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第一八章 山下(やまくだ)り〔九八二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第35巻 海洋万里 戌の巻 篇:第3篇 火の国都 よみ(新仮名遣い):ひのくにみやこ
章:第18章 山下り よみ(新仮名遣い):やまくだり 通し章番号:982
口述日:1922(大正11)年09月17日(旧07月26日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年12月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
黒姫はあたりの様子を詠み込みつつ、ここまでの旅の述懐の歌を歌った。徳公と久公は、お互いに張り合って滑稽な歌を交わしている。
徳公は一行の先頭に建てられ、これまでの自分の来し方を滑稽な自画自賛の宣伝歌に歌いながら急坂を下って行く。
また、徳公はさらに滑稽な歌をひねりだしながら下って行く。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-09-30 11:36:32 OBC :rm3518
愛善世界社版:207頁 八幡書店版:第6輯 545頁 修補版: 校定版:219頁 普及版:81頁 初版: ページ備考:
001 黒姫(くろひめ)四方(よも)風景(ふうけい)(なが)めながら、
002黒姫見渡(みわた)せば四方(よも)(かす)みて(きり)(うみ)
003(わが)()(きみ)何処(いづこ)()すらむ。
004(きり)(うみ)(なみ)(しづ)かなり()(くに)
005コバルト(いろ)(やま)(うか)びつ。
006村肝(むらきも)(こころ)荒井(あらゐ)(だけ)()
007四方(よも)見晴(みは)らす今日(けふ)(たの)しき。
008(なが)むれば()国山(くにやま)向日山(むかふやま)
009花見(はなみ)(だけ)姿(すがた)のさやけさ。
010(うるは)しき(きり)(ただよ)()(くに)
011国原(くにばら)(きよ)(ちり)(とど)めず。
012()(やま)(きり)(かすみ)(かく)れゆく
013わが()(きみ)まぎ()くかも。
014山々(やまやま)(きり)(しづ)みて()えざれど
015高山彦(たかやまひこ)(かしら)()えつつ。
016徳公(とくこう)久公(きうこう)二人(ふたり)(ともな)ひて
017()面白(おもしろ)(たび)をなすかな。
018旅人(たびびと)泥棒(どろばう)なりと見違(みちが)へて
019(とく)(きう)二人(ふたり)(むね)をどらせり。
020旅人(たびびと)(とく)(きう)との姿(すがた)()
021泥棒(どろばう)(あやま)(をのの)きにける。
022(いま)(しば)(こころ)(こま)(むち)うちて
023(すす)みて()かむ()国都(くにみやこ)へ。
024惟神(かむながら)(かみ)(をしへ)(したが)ひて
025筑紫(つくし)(しま)(めぐ)るは(たの)しき。
026神国(かみくに)(うま)()でたる(われ)なれば
027夜昼(よるひる)(かみ)(みち)(すす)まむ。
028天津(あまつ)()(かげ)(かすみ)(つつ)まれて
029(かぜ)(しづ)かなる荒井(あらゐ)(だけ)()
030 徳公(とくこう)尻馬(しりうま)()つて(うた)ふ。
031徳公黒姫(くろひめ)(したが)()れば山風(やまかぜ)
032荒井(あらゐ)(だけ)泥棒(どろばう)()でたり。
033泥棒(どろばう)()(ちが)へたる久公(きうこう)
034肝玉(きもだま)()られ(こし)()かしたり。
035腰抜(こしぬ)けの(よわ)(をとこ)道連(みちづれ)
036なつた迷惑(めいわく)徳公(とくこう)(そん)だ。
037急坂(きふはん)(あわ)()きながらキウキウと
038久公(きうこう)(やつ)(のぼ)()くかも。
039惟神(かむながら)(かみ)(おもて)(あら)はれて
040()神国(かみくに)霧海(きりうみ)にする。
041山々(やまやま)(かすみ)(おび)をひきしめて
042わが()姿(すがた)()ちつつぞ()る。
043慢心(まんしん)(やま)頂上(ちやうじやう)(のぼ)りつめて
044(こま)りきつたる久公(きうこう)あはれ』
045 久公(きうこう)()けぬ()になつて(また)(うた)ふ。
046久公トク頭病(とうびやう)()たよな禿()げた(やま)()
047徳公(とくこう)野郎(やらう)(ふる)()るなり。
048(くち)ばかり(じふ)(ねん)(さき)(うま)れたる
049(をとこ)屁理屈(へりくつ)トクトクとして()ふ。
050トク(しん)のゆくまで(あぶら)とつてやろか
051不道(ふだうとく)なる徳公(とくこう)のために。
052()(やま)(かすみ)(きり)(つつ)まれて
053(はる)(あき)との(なか)逍遥(さまよ)ふ。
054(はる)(あら)(あき)かと()れば(あき)ならず
055(ちから)(なつ)(あさ)ぼらけかな。
056朝霞(あさがすみ)棚曳(たなび)きそめて山々(やまやま)
057()きしが(ごと)()えにけるかも。
058あの(やう)(おほ)きな(やま)()かす(やつ)
059(きり)(かすみ)白雲(しらくも)(そら)
060()いて()るやうに()えても花見山(はなみやま)
061()()(くに)(きり)にかくれつ。
062この(やま)荒井(あらゐ)(だけ)(とな)ふれど
063(しづ)かな(かぜ)()(わた)るなり。
064虎公(とらこう)のわが親分(おやぶん)(いま)いづこ
065(たよ)りも白山峠(しらやまたうげ)()ゆらむ。
066親分(おやぶん)がお(あい)(かた)諸共(もろとも)
067胸突(むなつ)(ざか)(きも)(とら)()まさむ。
068三公(さんこう)親分(おやぶん)よりも虎公(とらこう)
069(まさ)りて(あし)のまめな強者(つはもの)
070今頃(いまごろ)三公(さんこう)親分(おやぶん)屁古垂(へこた)れて
071(とく)(とく)よと弱音(よわね)()くらむ。
072おい(とく)(はや)(この)()()()つて
073(よわ)親方(おやかた)たづね()くべし。
074かうなれば黒姫司(くろひめつかさ)(おん)(とも)
075久公(きうこう)一人(ひとり)事足(ことた)りぬべし。
076(こころ)から(いや)徳公(とくこう)山登(やまのぼ)
077(ひと)しほ(あせ)(ふか)()るなり。
078屋方(やかた)(むら)三公(さんこう)
079乾児(こぶん)(はし)(くは)へられ
080(あさ)から(ばん)(まで)(かど)()
081(ふんどし)までも(あら)はされ
082下女(げぢよ)のお(なべ)肱鉄(ひぢてつ)
083(あさ)(ゆふ)なに(くら)はされ
084(しやう)こりもなくつけ(ねら)
085腰抜(こしぬけ)(をとこ)(あら)はれて
086三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)
087黒姫司(くろひめつかさ)()案内(あんない)
088するとは(じつ)案外(あんぐわい)ぢや
089荒井峠(あらゐたうげ)へやつて()
090(おれ)立派(りつぱ)地理(ちり)学者(がくしや)
091なんぢやかんぢやと法螺(ほら)()
092二百十(にひやくとを)()(かぜ)のよに
093()()らすのはよけれども
094其処(そこ)らあたりで(かね)()
095(いま)だに(しり)をふかぬ(やつ)
096(ふか)罪科(つみとが)(かさ)ねつつ
097()(ほど)()らずの徳公(とくこう)
098(たか)山坂(やまさか)(のぼ)るとは
099(これ)こそ天地(てんち)転倒(てんたう)
100(はな)ばつかりを(たか)くして
101あんまり法螺(ほら)()(ゆゑ)
102仲間(なかま)(やつ)(きら)はれて
103黒姫司(くろひめつかさ)案内(あんない)
104(てい)よき辞令(じれい)()()され
105此処迄(ここまで)()()馬鹿(ばか)(をとこ)
106ほんに(おも)へば()(どく)
107(なん)とか(たす)けてやりたいと
108(こころ)千々(ちぢ)(くだ)けども
109(くさ)りきつたる(たましひ)
110(たす)けるよしも(なつ)(そら)
111青葉(あをば)(かげ)()(ひそ)
112姿(すがた)かくしてなき(わた)
113山杜鵑(やまほととぎす)(ほか)でない
114(いま)()(まへ)()いて()
115こんな(をとこ)道連(みちづ)れに
116なつた(おれ)こそ因果者(いんぐわもの)
117黒姫司(くろひめつかさ)(さぞ)やさぞ
118(こま)つた(やつ)道連(みちづ)れと
119愛想(あいさう)()かして腹中(ふくちう)
120()んで(ござ)るに(ちが)ひない
121こんな(をとこ)(ねら)はれちや
122黒姫司(くろひめつかさ)もやり()れぬ
123どこぞそこらに掃溜(はきだめ)
124()につくならば逸早(いちはや)
125()()もなしにドシドシと
126()てて()かうと(おも)へども
127(やま)(かすみ)(つつ)まれて
128何処(いづこ)(おな)(きり)(うみ)
129()()さへなき(こま)(もの)
130厄介(やくかい)至極(しごく)(いた)りなり
131「オツトドツコイ」言霊(ことたま)
132善言(ぜんげん)美詞(びし)御教(みをしへ)
133(わす)れて()つたか()(しば)
134黒姫(くろひめ)(さま)徳公(とくこう)
135(いま)()うたのは(おれ)ぢやない
136(まへ)肉体(にくたい)守護(しゆごう)する
137副守(ふくしゆ)(やつ)憑依(ひようい)して
138無礼(ぶれい)言霊(ことたま)(さへづ)つた
139それにてつきり(ちが)ひない
140(はら)()てなよ神直日(かむなほひ)
141(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
142あつさり見直(みなほ)()(なほ)
143(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)
144(かみ)(てき)する(あだ)はない
145あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
146御霊(みたま)(さち)はひましませよ
147朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
148(つき)()つとも()くるとも
149()国都(くにみやこ)十重(とへ)二十重(はたへ)
150(きり)(つつ)まれ(しづ)むとも
151(いや)でも(おう)でも吾々(われわれ)
152黒姫司(くろひめつかさ)のお(とも)して
153(おく)つて()かねばならないぞ
154親分(おやぶん)さまに(たの)まれた
155義理(ぎり)(おも)へば(いま)此処(ここ)
156へつ()(わけ)にはゆかないわ
157(ひと)(うで)()りをかけ
158(あし)(あぶら)(そそ)ぎつつ
159山野(やまの)(わた)膝栗毛(ひざくりげ)
160(こころ)(こま)(むち)うつて
161(まへ)(おれ)とは(むつ)まじう
162()()()うて()かうかい
163あゝ面白(おもしろ)面白(おもしろ)
164(ひがし)(そら)()れて()
165(いま)()(かぜ)東風(ひがしかぜ)
166わが言霊(ことたま)()(くに)
167(みやこ)(きよ)(ひび)くだらう
168高山司(たかやまつかさ)今頃(いまごろ)
169神徳(しんとく)無双(むさう)久公(きうこう)
170()言霊(ことたま)(みみ)()ませ
171生神(いきがみ)さまが()()ると
172(さけ)(さかな)用意(ようい)して
173()つて(ござ)るに(ちが)ひない
174これも矢張(やつぱり)黒姫(くろひめ)
175(かみ)(つかさ)のお(かげ)ぞや
176サアサア()かうサア()かう
177(あま)りの(なが)休息(きうそく)
178(しり)白根(しろね)()りさうだ
179いづれ()かねばならぬ(みち)
180(すす)めや(すす)めいざ(すす)
181徳公(とくこう)野郎(やらう)(さき)()
182黒姫司(くろひめつかさ)殿(しんがり)
183久公(きうこう)(われ)(なか)()
184中取(なかと)(おみ)(やく)となり
185さしもに(けは)しき坂道(さかみち)
186()もなく(くだ)()かうかい
187あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
188御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
189(うた)ひながら()(あが)る。190黒姫(くろひめ)徳公(とくこう)(さき)()て、191(かべ)()てたやうな急坂(きふはん)一足(ひとあし)々々(ひとあし)(ゆび)(ちから)()めて(くだ)()く。
192 徳公(とくこう)一足(ひとあし)々々(ひとあし)(ちから)()れながら、193さしも名題(なだい)急坂(きふはん)荒井峠(あらゐたうげ)西坂(にしざか)(うた)(なが)(くだ)りゆく。
194徳公青葉(あをば)(わた)(なつ)(かぜ)
195(きり)(かすみ)()らねども
196一間先(いつけんさき)(わか)らない
197だんだんおち()(きり)(うみ)
198「ウントコドツコイ」黒姫(くろひめ)さま
199足許(あしもと)用心(ようじん)なさいませ
200(ほか)(たうげ)事変(ことかは)
201()(くに)(いち)急坂(きふはん)
202一方(いつぱう)断崖(だんがい)絶壁(ぜつぺき)
203一方(いつぱう)(ふか)(たに)(そこ)
204もし()(はづ)した(その)(とき)
205かけがへのなきこの(いのち)
206さつぱりジヤミにして仕舞(しま)
207久公(きうこう)(やつ)()をつけて
208一歩(ひとあし)々々(ひとあし)爪先(つまさき)
209(こころ)(くば)つて()りて()
210もしも途中(とちう)一人(ひとり)でも
211大怪我(おほけが)したら「ドツコイシヨ」
212「ウントコドツコイ」親方(おやかた)
213()うして()(わけ)()つものか
214黒姫司(くろひめつかさ)のお(とも)して
215このよな(ふか)坂道(さかみち)
216(いのち)()てては()(あは)
217おいおい此処(ここ)(いち)(せき)
218両手(りやうて)(いは)をつかまへて
219()(ふさ)ぎつつ(あし)(さぐ)
220そつと(つた)うて()りて()
221あゝあゝきつい難所(なんしよ)だな
222()んな(ところ)(なん)として
223(さき)(をんな)易々(やすやす)
224(のぼ)つて()たのか「ドツコイシヨ」
225不思議(ふしぎ)になつて(たま)らない
226黒姫司(くろひめつかさ)老年(としより)
227(こころ)(しづ)めてそろそろと
228(あし)(ちから)()れながら
229(ひだり)()にて(つゑ)()
230右手(みぎて)岩ケ根(いはがね)(つか)みつつ
231(しづか)にお(くだ)りなさいませ
232アヽアヽ(あぶ)ないもう(すこ)
233(くだ)つて()けば(ゆる)やかな
234安全(あんぜん)無事(ぶじ)(みち)がある
235其処(そこ)()(まで)「ドツコイシヨ」
236どうしても(こころ)はゆるされぬ
237もしも不調法(ぶてうはふ)した(とき)
238()国都(くにみやこ)にあれませる
239高山彦(たかやまひこ)(かみ)さまに
240(あは)せる(かほ)がない(ほど)
241あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
242御霊(みたま)(さち)はひましまして
243(この)急坂(きふはん)(つつが)なく
244無事(ぶじ)(くだ)らせたまへかし
245(かみ)(われ)()(とも)にあり
246(われ)()(かみ)()(かみ)(みや)
247とは()ふものの「ドツコイシヨ」
248矢張(やつぱり)(ひと)()をもつて
249(かみ)さま気取(きど)りにやなれないぞ
250(こころ)(くば)()をつけて
251(この)難関(なんくわん)(すべ)()
252一日(ひとひ)(はや)()(くに)
253(はな)(みやこ)へ「ウントコシヨ」
254()かねばならない「ドツコイシヨ」
255黒姫(くろひめ)さまは(なん)として
256それ(ほど)(だま)つて御座(ござ)るのか
257(ちつ)とは(なん)とか「ドツコイシヨ」
258(うた)なと(うた)うて(くだ)さんせ
259(わたし)ばかりが(はし)やいで
260(こゑ)()らして()(とこ)
261オツト(あぶ)ない(いし)がある
262()つから「ドツコイ」はづまない
263其処(そこ)には(かがみ)(いは)がある
264(みな)さま()をつけなさらぬと
265(かがみ)(いは)(なめ)らかだ
266(これ)から(むか)ふへ一二町(いちにちやう)
267(かがみ)のやうに「ドツコイシヨ」
268(ひか)つて(すべ)(さか)(みち)
269此処(ここ)第二(だいに)難関(なんくわん)
270あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
271(かな)はぬか()らぬが久公(きうこう)
272屁古垂(へこた)れよつて「ドツコイシヨ」
273さつぱり(おし)になりよつた
274何程(なにほど)無言(むごん)(げふ)ぢやとて
275それだけ湿(しめ)つちや「ドツコイシヨ」
276(をんな)(おと)つた腰抜(こしぬ)けと
277()はれた(ところ)で「ウントコシヨ」
278()(わけ)する(みち)あらうまい
279ほんに(こま)つた弱虫(よわむし)
280(こま)つた腰抜(こしぬけ)(をとこ)だな
281「オツトコドツコイ」()(しば)
282善言(ぜんげん)美詞(びし)の「ヤツトコシヨ」
283言霊車(ことたまぐるま)脱線(だつせん)
284()まない(こと)()ひました
285あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
286(かみ)(こころ)見直(みなほ)して
287久公(きうこう)(おこ)つて(くだ)さるな
288(まへ)売出(うりだ)言霊(ことたま)
289(おれ)()うたるばつかりだ
290()つた喧嘩(けんくわ)をどうしても
291()はねばならぬ男達(をとこだて)
292「ウントコドツコイ ドツコイシヨ」
293(めう)(ところ)力瘤(ちからこぶ)
294()れる(をとこ)(おも)はずに
295何卒(なにとぞ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)
296「ガラガラガラガラ アイタタツタ」
297とうとう(こし)(ほね)()つた
298「アイタタタツタ」(かみ)(さま)
299(ばち)(あた)つたぢやあるまいか
300(くち)は「ドツコイ」(わざはひ)
301(もん)ぢやと()いて()つたれど
302まさかにこんな「ウントコシヨ」
303(こと)になるとは(ゆめ)にだに
304(おも)はなかつた「ドツコイシヨ」
305(すこ)(くだ)れば「ドツコイシヨ」
306緩勾配(くわんこうばい)(みち)がある
307其処(そこ)でゆつくり(やす)まうか
308あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
309御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
310大正一一・九・一七 旧七・二六 加藤明子録)
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