霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第71巻(戌の巻)
序文
総説
第1篇 追僧軽迫
01 追劇
〔1790〕
02 生臭坊
〔1791〕
03 門外漢
〔1792〕
04 琴の綾
〔1793〕
05 転盗
〔1794〕
06 達引
〔1795〕
07 夢の道
〔1796〕
第2篇 迷想痴色
08 夢遊怪
〔1797〕
09 踏違ひ
〔1798〕
10 荒添
〔1799〕
11 異志仏
〔1800〕
12 泥壁
〔1801〕
13 詰腹
〔1802〕
14 障路
〔1803〕
15 紺霊
〔1804〕
第3篇 惨嫁僧目
16 妖魅返
〔1805〕
17 夢現神
〔1806〕
18 金妻
〔1807〕
19 角兵衛獅子
〔1808〕
20 困客
〔1809〕
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サブスクのお知らせ
霊界物語
>
第71巻
> 第2篇 迷想痴色 > 第11章 異志仏
<<< 荒添
(B)
(N)
泥壁 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第一一章
異志
(
いし
)
仏
(
ぼとけ
)
〔一八〇〇〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第71巻 山河草木 戌の巻
篇:
第2篇 迷想痴色
よみ(新仮名遣い):
めいそうちしき
章:
第11章 異志仏
よみ(新仮名遣い):
いしぼとけ
通し章番号:
1800
口述日:
1926(大正15)年01月31日(旧12月18日)
口述場所:
月光閣
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1929(昭和4)年2月1日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
玄真坊は逃げるうちにコブライ、コオロとはぐれてしまう。そこへ、二人の捕り手に追い詰められ、道ばたの辻堂に逃げ込み、石仏に化けてやり過ごそうとする。
二人の捕り手は玄真坊を追って辻堂にやってくるが、玄真坊が化けた石仏が生きているのに肝をつぶし、腰を抜かしてしまう。
玄真坊は逆に捕り手の食料を奪い、打ち倒してゆうゆうと逃げ去る。
その後、泥棒をしながらタラハン市の宿屋に逗留していたが、偶然、宿帳にコブライ・コオロの名前を見つけ、二人の部下と合流することができた。
3人は、かつて自分たちの頭領であったシャカンナが、今は国家の左守として権勢を振るっているのをやっかみ、左守の屋敷に泥棒に入ることに決めた。
深夜、闇にまぎれて左守家に向かっていた矢先、火事が起こって市中騒然となる。が、3人は逆に火事場泥棒を決め込んで、泥棒を決行する。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-05-28 02:49:56
OBC :
rm7111
愛善世界社版:
143頁
八幡書店版:
第12輯 552頁
修補版:
校定版:
149頁
普及版:
70頁
初版:
ページ備考:
001
玄真坊
(
げんしんばう
)
はコブライ、
002
コオロの
両人
(
りやうにん
)
と
思
(
おも
)
ひ
思
(
おも
)
ひに
追手
(
おつて
)
に
驚
(
おどろ
)
いて
別
(
わか
)
れて
了
(
しま
)
ひ、
003
当途
(
あてど
)
もなしに
西
(
にし
)
へ
西
(
にし
)
へと
月夜
(
つきよ
)
を
幸
(
さいは
)
ひ
駆
(
か
)
け
出
(
だ
)
したが、
004
殆
(
ほとん
)
ど
空腹
(
くうふく
)
の
為
(
ため
)
に
身体
(
しんたい
)
は
弱
(
よわ
)
り
果
(
は
)
て、
005
足
(
あし
)
の
歩
(
あゆ
)
みも
捗々
(
はかばか
)
しからず、
006
どつかの
民家
(
みんか
)
を
尋
(
たづ
)
ねてパンにありつかむものと、
007
煙
(
けむり
)
が
何処
(
どこ
)
かに
見
(
み
)
えぬかと、
008
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
空
(
そら
)
を
向
(
む
)
き、
009
覚束
(
おぼつか
)
なき
足
(
あし
)
で
歩
(
あゆ
)
んでゐると、
010
傍
(
かたはら
)
の
森林
(
しんりん
)
の
中
(
なか
)
から「オイ、
011
オーイ」と
人
(
ひと
)
を
呼
(
よ
)
ぶ
声
(
こゑ
)
が
聞
(
きこ
)
えて
来
(
き
)
た。
012
玄真坊
(
げんしんばう
)
は「ハテ
訝
(
いぶ
)
かしや、
013
かやうな
所
(
ところ
)
で
自分
(
じぶん
)
を
呼
(
よび
)
とめる
者
(
もの
)
はない
筈
(
はず
)
だ。
014
察
(
さつ
)
する
所
(
ところ
)
昨夜
(
さくや
)
の
捕手
(
とりて
)
の
奴
(
やつ
)
、
015
こんな
所
(
ところ
)
迄
(
まで
)
出
(
で
)
しやばつて、
016
吾々
(
われわれ
)
の
先廻
(
さきまは
)
りをしてゐるに
違
(
ちが
)
ひない、
017
コリヤうつかりして
居
(
を
)
れぬ、
018
三十六
(
さんじふろく
)
計
(
けい
)
の
奥
(
おく
)
の
手
(
て
)
は
逃
(
に
)
ぐるに
若
(
し
)
くはなし」と
019
疲
(
つか
)
れたコンパスに
撚
(
より
)
をかけ、
020
又
(
また
)
もや
草花
(
くさばな
)
の
茂
(
しげ
)
る
綺麗
(
きれい
)
な
原野
(
げんや
)
を
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
駆
(
か
)
け
出
(
だ
)
す。
021
後
(
あと
)
から
二人
(
ふたり
)
の
追手
(
おつて
)
が
十手
(
じつて
)
を
打振
(
うちふ
)
り
乍
(
なが
)
ら、
022
「オイ、
023
オーイ」と
声
(
こゑ
)
を
限
(
かぎ
)
りに
追
(
お
)
つかけ
来
(
きた
)
る。
024
トンと
突
(
つ
)
き
当
(
あた
)
つた
前方
(
ぜんぱう
)
の
峻山
(
しゆんざん
)
、
025
最早
(
もはや
)
自分
(
じぶん
)
は
到底
(
たうてい
)
逃
(
にげ
)
おうす
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
まいと、
026
路傍
(
ろばう
)
の
辻堂
(
つじだう
)
を
見付
(
みつ
)
けて、
027
少時
(
しばし
)
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
さむと
這入
(
はい
)
りみれば、
028
等身
(
とうしん
)
の
石仏
(
いしぼとけ
)
が
立
(
た
)
つてゐる。
029
矢庭
(
やには
)
に
玄真
(
げんしん
)
は
満身
(
まんしん
)
の
力
(
ちから
)
をこめて、
030
首
(
くび
)
のあたりをグツと
押
(
お
)
すと、
031
石仏
(
いしぼとけ
)
は
苦
(
く
)
もなく
倒
(
たふ
)
れて
了
(
しま
)
つた。
032
玄真
(
げんしん
)
は
石仏
(
いしぼとけ
)
の
倒
(
たふ
)
れた
後
(
あと
)
の
台石
(
だいいし
)
にスークと
立
(
た
)
ち
033
不格好
(
ぶかつかう
)
な
羅漢面
(
らかんづら
)
をさらし
乍
(
なが
)
ら
左
(
ひだり
)
の
手
(
て
)
をふりあげ、
034
右
(
みぎ
)
の
手
(
て
)
を
膝
(
ひざ
)
のあたり
迄
(
まで
)
さげ
035
石仏
(
いしぼとけ
)
に
化
(
ば
)
けて
追手
(
おつて
)
の
目
(
め
)
を
遁
(
のが
)
れむと、
0351
早速
(
さつそく
)
の
頓智
(
とんち
)
、
036
そこへ
漸
(
やうや
)
く
駆
(
かけ
)
つけやつて
来
(
き
)
た
二人
(
ふたり
)
の
追手
(
おつて
)
は
辻堂
(
つじだう
)
を
見付
(
みつ
)
けて、
037
甲
(
かふ
)
『オイ、
038
あの
泥棒
(
どろばう
)
はどつか、
039
ここらの
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
へでも
沈澱
(
ちんでん
)
しやがつたとみえて、
040
影
(
かげ
)
も
形
(
かたち
)
も
無
(
な
)
くなつたぢやないか、
041
こんな
者
(
もの
)
探
(
さが
)
しに
行
(
い
)
つたつて
雲
(
くも
)
を
掴
(
つか
)
む
如
(
や
)
うなものだ、
042
彼奴
(
あいつ
)
ア
魔法使
(
まはふづかひ
)
かも
知
(
し
)
れぬぞ。
043
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
此
(
この
)
辻堂
(
つじだう
)
があるのを
幸
(
さいはひ
)
、
044
コンパスに
休養
(
きうやう
)
を
命
(
めい
)
じたらどうだい。
045
腹
(
はら
)
も
相当
(
さうたう
)
空
(
へ
)
つて
来
(
き
)
たなり、
046
命
(
いのち
)
掛
(
がけ
)
の
活動
(
はたらき
)
をして
捉
(
つか
)
まへた
所
(
ところ
)
で、
047
僅
(
わづか
)
の
目
(
め
)
くされ
金
(
がね
)
を
褒美
(
ほうび
)
に
貰
(
もら
)
ふ
丈
(
だけ
)
だ。
048
一遍
(
いつぺん
)
散財
(
さんざい
)
したら
了
(
しま
)
ひだからのう』
049
乙
(
おつ
)
『そらさうだ、
050
俺
(
おれ
)
だつてお
前
(
まへ
)
だつて、
051
今
(
いま
)
斯
(
か
)
うして
堅気
(
かたぎ
)
になり、
052
追手
(
おつて
)
の
役
(
やく
)
を
勤
(
つと
)
めてゐるものの、
053
元
(
もと
)
を
洗
(
あら
)
へば
立派
(
りつぱ
)
な
人間
(
にんげん
)
ぢやないからの、
054
グヅグヅしてをれば
鼻
(
はな
)
の
下
(
した
)
が
干上
(
ひあが
)
るなり、
055
せう
事
(
こと
)
なしの
追手
(
おつて
)
の
役
(
やく
)
だ。
056
マア
此
(
この
)
春
(
はる
)
の
日
(
ひ
)
の
長
(
なが
)
いのに
泥棒
(
どろばう
)
の
一人
(
ひとり
)
位
(
ぐらゐ
)
掴
(
つか
)
まへたつて、
057
余
(
あま
)
り
世
(
よ
)
の
為
(
ため
)
にもなるまいし、
058
体
(
からだ
)
が
肝腎
(
かんじん
)
だ。
059
ア、
060
此
(
この
)
辻堂
(
つじだう
)
を
幸
(
さいはひ
)
一服
(
いつぷく
)
せうぢやないか』
061
甲
(
かふ
)
『
此処
(
ここ
)
には
妙
(
めう
)
な
石仏
(
いしぼとけ
)
が
立
(
た
)
つてゐるぞ、
062
此
(
この
)
石工
(
いしく
)
は
誰
(
たれ
)
がやつたのか
知
(
し
)
らぬが、
063
丸
(
まる
)
で
生仏
(
いきぼとけ
)
の
如
(
や
)
うだ、
064
一
(
ひと
)
つ
煙草
(
たばこ
)
でも
喫
(
の
)
もうぢやないか』
065
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
066
ケチケチと
火打
(
ひうち
)
を
打
(
う
)
ち
出
(
だ
)
し、
067
煙管
(
きせる
)
の
皿
(
さら
)
の
如
(
や
)
うな
雁首
(
がんくび
)
に
煙草
(
たばこ
)
を
一杯
(
いつぱい
)
盛
(
も
)
つて
火
(
ひ
)
をつけ、
068
両人
(
りやうにん
)
はスパリスパリと
吸
(
す
)
ひ
始
(
はじ
)
めた。
069
一服
(
いつぷく
)
吸
(
す
)
ふては
石仏
(
いしぼとけ
)
の
足
(
あし
)
の
甲
(
かふ
)
へポンポンと
火
(
ひ
)
を
払
(
はら
)
ひ、
070
又
(
また
)
煙草
(
たばこ
)
をつぎかへては
吸
(
す
)
ひつける。
071
玄真坊
(
げんしんばう
)
は
熱
(
あつ
)
くてたまらず、
072
黒
(
くろ
)
い
面
(
かほ
)
の
真中
(
まんなか
)
の
方
(
はう
)
から、
073
白
(
しろ
)
い
目
(
め
)
を
剥
(
むき
)
出
(
だ
)
し、
074
涙
(
なみだ
)
さへたらし
出
(
だ
)
した。
075
二人
(
ふたり
)
はフツと
上
(
うへ
)
むく
途端
(
とたん
)
に、
076
石仏
(
いしぼとけ
)
の
目
(
め
)
がグリグリと
廻
(
まは
)
り、
077
涙
(
なみだ
)
さへ
落
(
おと
)
してゐるので、
078
『ヤア、
079
此奴
(
こいつ
)
化物
(
ばけもの
)
だ』
080
と
驚
(
おどろ
)
きの
余
(
あま
)
り、
081
アツと
云
(
い
)
つて
腰
(
こし
)
をぬかし、
082
『アヽヽヽ、
083
羅漢
(
らかん
)
さま、
084
どうぞお
許
(
ゆる
)
し
下
(
くだ
)
さいませ。
085
エライ
失礼
(
しつれい
)
な
事
(
こと
)
を
致
(
いた
)
しました。
086
どうにもかうにも
腰
(
こし
)
が
立
(
た
)
ちませぬワ。
087
どうぞ
一口
(
ひとくち
)
許
(
ゆる
)
すと
云
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さいませ。
088
さうすると
恋
(
こひ
)
しい
女房
(
にようばう
)
の
家
(
うち
)
へ
帰
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ます。
089
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
追手
(
おつて
)
の
役
(
やく
)
は
孫子
(
まごこ
)
の
代
(
だい
)
まで
致
(
いた
)
しませぬ』
090
と
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せて
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
頼
(
たの
)
み
込
(
こ
)
む。
091
玄真
(
げんしん
)
は
心
(
こころ
)
の
中
(
うち
)
で「ハヽア、
092
バカな
奴
(
やつ
)
だな、
093
此奴
(
こいつ
)
、
094
本者
(
ほんもの
)
だと
思
(
おも
)
つてゐるらしい、
095
腰
(
こし
)
が
抜
(
ぬ
)
けたとあらばモウ
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だ、
096
ソロソロ
還元
(
くわんげん
)
してやらうかな………」と
台
(
だい
)
の
上
(
うへ
)
からポイと
飛
(
と
)
びおり、
097
玄
(
げん
)
『コーリヤ、
098
木端
(
こつぱ
)
役人
(
やくにん
)
共
(
ども
)
、
099
神変
(
しんぺん
)
不思議
(
ふしぎ
)
の
俺
(
おれ
)
の
魔力
(
まりよく
)
には
驚
(
おどろ
)
いただろ、
100
俺
(
おれ
)
は
泥棒
(
どろばう
)
の
張本
(
ちやうほん
)
玄真坊
(
げんしんばう
)
様
(
さま
)
だぞ。
101
ここな
石仏
(
いしぼとけ
)
は
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り、
102
俺
(
おれ
)
の
小指
(
こゆび
)
一本
(
いつぽん
)
で
押
(
おし
)
倒
(
たふ
)
し、
103
其
(
その
)
跡
(
あと
)
へ
俺
(
おれ
)
が
立
(
た
)
てつて
居
(
を
)
つたのだ。
104
腰
(
こし
)
が
抜
(
ぬ
)
けたとありや、
105
何
(
ど
)
うすることも
出来
(
でき
)
まい。
106
汝
(
きさま
)
も
少々
(
せうせう
)
位
(
ぐらゐ
)
は
金
(
かね
)
を
持
(
も
)
つてをらう。
107
有金
(
ありがね
)
残
(
のこ
)
らずこちらへよこせ……ナニ、
108
ないと
申
(
まを
)
すか、
109
腰
(
こし
)
にブラ
下
(
さ
)
げてるのは、
110
そら
何
(
なん
)
だ』
111
甲
(
かふ
)
『ヤ、
112
コリヤ
弁当
(
べんたう
)
の
残
(
のこ
)
りで
御座
(
ござ
)
いますよ』
113
玄
(
げん
)
『ヨーシ、
114
分
(
わか
)
つてる、
115
俺
(
おれ
)
も
腹
(
はら
)
の
空
(
へ
)
つた
所
(
ところ
)
だ。
116
仮令
(
たとへ
)
汝
(
きさま
)
の
食
(
く
)
ひさしにしろ、
117
命
(
いのち
)
にはかへられぬ、
118
此方
(
こちら
)
へよこせ』
119
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
120
無理
(
むり
)
無体
(
むたい
)
にひきむしり、
121
一人
(
ひとり
)
の
弁当
(
べんたう
)
を
平
(
たひら
)
げて
了
(
しま
)
ひ、
122
又
(
また
)
次
(
つぎ
)
の
奴
(
やつ
)
の
腰
(
こし
)
の
弁当
(
べんたう
)
をむしつて
一粒
(
ひとつぶ
)
も
残
(
のこ
)
らぬ
所
(
ところ
)
迄
(
まで
)
、
123
いぢ
汚
(
ぎたな
)
く
食
(
く
)
ひ
了
(
をは
)
り、
124
弁当箱
(
べんたうばこ
)
は
小口
(
こぐち
)
から
舌
(
した
)
の
川
(
かは
)
で
洗
(
あら
)
つて
了
(
しま
)
つた。
125
甲
(
かふ
)
『モシ
玄真
(
げんしん
)
さま、
126
お
前
(
まへ
)
さまは
大変
(
たいへん
)
な
神力
(
しんりき
)
のある
方
(
かた
)
だな、
127
到底
(
たうてい
)
吾々
(
われわれ
)
の
手
(
て
)
には
合
(
あ
)
ひませぬワ。
128
お
前
(
まへ
)
さまの
面
(
つら
)
を
見
(
み
)
てさへ
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
腰
(
こし
)
が
抜
(
ぬ
)
けて
了
(
しま
)
ふんだもの』
129
玄
(
げん
)
『ワツハヽヽ、
130
此
(
この
)
方
(
はう
)
の
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
には
随分
(
ずいぶん
)
驚
(
おどろ
)
いただろ、
131
汝
(
きさま
)
は
一体
(
いつたい
)
何
(
なん
)
といふ
奴
(
やつ
)
だ』
132
甲
(
かふ
)
『
私
(
わたし
)
なんか
名
(
な
)
のあるやうな
気
(
き
)
の
利
(
き
)
いた
者
(
もの
)
ぢや
御座
(
ござ
)
いませぬ。
133
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
134
親
(
おや
)
が
附
(
つ
)
けてくれたか
人
(
ひと
)
が
附
(
つ
)
けてくれたか
知
(
し
)
りませぬが、
135
私
(
わたし
)
はトンビと
申
(
まを
)
します。
136
モ
一人
(
ひとり
)
の
男
(
をとこ
)
はカラスと
申
(
まを
)
します』
137
玄
(
げん
)
『
成程
(
なるほど
)
、
138
トンビにカラス、
139
此奴
(
こいつ
)
ア
面白
(
おもしろ
)
い、
140
そんなら
俺
(
おれ
)
も
二人
(
ふたり
)
の
家来
(
けらい
)
が
途
(
みち
)
ではぐれて
了
(
しま
)
つたのだから、
141
お
前
(
まへ
)
等
(
ら
)
二人
(
ふたり
)
を
家来
(
けらい
)
にしてやらう。
142
どうだ
143
改心
(
かいしん
)
致
(
いた
)
して
追手
(
おつて
)
の
役
(
やく
)
はやめるか』
144
ト『ヘーヘ、
145
やめます
共
(
とも
)
、
146
何
(
なに
)
程
(
ほど
)
147
追手
(
おつて
)
よりもお
前
(
まへ
)
さまの
乾児
(
こぶん
)
になつてる
方
(
はう
)
が
気
(
き
)
が
利
(
き
)
いてるか
知
(
し
)
れませぬワ。
148
のうカラス、
149
汝
(
きさま
)
もさうだらう』
150
カ『お
前
(
まへ
)
の
意見
(
いけん
)
通
(
どほり
)
だ。
151
モシ、
152
玄真
(
げんしん
)
さまとやら、
153
どうか
宜
(
よろ
)
しうお
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まをし
)
ます』
154
玄
(
げん
)
『ヨーシ、
155
分
(
わか
)
つた。
156
そんなら
之
(
これ
)
から
俺
(
おれ
)
のいふ
通
(
とほり
)
するのだよ。
157
何
(
なん
)
でも
命令
(
めいれい
)
に
服従
(
ふくじゆう
)
するのだぞ。
158
サア、
1581
行
(
ゆ
)
かう』
159
ト『モーシモシ
玄真
(
げんしん
)
さま、
160
行
(
ゆ
)
かうと
仰有
(
おつしや
)
つても
腰
(
こし
)
が
立
(
た
)
ちませぬがな。
161
どうか
貴方
(
あなた
)
の
神力
(
しんりき
)
でお
直
(
なほ
)
し
下
(
くだ
)
さる
訳
(
わけ
)
には
参
(
まゐ
)
りませぬか』
162
玄
(
げん
)
『エー、
163
仕方
(
しかた
)
がねい、
164
直
(
なほ
)
してやろ。
165
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
此
(
この
)
腰
(
こし
)
が
直
(
なほ
)
つたら
最後
(
さいご
)
、
166
俺
(
おれ
)
の
神力
(
しんりき
)
は
認
(
みと
)
めるだらうな』
167
ト『ヘーヘ、
168
認
(
みと
)
める
所
(
どころ
)
の
段
(
だん
)
ぢやありませぬ、
169
已
(
すで
)
に
已
(
すで
)
に
腰
(
こし
)
を
抜
(
ぬ
)
かした
時
(
とき
)
から、
170
お
前
(
まへ
)
さまの
神力
(
しんりき
)
を
認
(
みと
)
めて
御
(
ご
)
家来
(
けらい
)
にして
下
(
くだ
)
さいと
願
(
ねが
)
つてゐるのですもの』
171
玄
(
げん
)
『ウーン
成程
(
なるほど
)
、
172
さうに
間違
(
まちがひ
)
なからう』
173
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
174
両人
(
りやうにん
)
の
腰
(
こし
)
の
辺
(
あた
)
りをメツタ
矢鱈
(
やたら
)
に
握拳
(
にぎりこぶし
)
を
固
(
かた
)
めて
擲
(
なぐ
)
りつけた。
175
二人
(
ふたり
)
は
余
(
あま
)
りの
痛
(
いた
)
さに
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らず
立
(
たち
)
上
(
あが
)
り、
176
一間
(
いつけん
)
許
(
ばか
)
り
逃
(
にげ
)
出
(
だ
)
し、
177
又
(
また
)
もやパタリと
倒
(
たふ
)
れて
了
(
しま
)
つた。
178
玄
(
げん
)
『ハツハヽヽ
腰抜
(
こしぬけ
)
野郎
(
やらう
)
だな、
179
此
(
この
)
様
(
やう
)
な
者
(
もの
)
を
何万
(
なんまん
)
人
(
にん
)
連
(
つ
)
れてゐたつて、
180
手足纏
(
てあしまと
)
ひになる
許
(
ばか
)
りだ。
181
又
(
また
)
腰
(
こし
)
が
直
(
なほ
)
つたらついて
来
(
こ
)
い、
182
キツト
家来
(
けらい
)
にしてやらう。
183
俺
(
おれ
)
は
天下
(
てんか
)
経綸
(
けいりん
)
の
事業
(
じげふ
)
が
忙
(
いそが
)
しいから
御免
(
ごめん
)
を
蒙
(
かうむ
)
らう、
184
ても
偖
(
さて
)
も
憐
(
あは
)
れな
代物
(
しろもの
)
だなア』
185
と
腮
(
あご
)
を
三
(
み
)
つ
四
(
よ
)
つしやくり、
186
阪路
(
さかみち
)
を
元気
(
げんき
)
よく
鼻唄
(
はなうた
)
歌
(
うた
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
187
之
(
これ
)
より
玄真坊
(
げんしんばう
)
は
彼方
(
あなた
)
此方
(
こなた
)
に、
188
昼
(
ひる
)
は
山野
(
さんや
)
に
寝
(
い
)
ね
夜
(
よる
)
は
泥棒
(
どろばう
)
を
稼
(
かせ
)
いで、
189
百
(
ひやく
)
日
(
にち
)
余
(
あま
)
りを
過
(
すご
)
した。
190
又
(
また
)
もやダリヤ
姫
(
ひめ
)
の
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
し、
191
会
(
あ
)
ひたくて
堪
(
たま
)
らず、
192
何
(
なん
)
とかして
甘
(
うま
)
く
彼女
(
かれ
)
を
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れたいものだと、
193
少々
(
せうせう
)
懐
(
ふところ
)
が
温
(
ぬく
)
くなつたので、
194
タラハン
城市
(
じやうし
)
へ
変装
(
へんさう
)
して
忍
(
しの
)
び
込
(
こ
)
み、
195
タラハン
市中
(
しちう
)
でも
一等
(
いつとう
)
旅館
(
りよくわん
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
丸太
(
まるた
)
ホテルに
泊
(
とま
)
り
込
(
こ
)
んで
了
(
しま
)
つた。
196
玄真坊
(
げんしんばう
)
は
奥
(
おく
)
の
二間造
(
ふたまづく
)
りの
別室
(
べつしつ
)
に
居
(
きよ
)
を
構
(
かま
)
へ、
197
種々
(
いろいろ
)
とタラハン
城
(
じやう
)
転覆
(
てんぷく
)
の
夢
(
ゆめ
)
を
辿
(
たど
)
つてゐる。
198
そこへ
下女
(
げぢよ
)
が
茶
(
ちや
)
を
汲
(
く
)
んで
出
(
いで
)
来
(
きた
)
り、
199
『モシお
客様
(
きやくさま
)
、
200
主人
(
しゆじん
)
から、
201
ネームを
承
(
うけたま
)
はつて
来
(
こ
)
いと
仰
(
おほ
)
せられましたが、
202
どうか
此
(
この
)
宿帳
(
やどちやう
)
にお
記
(
しる
)
し
下
(
くだ
)
さいませ』
203
玄
(
げん
)
『あゝよしよし』
204
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
205
スラスラと
宿帳
(
やどちやう
)
に
記
(
しる
)
した。
206
宿帳
(
やどちやう
)
の
面
(
おもて
)
にはバリヲンと
書
(
か
)
き
記
(
しる
)
し、
207
玄
(
げん
)
『
俺
(
おれ
)
はな、
208
ハルナの
都
(
みやこ
)
から
遙々
(
はるばる
)
と
大黒主
(
おほくろぬし
)
さまの
命令
(
めいれい
)
に
仍
(
よ
)
つて、
209
諸国
(
しよこく
)
視察
(
しさつ
)
の
為
(
ため
)
行脚
(
あんぎや
)
に
出
(
で
)
て
来
(
き
)
てゐる
者
(
もの
)
だが、
210
最早
(
もはや
)
七千
(
しちせん
)
余国
(
よこく
)
は
遍歴済
(
へんれきずみ
)
となり、
211
当家
(
たうけ
)
に
於
(
おい
)
てゆるゆると
二三
(
にさん
)
ケ
月
(
げつ
)
許
(
ばか
)
り
休息
(
きうそく
)
さして
貰
(
もら
)
ふ
積
(
つも
)
りだから、
212
主人
(
しゆじん
)
に
宜
(
よろ
)
しく
云
(
い
)
ふてくれ。
213
そして
宿賃
(
やどちん
)
には
決
(
けつ
)
して
心配
(
しんぱい
)
かけないから、
214
朝夕
(
あさゆふ
)
の
膳部
(
ぜんぶ
)
にはな、
215
気
(
き
)
をつけるやうに
頼
(
たの
)
んでおく』
216
といひ
乍
(
なが
)
ら、
217
宿帳
(
やどちやう
)
を
二三
(
にさん
)
枚
(
まい
)
繰返
(
くりかへ
)
してみると、
218
二三
(
にさん
)
日前
(
にちまへ
)
から、
219
コブライ、
220
コオロが
泊
(
とま
)
つてゐると
見
(
み
)
えて、
221
自筆
(
じひつ
)
の
姓名
(
せいめい
)
が
記
(
しる
)
してある。
222
玄真坊
(
げんしんばう
)
は
何
(
なに
)
食
(
く
)
はぬ
面
(
かほ
)
して
下女
(
げぢよ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
223
『ここにコブライとか、
224
コオロとかいふ
客
(
きやく
)
は
泊
(
とま
)
つて
居
(
ゐ
)
ないかのう』
225
下女
(
げぢよ
)
『ハイ、
226
泊
(
とま
)
つて
居
(
ゐ
)
られましたが、
227
昨日
(
きのふ
)
の
日
(
ひ
)
の
暮
(
くれ
)
に、
228
一寸
(
ちよつと
)
そこ
迄
(
まで
)
見物
(
けんぶつ
)
に
出
(
で
)
ると
仰有
(
おつしや
)
つたきり、
229
まだお
帰
(
かへ
)
りになりませぬので、
230
心配
(
しんぱい
)
をしてゐる
所
(
ところ
)
で
御座
(
ござ
)
います』
231
玄
(
げん
)
『あゝさうか、
232
フーン』
233
下
(
げ
)
『
何
(
なに
)
か
貴方
(
あなた
)
、
234
此
(
この
)
方
(
かた
)
に
御
(
ご
)
関係
(
くわんけい
)
が
御座
(
ござ
)
いますのですか』
235
玄
(
げん
)
『ナーニ
別
(
べつ
)
に
関係
(
くわんけい
)
も
何
(
なに
)
もない、
236
見
(
み
)
ず
知
(
し
)
らずの
人
(
ひと
)
だが
余
(
あま
)
り
面白
(
おもしろ
)
い
名
(
な
)
だから、
237
一寸
(
ちよつと
)
尋
(
たづ
)
ねてみたのだ。
238
ヨ、
239
之
(
これ
)
は
俺
(
おれ
)
の
心付
(
こころづけ
)
だ』
240
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
懐
(
ふところ
)
から
鳥目
(
てうもく
)
を
取出
(
とりだ
)
し、
241
下女
(
げぢよ
)
に
投
(
な
)
げ
与
(
あた
)
へた。
242
下女
(
げぢよ
)
は
喜
(
よろこ
)
んで
押
(
お
)
し
戴
(
いただ
)
き、
243
母家
(
おもや
)
の
方
(
はう
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
244
後
(
あと
)
に
玄真坊
(
げんしんばう
)
は
腕
(
うで
)
を
組
(
く
)
み
吐息
(
といき
)
をつき
乍
(
なが
)
ら、
245
『アーア、
246
世間
(
せけん
)
と
云
(
い
)
ふものは
広
(
ひろ
)
いやうでも
狭
(
せま
)
いな。
247
三月
(
みつき
)
以前
(
いぜん
)
に
追手
(
おつて
)
にかかり、
248
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
両人
(
りやうにん
)
にはぐれて
了
(
しま
)
ひ、
249
何処
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
つたかと
思
(
おも
)
ふてをれば、
250
而
(
しか
)
も
同
(
おな
)
じ
宿
(
やど
)
に
泊
(
とま
)
つてゐたとは
実
(
じつ
)
に
不思議
(
ふしぎ
)
だ。
251
ア、
252
察
(
さつ
)
する
所
(
ところ
)
、
253
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
両人
(
りやうにん
)
は
此
(
この
)
俺
(
おれ
)
がタラハン
市
(
し
)
へ
大望
(
たいまう
)
遂行
(
すゐかう
)
の
為
(
ため
)
に
来
(
き
)
てゐるに
違
(
ちが
)
ひないと
目星
(
めぼし
)
をつけ、
254
彼方
(
あなた
)
此方
(
こなた
)
と
行方
(
ゆくへ
)
を
捜
(
さが
)
してゐるのだらう。
255
何
(
いづ
)
れ
今日
(
けふ
)
明日
(
あす
)
の
内
(
うち
)
には
帰
(
かへ
)
つて
来
(
く
)
るだらうから、
256
様子
(
やうす
)
も
分
(
わか
)
らうし、
257
マア
緩
(
ゆつく
)
り
休養
(
きうやう
)
せうかい』
258
と
独
(
ひとり
)
ごちつつ
肱
(
ひぢ
)
を
枕
(
まくら
)
にゴロンと
横
(
よこ
)
たはり、
259
グウグウと
雷
(
らい
)
の
如
(
や
)
うな
鼾
(
いびき
)
をかいて
寝
(
ね
)
て
了
(
しま
)
つた。
260
少時
(
しばらく
)
すると
又
(
また
)
もや
下女
(
げぢよ
)
がやつて
来
(
き
)
て、
261
『モシモシお
客
(
きやく
)
さま、
262
エー、
263
貴方
(
あなた
)
のお
話
(
はなし
)
になつて
居
(
を
)
つた
面白
(
おもしろ
)
い
名
(
な
)
の
方
(
かた
)
が
二人
(
ふたり
)
帰
(
かへ
)
つてみえました。
264
御用
(
ごよう
)
がありますなら
会
(
あ
)
ふて
上
(
あ
)
げて
下
(
くだ
)
さいませ』
265
玄真坊
(
げんしんばう
)
は
目
(
め
)
をこすり
乍
(
なが
)
ら、
266
『ナアニ、
267
コブライ、
268
コオロの
両人
(
りやうにん
)
が
帰
(
かへ
)
つたといふのか』
269
下女
(
げぢよ
)
『
左様
(
さやう
)
で
御座
(
ござ
)
います。
270
二人
(
ふたり
)
のお
客
(
きやく
)
さまに、
271
貴方
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
面相
(
めんさう
)
から、
272
お
背恰好
(
せかつかう
)
をお
話
(
はな
)
し
申
(
まを
)
しましたら、
273
お
二人
(
ふたり
)
さまは、
274
どうか
其
(
その
)
方
(
かた
)
に
一目
(
ひとめ
)
会
(
あ
)
ひたいものだと
仰有
(
おつしや
)
るので
275
お
伺
(
うかが
)
ひに
参
(
まゐ
)
りました』
276
玄
(
げん
)
『
別
(
べつ
)
にそんな
野郎
(
やらう
)
に
会
(
あ
)
ふ
必要
(
ひつえう
)
もなし、
277
見
(
み
)
た
事
(
こと
)
もない
男
(
をとこ
)
だが、
278
所望
(
しよまう
)
とあらば、
279
俺
(
おれ
)
も
一人
(
ひとり
)
だから、
280
退屈
(
たいくつ
)
ざましに
会
(
あ
)
つてやらう、
281
ソツと
此方
(
こちら
)
へ
通
(
とほ
)
してみてくれ、
282
首実検
(
くびじつけん
)
の
上
(
うへ
)
、
283
言葉
(
ことば
)
をかけてやるかやらぬかが
定
(
きま
)
るのだ』
284
下女
(
げぢよ
)
『
左様
(
さやう
)
なら さう
申
(
まを
)
し
上
(
あげ
)
ます』
285
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
別
(
わか
)
れて
行
(
ゆ
)
く。
286
少時
(
しばらく
)
すると
二人
(
ふたり
)
はドヤドヤと
玄真
(
げんしん
)
の
居間
(
ゐま
)
にやつて
来
(
き
)
た。
287
コブ『イヤー、
288
親方
(
おやかた
)
、
289
どうも
久
(
ひさし
)
振
(
ぶ
)
りだつたな、
290
一体
(
いつたい
)
何処
(
どこ
)
をうろついとつたのだい、
291
どれ
丈
(
だけ
)
捜
(
さが
)
したか
知
(
し
)
れないワ、
292
のうコオロ』
293
玄真
(
げんしん
)
は
右手
(
めて
)
を
上
(
あ
)
げて
空中
(
くうちう
)
にふり
乍
(
なが
)
ら、
294
『オイ
小
(
ちひ
)
さい
声
(
こゑ
)
で
云
(
い
)
はないか、
295
近
(
ちか
)
うよれ
近
(
ちか
)
うよれ』
296
コブ『ハイ』
297
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
耳許
(
みみもと
)
に
両人
(
りやうにん
)
共
(
とも
)
より
添
(
そ
)
ふた。
298
玄真
(
げんしん
)
『どうだ、
299
タラハン
城
(
じやう
)
の
様子
(
やうす
)
は……
偵察
(
ていさつ
)
したか』
300
コブ『ハイ、
301
大変
(
たいへん
)
なこつて
御座
(
ござ
)
いますよ。
302
タニグク
山
(
やま
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
で
吾々
(
われわれ
)
の
親分
(
おやぶん
)
になつて
居
(
を
)
つた、
303
あのシヤカンナさまが
左守
(
さもり
)
の
司
(
つかさ
)
となり、
304
娘
(
むすめ
)
のスバール
姫
(
ひめ
)
は
王妃
(
わうひ
)
殿下
(
でんか
)
と
成上
(
なりあが
)
り、
305
立
(
た
)
つ
鳥
(
とり
)
も
落
(
おと
)
す
如
(
や
)
うな
勢
(
いきほひ
)
で、
306
城下
(
じやうか
)
の
人気
(
にんき
)
と
云
(
い
)
つたら、
3061
素晴
(
すば
)
らしいものだ。
307
今日
(
けふ
)
のシヤカンナは
泥棒
(
どろばう
)
の
親分
(
おやぶん
)
でなく、
308
最早
(
もはや
)
一国
(
いつこく
)
の
主権者
(
しゆけんしや
)
も
同様
(
どうやう
)
だ。
309
玄真
(
げんしん
)
僧都
(
そうづ
)
の
目的
(
もくてき
)
は、
310
マアマアマアここ
百
(
ひやく
)
年
(
ねん
)
や
二百
(
にひやく
)
年
(
ねん
)
は
到底
(
たうてい
)
立
(
た
)
ちますまいよ』
311
玄
(
げん
)
『
何
(
なん
)
と、
312
人
(
ひと
)
の
出世
(
しゆつせ
)
といふものは
分
(
わか
)
らぬものだの。
313
ウン、
314
さうか、
315
あの
爺
(
おやぢ
)
、
316
又
(
また
)
元
(
もと
)
の
左守
(
さもり
)
に
還元
(
くわんげん
)
しやがつたな。
317
ヨーシ、
318
それを
聞
(
き
)
くと、
319
俺
(
おれ
)
もむかついて
堪
(
たま
)
らぬ。
320
何
(
なん
)
だシヤカンナの
爺
(
おやぢ
)
が
一国
(
いつこく
)
の
棟梁
(
とうりやう
)
とは
321
チヤンチヤラ
可笑
(
をか
)
しいワ。
322
併
(
しか
)
し
両人
(
りやうにん
)
、
323
大分
(
だいぶん
)
に
稼
(
かせ
)
いだらうな』
324
コブ『
稼
(
かせ
)
いでみましたが、
325
ヤツとの
事
(
こと
)
で
両人
(
りやうにん
)
が
宿賃
(
やどちん
)
が
払
(
はら
)
へる
位
(
くらゐ
)
なものです。
326
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
金
(
かね
)
の
在所
(
ありか
)
は
沢山
(
たくさん
)
に
見届
(
みとど
)
けておきました。
327
どうも
大将
(
たいしやう
)
の
智慧
(
ちゑ
)
を
借
(
か
)
りなくちや、
328
吾々
(
われわれ
)
の
手
(
て
)
に
合
(
あ
)
ひませぬワイ』
329
玄
(
げん
)
『フン、
330
さうか、
331
それぢや
今晩
(
こんばん
)
一
(
ひと
)
つ、
332
何処
(
どつか
)
の
宝庫
(
むすめ
)
を
拐
(
かどは
)
かしてみようかい』
333
それより
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
浴湯
(
ゆ
)
を
使
(
つか
)
ひ
夕食
(
ゆふしよく
)
を
了
(
をは
)
り、
334
又
(
また
)
もや
一間
(
ひとま
)
に
入
(
はい
)
つてコソコソと
大望
(
たいまう
)
遂行
(
すゐかう
)
の
下準備
(
したじゆんび
)
の
相談
(
さうだん
)
をやつてゐた。
335
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
愈
(
いよいよ
)
左守司
(
さもりづかさ
)
の
屋敷
(
やしき
)
へ
忍
(
しの
)
び
入
(
い
)
り、
336
しこたま
金
(
かね
)
をふんだくらむと
覆面
(
ふくめん
)
頭巾
(
づきん
)
の
扮装
(
いでたち
)
で
裏口
(
うらぐち
)
からソツと
抜
(
ぬ
)
け
出
(
だ
)
し、
337
町裏
(
まちうら
)
の
細路
(
ほそみち
)
を
伝
(
つた
)
ふて、
338
左守
(
さもり
)
の
館
(
やかた
)
をさして
忍
(
しの
)
びゆく。
339
折柄
(
をりから
)
チヤン チヤン チヤン チヤンと
半鐘
(
はんしよう
)
の
声
(
こゑ
)
、
340
瞬
(
またた
)
く
内
(
うち
)
に
炎々
(
えんえん
)
天
(
てん
)
を
焦
(
こが
)
してタラハン
市
(
し
)
の
目抜
(
めぬき
)
の
場所
(
ばしよ
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
広小路
(
ひろこうぢ
)
が
焼
(
や
)
け
出
(
だ
)
した。
341
殆
(
ほと
)
んど
森閑
(
しんかん
)
として
山河
(
さんか
)
草木
(
さうもく
)
居眠
(
ゐねむ
)
つてゐたやうな
星月夜
(
ほしづきよ
)
も
342
俄
(
にはか
)
に
目
(
め
)
を
醒
(
さま
)
したやうに、
343
あたりが
騒
(
さわ
)
がしくなつて、
344
何処
(
どこ
)
の
家
(
うち
)
も
彼処
(
かしこ
)
の
家
(
うち
)
も
火消
(
ひけし
)
装束
(
しやうぞく
)
でトビを
担
(
かた
)
げて
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
し、
345
危険
(
きけん
)
で
堪
(
たま
)
らず、
346
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
或
(
ある
)
家
(
いへ
)
の
軒下
(
のきした
)
に
身
(
み
)
を
忍
(
しの
)
び、
347
又
(
また
)
もやコソコソと
相談
(
さうだん
)
を
始
(
はじ
)
め
出
(
だ
)
した。
348
玄
(
げん
)
『オイ
今夜
(
こんや
)
はダメかも
知
(
し
)
れぬぞ。
349
これ
丈
(
だけ
)
何処
(
どこ
)
の
家
(
いへ
)
も
何処
(
どこ
)
の
家
(
いへ
)
も
一度
(
いちど
)
に
目
(
め
)
を
醒
(
さま
)
し、
350
トビを
担
(
かた
)
げて
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
してゐやがるから、
351
街道
(
かいだう
)
の
混雑
(
こんざつ
)
といつたら
大変
(
たいへん
)
なものだ。
352
こんな
晩
(
ばん
)
に
仕事
(
しごと
)
をしなくても
又
(
また
)
明日
(
あす
)
の
晩
(
ばん
)
があるぢやないか』
353
コブ『
泥棒稼
(
どろぼうかせ
)
ぎには
持
(
も
)
つて
来
(
こ
)
いの
夜
(
よ
)
さですよ。
354
何奴
(
どいつ
)
も
此奴
(
こいつ
)
も
火事
(
くわじ
)
の
方
(
はう
)
に
気
(
き
)
を
奪
(
と
)
られてるから、
355
火事泥
(
くわじどろ
)
と
云
(
い
)
つて、
356
何処
(
どこ
)
彼処
(
かしこ
)
となし
火消
(
ひけし
)
に
化
(
ば
)
けて
飛
(
と
)
び
込
(
こ
)
むのですよ。
357
あ
泥棒
(
どろばう
)
はこんな
時
(
とき
)
に
限
(
かぎ
)
りますよ、
358
のうコオロ』
359
コオ『ウンそらさうだ、
360
今
(
いま
)
一番
(
いちばん
)
現
(
げん
)
ナマを
余計
(
よけい
)
持
(
も
)
つてる
奴
(
やつ
)
、
361
左守
(
さもり
)
の
司
(
つかさ
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
だ。
362
何時
(
いつ
)
も
彼奴
(
あいつ
)
の
家
(
うち
)
には
衛兵
(
ゑいへい
)
が
三四十
(
さんしじふ
)
人
(
にん
)
は
居
(
ゐ
)
やうが、
363
こんな
時
(
とき
)
は
余程
(
よほど
)
の
大火事
(
おほくわじ
)
だから、
364
皆
(
みな
)
火消
(
ひけし
)
に
出
(
で
)
てゐやがるから
家
(
いへ
)
はがら
空
(
あき
)
だ。
365
サ、
366
行
(
ゆ
)
かうぢやないか。
367
ナ、
368
千万
(
せんまん
)
両
(
りやう
)
の
金
(
かね
)
をふんだくり、
369
其
(
その
)
次
(
つぎ
)
にや
民衆
(
みんしう
)
を
買収
(
ばいしう
)
して、
370
タラハン
城
(
じやう
)
の
転覆
(
てんぷく
)
を
企
(
くはだ
)
てるには
恰好
(
かつかう
)
の
時期
(
じき
)
だ。
371
玄真
(
げんしん
)
さま、
372
こんな
可
(
よ
)
い
機会
(
きくわい
)
はありませぬよ。
373
左守
(
さもり
)
の
屋敷
(
やしき
)
はすつかりと
査
(
しら
)
べておきましたから、
374
私
(
わたし
)
に
案内
(
あんない
)
さして
下
(
くだ
)
さい』
375
玄真
(
げんしん
)
『
成程
(
なるほど
)
、
376
お
前
(
まへ
)
の
命令
(
めいれい
)
には
従
(
したが
)
はねばならぬのだつたな。
377
ヤ、
378
こんな
命令
(
めいれい
)
なら
服従
(
ふくじゆう
)
する』
379
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
380
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
に
災難
(
さいなん
)
が
罹
(
かか
)
るとは、
381
神
(
かみ
)
ならぬ
身
(
み
)
の
知
(
し
)
る
由
(
よし
)
もなく、
382
火事
(
くわじ
)
の
騒
(
さわ
)
ぎに
紛
(
まぎ
)
れて
左守
(
さもり
)
の
裏門
(
うらもん
)
より、
383
ソツと
三
(
さん
)
人
(
にん
)
共
(
とも
)
忍
(
しの
)
び
込
(
こ
)
んで
了
(
しま
)
つた。
384
(
大正一五・一・三一
旧一四・一二・一八
於月光閣
松村真澄
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 荒添
(B)
(N)
泥壁 >>>
霊界物語
>
第71巻
> 第2篇 迷想痴色 > 第11章 異志仏
Tweet
絶賛発売中『超訳霊界物語2/出口王仁三郎の「身魂磨き」実践書/一人旅するスサノオの宣伝使たち』
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【11 異志仏|第71巻(戌の巻)|霊界物語/rm7111】
合言葉「みろく」を入力して下さい→