霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


【新着情報】10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。実験用サイトサブスク
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第三章 門外漢(もんぐわいかん)〔一七九二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第71巻 山河草木 戌の巻 篇:第1篇 追僧軽迫 よみ(新仮名遣い):ついそうけいはく
章:第3章 門外漢 よみ(新仮名遣い):もんがいかん 通し章番号:1792
口述日:1925(大正14)年11月07日(旧09月21日) 口述場所:祥明館 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1929(昭和4)年2月1日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
かつて日の出別の宣伝使に使えていた玉清別は、バラモン教を逃れて、タニグク山の峰続きに神谷村を作って時期を待っていた。
玉清別には、妻玉子姫との間に、神の子、玉の子という二人の子があった。神の子は小さいころより、神童と呼ばれていた。
玄真坊はダリヤが庄屋・玉清別の屋敷にいると知ってさっそくたずねてくるが、玉子姫に正体を見破られ、言い負かされて閉め出しをくってしまう。
玄真坊は自分は改心し、神の柱となって福音を述べにきたと歌うが、神の子・玉の子に逆に心を見透かされ、馬鹿にされてしまう。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm7103
愛善世界社版:40頁 八幡書店版:第12輯 513頁 修補版: 校定版:42頁 普及版:18頁 初版: ページ備考:
001 (せん)(ねん)(よはひ)(たも)丹頂(たんちやう)(つる)枯木(かれき)()(つく)らない、002(そら)()(とり)さへ(つつ)かれた()には(おそ)れて(かへ)らず、003()(くぐ)(けだもの)(いつ)たん(ねら)はれた(あな)には(ふたた)(ちか)づかぬ道理(だうり)004バラモン(けう)悪神(あくがみ)根城(ねじろ)(くつが)へされ、005タラハン城下(じやうか)(たち)()で、006()ちもらされし残党(ざんたう)(あつ)めて007人跡(じんせき)(まれ)なる谷蟆山(たにぐくやま)(みね)つづき神谷(かみたに)平原(へいげん)三十余(さんじふよ)()(いへ)をつくつて008飽迄(あくまで)祖先(そせん)伝来(でんらい)三五(あななひ)(みち)遵奉(じゆんぽう)009昼夜(ちうや)孜々(しし)として家業(かげふ)(はげ)み、010(とき)()れば(ふたた)三五(あななひ)法城(はふじやう)(きづ)いて天下(てんか)雄飛(ゆうひ)せむものと、011()出別(でわけ)宣伝使(せんでんし)(つか)へたる玉清別(たまきよわけ)此処(ここ)千代(ちよ)住家(すみか)(さだ)め、012遠大(ゑんだい)(のぞみ)(いだ)いて時期(じき)(いた)るを()つて()た。
013 玉清別(たまきよわけ)には(かみ)()014(たま)()()二男子(にだんし)があつた。015(かみ)()幼少(えうせう)より神童(しんどう)()ばれ、016村内(そんない)(その)神名(しんめい)(とどろ)かして()た。017玉清別(たまきよわけ)(つま)0171玉子姫(たまこひめ)夕餉(ゆふげ)用意(ようい)をなさむと018門先(かどさき)井戸端(ゐどばた)()でて釣瓶(つるべ)片手(かたて)をかけ(みづ)()まむとする(とき)しもあれ、019異様(いやう)托鉢僧(たくはつそう)錫杖(しやくぢやう)がちやづかせ(なが)ら、020三文奴(さんもんやつこ)(したが)へ、021さも鷹揚(おうやう)態度(たいど)(あら)はれ(きた)り、022玉子姫(たまこひめ)美貌(びばう)不出来(ふでき)目鼻(めはな)(ひと)つに()せて微笑(びせう)(なが)(なが)め、023手鼻(てばな)をツンと()み、
024天真坊(てんしんばう)拙者(せつしや)天帝(てんてい)化身(けしん)天来(てんらい)救世主(きうせいしゆ)天真坊(てんしんばう)(まを)名僧(めいそう)知識(ちしき)(ござ)る』
025と、026さも鷹揚(おうよう)出歯(でば)をむき()して(かた)る。027玉子姫(たまこひめ)一目(ひとめ)()るより(おも)はず()()さむとする臍茶(へそちや)苦痛(くつう)奥歯(おくば)(かみ)(ころ)して028しみじみ()れば()(ほど)醜男(しこを)醜男(しこを)029不男(ぶをとこ)不男(ぶをとこ)030これ(ほど)念入(ねんいり)出来(でき)(あが)つた(つら)がまへでは031横町(よこまち)雌犬(めすいぬ)にけしかけても(かな)はぬ(はず)(こひ)032まして()()うしく人間(にんげん)美人(びじん)033(かくま)ひおいたダリヤ(ひめ)(むか)つて(した)ふて()るとは、034(こひ)なればこそと可笑(をか)しさに()へかね、035「ホヽヽヽヽツ」と(わら)へば、036天真坊(てんしんばう)はますます居丈高(ゐたけだか)になり、
037(てん)『これはしたり、038当家(たうけ)奥様(おくさま)とあらう(もの)吾々(われわれ)(かほ)()て、039一言(いちごん)挨拶(あいさつ)もなく冷笑(れいせう)するとは何事(なにごと)御座(ござ)る、040貴女(あなた)()心底(しんてい)心得(こころえ)(まを)さぬ』
041(たま)『これはこれは天帝(てんてい)化身(けしん)(さま)とやら、042何用(なによう)あつてお()(くだ)さいました。043エー御用(ごよう)があらば()()(ばや)仰有(おつしや)つて(くだ)さいませ。044エー一寸(ちよつと)()様子(やうす)(うかが)へば貴方(あなた)他宗(たしう)のお(かた)()えますが、045当家(たうけ)宗旨(しうし)(ちが)ひますから、046何卒(どうぞ)()(かへ)りを(ねが)ひます』
047 天真坊(てんしんばう)は……ハハア最前(さいぜん)化小僧(ばけこぞう)(この)(むら)三五教(あななひけう)()ひよつたが、048これや(ひと)三五教(あななひけう)()けてやらねばなるまい……と(わざ)素知(そし)らぬ(かほ)をしながら、
049(てん)『エー宗旨(しうし)(ちが)ふと(いま)(おほ)せられましたが、050(えう)するに宗旨(しうし)なんかは枝葉(しえふ)問題(もんだい)(ござ)います。051(かみ)(さま)(もと)一株(ひとかぶ)052時代(じだい)とエー、053(くに)との都合(つがふ)によつて、054(あるひ)(かみ)(げん)じ、055(あるひ)(ほとけ)(げん)じ、056自由(じいう)自在(じざい)活動(くわつどう)(あそ)ばすのが(まこと)(かみ)御座(ござ)る。057拙者(せつしや)斯様(かやう)僧形(そうぎやう)をして()れど真実(しんじつ)三五教(あななひけう)信仰(しんかう)いたすもの、058拙者(せつしや)弟子(でし)には照国別(てるくにわけ)059梅公(うめこう)060照公(てるこう)などの宣伝使(せんでんし)御座(ござ)いますから、061何宗(なにしう)()りませぬが、062(しばら)拙者(せつしや)(まを)(こと)一応(いちおう)()(くだ)されたい』
063(たま)『アヽ左様(さやう)(ござ)いますか、064有名(いうめい)照国別(てるくにわけ)宣伝使(せんでんし)のお師匠(ししやう)(さま)仰有(おつしや)以上(いじやう)065貴方(あなた)はお名前(なまへ)(なん)仰有(おつしや)いますか、066それを(うけたま)はつた(うへ)067都合(つがふ)によつてはお(はなし)()かして(もら)ひませう』
068(てん)拙者(せつしや)最前(さいぜん)(まを)(とほ)り、069天来(てんらい)救世主(きうせいしゆ)070天帝(てんてい)化身(けしん)シーゴーヨリコ(わけ)(みこと)御座(ござ)る』
071(たま)『ホヽヽヽヽ。072まるきりオーラ(さん)山賊(さんぞく)みたやうなお名前(なまへ)御座(ござ)いますな』
073(てん)『これは()しからぬ、074拙者(せつしや)はオーラ(さん)()(むか)ひ、075シーゴー、076ヨリコの頭目(とうもく)言向(ことむ)(やは)一泡(ひとあわ)()かせ、077天下(てんか)(わざはひ)(のぞ)078記念(きねん)()めに(かれ)()頭目(とうもく)()吾名(わがな)(いた)した(がう)のもので御座(ござ)る』
079(たま)『あら左様(さやう)御座(ござ)いますか、080エー、081オーラ(さん)には天帝(てんてい)化身(けしん)天来(てんらい)救世主(きうせいしゆ)0811玄真坊(げんしんばう)とか()山子(やまこ)坊主(ばうず)()つたやうに(うはさ)()いて()りますが、082(その)玄真坊(げんしんばう)はどうなりました。083(さだ)めし貴方(あなた)()神力(しんりき)によつて()(ほろぼ)されたことで御座(ござ)いませうねえ』
084 コブライは天真坊(てんしんばう)(そで)をグイグイ()(なが)ら、
085『もし天真(てんしん)さま086駄目(だめ)ですよ。087足許(あしもと)(あか)るい(うち)とつと(かへ)りませう。088(この)(をんな)一通(ひととほり)(をんな)ぢや御座(ござ)いませんよ。089グヅグヅしてをると(ばけ)(あらは)れますぜ』
090 天真坊(てんしんばう)小声(こごゑ)で、
091馬鹿(ばか)()ふな、092ダリヤ(ひめ)当家(たうけ)(かく)れて()ると()つたからは、093(なん)とか()とか()ふて彼女(あいつ)引張(ひつぱ)りだす(まで)094此処(ここ)(うご)かない(つも)りだ。095貴様(きさま)()にたければ勝手(かつて)()ね』
096 玉子姫(たまこひめ)(みみ)ざとくも二人(ふたり)(ささや)(ばなし)()(をは)り、
097『ホヽヽヽ、098やつぱり貴方(あなた)はオーラ(さん)玄真坊(げんしんばう)(さま)でせう。099(じつ)奥座敷(おくざしき)にお(まへ)さまの(たづ)ねて御座(ござ)るダリヤ(ひめ)さまが、100バルギーと()()()いた(をとこ)さまと(やす)んで()られますよ。101それはそれは(むつま)じさうな()夫婦(ふうふ)ですわ。102玄真坊(げんしんばう)()修験者(しゆげんじや)がやつて(きた)ら、103何卒(どうぞ)()れないやうにして()れと呉々(くれぐれ)(たの)まれて()りますから、104何卒(どうぞ)(かへ)(くだ)さいませ。105(わらは)夕飯(ゆふはん)のお仕度(したく)大層(たいそう)(いそが)しう御座(ござ)いますから』
106(てん)如何(いか)にも拙者(せつしや)天帝(てんてい)化身(けしん)1061玄真坊(げんしんばう)御座(ござ)る。107一度(いちど)はオーラ(さん)(おい)悪神(あくがみ)(そそのか)され108(ちつ)(ばか)()からぬ(こと)(いた)したなれど、109(あく)(つよ)ければ(ぜん)にもつよい道理(だうり)110今日(こんにち)玄真坊(げんしんばう)清浄(しやうじやう)無垢(むく)111昔日(せきじつ)玄真坊(げんしんばう)では御座(ござ)らぬ。112それ(ゆゑ)天帝(てんてい)より天真坊(てんしんばう)神名(しんめい)(たま)はつた(もの)113拙者(せつしや)一夜(いちや)()(くだ)されば(いへ)()祈祷(きたう)にもなり、114子孫(しそん)長久(ちやうきう)115福徳(ふくとく)円満(ゑんまん)(うたが)ひなし、116まげて一夜(いちや)宿(やど)をお(ねが)(まを)したい』
117(たま)左様(さやう)ならば一寸(ちよつと)まつて()(くだ)さい。118(わらは)一量見(いちれうけん)には()きませぬ、119主人(しゆじん)相談(さうだん)して(まゐ)ります』
120()(なが)足早(あしばや)(おく)にかけ()んだ。
121 何時(いつ)(まで)まつても手桶(てをけ)(みづ)()んで(はい)つたきり、122ピシヤリと(なか)から(ぢやう)(おろ)し、123(ねこ)()一匹(ひとつ)(かほ)()せぬ。124玄真坊(げんしんばう)門口(かどぐち)()ち、125三五教(あななひけう)宣伝歌(せんでんか)(うた)つて主人(しゆじん)(うたが)ひを()らさむものと126皺枯声(しわがれごゑ)()りあげ仔細(しさい)らしく(うた)()した。
127朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
128(つき)()つとも()くるとも
129たとへ大地(だいち)(しづ)むとも
130(まこと)(ちから)()(すく)
131(まこと)(ちから)()(こと)
132天地(てんち)造化(ぞうくわ)(はじ)めより
133()末々(すゑずゑ)(いた)(まで)
134(この)()(ひとり)(まも)ります
135宇宙(うちう)唯一(ゆいつ)神人(しんじん)
136(うづ)(ちから)()(こと)
137あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
138(みたま)幸倍(さちはひ)ましまして
139天来(てんらい)唯一(ゆいつ)救世主(きうせいしゆ)
140産土山(うぶすなやま)聖場(せいぢやう)
141(あらは)(たま)瑞霊(みづみたま)
142(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
143化身(けしん)とあれし玄真坊(げんしんばう)
144天帝(てんてい)化身(けしん)()(こと)
145(この)()主人(あるじ)委細(つばら)かに
146(さと)らせたまへ惟神(かむながら)
147(つつし)(ゐやま)()ぎまつる
148(かみ)(おもて)(あらは)れて
149(ぜん)(あく)とを()てわける
150(そもそも)(かみ)何者(なにもの)
151際限(さいげん)もなき大宇宙(だいうちう)
152(つく)(たま)ひし造物主(ざうぶつしゆ)
153これこそ(まこと)(かみ)なるぞ
154(そもそも)(かみ)無形(むけい)なり
155無声(むせい)()ますその(かぎ)
156(なに)(ほど)(ちから)があるとても
157そのまま(この)()(まも)るてふ
158仕組(しぐみ)到底(たうてい)むつかしい
159それ(ゆゑ)(かみ)(えら)まれし
160地上(ちじやう)唯一(ゆいつ)予言者(よげんしや)
161(かみ)機関(きくわん)相定(あひさだ)
162(かむ)素盞嗚(すさのを)精霊(せいれい)
163(うづ)聖霊(せいれい)宿(やど)しまし
164(くだ)らせたまひし(にく)(みや)
165これこそ世界(せかい)太柱(ふとばしら)
166(かみ)(はしら)天真坊(てんしんばう)
167(けつ)して間違(まちが)御座(ござ)らぬぞ
168(はや)(うたが)()らしませ
169(かみ)(この)()(さいはひ)
170(あた)へて霊肉(れいにく)諸共(もろとも)
171天国(てんごく)浄土(じやうど)(すく)はむと
172(かど)()たたき()ちたまふ
173(こころ)(くら)人々(ひとびと)
174(かみ)(はしら)見誤(みあやま)
175(かど)()(ひら)いて(むか)()
176礼儀(れいぎ)()らぬ(おろ)かさよ
177(あと)後悔(こうくわい)()()はぬ
178(はや)(こころ)(あらた)めて
179(ふた)つの(まなこ)にかけたまふ
180青赤黒(あをあかくろ)眼鏡(めがね)をば
181(はづ)して(わが)()(かほ)()
182さすれば(うたが)()れるだらう
183(すべ)化身(けしん)()ふものは
184人間並(にんげんなみ)(かほ)ぢやない
185五百(ごひやく)羅漢(らかん)不動(ふどう)さま
186悪鬼(あくき)羅刹(らせつ)(さう)をして
187(ひと)(こころ)をひくために
188(あらは)()づるものなるぞ
189(なに)(ほど)(かほ)がきれいでも
190(こころ)(ひそ)枉神(まがかみ)
191注意(ちうい)せなくちや(ほぞ)をかむ
192やうな失敗(しつぱい)出来(でき)るぞや
193(かへり)みたまへ玉子姫(たまこひめ)
194(この)()(あるじ)玉清別(たまきよわけ)
195()めに化身(けしん)宣示(せんじ)する
196あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
197(みたま)幸倍(さちは)へましませよ』
198 (かみ)()(まど)から二人(ふたり)姿(すがた)をのぞき、199(この)(うた)()いて()()しながら、200(ちひ)さい()()つて(おとうと)(たま)()(とも)(うた)()した。
201『お(ばけ)のやうな(ばう)さまが
202泥棒(どろばう)乾児(こぶん)をつれて()
203(まこと)ぢや(うそ)ぢや化身(けしん)ぢやと
204(うま)(こと)をば()(なら)
205(うち)のお(とう)さまをごまかして
206(この)()一夜(いちや)とまり()
207ねてもさめても夢現(ゆめうつつ)
208(わす)れられないダリヤさまを
209()れて(かへ)らうと(たく)みつつ
210嘘八百(うそはつぴやく)(なら)べたて
211目玉(めだま)をむき()(くちばし)
212無性(むしやう)矢鱈(やたら)にとがらして
213(くさ)呼吸(いき)をば()(なが)
214屋敷(やしき)空気(くうき)(けが)しよる
215もはや観念(くわんねん)するがよい
216万劫(まんごふ)末代(まつだい)門口(かどぐち)
217(まへ)()めには(ひら)かない
218三五教(あななひけう)()けて()
219(うま)(こと)せうとはそれや(なん)
220(しり)(くら)ひの観音(くわんおん)
221(はや)(かへ)つたがよからうぞ
222(しやく)(みづ)()んで()
223(あたま)(うへ)からぶつかけよか
224尻尾(しつぽ)(また)()ぢこんで
225(いち)()(はや)(かへ)れかし
226(をんな)()ふよな(つら)でない
227(はや)くいんで()貧乏神(びんばふがみ)
228アハヽヽヽヽヽあの(つら)
229一寸(ちよつと)()なされお(かあ)さま
230小田(をだ)(かはづ)()(そこ)
231夜食(やしよく)(はづ)れた梟鳥(ふくろどり)
232形容(けいよう)出来(でき)ないスタイルだ
233ほんとに怪体(けたい)売僧(まいす)坊主(ばうず)
234(かみ)(やかた)逸早(いちはや)
235(しり)()をかけ()んで()
236(まへ)()んだその(あと)
237(しほ)三俵(さんぺう)()()いて
238(すみ)から(すみ)(まで)大掃除(おほさうぢ)
239(いた)さにやならぬ厄介(やくかい)
240山子(やまこ)坊主(ばうず)()たものだ
241イヒヽヽヽヽヽイヒヽヽヽ』
242(あご)をしやくり(あたま)(まど)から()()し、243(ちひ)さい足音(あしおと)(きざ)(なが)(おく)()つこんでしまつた。
244 コブライは馬鹿(ばか)らしくて(たま)らず、245チエツと()(がみ)をなし、246(にら)みつけながら、247(はすかひ)になつて門口(もんぐち)()た。248天真坊(てんしんばう)もチエツと(した)うちしながら()けだす、249()(かま)へて()下男(げなん)手早(てばや)(もん)(かんぬき)()めて仕舞(しま)つた。
250 夕陽(せきやう)(かたむ)いて(やみ)(とびら)四方(しはう)より(ひろ)がつて()る。251執念(しふねん)(ぶか)玄真坊(げんしんばう)現在(げんざい)恋慕(こひした)ふダリヤが(この)(やかた)()ると()いては、252仮令(たとへ)(いのち)(まと)にかけても目的(もくてき)(たつ)せねばおかぬと253門先(かどさき)(いし)(うへ)(こし)をうちかけ、254双手(もろて)()んで思案(しあん)()れて()る。255(ねぐら)(もと)むる夕烏(ゆふがらす)256近所(きんじよ)(もり)(うへ)から阿呆(あはう)々々(あはう)おちよくるやうに(あたま)(うへ)から(わめ)いてゐる。
257大正一四・一一・七 旧九・二一 於祥明館 加藤明子録)
絶賛発売中『超訳霊界物語2/出口王仁三郎の「身魂磨き」実践書/一人旅するスサノオの宣伝使たち』
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→  
霊界物語ネットは飯塚弘明が運営しています。【メールアドレス】 / 動作に不具合や誤字脱字等を発見されましたら是非お知らせ下さるようお願い申し上げます。 / 本サイトに掲載されている霊界物語等の著作物の電子データは飯塚弘明ほか、多数の方々の協力によって作られました。(スペシャルサンクス) / 本サイトの著作権(デザイン、プログラム、凡例等)は飯塚弘明にあります。出口王仁三郎の著作物(霊界物語等)の著作権は保護期間が過ぎていますのでご自由にお使いいただいて構いません。ただし一部分を引用するのではなく、本サイト掲載の大部分を利用して電子書籍等に転用する場合には、必ず出典と連絡先を記して下さい。→「本サイト掲載文献の利用について」 / 出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別的と見なされる言葉や表現もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。 / プライバシーポリシー
(C) 2007-2024 Iizuka Hiroaki