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天祥地瑞
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第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
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第78巻(巳の巻)
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第40巻(卯の巻)
序文に代へて
緒言
総説
第1篇 恋雲魔風
01 大雲山
〔1085〕
02 出陣
〔1086〕
03 落橋
〔1087〕
04 珍客
〔1088〕
05 忍ぶ恋
〔1089〕
第2篇 寒梅照国
06 仁愛の真相
〔1090〕
07 文珠
〔1091〕
08 使者
〔1092〕
09 雁使
〔1093〕
第3篇 霊魂の遊行
10 衝突
〔1094〕
11 三途館
〔1095〕
12 心の反映
〔1096〕
13 試の果実
〔1097〕
14 空川
〔1098〕
第4篇 関風沼月
15 氷嚢
〔1099〕
16 春駒
〔1100〕
17 天幽窟
〔1101〕
18 沼の月
〔1102〕
19 月会
〔1103〕
20 入那の森
〔1104〕
余白歌
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第一六章
春駒
(
はるこま
)
〔一一〇〇〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第40巻 舎身活躍 卯の巻
篇:
第4篇 関風沼月
よみ(新仮名遣い):
かんぷうしょうげつ
章:
第16章 春駒
よみ(新仮名遣い):
はるこま
通し章番号:
1100
口述日:
1922(大正11)年11月04日(旧09月16日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年5月25日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
春公は照国別一行に加わり、道中テームス峠の急坂を下りながら歌いだした。春公はアーメニヤの生まれでもともとウラル教徒であり、竜宮島へ宣伝に行ったまま行方がわからなくなっている兄・岩彦を探している道中、大足別にであってバラモン教徒になった過去を明かした。
照国別は、春公が岩彦の弟であることを知った。そして、自分は元ウラル教徒の梅彦であり、岩彦と一緒に竜宮島に宣伝に行ったこと、岩彦が三五教の宣伝使となってバラモン教に潜んでいたが、クルスの森ではぐれてしまった経緯を語った。
春公はウラル教やバラモン教にぐらつくことなく、三五教に心を入れ替えて兄の岩彦を探す決意を歌に歌い、一行はテームス峠を下りて行った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-12-03 11:20:29
OBC :
rm4016
愛善世界社版:
210頁
八幡書店版:
第7輯 495頁
修補版:
校定版:
217頁
普及版:
97頁
初版:
ページ備考:
001
春公
(
はるこう
)
は
宣伝使
(
せんでんし
)
に
重病
(
ぢうびやう
)
を
助
(
たす
)
けられ、
002
命
(
いのち
)
の
恩人
(
おんじん
)
と
感謝
(
かんしや
)
し、
003
茲
(
ここ
)
に
全
(
まつた
)
く
三五
(
あななひ
)
の
神徳
(
しんとく
)
に
帰順
(
きじゆん
)
して、
004
一行
(
いつかう
)
に
従
(
したが
)
ひ
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
へ
道案内
(
みちあんない
)
として
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
くことになつた。
005
春公
(
はるこう
)
はテームス
峠
(
たうげ
)
の
急坂
(
きふはん
)
を
下
(
くだ
)
りながら
足拍子
(
あしびやうし
)
をとつて
歌
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
した。
006
春公
『
私
(
わたし
)
の
生
(
うま
)
れはアーメニヤ
007
ウラルの
彦
(
ひこ
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
008
親
(
おや
)
の
代
(
だい
)
から
奉
(
ほう
)
じたる
009
尊
(
たふと
)
き
清
(
きよ
)
き
家柄
(
いへがら
)
だ
010
二人
(
ふたり
)
の
親
(
おや
)
は
世
(
よ
)
を
去
(
さ
)
りて
011
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
りし
兄弟
(
きやうだい
)
は
012
浮世
(
うきよ
)
の
風
(
かぜ
)
にもまれつつ
013
離
(
はな
)
れ
離
(
ばな
)
れとなりはてて
014
兄
(
あに
)
の
行方
(
ゆくへ
)
はまだ
知
(
し
)
れぬ
015
ウラルの
神
(
かみ
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
016
大和田中
(
おほわだなか
)
に
漂
(
ただよ
)
へる
017
竜宮島
(
りうぐうじま
)
に
開
(
ひら
)
かむと
018
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
と
任
(
ま
)
けられて
019
進
(
すす
)
み
出
(
い
)
でたる
岩彦
(
いはひこ
)
ぞ
020
兄
(
あに
)
の
所在
(
ありか
)
を
尋
(
たづ
)
ねむと
021
フサの
国
(
くに
)
までやつて
来
(
き
)
て
022
小舟
(
こぶね
)
を
操
(
あやつ
)
り
和田中
(
わだなか
)
を
023
渡
(
わた
)
り
行
(
ゆ
)
かむとする
時
(
とき
)
に
024
大足別
(
おほだるわけ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
025
タルの
港
(
みなと
)
に
現
(
あら
)
はれて
026
バラモン
教
(
けう
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
027
いと
細々
(
こまごま
)
と
説諭
(
ときさと
)
す
028
群衆
(
ぐんしう
)
に
紛
(
まぎ
)
れて
御教
(
みをしへ
)
を
029
聞
(
き
)
くともなしに
聞
(
き
)
き
居
(
を
)
れば
030
どこともなしに
味
(
あぢ
)
ありと
031
思
(
おも
)
ひ
込
(
こ
)
んだが
病
(
や
)
み
付
(
つ
)
きで
032
ウントコドツコイきつい
坂
(
さか
)
033
皆
(
みな
)
さま
用心
(
ようじん
)
なされませ
034
バラモン
教
(
けう
)
に
辷
(
すべ
)
り
込
(
こ
)
み
035
遂
(
つひ
)
には
大黒主
(
おほくろぬしの
)
神
(
かみ
)
036
御許
(
みもと
)
に
仕
(
つか
)
ふる
身
(
み
)
となりて
037
元
(
もと
)
の
名前
(
なまへ
)
の
春公
(
はるこう
)
を
038
名乗
(
なの
)
りて
茲
(
ここ
)
に
関守
(
せきもり
)
と
039
抜擢
(
ばつてき
)
されてバラモンの
040
鬼熊別
(
おにくまわけ
)
の
妻
(
つま
)
や
子
(
こ
)
の
041
所在
(
ありか
)
を
探
(
たづ
)
ね
三五
(
あななひ
)
の
042
教司
(
をしへつかさ
)
を
悉
(
ことごと
)
く
043
捕
(
とら
)
へて
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
まで
044
送
(
おく
)
る
使
(
つかひ
)
となりました
045
テームス
山
(
ざん
)
は
峰
(
みね
)
高
(
たか
)
く
046
吹来
(
ふきく
)
る
風
(
かぜ
)
は
荒
(
あら
)
くして
047
人
(
ひと
)
の
通
(
とほ
)
らぬ
難所
(
なんしよ
)
なり
048
さはさりながらイソ
館
(
やかた
)
049
ウブスナ
山
(
やま
)
へ
進
(
すす
)
むには
050
ここが
第一
(
だいいち
)
近道
(
ちかみち
)
ぢや
051
三五教
(
あななひけう
)
の
司
(
つかさ
)
等
(
ら
)
は
052
大半
(
たいはん
)
ここを
越
(
こ
)
えるだらう
053
峠
(
たうげ
)
の
上
(
うへ
)
に
関所
(
せきしよ
)
をば
054
作
(
つく
)
つて
待
(
ま
)
てとの
命令
(
めいれい
)
を
055
遵奉
(
じゆんぽう
)
しつつ
朝夕
(
あさゆふ
)
に
056
酒
(
さけ
)
に
心
(
こころ
)
をとろかして
057
肝腎要
(
かんじんかなめ
)
の
関守
(
せきもり
)
は
058
つまり
私
(
わたし
)
の
副事業
(
ふくじげふ
)
059
お
酒
(
さけ
)
を
呑
(
の
)
むのが
本職
(
ほんしよく
)
と
060
勤
(
つと
)
めて
暮
(
くら
)
す
折
(
をり
)
もあれ
061
バラモン
教
(
けう
)
の
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
062
小糸
(
こいと
)
の
姫
(
ひめ
)
は
駒
(
こま
)
に
乗
(
の
)
り
063
ハイハイハイと
登
(
のぼ
)
りくる
064
よくよく
見
(
み
)
ればどことなく
065
威厳
(
ゐげん
)
備
(
そな
)
はる
勢
(
いきほひ
)
に
066
辟易
(
へきえき
)
なして
知
(
し
)
らぬ
顔
(
かほ
)
067
一大
(
いちだい
)
雅量
(
がりやう
)
を
発揮
(
はつき
)
して
068
やすやすと
関所
(
せきしよ
)
を
通
(
とほ
)
しけり
069
かかる
所
(
ところ
)
へ
三五
(
あななひ
)
の
070
教
(
をしへ
)
の
道
(
みち
)
の
杢助
(
もくすけ
)
が
071
さも
恐
(
おそ
)
ろしき
獅子
(
しし
)
に
乗
(
の
)
り
072
数多
(
あまた
)
の
群
(
むれ
)
を
引連
(
ひきつ
)
れて
073
登
(
のぼ
)
り
来
(
きた
)
りし
其
(
その
)
時
(
とき
)
は
074
心
(
こころ
)
をののき
身
(
み
)
はふるひ
075
生
(
い
)
きたる
心地
(
ここち
)
はなかりけり
076
アイタタタツタ
躓
(
つまづ
)
いた
077
ウントコドツコイこれわいな
078
それから
一同
(
いちどう
)
自暴
(
やけ
)
になり
079
こんな
危険
(
きけん
)
な
山
(
やま
)
の
上
(
うへ
)
080
素面
(
すめん
)
でどうして
勤
(
つと
)
まらう
081
お
酒
(
さけ
)
の
酔
(
よひ
)
に
紛
(
まぎ
)
らして
082
一時
(
ひととき
)
なりと
恐怖心
(
きようふしん
)
083
ごまかし
呉
(
く
)
れむとガブガブと
084
木
(
こ
)
の
実
(
み
)
の
酒
(
さけ
)
に
酔
(
よ
)
ひつぶれ
085
風
(
かぜ
)
吹
(
ふ
)
く
峠
(
たうげ
)
に
大
(
だい
)
の
字
(
じ
)
と
086
なつて
倒
(
たふ
)
れた
其
(
その
)
結果
(
けつくわ
)
087
風邪
(
かぜ
)
の
神
(
かみ
)
めがやつて
来
(
き
)
て
088
ウントコドツコイ ドツコイシヨ
089
私
(
わたし
)
の
体
(
からだ
)
に
侵入
(
しんにふ
)
し
090
忽
(
たちま
)
ち
起
(
おこ
)
る
頭痛
(
あたまいた
)
091
カンカンカンと
鉄鎚
(
てつつゐ
)
で
092
脳天
(
なうてん
)
くだくよな
苦
(
くる
)
しさに
093
悶
(
もだ
)
え
居
(
ゐ
)
たりし
折
(
をり
)
もあれ
094
三五教
(
あななひけう
)
の
神司
(
かむづかさ
)
095
照国別
(
てるくにわけ
)
の
生神
(
いきがみ
)
が
096
現
(
あら
)
はれまして
命
(
いのち
)
をば
097
助
(
たす
)
けてドツコイ
下
(
くだ
)
さつた
098
こんな
尊
(
たふと
)
い
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
099
如何
(
どう
)
して
外
(
ほか
)
にあるものか
100
バラモン
教
(
けう
)
やウラル
教
(
けう
)
101
何程
(
なにほど
)
尊
(
たふと
)
い
道
(
みち
)
ぢやとて
102
朝
(
あさ
)
から
晩
(
ばん
)
まで
真心
(
まごころ
)
を
103
こめて
祈
(
いの
)
れど
寸効
(
すんかう
)
も
104
現
(
あら
)
はれ
来
(
こ
)
ない
馬鹿
(
ばか
)
らしさ
105
私
(
わたし
)
は
嫌
(
いや
)
になりました
106
照国別
(
てるくにわけ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
よ
107
これから
先
(
さき
)
にライオンの
108
水勢
(
みなせ
)
激
(
はげ
)
しき
川
(
かは
)
がある
109
とは
云
(
い
)
ふものの
易々
(
やすやす
)
と
110
渡
(
わた
)
れる
個所
(
かしよ
)
が
一所
(
ひとところ
)
111
あるのを
私
(
わたし
)
は
知
(
し
)
つてゐる
112
流
(
なが
)
れはゆるく
瀬
(
せ
)
は
浅
(
あさ
)
く
113
恰好
(
かつかう
)
の
場所
(
ばしよ
)
で
厶
(
ござ
)
います
114
少
(
すこ
)
しく
道
(
みち
)
はまはれども
115
唯一
(
ゆゐつ
)
の
安全
(
あんぜん
)
地帯
(
ちたい
)
なら
116
急
(
いそ
)
がば
廻
(
まは
)
れといふ
比喩
(
たとへ
)
117
そこを
選
(
えら
)
んで
渡
(
わた
)
りませう
118
それから
先
(
さき
)
は
玉山
(
たまやま
)
の
119
チヨツと
小
(
ちひ
)
さい
坂
(
さか
)
がある
120
地理
(
ちり
)
に
詳
(
くは
)
しい
春公
(
はるこう
)
が
121
先頭
(
せんとう
)
に
仕
(
つか
)
へまつりなば
122
月
(
つき
)
の
御国
(
みくに
)
へ
易々
(
やすやす
)
と
123
知
(
し
)
らず
知
(
し
)
らずに
行
(
ゆ
)
けませう
124
私
(
わたし
)
を
信
(
しん
)
じて
下
(
くだ
)
さんせ
125
ウントコドツコイ ドツコイシヨ
126
さつき
行
(
ゆ
)
かれた
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
127
小糸
(
こいと
)
の
姫
(
ひめ
)
は
今頃
(
いまごろ
)
は
128
どこに
如何
(
どう
)
して
厶
(
ござ
)
るだろ
129
お
供
(
とも
)
に
仕
(
つか
)
へたレーブさま
130
定
(
さだ
)
めて
原野
(
げんや
)
にふみ
迷
(
まよ
)
ひ
131
一泡
(
ひとあわ
)
ふいてゐるだろと
132
思
(
おも
)
へば
俄
(
にはか
)
に
気
(
き
)
がもめる
133
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むちう
)
つて
134
一
(
いち
)
時
(
じ
)
にかけ
出
(
だ
)
す
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
135
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
136
神
(
かみ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
幸
(
さち
)
はひて
137
此
(
この
)
一行
(
いつかう
)
を
恙
(
つつが
)
なく
138
勝利
(
しようり
)
の
都
(
みやこ
)
へ
易々
(
やすやす
)
と
139
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
へ
天地
(
あめつち
)
の
140
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
春公
(
はるこう
)
が
141
真心
(
まごころ
)
こめて
願
(
ね
)
ぎまつる
142
ウントコドツコイ ドツコイシヨ
143
そこには
平坦
(
なる
)
い
路
(
みち
)
がある
144
照国別
(
てるくにわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
145
一
(
ひと
)
つ
休
(
やす
)
んで
行
(
ゆ
)
きませうか
146
甘
(
うま
)
そな
木
(
こ
)
の
実
(
み
)
がなつてます
147
あんまりきつい
坂路
(
さかみち
)
で
148
喉
(
のど
)
奴
(
め
)
が
笛
(
ふえ
)
をふきかけた
149
お
酒
(
さけ
)
の
酔
(
よひ
)
がさめて
来
(
き
)
て
150
頭
(
あたま
)
の
具合
(
ぐあひ
)
が
何
(
なん
)
となく
151
ボンヤリしたよな
心地
(
ここち
)
する
152
ウントコドツコイ、ヤツトコシヨ』
153
と
勢
(
いきほひ
)
よく
歌
(
うた
)
ひながら、
154
テームス
峠
(
たうげ
)
を
一行
(
いつかう
)
四
(
よ
)
人
(
にん
)
潔
(
いさぎよ
)
く
下
(
くだ
)
りゆく。
155
坂
(
さか
)
の
七八分
(
しちはちぶ
)
下
(
くだ
)
つた
所
(
ところ
)
に
稍
(
やや
)
緩勾配
(
くわんこうばい
)
の
広
(
ひろ
)
き
道
(
みち
)
がついてゐる。
156
そこには
無花果
(
いちぢく
)
が
柘榴
(
ざくろ
)
のやうにはじけて、
157
人待顔
(
ひとまちがほ
)
である。
158
春公
(
はるこう
)
『モシ
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
、
159
ここの
無花果
(
いちぢく
)
は
有名
(
いうめい
)
なもので、
160
善人
(
ぜんにん
)
が
通
(
とほ
)
ればあの
通
(
とほ
)
り
柘榴
(
ざくろ
)
のやうに
大
(
おほ
)
きくなり、
161
紫赤
(
しせき
)
の
顔色
(
かほいろ
)
をして、
162
通行人
(
つうかうにん
)
に
接待
(
せつたい
)
を
致
(
いた
)
しますなり、
163
悪人
(
あくにん
)
が
通
(
とほ
)
れば
小
(
ちひ
)
さくカンカンの
莟
(
つぼみ
)
になり、
164
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
につかないやうに
隠
(
かく
)
れて
了
(
しま
)
ふ
妙
(
めう
)
な
無花果
(
いちぢく
)
です。
165
私
(
わたし
)
は
前
(
まへ
)
から
噂
(
うはさ
)
は
聞
(
き
)
いて
居
(
を
)
りますが、
166
何時
(
いつ
)
通
(
とほ
)
つても
今日
(
けふ
)
のやうに
口
(
くち
)
をあけ、
167
甘
(
うま
)
そな
顔
(
かほ
)
をしてゐた
事
(
こと
)
はありませぬ。
168
キツト
誠
(
まこと
)
の
生神
(
いきがみ
)
様
(
さま
)
がお
通
(
とほ
)
りだから、
169
あんな
姿
(
すがた
)
をして
現
(
あら
)
はれたのでせう。
170
ここで
一
(
ひと
)
つ
一服
(
いつぷく
)
して
腹
(
はら
)
を
拵
(
こしら
)
へ、
171
喉
(
のど
)
をうるほし、
172
無花果
(
いちぢく
)
さまの
御
(
ご
)
厄介
(
やくかい
)
に
預
(
あづか
)
つたら
如何
(
どう
)
でせうかなア』
173
照国
(
てるくに
)
『
大分
(
だいぶん
)
里程
(
みちのり
)
も
来
(
き
)
た
様
(
やう
)
だから、
174
一
(
ひと
)
つ
休息
(
きうそく
)
する
事
(
こと
)
にしよう。
175
春
(
はる
)
さま、
176
お
前
(
まへ
)
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
だが、
177
あの
無花果
(
いちぢく
)
を
少
(
すこ
)
しばかり
頂
(
いただ
)
いて
来
(
き
)
てくれないか』
178
春公
(
はるこう
)
『ハイ
承知
(
しようち
)
致
(
いた
)
しました。
179
モシモシお
二人
(
ふたり
)
のお
供
(
とも
)
、
180
私
(
わたし
)
と
一緒
(
いつしよ
)
に
参
(
まゐ
)
りませう』
181
梅公
(
うめこう
)
『そりや
面白
(
おもしろ
)
からう』
182
照公
(
てるこう
)
『
私
(
わたし
)
も
春
(
はる
)
さまと
一緒
(
いつしよ
)
に
往
(
い
)
つて
来
(
き
)
ます。
183
宣伝使
(
せんでんし
)
様
(
さま
)
、
184
どうぞ
此処
(
ここ
)
に
待
(
ま
)
つてゐて
下
(
くだ
)
さいませ』
185
照国
(
てるくに
)
『ウン、
186
ヨシヨシ
一人
(
ひとり
)
待
(
ま
)
つてゐるから、
187
早
(
はや
)
く
頂
(
いただ
)
いて
来
(
き
)
てくれ』
188
ここに
三
(
さん
)
人
(
にん
)
はイソイソとして、
189
辛
(
から
)
うじて
細
(
ほそ
)
い
谷川
(
たにがは
)
を
渡
(
わた
)
り、
190
甘
(
うま
)
さうな
無花果
(
いちぢく
)
を
懐
(
ふところ
)
に
一杯
(
いつぱい
)
むし
つて
帰
(
かへ
)
り
来
(
きた
)
り、
191
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
喉
(
のど
)
をならしながら、
192
天
(
てん
)
の
恵
(
めぐみ
)
と
押戴
(
おしいただ
)
いて
腹
(
はら
)
につめ
込
(
こ
)
んだ。
193
照国
(
てるくに
)
『
春
(
はる
)
さま、
194
最前
(
さいぜん
)
お
前
(
まへ
)
の
道々
(
みちみち
)
の
歌
(
うた
)
によると、
195
兄
(
あに
)
があるさうだが、
196
其
(
その
)
兄
(
あに
)
は
岩彦
(
いはひこ
)
といつたやうだなア』
197
春公
(
はるこう
)
『ハイ、
198
私
(
わたし
)
の
兄
(
あに
)
は
岩彦
(
いはひこ
)
と
申
(
まを
)
しまして、
199
少
(
すこ
)
し
腰
(
こし
)
の
屈
(
かが
)
んだ
男
(
をとこ
)
で
厶
(
ござ
)
います。
200
ウラル
彦
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
命令
(
めいれい
)
に
依
(
よ
)
つて、
201
音彦
(
おとひこ
)
、
202
梅彦
(
うめひこ
)
等
(
など
)
といふ
神司
(
かむづかさ
)
と
竜宮島
(
りうぐうじま
)
へ
渡
(
わた
)
つたきり、
203
今
(
いま
)
に
何
(
なん
)
の
消息
(
せうそく
)
も
厶
(
ござ
)
いませぬ。
204
アーメニヤの
本山
(
ほんざん
)
は
今
(
いま
)
は
孤城
(
こじやう
)
落日
(
らくじつ
)
、
205
昔
(
むかし
)
の
勢
(
いきほひ
)
もなく、
206
僅
(
わづか
)
に
残
(
のこ
)
つた
信者
(
しんじや
)
が
神館
(
かむやかた
)
を
守
(
まも
)
つてゐるばかり、
207
何
(
なん
)
でも
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
のカルマタ
国
(
こく
)
とか
云
(
い
)
つて、
208
地教山
(
ちけうざん
)
の
西南麓
(
せいなんろく
)
の
可
(
か
)
なり
広
(
ひろ
)
い
国
(
くに
)
の
都
(
みやこ
)
へ
神館
(
かむやかた
)
が
移
(
うつ
)
つたさうで
厶
(
ござ
)
います。
209
そしてウラル
彦様
(
ひこさま
)
の
子孫
(
しそん
)
たる
常暗彦
(
とこやみひこ
)
様
(
さま
)
が
教主
(
けうしゆ
)
となつて、
210
再
(
ふたた
)
び
昔日
(
せきじつ
)
の
勢
(
いきほひ
)
をもり
返
(
かへ
)
してゐられるといふ
事
(
こと
)
で
厶
(
ござ
)
います。
211
私
(
わたし
)
は
兄
(
あに
)
の
岩彦
(
いはひこ
)
に
俄
(
にはか
)
に
会
(
あ
)
ひたくなり、
212
大胆
(
だいたん
)
にも
小舟
(
こぶね
)
に
乗
(
の
)
つて
竜宮
(
りうぐう
)
の
一
(
ひと
)
つ
島
(
じま
)
へ
渡
(
わた
)
らうとする
時
(
とき
)
、
213
バラモン
教
(
けう
)
の
大足別
(
おほだるわけ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
がタルの
港
(
みなと
)
でバラモンの
宣伝
(
せんでん
)
をしてゐられたのを
聞
(
き
)
き、
214
俄
(
にはか
)
に
有難
(
ありがた
)
くなつて、
215
とうとうバラモン
教
(
けう
)
へ
入信
(
にふしん
)
しました。
216
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
月日
(
つきひ
)
が
経
(
た
)
つに
従
(
したが
)
つてバラモン
教
(
けう
)
の
金箔
(
きんぱく
)
がはげ、
217
生地
(
きぢ
)
が
分
(
わか
)
つて
来
(
き
)
て
面白
(
おもしろ
)
くなく、
218
とうとう
焼糞
(
やけくそ
)
になつて
大酒呑
(
おほざけのみ
)
になつて
了
(
しま
)
ひ、
219
テームス
山
(
ざん
)
の
関守
(
せきもり
)
の
長
(
ちやう
)
を
任
(
ま
)
けられてゐた
所
(
ところ
)
、
220
性
(
しやう
)
の
悪
(
わる
)
い
風邪
(
かぜ
)
にかかり、
221
蜈蚣
(
むかで
)
の
霊
(
れい
)
に
憑
(
つ
)
かれて、
222
九死
(
きうし
)
一生
(
いつしやう
)
の
場合
(
ばあひ
)
を
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
引合
(
ひきあは
)
せ、
223
あなたの
御手
(
みて
)
を
以
(
もつ
)
て
救
(
すく
)
はれたので
厶
(
ござ
)
います』
224
照国別
『それならお
前
(
まへ
)
は
岩彦
(
いはひこ
)
の
弟
(
おとうと
)
であつたか。
225
私
(
わたし
)
は
其
(
その
)
時
(
とき
)
の
梅彦
(
うめひこ
)
である。
226
岩彦
(
いはひこ
)
はクルスの
森
(
もり
)
で
別
(
わか
)
れ、
227
バラモン
教
(
けう
)
の
騎馬隊
(
きばたい
)
の
中
(
なか
)
に
躍
(
をど
)
り
入
(
い
)
つたきり、
228
まだ
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
せないのだが、
229
何
(
いづ
)
れ
近
(
ちか
)
い
中
(
うち
)
に
会
(
あ
)
ふやうな
心持
(
こころもち
)
がしてゐるから、
230
マア
楽
(
たの
)
しんでついて
来
(
き
)
なさい』
231
春公
『あなたが、
232
それなら
梅彦
(
うめひこ
)
さまで
厶
(
ござ
)
いましたか。
233
さう
仰有
(
おつしや
)
ると
何処
(
どこ
)
とはなしに
見覚
(
みおぼ
)
えがあるやうに
思
(
おも
)
ひます。
234
兄
(
あに
)
の
岩彦
(
いはひこ
)
は
貴方
(
あなた
)
と
一緒
(
いつしよ
)
に
今日
(
こんにち
)
迄
(
まで
)
活動
(
くわつどう
)
して
居
(
を
)
りましたか』
235
照国別
『
岩彦
(
いはひこ
)
さまは
実
(
じつ
)
に
立派
(
りつぱ
)
な
宣伝使
(
せんでんし
)
だ。
236
今日
(
けふ
)
迄
(
まで
)
バラモン
教
(
けう
)
の
大足別
(
おほだるわけ
)
が
本拠
(
ほんきよ
)
たる
清春山
(
きよはるやま
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
に
化
(
ば
)
け
込
(
こ
)
み、
237
ヤツコスと
名乗
(
なの
)
つて
居
(
を
)
つた
男
(
をとこ
)
だ』
238
春公
『あのヤツコスは
私
(
わたし
)
の
兄
(
あに
)
の
岩彦
(
いはひこ
)
で
厶
(
ござ
)
いましたか。
239
噂
(
うはさ
)
は
聞
(
き
)
いて
居
(
を
)
りましたが、
240
まだ
会
(
あ
)
つた
事
(
こと
)
はありませぬ。
241
同
(
おな
)
じバラモンの
内
(
うち
)
に
居
(
を
)
りながら、
242
余
(
あま
)
り
所
(
ところ
)
を
隔
(
へだ
)
てて
居
(
ゐ
)
るので、
243
それとは
知
(
し
)
らずに
居
(
を
)
りました。
244
あゝ
有難
(
ありがた
)
い、
245
兄
(
あに
)
の
行方
(
ゆくへ
)
が
分
(
わか
)
つたのも
全
(
まつた
)
く
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
引合
(
ひきあ
)
せで
厶
(
ござ
)
いませう。
246
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
』
247
と
合掌
(
がつしやう
)
し、
248
感涙
(
かんるい
)
に
咽
(
むせ
)
んでゐる。
249
照公
(
てるこう
)
『
春
(
はる
)
さま、
250
お
前
(
まへ
)
も
日頃
(
ひごろ
)
の
望
(
のぞ
)
みの
達
(
たつ
)
する
時
(
とき
)
が
来
(
き
)
たのだよ、
251
三五教
(
あななひけう
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
有難
(
ありがた
)
いだらう。
252
モウ
滅多
(
めつた
)
にウラル
教
(
けう
)
へ
裏返
(
うらがへ
)
つたり、
253
バラモン
教
(
けう
)
へ
後戻
(
あともど
)
りするこたあろまいなア』
254
春公
(
はるこう
)
『
如何
(
どう
)
して
如何
(
どう
)
して、
255
そんな
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませう。
256
どうぞ
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のおかげで
岩彦
(
いはひこ
)
に
会
(
あ
)
はして
貰
(
もら
)
ひたいもので
厶
(
ござ
)
います。
257
そして
兄弟
(
きやうだい
)
が
三五
(
あななひ
)
の
教
(
をしへ
)
に
尽
(
つく
)
したいと
思
(
おも
)
ひます』
258
梅公
(
うめこう
)
『モウ、
259
ウラル
式
(
しき
)
の
大酒
(
おほざけ
)
飲
(
の
)
みはやめますかな』
260
春公
(
はるこう
)
『
余
(
あま
)
り
好
(
すき
)
でもない
酒
(
さけ
)
だけれど、
261
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が
淋
(
さび
)
しくて
堪
(
た
)
まらないので、
262
やけ
酒
(
ざけ
)
を
煽
(
あふ
)
つて
居
(
ゐ
)
たのですから、
263
今後
(
こんご
)
は
一滴
(
いつてき
)
も
飲
(
の
)
みませぬ。
264
大体
(
だいたい
)
が
余
(
あま
)
り
好
(
す
)
きな
酒
(
さけ
)
ではありませぬから』
265
照国別
(
てるくにわけ
)
は
路傍
(
ろばう
)
の
石
(
いし
)
に
腰打掛
(
こしうちか
)
けながら、
266
照国別
『
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
国津
(
くにつ
)
御神
(
みかみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
に
267
兄
(
あに
)
の
行方
(
ゆくへ
)
を
知
(
し
)
りし
今日
(
けふ
)
哉
(
かな
)
。
268
三五
(
あななひ
)
の
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
幸
(
さち
)
はひて
269
ライオン
川
(
がは
)
も
安
(
やす
)
く
渡
(
わた
)
らむ。
270
テームスの
峠
(
たうげ
)
を
守
(
まも
)
る
関司
(
せきつかさ
)
271
春公
(
はるこう
)
さまの
病
(
やまひ
)
いやしつ。
272
身
(
み
)
の
病
(
やまひ
)
直
(
なほ
)
すばかりか
魂
(
たましひ
)
の
273
病
(
やまひ
)
を
直
(
なほ
)
す
三五
(
あななひ
)
の
道
(
みち
)
。
274
風
(
かぜ
)
吹
(
ふ
)
かばさぞ
寒
(
さむ
)
からむテームスの
275
峠
(
たうげ
)
にたてる
春
(
はる
)
の
関守
(
せきもり
)
。
276
あらし
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
に
身魂
(
みたま
)
をもまれつつ
277
今
(
いま
)
は
誠
(
まこと
)
の
人
(
ひと
)
となりぬる』
278
と
口
(
くち
)
ずさめば、
279
春公
(
はるこう
)
は
之
(
これ
)
に
答
(
こた
)
へて、
280
春公
『
三五
(
あななひ
)
の
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
来
(
き
)
まさずば
281
われはあの
世
(
よ
)
に
旅
(
たび
)
だちしならむ。
282
玉
(
たま
)
の
緒
(
を
)
の
命
(
いのち
)
も
魂
(
たま
)
も
助
(
たす
)
けられ
283
いかで
背
(
そむ
)
かむ
三五
(
あななひ
)
の
道
(
みち
)
。
284
朝夕
(
あさゆふ
)
に
大酒
(
おほざけ
)
あふり
曲神
(
まがかみ
)
の
285
すみかとなりし
吾
(
われ
)
ぞ
忌々
(
ゆゆ
)
しき。
286
蜈蚣姫
(
むかでひめ
)
醜
(
しこ
)
の
司
(
つかさ
)
を
捉
(
とら
)
へむと
287
あせる
心
(
こころ
)
に
蜈蚣
(
むかで
)
すみけり。
288
小糸姫
(
こいとひめ
)
神
(
かみ
)
の
小糸
(
こいと
)
に
結
(
むす
)
ばれて
289
三五教
(
あななひけう
)
の
道
(
みち
)
を
悟
(
さと
)
りぬ。
290
岩彦
(
いはひこ
)
の
兄
(
あに
)
の
所在
(
ありか
)
を
聞
(
き
)
きし
時
(
とき
)
291
生
(
うま
)
れかはりし
心地
(
ここち
)
しにけり。
292
惟神
(
かむながら
)
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
為
(
ため
)
世
(
よ
)
の
為
(
ため
)
に
293
尽
(
つく
)
さにやおかぬ
春
(
はる
)
の
魂
(
たましひ
)
』
294
と
歌
(
うた
)
ひをはり、
295
照国別
(
てるくにわけ
)
に
従
(
したが
)
つて、
296
一行
(
いつかう
)
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
又
(
また
)
もや
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひながら、
297
テームス
峠
(
たうげ
)
を
西南
(
せいなん
)
指
(
さ
)
して
下
(
くだ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
298
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