霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一四章 空川(からかは)〔一〇九八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第40巻 舎身活躍 卯の巻 篇:第3篇 霊魂の遊行 よみ(新仮名遣い):れいこんのゆうこう
章:第14章 空川 よみ(新仮名遣い):からかわ 通し章番号:1098
口述日:1922(大正11)年11月03日(旧09月15日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年5月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
レーブとカルは下の大道の惨劇を見て傍観するわけにもゆかず、お互いに宣伝歌を歌って、幾分かでもこの惨状を軽減するように努めようと心を定めた。
二人は眼下の惨状にある人々に向かって、心を改め行いを省み改めるよう呼びかける宣伝歌を歌った。すると自動車や馬車は駕籠に変じ、人々が駕籠をかついで往来するようになってしまった。
いつの間にか左右の道が高くなり、自分たちが通っていた神界道路は川底のようになってしまった。両側の道からは、相変わらず人々が往来する音が盛んに聞こえてくる。
カルとレーブはいつの間にかまた飢えと渇きを感じるようになった。もう五六年の歳月が過ぎたのであろうと話し合っていると、山の頂から二人に呼ばわる者たちがある。見れば、三五教の宣伝使のようであった。
二人は声のする方に向かって行くことを決めた。左右両側の高い大道の上には、数千頭の狼が走り抜けていく。思わず二人は川底の道に伏して、狼の群れが去っていくのを念じていた。どこからともなく、冷たい水が二人の頭上に落ちかかってきた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-12-02 10:52:32 OBC :rm4014
愛善世界社版:184頁 八幡書店版:第7輯 485頁 修補版: 校定版:190頁 普及版:86頁 初版: ページ備考:
001 レーブとカルの両人(りやうにん)は、002両側(りやうがは)(ひく)大道(だいだう)惨劇(さんげき)()て、003傍観(ばうくわん)する(わけ)にも()かず、004(こころ)(さだ)めて、
005レーブ『オイ、006カル、007(まへ)現界(げんかい)(はう)(むか)つて宣伝歌(せんでんか)(うた)ひ、008娑婆(しやば)惨状(さんじやう)幾分(いくぶん)でも軽減(けいげん)するやうに努力(どりよく)せよ。009(おれ)幽界(いうかい)大道(だいだう)(むか)つて、010(この)惨劇(さんげき)軽減(けいげん)すべく宣伝歌(せんでんか)(うた)ふから、011両方(りやうはう)一度(いちど)手分(てわ)けして自分(じぶん)天職(てんしよく)(まつた)うしようではないか』
012カル『それなら(おれ)左道(さだう)(むか)つて宣伝歌(せんでんか)(うた)(こと)にしよう』
013レーブ『ヨシ、014さうきまらば両方(りやうはう)一時(いつとき)言霊戦(ことたません)開始(かいし)しよう』
015()ひながら両人(りやうにん)左右(さいう)(わか)れ、016眼下(がんか)大道(だいだう)(おこな)はれてゐる惨劇(さんげき)見下(みお)ろしながら(うた)(はじ)めた。
017 レーブの(うた)
018レーブ(かみ)(おもて)(あら)はれて
019(ぜん)(あく)とを立別(たてわ)ける
020(この)()(つく)りし神直日(かむなほひ)
021(こころ)(ひろ)大直日(おほなほひ)
022(ただ)何事(なにごと)(ひと)()
023直日(なほひ)見直(みなほ)聞直(ききなほ)
024()(あやま)ちは()(なほ)
025(たふと)(かみ)(おん)(をしへ)
026三五教(あななひけう)やバラモンと
027(をしへ)区劃(くくわく)()ちぬれど
028(その)(みなもと)(たづ)ぬれば
029仁慈(じんじ)無限(むげん)五六七(みろく)(しん)
030(まこと)(かみ)一柱(ひとはしら)
031(ひら)(たま)ひし三界(さんかい)
032喜怒(きど)哀楽(あいらく)有様(ありさま)
033(のこ)らず(かみ)()経綸(けいりん)
034仕組(しぐみ)にもるるものはなし
035バラモン(けう)神柱(かむばしら)
036大黒主(おほくろぬし)(つか)へたる
037ランチ将軍(しやうぐん)(はじ)めとし
038それに(したが)身魂(みたま)たち
039玉山峠(たまやまたうげ)谷間(たにあひ)
040(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
041御言(みこと)(かしこ)(つき)(くに)
042曲津(まがつ)(かみ)言向(ことむけ)けて
043天国(てんごく)浄土(じやうど)()(うへ)
044建設(けんせつ)せむと(すす)みゆく
045黄金姫(わうごんひめ)清照(きよてる)
046(ひめ)(みこと)前途(ぜんと)をば
047(よう)して(いくさ)(いど)みつつ
048(その)惨劇(さんげき)(なん)(こと)
049(みじか)浮世(うきよ)(なが)らへて
050永遠(ゑいゑん)無窮(むきう)霊界(れいかい)
051苦悩(くなう)(たね)()くよりは
052一日(ひとひ)(はや)大神(おほかみ)
053(もと)(をしへ)(かへり)みて
054(こころ)(こま)立直(たてなほ)
055(たがひ)(むつ)(した)しみて
056天地(てんち)(うち)(うま)れたる
057(かみ)御子(みこ)たる職責(しよくせき)
058完全(うまら)委曲(つばら)(つく)せかし
059(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)
060仮令(たとへ)天地(てんち)はかへるとも
061現幽神(げんいうしん)三界(さんかい)
062さまよふ(ひと)(かみ)御子(みこ)
063(かみ)宮居(みやゐ)(ちがひ)ない
064八十(やそ)曲津(まがつ)醜神(しこがみ)
065(こころ)根城(ねじろ)占領(せんりやう)され
066(ちひ)さき(よく)にからまれて
067貴重(きちよう)(いのち)取合(とりあ)ひを
068手柄顔(てがらがほ)して(はじ)むるは
069(みち)()らぬも(ほど)がある
070現幽神(げんいうしん)三界(さんかい)
071(まこと)(みち)(さと)りなば
072無慈悲(むじひ)(きは)まる(たたか)ひは
073どうでも()めずにやおかれまい
074あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
075御霊(みたま)(さち)はひましまして
076仁慈(じんじ)無限(むげん)大神(おほかみ)
077(みづ)御霊(みたま)のあれませる
078イソの(やかた)立向(たちむか)
079醜神(しこがみ)たちを言向(ことむ)けて
080(まこと)(みち)(よみがへ)
081現幽神(げんいうしん)三界(さんかい)
082(のり)になびかせ(たま)へかし
083黄金姫(わうごんひめ)清照(きよてる)
084(ひめ)(つかさ)()ふも(さら)
085ランチ将軍(しやうぐん)(その)(ほか)
086(もも)強者(つはもの)(ことごと)
087(かみ)御水火(みいき)言霊(ことたま)
088(すく)(たす)けて大神(おほかみ)
089御子(みこ)とあれます天職(てんしよく)
090完全(うまら)委曲(つばら)永久(とこしへ)
091()てさせ(たま)惟神(かむながら)
092(かみ)御前(みまへ)()ぎまつる
093(ひと)(ふた)(みい)()(いつ)()
094(なな)()(ここの)(たり)(もも)()
095(よろづ)(わざはひ)(ことごと)
096(はら)はせ(たま)天地(あめつち)
097(たふと)(かみ)御教(みをしへ)
098科戸(しなど)(かぜ)百草(ももぐさ)
099()(なび)かせる(その)(ごと)
100あしたの深霧(みきり)夕暮(ゆふぐれ)
101深霧(みきり)朝風(あさかぜ)夕風(ゆふかぜ)
102吹払(ふきはら)(ごと)(ことごと)
103(こころ)(けが)()(くも)
104(しほ)八百路(やほぢ)八潮路(やしほぢ)
105青海(あをみ)(はら)(そこ)(ふか)
106かかのみ(たま)惟神(かむながら)
107国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)
108御前(みまへ)(かしこ)()ぎまつる』
109 カルの(うた)
110カル『バラモン(けう)大教主(だいけうしゆ)
111大黒主(おほくろぬし)(ひら)きます
112(をしへ)(したが)()(よる)
113(みたま)(あら)(きよ)めむと
114(つく)せし(こう)荒風(あらかぜ)
115()かれて()りし玉山(たまやま)
116(たうげ)(ふもと)谷底(たにそこ)
117()ちて現世(げんせ)立退(たちの)きし
118カルの(つかさ)はわれなるぞ
119(われ)(さいは)大神(おほかみ)
120(ふか)(めぐみ)(いだ)かれて
121(いま)(うれ)しき霊界(れいかい)
122(なか)にも(たふと)真秀良場(まほらば)
123天国(てんごく)浄土(じやうど)(たび)(そら)
124(かみ)のまにまに(すす)()
125(とき)しもあれや()(した)
126(たちま)(きこ)ゆる(とき)(こゑ)
127何者(なにもの)ならむと振返(ふりかへ)
128眼下(がんか)をキツト()わたせば
129うつし()()人々(ひとびと)
130喜怒(きど)哀楽(あいらく)愛悪欲(あいをよく)
131名利(めいり)(おに)(とら)はれて
132()ぶり(あし)ぶりするさまは
133二目(ふため)()られぬ惨状(さんじやう)
134(たがひ)生血(いきち)(しぼ)()
135(あるひ)(たがひ)(にく)をそぎ
136(あぶら)(しぼ)いが()
137地獄(ぢごく)修羅(しゆら)畜生(ちくしやう)
138比喩(たと)(がた)なき娑婆(しやば)世界(せかい)
139これが人世(じんせ)行路(かうろ)かと
140(おも)へば(なみだ)(おのづか)
141(たき)(ごと)くに(なが)()
142あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
143御霊(みたま)(さち)はひましまして
144仮令(たとへ)肉体(にくたい)()ちはてて
145霊体(れいたい)ばかりの(われ)なれど
146(これ)()すてておかれうか
147目下(ました)(とほ)人々(ひとびと)
148カルの言葉(ことば)をよつく()
149死生(しせい)禍福(くわふく)超越(てうゑつ)
150(せい)なく()なき(かみ)さまの
151御霊(みたま)()けし人々(ひとびと)
152現界(げんかい)ばかりが永久(とこしへ)
153住処(すみか)にあらず劫因(がふいん)
154結果(けつくわ)によりて天国(てんごく)
155(うま)るるもあり幽界(いうかい)
156おちて焦熱(せうねつ)大地獄(おほぢごく)
157無限(むげん)永苦(えいく)()くるあり
158心一(こころひと)つの持様(もちやう)
159(ひと)(かみ)()(かみ)(みや)
160かかる(たふと)()(さと)しを
161()きたる(ひと)(かへり)みよ
162言心行(げんしんかう)三大(さんだい)
163合一(がふいつ)させて現世(うつしよ)
164(いのち)のつづく(その)(かぎ)
165(かみ)御子(みこ)たる職責(しよくせき)
166(つく)して(たま)行末(ゆくすゑ)
167天津(あまつ)御神(みかみ)永久(とこしへ)
168(すま)はせ(たま)花園(はなぞの)
169常世(とこよ)(はる)(おく)るべく
170(まこと)(はげ)現世(うつしよ)
171青人草(あをひとぐさ)(たましひ)
172(かみ)(をしへ)真諦(しんたい)
173完全(うまら)委曲(つばら)()(つた)
174あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
175御霊(みたま)(さち)はひましまして
176現世(うつしよ)(ひと)ことごとく
177(よく)悪魔(あくま)にひしがれて
178(あさ)(ゆふ)なに地獄道(ぢごくだう)
179無限(むげん)永苦(えいく)(さきがけ)
180根本(こんぽん)(てき)改革(かいかく)
181(かみ)(おん)()(うま)れたる
182(まこと)(みち)をおしなべて
183(まも)真人(まびと)となさしめよ
184あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
185御霊(みたま)(さち)はひましまして
186レーブやカルの願言(ねぎごと)
187完全(うまら)委曲(つばら)(きこ)()
188(たふと)(かみ)(おん)(まへ)
189(かしこ)(かしこ)()ぎまつる』
190 二人(ふたり)はかく(うた)(をは)り、191眼下(がんか)をみれば、192(いま)まで()(えい)じたる惨劇(さんげき)(けむり)(ごと)()え、193右道(うだう)には三角(さんかく)霊衣(れいい)(かぶ)つた亡者(まうじや)(れん)三々(さんさん)五々(ごご)(つゑ)()いて、194(ちから)なげに(きた)(きた)へと(すす)んで()く。195(いづ)れも()(おとろ)(こし)(かが)み、196(あるひ)跛者(びつこ)亡者(まうじや)沢山(たくさん)(まじ)つてゐた。197()(てん)じて左道(さだう)見下(みおろ)せば、198(いま)まで轟々(がうがう)(うな)りを()てて(はし)つてゐた自動車(じどうしや)(たちま)窮屈(きうくつ)山駕籠(やまかご)(へん)じ、199数多(あまた)男女(なんによ)(かた)(ぼう)(かつ)ぎ、200(あせ)をタラタラ(なが)しながらエチエチと往来(わうらい)してゐる。201二人(ふたり)(もの)をも()はず、202左道(さだう)右道(うだう)(たがひ)にキヨロキヨロと()まはしてゐた。203いつの()にやら、204左道(さだう)右道(うだう)はチクチクと(たか)くなり、205(あだか)自分(じぶん)(とほ)つてゐる(みち)両側(りやうがは)(かき)(ごと)くに(ふさ)いで(しま)つた。206今迄(いままで)一番(いちばん)(たか)(みち)だと(おも)うてゐたる神界(しんかい)道路(だうろ)(みづ)のない(かは)(そこ)()くやうに()えて()た。207そして両側(りやうがは)現界(げんかい)道路(だうろ)幽界(いうかい)道路(だうろ)自分(じぶん)(あたま)よりも二三間(にさんげん)(たか)くもり(あが)り、208(その)(うへ)人馬(じんば)往来(わうらい)する(おと)(さかん)(きこ)えて()るのであつた。
209レーブ『オイ、210カル(こう)211天国(てんごく)(たちま)(くわ)して川底(かはそこ)となつて(しま)つたぢやないか。212そして(にはか)(のど)(かは)いて()たやうだ。213最前(さいぜん)(もら)つた足魂(たるむすび)()()効能(かうのう)最早(もはや)()()せたと()えるなア』
214カル『最前(さいぜん)女神(めがみ)()つたには、215五六(ごろく)(ねん)(あひだ)飢渇(うゑかは)(こと)はないとの(しめ)しであつたが、216最早(もはや)五六(ごろく)(ねん)歳月(さいげつ)()れたのであらう。217何事(なにごと)現界(げんかい)神界(しんかい)とは様子(やうす)(ちが)ふからなア、218神界(しんかい)三千(さんぜん)(ねん)()へば現界(げんかい)()五十六(ごじふろく)(おく)七千万(しちせんまん)(ねん)(こと)だから、219神界(しんかい)(いつ)分間(ぷんかん)娑婆(しやば)五六(ごろく)(ねん)(あた)るだらう』
220 かく(はな)(をり)しも何処(どこ)ともなく、
221『オーイ オーイ』
222二人(ふたり)()()(もの)がある。223二人(ふたり)(こゑ)する(はう)()つめると、224青々(あをあを)とした(やま)(いただき)から三四(さんよ)(にん)(をとこ)此方(こなた)(むか)つて手招(てまね)きしながら()ばはつて()た。
225レーブ『オイ、226カル(こう)227あの(やま)(うへ)から(おれ)(たち)()んでゐるのは、228如何(どう)やら三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)(やう)だぞ。229あの連中(れんぢう)もヤツパリ神界(しんかい)旅行(りよかう)をやつて、230(おれ)たちとは一足先(ひとあしさき)()つたのだらう。231これ(だけ)(のど)(かは)(はら)がすいて()ては、232到底(たうてい)あんな(たか)(やま)へは(あが)(こと)出来(でき)ない、233だと()つてこんな(せま)(いし)だらけの空川(からかは)(そこ)にまごついて()つても(つま)らぬぢやないか』
234カル『(なに)()もあれ、235(こゑ)する(はう)(むか)つて突喊(とつかん)する(こと)にしよう。236(たふ)れたら(たふ)れた(とき)(こと)だ』
237 かく(はな)(をり)しも、238両方(りやうはう)土手(どて)(うへ)をけたたましく(すな)ぼこりを()てて(はし)りゆくものがある。239よくよく()れば数千頭(すうせんとう)(おほかみ)(むれ)であつた。240二人(ふたり)(たたず)両側(りやうがは)土手(どて)(うへ)から(ちから)一杯(いつぱい)(くち)をあけて、241ウーウー……と(うな)()てる(その)(すさま)じさ。242二人(ふたり)川底(かはそこ)にガワと()し、243(おほかみ)一時(いつとき)(はや)(この)()立去(たちさ)れかしと(ねん)じつつあつた。244どこともなしに(ひや)やかな(みづ)245二人(ふたり)頭上(づじやう)にボトボトと()ちかかつて()た。
246大正一一・一一・三 旧九・一五 松村真澄録)
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