第49章 袖手傍観
第12篇 霊力体
第50章 安息日
岩井温泉紀行歌
余白歌
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第3巻(寅の巻)
> 第11篇 新規蒔直し > 第47章 夫婦の大道
<<< 探湯の神事
(B)
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常夜の闇 >>>
第四七章
夫婦
(
ふうふ
)
の
大道
(
だいだう
)
〔一四七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
篇:
第11篇 新規蒔直し
よみ(新仮名遣い):
しんきまきなおし
章:
第47章 夫婦の大道
よみ(新仮名遣い):
ふうふのだいどう
通し章番号:
147
口述日:
1921(大正10)年12月09日(旧11月11日)
口述場所:
筆録者:
谷村真友
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
辞職した真心彦は謹慎していたが、やがて精神に異常をきたして自刃して果てた。
神々らは真心彦の長子・広宗彦を天使に推し、国祖に承認された。広宗彦は仁慈をもって下に臨んだため、神界はこれまでにないほどよく平和に治まった。
真心彦の未亡人・事足姫は後添えを迎え、桃上彦をもうけた。桃上彦も仁慈深い神であったため、広宗彦はこの父違いの弟を自分の補佐として抜擢した。
しかし時が経つにつれて桃上彦は邪神に魅入られ、兄の地位を奪おうと画策するにいたった。桃上彦は民には偽りの慈悲を施し、自分に反対するものは容赦なく排除した。そのために次第に神人らは律法を軽んずるようになり、たちまち世は乱れてしまった。
これは八王大神が邪神を桃上彦に憑依させ、国祖の治世を足元から転覆させようという企みであった。しかし桃上彦の母・事足姫も、不貞によって桃上彦を生んだために、桃上彦の精神に邪悪な影響を及ぼしたことも原因であった。
これはげに、律法を軽んじて体主霊従の心持・行いをなした結果である。
桃上彦は八十猛彦、百猛彦を寵愛して野心をますますたくましくしていた。後に神界では、桃上彦を大曲津神と呼ぶに至ることになる。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm0347
愛善世界社版:
277頁
八幡書店版:
第1輯 358頁
修補版:
校定版:
280頁
普及版:
126頁
初版:
ページ備考:
001
真心彦
(
うらひこ
)
は
職
(
しよく
)
を
辞
(
じ
)
し、
002
固
(
かた
)
く
門戸
(
もんこ
)
を
閉
(
と
)
ざして
他人
(
たにん
)
との
接見
(
せつけん
)
を
断
(
た
)
ち、
003
謹慎
(
きんしん
)
の
意
(
い
)
を
表
(
へう
)
しつつありしが、
004
つひにはその
精神
(
せいしん
)
に
異状
(
いじやう
)
を
呈
(
てい
)
し、
005
一間
(
ひとま
)
に
入
(
い
)
りて、
006
ひそかに
短刀
(
たんたう
)
を
抜
(
ぬ
)
きはなち、
007
『
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
』
008
と
神語
(
しんご
)
を
唱
(
とな
)
へ
自刃
(
じじん
)
して
帰幽
(
きいう
)
したりける。
009
妻
(
つま
)
事足姫
(
ことたるひめ
)
をはじめ、
010
長子
(
ちやうし
)
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
、
011
次子
(
じし
)
行成彦
(
ゆきなりひこ
)
の
悲歎
(
ひたん
)
と
驚
(
おどろ
)
きはたとふるにものなく、
012
七日
(
なぬか
)
七夜
(
ななや
)
は
蚊
(
か
)
の
泣
(
な
)
くごとくなりけり。
013
八百万
(
やほよろづ
)
の
神人
(
かみがみ
)
も
涙
(
なみだ
)
の
雨
(
あめ
)
に
袖
(
そで
)
をしぼらぬはなく、
014
同情
(
どうじやう
)
の
念
(
ねん
)
はことごとく
清廉
(
せいれん
)
潔白
(
けつぱく
)
なる
真心彦
(
うらひこ
)
の
御魂
(
みたま
)
に
集
(
あつ
)
まりぬ。
015
八百万
(
やほよろづ
)
の
神人
(
かみがみ
)
は
命
(
みこと
)
の
生前
(
せいぜん
)
の
勲功
(
くんこう
)
を
賞揚
(
しやうやう
)
し、
016
長子
(
ちやうし
)
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
をして、
017
父
(
ちち
)
の
後
(
あと
)
を
襲
(
つ
)
ぐべく
神司
(
かみがみ
)
らは
一致
(
いつち
)
して、
018
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
に
願
(
ねが
)
ひ
出
(
い
)
でたり。
019
ここに
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
は
仁慈
(
じんじ
)
をもつて
下万民
(
しもばんみん
)
に
臨
(
のぞ
)
みければ、
020
神界
(
しんかい
)
現界
(
げんかい
)
は
実
(
じつ
)
に
無事
(
ぶじ
)
泰平
(
たいへい
)
に
治
(
をさ
)
まり、
021
したがつて
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
の
神世
(
かみよ
)
を
謳歌
(
おうか
)
する
声
(
こゑ
)
は
六合
(
りくがう
)
に
轟
(
とどろ
)
きわたりたり。
022
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
をはじめ、
023
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
の
神人
(
かみがみ
)
の
威勢
(
ゐせい
)
は
旭日
(
きよくじつ
)
昇天
(
しようてん
)
のごとく
隆々
(
りうりう
)
として
四海
(
しかい
)
を
圧
(
あつ
)
するにいたり、
024
開闢
(
かいびやく
)
以来
(
いらい
)
かくのごとくよく
治
(
をさ
)
まりし
神世
(
しんせい
)
は
空前
(
くうぜん
)
絶後
(
ぜつご
)
の
聖代
(
せいだい
)
と
称
(
しよう
)
せられける。
025
要
(
えう
)
するに、
026
清廉
(
せいれん
)
にして
無欲
(
むよく
)
、
027
かつ
仁慈
(
じんじ
)
深
(
ふか
)
き
真心彦
(
うらひこ
)
の
血
(
ち
)
を
享
(
う
)
け
継
(
つ
)
ぎたる
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
の
経綸
(
けいりん
)
よろしきを
得
(
え
)
たる
結果
(
けつくわ
)
なるべし。
028
ここに
真心彦
(
うらひこ
)
の
未亡人
(
みばうじん
)
なる
事足姫
(
ことたるひめ
)
は、
029
夫
(
をつと
)
の
心
(
こころ
)
を
察
(
さつ
)
せず、
030
数年
(
すうねん
)
を
経
(
へ
)
てつひに
夫
(
をつと
)
の
恩徳
(
おんとく
)
を
忘
(
わす
)
れ、
031
春永彦
(
はるながひこ
)
といふ
後
(
のち
)
の
夫
(
をつと
)
をもち、
032
夫婦
(
ふうふ
)
のあひだに
桃上彦
(
ももがみひこ
)
といふ
一柱
(
ひとはしら
)
の
男子
(
だんし
)
を
生
(
う
)
みけり。
033
桃上彦
(
ももがみひこ
)
はまた
仁慈
(
じんじ
)
ふかく
下
(
しも
)
の
神人
(
かみがみ
)
をあはれみ、
034
かつ
上
(
かみ
)
にたいして
忠実
(
ちうじつ
)
至誠
(
しせい
)
の
実
(
じつ
)
をあげ、
035
衆
(
しゆう
)
の
評判
(
ひやうばん
)
も
非常
(
ひじやう
)
に
好
(
よ
)
かりけるより、
036
兄
(
あに
)
の
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
はおほいに
歓
(
よろこ
)
び、
037
自分
(
じぶん
)
の
副役
(
ふくやく
)
として
神務
(
しんむ
)
を
輔佐
(
ほさ
)
せしめたり。
038
然
(
しか
)
るに
星
(
ほし
)
移
(
うつ
)
り
月
(
つき
)
を
閲
(
けみ
)
するにしたがひ、
039
最初
(
さいしよ
)
きはめて
善良
(
ぜんりやう
)
なる
性質
(
せいしつ
)
の
桃上彦
(
ももがみひこ
)
も、
040
つひに
常世国
(
とこよのくに
)
の
魔神
(
ましん
)
にその
心魂
(
しんこん
)
を
誑惑
(
けうわく
)
せられ、
041
漸次
(
ぜんじ
)
悪化
(
あくくわ
)
邪遷
(
じやせん
)
して
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじゆう
)
の
行動
(
かうどう
)
をなし、
042
上位
(
じやうゐ
)
の
命
(
めい
)
を
奉
(
ほう
)
ぜず、
043
他神人
(
たしん
)
の
迷惑
(
めいわく
)
も
心頭
(
しんとう
)
におかず、
044
自己
(
じこ
)
本位
(
ほんゐ
)
を
旨
(
むね
)
とし、
045
驕慢心
(
けうまんしん
)
日々
(
ひび
)
に
増長
(
ぞうちよう
)
して、
046
つひには
兄
(
あに
)
の
地位
(
ちゐ
)
を
奪
(
うば
)
ひ、
047
みづから
天使
(
てんし
)
の
位置
(
ゐち
)
に
昇
(
のぼ
)
り、
048
神政
(
しんせい
)
の
全権
(
ぜんけん
)
を
掌握
(
しやうあく
)
せむと
計
(
はか
)
り、
049
ひたすら
下万民
(
しもばんみん
)
の
望
(
のぞ
)
みを
一身
(
いつしん
)
に
集中
(
しふちう
)
することのみに
砕心
(
さいしん
)
焦慮
(
せうりよ
)
したりけり。
050
それゆゑ
下万民
(
しもばんみん
)
の
桃上彦
(
ももがみひこ
)
にたいする
勢望
(
せいばう
)
は
一
(
いち
)
時
(
じ
)
は
非常
(
ひじやう
)
なるものにてありき。
051
つひに
桃上彦
(
ももがみひこ
)
は
兄
(
あに
)
を
排斥
(
はいせき
)
し、
052
みづからその
地位
(
ちゐ
)
につき
仁政
(
じんせい
)
を
世界
(
せかい
)
に
布
(
し
)
き、
053
大
(
おほ
)
いに
神政
(
しんせい
)
のために
心身
(
しんしん
)
を
傾注
(
けいちう
)
しける。
054
下々
(
しもじも
)
の
神人
(
かみがみ
)
も
最初
(
さいしよ
)
はその
仁政
(
じんせい
)
を
口
(
くち
)
をきはめて
謳歌
(
おうか
)
しつつありしが、
055
つひにはその
恩
(
おん
)
になれて
余
(
あま
)
りに
有
(
あ
)
りがたく
思
(
おも
)
はざるにいたり、
056
放縦
(
はうじう
)
安逸
(
あんいつ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
をのみ
企
(
くはだ
)
て、
057
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
をもつて
無用
(
むよう
)
の
長物
(
ちやうぶつ
)
と
貶
(
へん
)
するにいたり、
058
聖地
(
せいち
)
の
重
(
おも
)
なる
神司
(
かみ
)
も
侍者
(
じしや
)
も
漸次
(
ぜんじ
)
聖地
(
せいち
)
を
離
(
はな
)
れて
四方
(
しはう
)
に
各自
(
かくじ
)
思
(
おも
)
ひおもひの
方面
(
はうめん
)
に
散乱
(
さんらん
)
したり。
059
而
(
しか
)
して
桃上彦
(
ももがみひこ
)
にむかいて
忠告
(
ちゆうこく
)
を
与
(
あた
)
ふる
神人
(
かみ
)
あらば
怒
(
いか
)
つてこれを
排除
(
はいじよ
)
し、
060
かつ
罪
(
つみ
)
におとしいれ、
061
乱暴
(
らんばう
)
狼藉
(
らうぜき
)
いたらざるなく、
062
瞬
(
またた
)
くうちに
聖地
(
せいち
)
は
冬
(
ふゆ
)
の
木草
(
きくさ
)
のごとき
荒涼
(
くわうりやう
)
たる
状況
(
じやうきやう
)
となり
了
(
をは
)
りける。
063
これぞ
常世彦
(
とこよひこ
)
、
064
常世姫
(
とこよひめ
)
があまたの
邪神
(
じやしん
)
を
使役
(
しえき
)
して、
065
神政
(
しんせい
)
を
紊乱
(
ぶんらん
)
せしめ、
066
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
を
漸次
(
ぜんじ
)
排除
(
はいじよ
)
する
前提
(
ぜんてい
)
として、
067
大樹
(
だいじゆ
)
を
伐
(
き
)
らむとせば
先
(
ま
)
づその
枝
(
えだ
)
を
伐
(
き
)
るの
戦法
(
せんぱふ
)
を
用
(
もち
)
ゐたるゆゑなり。
068
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
は
枝葉
(
えだは
)
をきられた
大樹
(
だいじゆ
)
のごとく、
069
手足
(
てあし
)
をもぎとられし
蟹
(
かに
)
のごとく、
070
二進
(
につち
)
も
三進
(
さつち
)
もならざるやうに
仕
(
し
)
むけられたまひて、
071
神
(
かみ
)
の
権威
(
けんゐ
)
はまつたく
地
(
ち
)
に
落
(
お
)
ちにける。
072
これぞ
体主霊従
(
あく
)
の
大原因
(
だいげんいん
)
となり、
073
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
は
根底
(
こんてい
)
より
破壊
(
はくわい
)
さるるの
状態
(
じやうたい
)
を
馴致
(
じゆんち
)
したるなりき。
074
事足姫
(
ことたるひめ
)
は、
075
空閨
(
くうけい
)
の
淋
(
さび
)
しさに
忍
(
しの
)
びきれず、
076
婦女
(
ふぢよ
)
のもつとも
大切
(
たいせつ
)
なる
貞節
(
ていせつ
)
を
破
(
やぶ
)
り、
077
後
(
のち
)
の
夫
(
をつと
)
をもちて
夫
(
をつと
)
の
霊
(
れい
)
にたいし
無礼
(
ぶれい
)
を
加
(
くは
)
へたるごとき、
078
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじゆう
)
の
精神
(
せいしん
)
より
生
(
うま
)
れいでたる
桃上彦
(
ももがみひこ
)
なりければ、
079
最初
(
さいしよ
)
の
間
(
あひだ
)
はきはめて
身
(
み
)
、
080
魂
(
たま
)
ともに
円満
(
ゑんまん
)
清朗
(
せいろう
)
にして、
081
申分
(
まをしぶん
)
なき
至誠
(
しせい
)
の
神人
(
かみ
)
なりしかども、
082
母
(
はは
)
の
天則
(
てんそく
)
を
破
(
やぶ
)
りたる、
083
不貞
(
ふてい
)
の
水火
(
いき
)
の
凝結
(
ぎようけつ
)
したる
胎内
(
たいない
)
を
借
(
か
)
りて
出生
(
しゆつしやう
)
したる
結果
(
けつくわ
)
、
084
つひにはその
本性
(
ほんしやう
)
あらはれ、
085
放縦
(
はうじう
)
驕慢
(
けうまん
)
の
精神
(
せいしん
)
萠芽
(
はうが
)
せむとする、
086
その
間隙
(
かんげき
)
に
乗
(
じやう
)
じて
邪神
(
じやしん
)
の
容器
(
ようき
)
と
不知
(
しらず
)
不識
(
しらず
)
のあひだに
化
(
な
)
りかはり、
087
つひには
分外
(
ぶんぐわい
)
の
大野心
(
だいやしん
)
をおこし、
088
あたら
大神
(
おほかみ
)
の
苦辛
(
くしん
)
して
修理
(
しうり
)
固成
(
こせい
)
されたる
天地
(
てんち
)
の
大経綸
(
だいけいりん
)
を、
089
根底
(
こんてい
)
より
破滅
(
はめつ
)
顛覆
(
てんぷく
)
せしむるにいたりける。
090
神諭
(
しんゆ
)
に、
091
『
世
(
よ
)
の
乱
(
みだ
)
れる
原因
(
げんいん
)
は、
092
夫婦
(
ふうふ
)
の
道
(
みち
)
からであるぞよ』
093
と
示
(
しめ
)
されあるごとく、
094
夫婦
(
ふうふ
)
の
道
(
みち
)
ほど
大切
(
たいせつ
)
なもの
又
(
また
)
と
外
(
ほか
)
になかるべし。
095
国家
(
こくか
)
を
亡
(
ほろ
)
ぼすも、
096
一家
(
いつか
)
を
破
(
やぶ
)
るも、
097
一身
(
いつしん
)
を
害
(
そこな
)
ふも、
098
みな
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
に
定
(
さだ
)
められたる
夫婦
(
ふうふ
)
の
大道
(
だいだう
)
を
踏
(
ふ
)
みあやまるよりきたるところの
災
(
わざはひ
)
なり。
099
神界
(
しんかい
)
の
神々
(
かみがみ
)
は
申
(
まを
)
すもさらなり、
100
地上
(
ちじやう
)
の
人類
(
じんるゐ
)
は
神
(
かみ
)
に
次
(
つ
)
ぐところの
結構
(
けつこう
)
なる
身魂
(
みたま
)
なるを
知
(
し
)
りて、
101
第一
(
だいいち
)
に
夫婦
(
ふうふ
)
の
関係
(
くわんけい
)
に
注意
(
ちうい
)
すべきものなり。
102
かくのごとく
事足姫
(
ことたるひめ
)
の
脱線
(
だつせん
)
的
(
てき
)
不倫
(
ふりん
)
の
行為
(
かうゐ
)
より、
103
ひいてはその
児
(
こ
)
の
精神
(
せいしん
)
に
大
(
だい
)
なる
影響
(
えいきやう
)
をおよぼし、
104
つひには
神界
(
しんかい
)
も
混乱
(
こんらん
)
紛糾
(
ふんきう
)
の
極
(
きよく
)
に
達
(
たつ
)
し、
105
現界
(
げんかい
)
の
人類
(
じんるゐ
)
にいたるまで、
106
この
罪悪
(
ざいあく
)
に
感染
(
かんせん
)
し、
107
現代
(
げんだい
)
のごとく
邪悪
(
じやあく
)
無道
(
ぶだう
)
の
社会
(
しやくわい
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
するに
立
(
たち
)
いたりたるなり。
108
これを
思
(
おも
)
へば
神人
(
しんじん
)
ともに、
109
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじゆう
)
の
心行
(
しんかう
)
を
改
(
あらた
)
め、
110
根本
(
こんぽん
)
より
身魂
(
みたま
)
の
立替
(
たてかへ
)
立直
(
たてなほ
)
しに
全力
(
ぜんりよく
)
をささげ、
111
霊主
(
れいしゆ
)
体従
(
たいじゆう
)
の
天授
(
てんじゆ
)
の
大精神
(
だいせいしん
)
に
立
(
たち
)
かへり、
112
神
(
かみ
)
の
御子
(
みこ
)
たるの
天職
(
てんしよく
)
を
奉仕
(
ほうし
)
し、
113
毫末
(
がうまつ
)
といへども
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじゆう
)
に
堕
(
だ
)
するがごときことなきやう、
114
たがひに
慎
(
つつし
)
み、
115
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
を
堅
(
かた
)
く
守
(
まも
)
らざるべからざるを
強
(
つよ
)
く
深
(
ふか
)
く
感
(
かん
)
ずる
次第
(
しだい
)
なり。
116
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぱう
)
を
破
(
やぶ
)
りて、
117
自由
(
じいう
)
行動
(
かうどう
)
を
取
(
と
)
りたる
二神人
(
にしん
)
の
子
(
こ
)
と
生
(
うま
)
れたる
桃上彦
(
ももがみひこ
)
が、
118
大
(
だい
)
なる
野心
(
やしん
)
を
起
(
おこ
)
しその
目的
(
もくてき
)
を
達
(
たつ
)
せむため、
119
下
(
しも
)
の
神人
(
かみがみ
)
にたいして
人望
(
じんばう
)
を
買
(
か
)
はむとし、
120
八方
(
はつぱう
)
美人
(
びじん
)
主義
(
しゆぎ
)
を
発揮
(
はつき
)
したるために、
121
かへつて
下々
(
しもじも
)
の
神人
(
かみがみ
)
より
軽侮
(
けいぶ
)
せられ、
122
愚弄
(
ぐろう
)
され、
123
綱紀
(
かうき
)
は
弛緩
(
ちくわん
)
し、
124
上
(
かみ
)
の
命
(
めい
)
ずるところ
下
(
しも
)
これを
用
(
もち
)
ゐざる
不規則
(
ふきそく
)
きはまる
社会
(
しやくわい
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
せしめたるなり。
125
神界
(
しんかい
)
にては
桃上彦
(
ももがみひこ
)
を
大曲津
(
おほまがつ
)
神
(
かみ
)
と
呼
(
よ
)
ばるるにいたりける。
126
神諭
(
しんゆ
)
に、
127
『
慢神
(
まんしん
)
と
誤解
(
ごかい
)
と
夫婦
(
ふうふ
)
の
道
(
みち
)
と
欲
(
よく
)
ほど
恐
(
こは
)
いものは
無
(
な
)
い』
128
と
示
(
しめ
)
されたるとほり、
129
桃上彦
(
ももがみひこ
)
の
失敗
(
しつぱい
)
を
処世
(
しよせい
)
上
(
じやう
)
の
手本
(
てほん
)
として、
130
神人
(
しんじん
)
ともに
日々
(
にちにち
)
の
行動
(
かうどう
)
を
慎
(
つつし
)
み、
131
天授
(
てんじゆ
)
の
精魂
(
せいこん
)
を
汚
(
けが
)
さざるやう
努力
(
どりよく
)
せざるべからず。
132
また
桃上彦
(
ももがみひこ
)
は
八十
(
やそ
)
猛彦
(
たけひこ
)
、
133
百猛彦
(
ももたけひこ
)
を
殊
(
こと
)
のほか
寵愛
(
ちようあい
)
し、
134
両人
(
りやうにん
)
を
頤使
(
いし
)
してますます
野心
(
やしん
)
をたくましうし、
135
神政
(
しんせい
)
をもち
荒
(
あら
)
したる
結果
(
けつくわ
)
は、
136
現界
(
げんかい
)
にもその
影響
(
えいきやう
)
波及
(
はきふ
)
し、
137
持
(
も
)
ちも
降
(
おろ
)
しもならぬ
澆季
(
げうき
)
の
世
(
よ
)
を
招来
(
せうらい
)
したりしなり。
138
(
大正一〇・一二・九
旧一一・一一
谷村真友
録)
139
(第四四章~第四七章 昭和一〇・一・一八 於宮崎市神田橋旅館 王仁校正)
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