霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一六章 善言(ぜんげん)美辞(びじ)〔一六六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻 篇:第3篇 正邪混交 よみ(新仮名遣い):せいじゃこんこう
章:第16章 善言美辞 よみ(新仮名遣い):ぜんげんびじ 通し章番号:166
口述日:1921(大正10)年12月19日(旧11月21日) 口述場所: 筆録者: 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
常世姫は出雲姫の歌に対して、答歌を返すことになった。その歌は、世界の混乱を治めて平和な世を作る願いを、八王大神の思いとして歌いこんだものであった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-04-05 00:56:33 文字数:1715 OBC :rm0416
愛善世界社版:99頁 八幡書店版:第1輯 408頁 修補版: 校定版:105頁 普及版:46頁 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]:出口王仁三郎著作集 > 第三巻 愛と美といのち > [3] 美 > [3-3] うたの道 > [3-3-9] うたの徳
001 出雲姫(いづもひめ)は口演(こうえん)に代(か)へ優雅(いうが)と、002皮肉(ひにく)との混交歌(こんかうか)を歌(うた)つて、003自己(じこ)の憤怒(ふんど)と、004所信(しよしん)とを遺憾(ゐかん)なく、005諸神(しよしん)の前(まへ)に訴(うつた)へたるにぞ、006常世彦(とこよひこ)、007常世姫(とこよひめ)は心中(しんちゆう)甚(はなは)だ面白(おもしろ)からず、008冷然(れいぜん)として出雲姫(いづもひめ)の歌(うた)を聞(き)くともなしに聞(き)き入(い)りにける。
009 凡(すべ)て歌(うた)は天地(てんち)神明(しんめい)の聖慮(せいりよ)を和(やはら)げ、010万有(ばんいう)に陽気(やうき)を与(あた)へ、011神人(しんじん)の心魂(しんこん)を照(て)り明(あ)かす言霊(ことたま)の精華(せいくわ)なり。012ゆゑに常世彦(とこよひこ)もこれに向(むか)つて憤怒(ふんど)を発(はつ)し、013叱責(しつせき)するの余地(よち)無(な)かりしなり。
014 現代(げんだい)の人間(にんげん)同士(どうし)の会議(くわいぎ)は、015すべて言論(げんろん)のみを用(もち)ゐ、016決(けつ)して歌(うた)なぞの風雅(ふうが)の声(こゑ)に耳(みみ)を藉(か)すものはなく、017却(かへ)つてこれを禁止(きんし)するにいたれり。018それゆゑに現代(げんだい)の会議(くわいぎ)は何事(なにごと)にも口角泡(こうかくあわ)を飛(と)ばし、019眼(め)を釣(つ)り争論(そうろん)の花(はな)を散(ち)らせ、020鎬(しのぎ)をけづりて快哉(くわいさい)を叫(さけ)び、021如何(いか)なる問題(もんだい)に関(くわん)しても言葉(ことば)冷(つめ)たく尖(する)どく不平(ふへい)不満(ふまん)の間(あひだ)に優勝(いうしよう)劣敗(れつぱい)的(てき)多数決(たすうけつ)てふ、022衆愚(しうぐ)本位(ほんい)の議決(ぎけつ)に甘(あま)ンじ居(を)らざるべからず。023秋津嶋(あきつしま)浦安国(うらやすくに)の神国(しんこく)の遠(とほ)き昔(むかし)は言霊(ことたま)の幸(さちは)ひ、024助(たす)け、025天照(あまて)り渡(わた)り生(い)ける国(くに)にして、026善言(ぜんげん)美詞(びし)をもつて相(あひ)終始(しうし)したりしに、027最早(もはや)この時代(じだい)は、028天地(てんち)神明(しんめい)の大道(だいだう)なる言霊(ことたま)の応用(おうよう)も乱(みだ)れ乱(みだ)れてつひにはその跡(あと)を絶(た)つに至(いた)れり。029今日(こんにち)にては神人(かみがみ)が優雅(いうが)にして高潔(かうけつ)なる歌(うた)をもつて、030その意志(いし)を述(の)ぶるもの甚(はなは)だ尠(すくな)く、031ただ上位(じやうゐ)の神人(しんじん)の間(あひだ)にわづかに行(おこな)はれ居(ゐ)たりける。032ゆゑに今回(こんくわい)の常世(とこよ)の会議(くわいぎ)においても、033神人(かみがみ)の自由(じいう)にまかせ、034直接(ちよくせつ)の言辞(げんじ)によるものと、035単(たん)に歌(うた)のみに依(よ)つて意志(いし)を表白(へうはく)するものと、036言辞(げんじ)と歌(うた)とを混合(こんがふ)して口演(こうえん)するものとありしなり。037言霊(ことたま)の清(きよ)く朗(ほがら)かなる神人(しんじん)は、038凡(すべ)て和歌(わか)によりて難問題(なんもんだい)を解決(かいけつ)せむと努力(どりよく)したりける。
039 ここに常世姫(とこよひめ)は、040出雲姫(いづもひめ)の意見(いけん)表示(へうじ)の歌(うた)にたいして、041答歌(たふか)を歌(うた)はねばならぬ破目(はめ)となりければ、042常世姫(とこよひめ)は長袖(ちやうしう)を壇上(だんじやう)に曳摺(ひきず)りながら、043声音(せいおん)清(きよ)く滑(なめら)かにその主張(しゆちやう)を歌(うた)ひける。044その歌(うた)、
045『天地(あめつち)を造(つく)りかためし大御祖(おほみおや)
046国治立(くにはるたち)の大神(おほかみ)の
047千々(ちぢ)の恵(めぐみ)に生(あ)れし国(くに)
048国(くに)とふ国(くに)は多(おほ)けれど
049神(かみ)とふ神(かみ)は沢(さは)ませど
050真(まこと)の神(かみ)は一(ひと)はしら
051神(かみ)の造(つく)りて神(かみ)の住(す)む
052常磐(ときは)の松(まつ)の生(お)ひ茂(しげ)り
053色香(いろか)妙(たへ)なる白梅(しらうめ)の
054咲(さ)きて賑(にぎは)ふ神国(かみくに)は
055常世(とこよ)の国(くに)を余所(よそ)にして
056尊(たふと)き国(くに)はあらざらめ
057常世(とこよ)の国(くに)はとこしへに
058開(ひら)け栄(さか)えて天(あめ)の下(した)
059四方(よも)の国々(くにぐに)嶋々(しまじま)も
060東(あづま)の空(そら)ゆきらきらと
061輝(かがや)き昇(のぼ)る朝日子(あさひこ)の
062光(ひかり)と共(とも)に明(あきら)けく
063治(をさむ)る国(くに)は天地(あめつち)の
064その真秀良場(まほらば)や常世国(とこよくに)
065常世(とこよ)の国(くに)の空(そら)高(たか)く
066そそり立(た)ちたるロッキーの
067山(やま)よりたかきそのほまれ
068空(そら)行(ゆ)く雲(くも)も憚(はばか)りて
069避(さ)くる斗(ばか)りの大稜威(おほみいづ)
070常永(とは)に照(て)る日(ひ)の常世彦(とこよひこ)
071心(こころ)は清(きよ)く身(み)も清(きよ)く
072雪(ゆき)より清(きよ)き常世姫(とこよひめ)
073常夜(とこよ)の暗(やみ)を照(て)らさむと
074赤(あか)き心(こころ)をふり起(おこ)し
075世(よ)の叢雲(むらくも)を払(はら)ひつつ
076千々(ちぢ)に思(おも)ひを筑紫潟(つくしがた)
077深(ふか)き恵(めぐみ)も不知火(しらぬひ)の
078波(なみ)に漂(ただよ)ふ神人(かみがみ)の
079苦(くる)しみ叫(さけ)ぶ声(こゑ)あはれ
080あはれを余所(よそ)に見捨(みすて)かね
081ここに八王(やつわう)の大神(おほかみ)は
082山(やま)より高(たか)く海(うみ)よりも
083深(ふか)き恵(めぐみ)の神(かみ)の露(つゆ)
084諸々(もも)の千草(ちぐさ)にそそがむと
085神(かみ)と親(おや)との心(こころ)もて
086開(ひら)きたまひしこの集(つど)ひ
087集(つど)ひたまひし山(やま)と野(の)の
088つかさと居(ゐ)ます八王(やつわう)の
089神(かみ)に仕(つか)ふる八頭(やつがしら)
090国魂神(くにたまがみ)や百(もも)の神(かみ)
091集(あつ)まる数(かず)は八百柱(やほはしら)
092八十八(やそや)柱(はしら)の真心(まごころ)を
093一(ひと)つに協(あは)せ活力(はたらき)を
094一(ひと)つに固(かた)めて天(あめ)の下(した)
095四方(よも)の醜草(しこぐさ)薙(な)ぎ払(はら)ひ
096はらひ清(きよ)めて天(あめ)に坐(ま)す
097天(あめ)の御柱(みはしら)神(かみ)の前(まへ)
098国治立(くにはるたち)の知(し)ろしめす
099豊葦原(とよあしはら)の瑞穂国(みづほくに)
100いや常永(とこしへ)に平(たひら)けく
101安(やす)く治(をさ)めて浦安(うらやす)の
102神(かみ)の御国(みくに)を守(まも)らむと
103常世(とこよ)の城(しろ)の神集(かむつど)ひ
104先(ま)づ八王(やつわう)の聖職(つかさ)をば
105科戸(しなど)の風(かぜ)の朝(あさ)なさな
106霊霧(たまきり)四方(よも)に吹(ふ)きはらひ
107天(あめ)明(あきら)けく地(つち)清(きよ)く
108高(たか)き低(ひく)きの差別(けじめ)無(な)く
109親(おや)と児(こ)のごと親(した)しみて
110神(かみ)の恵(めぐみ)を嬉(うれ)しみつ
111治(をさ)まる御代(みよ)を松(まつ)ばかり
112時(とき)じく薫(かを)る白梅(しらうめ)の
113世(よ)は照妙(てるたへ)の神(かみ)の国(くに)
114開(ひら)く常世(とこよ)の神集(かむつど)ひ
115かくも尊(たふと)き神人(かみがみ)の
116清(きよ)き集(つど)ひを怪(あや)しみて
117きたなき心(こころ)と言挙(ことあげ)し
118心(こころ)にかかる黄昏(たそがれ)の
119空(そら)に湧(わ)き立(た)つ出雲姫(いづもひめ)
120暗(くら)き御魂(みたま)の戸(と)を開(ひら)き
121常世(とこよ)の神(かみ)の赤心(まごころ)を
122諾(うべな)ひ神(かみ)と国(くに)のため
123うたがふ胸(むね)の雲霧(くもきり)と
124暗(やみ)の戸張(とばり)を引上(ひきあ)げて
125神(かみ)の定(さだ)めしこの度(たび)の
126集(つど)ひの功(いさを)すくすくと
127言問(ことと)ひ和(な)ごめ天津(あまつ)神(かみ)
128国(くに)の御祖(みおや)と坐(ま)しませる
129国治立(くにはるたち)のみこころに
130叶(かな)ひ奉(まつ)れよ百(もも)の神(かみ)
131叶(かな)ひ奉(まつ)れよ百(もも)の神(かみ)
132これぞ常世(とこよ)の願(ねがひ)なり
133これぞ常世(とこよ)の願(ねがひ)なり』
134 斯(か)くうたひて列座(れつざ)の神司(かみがみ)に一礼(いちれい)し、
135『今回(こんくわい)の八王(やつわう)大神(だいじん)の救世(きうせい)的(てき)提案(ていあん)に奮(ふる)つて賛成(さんせい)されむことを望(のぞ)む』
136と優(やさ)しき花(はな)の唇(くちびる)を閉(と)ぢ、137壇上(だんじやう)なる己(おの)が設(まう)けの席(せき)におもむろに着(つ)きにける。
138(大正一〇・一二・一九 旧一一・二一 出口瑞月)
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