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第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
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第13巻(子の巻)
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第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
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第80巻(未の巻)
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第28巻(卯の巻)
序歌
総説歌
第1篇 高砂の島
01 カールス王
〔801〕
02 無理槍
〔802〕
03 玉藻山
〔803〕
04 淡渓の流
〔804〕
05 難有迷惑
〔805〕
06 麻の紊れ
〔806〕
第2篇 暗黒の叫
07 無痛の腹
〔807〕
08 混乱戦
〔808〕
09 当推量
〔809〕
10 縺れ髪
〔810〕
11 木茄子
〔811〕
12 サワラの都
〔812〕
第3篇 光明の魁
13 唖の対面
〔813〕
14 二男三女
〔814〕
15 願望成就
〔815〕
16 盲亀の浮木
〔816〕
17 誠の告白
〔817〕
18 天下泰平
〔818〕
第4篇 南米探険
19 高島丸
〔819〕
20 鉈理屈
〔820〕
21 喰へぬ女
〔821〕
22 高砂上陸
〔822〕
跋(暗闇)
余白歌
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第一三章
唖
(
おし
)
の
対面
(
たいめん
)
〔八一三〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第28巻 海洋万里 卯の巻
篇:
第3篇 光明の魁
よみ(新仮名遣い):
こうみょうのさきがけ
章:
第13章 唖の対面
よみ(新仮名遣い):
おしのたいめん
通し章番号:
813
口述日:
1922(大正11)年08月09日(旧06月17日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年8月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
三人はセルに導かれて広い一間に通された。侍臣によれば、照彦王と照子姫は、今朝神勅により天啓山に登ったが、戻ってくるまで三人は無言無食無飲の行を行って待たなければならないという。
侍臣たちは砂や石の食事を持ってきたり、三人を笑わそうと滑稽を見せたりしたが、三人は三日三晩、行を勤めた。
すると大勢の従者を連れて照彦王が帰ってきた。照彦王らは無言のまま三人に一礼すると、別館に行って神前に祈願の祝詞を唱えた。照彦王と照子姫は、侍臣の八千代姫、照代姫に三宝を持たせて三人の前に現れた。見れば、三人に当てた封書であった。
三人がそれぞれ封書を押し頂いて開けてみると、そこにはさまざまな神示が書かれてあった。三人は喜び、無言のまま感謝の意を表した。照彦王と照子姫は別館に姿を隠した。
一行はさっそく神示にしたがって館を出て城外に走り出した。八千代姫と照代姫もそれに続いた。一行は常楠仙人が籠もるという向陽山を目指していた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-11-28 17:58:19
OBC :
rm2813
愛善世界社版:
155頁
八幡書店版:
第5輯 409頁
修補版:
校定版:
159頁
普及版:
73頁
初版:
ページ備考:
001
千早
(
ちはや
)
振
(
ふ
)
る
神代
(
かみよ
)
の
昔
(
むかし
)
エルサレム
002
厳
(
いづ
)
の
都
(
みやこ
)
に
仕
(
つか
)
へたる
003
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
国彦
(
くにひこ
)
が
004
霊
(
たま
)
の
御裔
(
みすゑ
)
と
生
(
うま
)
れたる
005
心
(
こころ
)
も
固
(
かた
)
き
常楠
(
つねくす
)
の
006
流
(
なが
)
れを
汲
(
く
)
みし
清
(
きよ
)
、
照
(
てる
)
の
007
二人
(
ふたり
)
の
御子
(
みこ
)
は
琉球
(
りうきう
)
の
008
双児
(
ふたご
)
の
島
(
しま
)
を
北南
(
きたみなみ
)
009
相
(
あひ
)
受持
(
うけも
)
ちて
永久
(
とこしへ
)
に
010
此
(
この
)
浮島
(
うきじま
)
を
守
(
まも
)
ります
011
中
(
なか
)
にも
別
(
わ
)
けて
照彦
(
てるひこ
)
は
012
遠
(
とほ
)
き
神代
(
かみよ
)
の
其
(
その
)
昔
(
むかし
)
013
貴
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
の
天使長
(
てんしちやう
)
014
広宗彦
(
ひろむねひこ
)
の
其
(
その
)
御裔
(
みすゑ
)
015
照子
(
てるこ
)
の
姫
(
ひめ
)
を
娶
(
めと
)
りつつ
016
南
(
みなみ
)
に
当
(
あた
)
る
八重山
(
やへやま
)
島
(
たう
)
の
017
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
と
国王
(
こきし
)
を
兼
(
かね
)
て
018
風
(
かぜ
)
さへ
清
(
きよ
)
き
高原地
(
かうげんち
)
019
サワラの
土地
(
とち
)
に
神都
(
しんと
)
を
開
(
ひら
)
き
020
四方
(
よも
)
の
国人
(
くにびと
)
愛撫
(
あいぶ
)
して
021
神
(
かみ
)
の
如
(
ごと
)
くに
敬
(
うやま
)
はれ
022
世
(
よ
)
は
太平
(
たいへい
)
に
治
(
をさ
)
まりて
023
宛然
(
さながら
)
神代
(
かみよ
)
の
如
(
ごと
)
くなり
024
サワラの
城
(
しろ
)
を
繞
(
めぐ
)
らせる
025
清泉
(
せいせん
)
漂
(
ただよ
)
ふ
水垣
(
みづがき
)
に
026
真鯉
(
まごひ
)
緋鯉
(
ひごひ
)
の
数多
(
かずおほ
)
く
027
溌溂
(
はつらつ
)
として
金鱗
(
きんりん
)
を
028
旭
(
あさひ
)
に
照
(
て
)
らしキラキラと
029
泳
(
およ
)
ぎ
楽
(
たの
)
しむ
光景
(
くわうけい
)
は
030
昔
(
むかし
)
聖地
(
せいち
)
を
繞
(
めぐ
)
りたる
031
黄金
(
こがね
)
の
海
(
うみ
)
の
如
(
ごと
)
くなり。
032
城頭
(
じやうとう
)
高
(
たか
)
く
金色
(
こんじき
)
の
033
十曜
(
とえう
)
の
神紋
(
しんもん
)
輝
(
かがや
)
きて
034
神威
(
しんゐ
)
は
四方
(
よも
)
に
鳴
(
な
)
り
渡
(
わた
)
り
035
小鳥
(
ことり
)
の
声
(
こゑ
)
も
何
(
なん
)
となく
036
長閑
(
のどか
)
な
春
(
はる
)
を
歌
(
うた
)
ひつつ
037
実
(
げ
)
に
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
も
照彦
(
てるひこ
)
や
038
照子
(
てるこ
)
の
姫
(
ひめ
)
の
功績
(
いさをし
)
を
039
高
(
たか
)
く
御空
(
みそら
)
に
現
(
あら
)
はしぬ。
040
無事
(
ぶじ
)
太平
(
たいへい
)
の
球
(
きう
)
の
島
(
しま
)
041
民
(
たみ
)
は
互
(
たがひ
)
に
睦
(
むつ
)
び
合
(
あ
)
ひ
042
争
(
あらそ
)
ひもなく
病
(
やまひ
)
なく
043
凶作
(
きようさく
)
もなく
国人
(
くにびと
)
は
044
安喜
(
あんき
)
和楽
(
わらく
)
の
夢
(
ゆめ
)
に
酔
(
よ
)
ひ
045
歌舞
(
かぶ
)
音曲
(
おんきよく
)
の
艶声
(
えんせい
)
は
046
国内
(
こくない
)
隈
(
くま
)
なく
響
(
ひび
)
きけり。
047
斯
(
か
)
かる
所
(
ところ
)
へ
台湾
(
たいわん
)
の
048
玉藻
(
たまも
)
の
山
(
やま
)
の
聖地
(
せいち
)
より
049
日楯
(
ひたて
)
、
月鉾
(
つきほこ
)
、ユリコ
姫
(
ひめ
)
050
始
(
はじ
)
めて
三人
(
みたり
)
神司
(
かむづかさ
)
051
波
(
なみ
)
押切
(
おしき
)
つて
球
(
きう
)
の
島
(
しま
)
052
エルの
港
(
みなと
)
に
漕
(
こ
)
ぎ
付
(
つ
)
けて
053
樹木
(
じゆもく
)
茂
(
しげ
)
れる
高原
(
かうげん
)
を
054
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むちう
)
ちて
055
悩
(
なや
)
みも
知
(
し
)
らぬ
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
056
漸
(
やうや
)
う
都
(
みやこ
)
に
辿
(
たど
)
り
着
(
つ
)
き
057
長
(
なが
)
き
橋梁
(
けうりやう
)
打渡
(
うちわた
)
り
058
東
(
ひがし
)
の
門
(
もん
)
より
徐々
(
しづしづ
)
と
059
百日紅
(
ひやくじつこう
)
や
日和花
(
ひよりばな
)
060
咲
(
さ
)
き
誇
(
ほこ
)
りたる
道
(
みち
)
の
上
(
うへ
)
061
心
(
こころ
)
欣々
(
いそいそ
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
062
サワラの
城
(
しろ
)
の
表門
(
おもてもん
)
063
やうやう
月鉾
(
つきほこ
)
、ユリコ
姫
(
ひめ
)
064
日楯
(
ひたて
)
は
門
(
もん
)
の
傍
(
かたはら
)
に
065
肱
(
ひぢ
)
を
枕
(
まくら
)
に
眠
(
ねむ
)
りゐる
066
サワラの
城
(
しろ
)
の
門番
(
もんばん
)
に
067
礼
(
れい
)
を
尽
(
つく
)
して
掛合
(
かけあ
)
へど
068
皆
(
みな
)
太平
(
たいへい
)
の
夢
(
ゆめ
)
に
酔
(
よ
)
ひ
069
昼
(
ひる
)
の
日中
(
ひなか
)
に
真夜中
(
まよなか
)
の
070
夢
(
ゆめ
)
か
現
(
うつつ
)
か
囈言
(
うさごと
)
を
071
並
(
なら
)
べて
起
(
お
)
きぬもどかしさ
072
茲
(
ここ
)
に
三人
(
みたり
)
は
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず
073
佇
(
たたず
)
む
折
(
をり
)
しも
門
(
もん
)
の
戸
(
と
)
を
074
中
(
なか
)
より
左右
(
さいう
)
に
開
(
ひら
)
きつつ
075
照彦王
(
てるひこわう
)
の
側近
(
そばちか
)
く
076
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
りしセルの
司
(
つかさ
)
077
数多
(
あまた
)
の
男女
(
なんによ
)
を
引
(
ひ
)
きつれて
078
いと
慇懃
(
いんぎん
)
に
出
(
い
)
で
迎
(
むか
)
へ
079
奥殿
(
おくでん
)
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
る。
080
三人
(
みたり
)
の
司
(
つかさ
)
は
何
(
なん
)
となく
081
心
(
こころ
)
いそいそし
乍
(
なが
)
らも
082
セルの
後
(
うしろ
)
に
従
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
く。
083
三
(
さん
)
人
(
にん
)
はセルの
司
(
つかさ
)
の
後
(
あと
)
に
従
(
したが
)
ひ、
084
奥殿
(
おくでん
)
深
(
ふか
)
く
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
つた。
085
美
(
うる
)
はしき
琉球畳
(
りうきうたたみ
)
を
布
(
し
)
き
詰
(
つ
)
めたる
広
(
ひろ
)
き
一間
(
ひとま
)
には、
086
数多
(
あまた
)
の
男女
(
なんによ
)
威儀
(
ゐぎ
)
を
正
(
ただ
)
し、
087
行儀
(
ぎやうぎ
)
よく
端坐
(
たんざ
)
して、
088
一行
(
いつかう
)
の
入
(
い
)
り
来
(
きた
)
るを
待
(
ま
)
ち
迎
(
むか
)
へて
居
(
ゐ
)
た。
089
セルは
三
(
さん
)
人
(
にん
)
に
向
(
むか
)
ひ、
090
セル『どうか、
091
これへ
御
(
お
)
坐
(
すわ
)
り
下
(
くだ
)
さいませ』
092
と
最上壇
(
さいじやうだん
)
の
間
(
ま
)
に、
093
三
(
さん
)
人
(
にん
)
を
導
(
みちび
)
いた。
094
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
円座
(
ゑんざ
)
の
上
(
うへ
)
に
端坐
(
たんざ
)
し、
095
一同
(
いちどう
)
に
向
(
むか
)
つて
目礼
(
もくれい
)
を
施
(
ほどこ
)
した。
096
数十
(
すうじふ
)
人
(
にん
)
の
男女
(
なんによ
)
は
威儀
(
ゐぎ
)
を
正
(
ただ
)
し、
097
行儀
(
ぎやうぎ
)
よく
列
(
れつ
)
を
作
(
つく
)
りて
端坐
(
たんざ
)
し
乍
(
なが
)
ら、
098
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
、
099
目礼
(
もくれい
)
を
返
(
かへ
)
した。
100
少時
(
しばらく
)
あつて、
101
隔
(
へだ
)
ての
襖
(
ふすま
)
を
押
(
おし
)
あけ
入
(
い
)
り
来
(
きた
)
る
妙齢
(
めうれい
)
の
美人
(
びじん
)
、
102
一人
(
ひとり
)
は
照代姫
(
てるよひめ
)
、
103
一人
(
ひとり
)
は
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
、
104
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
前
(
まへ
)
に
丁寧
(
ていねい
)
に
両手
(
りやうて
)
をつき、
105
言葉
(
ことば
)
淑
(
しと
)
やかに
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
は、
106
八千代姫
『これはこれは
日楯
(
ひたて
)
様
(
さま
)
、
107
月鉾
(
つきほこ
)
様
(
さま
)
、
108
ユリコ
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
、
109
遠路
(
ゑんろ
)
の
所
(
ところ
)
、
110
はるばるとようこそ
御
(
お
)
越
(
こ
)
し
下
(
くだ
)
さいました。
111
二三
(
にさん
)
日
(
にち
)
以前
(
いぜん
)
より
照彦王
(
てるひこわう
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
差図
(
さしづ
)
に
依
(
よ
)
り、
112
あなた
方
(
がた
)
御
(
ご
)
一行
(
いつかう
)
の
御
(
ご
)
着城
(
ちやくじやう
)
を、
113
今
(
いま
)
か
今
(
いま
)
かと、
114
首
(
くび
)
を
伸
(
の
)
ばして
御
(
お
)
待受
(
まちうけ
)
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
りました。
115
どうぞ
長途
(
ちやうと
)
の
御
(
お
)
疲
(
つか
)
れの
直
(
なほ
)
ります
迄
(
まで
)
、
116
御
(
ご
)
ゆるりと
御
(
ご
)
休息
(
きうそく
)
下
(
くだ
)
さいませ』
117
三
(
さん
)
人
(
にん
)
一度
(
いちど
)
に、
118
三人
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います。
119
いろいろと
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
をかけまして、
120
誠
(
まこと
)
に
済
(
す
)
みませぬ』
121
照代姫
(
てるよひめ
)
『
折角
(
せつかく
)
御
(
お
)
越
(
こ
)
し
下
(
くだ
)
さいましたが、
122
照彦王
(
てるひこわう
)
様
(
さま
)
は
照子姫
(
てるこひめ
)
様
(
さま
)
と、
123
今朝
(
けさ
)
より
俄
(
にはか
)
に
神勅
(
しんちよく
)
を
奉
(
ほう
)
じて
天啓山
(
てんけいざん
)
に
御
(
お
)
登
(
のぼ
)
りになりました。
124
何
(
いづ
)
れ
御
(
お
)
帰
(
かへ
)
りは
二三
(
にさん
)
日
(
にち
)
の
後
(
のち
)
で
御座
(
ござ
)
いませう。
125
王
(
わう
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
言葉
(
ことば
)
に、
126
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
御
(
お
)
方
(
かた
)
が
御
(
お
)
いでになつたらば、
127
吾々
(
われわれ
)
が
帰城
(
きじやう
)
する
迄
(
まで
)
、
128
御
(
お
)
待
(
ま
)
ちを
願
(
ねが
)
つて
置
(
お
)
けとの
御
(
ご
)
命令
(
めいれい
)
で
御座
(
ござ
)
いました。
129
どうぞ
王
(
わう
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
帰城
(
きじやう
)
迄
(
まで
)
此処
(
ここ
)
にてゆるゆる
御
(
お
)
待
(
ま
)
ちの
程
(
ほど
)
を
願
(
ねがひ
)
上
(
あ
)
げ
奉
(
たてまつ
)
ります。
130
吾々
(
われわれ
)
一同
(
いちどう
)
は
王
(
わう
)
様
(
さま
)
の
無事
(
ぶじ
)
お
帰
(
かへ
)
りになる
迄
(
まで
)
は
各
(
おのおの
)
謹慎
(
きんしん
)
を
表
(
へう
)
し、
131
無言
(
むごん
)
無食
(
むしよく
)
無飲
(
むいん
)
の
行
(
げう
)
を
致
(
いた
)
さねばなりませぬ。
132
それ
故
(
ゆゑ
)
あなた
様
(
さま
)
に
御
(
ご
)
挨拶
(
あいさつ
)
が
終
(
をは
)
れば、
133
後
(
あと
)
は
何事
(
なにごと
)
も
無言
(
むごん
)
で
御座
(
ござ
)
いますれば、
134
どうぞ
御
(
お
)
気
(
き
)
に
支
(
さ
)
へない
様
(
やう
)
にして
下
(
くだ
)
さいませ』
135
三
(
さん
)
人
(
にん
)
『ハイ
承知
(
しようち
)
仕
(
つかまつ
)
りました。
136
さうして
王
(
わう
)
様
(
さま
)
は
何日
(
いつ
)
頃
(
ごろ
)
お
帰
(
かへ
)
りで
御座
(
ござ
)
いますか』
137
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
、
138
照代姫
(
てるよひめ
)
は
一旦
(
いつたん
)
挨拶
(
あいさつ
)
を
了
(
をは
)
りし
事
(
こと
)
とて
一言
(
いちごん
)
も
答
(
こた
)
へず、
139
サラサラと
畳
(
たたみ
)
に
足
(
あし
)
を
辷
(
すべ
)
らせ
乍
(
なが
)
ら
再
(
ふたた
)
び
襖
(
ふすま
)
を
押
(
おし
)
あけ、
140
スツと
閉
(
と
)
ぢて
一間
(
ひとま
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
141
並
(
なみ
)
ゐる
一同
(
いちどう
)
の
男女
(
なんによ
)
は
何
(
いづ
)
れも
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
、
142
行儀
(
ぎやうぎ
)
よく
円座
(
ゑんざ
)
の
上
(
うへ
)
に
端坐
(
たんざ
)
して、
143
王
(
わう
)
の
不在中
(
ふざいちゆう
)
絶対
(
ぜつたい
)
的
(
てき
)
謹慎
(
きんしん
)
を
表
(
へう
)
して
居
(
ゐ
)
る。
144
三
(
さん
)
人
(
にん
)
も
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず、
145
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
、
146
膝
(
ひざ
)
もくづさず、
147
昼夜
(
ちうや
)
の
区別
(
くべつ
)
なく
円座
(
ゑんざ
)
の
上
(
うへ
)
に
安座
(
あぐら
)
し、
148
膝
(
ひざ
)
も
踵
(
きびす
)
もむしれる
如
(
ごと
)
き
痛
(
いた
)
さをジツと
怺
(
こら
)
へ、
149
汗
(
あせ
)
をブルブルかき
乍
(
なが
)
ら、
150
一同
(
いちどう
)
の
手前
(
てまへ
)
を
憚
(
はばか
)
り、
151
顔
(
かほ
)
をも
得拭
(
えぬぐ
)
はず、
152
三人
『ヤアえらい
修業
(
しうげふ
)
をさせられたものだ。
153
こんな
事
(
こと
)
なら、
154
モウ
二三
(
にさん
)
日
(
にち
)
どつかで
遊
(
あそ
)
んで
来
(
き
)
たらよかつたに……』
155
と
心
(
こころ
)
の
内
(
うち
)
に
思
(
おも
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
156
苦
(
くる
)
しさを
怺
(
こら
)
へて
居
(
ゐ
)
る。
157
以前
(
いぜん
)
の
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
、
158
照代姫
(
てるよひめ
)
は
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
侍女
(
じぢよ
)
に
膳部
(
ぜんぶ
)
を
運
(
はこ
)
ばせ、
159
恭
(
うやうや
)
しく
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
前
(
まへ
)
に
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
つき
出
(
だ
)
した。
160
見
(
み
)
れば
飯
(
めし
)
も
平
(
ひら
)
も
汁
(
しる
)
も
生酢
(
なます
)
も
一切
(
いつさい
)
団子石
(
だんごいし
)
や
砂
(
すな
)
許
(
ばか
)
りが
盛
(
も
)
つてある。
161
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
侍女
(
じぢよ
)
はしづしづとして、
162
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
立去
(
たちさ
)
つた。
163
照代姫
(
てるよひめ
)
、
164
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
は
盛装
(
せいさう
)
をこらし、
165
二人
(
ふたり
)
各
(
おのおの
)
銀扇
(
ぎんせん
)
を
開
(
ひら
)
いて
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
、
166
壬生
(
みぶ
)
狂言
(
きやうげん
)
の
様
(
やう
)
に
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
馳走
(
ちそう
)
の
心持
(
こころもち
)
か、
167
品
(
しな
)
よく、
168
手拍子
(
てべうし
)
足拍子
(
あしべうし
)
を
揃
(
そろ
)
へ、
169
一時
(
ひととき
)
許
(
ばか
)
り
汗
(
あせ
)
をたらして
踊
(
をど
)
つて
見
(
み
)
せた。
170
其
(
その
)
手
(
て
)
つき
足
(
あし
)
つき、
171
尻
(
しり
)
の
振
(
ふ
)
りやう、
172
腰
(
こし
)
の
具合
(
ぐあひ
)
、
173
実
(
じつ
)
に
滑稽
(
こつけい
)
を
極
(
きは
)
め、
174
吹
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
す
様
(
やう
)
に
思
(
おも
)
はれたが、
175
無言
(
むごん
)
の
行
(
げう
)
の
此
(
この
)
席
(
せき
)
には
吹
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
す
事
(
こと
)
も
出来
(
でき
)
ず、
176
可笑
(
をか
)
しさを
無理
(
むり
)
に
怺
(
こら
)
へて
居
(
ゐ
)
る
苦
(
くる
)
しさ。
177
厳
(
きび
)
しき
暑
(
あつ
)
さに
喉
(
のど
)
は
渇
(
かは
)
いて
来
(
く
)
る。
178
腹
(
はら
)
は
空
(
す
)
いて
来
(
く
)
る。
179
され
共
(
ども
)
石
(
いし
)
を
食
(
く
)
らふ
訳
(
わけ
)
にもゆかず、
180
恨
(
うら
)
めし
相
(
さう
)
に
膳部
(
ぜんぶ
)
を
眺
(
なが
)
めてゐるのみであつた。
181
照代姫
(
てるよひめ
)
、
182
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
は
一時
(
ひととき
)
許
(
ばか
)
り
踊
(
をど
)
つた
末
(
すゑ
)
、
183
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
184
交
(
かは
)
る
交
(
がは
)
る
男女
(
なんによ
)
入
(
い
)
り
来
(
きた
)
りて、
185
面白
(
おもしろ
)
き
物真似
(
ものまね
)
を
演
(
えん
)
じ、
186
一同
(
いちどう
)
の
腮
(
あご
)
をとき、
187
笑
(
わら
)
ひ
倒
(
たふ
)
さむと
努
(
つと
)
むるものの
如
(
ごと
)
くであつた。
188
されど
何
(
いづ
)
れも、
189
そんな
事
(
こと
)
が
何
(
なに
)
が
可笑
(
をか
)
しい……と
云
(
い
)
つた
様
(
やう
)
な
渋
(
しぶ
)
り
切
(
き
)
つた
顔
(
かほ
)
をして、
190
可笑
(
をか
)
しさを
隠
(
かく
)
して
居
(
ゐ
)
る。
191
斯
(
か
)
くして
漸
(
やうや
)
く
三日
(
みつか
)
三夜
(
みよさ
)
を
過
(
す
)
ぎた。
192
俄
(
にはか
)
に
騒々
(
さうざう
)
しき
人
(
ひと
)
の
足音
(
あしおと
)
、
193
何事
(
なにごと
)
ならむと
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
心
(
こころ
)
を
配
(
くば
)
る
折
(
をり
)
、
194
数多
(
あまた
)
の
従臣
(
じゆうしん
)
に
守
(
まも
)
られて、
195
帰
(
かへ
)
り
来
(
きた
)
りしは
照彦王
(
てるひこわう
)
、
196
照子姫
(
てるこひめ
)
の
一行
(
いつかう
)
であつた。
197
矢庭
(
やには
)
に
奥殿
(
おくでん
)
に
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
り、
198
これ
亦
(
また
)
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
、
199
三
(
さん
)
人
(
にん
)
に
軽
(
かる
)
く
目礼
(
もくれい
)
し、
200
夫婦
(
ふうふ
)
は
目
(
め
)
と
目
(
め
)
に
物
(
もの
)
言
(
い
)
はせ
乍
(
なが
)
ら、
201
別館
(
べつくわん
)
に
足早
(
あしばや
)
く
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
202
照彦王
(
てるひこわう
)
の
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へし
男女
(
なんによ
)
も
同
(
おな
)
じく
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
、
203
一同
(
いちどう
)
に
軽
(
かる
)
く
目礼
(
もくれい
)
し、
204
其
(
その
)
場
(
ば
)
に
行儀
(
ぎやうぎ
)
よく
列
(
れつ
)
を
正
(
ただ
)
して
端坐
(
たんざ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
205
稍
(
やや
)
少時
(
しばし
)
あつて
別館
(
べつくわん
)
より、
206
照彦王
(
てるひこわう
)
、
207
照子姫
(
てるこひめ
)
の
奏上
(
そうじやう
)
する
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
の
声
(
こゑ
)
響
(
ひび
)
き
来
(
きた
)
る。
208
一同
(
いちどう
)
は
此
(
この
)
声
(
こゑ
)
に
連
(
つれ
)
て、
209
待兼
(
まちかね
)
てゐた
様
(
やう
)
な
調子
(
てうし
)
で、
210
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
を
唱
(
とな
)
へ
上
(
あ
)
げた。
211
されど
日楯
(
ひたて
)
、
212
月鉾
(
つきほこ
)
、
213
ユリコ
姫
(
ひめ
)
は
依然
(
いぜん
)
として
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
、
214
合掌
(
がつしやう
)
して
暗祈
(
あんき
)
黙祷
(
もくたう
)
を
続
(
つづ
)
くるのみであつた。
215
暫
(
しばら
)
くあつて
照彦王
(
てるひこわう
)
、
216
照子姫
(
てるこひめ
)
は、
217
以前
(
いぜん
)
の
美人
(
びじん
)
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
、
218
照代姫
(
てるよひめ
)
に
三宝
(
さんぱう
)
を
持
(
も
)
たせ
乍
(
なが
)
ら、
219
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
前
(
まへ
)
に
厳然
(
げんぜん
)
として
現
(
あら
)
はれ、
220
軽
(
かる
)
く
目礼
(
もくれい
)
して
物
(
もの
)
をも
言
(
い
)
はず、
221
照代姫
(
てるよひめ
)
、
222
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
に
目配
(
めくば
)
せすれば、
223
二人
(
ふたり
)
は
三宝
(
さんぱう
)
を
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
前
(
まへ
)
に
差出
(
さしいだ
)
した。
224
見
(
み
)
れば
三通
(
さんつう
)
の
封書
(
ふうしよ
)
である。
225
一通
(
いつつう
)
は
日楯
(
ひたて
)
に、
226
又
(
また
)
他
(
た
)
の
二通
(
につう
)
は
月鉾
(
つきほこ
)
、
227
ユリコ
姫
(
ひめ
)
の
宛名
(
あてな
)
が
記
(
しる
)
してあつた。
228
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
押戴
(
おしいただ
)
き、
229
直
(
ただち
)
に
封
(
ふう
)
を
押切
(
おしき
)
つて
開
(
ひら
)
き
見
(
み
)
れば、
230
種々
(
いろいろ
)
の
神示
(
しんじ
)
が
示
(
しめ
)
されてある。
231
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
喜
(
よろこ
)
びの
色
(
いろ
)
を
現
(
あら
)
はし、
232
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まま
)
感謝
(
かんしや
)
の
意
(
い
)
を
示
(
しめ
)
した。
233
照彦王
(
てるひこわう
)
、
234
照子姫
(
てるこひめ
)
は
悠々
(
いういう
)
として
又
(
また
)
もや
別館
(
べつくわん
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
235
茲
(
ここ
)
に
日楯
(
ひたて
)
の
一行
(
いつかう
)
は
一同
(
いちどう
)
に
目礼
(
もくれい
)
し
乍
(
なが
)
ら
急
(
いそ
)
ぎ
館
(
やかた
)
を
立出
(
たちい
)
で、
236
表門
(
おもてもん
)
を
潜
(
くぐ
)
り、
237
城外
(
じやうぐわい
)
に
走
(
はし
)
り
出
(
で
)
た。
238
後
(
あと
)
より
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
、
239
照代姫
(
てるよひめ
)
は
息
(
いき
)
もせきせき
追
(
お
)
つかけ
来
(
きた
)
る。
240
漸
(
やうや
)
くサワラの
都
(
みやこ
)
の
南
(
みなみ
)
の
門
(
もん
)
にて、
241
二人
(
ふたり
)
は
追
(
お
)
ひ
付
(
つ
)
き、
242
爰
(
ここ
)
に
二男
(
になん
)
三女
(
さんによ
)
は
常楠
(
つねくす
)
仙人
(
せんにん
)
の
立籠
(
たてこも
)
る
向陽山
(
こうやうざん
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
となつた。
243
(
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旧六・一七
松村真澄
録)
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