霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二五章 燕返(つばめかへ)し〔一七五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻 篇:第4篇 天地転動 よみ(新仮名遣い):てんちてんどう
章:第25章 燕返し よみ(新仮名遣い):つばめかえし 通し章番号:175
口述日:1921(大正10)年12月23日(旧11月25日) 口述場所: 筆録者: 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
八王大神は病気が回復した、として会議の続行を宣言した。行成彦は病気の回復を祝って八王大神の意図を賛美する歌を歌った。
会場の諸神は、行成彦が八王大神を手放しで賛美するその態度に驚きを持って歌に聞き入っていた。行成彦は、このたびの八王大神が偽者であると知って、わざと態度を変えていたのであった。
長白山の八王・有国彦は行成彦の態度の豹変を目の当たりにし、あまりにもいぶかしいことが続く会議に不審の念を表し、会議の脱退を表明した。そのとき、有国彦を押しとどめる神があった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-02-29 01:10:53 文字数:3202 OBC :rm0425
愛善世界社版:156頁 八幡書店版:第1輯 428頁 修補版: 校定版:164頁 普及版:71頁 初版: ページ備考:
001 八王(やつわう)大神(だいじん)は病気(びやうき)まつたく恢復(くわいふく)し、002ふたたび会議(くわいぎ)を続行(ぞくかう)すべきことを八百(はつぴやく)八十八(はちじふや)柱(はしら)の神司(かみがみ)に、003常世姫(とこよひめ)より一々(いちいち)叮嚀(ていねい)に通知(つうち)したれば、004諸神司(しよしん)は先(さき)を争(あらそ)ひて大広間(おほひろま)に参集(さんしふ)し、005例(れい)のごとく八王(やつわう)大神(だいじん)はじめ常世姫(とこよひめ)、006春日姫(かすがひめ)、007八島姫(やしまひめ)、008その他(た)の常世城(とこよじやう)の神司(かみがみ)らは、009中央(ちうあう)の高座(かうざ)に、010花(はな)を飾(かざ)りたるごとく立派(りつぱ)なる姿(すがた)をあらはしたり。011この時(とき)行成彦(ゆきなりひこ)はたちまち登壇(とうだん)して八王(やつわう)大神(だいじん)の急病(きふびやう)まつたく癒(い)え、012ふたたびこの大切(たいせつ)なる会議(くわいぎ)に出席(しゆつせき)されたることを、013口(くち)を極(きは)めて慶賀(けいが)し、014諸神司(しよしん)とともに万歳(ばんざい)を唱(とな)へ、015かつ猿田姫(さだひめ)、016出雲姫(いづもひめ)、017春日姫(かすがひめ)、018八島姫(やしまひめ)をして祝意(しゆくい)を表(へう)するため、019壇上(だんじやう)に、020優美(いうび)にして高尚(かうしやう)なる舞曲(ぶきよく)を演(えん)ぜしめたり。021四(よん)女性(ぢよせい)の艶麗(えんれい)優美(いうび)なる姿(すがた)は、022あたかも柳(やなぎ)の枝(えだ)に桜(さくら)の花(はな)を咲(さ)かせ、023白梅(しらうめ)の薫(かほ)りを添(そ)へたるごとくなりけり。024頭(あたま)には金色(きんいろ)の烏帽子(ゑぼし)を戴(いただ)き、025衣服(いふく)は揃(そろ)ひの桃色(ももいろ)、026緋(ひ)の袴(はかま)を長(なが)くひきずりながら、027四女(よんぢよ)は一度(いちど)に手拍子(てべうし)、028足拍子(あしべうし)をそろへて、029春(はる)の野(の)の草花(くさばな)に蝶(てふ)の戯(たは)むれ飛(と)び交(か)ひ遊(あそ)ぶごとくなりける。030諸神司(しよしん)は、031この長閑(のどか)なる光景(くわうけい)に心魂(しんこん)を奪(うば)はれ、032吾(われ)を忘(わす)れて眺(なが)めゐたり。
033 行成彦(ゆきなりひこ)は壇上(だんじやう)に立(た)ち、034優雅(いうが)な声調(せいてう)にて謳(うた)ひはじめたるが、035鶯(うぐひす)の春陽(しゆんやう)に逢(あ)ひ谷(たに)の戸(と)開(ひら)いて、036白梅(しらうめ)の梢(こづゑ)に春(はる)を謳(うた)ひ、037鈴虫(すずむし)の秋(あき)の野(の)の夕(ゆふべ)に、038涼(すず)しき声(こゑ)にて鳴(な)くにも似(に)たる床(ゆか)しき声調(せいてう)に、039四辺(しへん)の空気(くうき)をたちまち清鮮(せいせん)ならしめたり。
040 その歌(うた)、
041『千早(ちはや)振(ふ)る神(かみ)の御心(みこころ)かしこみて
042チーバブリカンヨミコモトカスクミテ
043天地(あめつち)四方(よも)の国魂(くにたま)や
044アメツツヨシノコキシタマ
045八王(やつわう)の司(つかさ)や八頭(やつがしら)
046ヤツコスヨツカスヨヤツカムロ
047ももの神(かみ)たち八百万(やほよろづ)
048モモロカムタチヤモヨロヅ
049常世(とこよ)の国(くに)に神集(かむつど)ひ
050トコヨヨクシイカムツトヒ
051虎(とら)狼(おほかみ)や獅子(しし)大蛇(をろち)
052トツオオカムヨシスオロミ
053鬼(おに)も探女(さぐめ)も曲津見(まがつみ)も
054オヌモサヨメヨマトツミヨ
055伊寄(いよ)り集(つど)ひて村肝(むらきも)の
056イヨキクルミテムロイコヨ
057心(こころ)の雲(くも)を吹(ふ)き払(はら)ひ
058コモトヨコモヨフチハロチ
059払(はら)ひ清(きよ)めて神(かみ)の世(よ)の
060ハロチコソメテカムホヨヨ
061目出度(めでた)き光(ひかり)照妙(てるたへ)の
062メロトチフカリテロトオヨ
063綾(あや)と錦(にしき)の大御機(おほみはた)
064アヨヨヌスコヨオオムホト
065織(お)りて神世(かみよ)のまつりごと
066オリテカムヨヨマツイコヨ
067堅磐(かきは)常磐(ときは)にたてよこの
068カコハトコハイタトヨコヨ
069神(かみ)の任(よ)さしの神(かみ)みたま
070カムヨヨサイヨカムミトモ
071世(よ)に出(い)でまして美(うる)はしき
072ヨニウテモステウロホスク
073栄(さか)えみろくの大神(おほかみ)の
074サコエミロクヨオオカムヨ
075安(やす)けき国(くに)を守(まも)らむと
076ヨソケシコモヨモモロムト
077心(こころ)めでたき常世国(とこよくに)
078コモトメテトキトコヨクシ
079うしはぎ坐(ゐま)すとこよひこ
080オソフクイモストコヨホコ
081とこよの姫(ひめ)の世(よ)をなげき
082トコヨヨホメヨヨヨノゲク
083ももの千草(ちぐさ)のあら風(かぜ)に
084モモヨツクソヨアロコセイ
085倒(たふ)れ苦(くる)しむわざはひを
086トヨレコロスムワロワイヨ
087救(すく)はむためのもよほしは
088スクホムトメイモヨホスヨ
089この天地(あめつち)の開(ひら)けてゆ
090コヨアメツツヨフロケトヨ
091ためしあらしのしづまりて
092トモスアロスヨスヅモリテ
093常世(とこよ)の春(はる)の常永(とこしへ)に
094トコヨヨホロヨトコスヱイ
095千代(ちよ)万世(よろづよ)も動(うご)きなく
096トヨヨロヅヨヨヨロギノク
097高天原(たかあまはら)も賑(にぎ)はしく
098タコオモホロヨヌグホスク
099千歳(ちとせ)の松(まつ)の色(いろ)あせず
100トツセヨマツヨウロアセズ
101枝葉(えだは)も繁(しげ)るくはし世(よ)に
102エロホヨスゲリクホスヨイ
103立直(たてなほ)さむと身(み)を忘(わす)れ
104トチノヨソムヨムヨワスリ
105家(いへ)を忘(わす)れて朝夕(あさゆふ)に
106ウヘヨワスレテアソヨベイ
107心(こころ)を尽(つく)し身(み)を尽(つく)し
108コモトヨツクイモヨツクイ
109四方(よも)の雲霧(くもきり)吹払(ふきはら)ひ
110ヨモヨコモクリホキホロヒ
111国治立(くにはるたち)の大神(おほかみ)の
112クシホロトチヨオオカムヨ
113いかしき御世(みよ)を守(まも)らむと
114ウカスキムヨヨモモラムト
115開(ひら)きたまひしこの集(つど)ひ
116フロキトモイスコヨツドイ
117集(つど)ひ来(き)たりし行成彦(ゆきなりひこ)も
118ツドヒコモステユキノリホコモ
119もろてをあげてこのたびの
120モロテヨアゲテコヨトヒヨ
121常世(とこよ)の彦(ひこ)の御(み)こころに
122トコヨヨホコヨミコモトイ
123まつろひまつり常暗(とこやみ)の
124マツロイマツイトコヨミヨ
125世(よ)をとこしへに照(てら)しなむ
126ヨヨトコシエイテラスノム
127百(もも)の神(かみ)たちみともたち
128モモヨカムトチミトモトチ
129一日(ひとひ)も早(はや)くかた時(とき)も
130ヒツカモホヨクカトトキヨ
131いと速(すみ)やかにかたりあひ
132イトスムヨコイカトリアイ
133けふのつどひをうれしみて
134ケフヨツドイヨウロスミテ
135むなしく過(すご)すことなかれ
136ムノスクスゴスコトノコレ
137国治立(くにはるたち)の神(かみ)のまへ
138クシホロトチヨカムヨミエ
139常世(とこよ)の神(かみ)のうるはしき
140トコヨヨカムヨウロホスキ
141赤(あか)き心(こころ)をうべなひて
142アコキコモトヨウベノイテ
143四方(よも)の神人(かみびと)草(くさ)や木(き)の
144ヨモヨカムフトクサヨコヨ
145さやぎの声(こゑ)を静(しづ)めかし
146サヨギヨコエヨスズメカス
147救(すく)ひの神(かみ)とあれませる
148スクイヨカムヨアレモセル
149国治立(くにはるたち)の神(かみ)ごころ
150クシホロトチヨカムコモト
151ただに受(う)けます常世彦(とこよひこ)
152トドイウケモストコヨホコ
153とこよの姫(ひめ)のひらきてし
154トコヨヨホメヨホロキテス
155これのもよほしいときよし
156コレヨモヨホスイトキヨス
157きよきこころの百(もも)の神(かみ)
158キヨキコモトヨモモヨカム
159八王(やつわう)の神(かみ)やつはものの
160ヤツコスカムヨツホモヨヨ
161猛(たけ)きうつはをとりのぞき
162トケキウツホヨトリヨゾキ
163その根底(ねそこ)よりあらためて
164ソヨネトコヨイアロトメテ
165はやとりのぞき大神(おほかみ)に
166ホヨトリヨゾキオオカムイ
167叶(かな)ひまつれよ松(まつ)の世(よ)の
168カノイモツリテマツヨヨヨ
169神(かみ)のこころの神(かみ)ぞ目出度(めでた)く
170カムヨコモトヨカムゾメデトキ
171松(まつ)の心(こころ)の神(かみ)ぞ目出度(めでた)けれ
172マツヨコモトヨカムゾメデトケレ』
173 行成彦(ゆきなりひこ)は、174以前(いぜん)の極力(きよくりよく)反対(はんたい)的(てき)の態度(たいど)に打(う)つて変(かは)り、175八王(やつわう)大神(だいじん)賛成(さんせい)の歌(うた)を作(つく)り、176その豹変(へうへん)的(てき)態度(たいど)に諸神司(しよしん)を驚異(きやうい)せしめたり。177八王(やつわう)大神(だいじん)は欣然(きんぜん)として、178無言(むごん)のまま行成彦(ゆきなりひこ)の讃美(さんび)の歌(うた)を、179耳(みみ)を澄(す)まして聞(き)き入(い)りぬ。
180 常世姫(とこよひめ)は、181行成彦(ゆきなりひこ)の行動(かうどう)に合点(がつてん)ゆかず、182首(くび)をしきりにかたむけ、183思案(しあん)に暮(く)るるもののごとくなりける。
184 行成彦(ゆきなりひこ)の豹変(へうへん)的(てき)態度(たいど)をとりたるは、185八王(やつわう)大神(だいじん)の偽物(にせもの)たることを、186よく知悉(ちしつ)しゐたるが故(ゆゑ)なり。187四柱(よはしら)の女性(によしやう)は満座(まんざ)に一礼(いちれい)し、188得(え)もいはれぬ愛嬌(あいけう)を振(ふ)りまきながら静々(しづしづ)と降壇(かうだん)したり。189このとき末席(まつせき)より発言権(はつげんけん)を請求(せいきう)して登壇(とうだん)する神司(しんし)あり。
190 これは長白山(ちやうはくざん)の八王(やうわう)有国彦(ありくにひこ)にして、191その神格(しんかく)は温和(おんわ)にして至誠(しせい)一貫(いつくわん)の神司(しんし)なり。192やや頭(あたま)の頂(いただき)に禿(はげ)を現(あら)はし、193背丈(せたけ)はスラリと高(たか)く、194どこともなく威徳(ゐとく)具(そな)はりて見(み)へけり。195いまや行成彦(ゆきなりひこ)の豹変(へうへん)的(てき)歌(うた)を聞(き)きて、196平素(へいそ)の温柔(おんじう)なる性質(せいしつ)にも似合(にあは)ず、197猛然(まうぜん)として立上(たちあが)り登壇(とうだん)したるなり。198諸神司(しよしん)は彼(かれ)の顔色(がんしよく)のただならざるを見(み)て、199その発言(はつげん)のいかんを気遣(きづか)ひける。200彼(かれ)は口(くち)を開(ひら)いて、
201『満座(まんざ)の諸神司(しよしん)よ、202吾々(われわれ)は今回(こんくわい)の大会議(だいくわいぎ)については、203許多(きよた)の疑問(ぎもん)胸中(きようちう)に山積(さんせき)せり。204第一(だいいち)に泥田(どろた)の中(なか)の失態(しつたい)といひ、205同(おな)じ姿(すがた)の女性(によしやう)の続出(ぞくしゆつ)せる怪(くわい)といひ、206八王(やつわう)大神(だいじん)の急病(きふびやう)といひ、207森鷹彦(もりたかひこ)の異変(いへん)といひ、208数(かぞ)へきたれば限(かぎ)りなき怪事(くわいじ)の続出(ぞくしゆつ)すること、209あたかも妖怪(えうくわい)変化(へんげ)の巣窟(さうくつ)ともいふべき有様(ありさま)ならずや。210しかのみならず聖地(せいち)ヱルサレムの天使長(てんしちやう)広宗彦(ひろむねひこ)の代理(だいり)たる行成彦(ゆきなりひこ)の軟化(なんくわ)豹変(へうへん)、211燕返(つばめがへ)しの曲芸(きよくげい)的(てき)行動(かうどう)の不審(ふしん)千万(せんばん)にして逆睹(ぎやくと)すべからざるに非(あら)ずや。212思(おも)ふに行成彦(ゆきなりひこ)も、213連日(れんじつ)の疲労(ひらう)の結果(けつくわ)精神(せいしん)に異状(いじやう)をきたせしにはあらざるか。214ただしは前日来(ぜんじつらい)議場(ぎぢやう)を攪乱(かくらん)しつつありし邪神(じやしん)悪鬼(あくき)に憑依(ひようい)され、215誑惑(けうわく)されて、216その大切(たいせつ)なる使命(しめい)を忘却(ばうきやく)し、217かかる変説(へんせつ)改論(かいろん)の醜(しう)を演(えん)じたるには非(あら)ざるか。218熟考(じゆくかう)すればするにつけ腑(ふ)に落(お)ちぬことのみ、219如何(いか)にしても、220吾(われ)らは何処(どこ)までも疑(うたが)はざるを得(え)ぬ。221要(えう)するに、222今回(こんくわい)の会議(くわいぎ)は怪(くわい)より始(はじ)まりて怪(くわい)に終(をは)るにあらざるか。223吾々(われわれ)は国祖(こくそ)国治立(くにはるたちの)命(みこと)の聖慮(せいりよ)に背(そむ)き、224神界(しんかい)の御(ご)制定(せいてい)になれる八王神(やつわうじん)の聖座(せいざ)を撤廃(てつぱい)し、225野武士(のぶし)的(てき)神政(しんせい)を樹立(じゆりつ)せむとする悪平等(あくべうどう)主義(しゆぎ)の、226反逆(はんぎやく)的(てき)目的(もくてき)を根底(こんてい)より破壊(はくわい)せむとの、227国祖(こくそ)大神(おほかみ)の御心(みこころ)に出(い)づる諸神人(しよしん)への厳(きび)しき懲戒(ちやうかい)の鞭(むち)を加(くは)へさせたまひしものと断(だん)ぜざるを得(え)ず。228ゆゑに吾々(われわれ)は失礼(しつれい)ながら今日(こんにち)かぎり本会議(ほんくわいぎ)を脱退(だつたい)せむ。229諸神司(しよしん)よろしく吾々(われわれ)の行動(かうどう)をもつて本会議(ほんくわいぎ)を乱(みだ)すものとなす勿(なか)れ』
230と声(こゑ)に力(ちから)をこめて述(の)べをはり、231降壇(かうだん)せむとするや、
232『暫(しばら)く、233しばらく』
234と大声(たいせい)に呼(よ)ばはる神司(しんし)ありける。
235(大正一〇・一二・二三 旧一一・二五 出口瑞月)
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