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第67巻(午の巻)
序文
総説
第1篇 美山梅光
01 梅の花香
〔1703〕
02 思想の波
〔1704〕
03 美人の腕
〔1705〕
04 笑の座
〔1706〕
05 浪の皷
〔1707〕
第2篇 春湖波紋
06 浮島の怪猫
〔1708〕
07 武力鞘
〔1709〕
08 糸の縺れ
〔1710〕
09 ダリヤの香
〔1711〕
10 スガの長者
〔1712〕
第3篇 多羅煩獄
11 暗狐苦
〔1713〕
12 太子微行
〔1714〕
13 山中の火光
〔1715〕
14 獣念気
〔1716〕
15 貂心暴
〔1717〕
16 酒艶の月
〔1718〕
17 晨の驚愕
〔1719〕
第4篇 山色連天
18 月下の露
〔1720〕
19 絵姿
〔1721〕
20 曲津の陋呵
〔1722〕
21 針灸思想
〔1723〕
22 憧憬の美
〔1724〕
余白歌
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第五章
浪
(
なみ
)
の
皷
(
つづみ
)
〔一七〇七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第67巻 山河草木 午の巻
篇:
第1篇 美山梅光
よみ(新仮名遣い):
びざんばいこう
章:
第5章 浪の皷
よみ(新仮名遣い):
なみのつづみ
通し章番号:
1707
口述日:
1924(大正13)年12月27日(旧12月2日)
口述場所:
祥雲閣
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1926(大正15)年8月19日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
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:
主な登場人物
[?]
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm6705
愛善世界社版:
56頁
八幡書店版:
第12輯 50頁
修補版:
校定版:
56頁
普及版:
68頁
初版:
ページ備考:
派生
[?]
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:
出口王仁三郎全集 > 第二巻 宗教・教育編 > 【宗教編】第二篇 新興宗教 > 第九章 神仏無量寿経
001
波切丸
(
なみきりまる
)
の
甲板
(
かんばん
)
の
上
(
うへ
)
にて
笑
(
わらひ
)
の
座
(
ざ
)
が
開
(
ひら
)
かれ
002
甲
(
かふ
)
乙
(
おつ
)
二人
(
ふたり
)
の
問答
(
もんだふ
)
を
聞
(
き
)
いて、
003
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
の
悪業
(
あくごふ
)
を
改
(
あらた
)
め
三五
(
あななひ
)
の
道
(
みち
)
に
翻然
(
ほんぜん
)
として
帰順
(
きじゆん
)
したるシーゴーは
004
又
(
また
)
もや
御霊
(
みたま
)
の
土台
(
どだい
)
がグラつき
出
(
だ
)
し、
005
再
(
ふたた
)
びもとの
山賊
(
さんぞく
)
に
立
(
たち
)
帰
(
かへ
)
り、
006
飽迄
(
あくまで
)
大胆
(
だいたん
)
不敵
(
ふてき
)
に
山賊
(
さんぞく
)
万能
(
ばんのう
)
主義
(
しゆぎ
)
を
発揮
(
はつき
)
せむかと
決心
(
けつしん
)
の
臍
(
ほぞ
)
を
極
(
きは
)
め、
007
良心
(
りやうしん
)
忽
(
たちま
)
ち
邪鬼
(
じやき
)
となり、
008
悪魔
(
あくま
)
となり
大蛇
(
をろち
)
とならむとせし
危機
(
きき
)
一髪
(
いつぱつ
)
の
刹那
(
せつな
)
009
ヨリコ
姫
(
ひめ
)
が
誡
(
いましめ
)
の
歌
(
うた
)
に
悔悟
(
くわいご
)
し、
010
地獄
(
ぢごく
)
陥落
(
かんらく
)
の
危険
(
きけん
)
を
免
(
まぬが
)
れた。
011
ヨリコ
姫
(
ひめ
)
はタライの
村
(
むら
)
に
開墾
(
かいこん
)
事業
(
じげふ
)
に
従事
(
じゆうじ
)
して
居
(
ゐ
)
ると
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
たシーゴーが、
012
いつの
間
(
ま
)
にか
波切丸
(
なみきりまる
)
に
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
み
吾
(
わが
)
傍
(
かたはら
)
に
在
(
あ
)
りしを
見
(
み
)
て
怪訝
(
くわいが
)
の
念
(
ねん
)
に
打
(
う
)
たれ
乍
(
なが
)
ら
013
言葉
(
ことば
)
静
(
しづか
)
に
丹花
(
たんくわ
)
の
唇
(
くちびる
)
を
開
(
ひら
)
いて
稍
(
やや
)
微笑
(
びせう
)
を
泛
(
うか
)
べながら、
014
ヨリコ『
其方
(
そなた
)
はシーゴーさまぢやないか。
015
タライの
村
(
むら
)
に
堅気
(
かたぎ
)
となつて、
016
開墾
(
かいこん
)
事業
(
じげふ
)
に
従事
(
じゆうじ
)
して
居
(
ゐ
)
らるるだらうと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
たのに、
017
いつの
間
(
ま
)
に
其方
(
そなた
)
は
吾
(
わが
)
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
んで
居
(
ゐ
)
たのだい』
018
シーゴー『ハイ、
019
宣伝使
(
せんでんし
)
一行
(
いつかう
)
が、
020
ハルの
湖
(
うみ
)
を
渡
(
わた
)
つてバルガン
城
(
じやう
)
へお
出
(
いで
)
になると
聞
(
き
)
き、
021
どうかしてスガの
港
(
みなと
)
迄
(
まで
)
お
送
(
おく
)
りしたいと
存
(
ぞん
)
じ、
022
先
(
さき
)
へ
廻
(
まは
)
つて
波切丸
(
なみきりまる
)
の
船底
(
ふなぞこ
)
に
身
(
み
)
を
潜
(
ひそ
)
め、
023
蔭
(
かげ
)
ながら
御
(
ご
)
保護
(
ほご
)
の
任
(
にん
)
に
当
(
あた
)
つて
居
(
ゐ
)
たのです。
024
この
湖
(
うみ
)
は
沢山
(
たくさん
)
の
海賊
(
かいぞく
)
が
居
(
ゐ
)
ますので、
025
もし
途中
(
とちう
)
に
御難
(
ごなん
)
があつてはと
存
(
ぞん
)
じ、
026
改心
(
かいしん
)
と
報恩
(
はうおん
)
の
為
(
ため
)
に
窃
(
ひそか
)
に
御
(
ご
)
同船
(
どうせん
)
を
願
(
ねが
)
つたので
厶
(
ござ
)
います』
027
ヨリコ『これシーゴーさま、
028
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
は
有難
(
ありがた
)
いが、
029
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても
猪
(
しし
)
喰
(
く
)
つた
犬
(
いぬ
)
のヨリコが
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
んで
居
(
ゐ
)
る
以上
(
いじやう
)
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
です。
030
其
(
その
)
お
心遣
(
こころづか
)
ひは
御
(
ご
)
無用
(
むよう
)
にして、
031
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
民衆
(
みんしう
)
幸福
(
かうふく
)
の
為
(
た
)
めに
開墾
(
かいこん
)
事業
(
じげふ
)
にかかつて
下
(
くだ
)
さい。
032
さうして
其方
(
そなた
)
は
今
(
いま
)
二人
(
ふたり
)
の
船客
(
せんきやく
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いて、
033
折角
(
せつかく
)
黎明
(
れいめい
)
に
向
(
むか
)
つた
霊
(
たま
)
を
暗黒界
(
あんこくかい
)
へ
投
(
な
)
げ
入
(
い
)
れやうとして
居
(
ゐ
)
たではないか。
034
万一
(
まんいち
)
妾
(
わたし
)
が
傍
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
なかつたなら、
035
其方
(
そなた
)
は
再
(
ふたた
)
び
天地
(
てんち
)
容
(
い
)
れざる
大悪魔
(
だいあくま
)
となつて
身
(
み
)
を
滅
(
ほろ
)
ぼし
036
来世
(
らいせ
)
の
地獄
(
ぢごく
)
を
作
(
つく
)
る
所
(
ところ
)
だつたよ。
037
男子
(
だんし
)
は
一旦
(
いつたん
)
決心
(
けつしん
)
した
事
(
こと
)
を
翻
(
ひるがへ
)
すものではありませぬよ。
038
些
(
ちつ
)
と
考
(
かんが
)
へて
下
(
くだ
)
さい。
039
私
(
わたし
)
は
其方
(
そなた
)
の
為
(
ため
)
に
大変
(
たいへん
)
に
気
(
き
)
を
揉
(
も
)
んで
居
(
ゐ
)
るのだから』
040
シーゴー『ハイ
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
います。
041
動
(
やや
)
もすれば
押
(
おさ
)
へ
付
(
つ
)
けておいた
心
(
こころ
)
の
鬼
(
おに
)
が
頭
(
あたま
)
を
擡
(
もた
)
げ
出
(
だ
)
し、
042
「
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
神
(
かみ
)
も
仏
(
ほとけ
)
もあるものか。
043
善
(
ぜん
)
だとか
愛
(
あい
)
だとか、
044
信仰
(
しんかう
)
だとか、
045
誠
(
まこと
)
だとか
云
(
い
)
ふものは
046
偽善者
(
ぎぜんしや
)
どもが
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
誑
(
たば
)
かる
道具
(
だうぐ
)
に
過
(
す
)
ぎないのだ。
047
女々
(
めめ
)
しい
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ふな。
048
今
(
いま
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
弱肉
(
じやくにく
)
強食
(
きやうしよく
)
、
049
優勝
(
いうしよう
)
劣敗
(
れつぱい
)
だ。
050
勝
(
か
)
てば
官軍
(
くわんぐん
)
負
(
まく
)
れば
賊
(
ぞく
)
、
051
強者
(
きやうしや
)
はいつも
善人
(
ぜんにん
)
と
呼
(
よ
)
ばれ
052
弱者
(
じやくしや
)
は
悪人視
(
あくにんし
)
せらるるのが
現代
(
げんだい
)
の
趨勢
(
すうせい
)
だ。
053
何
(
なに
)
を
苦
(
くる
)
しんで
男
(
をとこ
)
らしくもない
改心
(
かいしん
)
などをするのだ。
054
なぜ
徹底
(
てつてい
)
的
(
てき
)
に
悪
(
あく
)
を
遂行
(
すゐかう
)
しないか。
055
畢竟
(
ひつけう
)
056
善
(
ぜん
)
と
云
(
い
)
ひ
悪
(
あく
)
と
云
(
い
)
ふのも
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
一種
(
いつしゆ
)
の
標語
(
へうご
)
だ。
057
善
(
ぜん
)
も
悪
(
あく
)
も
有
(
あ
)
つたものか」と
囁
(
ささや
)
きますので
058
開墾
(
かいこん
)
事業
(
じげふ
)
などは
まどろ
しくなつて、
059
「
矢張
(
やは
)
り
遊
(
あそ
)
んで
大親分
(
おほおやぶん
)
となつて
暮
(
くら
)
す
山賊
(
さんぞく
)
事業
(
じげふ
)
が
壮快
(
さうくわい
)
でもあり、
060
男性
(
だんせい
)
的
(
てき
)
でもあり
英雄
(
えいゆう
)
的
(
てき
)
でもある」と、
061
時々
(
ときどき
)
良心
(
りやうしん
)
の
奴
(
やつ
)
がグラついて
来
(
く
)
るのです。
062
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
女帝
(
によてい
)
の
御
(
ご
)
訓戒
(
くんかい
)
に
依
(
よ
)
つて
漸
(
やうや
)
く
危険
(
きけん
)
区域
(
くゐき
)
を
脱出
(
だつしゆつ
)
したやうです。
063
何分
(
なにぶん
)
悪
(
あく
)
に
慣
(
な
)
れた
私
(
わたし
)
の
事
(
こと
)
ですから
064
スガの
港
(
みなと
)
迄
(
まで
)
どうぞお
伴
(
とも
)
をさして
下
(
くだ
)
さい。
065
さうして
其
(
その
)
間
(
あひだ
)
に
宣伝使
(
せんでんし
)
や
貴女
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
薫陶
(
くんたう
)
を
受
(
う
)
け
066
快濶
(
くわいくわつ
)
に
善
(
ぜん
)
の
為
(
た
)
めに
活動
(
くわつどう
)
したいもので
厶
(
ござ
)
います』
067
ヨリコ『アヽそれは
善
(
よ
)
い
所
(
ところ
)
へ
気
(
き
)
がついた。
068
妾
(
わたし
)
も
一安心
(
ひとあんしん
)
をしましたよ。
069
宣伝使
(
せんでんし
)
の
梅公
(
うめこう
)
様
(
さま
)
がこんな
事
(
こと
)
をお
聞
(
きき
)
になつたならばきつと
笑
(
わら
)
はれるでせう。
070
妾
(
わたし
)
も
071
さう
心
(
こころ
)
のグラつくお
前
(
まへ
)
さまを
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
使
(
つか
)
つて
居
(
ゐ
)
たかと
思
(
おも
)
はれては
赤面
(
せきめん
)
の
至
(
いた
)
りですからなア』
072
シーゴーは
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
を
腮辺
(
しへん
)
に
垂
(
た
)
らしながら
073
黙々
(
もくもく
)
としてヨリコ
姫
(
ひめ
)
に
向
(
むか
)
ひ
合掌
(
がつしやう
)
して
居
(
ゐ
)
る。
074
海
(
うみ
)
の
静寂
(
せいじやく
)
を
破
(
やぶ
)
つて
075
梅公
(
うめこう
)
の
口
(
くち
)
より
音吐
(
おんと
)
朗々
(
らうらう
)
と
独唱
(
どくしやう
)
する
神仏
(
しんぶつ
)
無量寿経
(
むりやうじゆきやう
)
が
甲板
(
かんばん
)
上
(
じやう
)
に
響
(
ひびき
)
渡
(
わた
)
つた。
076
神仏
(
しんぶつ
)
無量寿経
(
むりやうじゆきやう
)
077
第一
(
だいいち
)
神王
(
しんのう
)
伊都能売
(
いづのめ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
大威徳
(
だいゐとく
)
と
大光明
(
だいくわうみやう
)
は
最尊
(
さいそん
)
最貴
(
さいき
)
にして
諸神
(
しよしん
)
の
光明
(
くわうみやう
)
の
及
(
およ
)
ぶ
所
(
ところ
)
にあらず。
078
或
(
あるひ
)
は
神光
(
しんくわう
)
の
百神
(
ひやくしん
)
の
世界
(
せかい
)
、
079
或
(
あるひ
)
は
万神
(
ばんしん
)
の
世界
(
せかい
)
を
照明
(
せうめい
)
するあり。
080
要
(
えう
)
するに
東方
(
とうはう
)
日出
(
ひので
)
の
神域
(
しんゐき
)
を
照
(
て
)
らし、
081
南西北
(
なんざいほく
)
、
082
四維
(
しいゆい
)
上下
(
じやうげ
)
も
亦
(
また
)
復
(
また
)
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
し。
083
嗚呼
(
ああ
)
盛
(
さかん
)
なる
哉
(
かな
)
084
伊都能売
(
いづのめ
)
と
顕現
(
けんげん
)
し
玉
(
たま
)
ふ
厳瑞
(
げんずゐ
)
二霊
(
にれい
)
の
大霊光
(
だいれいくわう
)
、
085
是
(
こ
)
の
故
(
ゆゑ
)
に
天之
(
あめの
)
御中主
(
みなかぬしの
)
大神
(
おほかみ
)
、
086
大国常立
(
おほくにとこたちの
)
大神
(
おほかみ
)
、
087
天照皇
(
あまてらすすめ
)
大御神
(
おほみかみ
)
、
088
伊都能売
(
いづのめ
)
の
大神
(
おほかみ
)
、
089
弥勒
(
みろく
)
大聖
(
だいせい
)
御稜威
(
みいづ
)
の
神
(
かみ
)
、
090
大本
(
おほもと
)
大御神
(
おほみかみ
)
、
091
阿弥陀
(
あみだ
)
仏
(
ぶつ
)
、
092
無礙光
(
むげくわう
)
如来
(
によらい
)
、
093
超日
(
てうにち
)
月光
(
ぐわつくわう
)
仏
(
ぶつ
)
と
尊称
(
そんしよう
)
し
奉
(
たてまつ
)
る。
094
それ
蒼生
(
さうせい
)
にして
斯
(
こ
)
の
神光
(
しんくわう
)
に
遭
(
あ
)
ふものは、
095
三垢
(
さんく
)
消滅
(
せうめつ
)
し
身意
(
しんに
)
柔軟
(
にうなん
)
に
歓喜
(
くわんぎ
)
踊躍
(
ゆうやく
)
して、
096
愛善
(
あいぜん
)
の
至心
(
ししん
)
を
生
(
しやう
)
ず。
097
三途
(
さんづ
)
勤苦
(
ごんく
)
の
処
(
ところ
)
にありて、
098
斯
(
この
)
神
(
かみ
)
の
大光明
(
だいくわうみやう
)
を
拝
(
はい
)
し
奉
(
たてまつ
)
らば、
099
孰
(
いづれ
)
も
安息
(
あんそく
)
を
得
(
え
)
て、
100
又
(
また
)
一
(
ひと
)
つの
苦悩
(
くなう
)
無
(
な
)
く、
101
生前
(
せいぜん
)
死後
(
しご
)
を
超越
(
てうゑつ
)
し、
102
坐
(
ざ
)
し
乍
(
なが
)
ら
安楽境
(
あんらくきやう
)
に
身
(
み
)
を
置
(
お
)
き、
103
天国
(
てんごく
)
の
生涯
(
しやうがい
)
を
送
(
おく
)
ることを
得
(
う
)
べし。
104
斯
(
この
)
神
(
かみ
)
の
大光明
(
だいくわうみやう
)
は
顕赫
(
けんかく
)
にして、
105
宇内
(
うだい
)
諸神
(
しよしん
)
諸仏
(
しよぶつ
)
の
国土
(
こくど
)
を
照明
(
せうみやう
)
したまひて
聞
(
きこ
)
えざることなし。
106
只
(
ただ
)
吾
(
わ
)
が
今
(
いま
)
其
(
そ
)
の
神光
(
しんくわう
)
霊明
(
れいみやう
)
を
称
(
たた
)
へ
奉
(
まつ
)
る
而己
(
のみ
)
ならず、
107
一切
(
いつさい
)
の
諸神
(
しよしん
)
諸仏
(
しよぶつ
)
、
108
清徒
(
しやうと
)
声聞
(
しやうもん
)
求道者
(
きゆだうしや
)
縁覚
(
えんがく
)
諸々
(
もろもろ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
、
109
諸々
(
もろもろ
)
の
菩薩衆
(
ぼさつしう
)
、
110
咸
(
ことごと
)
く
共
(
とも
)
に
歎称
(
たんしよう
)
悦服
(
えつぷく
)
帰順
(
きじゆん
)
し
玉
(
たま
)
ふこと
亦
(
また
)
復
(
また
)
是
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
し。
111
若
(
も
)
し
蒼生
(
さうせい
)
ありて
其
(
その
)
光明
(
くわうみやう
)
の
稜威
(
みいづ
)
と
洪徳
(
こうとく
)
を
聞
(
き
)
きて
日夜
(
にちや
)
称説
(
しようせつ
)
し
信奉
(
しんぽう
)
して、
112
至心
(
ししん
)
にして
断
(
た
)
えざれば、
113
心意
(
しんい
)
の
願
(
ねが
)
ふ
所
(
ところ
)
に
随
(
したが
)
ひて、
114
天国
(
てんごく
)
の
楽土
(
らくど
)
に
復活
(
ふくくわつ
)
する
事
(
こと
)
を
得
(
う
)
べし。
115
諸々
(
もろもろ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
、
116
菩薩
(
ぼさつ
)
、
117
清徒
(
しやうと
)
声聞
(
しやうもん
)
の
大衆
(
だいしう
)
の
為
(
ため
)
に、
118
共
(
とも
)
に
歎誉
(
たんによ
)
せられて
其
(
そ
)
の
洪徳
(
こうとく
)
を
称
(
たた
)
へられ、
119
其
(
その
)
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
に
成道
(
じやうだう
)
内覚
(
ないかく
)
を
得
(
う
)
る
時
(
とき
)
に
至
(
いた
)
り、
120
普
(
あまね
)
く
三界
(
さんがい
)
十方
(
じつぱう
)
の
諸神
(
しよしん
)
諸仏
(
しよぶつ
)
、
121
宣伝使
(
せんでんし
)
、
122
菩薩
(
ぼさつ
)
の
為
(
た
)
めに、
123
其
(
そ
)
の
光明
(
くわうみやう
)
を
歎称
(
たんしよう
)
せられむこと
亦
(
また
)
今
(
いま
)
の
如
(
ごと
)
くなるべし。
124
嗚呼
(
ああ
)
吾
(
わが
)
伊都能売
(
いづのめ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
神光
(
しんくわう
)
霊明
(
れいみやう
)
の
巍々
(
ぎぎ
)
として
殊妙
(
しゆめう
)
なることを
説
(
と
)
かむに
125
昼夜
(
ちうや
)
一劫
(
いちごふ
)
すとも
尚
(
なほ
)
未
(
いま
)
だ
尽
(
つく
)
すこと
能
(
あた
)
はず。
126
爾今
(
じこん
)
の
諸天人
(
しよてんにん
)
及
(
およ
)
び
後世
(
ごせ
)
の
人々
(
ひとびと
)
、
127
神明
(
しんみやう
)
仏陀
(
ぶつだ
)
の
神教
(
しんけう
)
経語
(
きやうご
)
を
得
(
え
)
て
当
(
ま
)
さに
熟
(
つらつ
)
ら
之
(
これ
)
を
思惟
(
しゆい
)
し、
128
能
(
よ
)
く
其
(
その
)
中
(
なか
)
に
於
(
おい
)
て
心魂
(
しんこん
)
を
端
(
ただ
)
し、
129
行為
(
かうゐ
)
を
正
(
ただ
)
しうせよ。
130
瑞主
(
ずゐしゆ
)
聖王
(
せいわう
)
、
131
愛善
(
あいぜん
)
の
徳
(
とく
)
を
修
(
しう
)
して、
132
其
(
その
)
下
(
しも
)
万民
(
ばんみん
)
を
率
(
ひき
)
ひ、
133
転
(
うた
)
た
相神令
(
あひしんれい
)
して、
134
各
(
おのおの
)
自
(
みづか
)
ら
正
(
ただ
)
しく
守
(
まも
)
り、
135
聖者
(
せいじや
)
を
尊
(
たふと
)
び、
136
善徳者
(
ぜんとくしや
)
を
敬
(
うやま
)
ひ、
137
仁慈
(
じんじ
)
博愛
(
はくあい
)
にして、
138
聖語
(
しやうご
)
神教
(
しんけう
)
を
遵奉
(
じゆんぽう
)
し、
139
敢
(
あへ
)
て
虧負
(
きふ
)
すること
無
(
な
)
く、
140
当
(
ま
)
さに
度世
(
どせ
)
を
求
(
もと
)
めて、
141
生死
(
しやうじ
)
衆悪
(
しうあく
)
の
根源
(
こんげん
)
を
抜断
(
ばつだん
)
すべし。
142
当
(
ま
)
さに
天
(
あめ
)
の
八衢
(
やちまた
)
、
143
三途
(
さんづ
)
無限
(
むげん
)
の
憂畏
(
いうゐ
)
苦痛
(
くつう
)
の
逆道
(
ぎやくだう
)
を
離脱
(
りだつ
)
すべし。
144
爾
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
、
145
是
(
これ
)
に
於
(
おい
)
て
広
(
ひろ
)
く
愛善
(
あいぜん
)
の
徳本
(
とくほん
)
を
植
(
う
)
え、
146
慈恩
(
じおん
)
を
布
(
し
)
き、
147
仁恵
(
じんゑ
)
を
施
(
ほど
)
こして、
148
神禁
(
しんきん
)
道制
(
だうせい
)
を
犯
(
をか
)
すこと
無
(
な
)
く、
149
忍辱
(
にんにく
)
精進
(
しやうじん
)
にして
心魂
(
しんこん
)
を
帰一
(
きいつ
)
し、
150
智慧
(
ちゑ
)
証覚
(
しようかく
)
を
以
(
もつ
)
て
衆生
(
しゆじやう
)
を
教化
(
けうけ
)
し、
151
徳
(
とく
)
を
治
(
をさ
)
め、
152
善
(
ぜん
)
を
行
(
おこな
)
ひ、
153
心魂
(
しんこん
)
を
浄
(
きよ
)
め、
154
意志
(
いし
)
を
正
(
ただ
)
しうして、
155
斎戒
(
さいかい
)
清浄
(
しやうじやう
)
なること
一日
(
いちにち
)
一夜
(
いちや
)
なれば、
156
則
(
すなは
)
ち
無量寿
(
むりやうじゆ
)
の
天国
(
てんごく
)
に
在
(
あ
)
りて、
157
愛善
(
あいぜん
)
の
徳
(
とく
)
を
治
(
をさ
)
むること
百
(
ひやく
)
年
(
ねん
)
なるに
勝
(
まさ
)
れり。
158
如何
(
いかん
)
となれば
彼
(
か
)
の
神仏
(
しんぶつ
)
の
国土
(
こくど
)
には、
159
無為
(
むゐ
)
自然
(
じねん
)
に、
160
皆
(
みな
)
衆善
(
しうぜん
)
大徳
(
だいとく
)
を
積
(
つ
)
みて
毫末
(
がうまつ
)
の
不善
(
ふぜん
)
不徳
(
ふとく
)
だも
無
(
な
)
ければなり。
161
此
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
善徳
(
ぜんとく
)
を
修
(
をさ
)
め
信真
(
しんしん
)
に
住
(
ぢう
)
すること
十日
(
じふにち
)
十夜
(
じふや
)
なれば、
162
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
に
於
(
おい
)
て
愛善
(
あいぜん
)
の
徳
(
とく
)
に
住
(
ぢう
)
し、
163
信真
(
しんしん
)
の
光明
(
くわうみやう
)
に
浴
(
よく
)
すること、
164
千
(
せん
)
年
(
ねん
)
の
日月
(
じつげつ
)
に
勝
(
まさ
)
れり。
165
其
(
それ
)
故
(
ゆゑ
)
如何
(
いかん
)
となれば、
166
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
には
善者
(
ぜんしや
)
多
(
おほ
)
く、
167
不善者
(
ふぜんしや
)
少
(
すく
)
なく、
168
智慧
(
ちゑ
)
証覚
(
しようかく
)
に
充
(
み
)
たされ、
169
造悪
(
ざうあく
)
の
余地
(
よち
)
存
(
そん
)
せざればなり。
170
唯
(
ただ
)
自然界
(
しぜんかい
)
、
171
即
(
すなは
)
ち
現界
(
げんかい
)
のみ
悪業
(
あくごふ
)
多
(
おほ
)
くして、
172
惟神
(
かむながら
)
の
大道
(
だいだう
)
に
背反
(
はいはん
)
し、
173
勤苦
(
ごんく
)
して
求欲
(
ぐよく
)
し、
174
転
(
うた
)
た
相
(
あひ
)
欺
(
あざむ
)
き
心魂
(
しんこん
)
疲
(
つか
)
れ、
175
形体
(
ぎやうたい
)
困
(
くるし
)
み、
176
苦水
(
くすい
)
を
呑
(
の
)
み、
177
毒泉
(
どくせん
)
を
汲
(
く
)
み、
178
害食
(
がいしよく
)
を
喰
(
くら
)
ひ、
179
是
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
く
怱務
(
そうむ
)
して、
180
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て
寧息
(
ねいそく
)
すること
無
(
な
)
し。
181
吾
(
われ
)
爾
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
蒼生
(
さうせい
)
の
悲境
(
ひきやう
)
苦涯
(
くがい
)
を
哀
(
あは
)
れみ、
182
苦心
(
くしん
)
惨澹
(
さんたん
)
誨諭
(
くわいゆ
)
して
教
(
をし
)
へて
善道
(
ぜんだう
)
を
修
(
をさ
)
めしめ、
183
器
(
うつは
)
に
応
(
おう
)
じて
開導
(
かいだう
)
し、
184
神教
(
しんけう
)
経語
(
きやうご
)
を
授与
(
じゆよ
)
するに
承用
(
しようよう
)
せざることなく、
185
意志
(
いし
)
の
願
(
ねが
)
ふ
所
(
ところ
)
に
在
(
あ
)
りて
悉皆
(
しつかい
)
得道
(
とくだう
)
せしむ。
186
聖神
(
しやうしん
)
仏陀
(
ぶつだ
)
の
遊履
(
いうり
)
する
所
(
ところ
)
、
187
国邑
(
こくいふ
)
丘聚
(
くじう
)
化
(
くわ
)
を
蒙
(
かうむ
)
らざることなし。
188
天下
(
てんか
)
和順
(
わじゆん
)
し、
189
日月
(
じつげつ
)
清明
(
しやうみやう
)
、
190
五風
(
ごふう
)
十雨
(
じふう
)
、
191
時
(
とき
)
に
順
(
したが
)
ひ、
192
十愁
(
じふしう
)
八歎
(
はつたん
)
無
(
な
)
く、
193
国土
(
こくど
)
豊
(
ゆたか
)
にして、
194
民衆
(
みんしう
)
安穏
(
あんおん
)
なり。
195
兵戈
(
へいくわ
)
用
(
よう
)
無
(
な
)
く、
196
善徳
(
ぜんとく
)
を
崇
(
たつと
)
び、
197
仁恵
(
じんゑ
)
を
興
(
おこ
)
し、
198
努
(
つと
)
めて
礼譲
(
れいじやう
)
を
修
(
をさ
)
む。
199
吾
(
われ
)
爾
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
諸天
(
しよてん
)
、
200
及
(
およ
)
び
地上
(
ちじやう
)
蒼生
(
さうせい
)
を
哀愍
(
あいみん
)
すること
父母
(
ふぼ
)
の
如
(
ごと
)
く、
201
愛念
(
あいねん
)
旺盛
(
わうせい
)
にして
無限
(
むげん
)
なり。
202
今
(
いま
)
吾
(
われ
)
此
(
こ
)
の
世間
(
せけん
)
に
於
(
おい
)
て、
203
伊都能売
(
いづのめ
)
の
神
(
かみ
)
となり、
204
仏陀
(
ぶつだ
)
と
現
(
げん
)
じ
基督
(
キリスト
)
と
化
(
な
)
り、
205
メシヤと
成
(
な
)
りて、
206
五悪
(
ごあく
)
を
降下
(
かうか
)
し、
207
五痛
(
ごつう
)
を
消除
(
せうぢよ
)
し、
208
五焼
(
ごせう
)
を
絶滅
(
ぜつめつ
)
し、
209
善徳
(
ぜんとく
)
を
以
(
もつ
)
て、
210
悪逆
(
あくぎやく
)
を
改
(
あらた
)
めしめ、
211
生死
(
しやうじ
)
の
苦患
(
くげん
)
を
抜除
(
ばつぢよ
)
し、
212
五徳
(
ごとく
)
を
獲
(
え
)
せしめ、
213
無為
(
むゐ
)
の
安息
(
あんそく
)
に
昇
(
のぼ
)
らしめむとす。
214
瑞霊
(
ずゐれい
)
世
(
よ
)
を
去
(
さ
)
りて
後
(
のち
)
、
215
聖道
(
しやうだう
)
漸
(
やうや
)
く
滅
(
めつ
)
せば、
216
蒼生
(
さうせい
)
諂偽
(
てんぎ
)
にして、
217
復
(
また
)
衆
(
しう
)
悪
(
あく
)
を
為
(
な
)
し、
218
五痛
(
ごつう
)
五焼
(
ごせう
)
還
(
かへ
)
りて
前
(
まへ
)
の
法
(
はふ
)
の
如
(
ごと
)
く
久
(
ひさ
)
しきを
経
(
へ
)
て、
219
後
(
のち
)
転
(
うた
)
た
劇烈
(
げきれつ
)
なる
可
(
べ
)
し。
220
悉
(
ことごと
)
く
説
(
と
)
く
可
(
べ
)
からず。
221
吾
(
われ
)
は
唯
(
ただ
)
衆生
(
しゆじやう
)
一切
(
いつさい
)
の
為
(
ため
)
に
略
(
りやく
)
して
之
(
これ
)
を
言
(
い
)
ふのみ。
222
爾
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
各
(
おのおの
)
善
(
よ
)
く
之
(
これ
)
を
思
(
おも
)
ひ、
223
転
(
うた
)
た
相
(
あひ
)
教誨
(
けうくわい
)
し
聖神
(
しやうしん
)
教語
(
けうご
)
を
遵奉
(
じゆんぽう
)
して
敢
(
あへ
)
て
犯
(
をか
)
すこと
勿
(
なか
)
れ。
224
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
225
伊都能売
(
いづのめ
)
の
大神
(
おほかみ
)
謹請
(
こんじやう
)
再拝
(
さいはい
)
226
○
227
ヨリコ
姫
(
ひめ
)
もシーゴーも
花香
(
はなか
)
も
船客
(
せんきやく
)
一同
(
いちどう
)
も
228
襟
(
えり
)
を
正
(
ただ
)
し
甲板
(
かんばん
)
上
(
じやう
)
に
坐
(
すわ
)
り
直
(
なほ
)
して、
229
合掌
(
がつしやう
)
しながら
感涙
(
かんるい
)
にむせびつつ、
230
梅公
(
うめこう
)
宣伝使
(
せんでんし
)
の
読経
(
どくきやう
)
を
恭
(
うやうや
)
しく
聴聞
(
ちやうぶん
)
した。
231
梅公
(
うめこう
)
は
一同
(
いちどう
)
に
目礼
(
もくれい
)
しながら
階段
(
かいだん
)
を
下
(
くだ
)
り、
232
吾
(
わが
)
居間
(
ゐま
)
に
入
(
い
)
つて
休息
(
きうそく
)
した。
233
ヨリコ
姫
(
ひめ
)
、
234
花香
(
はなか
)
、
235
シーゴーも
各
(
おのおの
)
自分
(
じぶん
)
の
船室
(
せんしつ
)
に
入
(
い
)
り、
236
ドアーを
固
(
かた
)
く
鎖
(
とざ
)
して
瞑想
(
めいさう
)
に
耽
(
ふけ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
237
ヨリコ
姫
(
ひめ
)
は
吾
(
わが
)
居間
(
ゐま
)
にあつて
神恩
(
しんおん
)
の
高
(
たか
)
きを
思
(
おも
)
ひ、
238
暗黒
(
あんこく
)
の
淵
(
ふち
)
より
黎明
(
れいめい
)
の
天地
(
てんち
)
に
救
(
すく
)
はれたる
歓喜
(
くわんぎ
)
の
思
(
おも
)
ひに
満
(
み
)
ち
乍
(
なが
)
ら、
239
声
(
こゑ
)
も
静
(
しづ
)
かに
神徳
(
しんとく
)
を
讃美
(
さんび
)
して
居
(
ゐ
)
る。
240
其
(
その
)
歌
(
うた
)
、
241
子
(
ね
)
伊都
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
出現
(
しゆつげん
)
ませし
其
(
その
)
日
(
ひ
)
より
早
(
はや
)
三十年
(
みそとせ
)
を
経
(
へ
)
たまへり
法身
(
ほつしん
)
光明
(
くわうみやう
)
きはもなく
暗黒
(
あんこく
)
世界
(
せかい
)
を
照
(
て
)
らし
給
(
たま
)
ふ。
242
丑
(
うし
)
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
との
光明
(
くわうみやう
)
は
無明
(
むみやう
)
の
暗
(
やみ
)
を
照
(
て
)
らしつつ
一念
(
いちねん
)
歓喜
(
くわんぎ
)
し
信頼
(
しんらい
)
し
まつらふ
人
(
ひと
)
を
天国
(
てんごく
)
の
真楽園
(
しんらくゑん
)
に
生
(
しやう
)
ぜしめ
給
(
たま
)
ふ。
243
寅
(
とら
)
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
霊暉
(
れいき
)
より
無碍光
(
むげくわう
)
威徳
(
ゐとく
)
洪大
(
こうだい
)
の
信
(
しん
)
と
愛
(
あい
)
とを
摂受
(
せつじゆ
)
して
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
向上
(
かうじやう
)
し
菩提
(
ぼだい
)
の
清水
(
しみづ
)
を
汲
(
く
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
244
卯
(
う
)
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
との
神徳
(
しんとく
)
と
虚偽
(
きよぎ
)
と
悪
(
あく
)
との
逆業
(
ぎやくごふ
)
は
水
(
みづ
)
と
氷
(
こほり
)
の
如
(
ごと
)
くにて
氷
(
こほり
)
多
(
おほ
)
きに
水
(
みづ
)
多
(
おほ
)
し
障
(
さはり
)
多
(
おほ
)
きに
徳
(
とく
)
多
(
おほ
)
し。
245
辰
(
たつ
)
五濁
(
ごじよく
)
悪世
(
あくせ
)
の
万衆
(
ばんしう
)
の
選択
(
せんじやく
)
神
(
かみ
)
に
在
(
ま
)
しますと
信
(
しん
)
じまつれば
不可称辞
(
ふかしようじ
)
不可説
(
ふかせつ
)
不可思議
(
ふかしぎ
)
もろもろの
御徳
(
みとく
)
は
爾
(
なんぢ
)
の
身
(
み
)
に
充
(
み
)
たむ。
246
巳
(
み
)
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
との
大徳
(
だいとく
)
と
信
(
しん
)
と
真
(
しん
)
との
大慈光
(
だいじくわう
)
蒙
(
かか
)
ぶる
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
の
子
(
こ
)
は
法悦道
(
ほふえつだう
)
に
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
り
安養
(
あんやう
)
世界
(
せかい
)
に
帰命
(
きみやう
)
せむ。
247
午
(
うま
)
生死
(
しやうじ
)
の
苦海
(
くかい
)
は
極
(
きは
)
み
無
(
な
)
し
久永
(
とは
)
に
沈
(
しづ
)
める
蒼生
(
さうせい
)
は
伊都能売
(
いづのめ
)
主神
(
すしん
)
の
御船
(
みふね
)
のみ
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
を
乗
(
の
)
せて
永遠
(
とことは
)
の
天津
(
あまつ
)
御苑
(
みその
)
へ
渡
(
わた
)
すなり。
248
未
(
ひつじ
)
五六七
(
みろく
)
如来
(
によらい
)
の
大作願
(
だいそぐわん
)
苦悩
(
くなう
)
の
有情
(
うじやう
)
を
捨
(
すて
)
ずして
万有
(
ばんいう
)
愛護
(
あいご
)
の
御
(
おん
)
誓
(
ちか
)
ひ
信真光
(
しんしんくわう
)
をば
主
(
しゆ
)
となして
愛善心
(
あいぜんしん
)
をば
成就
(
じやうじゆ
)
せり。
249
申
(
さる
)
五六七
(
みろく
)
如来
(
によらい
)
の
神号
(
しんがう
)
と
それの
光徳
(
くわうとく
)
智証
(
ちしよう
)
とは
無明
(
むみやう
)
長夜
(
ちやうや
)
の
暗
(
あん
)
を
破
(
は
)
し
所在
(
あらゆる
)
一切
(
いつさい
)
万衆
(
ばんしう
)
の
志願
(
しぐわん
)
を
充
(
み
)
たせ
給
(
たま
)
ふなり。
250
酉
(
とり
)
吾
(
わが
)
罪業
(
ざいごふ
)
を
信知
(
しんち
)
して
瑞霊
(
ずゐれい
)
の
教
(
をしへ
)
に
乗
(
じやう
)
ずれば
すなはち
汚穢
(
をゑ
)
の
身
(
み
)
は
清
(
きよ
)
く
全天界
(
ぜんてんかい
)
に
昇往
(
しようわう
)
し
法性
(
ほふしやう
)
常楽
(
じやうらく
)
証
(
しよう
)
せしめ
給
(
たま
)
ふ。
251
戌
(
いぬ
)
厳瑞
(
げんずゐ
)
慈悲
(
じひ
)
の
大海
(
だいかい
)
は
智愚
(
ちぐ
)
正邪
(
せいじや
)
の
波
(
なみ
)
も
無
(
な
)
し
神
(
かみ
)
の
誓
(
ちか
)
ひの
御
(
おん
)
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
りて
苦界
(
くかい
)
を
渉
(
わた
)
り
行
(
ゆ
)
く
その
身
(
み
)
は
愛風
(
あいふう
)
に
任
(
まか
)
せたり。
252
亥
(
ゐ
)
多生
(
たしやう
)
曠劫
(
こうごふ
)
斯
(
こ
)
の
世
(
よ
)
まで
愛護
(
あいご
)
を
受
(
う
)
けし
此
(
こ
)
の
身
(
み
)
なり
厳瑞
(
げんずゐ
)
二霊
(
にれい
)
に
真心
(
しんしん
)
を
捧
(
ささ
)
げ
奉
(
まつ
)
りて
神徳
(
しんとく
)
の
高
(
たか
)
きを
称
(
たた
)
へ
奉
(
まつ
)
るべし。
253
花香姫
(
はなかひめ
)
は
梅公
(
うめこう
)
宣伝使
(
せんでんし
)
の
広大
(
くわうだい
)
無辺
(
むへん
)
なる
神格
(
しんかく
)
や
艶麗
(
えんれい
)
にして
犯
(
をか
)
すべからざる
神格
(
しんかく
)
の
備
(
そな
)
はれる
其
(
そ
)
の
容貌
(
ようばう
)
の
尊
(
たふと
)
さを
胸
(
むね
)
に
浮
(
う
)
かべながら、
254
神
(
かみ
)
の
化身
(
けしん
)
ならずやと
憧憬
(
どうけい
)
のあまり
大神
(
おほかみ
)
の
神徳
(
しんとく
)
を
讃美
(
さんび
)
した。
255
其
(
その
)
歌
(
うた
)
、
256
子
(
ね
)
暗黒
(
あんこく
)
無明
(
むみやう
)
の
現界
(
げんかい
)
を
憐
(
あは
)
れみ
玉
(
たま
)
ひて
伊都能売
(
いづのめ
)
の
神
(
かみ
)
の
慈光
(
じくわう
)
の
極
(
きは
)
みなく
無碍光
(
むげくわう
)
如来
(
によらい
)
と
現
(
あら
)
はれて
安養
(
あんによ
)
世界
(
せかい
)
を
建
(
た
)
て
玉
(
たま
)
ふ。
257
丑
(
うし
)
伊都能売
(
いづのめ
)
霊魂
(
みたま
)
の
光
(
ひかり
)
には
歓喜
(
くわんき
)
清浄
(
しやうじやう
)
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
充満
(
じゆうまん
)
なして
其
(
その
)
智証
(
ちしよう
)
顕神幽
(
けんしんいう
)
に
貫徹
(
くわんてつ
)
し
天人
(
てんじん
)
地人
(
ちじん
)
を
息
(
やす
)
ましむ。
258
寅
(
とら
)
顕神幽
(
けんしんいう
)
の
三界
(
さんがい
)
の
天人
(
てんにん
)
及
(
およ
)
び
蒼生
(
さうせい
)
は
厳瑞
(
げんずゐ
)
二霊
(
にれい
)
伊都能売
(
いづのめ
)
の
御名
(
みな
)
に
依
(
よ
)
りて
信真
(
しんしん
)
の
大光明
(
だいくわうみやう
)
に
喜悦
(
きえつ
)
せむ。
259
卯
(
う
)
金剛
(
こんがう
)
不壊
(
ふゑ
)
的
(
てき
)
信仰
(
しんかう
)
の
定
(
さだ
)
まる
時
(
とき
)
を
待
(
ま
)
ち
得
(
え
)
てぞ
伊都能売
(
いづのめ
)
御魂
(
みたま
)
の
聖霊光
(
せいれいくわう
)
普
(
あまね
)
く
照護
(
せうご
)
し
永遠
(
とことは
)
に
生死
(
しやうじ
)
を
超越
(
てうゑつ
)
させたまふ。
260
辰
(
たつ
)
悪
(
あく
)
と
虚偽
(
きよぎ
)
との
逆徳
(
ぎやくとく
)
に
遮断
(
しやだん
)
せられて
摂取
(
せつしゆ
)
の
大光明
(
だいくわうみやう
)
は
見
(
み
)
えねども
愛
(
あい
)
の
全徳
(
ぜんとく
)
幸
(
さち
)
はひて
常
(
つね
)
に
吾
(
わが
)
身
(
み
)
を
照
(
て
)
らすなり。
261
巳
(
み
)
東西
(
とうざい
)
両洋
(
りやうやう
)
の
聖師
(
せいし
)
等
(
たち
)
哀愍
(
あいみん
)
摂受
(
せつじゆ
)
を
怠
(
おこた
)
らず
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
とを
世
(
よ
)
に
拡
(
ひろ
)
め
天下
(
てんか
)
の
蒼生
(
さうせい
)
隔
(
へだ
)
てなく
信楽境
(
しんらくきやう
)
に
入
(
い
)
らしめよ。
262
午
(
うま
)
救世
(
ぐぜい
)
の
聖主
(
せいしゆ
)
に
遇
(
あ
)
ひ
難
(
がた
)
く
瑞霊
(
ずゐれい
)
の
教
(
をしへ
)
聞
(
き
)
きがたし
神使
(
しんし
)
の
勝法
(
しようぽふ
)
聞
(
き
)
くことも
稀
(
まれ
)
なりと
云
(
い
)
ふ
暗
(
やみ
)
の
世
(
よ
)
に
聴
(
き
)
くは
嬉
(
うれ
)
しき
伊都
(
いづ
)
能
(
の
)
法
(
のり
)
。
263
未
(
ひつじ
)
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
一同
(
いちどう
)
に
輝
(
かがや
)
く
光明
(
くわうみやう
)
畏
(
かしこ
)
みて
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
名
(
な
)
とおん
教
(
をしへ
)
聴
(
き
)
き
得
(
う
)
る
人
(
ひと
)
は
常永
(
とこしへ
)
に
不退転
(
ふたいてん
)
位
(
ゐ
)
に
進
(
すす
)
むなり。
264
申
(
さる
)
聖名
(
しやうみやう
)
不思議
(
ふしぎ
)
の
海水
(
かいすい
)
は
悪逆
(
あくぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
法謗
(
ほふばう
)
の
屍体
(
したい
)
も
止
(
と
)
めず
衆悪
(
しうあく
)
の
万河
(
ばんか
)
一
(
ひと
)
つに
帰
(
き
)
しぬれば
功徳
(
くどく
)
の
潮水
(
てうすい
)
に
道味
(
だうみ
)
あり。
265
酉
(
とり
)
伊都能売
(
いづのめ
)
御魂
(
みたま
)
の
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
尽
(
じん
)
十
(
じつ
)
方
(
ぱう
)
無
(
む
)
礙
(
げ
)
なれば
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
との
海水
(
かいすい
)
に
煩悩
(
ぼんなう
)
不脱
(
ふだつ
)
の
衆流
(
しうりう
)
も
遂
(
つひ
)
に
無限
(
むげん
)
の
道味
(
だうみ
)
あり。
266
戌
(
いぬ
)
悪
(
あく
)
と
虚偽
(
きよぎ
)
とに
充
(
みた
)
されし
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
神
(
かみ
)
にまつろひて
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
との
徳
(
とく
)
に
居
(
を
)
り
信
(
しん
)
と
真
(
しん
)
との
光明
(
くわうみやう
)
に
浴
(
よく
)
して
御国
(
みくに
)
に
昇
(
のぼ
)
り
得
(
え
)
む。
267
亥
(
ゐ
)
聖教
(
しやうけう
)
権仮
(
ごんけ
)
の
方便
(
はうべん
)
に
万衆
(
ばんしう
)
久
(
ひさ
)
しく
止
(
とど
)
まりて
三界
(
さんがい
)
流転
(
るてん
)
の
身
(
み
)
とぞなる
神
(
かみ
)
に
信従
(
しんじゆう
)
する
身魂
(
たま
)
は
一乗
(
いちじやう
)
帰命
(
きみやう
)
す
天津国
(
あまつくに
)
。
268
○
269
俄
(
にはか
)
に
湖面
(
こめん
)
は
北風
(
きたかぜ
)
徐
(
おもむろ
)
に
起
(
おこ
)
つて
白帆
(
しらほ
)
を
膨
(
ふく
)
らませ、
270
波上
(
はじやう
)
をほどほどに
辷
(
すべ
)
りだした。
271
舷
(
ふなばた
)
を
打
(
う
)
つ
浪
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
は、
272
御世
(
みよ
)
太平
(
たいへい
)
を
謡
(
うた
)
ふ
皷
(
つづみ
)
の
如
(
ごと
)
く、
273
穏
(
おだや
)
かに
聞
(
きこ
)
えて
来
(
く
)
る。
274
恰
(
あたか
)
も
救世
(
ぐぜい
)
の
御船
(
みふね
)
に
乗
(
の
)
つて
天国
(
てんごく
)
浄土
(
じやうど
)
の
楽園
(
らくゑん
)
に
進
(
すす
)
むの
思
(
おも
)
ひがあつた。
275
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
276
(
大正一三・一二・二
新一二・二七
於祥雲閣
加藤明子
録)
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