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天祥地瑞
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第32巻(未の巻)
序文
総説
第1篇 森林の都
01 万物同言
〔892〕
02 猛獣会議
〔893〕
03 兎の言霊
〔894〕
04 鰐の言霊
〔895〕
05 琉球の光
〔896〕
06 獅子粉塵
〔897〕
第2篇 北の森林
07 試金玉
〔898〕
08 三人娘
〔899〕
09 岩窟女
〔900〕
10 暗黒殿
〔901〕
11 人の裘
〔902〕
12 鰐の橋
〔903〕
13 平等愛
〔904〕
14 山上の祝
〔905〕
第3篇 瑞雲靉靆
15 万歳楽
〔906〕
16 回顧の歌
〔907〕
17 悔悟の歌
〔908〕
18 竜国別
〔909〕
19 軽石車
〔910〕
20 瑞の言霊
〔911〕
21 奉答歌
〔912〕
第4篇 天祥地瑞
22 橋架
〔913〕
23 老婆心切
〔914〕
24 冷氷
〔915〕
余白歌
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第一六章
回顧
(
くわいこ
)
の
歌
(
うた
)
〔九〇七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第32巻 海洋万里 未の巻
篇:
第3篇 瑞雲靉靆
よみ(新仮名遣い):
ずいうんあいたい
章:
第16章 回顧の歌
よみ(新仮名遣い):
かいこのうた
通し章番号:
907
口述日:
1922(大正11)年08月23日(旧07月01日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年10月15日
概要:
舞台:
ウヅの館
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
ウヅの神館の八尋殿に、末子姫の発起として大歓迎会が開かれた。言依別命は立って簡単な祝歌を歌った。太古の昔の大神のご神業の経緯から、自転倒島の霊場に三五教が開かれ、教主に自分が任命されてここにあることを歌った。
そして、厳と瑞の大神の御言によって自分が聖地を離れて高砂島に来たところ、神素盞嗚大神の娘・末子姫がはからずもウヅの神館に迎えられたところを目の当たりにしたことを歌った。
末子姫の侍女・捨子姫に懸った神素盞嗚大神の命により、アマゾン河の魔神征服に赴いた経緯を歌い、一同見事に神業を成し遂げ凱旋してみると、この館に神素盞嗚大神がご来臨されていることを祝した。
尊い神の御恵みを称え、祝歌を結んだ。言依別命は歌い終わると、末子姫に続いて奥殿に進み入った。
続いて国依別は金扇を開いて祝歌を歌いかつ舞った。言依別命にしたがって船に乗り、途中高姫一行を救いつつ高砂島にやってきた経緯を歌った。言依別命と別れてヒルの国で楓別命の館に立ち寄り、地震の危難から人々を助けたこと、ウラル教のブールを三五教に改心させたこと、その後シーズン川を越えて帽子ケ岳に登り、再び言依別命にまみえた冒険の愉快さを歌った。
そしてアマゾン河から凱旋し、ウヅの神館に末子姫がおさまり、松若彦と捨子姫の補佐、そして神素盞嗚大神のご来臨というめでたさを寿ぎ、歌い終わると欣然として奥殿に続いた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-10-15 03:04:16
OBC :
rm3216
愛善世界社版:
176頁
八幡書店版:
第6輯 212頁
修補版:
校定版:
183頁
普及版:
73頁
初版:
ページ備考:
001
ウヅの
神館
(
かむやかた
)
の
八尋殿
(
やひろどの
)
に、
002
末子姫
(
すゑこひめ
)
の
発起
(
ほつき
)
として
大
(
だい
)
歓迎会
(
くわんげいくわい
)
は
開
(
ひら
)
かれ、
003
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
は
立
(
た
)
つて、
004
簡単
(
かんたん
)
なる
祝歌
(
しゆくか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
給
(
たま
)
ふ。
005
言依別命
『
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
り
固
(
かた
)
めたる
006
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
とあれませる
007
国治立
(
くにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
008
百八十
(
ももやそ
)
国
(
くに
)
の
神人
(
しんじん
)
を
009
おいずまからず
永久
(
とこしへ
)
に
010
五六七
(
みろく
)
の
神世
(
みよ
)
に
救
(
すく
)
はむと
011
天地
(
てんち
)
の
律法
(
りつぽふ
)
制定
(
せいてい
)
し
012
清
(
きよ
)
き
教
(
をしへ
)
を
立
(
た
)
て
給
(
たま
)
ひ
013
豊国姫
(
とよくにひめ
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
014
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
現
(
あら
)
はれて
015
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
らせつつ
016
天教
(
てんけう
)
地教
(
ちけう
)
の
神
(
かみ
)
の
山
(
やま
)
017
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
鎮
(
しづ
)
まりて
018
貴
(
うづ
)
の
聖地
(
せいち
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
019
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひける
020
時
(
とき
)
しもあれや
天足彦
(
あだるひこ
)
021
胞場姫
(
えばひめ
)
二人
(
ふたり
)
の
霊
(
みたま
)
より
022
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でたる
曲津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
023
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
や
醜狐
(
しこぎつね
)
024
曲鬼
(
まがおに
)
共
(
ども
)
の
現
(
あら
)
はれて
025
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
瑞穂国
(
みづほくに
)
026
隈
(
くま
)
なく
荒
(
すさ
)
び
猛
(
たけ
)
りつつ
027
神
(
かみ
)
の
依
(
よ
)
さしの
八王神
(
やつわうがみ
)
028
八頭神
(
やつがしらがみ
)
まで
籠絡
(
ろうらく
)
し
029
追々
(
おひおひ
)
勢力
(
せいりよく
)
扶植
(
ふしよく
)
して
030
塩長彦
(
しほながひこ
)
を
謀主
(
ぼうしゆ
)
とし
031
国治立
(
くにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
が
032
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
遂
(
つひ
)
に
退隠
(
たいいん
)
の
033
余儀
(
よぎ
)
なきまでに
至
(
いた
)
らしめ
034
世
(
よ
)
は
刈菰
(
かりごも
)
の
乱
(
みだ
)
れ
行
(
ゆ
)
く
035
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
036
神
(
かみ
)
の
主
(
ぬし
)
なる
厳御霊
(
いづみたま
)
037
国治立
(
くにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
038
天教山
(
てんけうざん
)
の
火口
(
くわこう
)
より
039
身
(
み
)
を
跳
(
をど
)
らして
根
(
ね
)
の
国
(
くに
)
に
040
一度
(
いちど
)
は
落
(
お
)
ちさせ
給
(
たま
)
へども
041
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
思
(
おも
)
ふ
真心
(
まごころ
)
の
042
凝
(
こ
)
り
固
(
かた
)
まりて
身
(
み
)
を
下
(
くだ
)
し
043
野立
(
のだち
)
の
彦
(
ひこ
)
と
現
(
あら
)
はれて
044
豊国姫
(
とよくにひめ
)
の
化身
(
けしん
)
なる
045
野立
(
のだち
)
の
姫
(
ひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
046
天教
(
てんけう
)
地教
(
ちけう
)
の
両山
(
りやうざん
)
に
047
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひて
三五
(
あななひ
)
の
048
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひけり
049
再
(
ふたた
)
び
厳
(
いづ
)
の
御
(
おん
)
霊
(
たま
)
を
050
分
(
わ
)
けさせ
給
(
たま
)
ひて
埴安彦
(
はにやすひこ
)
の
051
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
や
姫
(
ひめ
)
命
(
みこと
)
052
時節
(
じせつ
)
をまちてヱルサレム
053
黄金山
(
わうごんさん
)
下
(
か
)
に
現
(
あら
)
はれて
054
救
(
すく
)
ひの
道
(
みち
)
を
宣
(
の
)
べ
給
(
たま
)
ふ
055
其
(
その
)
御心
(
みこころ
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
056
国大立
(
くにひろたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
057
四魂
(
しこん
)
の
神
(
かみ
)
とあれませる
058
御稜威
(
みいづ
)
も
殊
(
こと
)
に
大八洲
(
おほやしま
)
彦
(
ひこ
)
059
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
や
大足彦
(
おほだるひこ
)
の
060
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
神司
(
かむつかさ
)
061
神国別
(
かみくにわけ
)
や
言霊別
(
ことたまわけ
)
の
062
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
と
現
(
あら
)
はれて
063
茲
(
ここ
)
に
再
(
ふたた
)
び
三五
(
あななひ
)
の
064
清
(
きよ
)
き
教
(
をしへ
)
を
四方
(
よも
)
の
国
(
くに
)
065
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひし
尊
(
たふと
)
さよ
066
国大立
(
くにひろたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
067
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのを
)
の
大神
(
おほかみ
)
と
068
現
(
あら
)
はれまして
許々多久
(
ここたく
)
の
069
罪
(
つみ
)
や
汚穢
(
けがれ
)
を
一身
(
いつしん
)
に
070
負
(
お
)
はせ
給
(
たま
)
ひて
天地
(
あめつち
)
の
071
百神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
の
罪科
(
つみとが
)
を
072
我身
(
わがみ
)
一
(
ひと
)
つに
引
(
ひ
)
き
受
(
う
)
けて
073
八洲
(
やしま
)
の
国
(
くに
)
に
蟠
(
わだか
)
まる
074
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
や
醜神
(
しこがみ
)
を
075
天津誠
(
あまつまこと
)
の
大道
(
おほみち
)
に
076
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
して
助
(
たす
)
けむと
077
いそしみ
給
(
たま
)
ふぞ
尊
(
たふと
)
けれ
078
ウブスナ
山
(
やま
)
の
斎苑
(
いそ
)
館
(
やかた
)
079
此処
(
ここ
)
に
暫
(
しばら
)
く
現
(
あ
)
れまして
080
日
(
ひ
)
の
出別
(
でのわけ
)
の
命
(
みこと
)
をば
081
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
して
皇神
(
すめかみ
)
は
082
いろいろ
雑多
(
ざつた
)
に
身
(
み
)
をやつし
083
島
(
しま
)
の
八十島
(
やそしま
)
八十
(
やそ
)
の
国
(
くに
)
084
大海原
(
おほうなばら
)
を
打
(
う
)
ちわたり
085
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
に
出
(
い
)
でまして
086
貴
(
うづ
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
087
綾
(
あや
)
の
聖地
(
せいち
)
に
上
(
のぼ
)
りまし
088
四尾
(
よつを
)
の
山
(
やま
)
に
潜
(
ひそ
)
みます
089
国治立
(
くにはるたち
)
の
御
(
おん
)
化身
(
けしん
)
090
国武彦
(
くにたけひこ
)
の
大神
(
おほかみ
)
と
091
互
(
たがひ
)
に
心
(
こころ
)
を
合
(
あは
)
せつつ
092
経
(
たて
)
と
緯
(
よこ
)
との
糸筋
(
いとすぢ
)
を
093
整
(
ととの
)
へ
給
(
たま
)
ひて
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
094
錦
(
にしき
)
の
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
り
給
(
たま
)
ふ
095
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
の
神司
(
かむつかさ
)
096
玉照彦
(
たまてるひこ
)
や
玉照姫
(
たまてるひめ
)
の
097
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
にかしづきて
098
八尋
(
やひろ
)
の
殿
(
との
)
に
三五
(
あななひ
)
の
099
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
きつつ
100
教主
(
けうしゆ
)
の
役
(
やく
)
を
任
(
ま
)
けられて
101
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
きゐたりしが
102
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
や
瑞御霊
(
みづみたま
)
103
経
(
たて
)
と
緯
(
よこ
)
との
大神
(
おほかみ
)
の
104
御言
(
みこと
)
畏
(
かしこ
)
み
聖地
(
せいち
)
をば
105
後
(
あと
)
に
眺
(
なが
)
めて
和田
(
わだ
)
の
原
(
はら
)
106
渉
(
わた
)
りてここに
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
107
思
(
おも
)
ひがけなき
瑞御霊
(
みづみたま
)
108
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのを
)
の
珍
(
うづ
)
の
子
(
こ
)
と
109
生
(
うま
)
れ
給
(
たま
)
ひし
末子姫
(
すゑこひめ
)
110
桃上彦
(
ももがみひこ
)
の
鎮
(
しづ
)
まりし
111
教
(
をしへ
)
の
館
(
やかた
)
に
現
(
あら
)
はれて
112
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
楯
(
たて
)
となし
113
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
を
民草
(
たみぐさ
)
の
114
頭
(
かしら
)
に
下
(
くだ
)
し
給
(
たま
)
ひつつ
115
五六七
(
みろく
)
の
神世
(
みよ
)
の
有様
(
ありさま
)
を
116
今
(
いま
)
目
(
ま
)
のあたり
開
(
ひら
)
きます
117
斯
(
か
)
かる
尊
(
たふと
)
き
霊場
(
れいぢやう
)
に
118
参
(
まゐ
)
り
来
(
きた
)
りし
楽
(
たの
)
しさよ
119
時
(
とき
)
しもあれや
素盞嗚
(
すさのを
)
の
120
神
(
かみ
)
の
尊
(
みこと
)
ははるばると
121
これの
館
(
やかた
)
に
出
(
い
)
でまして
122
捨子
(
すてこ
)
の
姫
(
ひめ
)
に
神懸
(
かむがか
)
り
[
※
初版・愛世版は「神懸り」、校定版は「帰神(かむがか)り」。
]
123
アマゾン
河
(
がは
)
の
曲神
(
まがかみ
)
を
124
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
し
救
(
すく
)
へよと
125
宣
(
の
)
らせ
給
(
たま
)
ひし
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
を
126
謹
(
つつし
)
み
畏
(
かしこ
)
み
屏風山
(
びやうぶやま
)
127
帽子
(
ぼうし
)
ケ
岳
(
だけ
)
に
立向
(
たちむか
)
ひ
128
国依別
(
くによりわけ
)
に
巡
(
めぐ
)
り
会
(
あ
)
ひ
129
琉
(
りう
)
と
球
(
きう
)
との
霊光
(
れいくわう
)
に
130
数多
(
あまた
)
の
魔神
(
まがみ
)
を
言向
(
ことむ
)
けて
131
目出度
(
めでた
)
く
凱歌
(
がいか
)
を
奏
(
そう
)
しつつ
132
十八柱
(
じふはちはしら
)
の
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
は
133
ウヅの
館
(
やかた
)
に
安々
(
やすやす
)
と
134
帰
(
かへ
)
りて
見
(
み
)
れば
有難
(
ありがた
)
や
135
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのを
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
136
はるばる
此処
(
ここ
)
に
出
(
い
)
でまして
137
憩
(
いこ
)
はせ
給
(
たま
)
ふ
嬉
(
うれ
)
しさよ
138
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
139
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましまして
140
高砂島
(
たかさごじま
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
141
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
瑞穂国
(
みづほくに
)
142
百八十
(
ももやそ
)
島
(
しま
)
の
果
(
は
)
て
迄
(
まで
)
も
143
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
に
潤
(
うるほ
)
ひて
144
世
(
よ
)
は
泰平
(
たいへい
)
の
花
(
はな
)
開
(
ひら
)
き
145
梅
(
うめ
)
の
香
(
かほ
)
りの
五六七
(
みろく
)
の
世
(
よ
)
146
松
(
まつ
)
の
操
(
みさを
)
のいつ
迄
(
まで
)
も
147
色
(
いろ
)
も
変
(
かは
)
らず
永久
(
とこしへ
)
に
148
栄
(
さか
)
えましませ
惟神
(
かむながら
)
149
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる
150
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
151
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
152
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
153
誠
(
まこと
)
の
力
(
ちから
)
は
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
154
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
は
今
(
いま
)
ここに
155
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひし
上
(
うへ
)
からは
156
天地
(
てんち
)
と
共
(
とも
)
に
永久
(
とこしへ
)
に
157
神
(
かみ
)
の
言葉
(
ことば
)
は
失
(
う
)
せざらむ
158
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
や
瑞御霊
(
みづみたま
)
159
金勝要
(
きんかつかね
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
160
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
や
木
(
こ
)
の
花
(
はな
)
の
161
咲耶
(
さくや
)
の
姫
(
ひめ
)
の
神力
(
しんりき
)
は
162
竜宮海
(
りうぐうかい
)
の
底
(
そこ
)
深
(
ふか
)
く
163
天教山
(
てんけうざん
)
の
空高
(
そらたか
)
く
164
千代
(
ちよ
)
に
八千代
(
やちよ
)
に
揺
(
ゆる
)
ぎなく
165
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
り
天地
(
あめつち
)
の
166
光
(
ひかり
)
となりて
輝
(
かがや
)
かむ
167
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
168
神
(
かみ
)
の
尊
(
たふと
)
き
御恵
(
みめぐみ
)
を
169
謹
(
つつし
)
み
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
り
170
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
171
四方
(
よも
)
の
民草
(
たみぐさ
)
悉
(
ことごと
)
く
172
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
嬉
(
うれ
)
しみて
173
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
のいつ
迄
(
まで
)
も
174
変
(
かは
)
らざらまし
高砂
(
たかさご
)
の
175
島根
(
しまね
)
に
生
(
お
)
ふる
青松
(
せいしよう
)
の
176
梢
(
こずゑ
)
に
鶴
(
つる
)
のすごもりて
177
名
(
な
)
さへ
目出度
(
めでた
)
き
尉
(
じやう
)
と
姥
(
うば
)
178
亀
(
かめ
)
の
齢
(
よはひ
)
のどこ
迄
(
まで
)
も
179
大海原
(
おほうなばら
)
の
波
(
なみ
)
清
(
きよ
)
く
180
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
さへも
朗
(
ほがら
)
かに
181
静
(
しづ
)
まりませと
祝
(
ほ
)
ぎまつる
182
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
183
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
184
と
歌
(
うた
)
ひ
了
(
をは
)
り、
185
末子姫
(
すゑこひめ
)
の
後
(
あと
)
を
逐
(
お
)
ひて、
186
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
休
(
やす
)
ませ
給
(
たま
)
ふ
奥殿
(
おくでん
)
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
る。
187
国依別
(
くによりわけ
)
は
立上
(
たちあが
)
り、
188
金扇
(
きんせん
)
を
開
(
ひら
)
いて
祝歌
(
しゆくか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
且
(
か
)
つ
舞
(
ま
)
ひ
始
(
はじ
)
めた。
189
其
(
その
)
歌
(
うた
)
、
190
国依別
『
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
を
立出
(
たちい
)
でて
191
言依別
(
ことよりわけ
)
の
大教主
(
だいけうしゆ
)
192
高砂島
(
たかさごじま
)
に
出
(
い
)
でませる
193
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へまつりつつ
194
波間
(
なみま
)
に
浮
(
うか
)
ぶ
琉球
(
りうきう
)
の
195
宝
(
たから
)
の
島
(
しま
)
に
上陸
(
じやうりく
)
し
196
琉
(
りう
)
と
球
(
きう
)
との
玉
(
たま
)
を
得
(
え
)
て
197
棚無
(
たなな
)
し
船
(
ぶね
)
に
身
(
み
)
を
任
(
まか
)
せ
198
伊猛
(
いたけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
荒浪
(
あらなみ
)
を
199
乗
(
の
)
り
切
(
き
)
り
乗
(
の
)
り
切
(
き
)
り
高砂
(
たかさご
)
の
200
島
(
しま
)
の
手前
(
てまへ
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
201
高姫
(
たかひめ
)
一行
(
いつかう
)
暗礁
(
あんせう
)
に
202
船
(
ふね
)
を
乗上
(
のりあ
)
げ
浪
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
203
渡
(
わた
)
りて
進
(
すす
)
む
時
(
とき
)
もあれ
204
山
(
やま
)
なす
浪
(
なみ
)
に
襲
(
おそ
)
はれて
205
命
(
いのち
)
危
(
あやふ
)
く
見
(
み
)
えければ
206
高島丸
(
たかしままる
)
の
船長
(
せんちやう
)
に
207
命
(
めい
)
じて
船
(
ふね
)
に
救
(
すく
)
はしめ
208
テルの
港
(
みなと
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
209
先頭一
(
せんとういち
)
に
高姫
(
たかひめ
)
は
210
常彦
(
つねひこ
)
、
春彦
(
はるひこ
)
伴
(
ともな
)
ひて
211
姿
(
すがた
)
を
早
(
はや
)
く
隠
(
かく
)
しける
212
言依別
(
ことよりわけ
)
の
神司
(
かむつかさ
)
213
われを
伴
(
ともな
)
ひ
三座山
(
みくらやま
)
[
※
御倉山のこと
]
214
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
祀
(
まつ
)
りたる
215
竜世
(
たつよ
)
の
姫
(
ひめ
)
の
神霊地
(
しんれいち
)
216
集
(
あつ
)
まり
来
(
きた
)
る
国人
(
くにびと
)
の
217
霊
(
みたま
)
と
肉
(
にく
)
とを
救
(
すく
)
ひつつ
218
暫
(
しばら
)
く
此処
(
ここ
)
に
止
(
とどま
)
りて
219
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
宣
(
の
)
り
伝
(
つた
)
へ
220
それより
進
(
すす
)
んでヒルの
国
(
くに
)
221
楓
(
かへで
)
の
別
(
わけ
)
の
永久
(
とこしへ
)
に
222
鎮
(
しづ
)
まりいます
神館
(
みやかた
)
に
223
出
(
い
)
で
行
(
ゆ
)
く
折
(
をり
)
しも
天地
(
あめつち
)
は
224
震
(
ふる
)
ひ
動
(
うご
)
きて
山
(
やま
)
は
裂
(
さ
)
け
225
河
(
かは
)
は
溢
(
あふ
)
れて
人々
(
ひとびと
)
の
226
住家
(
すみか
)
は
砕
(
くだ
)
け
諸人
(
もろびと
)
は
227
水
(
みづ
)
と
炎
(
ほのほ
)
に
包
(
つつ
)
まれて
228
苦
(
くるし
)
み
悶
(
もだ
)
ゆる
憐
(
あは
)
れさよ
229
楓
(
かへで
)
の
別
(
わけ
)
の
妹
(
いもうと
)
なる
230
紅井姫
(
くれなゐひめ
)
の
命
(
いのち
)
をば
231
艱
(
なや
)
みの
中
(
なか
)
より
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
し
232
ヒルの
館
(
やかた
)
に
立向
(
たちむか
)
ひ
233
稜威
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
宣
(
の
)
り
上
(
あ
)
げて
234
天変
(
てんぺん
)
地妖
(
ちえう
)
を
鎮定
(
ちんてい
)
し
235
館
(
やかた
)
を
立
(
た
)
ちてアラシカの
236
峠
(
たうげ
)
を
越
(
こ
)
えて
日暮
(
ひぐら
)
しの
237
館
(
やかた
)
に
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
きたる
238
ウラルの
道
(
みち
)
の
神司
(
かむつかさ
)
239
ブール
其
(
その
)
他
(
た
)
の
人々
(
ひとびと
)
に
240
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
宣
(
の
)
り
伝
(
つた
)
へ
241
紅井姫
(
くれなゐひめ
)
やエリナ
姫
(
ひめ
)
242
二人
(
ふたり
)
の
女性
(
ぢよせい
)
を
預
(
あづ
)
けおき
243
又
(
また
)
もやここを
立出
(
たちい
)
でて
244
安彦
(
やすひこ
)
、
宗彦
(
むねひこ
)
従
(
したが
)
へつ
245
ブラジル
峠
(
たうげ
)
に
差
(
さ
)
しかかり
246
丸木
(
まるき
)
の
橋
(
はし
)
を
危
(
あやふ
)
くも
247
生命
(
いのち
)
カラガラ
打
(
う
)
ちわたり
248
シーズン
川
(
がは
)
を
乗越
(
のりこ
)
えて
249
帽子
(
ぼうし
)
ケ
岳
(
だけ
)
に
立向
(
たちむか
)
ひ
250
別
(
わか
)
れて
程経
(
ほどへ
)
し
神司
(
かむつかさ
)
251
言依別
(
ことよりわけ
)
に
巡
(
めぐ
)
り
会
(
あ
)
ひ
252
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
りたる
楽
(
たの
)
しさよ
253
琉
(
りう
)
と
球
(
きう
)
との
霊光
(
れいくわう
)
に
254
アマゾン
河
(
がは
)
や
森林
(
しんりん
)
の
255
数多
(
あまた
)
の
魔神
(
まがみ
)
を
言霊
(
ことたま
)
の
256
御水火
(
みいき
)
に
助
(
たす
)
けしづめつつ
257
凱歌
(
がいか
)
をあげて
十八
(
じふはち
)
の
258
神
(
かみ
)
の
柱
(
はしら
)
は
潔
(
いさぎよ
)
く
259
ウヅの
館
(
やかた
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
260
思
(
おも
)
ひ
掛
(
がけ
)
なき
末子姫
(
すゑこひめ
)
261
捨子
(
すてこ
)
の
姫
(
ひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
262
貴
(
うづ
)
の
教
(
をしへ
)
をひらきまし
263
松
(
まつ
)
の
神代
(
かみよ
)
と
栄
(
さか
)
えゆく
264
其
(
その
)
目出度
(
めでた
)
さは
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
の
265
尽
(
つく
)
す
限
(
かぎ
)
りにあらじかし
266
心
(
こころ
)
静
(
しづ
)
かな
国彦
(
くにひこ
)
が
267
御子
(
みこ
)
の
松若彦
(
まつわかひこ
)
の
神
(
かみ
)
268
主
(
あるじ
)
の
君
(
きみ
)
に
能
(
よ
)
く
仕
(
つか
)
へ
269
治
(
をさ
)
まるこれの
神館
(
かむやかた
)
270
来
(
きた
)
りて
見
(
み
)
れば
瑞御霊
(
みづみたま
)
271
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
は
272
はるばるここに
出
(
い
)
でまして
273
我
(
われ
)
等
(
ら
)
が
言霊軍
(
ことたまいくさ
)
をば
274
遥
(
はるか
)
に
守
(
まも
)
り
給
(
たま
)
ひつつ
275
光
(
ひか
)
り
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
ふこそ
276
実
(
げ
)
に
尊
(
たふと
)
さの
限
(
かぎ
)
りなれ
277
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
278
国依別
(
くによりわけ
)
の
神司
(
かむつかさ
)
279
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
や
瑞御霊
(
みづみたま
)
280
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
や
木
(
こ
)
の
花姫
(
はなひめ
)
の
281
貴
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
282
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
通
(
とほ
)
しつつ
283
嬉
(
うれ
)
しみ
尊
(
たふと
)
み
祝
(
ほ
)
ぎまつる
284
畏
(
かしこ
)
み
尊
(
たふと
)
み
祝
(
ほ
)
ぎまつる』
285
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り、
286
欣然
(
きんぜん
)
として
奥殿
(
おくでん
)
に
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
る。
287
(
大正一一・八・二三
旧七・一
松村真澄
録)
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