幼稚なる心のままに鳴り出づる小唄うたひぬ雪のあしたに〈第2章〉
さざ波の沖に浮べる小舟等に夕日は映えてあかく輝く〈第2章〉
陽の落つる静けき海を漁夫数多船歌うたひ帰り来るかも〈第2章〉
言霊の誠の筑紫の島ケ根に生かし照らさむ惟神吾は〈第2章(三版)〉
あぢきなし待ちに待ちたる一日の休みも暮て山寺の鐘響〈第4章〉
霜どけの音しみじみとなつかしみ旭を浴みて独り聞きゐる〈第4章〉
現し世の身の救ひのみに憧憬れて霊魂の幸を知らぬ人憂き〈第5章〉
邪神の亡ぶる時は来たりけりわが三五の月の光に〈第6章(三版)〉
谷川の水の流れに落つるとも矢竹心に生きを保てり〈第8章(三版)〉
執着の心の鬼に誘はれ再び迷ふ魂なしの女よ〈第8章(三版)〉
執着の心の鬼にあやつられ叢わけて迷ひ入るかな〈第9章(三版)〉
壮厳の御殿と見しは草の原娘と見えしは狐なりけり〈第10章(三版)〉
何をかもしか悲しむぞ過去もしかこの淋しさを愛せしわれぞ〈第11章〉
千早振る神の建てたる神国も人の行為に汚れ行くなり〈第13章〉
蛸間山煙り噴きつつ常世往く暗を晴らして世人戒しむ〈第13章〉
山は袋け海はあせなむ世ありとも変はらざらまし神の仁慈は〈第13章〉
大神の教へ給ひし言の葉の現はれにつつ世人はかしこむ〈第13章〉
大神の道にさやりし醜神も半ば覚めたり神の光明に〈第16章〉
吾妻なる国のあはれを聞く度に胸とどろきて涙こぼるる〈第17章〉
天地の神の心に叶ひたる人の栄ゆる世界なりけり〈第19章(三版)〉
私心なき誠一つの大丈夫は名利の欲に迷はざるなり〈第22章(三版)〉
皇神の恵のそでに包まれて高天の原に昇らむ楽しさ〈第24章〉
村肝の心きたなき獣族の猛り狂ひて神苑あらせり〈第24章〉
現し世にかくれて神国を守りたる皇大神に我も習はむ〈第24章〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に他の資料と付き合わせて作成しました]