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天祥地瑞
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第32巻(未の巻)
序文
総説
第1篇 森林の都
01 万物同言
〔892〕
02 猛獣会議
〔893〕
03 兎の言霊
〔894〕
04 鰐の言霊
〔895〕
05 琉球の光
〔896〕
06 獅子粉塵
〔897〕
第2篇 北の森林
07 試金玉
〔898〕
08 三人娘
〔899〕
09 岩窟女
〔900〕
10 暗黒殿
〔901〕
11 人の裘
〔902〕
12 鰐の橋
〔903〕
13 平等愛
〔904〕
14 山上の祝
〔905〕
第3篇 瑞雲靉靆
15 万歳楽
〔906〕
16 回顧の歌
〔907〕
17 悔悟の歌
〔908〕
18 竜国別
〔909〕
19 軽石車
〔910〕
20 瑞の言霊
〔911〕
21 奉答歌
〔912〕
第4篇 天祥地瑞
22 橋架
〔913〕
23 老婆心切
〔914〕
24 冷氷
〔915〕
余白歌
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第一八章
竜国別
(
たつくにわけ
)
〔九〇九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第32巻 海洋万里 未の巻
篇:
第3篇 瑞雲靉靆
よみ(新仮名遣い):
ずいうんあいたい
章:
第18章 竜国別
よみ(新仮名遣い):
たつくにわけ
通し章番号:
909
口述日:
1922(大正11)年08月24日(旧07月02日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年10月15日
概要:
舞台:
ウヅの館
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
竜国別は銀扇を開いて自ら歌い舞った。ウラナイ教の松姫の門番として仕えていたこと、馬と鹿によって実地を見せられ三五教に改心し、アルプス教を言向け和しに出向いたところ、教主の鷹依姫が自分の実母であることがわかった過去を歌った。
三五教の聖地に仕えていたところ、黄金の玉の紛失騒ぎに巻き込まれて鷹依姫とともに玉の探索に出発し、高砂島のアリナの滝で偽りの神官となって玉探しをしていたことを懺悔した。
荒野ケ原で神の化身に戒めを受け、アマゾン河の大森林にて猛獣たちと魔神を言向け和し、帽子ケ岳にて言依別命と国依別に再開したときに嬉しさを歌った。最後にウヅの神館と神素盞嗚大神のご威光を称え、祝歌を終わり、自席に戻った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-10-15 03:08:07
OBC :
rm3218
愛善世界社版:
211頁
八幡書店版:
第6輯 220頁
修補版:
校定版:
213頁
普及版:
81頁
初版:
ページ備考:
001
竜国別
(
たつくにわけ
)
は
銀扇
(
ぎんせん
)
を
開
(
ひら
)
き、
002
自
(
みづか
)
ら
歌
(
うた
)
ひ
自
(
みづか
)
ら
舞
(
ま
)
ふ。
003
其
(
その
)
歌
(
うた
)
、
004
竜国別
『われは
竜国別
(
たつくにわけ
)
司
(
つかさ
)
005
ウラナイ
教
(
けう
)
の
高姫
(
たかひめ
)
が
006
教
(
をしへ
)
を
尊
(
たふと
)
み
畏
(
かしこ
)
みて
007
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
を
立直
(
たてなほ
)
し
008
高城山
(
たかしろやま
)
の
麓
(
ふもと
)
なる
009
松姫館
(
まつひめやかた
)
の
門番
(
もんばん
)
と
010
仕
(
つか
)
へまつりて
朝夕
(
あさゆふ
)
に
011
鉄門
(
かなど
)
を
守
(
まも
)
る
折柄
(
をりから
)
に
012
三五教
(
あななひけう
)
の
教
(
のり
)
の
御子
(
みこ
)
013
馬
(
うま
)
と
鹿
(
しか
)
との
両人
(
りやうにん
)
が
014
訪
(
たづ
)
ね
来
(
きた
)
れる
様
(
さま
)
を
見
(
み
)
て
015
門番
(
もんばん
)
共
(
ども
)
は
猛
(
たけ
)
り
立
(
た
)
ち
016
いろいろ
雑多
(
ざつた
)
の
乱暴
(
らんばう
)
を
017
加
(
くは
)
へて
懲
(
こら
)
せど
両人
(
りやうにん
)
は
018
忍耐強
(
にんたいづよ
)
く
何事
(
なにごと
)
も
019
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
に
任
(
まか
)
せゐる
020
其
(
その
)
真心
(
まごころ
)
に
感動
(
かんどう
)
し
021
傲慢
(
がうまん
)
無礼
(
ぶれい
)
を
恥
(
は
)
ぢながら
022
忽
(
たちま
)
ち
竜
(
たつ
)
の
真似
(
まね
)
をなし
023
奥殿
(
おくでん
)
深
(
ふか
)
く
這
(
は
)
ひ
込
(
こ
)
めば
024
神罰
(
しんばつ
)
忽
(
たちま
)
ちめぐり
来
(
き
)
て
025
吾々
(
われわれ
)
一同
(
いちどう
)
は
畜生
(
ちくしやう
)
の
026
体
(
からだ
)
と
忽
(
たちま
)
ち
変
(
へん
)
じけり
027
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
に
生
(
うま
)
れたる
028
凡
(
すべ
)
ての
人
(
ひと
)
は
言霊
(
ことたま
)
や
029
身
(
み
)
の
行
(
おこな
)
ひを
慎
(
つつし
)
みて
030
清
(
きよ
)
き
人格
(
じんかく
)
保
(
たも
)
てよと
031
示
(
しめ
)
させ
給
(
たま
)
ふ
神教
(
みをしへ
)
に
032
迷
(
まよ
)
ひの
雲
(
くも
)
も
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
り
033
松姫
(
まつひめ
)
、お
節
(
せつ
)
の
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
で
034
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
の
神人
(
しんじん
)
に
035
天地
(
てんち
)
自然
(
しぜん
)
の
真理
(
しんり
)
をば
036
説
(
と
)
き
示
(
しめ
)
されて
三五
(
あななひ
)
の
037
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
に
入信
(
にふしん
)
し
038
竜若司
(
たつわかつかさ
)
と
呼
(
よ
)
ばれたる
039
昔
(
むかし
)
の
名
(
な
)
をば
改
(
あらた
)
めて
040
竜国別
(
たつくにわけ
)
と
名
(
な
)
を
賜
(
たま
)
ひ
041
茲
(
ここ
)
に
尊
(
たふと
)
き
宣伝使
(
せんでんし
)
042
玉治別
(
たまはるわけ
)
や
国依別
(
くによりわけ
)
の
043
教
(
をしへ
)
の
司
(
つかさ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
044
高春山
(
たかはるやま
)
に
捉
(
とら
)
はれし
045
高姫
(
たかひめ
)
、
黒姫
(
くろひめ
)
両人
(
りやうにん
)
を
046
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
さむと
立向
(
たちむか
)
ひ
047
杢助
(
もくすけ
)
、お
初
(
はつ
)
の
応援
(
おうゑん
)
に
048
アルプス
教
(
けう
)
の
神司
(
かむつかさ
)
049
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
を
言向
(
ことむ
)
けて
050
紫色
(
むらさきいろ
)
の
宝玉
(
ほうぎよく
)
や
051
高姫
(
たかひめ
)
、
黒姫
(
くろひめ
)
両人
(
りやうにん
)
を
052
此方
(
こなた
)
に
受取
(
うけと
)
り
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
の
053
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
をよく
見
(
み
)
れば
054
思
(
おも
)
ひ
掛
(
がけ
)
なき
垂乳根
(
たらちね
)
の
055
生
(
う
)
みの
母
(
はは
)
ぞと
判明
(
はんめい
)
し
056
驚
(
おどろ
)
き
喜
(
よろこ
)
び
神恩
(
しんおん
)
を
057
感謝
(
かんしや
)
しながら
親
(
おや
)
と
子
(
こ
)
が
058
三五教
(
あななひけう
)
の
人々
(
ひとびと
)
と
059
手
(
て
)
を
携
(
たづさ
)
へて
綾錦
(
あやにしき
)
060
高天原
(
たかあまはら
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
に
061
大宮柱
(
おほみやばしら
)
太知
(
ふとし
)
りて
062
建
(
た
)
ち
並
(
なら
)
びたる
神床
(
かむどこ
)
に
063
赤
(
あか
)
き
心
(
こころ
)
を
捧
(
ささ
)
げつつ
064
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
親
(
おや
)
と
子
(
こ
)
が
065
心
(
こころ
)
の
限
(
かぎ
)
り
身
(
み
)
の
限
(
かぎ
)
り
066
仕
(
つか
)
へまつれる
折
(
をり
)
もあれ
067
黒姫
(
くろひめ
)
さまの
保管
(
ほくわん
)
せし
068
黄金
(
こがね
)
の
玉
(
たま
)
はいつの
間
(
ま
)
か
069
行方
(
ゆくへ
)
も
知
(
し
)
らず
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せぬ
070
黒姫
(
くろひめ
)
さまに
疑
(
うたが
)
はれ
071
高姫
(
たかひめ
)
さまに
追
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
され
072
親子
(
おやこ
)
は
悲
(
かな
)
しきさすらひの
073
旅
(
たび
)
に
上
(
のぼ
)
りて
宝玉
(
ほうぎよく
)
の
074
在処
(
ありか
)
を
捜
(
さが
)
し
高姫
(
たかひめ
)
の
075
疑念
(
ぎねん
)
をはらし
清
(
きよ
)
めむと
076
棚無
(
たなな
)
し
船
(
ぶね
)
に
身
(
み
)
を
任
(
まか
)
せ
077
当所
(
あてど
)
も
波
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
を
漕
(
こ
)
ぎ
078
広袤
(
くわうぼう
)
千里
(
せんり
)
の
海原
(
うなばら
)
を
079
難行
(
なんぎやう
)
苦行
(
くぎやう
)
の
末
(
すゑ
)
遂
(
つひ
)
に
080
高砂島
(
たかさごじま
)
のテルの
国
(
くに
)
081
テーリスタンやカーリンス
082
茲
(
ここ
)
に
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
一行
(
いつかう
)
は
083
恙
(
つつが
)
もあらず
上陸
(
じやうりく
)
し
084
玉
(
たま
)
の
在処
(
ありか
)
を
捜
(
さが
)
せども
085
果
(
は
)
てしも
知
(
し
)
らぬ
大国
(
たいごく
)
を
086
仮令
(
たとへ
)
百
(
ひやく
)
年
(
ねん
)
探
(
さぐ
)
るとも
087
いかでか
捜
(
さが
)
し
得
(
う
)
べけむや
088
親子
(
おやこ
)
は
首
(
かうべ
)
を
傾
(
かたむ
)
けつ
089
千思
(
せんし
)
万慮
(
ばんりよ
)
の
其
(
その
)
結果
(
けつくわ
)
090
見込
(
みこみ
)
はアリナの
滝
(
たき
)
の
上
(
うへ
)
091
親子
(
おやこ
)
の
心
(
こころ
)
を
照
(
て
)
らすなる
092
鏡
(
かがみ
)
の
池
(
いけ
)
に
現
(
あら
)
はれて
093
猿世
(
さるよ
)
の
彦
(
ひこ
)
の
旧蹟地
(
きうせきち
)
094
岩窟
(
いはや
)
の
側
(
そば
)
に
草庵
(
さうあん
)
を
095
結
(
むす
)
びて
神
(
かみ
)
を
祀
(
まつ
)
りつつ
096
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
の
吾母
(
わがはは
)
を
097
岩窟
(
がんくつ
)
深
(
ふか
)
く
忍
(
しの
)
ばせて
098
権謀
(
けんぼう
)
術数
(
じゆつすう
)
の
悪業
(
あくげふ
)
と
099
心
(
こころ
)
を
悩
(
なや
)
ませ
痛
(
いた
)
めつつ
100
一
(
ひと
)
つの
策
(
さく
)
をねり
出
(
だ
)
して
101
われは
審神者
(
さには
)
の
役
(
やく
)
となり
102
母
(
はは
)
は
月照彦
(
つきてるひこ
)
となり
103
テーリスタンやカーリンス
104
二人
(
ふたり
)
を
言触
(
ことふ
)
れ
神
(
がみ
)
となし
105
高砂島
(
たかさごじま
)
の
全体
(
ぜんたい
)
を
106
月照彦
(
つきてるひこの
)
大神
(
おほかみ
)
に
107
玉
(
たま
)
を
献
(
けん
)
ぜし
者
(
もの
)
あらば
108
すべての
願
(
ねがひ
)
を
叶
(
かな
)
へむと
109
宣
(
の
)
らせ
給
(
たま
)
ふと
触
(
ふ
)
れまはし
110
其
(
その
)
効
(
かう
)
空
(
むな
)
しからずして
111
遠
(
とほ
)
き
近
(
ちか
)
きの
国々
(
くにぐに
)
の
112
種々
(
しゆじゆ
)
の
玉
(
たま
)
をば
携
(
たづさ
)
へて
113
詣
(
まう
)
で
来
(
きた
)
れる
可笑
(
をか
)
しさよ
114
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
は
何
(
なん
)
となく
115
ウラ
恥
(
はづ
)
かしく
思
(
おも
)
へども
116
黄金
(
こがね
)
の
玉
(
たま
)
の
行方
(
ゆくへ
)
をば
117
探
(
さぐ
)
らむ
為
(
ため
)
の
此
(
この
)
手段
(
てだて
)
118
吾
(
わが
)
真心
(
まごころ
)
を
天地
(
あめつち
)
の
119
神
(
かみ
)
も
照覧
(
せうらん
)
ましまさむ
120
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
121
広
(
ひろ
)
き
心
(
こころ
)
に
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し
122
善
(
よ
)
きに
見直
(
みなほ
)
し
聞直
(
ききなほ
)
し
123
黄金
(
こがね
)
の
玉
(
たま
)
を
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
124
早
(
はや
)
く
取寄
(
とりよ
)
せ
給
(
たま
)
へよと
125
祈
(
いの
)
る
折
(
をり
)
しもヒルの
国
(
くに
)
126
テーナの
里
(
さと
)
の
酋長
(
しうちやう
)
が
127
献
(
たてまつ
)
りたる
黄金
(
わうごん
)
の
128
玉
(
たま
)
に
喉
(
のど
)
をば
鳴
(
な
)
らしつつ
129
夜陰
(
やいん
)
に
紛
(
まぎ
)
れてアリナ
山
(
さん
)
130
一行
(
いつかう
)
四
(
よ
)
人
(
にん
)
打
(
う
)
ちわたり
131
荒野
(
あらの
)
ケ
原
(
はら
)
に
露
(
つゆ
)
の
宿
(
やど
)
132
借
(
か
)
る
折
(
をり
)
もあれ
木
(
こ
)
の
花
(
はな
)
の
133
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
御
(
ご
)
化身
(
けしん
)
に
134
戒
(
いまし
)
められて
改心
(
かいしん
)
し
135
原野
(
げんや
)
を
渉
(
わた
)
り
海
(
うみ
)
を
越
(
こ
)
え
136
アマゾン
河
(
がは
)
を
溯
(
さかのぼ
)
り
137
時雨
(
しぐれ
)
の
森
(
もり
)
の
南森
(
みなみもり
)
138
兎
(
うさぎ
)
の
一族
(
いちぞく
)
住
(
す
)
まひたる
139
青垣山
(
あをがきやま
)
の
聖場
(
せいぢやう
)
に
140
立現
(
たちあら
)
はれて
諸々
(
もろもろ
)
の
141
鳥
(
とり
)
獣
(
けだもの
)
に
三五
(
あななひ
)
の
142
誠
(
まこと
)
を
諭
(
さと
)
し
言霊
(
ことたま
)
の
143
威力
(
ゐりよく
)
を
示
(
しめ
)
す
折柄
(
をりから
)
に
144
帽子
(
ぼうし
)
ケ
岳
(
だけ
)
のあたりより
145
輝
(
かがや
)
き
来
(
きた
)
る
霊光
(
れいくわう
)
に
146
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
一同
(
いちどう
)
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
147
月
(
つき
)
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
148
感謝
(
かんしや
)
祈願
(
きぐわん
)
をなせる
折
(
をり
)
149
三五教
(
あななひけう
)
の
高姫
(
たかひめ
)
が
150
数多
(
あまた
)
の
司
(
つかさ
)
を
従
(
したが
)
へて
151
波
(
なみ
)
立
(
た
)
ち
狂
(
くる
)
ふ
激流
(
げきりう
)
を
152
鰐
(
わに
)
の
族
(
やから
)
に
助
(
たす
)
けられ
153
厳言霊
(
いづことたま
)
を
宣
(
の
)
りながら
154
進
(
すす
)
み
来
(
きた
)
るぞ
嬉
(
うれ
)
しけれ
155
ここに
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
雀躍
(
こをどり
)
し
156
大森林
(
だいしんりん
)
の
禽獣
(
きんじう
)
に
157
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
蒙
(
かうむ
)
りて
158
一定
(
いつてい
)
不変
(
ふへん
)
の
律法
(
りつぽふ
)
を
159
制定
(
せいてい
)
しながらアマゾンの
160
河辺
(
かはべ
)
に
潜
(
ひそ
)
む
怪獣
(
くわいじう
)
を
161
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
し
天国
(
てんごく
)
の
162
恵
(
めぐみ
)
の
光
(
ひか
)
りを
与
(
あた
)
へつつ
163
茲
(
ここ
)
に
一行
(
いつかう
)
十二
(
じふに
)
人
(
にん
)
164
琉
(
りう
)
と
球
(
きう
)
との
霊光
(
れいくわう
)
を
165
目当
(
めあて
)
となして
西北
(
せいほく
)
の
166
雲間
(
くもま
)
に
近
(
ちか
)
き
大高山
(
だいかうざん
)
167
帽子
(
ぼうし
)
ケ
岳
(
だけ
)
に
駆
(
か
)
け
登
(
のぼ
)
り
168
言依別
(
ことよりわけ
)
や
国依別
(
くによりわけ
)
の
169
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
に
面会
(
めんくわい
)
し
170
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
に
暮
(
く
)
れながら
171
互
(
たがひ
)
に
無事
(
ぶじ
)
を
祝
(
しゆく
)
しつつ
172
前途
(
ぜんと
)
の
光明
(
くわうみやう
)
楽
(
たのし
)
みて
173
茲
(
ここ
)
に
一行
(
いつかう
)
十八
(
じふはち
)
の
174
身魂
(
みたま
)
は
山野
(
さんや
)
を
打渉
(
うちわた
)
り
175
日数
(
ひかず
)
を
重
(
かさ
)
ねて
漸
(
やうや
)
くに
176
ウヅの
館
(
やかた
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
177
げに
有難
(
ありがた
)
き
末子姫
(
すゑこひめ
)
178
捨子
(
すてこ
)
の
姫
(
ひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
179
遠
(
とほ
)
き
浪路
(
なみぢ
)
を
打渡
(
うちわた
)
り
180
ここに
降臨
(
かうりん
)
ましまして
181
治
(
をさ
)
め
給
(
たま
)
へる
尊
(
たふと
)
さよ
182
国彦司
(
くにひこつかさ
)
の
貴
(
うづ
)
の
御子
(
みこ
)
183
松若彦
(
まつわかひこ
)
が
忠実
(
ちうじつ
)
に
184
いそしみ
給
(
たま
)
ふ
功績
(
いさをし
)
は
185
月日
(
つきひ
)
の
如
(
ごと
)
く
輝
(
かがや
)
きて
186
怪
(
あや
)
しき
雲
(
くも
)
の
影
(
かげ
)
もなく
187
国人
(
くにびと
)
歓
(
ゑら
)
ぎ
睦
(
むつ
)
びつつ
188
高砂島
(
たかさごじま
)
の
名
(
な
)
に
恥
(
は
)
ぢず
189
ウヅの
都
(
みやこ
)
の
名
(
な
)
も
清
(
きよ
)
く
190
栄
(
さか
)
えいませる
其
(
その
)
中
(
なか
)
に
191
言依別
(
ことよりわけ
)
の
大教主
(
だいけうしゆ
)
192
はるばる
此処
(
ここ
)
に
下
(
くだ
)
りまし
193
神徳
(
しんとく
)
ますます
赫灼
(
いやちこ
)
に
194
輝
(
かがや
)
きわたり
給
(
たま
)
ひけり
195
アマゾン
河
(
がは
)
に
迷
(
まよ
)
ひたる
196
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
一行
(
いつかう
)
助
(
たす
)
けよと
197
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
198
清
(
きよ
)
き
尊
(
たふと
)
き
神懸
(
かむがか
)
り
[
※
初版・愛世版では「神懸り」、校定版では「帰神(かむがか)り」。
]
199
其
(
その
)
御教
(
みをしへ
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
200
自
(
みづか
)
ら
言依別
(
ことよりわけの
)
神
(
かみ
)
201
帽子
(
ぼうし
)
ケ
岳
(
だけ
)
に
登
(
のぼ
)
りまし
202
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
一行
(
いつかう
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
203
アマゾン
河
(
がは
)
や
森林
(
しんりん
)
に
204
潜
(
ひそ
)
む
曲津
(
まがつ
)
に
無限
(
むげん
)
なる
205
仁慈
(
じんじ
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
垂
(
た
)
れ
給
(
たま
)
ひ
206
其
(
その
)
神徳
(
しんとく
)
はいや
高
(
たか
)
く
207
帽子
(
ぼうし
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
頂上
(
ちやうじやう
)
に
208
光
(
ひか
)
り
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
ひけり
209
頃
(
ころ
)
しもあれや
現世
(
うつしよ
)
の
210
救
(
すく
)
ひの
神
(
かみ
)
と
現
(
あ
)
れませる
211
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
は
212
高砂島
(
たかさごじま
)
に
蟠
(
わだか
)
まる
213
醜
(
しこ
)
の
霊
(
みたま
)
を
言向
(
ことむ
)
けて
214
安
(
やす
)
きに
救
(
すく
)
ひ
助
(
たす
)
けむと
215
天降
(
あも
)
りましたる
尊
(
たふと
)
さよ
216
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
へば
罪
(
つみ
)
深
(
ふか
)
き
217
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
親子
(
おやこ
)
がはしなくも
218
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
にめぐり
会
(
あ
)
ひ
219
御影
(
みかげ
)
を
拝
(
はい
)
する
嬉
(
うれ
)
しさは
220
仮令
(
たとへ
)
天地
(
てんち
)
は
変
(
かは
)
るとも
221
千代
(
ちよ
)
に
八千代
(
やちよ
)
に
忘
(
わす
)
れまじ
222
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
223
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましまして
224
今日
(
けふ
)
の
親子
(
おやこ
)
が
喜
(
よろこ
)
びを
225
幾千代
(
いくちよ
)
迄
(
まで
)
も
変
(
かは
)
りなく
226
恵
(
めぐ
)
ませ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
227
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる
228
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる』
229
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り、
230
自席
(
じせき
)
に
着
(
つ
)
きぬ。
231
(
大正一一・八・二四
旧七・二
松村真澄
録)
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