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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第4巻(卯の巻)
序
凡例
総説
第1篇 八洲の川浪
第1章 常世会議
第2章 聖地の会議
第3章 使臣の派遣
第4章 乱暴な提案
第5章 議場の混乱
第6章 怪また怪
第7章 涼風凄風
第2篇 天地暗雲
第8章 不意の邂逅
第9章 大の字の斑紋
第10章 雲の天井
第11章 敬神の自覚
第12章 横紙破り
第13章 再転再落
第14章 大怪物
第15章 出雲舞
第3篇 正邪混交
第16章 善言美辞
第17章 殺風景
第18章 隠忍自重
第19章 猿女の舞
第20章 長者の態度
第21章 敵本主義
第22章 窮策の替玉
第4篇 天地転動
第23章 思ひ奇やその一
第24章 思ひ奇やその二
第25章 燕返し
第26章 庚申の眷属
第27章 阿鼻叫喚
第28章 武器制限
第5篇 局面一転
第29章 月雪花
第30章 七面鳥
第31章 傘屋の丁稚
第32章 免れぬ道
第6篇 宇宙大道
第33章 至仁至愛
第34章 紫陽花
第35章 頭上の冷水
第36章 天地開明
第37章 時節到来
第38章 隙行く駒
第7篇 因果応報
第39章 常世の暗
第40章 照魔鏡
第41章 悪盛勝天
第42章 無道の極
第8篇 天上会議
第43章 勧告使
第44章 虎の威
第45章 あゝ大変
第9篇 宇宙真相
第46章 神示の宇宙その一
第47章 神示の宇宙その二
第48章 神示の宇宙その三
第49章 神示の宇宙その四
第50章 神示の宇宙その五
附録 第二回高熊山参拝紀行歌
余白歌
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霊界物語
>
霊主体従(第1~12巻)
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第4巻(卯の巻)
> 第6篇 宇宙大道 > 第36章 天地開明
<<< 頭上の冷水
(B)
(N)
時節到来 >>>
第三六章
天地
(
てんち
)
開明
(
かいめい
)
〔一八六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻
篇:
第6篇 宇宙大道
よみ(新仮名遣い):
うちゅうたいどう
章:
第36章 天地開明
よみ(新仮名遣い):
てんちかいめい
通し章番号:
186
口述日:
1921(大正10)年12月26日(旧11月28日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
桃上彦は辞任の意を常世姫に伝えた。常世姫は内心喜びつつ桃上彦の辞表を受け取った。
ここに聖地は四分五裂の惨状を呈した。この危急に各地の八王、竜神たちをはじめ神々が聖地にはせ参じた。八王大神常世彦、大自在天も聖地の存亡を憂うあまり、敵味方の心情を忘れて聖地に参画したのである。
もとはみな、国祖を大神といただく神々であるから、その天性に立ち返ればたちまち至善至美の徳を発揮するのである。
しかしそうした神代の神人らも、ふとした隙に邪神に魅入られてしまうと、たちまち行動一変し御魂も変化してしまうのである。
ここで六面八臂の邪鬼とは、さまざまな姿かたちに変化し、さまざまな技巧・技能に通じた邪神のことを言うのである。
また金毛九尾白面の悪狐とは、美しい女性の姿と威厳ある金色によって諸神を驚惑する所業をいう。また九尾とは完全無欠を意味している。魔術に長じていることを指す。
八頭八尾の大蛇は、自分の分霊を各地に配って千変万化の悪事をなす竜神、という意味である。
蛇足ながら、悪神の三種類について述べたまでである。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-05-01 22:24:21
OBC :
rm0436
愛善世界社版:
218頁
八幡書店版:
第1輯 449頁
修補版:
校定版:
228頁
普及版:
98頁
初版:
ページ備考:
001
桃上彦
(
ももがみひこの
)
命
(
みこと
)
は、
002
国祖
(
こくそ
)
大神
(
おほかみ
)
の
峻厳
(
しゆんげん
)
骨
(
ほね
)
を
刺
(
さ
)
すてふ
厳格
(
げんかく
)
なる
御
(
ご
)
一言
(
いちげん
)
にいよいよ
退職
(
たいしよく
)
の
決心
(
けつしん
)
をなし、
003
その
由
(
よし
)
をただちに
竜宮城
(
りうぐうじやう
)
の
主宰
(
しゆさい
)
常世姫
(
とこよひめ
)
に
伝
(
つた
)
へたり。
004
常世姫
(
とこよひめ
)
はただ
一言
(
いちげん
)
留任
(
りうにん
)
の
勧告
(
くわんこく
)
をも
与
(
あた
)
へず、
005
内心
(
ないしん
)
欣喜
(
きんき
)
雀躍
(
じやくやく
)
しながら、
006
さあらぬ
体
(
てい
)
にて
同情
(
どうじやう
)
の
色
(
いろ
)
をうかべ、
007
無言
(
むごん
)
のまま
命
(
みこと
)
の
辞表
(
じへう
)
を
受
(
う
)
けとり、
008
ただちに
聖地
(
せいち
)
ヱルサレムの
大宮殿
(
だいきうでん
)
に
参向
(
さんかう
)
し、
009
桃上彦
(
ももがみひこの
)
命
(
みこと
)
の
責任
(
せきにん
)
を
自覚
(
じかく
)
し、
010
骸骨
(
がいこつ
)
を
乞
(
こ
)
ふ
旨
(
むね
)
を
恭
(
うやうや
)
しく
進言
(
しんげん
)
したりける。
011
ここに
聖地
(
せいち
)
高天原
(
たかあまはら
)
はあたかも
扇子
(
せんす
)
の
要
(
かなめ
)
を
除
(
はづ
)
したるがごとく、
012
四分
(
しぶん
)
五裂
(
ごれつ
)
の
惨状
(
さんじやう
)
を
呈
(
てい
)
するの
止
(
や
)
むなきに
立
(
た
)
ち
到
(
いた
)
り、
013
各山
(
かくざん
)
各地
(
かくち
)
の
八王
(
やつわう
)
八頭
(
やつがしら
)
をはじめ
国魂
(
くにたま
)
その
他
(
た
)
の
諸神司
(
しよしん
)
らは
高山
(
たかやま
)
の
末
(
すゑ
)
低山
(
ひきやま
)
の
末
(
すゑ
)
より
集
(
あつ
)
まり
来
(
きた
)
り、
014
また
竜神
(
りうじん
)
は
五
(
いつ
)
つの
海
(
うみ
)
より
聖地
(
せいち
)
をさして
暴風
(
ばうふう
)
を
捲
(
ま
)
き
起
(
おこ
)
し、
015
海面
(
かいめん
)
を
躍
(
をど
)
らせながら
黒雲
(
こくうん
)
に
乗
(
じやう
)
じて
残
(
のこ
)
らず
聖地
(
せいち
)
に
集
(
あつ
)
まりける。
016
聖地
(
せいち
)
に
集
(
あつ
)
まりし
神人
(
しんじん
)
の
数
(
すう
)
はほとんど
粟粒
(
あはつぶ
)
三石
(
さんごく
)
の
数
(
かず
)
に
達
(
たつ
)
したり。
017
さしも
剛直
(
がうちよく
)
にかまへ
常世
(
とこよ
)
会議
(
くわいぎ
)
の
出席
(
しゆつせき
)
を
峻拒
(
しゆんきよ
)
したりし
万寿山
(
まんじゆさん
)
の
八王
(
やつわう
)
も、
018
聖地
(
せいち
)
の
変乱
(
へんらん
)
を
聞
(
き
)
き
一切
(
いつさい
)
の
情実
(
じやうじつ
)
を
排
(
はい
)
して
集
(
あつ
)
まり
来
(
き
)
たり、
019
霊鷲山
(
れいしうざん
)
に
退隠
(
たいいん
)
したる
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
、
020
言霊別
(
ことたまわけの
)
命
(
みこと
)
、
021
神国別
(
かみくにわけの
)
命
(
みこと
)
、
022
大足彦
(
おおだるひこ
)
をはじめ、
023
エデンの
野
(
の
)
に
蟄居
(
ちつきよ
)
を
命
(
めい
)
ぜられたる
高照姫
(
たかてるひめの
)
命
(
みこと
)
、
024
真澄姫
(
ますみひめ
)
、
025
言霊姫
(
ことたまひめ
)
、
026
竜世姫
(
たつよひめ
)
の
諸神人
(
しよしん
)
も
禁
(
きん
)
を
破
(
やぶ
)
り、
027
あまたの
従臣
(
じゆうしん
)
を
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れ
聖地
(
せいち
)
の
一大事
(
いちだいじ
)
とかけ
集
(
あつ
)
まり
来
(
き
)
たりける。
028
今
(
いま
)
まで
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
一派
(
いつぱ
)
ならびに
高照姫
(
たかてるひめの
)
命
(
みこと
)
一派
(
いつぱ
)
にたいし、
029
極力
(
きよくりよく
)
反抗
(
はんかう
)
の
態度
(
たいど
)
を
持
(
ぢ
)
しゐたる
大自在天
(
だいじざいてん
)
大国彦
(
おほくにひこ
)
も
常世彦
(
とこよひこ
)
も、
030
この
度
(
たび
)
の
聖地
(
せいち
)
の
殆
(
ほと
)
ンど
滅亡
(
めつぼう
)
に
瀕
(
ひん
)
したる
惨状
(
さんじやう
)
をながめ、
031
何
(
いづ
)
れも
憂愁
(
いうしう
)
の
念
(
ねん
)
にかられ、
032
敵味方
(
てきみかた
)
の
感情
(
かんじやう
)
を
心底
(
しんてい
)
より
除却
(
ぢよきやく
)
し、
033
たがひに
聖地
(
せいち
)
回復
(
くわいふく
)
の
誠意
(
せいい
)
を
復起
(
ふくき
)
したり。
034
ことに
大自在天
(
だいじざいてん
)
のごときは、
035
大八洲彦
(
おほやしまひこの
)
命
(
みこと
)
、
036
高照姫
(
たかてるひめの
)
命
(
みこと
)
一派
(
いつぱ
)
の
神人
(
かみがみ
)
の
隠忍
(
いんにん
)
蟄伏
(
ちつぷく
)
の
心情
(
しんじやう
)
を
察
(
さつ
)
して
同情
(
どうじやう
)
の
涙
(
なみだ
)
に
暮
(
く
)
れゐたりける。
037
元来
(
ぐわんらい
)
は
全部
(
ぜんぶ
)
国治立
(
くにはるたちの
)
命
(
みこと
)
を
元祖
(
ぐわんそ
)
といただく
神人
(
かみがみ
)
なれば、
038
いよいよ
危急
(
ききふ
)
存亡
(
そんばう
)
の
場合
(
ばあひ
)
に
立
(
た
)
ちいたりては、
039
区々
(
くく
)
たる
感情
(
かんじやう
)
はいづこにか
雲散
(
うんさん
)
霧消
(
むせう
)
して
各自
(
かくじ
)
神司
(
かみがみ
)
は
互
(
たがひ
)
に
謙譲
(
けんじやう
)
の
徳
(
とく
)
を
発揮
(
はつき
)
し、
040
相親
(
あひした
)
しみ
相
(
あひ
)
愛
(
あい
)
し、
041
毫末
(
がうまつ
)
も
心中
(
しんちゆう
)
に
障壁
(
しやうへき
)
を
築
(
きづ
)
かざりけり。
042
諺
(
ことわざ
)
に、
043
『
親
(
しん
)
は
泣
(
な
)
き
寄
(
よ
)
り、
044
他人
(
たにん
)
は
食
(
く
)
ひ
寄
(
よ
)
り』
045
といふ。
046
元来
(
ぐわんらい
)
正
(
ただ
)
しき
神
(
かみ
)
の
直系
(
ちよくけい
)
を
受
(
う
)
け
又
(
また
)
は
直系
(
ちよくけい
)
より
分派
(
ぶんぱ
)
して
生
(
うま
)
れ
出
(
いで
)
たる
神人
(
かみがみ
)
は、
047
この
時
(
とき
)
こそ
惟神
(
かむながら
)
の
本心
(
ほんしん
)
に
立
(
た
)
ち
復
(
かへ
)
り
至誠
(
しせい
)
を
発揮
(
はつき
)
し
大神
(
おほかみ
)
に
対
(
たい
)
し
報本
(
はうほん
)
反始
(
はんし
)
の
実
(
じつ
)
を
挙
(
あ
)
げむとの
誠意
(
せいい
)
を
顕
(
あら
)
はしける。
048
『
落
(
おち
)
ぶれて
袖
(
そで
)
に
涙
(
なみだ
)
のかかる
時
(
とき
)
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
の
奥
(
おく
)
ぞ
知
(
し
)
らるる』
049
遉
(
さすが
)
に
神世
(
かみよ
)
の
神人
(
しんじん
)
だけありて、
050
その
天性
(
てんせい
)
に
立復
(
たちかへ
)
り
本
(
ほん
)
守護神
(
しゆごじん
)
の
発動
(
はつどう
)
に
復帰
(
ふくき
)
したる
時
(
とき
)
はすべて
敵
(
てき
)
もなく
味方
(
みかた
)
もなく、
051
怨恨
(
えんこん
)
、
052
嫉妬
(
しつと
)
、
053
不平
(
ふへい
)
不満
(
ふまん
)
の
悪心
(
あくしん
)
も
発生
(
はつせい
)
する
余地
(
よち
)
無
(
な
)
かりしなり。
054
かくのごとき
至善
(
しぜん
)
、
055
至美
(
しび
)
、
056
至直
(
しちよく
)
の
神心
(
かみごころ
)
を
天賦
(
てんぷ
)
的
(
てき
)
に
保有
(
ほいう
)
する
神人
(
かみがみ
)
といへども、
057
天地間
(
てんちかん
)
の
邪気
(
じやき
)
の
凝結
(
ぎようけつ
)
して
現
(
あら
)
はれ
出
(
いで
)
たる
六面
(
ろくめん
)
八臂
(
はつぴ
)
の
鬼
(
おに
)
や、
058
金毛
(
きんまう
)
九尾
(
きうび
)
の
悪狐
(
あくこ
)
や、
059
八頭
(
はつとう
)
八尾
(
はちび
)
の
大蛇
(
おろち
)
の
霊
(
れい
)
にその
身魂
(
みたま
)
を
誑惑
(
けうわく
)
され、
060
かつ
憑依
(
ひようい
)
さるる
時
(
とき
)
は、
061
大神
(
おほかみ
)
の
分霊
(
ぶんれい
)
なる
至純
(
しじゆん
)
至粋
(
しすゐ
)
の
身魂
(
みたま
)
もたちまち
掌
(
てのひら
)
をかへすごとく
変化
(
へんくわ
)
するにいたる。
062
その
速
(
すみや
)
かなること
恰
(
あたか
)
も
影
(
かげ
)
の
形
(
かたち
)
に
随
(
したが
)
ふが
如
(
ごと
)
くなり。
063
序
(
ついで
)
に
述
(
の
)
べおきたきことあり、
064
そは
三種
(
さんしゆ
)
の
邪神
(
じやしん
)
の
名義
(
めいぎ
)
についてなり。
065
六面
(
ろくめん
)
八臂
(
はつぴ
)
の
邪鬼
(
じやき
)
といふは
一
(
ひと
)
つの
身体
(
しんたい
)
に
六個
(
ろくこ
)
の
頭
(
あたま
)
や
顔
(
かほ
)
の
付属
(
ふぞく
)
せるにあらず。
066
ある
時
(
とき
)
は
老人
(
らうじん
)
と
化
(
くわ
)
し、
067
ある
時
(
とき
)
は
幼者
(
えうじや
)
と
変
(
へん
)
じ、
068
美人
(
びじん
)
となり
醜人
(
しうじん
)
と
化
(
くわ
)
し、
069
正神
(
せいしん
)
をよそほひ、
070
ある
時
(
とき
)
は
純然
(
じゆんぜん
)
たる
邪神
(
じやしん
)
と
容貌
(
ようばう
)
を
変
(
へん
)
じ、
071
もつて
神変
(
しんぺん
)
不思議
(
ふしぎ
)
の
魔術
(
まじゆつ
)
をおこなふ
者
(
もの
)
の
謂
(
いひ
)
にして、
072
また
八臂
(
はつぴ
)
とは
一
(
ひと
)
つの
身体
(
しんたい
)
に
八
(
やつ
)
つの
臂
(
ひぢ
)
あるにあらず。
073
これを
今日
(
こんにち
)
の
人間
(
にんげん
)
に
譬
(
たと
)
ふれば、
074
一
(
ひと
)
つの
手
(
て
)
をもつて
精巧
(
せいかう
)
なる
機械
(
きかい
)
を
作
(
つく
)
るに
妙
(
めう
)
を
得
(
え
)
てをり、
075
書
(
しよ
)
に
妙
(
めう
)
を
得
(
え
)
てをり、
076
絵画
(
くわいぐわ
)
に
堪能
(
たんのう
)
してをり、
077
音楽
(
おんがく
)
に
妙
(
めう
)
を
得
(
え
)
てゐるとか、
078
一切
(
いつさい
)
の
技術
(
ぎじゆつ
)
、
079
技能
(
ぎのう
)
を
他
(
た
)
に
勝
(
すぐ
)
れて
持
(
も
)
ち
居
(
ゐ
)
たる
手腕
(
しゆわん
)
の
意
(
い
)
なり。
080
強
(
あなが
)
ち
八種
(
はつしゆ
)
のことに
妙
(
めう
)
を
得
(
え
)
たりといふ
意味
(
いみ
)
ではなく、
081
一切
(
いつさい
)
百種
(
ひやくしゆ
)
の
技能
(
ぎのう
)
に
熟達
(
じゆくたつ
)
し
居
(
を
)
るの
意義
(
いぎ
)
なり。
082
また
金毛
(
きんまう
)
九尾
(
きゆうび
)
白面
(
はくめん
)
の
悪狐
(
あくこ
)
といふは、
083
金色
(
きんしよく
)
はもつとも
色
(
いろ
)
の
中
(
なか
)
においても
尊
(
たつと
)
く、
084
金属
(
きんぞく
)
としても
最上位
(
さいじやうい
)
を
占
(
しめ
)
てをる。
085
狐
(
きつね
)
としては
黄金色
(
わうごんしよく
)
の
光沢
(
くわうたく
)
ある
硬
(
かた
)
き
針毛
(
しんまう
)
を
有
(
いう
)
して
居
(
を
)
るが、
086
化現
(
くわげん
)
するときに
美
(
うつく
)
しき
女人
(
によにん
)
の
体
(
たい
)
を
現
(
あら
)
はし
優美
(
いうび
)
にして
高貴
(
かうき
)
なる
服装
(
ふくさう
)
を
身
(
み
)
に
纏
(
まと
)
ひ、
087
すべての
神人
(
しんじん
)
を
驚
(
おどろ
)
かしめ、
088
その
威厳
(
ゐげん
)
に
打
(
う
)
たれしめむとするをいふなり。
089
また
九尾
(
きうび
)
といふは
一匹
(
いつぴき
)
の
狐
(
きつね
)
に
九本
(
きうほん
)
の
尾
(
を
)
の
生
(
は
)
えてゐる
意味
(
いみ
)
にあらず、
090
九
(
きう
)
とは
数
(
すう
)
の
終極
(
しうきよく
)
、
091
尽
(
つく
)
すといふ
意味
(
いみ
)
にして、
092
語
(
ご
)
をかへていへば、
093
完全
(
くわんぜん
)
無欠
(
むけつ
)
といふことなり。
094
いま
筑紫
(
つくし
)
の
島
(
しま
)
を
九州
(
きうしう
)
といふのも、
095
九
(
きう
)
は
尽
(
つく
)
しの
意味
(
いみ
)
から
出
(
で
)
たるなり。
096
尾
(
を
)
といふは
総
(
すべ
)
てのものを
支配
(
しはい
)
する
力
(
ちから
)
をいふ。
097
後世
(
こうせい
)
にいたり
三軍
(
さんぐん
)
の
将
(
しやう
)
が
采配
(
さいはい
)
を
振
(
ふ
)
つて
軍卒
(
ぐんそつ
)
を
指揮
(
しき
)
し、
098
あるひは
祭典
(
さいてん
)
にさいし
祓戸主
(
はらひどぬし
)
の
役
(
やく
)
が
大幣
(
おほぬさ
)
を
左右左
(
さいうさ
)
に
振
(
ふ
)
つて
悪魔
(
あくま
)
を
退
(
しりぞ
)
け、
099
かつ
正
(
ただ
)
しき
神
(
かみ
)
を
召集
(
せうしふ
)
し、
100
邪気
(
じやき
)
を
払拭
(
ふつしき
)
するが
如
(
ごと
)
し。
101
真澄姫
(
ますみひめ
)
が
黄金
(
わうごん
)
の
幣
(
ぬさ
)
を
打
(
う
)
ち
振
(
ふ
)
りて
魔軍
(
まぐん
)
を
亡
(
ほろ
)
ぼしたまひしも、
102
悪
(
わる
)
くたとへていへば
金毛
(
きんまう
)
九尾
(
きうび
)
の
尾
(
を
)
を
振
(
ふ
)
りたると
同意味
(
どういみ
)
なり。
103
されど
正
(
ただ
)
しき
神
(
かみ
)
の
使用
(
しよう
)
するときは
金幣
(
きんぺい
)
を
左右左
(
さいうさ
)
に
振
(
ふ
)
るといひ、
104
邪神
(
じやしん
)
の
使用
(
しよう
)
する
時
(
とき
)
は
九尾
(
きうび
)
を
振
(
ふ
)
ると
称
(
とな
)
へたるなり。
105
この
物語
(
ものがたり
)
のなかの
所々
(
ところどころ
)
に
金毛
(
きんまう
)
八尾
(
はちび
)
、
106
銀毛
(
ぎんまう
)
八尾
(
はちび
)
とあるは、
107
九尾
(
きうび
)
にやや
劣
(
おと
)
りし
働
(
はたら
)
きをなす
邪神
(
じやしん
)
といふ
意味
(
いみ
)
なり。
108
また
八頭
(
やつがしら
)
八尾
(
やつを
)
の
大蛇
(
をろち
)
といふも、
109
決
(
けつ
)
して
一
(
ひと
)
つの
蛇体
(
じやたい
)
に
八
(
や
)
つの
頭
(
かしら
)
があり、
110
また
尾
(
を
)
が
八
(
やつ
)
ツあるにあらず。
111
蛸
(
たこ
)
や
烏賊
(
いか
)
や、
112
蟹
(
かに
)
には
足
(
あし
)
が
八
(
やつ
)
つもあるが、
113
蛇体
(
じやたい
)
には
偶
(
たま
)
に
尾
(
を
)
の
先
(
さき
)
二
(
ふた
)
つに
裂
(
さ
)
けて
固
(
かた
)
まれるがありても、
114
決
(
けつ
)
して
八
(
やつ
)
つの
岐
(
また
)
になり
居
(
ゐ
)
るものはなし。
115
仏書
(
ぶつしよ
)
に
九頭竜
(
くづりう
)
などといひ、
116
九
(
ここの
)
つの
頭
(
かしら
)
のある
竜
(
りう
)
のことが
示
(
しめ
)
しあれど、
117
これも
全
(
まつた
)
く
象徴
(
しやうちやう
)
的
(
てき
)
の
語
(
ご
)
にして、
118
神変
(
しんぺん
)
不可思議
(
ふかしぎ
)
の
働
(
はたら
)
きをなす
竜神
(
りうじん
)
といふ
意味
(
いみ
)
なり。
119
昔
(
むかし
)
から「
長
(
なが
)
いものには
捲
(
ま
)
かれよ」といふ
譬
(
たとへ
)
あり。
120
大蛇
(
をろち
)
は
他
(
た
)
の
動物
(
どうぶつ
)
に
比
(
ひ
)
して
身
(
み
)
の
丈
(
たけ
)
もつとも
長
(
なが
)
く、
121
かつ
蚯蚓
(
みみず
)
のやうに
軟弱
(
なんじやく
)
ならず
相当
(
さうたう
)
に
堅
(
かた
)
き
鱗
(
うろこ
)
をもちて
身体
(
しんたい
)
を
保護
(
ほご
)
し、
122
沢山
(
たくさん
)
の
代用足
(
だいようあし
)
を
腹部
(
ふくぶ
)
に
備
(
そな
)
へゐるなり。
123
腹部
(
ふくぶ
)
の
鱗
(
うろこ
)
と
見
(
み
)
ゆるは、
124
みな
蛇
(
へび
)
の
足
(
あし
)
の
代用
(
だいよう
)
をするものなり。
125
足
(
あし
)
は
下
(
した
)
を
意味
(
いみ
)
す。
126
ゆゑに
上
(
うへ
)
に
立
(
た
)
ちて
下
(
した
)
を
指揮
(
しき
)
するものを
長
(
をさ
)
といひ、
127
また
長者
(
ちやうじや
)
ともいふなり。
128
この
大蛇
(
をろち
)
の
霊
(
れい
)
は
世界
(
せかい
)
の
各地
(
かくち
)
にその
分霊
(
ぶんれい
)
を
配
(
くば
)
り、
129
千変
(
せんぺん
)
万化
(
ばんくわ
)
の
活動
(
くわつどう
)
をなし、
130
神人
(
しんじん
)
の
身体
(
しんたい
)
を
容器
(
ようき
)
として
邪悪
(
じやあく
)
を
起
(
おこ
)
さしむる
悪霊
(
あくれい
)
の
意
(
い
)
なり。
131
十二柱
(
じふにはしら
)
の
八王
(
やつわう
)
八頭
(
やつがしら
)
を
十二王
(
じふにわう
)
、
132
十二頭
(
じふにかしら
)
と
称
(
とな
)
へず、
133
八王
(
やつわう
)
、
134
八頭
(
やつがしら
)
と
称
(
とな
)
へらるるごとく、
135
この
八頭
(
やつがしら
)
八尾
(
やつを
)
の
大蛇
(
をろち
)
の
働
(
はたら
)
きも
決
(
けつ
)
して
八種
(
やいろ
)
に
限
(
かぎ
)
るにあらず。
136
千変
(
せんぺん
)
万化
(
ばんくわ
)
反道
(
はんだう
)
的
(
てき
)
行為
(
かうゐ
)
を
敢行
(
かんかう
)
する
悪力
(
あくりよく
)
の
働
(
はたら
)
きの
意
(
い
)
なり。
137
王仁
(
おに
)
は
聖地
(
せいち
)
の
混乱
(
こんらん
)
の
状況
(
じやうきやう
)
を
述
(
の
)
ぶる
心算
(
つもり
)
なりしが、
138
つい
談
(
はなし
)
が
蛇
(
へび
)
のごとく
ぬるぬる
と
長
(
なが
)
く
滑
(
すべ
)
りて、
139
知
(
し
)
らず
識
(
し
)
らず
山
(
やま
)
の
奥
(
おく
)
に
這
(
は
)
ひ
込
(
こ
)
み、
140
深
(
ふか
)
き
谷間
(
たにま
)
に
陥
(
おちい
)
りけり。
141
これがいはゆる
蛇足
(
だそく
)
を
添
(
そ
)
へるとでもいふならむか。
142
(
大正一〇・一二・二六
旧一一・二八
加藤明子
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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(B)
(N)
時節到来 >>>
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