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霊界物語
霊主体従(第1~12巻)
第4巻(卯の巻)
序
凡例
総説
第1篇 八洲の川浪
第1章 常世会議
第2章 聖地の会議
第3章 使臣の派遣
第4章 乱暴な提案
第5章 議場の混乱
第6章 怪また怪
第7章 涼風凄風
第2篇 天地暗雲
第8章 不意の邂逅
第9章 大の字の斑紋
第10章 雲の天井
第11章 敬神の自覚
第12章 横紙破り
第13章 再転再落
第14章 大怪物
第15章 出雲舞
第3篇 正邪混交
第16章 善言美辞
第17章 殺風景
第18章 隠忍自重
第19章 猿女の舞
第20章 長者の態度
第21章 敵本主義
第22章 窮策の替玉
第4篇 天地転動
第23章 思ひ奇やその一
第24章 思ひ奇やその二
第25章 燕返し
第26章 庚申の眷属
第27章 阿鼻叫喚
第28章 武器制限
第5篇 局面一転
第29章 月雪花
第30章 七面鳥
第31章 傘屋の丁稚
第32章 免れぬ道
第6篇 宇宙大道
第33章 至仁至愛
第34章 紫陽花
第35章 頭上の冷水
第36章 天地開明
第37章 時節到来
第38章 隙行く駒
第7篇 因果応報
第39章 常世の暗
第40章 照魔鏡
第41章 悪盛勝天
第42章 無道の極
第8篇 天上会議
第43章 勧告使
第44章 虎の威
第45章 あゝ大変
第9篇 宇宙真相
第46章 神示の宇宙その一
第47章 神示の宇宙その二
第48章 神示の宇宙その三
第49章 神示の宇宙その四
第50章 神示の宇宙その五
附録 第二回高熊山参拝紀行歌
余白歌
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霊界物語
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霊主体従(第1~12巻)
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第4巻(卯の巻)
> 第3篇 正邪混交 > 第18章 隠忍自重
<<< 殺風景
(B)
(N)
猿女の舞 >>>
第一八章
隠忍
(
いんにん
)
自重
(
じちやう
)
〔一六八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻
篇:
第3篇 正邪混交
よみ(新仮名遣い):
せいじゃこんこう
章:
第18章 隠忍自重
よみ(新仮名遣い):
いんにんじちょう
通し章番号:
168
口述日:
1921(大正10)年12月21日(旧11月23日)
口述場所:
筆録者:
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
森鷹彦のこの演説は、白狐出身の神使・鬼武彦という猛神の変化の現れであった。鬼武彦は大江山の守り神で、悪魔征服の強神である。鬼武彦は地の高天原の神命を奉じて、常世会議を改めるべく使わされたのであった。
鬼武彦の働きにより、常世姫の反歌の効力は消え去り、邪神の魔力も発揮する機会がなくなってしまった。天地の間はすべて、宇宙の大元神たる大神のお許しないときは、九分九厘で打ち返されるのである。
大神は自ら創造したこの世界を修理固成し、無限の霊徳によって生み出した神人を天地経綸の司宰として、大神に代わって至善・至美・至安・至楽の神境となすのが主願なのである。
それがいつしか利己的精神が生じ、自由行動・優勝劣敗の悪風によって、八王大神のように天下を掌握しようという強権的な神が現れるに至ったのである。
神人とは人の形に造られた神の事を言う。その本性は猛虎、獅子、竜、白蛇などであり、危急のときは元の姿に還元することもあるが、人の姿を捨てて元の姿を現すのは重大な天測違反であり、畜生道に落ちる恐れがある。
人間にしても、危急の際に自暴自棄的な行動により玉砕主義を取るものもあるが、これは自己の滅亡に他ならない。霊魂の人格までも失墜するに至る、愚かな行為である。天地経綸の大司宰として生まれた人間は、いかなる場合も荒魂の忍耐力をふるって玉全をはかるべきである。
国祖にしても、万一憤りによって太初の姿に還元したなら、この世界を破壊してしまうほどの神威を発揮してしまうので、そのようなことがないようご神慮により、あくまでも忍耐に忍耐を重ねて天地の規則を遵守しているのである。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm0418
愛善世界社版:
110頁
八幡書店版:
第1輯 412頁
修補版:
校定版:
116頁
普及版:
51頁
初版:
ページ備考:
派生
[?]
この文献を底本として書かれたと思われる文献です。
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:
出口王仁三郎著作集 > 第三巻 愛と美といのち > [2] 人生 > [2-4] 生きがいの創造 > [2-4-11] 玉全をはかれ
001
森鷹彦
(
もりたかひこ
)
の
壇上
(
だんじやう
)
における
大
(
だい
)
獅子吼
(
ししく
)
はその
実
(
じつ
)
、
002
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
より
神命
(
しんめい
)
を
奉
(
ほう
)
じて、
003
この
反逆
(
はんぎやく
)
的
(
てき
)
会議
(
くわいぎ
)
を
根底
(
こんてい
)
より
改
(
あらた
)
めしむべく、
004
神使
(
しんし
)
として
鬼武彦
(
おにたけひこ
)
なる
白狐
(
びやくこ
)
出
(
で
)
の
猛神
(
まうしん
)
の
変化
(
へんげ
)
なりける。
005
森鷹彦
(
もりたかひこ
)
はモスコーの
八王
(
やつわう
)
道貫彦
(
みちつらひこ
)
の
従臣
(
じゆうしん
)
にして、
006
あくまで
強力
(
がうりき
)
の
男子
(
だんし
)
なるが、
007
いま
壇上
(
だんじやう
)
にその
雄姿
(
ゆうし
)
を
表
(
あら
)
はしたるは、
008
実
(
じつ
)
に
鬼武彦
(
おにたけひこ
)
の
化身
(
けしん
)
なりける。
009
鬼武彦
(
おにたけひこ
)
は
大江山
(
たいかうざん
)
の
守神
(
しゆしん
)
にして
悪魔
(
あくま
)
征服
(
せいふく
)
の
強神
(
きやうしん
)
なりけり。
010
八王
(
やつわう
)
大神
(
だいじん
)
以下
(
いか
)
常世国
(
とこよのくに
)
の
神人
(
かみがみ
)
らは、
011
何
(
いづ
)
れも
悪鬼
(
あくき
)
、
012
邪神
(
じやしん
)
、
013
悪狐
(
あくこ
)
、
014
毒蛇
(
どくじや
)
の
天足
(
あだる
)
と
胞場
(
えば
)
の
裔霊
(
えいれい
)
常
(
つね
)
に
彼
(
かれ
)
らの
身魂
(
みたま
)
を
左右
(
さいう
)
し、
015
日夜
(
にちや
)
悪逆
(
あくぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
、
016
天則
(
てんそく
)
破壊
(
はくわい
)
の
行為
(
かうゐ
)
を
続行
(
ぞくかう
)
せしめつつありける。
017
ゆゑに
今回
(
こんくわい
)
の
常世
(
とこよ
)
会議
(
くわいぎ
)
は、
018
すべて
背後
(
はいご
)
にこれらの
邪神
(
じやしん
)
操縦
(
さうじう
)
して
居
(
を
)
りて、
019
大々
(
だいだい
)
的
(
てき
)
野望
(
やばう
)
を
達
(
たつ
)
せむと
企
(
くはだ
)
てゐたりけるに、
020
地
(
ち
)
の
高天原
(
たかあまはら
)
より
大神
(
おほかみ
)
の
命
(
めい
)
により
派遣
(
はけん
)
されたる
大江山
(
たいかうざん
)
の
猛神
(
まうしん
)
鬼武彦
(
おにたけひこ
)
のために、
021
さすがの
邪神
(
じやしん
)
もその
魔力
(
まりよく
)
を
発揮
(
はつき
)
する
機会
(
きくわい
)
を
全
(
まつた
)
く
失
(
うしな
)
ひけるぞ
心地
(
ここち
)
よき。
022
すべて
天地
(
てんち
)
の
間
(
あひだ
)
は
宇宙
(
うちう
)
の
大元神
(
だいげんしん
)
たる
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
許容
(
きよよう
)
なき
時
(
とき
)
は、
023
九分
(
くぶ
)
九厘
(
くりん
)
にて
打
(
う
)
ち
覆
(
かへ
)
さるるものなれば、
024
さしもに
名望
(
めいばう
)
勢力
(
せいりよく
)
一世
(
いつせい
)
に
冠絶
(
くわんぜつ
)
せる
八王
(
やつわう
)
大神
(
だいじん
)
と
大自在天
(
だいじざいてん
)
の
威力
(
ゐりよく
)
をもつてするも、
025
到底
(
たうてい
)
その
目的
(
もくてき
)
を
達
(
たつ
)
し
得
(
え
)
ざるは、
026
神明
(
しんめい
)
の
儼乎
(
げんこ
)
として
動
(
うご
)
かすべからざるの
證拠
(
せうこ
)
なり。
027
神
(
かみ
)
は
自
(
みづか
)
ら
創造
(
さうざう
)
したる
世界
(
せかい
)
を
修理
(
しうり
)
固成
(
こせい
)
せむと、
028
ここに
千辛
(
せんしん
)
万苦
(
ばんく
)
の
結果
(
けつくわ
)
、
029
無限
(
むげん
)
の
霊徳
(
れいとく
)
をもつて
神人
(
しんじん
)
を
生
(
う
)
み
出
(
だ
)
したまひ、
030
天地
(
てんち
)
経綸
(
けいりん
)
の
大司宰
(
だいしさい
)
として
大神
(
おほかみ
)
に
代
(
かは
)
りて、
031
世界
(
せかい
)
を
至善
(
しぜん
)
、
032
至美
(
しび
)
、
033
至安
(
しあん
)
、
034
至楽
(
しらく
)
の
神境
(
しんきやう
)
となしたまふが
大主願
(
だいしゆぐわん
)
なり。
035
併
(
しか
)
しこの
時代
(
じだい
)
は
前述
(
ぜんじゆつ
)
せるごとく、
036
世界
(
せかい
)
一体
(
いつたい
)
にして
地上
(
ちじやう
)
の
主宰者
(
しゆさいしや
)
は
只
(
ただ
)
一柱
(
ひとはしら
)
と
限定
(
げんてい
)
されゐたりしなり。
037
しかるに
世
(
よ
)
はおひおひと
開
(
ひら
)
け、
038
神人
(
しんじん
)
は
神人
(
しんじん
)
を
生
(
う
)
み
地上
(
ちじやう
)
に
充満
(
じゆうまん
)
するに
至
(
いた
)
つて、
039
各自
(
かくじ
)
の
欲望
(
よくばう
)
発生
(
はつせい
)
し、
040
神人
(
しんじん
)
みなその
天職
(
てんしよく
)
を
忘
(
わす
)
れて、
041
利己
(
りこ
)
的
(
てき
)
精神
(
せいしん
)
を
発生
(
はつせい
)
し、
042
つひには
自由
(
じいう
)
行動
(
かうどう
)
をとり、
043
優勝
(
いうしよう
)
劣敗
(
れつぱい
)
の
悪風
(
あくふう
)
吹
(
ふ
)
き
荒
(
すさ
)
み、
044
八王
(
やつわう
)
大神
(
だいじん
)
のごとき
自主
(
じしゆ
)
的
(
てき
)
強力
(
きやうりよく
)
の
神
(
かみ
)
現
(
あら
)
はれ、
045
天下
(
てんか
)
を
掌握
(
しやうあく
)
せむとするに
立到
(
たちいた
)
りたるなり。
046
ちなみに
神人
(
しんじん
)
とは
現代
(
げんだい
)
にいふ
人格
(
じんかく
)
の
優
(
すぐ
)
れたる
人
(
ひと
)
をいふにあらず、
047
人
(
ひと
)
の
形
(
かたち
)
に
造
(
つく
)
られたる
神
(
かみ
)
にしてある
時
(
とき
)
は
竜蛇
(
りうじや
)
となり、
048
猛虎
(
まうこ
)
となり、
049
獅子
(
しし
)
となりて
神変
(
しんぺん
)
不思議
(
ふしぎ
)
の
行動
(
かうどう
)
を
為
(
な
)
し
得
(
う
)
る
神
(
かみ
)
の
謂
(
いひ
)
なり。
050
ゆゑに
神
(
かみ
)
として
元形
(
げんけい
)
のままに
活動
(
くわつどう
)
する
時
(
とき
)
は、
051
天地
(
てんち
)
をかけり、
052
宇宙
(
うちう
)
を
自由
(
じいう
)
自在
(
じざい
)
に
遠近
(
ゑんきん
)
明暗
(
めいあん
)
の
区別
(
くべつ
)
なく
活動
(
くわつどう
)
し
得
(
う
)
るの
便宜
(
べんぎ
)
あり。
053
宇宙
(
うちう
)
の
大元神
(
だいげんしん
)
はここにおいてその
自由
(
じいう
)
行動
(
かうどう
)
を
抑圧
(
よくあつ
)
し、
054
地上
(
ちじやう
)
の
神界
(
しんかい
)
を
修理
(
しうり
)
せむとして
神通力
(
じんつうりき
)
をのぞき、
055
神人
(
しんじん
)
なるものに
生
(
う
)
み
代
(
か
)
へ
変
(
かは
)
らしめたまひける。
056
ゆゑに
神人
(
しんじん
)
なるものは
危急
(
ききふ
)
存亡
(
そんばう
)
の
時
(
とき
)
に
到
(
いた
)
るや、
057
元
(
もと
)
の
姿
(
すがた
)
のままの
竜
(
りう
)
となり、
058
白蛇
(
はくじや
)
となり、
059
その
他
(
た
)
種々
(
しゆじゆ
)
の
形
(
かたち
)
に
還元
(
くわんげん
)
することあり。
060
されど
還元
(
くわんげん
)
するは
神
(
かみ
)
の
生成
(
せいせい
)
化育
(
くわいく
)
、
061
進歩
(
しんぽ
)
発達
(
はつたつ
)
の
大精神
(
だいせいしん
)
に
違反
(
ゐはん
)
するものにして、
062
一度
(
いちど
)
元形
(
げんけい
)
に
復
(
ふく
)
し
神変
(
しんぺん
)
不可思議
(
ふかしぎ
)
の
神力
(
しんりき
)
を
顕
(
あら
)
はすや、
063
たちまち
天則
(
てんそく
)
違反
(
ゐはん
)
の
大罪
(
だいざい
)
となりて、
064
根底
(
ねそこ
)
の
国
(
くに
)
に
駆逐
(
くちく
)
さるるのみならず、
065
神格
(
しんかく
)
たちまち
下降
(
かかう
)
して
畜生道
(
ちくしやうだう
)
に
陥
(
おちい
)
るの
恐
(
おそ
)
れあり。
066
ゆゑに
神人
(
しんじん
)
たる
名誉
(
めいよ
)
の
地位
(
ちゐ
)
を
守
(
まも
)
るためには、
067
いかなる
悔
(
くや
)
しさ、
068
残念
(
ざんねん
)
さをも
隠忍
(
いんにん
)
してその
神格
(
しんかく
)
を
保持
(
ほぢ
)
することに
努力
(
どりよく
)
さるるものなり。
069
自暴
(
じばう
)
自棄
(
じき
)
の
神人
(
しんじん
)
はつひに
神格
(
しんかく
)
を
捨
(
す
)
て
悪竜
(
あくりう
)
と
変
(
へん
)
じ、
070
つひに
万劫
(
まんごう
)
末代
(
まつだい
)
亡
(
ほろ
)
びの
基
(
もとい
)
を
開
(
ひら
)
くなり。
071
現代
(
げんだい
)
のごとき
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじゆう
)
の
物質
(
ぶつしつ
)
主義者
(
しゆぎしや
)
は、
072
すべてこの
自暴
(
じばう
)
自棄
(
じき
)
してふたたび
畜生道
(
ちくしやうだう
)
に
堕落
(
だらく
)
したる
邪神
(
じやしん
)
と
同様
(
どうやう
)
なり。
073
これを
思
(
おも
)
へば
人間
(
にんげん
)
たるものは、
074
あくまでも
忍耐
(
にんたい
)
の
心
(
こころ
)
を
持
(
も
)
ち
大道
(
たいだう
)
を
厳守
(
げんしゆ
)
して、
075
神
(
かみ
)
の
御裔
(
みすえ
)
たる
品格
(
ひんかく
)
を
永遠
(
ゑいゑん
)
に
保
(
たも
)
つべきなり。
076
人間
(
にんげん
)
の
中
(
なか
)
には
短慮
(
たんりよ
)
なるもの
在
(
あ
)
りて
危急
(
ききふ
)
の
場合
(
ばあひ
)
とか、
077
一大事
(
いちだいじ
)
の
場合
(
ばあひ
)
に
際
(
さい
)
し、
078
身命
(
しんめい
)
を
擲
(
なげう
)
ちてその
主張
(
しゆちやう
)
を
急速
(
きふそく
)
に
達成
(
たつせい
)
せむとし、
079
知
(
し
)
らず
識
(
し
)
らずの
間
(
あひだ
)
に
自暴
(
じばう
)
自棄
(
じき
)
的
(
てき
)
行動
(
かうどう
)
を
敢行
(
かんかう
)
し、
080
瓦全
(
ぐわぜん
)
よりも
玉砕
(
ぎよくさい
)
主義
(
しゆぎ
)
を
選
(
えら
)
ぶと
言
(
い
)
ひて
誇
(
ほこ
)
るものあり。
081
玉砕
(
ぎよくさい
)
は
自己
(
じこ
)
の
滅亡
(
めつぼう
)
にして、
082
自
(
みづか
)
ら
人格
(
じんかく
)
を
無視
(
むし
)
するものとなり、
083
神界
(
しんかい
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
眼
(
め
)
よりは
自暴
(
じばう
)
自棄
(
じき
)
、
084
薄志
(
はくし
)
弱行
(
じやくかう
)
の
徒
(
と
)
として
指弾
(
しだん
)
され
霊魂
(
れいこん
)
の
人格
(
じんかく
)
までも
失墜
(
しつつゐ
)
するに
致
(
いた
)
るものなり。
085
すべて
瓦全
(
ぐわぜん
)
と
玉砕
(
ぎよくさい
)
は、
086
人間
(
にんげん
)
として
易々
(
いい
)
たる
業
(
わざ
)
なり。
087
天地
(
てんち
)
経綸
(
けいりん
)
の
大司宰
(
だいしさい
)
として、
088
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でしめられたる
人間
(
にんげん
)
はあくまでも
隠忍
(
いんにん
)
自重
(
じちよう
)
して、
089
人格
(
じんかく
)
を
尊重
(
そんちよう
)
し、
090
いかなる
圧迫
(
あつぱく
)
も、
091
困窮
(
こんきう
)
も、
092
災禍
(
さいくわ
)
も、
093
忍耐力
(
にんたいりよく
)
、
094
荒魂
(
あらみたま
)
の
勇
(
ゆう
)
を
揮
(
ふる
)
つて
玉全
(
ぎよくぜん
)
を
計
(
はか
)
るべきは
当然
(
たうぜん
)
の
道
(
みち
)
なり。
095
アヽ
現代
(
げんだい
)
の
人間
(
にんげん
)
にしてこの
忍耐
(
にんたい
)
を
守
(
まも
)
り、
096
人格
(
じんかく
)
を
傷害
(
しやうがい
)
せざるもの
幾人
(
いくにん
)
かある。
097
人
(
ひと
)
は
残
(
のこ
)
らず
禽獣
(
きんじう
)
の
域
(
ゐき
)
を
脱
(
だつ
)
すること
能
(
あた
)
はずして、
098
神
(
かみ
)
の
造
(
つく
)
りし
世界
(
せかい
)
は
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
餓鬼
(
がき
)
、
099
修羅
(
しゆら
)
、
100
畜生
(
ちくしやう
)
の
暗黒界
(
あんこくかい
)
と
化
(
くわ
)
しつつあるは、
101
実
(
じつ
)
に
遺憾
(
ゐかん
)
の
極
(
きは
)
みなりけり。
102
国祖
(
こくそ
)
の
神諭
(
しんゆ
)
にも、
103
『
三千
(
さんぜん
)
年
(
ねん
)
の
永
(
なが
)
き
月日
(
つきひ
)
を
悔
(
くや
)
し
残念
(
ざんねん
)
、
104
艱難
(
かんなん
)
辛苦
(
しんく
)
を
耐
(
こら
)
へ
耐
(
こら
)
へて、
105
ここまできた
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
であるぞよ』
106
と
示
(
しめ
)
されたるも、
107
右
(
みぎ
)
の
理由
(
りいう
)
に
基
(
もとづ
)
くものなり。
108
天地
(
てんち
)
万有
(
ばんいう
)
をみづから
創造
(
さうざう
)
したまひ、
109
絶対
(
ぜつたい
)
無限
(
むげん
)
無始
(
むし
)
無終
(
むしう
)
の
神徳
(
しんとく
)
を
完全
(
くわんぜん
)
に
具有
(
ぐいう
)
したまふ
宇宙
(
うちう
)
の
大元神
(
だいげんしん
)
たる
大国治立
(
おほくにはるたちの
)
命
(
みこと
)
にして、
110
固有
(
こいう
)
の
神力
(
しんりき
)
を
発揚
(
はつやう
)
し、
111
太古
(
たいこ
)
の
初発
(
しよはつ
)
時代
(
じだい
)
の
神姿
(
しんし
)
に
還元
(
くわんげん
)
して
活動
(
くわつどう
)
したまふにおいては、
112
如何
(
いか
)
なる
大神業
(
だいしんげふ
)
といへども
朝飯前
(
あさめしまへ
)
の
御
(
ご
)
事業
(
じげふ
)
なるべし。
113
されど
大神
(
おほかみ
)
は
一旦
(
いつたん
)
定
(
さだ
)
めおかれたる
天則
(
てんそく
)
をみづから
破
(
やぶ
)
り、
114
その
無限
(
むげん
)
の
神力
(
しんりき
)
を
発揮
(
はつき
)
したまふは、
115
みづから
天則
(
てんそく
)
を
造
(
つく
)
りて
自
(
みづか
)
ら
之
(
これ
)
を
破
(
やぶ
)
るの
矛盾
(
むじゆん
)
を
来
(
きた
)
すものなれば、
116
大神
(
おほかみ
)
は
軽々
(
かるがる
)
しくこれを
断行
(
だんかう
)
したまはざるは、
117
もつともなる
次第
(
しだい
)
なりけり。
118
神諭
(
しんゆ
)
にいふ、
119
『
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
が、
120
太古
(
たいこ
)
の
元
(
もと
)
の
姿
(
すがた
)
に
還
(
かへ
)
りて
活
(
はた
)
らき
出
(
だ
)
したら、
121
世界
(
せかい
)
は
如何様
(
どのやう
)
にでも
致
(
いた
)
すなれど、
122
元
(
もと
)
の
姿
(
すがた
)
のままに
現
(
あら
)
はれたら、
123
一旦
(
いつたん
)
この
世
(
よ
)
を
泥海
(
どろうみ
)
に
致
(
いた
)
さねばならぬから、
124
神
(
かみ
)
は
成
(
な
)
るだけ
静
(
しづ
)
まりて、
125
世
(
よ
)
の
立替
(
たてかへ
)
を
致
(
いた
)
そうと
思
(
おも
)
ふて
神代
(
かみよ
)
一代
(
いちだい
)
世
(
よ
)
に
落
(
お
)
ちて、
126
世界
(
せかい
)
の
神
(
かみ
)
、
127
仏
(
ぶつ
)
、
128
人民
(
じんみん
)
、
129
畜類
(
ちくるゐ
)
、
130
鳥類
(
てうるゐ
)
、
131
昆虫
(
むしけら
)
までも
助
(
たす
)
けてやらうと
思
(
おも
)
ふて
苦労
(
くらう
)
を
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
るぞよ』
132
と
示
(
しめ
)
されたる
神示
(
しんじ
)
は、
133
我々
(
われわれ
)
は
十分
(
じふぶん
)
に
味
(
あぢ
)
はひおかざるべからず。
134
万々一
(
まんまんいち
)
国祖
(
こくそ
)
の
神
(
かみ
)
にして
憤
(
いきどほ
)
りを
発
(
はつ
)
し、
135
太初
(
たいしよ
)
の
神姿
(
しんし
)
に
復帰
(
ふくき
)
したまひし
時
(
とき
)
は、
136
折角
(
せつかく
)
ここまで
物質
(
ぶつしつ
)
的
(
てき
)
に
完成
(
くわんせい
)
したるこの
世界
(
せかい
)
を
破壊
(
はくわい
)
し
終
(
をは
)
らざれば
成
(
な
)
らぬものなれば、
137
大神
(
おほかみ
)
はあくまでも
最初
(
さいしよ
)
の
規則
(
きそく
)
を
遵守
(
じゆんしゆ
)
して
忍耐
(
にんたい
)
に
忍耐
(
にんたい
)
を
重
(
かさ
)
ねたまひしなり。
138
アヽ
有難
(
ありがた
)
き
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
神慮
(
しんりよ
)
よ。
139
常世彦
(
とこよひこ
)
をはじめ、
140
さすがの
暴悪
(
ばうあく
)
無道
(
ぶだう
)
の
神人
(
かみ
)
といへども
太古
(
たいこ
)
のままの
元形
(
げんけい
)
に
還
(
かへ
)
り、
141
神変
(
しんぺん
)
不可思議
(
ふかしぎ
)
の
活動
(
くわつどう
)
をなすことは
知
(
し
)
りをり、
142
かつ
又
(
また
)
その
実力
(
じつりよく
)
は
慥
(
たしか
)
に
保有
(
ほいう
)
してをれども、
143
その
神人
(
しんじん
)
たるの
神格
(
しんかく
)
を
失
(
うしな
)
ひ、
144
根底
(
ねそこ
)
の
国
(
くに
)
において
永遠
(
えいゑん
)
無窮
(
むきう
)
に
身魂
(
みたま
)
の
苦
(
くる
)
しまむことを
恐
(
おそ
)
れて、
145
容易
(
ようい
)
にその
魔力
(
まりよく
)
を
揮
(
ふる
)
はざりしなり。
146
この
真理
(
しんり
)
を
悟
(
さと
)
りし
神人
(
かみがみ
)
はたとへ
肉体
(
にくたい
)
は
滅亡
(
めつぼう
)
するとも、
147
決
(
けつ
)
して
根本
(
こんぽん
)
的
(
てき
)
に
脱線
(
だつせん
)
的
(
てき
)
還元
(
くわんげん
)
の
道
(
みち
)
は
選
(
えら
)
ばざりしなり。
148
アヽ
犯
(
おか
)
し
難
(
がた
)
きは
天則
(
てんそく
)
の
大根元
(
だいこんげん
)
なるかな。
149
(
大正一〇・一二・二一
旧一一・二三
出口瑞月
)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 殺風景
(B)
(N)
猿女の舞 >>>
霊界物語
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霊主体従(第1~12巻)
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第4巻(卯の巻)
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