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第66巻(巳の巻)
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第16巻(卯の巻)
序文
凡例
総説歌
第1篇 神軍霊馬
01 天橋立
〔591〕
02 暗夜の邂逅
〔592〕
03 門番の夢
〔593〕
04 夢か現か
〔594〕
05 秋山館
〔595〕
06 石槍の雨
〔596〕
07 空籠
〔597〕
08 衣懸松
〔598〕
09 法螺の貝
〔599〕
10 白狐の出現
〔600〕
第2篇 深遠微妙
11 宝庫の鍵
〔601〕
12 捜索隊
〔602〕
13 神集の玉
〔603〕
14 鵜呑鷹
〔604〕
15 谷間の祈
〔605〕
16 神定の地
〔606〕
17 谷の水
〔607〕
第3篇 真奈為ケ原
18 遷宅婆
〔608〕
19 文珠如来
〔609〕
20 思はぬ歓
〔610〕
21 御礼参詣
〔611〕
跋
霊の礎(一)
霊の礎(二)
余白歌
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第一二章
捜索隊
(
そうさくたい
)
〔六〇二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第16巻 如意宝珠 卯の巻
篇:
第2篇 深遠微妙
よみ(新仮名遣い):
しんえんびみょう
章:
第12章 捜索隊
よみ(新仮名遣い):
そうさくたい
通し章番号:
602
口述日:
1922(大正11)年04月15日(旧03月19日)
口述場所:
筆録者:
河津雄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年12月25日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
秋山彦は、ウラナイ教宣伝使と聞くと、追い返すように紅葉姫に言いつけた。紅葉姫は高姫らを待たせていた部屋に戻ると、二人はすでにいなかった。そして、宝庫の鍵が無くなっているのに気がついた。
秋山彦は邸内を捜索させるが、二人の姿はなく、鍵もみつからない。そこへ表に騒ぎが聞こえた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-02-04 18:46:53
OBC :
rm1612
愛善世界社版:
150頁
八幡書店版:
第3輯 455頁
修補版:
校定版:
154頁
普及版:
67頁
初版:
ページ備考:
001
由良
(
ゆら
)
の
港
(
みなと
)
の
人子
(
ひとご
)
の
司
(
つかさ
)
秋山彦
(
あきやまひこ
)
は、
002
見晴
(
みは
)
らしよき
奥
(
おく
)
の
一間
(
ひとま
)
に、
003
数多
(
あまた
)
の
家子
(
いへのこ
)
郎党
(
らうたう
)
を
集
(
あつ
)
め、
004
折柄
(
をりから
)
昇
(
のぼ
)
る
三五
(
さんご
)
の
月
(
つき
)
を
眺
(
なが
)
めて、
005
大江山
(
おほえやま
)
の
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
退治
(
たいぢ
)
の
祝宴
(
しゆくえん
)
を
挙
(
あ
)
げ
居
(
ゐ
)
たり。
006
紺碧
(
こんぺき
)
の
青空
(
あをぞら
)
には
一点
(
いつてん
)
の
雲影
(
うんえい
)
も
無
(
な
)
く、
007
星
(
ほし
)
は
疎
(
まばら
)
に、
008
月
(
つき
)
は
清
(
きよ
)
く
涼
(
すず
)
しく、
009
銀鏡
(
ぎんきやう
)
を
懸
(
か
)
けたるが
如
(
ごと
)
し。
010
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『アヽ
佳
(
い
)
い
月
(
つき
)
だ、
011
月々
(
つきづき
)
に
月
(
つき
)
てふ
月
(
つき
)
は
多
(
おほ
)
けれど、
012
月
(
つき
)
見
(
み
)
る
月
(
つき
)
は
今日
(
けふ
)
の
夜
(
よ
)
の
月
(
つき
)
、
013
といふ
仲秋
(
ちうしう
)
の
月
(
つき
)
よりも、
014
麗
(
うるは
)
しい
好
(
い
)
い
心持
(
こころもち
)
だ、
015
悪魔
(
あくま
)
退治
(
たいぢ
)
の
嬉
(
うれ
)
しさに
みろく
様
(
さま
)
のお
顔
(
かほ
)
もにこにことしてござる、
016
かかる
麗
(
うるは
)
しき
尊
(
たふと
)
き
月
(
つき
)
を
眺
(
なが
)
めて、
017
月見
(
つきみ
)
の
宴
(
えん
)
を
張
(
は
)
るは
実
(
じつ
)
に
勿体
(
もつたい
)
ないやうだ。
018
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
らこれが
みろく
神
(
のかみ
)
の
広大
(
くわうだい
)
無辺
(
むへん
)
の
御
(
ご
)
慈光
(
じくわう
)
といふものだ、
019
貴賤
(
きせん
)
老幼
(
らうえう
)
の
区別
(
くべつ
)
なく、
020
月
(
つき
)
を
眺
(
なが
)
めて
快感
(
くわいかん
)
を
覚
(
おぼ
)
えない
者
(
もの
)
はない、
021
何程
(
なにほど
)
日輪
(
にちりん
)
様
(
さま
)
が
立派
(
りつぱ
)
だと
言
(
い
)
つても、
022
昼
(
ひる
)
の
最中
(
さいちう
)
に
日輪
(
にちりん
)
様
(
さま
)
を
見
(
み
)
て
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
む
者
(
もの
)
はない、
023
また
日輪
(
にちりん
)
見物
(
けんぶつ
)
をするといふ
事
(
こと
)
は
到底
(
たうてい
)
出来
(
でき
)
ない、
024
中天
(
ちうてん
)
の
太陽
(
たいやう
)
を
暫
(
しばら
)
く
見詰
(
みつ
)
めて
居
(
を
)
れば
忽
(
たちま
)
ち
目
(
め
)
が
眩
(
くら
)
みてしまう、
025
これを
見
(
み
)
ても
月日
(
つきひ
)
の
働
(
はたら
)
きの
区別
(
くべつ
)
は
歴然
(
れきぜん
)
たるものだ、
026
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
は
月
(
つき
)
の
御魂
(
みたま
)
と
承
(
うけたま
)
はる、
027
実
(
じつ
)
に
尊
(
たふと
)
い
麗
(
うるは
)
しい
仁慈
(
じんじ
)
に
富
(
と
)
めるお
顔
(
かほ
)
、
028
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
は
何処
(
どこ
)
にゐるか、
029
この
立派
(
りつぱ
)
なお
姿
(
すがた
)
を
拝
(
をが
)
ましたいものだ』
030
と
自
(
みづか
)
ら
座
(
ざ
)
を
起
(
た
)
ち、
031
玄関
(
げんくわん
)
の
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
より、
032
秋山彦
『
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
々々々
(
もみぢひめ
)
』
033
と
呼
(
よ
)
ばはりける。
034
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
は
夫
(
をつと
)
の
声
(
こゑ
)
に、
035
二人
(
ふたり
)
の
来客
(
らいきやく
)
を
待
(
ま
)
たせ
置
(
お
)
き、
036
月見
(
つきみ
)
の
席
(
せき
)
に
現
(
あら
)
はれ、
037
秋山彦
(
あきやまひこ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
038
ウラナイ
教
(
けう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
の
来訪
(
らいはう
)
を
告
(
つ
)
げたるに、
039
秋山彦
(
あきやまひこ
)
は
顔色
(
がんしよく
)
忽
(
たちま
)
ち
変
(
かは
)
り、
040
秋山彦
『ナニ、
041
ウラナイ
教
(
けう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
の
来訪
(
らいはう
)
とナ、
042
夫
(
それ
)
こそ
大変
(
たいへん
)
、
043
体
(
てい
)
よく
挨拶
(
あいさつ
)
を
致
(
いた
)
して
無事
(
ぶじ
)
に
帰
(
かへ
)
すがよからう。
044
イヤ
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
、
045
汝
(
なんぢ
)
は
一刻
(
いつこく
)
も
早
(
はや
)
く
玄関
(
げんくわん
)
の
客
(
きやく
)
に
対
(
たい
)
しお
断
(
ことわ
)
りを
申
(
まを
)
せ』
046
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
は、
047
二人
(
ふたり
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
と
秋山彦
(
あきやまひこ
)
の
板挟
(
いたばさみ
)
となつた
心地
(
ここち
)
し、
048
漸
(
やうや
)
く
玄関
(
げんくわん
)
に
立現
(
たちあら
)
はれ
見
(
み
)
れば、
049
二人
(
ふたり
)
の
影
(
かげ
)
もなし。
050
ハテ
訝
(
いぶ
)
かしと
四辺
(
あたり
)
を
見廻
(
みまは
)
す
途端
(
とたん
)
に
額
(
がく
)
の
裏
(
うら
)
に
匿
(
かく
)
しありし
玉鍵
(
たまかぎ
)
の
房
(
ふさ
)
の
見
(
み
)
えざるに
気
(
き
)
がつき、
051
驚
(
おどろ
)
き
額裏
(
がくうら
)
を
検
(
あらた
)
め
見
(
み
)
れば、
052
這
(
こ
)
は
如何
(
いか
)
に、
053
最前
(
さいぜん
)
までここに
納
(
しま
)
ひ
置
(
お
)
きし
冠島
(
かむりじま
)
、
054
沓島
(
くつじま
)
の
宝庫
(
はうこ
)
の
鍵
(
かぎ
)
は、
055
何者
(
なにもの
)
かに
盗
(
ぬす
)
まれてゐる。
056
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
は
驚
(
おどろ
)
き
慌
(
あは
)
て、
057
奥殿
(
おくでん
)
に
入
(
い
)
つて、
058
夫
(
をつと
)
秋山彦
(
あきやまひこ
)
に、
059
玉鍵
(
たまかぎ
)
の
紛失
(
ふんしつ
)
せし
事
(
こと
)
を
怖
(
おそ
)
る
怖
(
おそ
)
る
告
(
つ
)
げたるに、
060
秋山彦
(
あきやまひこ
)
は、
061
秋山彦
『すわこそ
大変
(
たいへん
)
、
062
二人
(
ふたり
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
の
所為
(
しよゐ
)
にはあらざるか、
063
ヤアヤア
者共
(
ものども
)
、
064
酒宴
(
しゆえん
)
どころではない、
065
女
(
をんな
)
共
(
ども
)
は
境内
(
けいだい
)
隈
(
くま
)
なく
捜索
(
そうさく
)
せよ、
066
男
(
をとこ
)
共
(
ども
)
は
門外
(
もんぐわい
)
に
駆
(
か
)
け
出
(
だ
)
し、
067
宣伝使
(
せんでんし
)
の
所在
(
ありか
)
を
詮
(
たづ
)
ね
鍵
(
かぎ
)
の
有無
(
うむ
)
を
調
(
しら
)
べ
来
(
きた
)
れ』
068
と
下知
(
げち
)
すれば、
069
数多
(
あまた
)
の
男女
(
だんぢよ
)
は
門
(
もん
)
の
内
(
うち
)
と
外
(
そと
)
とに
手配
(
てくば
)
りしながら、
070
鍵
(
かぎ
)
の
行方
(
ゆくへ
)
を
捜索
(
そうさく
)
する
事
(
こと
)
となりぬ。
071
秋山彦
(
あきやまひこ
)
は
門番
(
もんばん
)
の
銀公
(
ぎんこう
)
、
072
加米公
(
かめこう
)
を
傍近
(
そばちか
)
く
招
(
まね
)
き、
073
秋山彦
『
其
(
その
)
方
(
はう
)
は
表門
(
おもてもん
)
を
守
(
まも
)
る
身
(
み
)
であり
乍
(
なが
)
ら、
074
二人
(
ふたり
)
の
男女
(
だんぢよ
)
の
脱出
(
だつしゆつ
)
するを
気
(
き
)
づかざりしか、
075
様子
(
やうす
)
を
聞
(
き
)
かせよ』
076
銀公
(
ぎんこう
)
『
吾々
(
われわれ
)
両人
(
りやうにん
)
はお
役目
(
やくめ
)
大切
(
たいせつ
)
と
山門
(
さんもん
)
の
仁王
(
にわう
)
の
如
(
ごと
)
く、
077
厳
(
きび
)
しく
眼
(
め
)
を
見張
(
みは
)
り
警護
(
けいご
)
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
れば、
078
鼠
(
ねずみ
)
の
出入
(
でいり
)
さへも
委
(
くは
)
しく
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
ります。
079
然
(
しか
)
るに
最前
(
さいぜん
)
入
(
い
)
り
来
(
きた
)
りし
男女
(
だんぢよ
)
の
二人
(
ふたり
)
は、
080
まだ
表門
(
おもてもん
)
をくぐりませぬ。
081
大方
(
おほかた
)
邸内
(
ていない
)
に
潜伏
(
せんぷく
)
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
りませうから、
082
篤
(
とく
)
と
御
(
ご
)
詮議
(
せんぎ
)
下
(
くだ
)
されませ』
083
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『
裏門
(
うらもん
)
は
如何
(
いかが
)
致
(
いた
)
した』
084
加米公
(
かめこう
)
は
頭
(
あたま
)
を
掻
(
か
)
き
乍
(
なが
)
ら、
085
加米公
『ハイ
其
(
その
)
裏門
(
うらもん
)
は
根
(
ね
)
ツから
葉
(
は
)
ツから
存
(
ぞん
)
じませぬ』
086
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『
門番
(
もんばん
)
と
申
(
まを
)
せば、
087
表
(
おもて
)
ばかりでない、
088
裏門
(
うらもん
)
も
矢張
(
やつぱり
)
門
(
もん
)
のうちだ、
089
それがために
二人
(
ふたり
)
の
門番
(
もんばん
)
が
置
(
お
)
いてあるのではないか、
090
大方
(
おほかた
)
裏門
(
うらもん
)
より
抜
(
ぬ
)
け
出
(
で
)
たのであらう』
091
加米公
(
かめこう
)
『
表門
(
おもてもん
)
は
何
(
なん
)
でも
彼
(
かん
)
でも
這入
(
はい
)
るのが
商売
(
しやうばい
)
、
092
裏門
(
うらもん
)
は
何
(
なん
)
でも
彼
(
か
)
でも
皆
(
みな
)
粕
(
かす
)
の
出
(
で
)
るところ』
093
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『
馬鹿
(
ばか
)
、
094
早
(
はや
)
く
裏門
(
うらもん
)
の
方面
(
はうめん
)
を
捜索
(
そうさく
)
致
(
いた
)
せ』
095
と
血相
(
けつさう
)
変
(
か
)
へて
呶鳴
(
どな
)
り
入
(
ゐ
)
る。
096
二人
(
ふたり
)
は
裏門口
(
うらもんぐち
)
に
差
(
さ
)
しかかりけるに、
097
何物
(
なにもの
)
か
黒
(
くろ
)
きものが
門
(
もん
)
の
入口
(
いりぐち
)
に
落
(
お
)
ちゐたり、
098
手早
(
てばや
)
く
拾
(
ひろ
)
ひ
上
(
あ
)
げ
眺
(
なが
)
むれば、
099
玉鍵
(
たまかぎ
)
の
房
(
ふさ
)
なりき。
100
銀公
(
ぎんこう
)
『ヤア、
101
これさへあれば、
102
もう
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
だ、
103
スンデのことで
二人
(
ふたり
)
の
賊
(
ぞく
)
を
取
(
と
)
り
逃
(
に
)
がし、
104
免職
(
めんしよく
)
を
喰
(
く
)
うところだつた、
105
これで
漸
(
やうや
)
く
申
(
まを
)
し
訳
(
わけ
)
が
立
(
た
)
つ』
106
と
裏門
(
うらもん
)
を
固
(
かた
)
く
閉
(
し
)
め、
107
意気
(
いき
)
揚々
(
やうやう
)
として、
108
秋山彦
(
あきやまひこ
)
の
居間
(
ゐま
)
に
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
りぬ。
109
秋山彦
(
あきやまひこ
)
は
脇足
(
けうそく
)
に
凭
(
もた
)
れ
眼
(
め
)
を
塞
(
ふさ
)
ぎ、
110
深
(
ふか
)
き
思案
(
しあん
)
に
沈
(
しづ
)
みゐる。
111
銀公
(
ぎんこう
)
は
懐
(
ふところ
)
に
玉鍵
(
たまかぎ
)
の
房
(
ふさ
)
を
入
(
い
)
れ、
112
少
(
すこ
)
しく
其
(
その
)
端
(
はし
)
を
見
(
み
)
せ
乍
(
なが
)
ら、
113
銀公
『
旦那
(
だんな
)
様
(
さま
)
、
114
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
なされますな、
115
慥
(
たしか
)
に
賊
(
ぞく
)
は
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
りましたが、
116
彼
(
かれ
)
が
奪
(
うば
)
ひ
取
(
と
)
つた
品物
(
しなもの
)
は
裏門口
(
うらもんぐち
)
に
遺失
(
ゐしつ
)
して
居
(
を
)
りました。
117
此
(
この
)
銀公
(
ぎんこう
)
は
月夜
(
つきよ
)
にも
拘
(
かか
)
はらず
目敏
(
めざと
)
く
悟
(
さと
)
つて
拾
(
ひろ
)
ひ
上
(
あ
)
げ、
118
今
(
いま
)
ここに
持参
(
ぢさん
)
いたしてございます、
119
サアお
検
(
あらた
)
め
下
(
くだ
)
されませ』
120
と
元気
(
げんき
)
さうに
言
(
い
)
ふ。
121
秋山彦
(
あきやまひこ
)
は
顔
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げ
眼
(
め
)
を
開
(
ひら
)
き、
122
満面
(
まんめん
)
に
笑
(
ゑみ
)
を
湛
(
たた
)
へ
乍
(
なが
)
ら、
123
秋山彦
『ナニ、
124
玉鍵
(
たまかぎ
)
が
遺失
(
ゐしつ
)
してあつたか、
125
それは
重畳
(
ちようでう
)
、
126
出来
(
でか
)
した
出来
(
でか
)
した、
127
サア
早
(
はや
)
く、
128
吾
(
わが
)
前
(
まへ
)
に
出
(
いだ
)
せよ』
129
銀公
(
ぎんこう
)
は
指
(
ゆび
)
の
先
(
さき
)
で
懐
(
ふところ
)
の
房
(
ふさ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
指
(
ゆび
)
さし、
130
銀公
『ヘヽヽヽ、
131
真
(
ま
)
ツこの
通
(
とほ
)
り、
132
立派
(
りつぱ
)
な
房
(
ふさ
)
でござります、
133
総絹
(
そうきぬ
)
で、
134
ぼとぼとするほど
重
(
おも
)
たい
麗
(
うるは
)
しい
光沢
(
くわうたく
)
、
135
これさへあれば、
136
お
騒
(
さわ
)
ぎ
召
(
め
)
さるにも
及
(
およ
)
びますまい』
137
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『それは
有難
(
ありがた
)
い、
138
吾
(
わが
)
前
(
まへ
)
に
持
(
も
)
ち
来
(
きた
)
れ』
139
銀公
(
ぎんこう
)
は
肩
(
かた
)
を
聳
(
そび
)
やかせ
乍
(
なが
)
ら、
140
銀公
『サア、
141
これでございます、
142
よくよくお
検
(
あらた
)
め
下
(
くだ
)
さいませ』
143
と
勿体
(
もつたい
)
振
(
ぶ
)
つて、
144
前
(
まへ
)
に
突
(
つ
)
き
出
(
だ
)
したり。
145
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『ヤア、
146
これは
玉鍵
(
たまかぎ
)
の
房
(
ふさ
)
だ、
147
鍵
(
かぎ
)
は
何処
(
いづこ
)
にあるか』
148
銀公
(
ぎんこう
)
『
旦那
(
だんな
)
様
(
さま
)
、
149
彼
(
あ
)
のやうな
錆
(
さび
)
た
鍵
(
かぎ
)
はどうでも
宜
(
よろ
)
しい、
150
ご
心配
(
しんぱい
)
なされますな、
151
鉄
(
てつ
)
の
一片
(
ひときれ
)
もあれば、
152
直
(
すぐ
)
に
鍛
(
う
)
ち
直
(
なほ
)
して
上
(
あ
)
げませう。
153
立派
(
りつぱ
)
な
此
(
こ
)
の
房
(
ふさ
)
が
手
(
て
)
に
入
(
い
)
るからは、
154
あのやうな
汚
(
きたな
)
いものにお
構
(
かま
)
ひ
遊
(
あそ
)
ばすな』
155
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『ヤア
失敗
(
しま
)
つた、
156
これや
斯
(
こ
)
うしては
居
(
を
)
られぬ
哩
(
わい
)
、
157
ヤア
銀公
(
ぎんこう
)
、
158
加米公
(
かめこう
)
、
159
船
(
ふね
)
の
用意
(
ようい
)
を
致
(
いた
)
せ』
160
銀公、加米公
『
委細
(
ゐさい
)
承知
(
しようち
)
仕
(
つかまつ
)
りました』
161
と
此
(
この
)
場
(
ば
)
を
立出
(
たちい
)
でる。
162
紅葉姫
(
もみぢひめ
)
は
室内
(
しつない
)
隈
(
くま
)
なく
捜索
(
そうさく
)
し、
163
鍵
(
かぎ
)
の
所在
(
ありか
)
の
知
(
し
)
れざるに、
164
当惑
(
たうわく
)
の
息
(
いき
)
を
吐
(
つ
)
き
乍
(
なが
)
ら、
165
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あらは
)
れ
来
(
きた
)
り、
166
紅葉姫
『
旦那
(
だんな
)
様
(
さま
)
、
167
如何
(
いかが
)
致
(
いた
)
しませう、
168
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
169
国武彦
(
くにたけひこの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
に、
170
申訳
(
まをしわけ
)
がございませぬ』
171
秋山彦
(
あきやまひこ
)
『
今
(
いま
)
となつて、
172
繰言
(
くりごと
)
いつた
所
(
とこ
)
で
追
(
お
)
つ
付
(
つ
)
かない、
173
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
は
冠島
(
をしま
)
沓島
(
めしま
)
に
船
(
ふね
)
にて
渡
(
わた
)
りしに
相違
(
さうゐ
)
ない、
174
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
船
(
ふね
)
の
用意
(
ようい
)
をなし、
175
後
(
あと
)
追
(
おひ
)
かけて
鍵
(
かぎ
)
を
取返
(
とりかへ
)
さねばなるまい』
176
斯
(
かか
)
る
所
(
ところ
)
へ
表
(
おもて
)
の
方
(
かた
)
再
(
また
)
もや
俄
(
にはか
)
に
騒
(
さわ
)
がしくなり
来
(
き
)
たりぬ。
177
夫婦
(
ふうふ
)
は
互
(
たがひ
)
に
顔
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せ、
178
何事
(
なにごと
)
ならむと
耳
(
みみ
)
を
澄
(
すま
)
して
表
(
おもて
)
の
様子
(
やうす
)
を
聴
(
き
)
き
入
(
い
)
りにける。
179
(
大正一一・四・一五
旧三・一九
河津雄
録)
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