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第44巻(未の巻)
序文
総説
第1篇 神示の合離
01 笑の恵
〔1170〕
02 月の影
〔1171〕
03 守衛の囁
〔1172〕
04 滝の下
〔1173〕
05 不眠症
〔1174〕
06 山下り
〔1175〕
07 山口の森
〔1176〕
第2篇 月明清楓
08 光と熱
〔1177〕
09 怪光
〔1178〕
10 奇遇
〔1179〕
11 腰ぬけ
〔1180〕
12 大歓喜
〔1181〕
13 山口の別
〔1182〕
14 思ひ出の歌
〔1183〕
第3篇 珍聞万怪
15 変化
〔1184〕
16 怯風
〔1185〕
17 罵狸鬼
〔1186〕
18 一本橋
〔1187〕
19 婆口露
〔1188〕
20 脱線歌
〔1189〕
21 小北山
〔1190〕
余白歌
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第六章
山下
(
やまくだ
)
り〔一一七五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第44巻 舎身活躍 未の巻
篇:
第1篇 神示の合離
よみ(新仮名遣い):
しんじのごうり
章:
第6章 山下り
よみ(新仮名遣い):
やまくだり
通し章番号:
1175
口述日:
1922(大正11)年12月07日(旧10月19日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年8月18日
概要:
舞台:
祠の森
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
治国別、玉国別の一行は祠の前に集まって、ヨルからランチ将軍陣営についての情報を聞いている。ヨルによれば、バラモン軍は河鹿峠を突破することができないので、鬼春別将軍は久米彦将軍を伴いフサの国を渡ってエルサレムの黄金山に進軍する計画を立てているという。
五十子姫は神勅を伺おうと言って、自ら神主を申し出た。五十子姫の神掛かりにより国照姫命の神勅が下った。治国別の隊は黄金山に進んで鬼春別の別働隊を防ぎ、玉国別は河鹿峠に留まって国祖大神・豊国姫命の御舎を造り守るべし、との宣旨であった。
治国別は五人の供を連れて河鹿峠を出立した。一行は宣伝歌を歌いながら谷道を下って行く。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-01-20 14:55:02
OBC :
rm4406
愛善世界社版:
71頁
八幡書店版:
第8輯 165頁
修補版:
校定版:
73頁
普及版:
34頁
初版:
ページ備考:
001
治国別
(
はるくにわけ
)
、
002
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
一行
(
いつかう
)
は
日当
(
ひあた
)
りのよき
祠
(
ほこら
)
の
前
(
まへ
)
に
集
(
あつ
)
まつてヨルの
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
003
治国
(
はるくに
)
『ヨルさま、
004
さうしてランチ
将軍
(
しやうぐん
)
は、
005
浮木
(
うきき
)
ケ
原
(
はら
)
に
陣屋
(
ぢんや
)
を
構
(
かま
)
へ
持久戦
(
ぢきうせん
)
をやる
心算
(
つもり
)
だな。
006
なぜ
大挙
(
たいきよ
)
して
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
を
渡
(
わた
)
らないのだらうか』
007
ヨル
『どうしてどうして、
008
ランチ
将軍
(
しやうぐん
)
は
進退
(
しんたい
)
維
(
これ
)
谷
(
きは
)
まると
云
(
い
)
ふ
羽目
(
はめ
)
に
陥
(
おちい
)
つて
居
(
ゐ
)
るのですよ。
009
貴方
(
あなた
)
方
(
がた
)
が
此処
(
ここ
)
にかうして
居
(
ゐ
)
られる
限
(
かぎ
)
り、
010
この
峠
(
たうげ
)
は
突破
(
とつぱ
)
する
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ないのです。
011
そこで
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず
浮木
(
うきき
)
ケ
原
(
はら
)
に
陣屋
(
ぢんや
)
を
構
(
かま
)
へハルナの
都
(
みやこ
)
に
急使
(
きふし
)
を
馳
(
は
)
せて、
012
「
敵
(
てき
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
数十万
(
すうじふまん
)
押寄
(
おしよ
)
せ
来
(
きた
)
れり、
013
徒
(
いたづら
)
に
進
(
すす
)
まば
労
(
らう
)
して
功
(
こう
)
なし、
014
暫
(
しばら
)
く
浮木
(
うきき
)
ケ
原
(
はら
)
で
陣
(
ぢん
)
を
構
(
かま
)
へ
敵
(
てき
)
を
自然
(
しぜん
)
に
降伏
(
かうふく
)
せしむる
計劃
(
けいくわく
)
なり」との
報告
(
はうこく
)
をやつたのですよ。
015
併
(
しか
)
し
到底
(
たうてい
)
勝利
(
しようり
)
の
見込
(
みこみ
)
がつかぬので、
016
鬼春別
(
おにはるわけ
)
将軍
(
しやうぐん
)
は
久米彦
(
くめひこ
)
将軍
(
しやうぐん
)
を
伴
(
ともな
)
ひ、
017
大黒主
(
おほくろぬし
)
様
(
さま
)
に
対
(
たい
)
し
言
(
い
)
ひ
訳
(
わけ
)
のためだと
云
(
い
)
つて、
018
実
(
じつ
)
の
処
(
ところ
)
はフサの
国
(
くに
)
を
渡
(
わた
)
り、
019
エルサレムの
黄金山
(
わうごんざん
)
に
向
(
むか
)
つて
進軍
(
しんぐん
)
する
事
(
こと
)
になつて
居
(
を
)
ります』
020
治国別
『
何
(
なに
)
?
黄金山
(
わうごんざん
)
へ
進軍
(
しんぐん
)
するとな、
021
それや
初耳
(
はつみみ
)
だ。
022
玉国別
(
たまくにわけ
)
さま、
023
これやかうしては
居
(
ゐ
)
られますまい。
024
吾々
(
われわれ
)
はハルナの
国
(
くに
)
の
大黒主
(
おほくろぬし
)
を
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
すのが
使命
(
しめい
)
だが、
025
先鋒隊
(
せんぽうたい
)
として
照国別
(
てるくにわけ
)
、
026
黄金姫
(
わうごんひめ
)
が
出
(
で
)
て
居
(
を
)
られるのだから、
027
貴方
(
あなた
)
は
此
(
こ
)
の
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
を
扼
(
やく
)
し、
028
敵
(
てき
)
の
襲来
(
しふらい
)
を
喰
(
く
)
ひ
止
(
と
)
めなさいませ。
029
吾々
(
われわれ
)
は
敵
(
てき
)
の
囲
(
かこ
)
みを
突破
(
とつぱ
)
してエルサレムの
救援
(
きうゑん
)
に
向
(
むか
)
ひませう。
030
なア
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
さま、
031
どンなものでせう』
032
五十子姫
『
左様
(
さやう
)
で
厶
(
ござ
)
りますなア、
033
これは
容易
(
ようい
)
ならざる
問題
(
もんだい
)
ですから、
034
一
(
ひと
)
つ
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
伺
(
うかが
)
つて
見
(
み
)
ませう。
035
其
(
その
)
神勅
(
しんちよく
)
によつてお
極
(
き
)
めなさいませ』
036
治国別
『なる
程
(
ほど
)
よい
処
(
ところ
)
へお
気
(
き
)
がつきました。
037
それなら、
038
これから
貴女
(
あなた
)
神主
(
かむぬし
)
となつて
下
(
くだ
)
さい。
039
私
(
わたし
)
が
審神
(
さには
)
を
致
(
いた
)
しますから』
040
五十子姫
『
暫
(
しばら
)
く
霊媒
(
れいばい
)
はやめて
居
(
ゐ
)
ましたからどうか
存
(
ぞん
)
じませぬが、
041
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
願
(
ねが
)
つて
見
(
み
)
ませう』
042
と
云
(
い
)
ひながら、
043
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
は
大地
(
だいち
)
に
蓑
(
みの
)
を
敷
(
し
)
きて
其
(
その
)
上
(
うへ
)
に
端坐
(
たんざ
)
し、
044
目
(
め
)
を
閉
(
と
)
ぢ
両手
(
りやうて
)
を
組
(
く
)
み、
045
霊魂
(
れいこん
)
を
宇宙
(
うちう
)
に
馳
(
は
)
せける。
046
暫
(
しばら
)
くありて
神霊
(
しんれい
)
感応
(
かんのう
)
ありしと
見
(
み
)
え、
047
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
の
面部
(
めんぶ
)
は
益々
(
ますます
)
麗
(
うるは
)
しく
輝
(
かがや
)
き
初
(
はじ
)
めたり。
048
治国別
(
はるくにわけ
)
外
(
ほか
)
一同
(
いちどう
)
は、
049
ハツと
其
(
その
)
場
(
ば
)
に
頭
(
かしら
)
を
下
(
さ
)
げ
畏
(
かしこ
)
まる。
050
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
は
口
(
くち
)
を
切
(
き
)
つて、
051
五十子姫
『
我
(
われ
)
は
国照姫
(
くにてるひめ
)
の
命
(
みこと
)
なり。
052
汝
(
なんぢ
)
治国別
(
はるくにわけ
)
、
053
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
神司
(
かむつかさ
)
、
054
バラモン
教
(
けう
)
の
鬼春別
(
おにはるわけ
)
が
黄金山
(
わうごんざん
)
へ
軍隊
(
ぐんたい
)
を
引
(
ひ
)
きつれ
進撃
(
しんげき
)
する
件
(
けん
)
に
関
(
くわん
)
し
去就
(
きよしう
)
に
迷
(
まよ
)
うて
居
(
を
)
るやうだが、
055
我
(
われ
)
は
今
(
いま
)
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
を
体
(
たい
)
して
汝
(
なんぢ
)
に
一切
(
いつさい
)
を
宣
(
の
)
り
伝
(
つた
)
ふべし。
056
これより
治国別
(
はるくにわけ
)
は
万公
(
まんこう
)
、
057
晴公
(
はるこう
)
、
058
五三公
(
いそこう
)
、
059
松公
(
まつこう
)
、
060
竜公
(
たつこう
)
と
共
(
とも
)
に、
061
ランチ
将軍
(
しやうぐん
)
の
陣営
(
ぢんえい
)
を
突破
(
とつぱ
)
し、
062
ペルシヤを
越
(
こ
)
えて
黄金山
(
わうごんざん
)
に
進
(
すす
)
めよ。
063
鬼春別
(
おにはるわけ
)
の
軍隊
(
ぐんたい
)
は
未
(
ま
)
だ
遠
(
とほ
)
くは
往
(
ゆ
)
かじ、
064
今
(
いま
)
追跡
(
つゐせき
)
せば、
065
或
(
あるひ
)
は
途中
(
とちう
)
にて
喰
(
く
)
ひとめ
得
(
え
)
むやも
計
(
はか
)
り
難
(
がた
)
し。
066
又
(
また
)
玉国別
(
たまくにわけ
)
は
此処
(
ここ
)
に
国祖
(
こくそ
)
大神
(
おほかみ
)
、
067
豊国姫
(
とよくにひめの
)
命
(
みこと
)
の
御舎
(
みあらか
)
を
造
(
つく
)
り
且
(
か
)
つ
教
(
をしへ
)
の
庭
(
には
)
を
立
(
た
)
て
並
(
なら
)
べ、
068
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
の
咽喉
(
いんこう
)
たるべき
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
を
守
(
まも
)
るべし。
069
サア
明日
(
みやうにち
)
より
森
(
もり
)
の
樹
(
き
)
を
伐採
(
ばつさい
)
し
土
(
つち
)
引
(
ひ
)
きならし
建築
(
けんちく
)
に
従事
(
じうじ
)
せよ。
070
早
(
はや
)
くも
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
よりは、
071
大工
(
だいく
)
、
072
左官
(
さくわん
)
、
073
手伝
(
てつだひ
)
、
074
石工
(
いしく
)
など
此方
(
こなた
)
に
向
(
むか
)
つて
急
(
いそ
)
ぎ
来
(
く
)
る
途中
(
とちう
)
なれば、
075
玉国別
(
たまくにわけ
)
は
此処
(
ここ
)
に
留
(
とど
)
まつて
眼
(
め
)
の
養生
(
やうじやう
)
を
致
(
いた
)
されよ。
076
又
(
また
)
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
は
今子姫
(
いまこひめ
)
と
共
(
とも
)
に
夫
(
をつと
)
の
眼病
(
がんびやう
)
全治
(
ぜんち
)
する
迄
(
まで
)
留
(
とど
)
まつて
介抱
(
かいほう
)
すべしとの
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
宣示
(
せんじ
)
である。
077
我
(
われ
)
はこれにて
汝
(
なんぢ
)
に
宣
(
の
)
べ
伝
(
つた
)
ふる
事
(
こと
)
なし、
078
サラバ』
079
と
一言
(
いちごん
)
を
残
(
のこ
)
し、
080
神霊
(
しんれい
)
は
帰
(
かへ
)
らせたまひぬ。
081
バラモン
教
(
けう
)
から
帰順
(
きじゆん
)
した
松
(
まつ
)
、
082
竜
(
たつ
)
を
初
(
はじ
)
めイル、
083
イク、
084
サール、
085
ヨル、
086
照
(
てる
)
、
087
晴
(
はる
)
の
面々
(
めんめん
)
は、
088
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
の
荘厳
(
さうごん
)
なる
神懸
(
かむがかり
)
の
威勢
(
ゐせい
)
に
打
(
う
)
たれて
襟
(
えり
)
を
正
(
ただ
)
し、
089
息
(
いき
)
を
凝
(
こ
)
らし
畏縮
(
ゐしゆく
)
し
居
(
ゐ
)
たりける。
090
治国別
『
唯今
(
ただいま
)
の
御
(
ご
)
神勅
(
しんちよく
)
によれば、
091
どうしても
吾々
(
われわれ
)
は
鬼春別
(
おにはるわけ
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
を
喰
(
く
)
ひ
止
(
と
)
めなければなりませぬ。
092
これから
時
(
とき
)
を
移
(
うつ
)
さず
出陣
(
しゆつぢん
)
致
(
いた
)
しませう。
093
何卒
(
どうぞ
)
貴方
(
あなた
)
は
御
(
ご
)
神勅
(
しんちよく
)
通
(
どほ
)
り、
094
此処
(
ここ
)
の
探題
(
たんだい
)
となつて
咽喉
(
いんこう
)
扼守
(
やくしゆ
)
の
御用
(
ごよう
)
をして
下
(
くだ
)
さい、
095
暫
(
しばら
)
くは
御
(
ご
)
造営
(
ざうえい
)
でお
忙
(
いそが
)
しい
事
(
こと
)
でございませう。
096
まづ
第一
(
だいいち
)
にランチ
将軍
(
しやうぐん
)
の
陣営
(
ぢんえい
)
を、
097
メチヤメチヤに
踏
(
ふ
)
み
砕
(
くだ
)
き、
098
神力
(
しんりき
)
を
現
(
あら
)
はすのを
楽
(
たの
)
しみに、
099
勇
(
いさ
)
ンで
参
(
まゐ
)
ります。
100
玉国別
(
たまくにわけ
)
様
(
さま
)
、
101
何卒
(
どうぞ
)
御
(
ご
)
自愛
(
じあい
)
なさいませ。
102
五十子
(
いそこ
)
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
今子姫
(
いまこひめ
)
様
(
さま
)
其
(
その
)
他
(
た
)
御
(
ご
)
一同
(
いちどう
)
左様
(
さやう
)
ならば』
103
と
云
(
い
)
ふより
早
(
はや
)
く、
104
スタスタと
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
伴
(
とも
)
を
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れ
急坂
(
きふはん
)
を
下
(
くだ
)
りゆく。
105
治国別
(
はるくにわけ
)
は
道々
(
みちみち
)
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ふ。
106
治国別
『
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
り
固
(
かた
)
めたる
107
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
が
地
(
ち
)
に
下
(
くだ
)
り
108
四方
(
よも
)
に
塞
(
ふさ
)
がる
雲霧
(
くもきり
)
を
109
息吹
(
いぶき
)
に
払
(
はら
)
ひ
清
(
きよ
)
めつつ
110
善神
(
ぜんしん
)
邪神
(
じやしん
)
を
立
(
た
)
てわけて
111
蒼生
(
あをひとぐさ
)
や
鳥
(
とり
)
獣
(
けもの
)
112
木草
(
きくさ
)
のはしに
至
(
いた
)
るまで
113
救
(
すく
)
はせたまふ
尊
(
たふと
)
さよ
114
吾
(
われ
)
は
嬉
(
うれ
)
しき
宣伝使
(
せんでんし
)
115
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
116
勅
(
みこと
)
畏
(
かしこ
)
み
曲神
(
まがかみ
)
の
117
征途
(
せいと
)
に
上
(
のぼ
)
り
進
(
すす
)
み
往
(
ゆ
)
く
118
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
の
急坂
(
きふはん
)
を
119
上
(
のぼ
)
りつ
下
(
くだ
)
りつ
攻
(
せ
)
め
来
(
きた
)
る
120
数多
(
あまた
)
の
敵
(
てき
)
を
追
(
お
)
ひ
散
(
ち
)
らし
121
日頃
(
ひごろ
)
焦
(
こ
)
がれし
弟
(
おとうと
)
に
122
思
(
おも
)
はぬ
処
(
ところ
)
で
巡
(
めぐ
)
り
遇
(
あ
)
ひ
123
勇気
(
ゆうき
)
も
日頃
(
ひごろ
)
に
百倍
(
ひやくばい
)
し
124
いよいよ
此処
(
ここ
)
にバラモンの
125
寄手
(
よせて
)
に
向
(
むか
)
つて
突喊
(
とつかん
)
し
126
三五教
(
あななひけう
)
が
独特
(
どくとく
)
の
127
大神徳
(
だいしんとく
)
を
発揮
(
はつき
)
する
128
時
(
とき
)
こそ
正
(
まさ
)
に
来
(
きた
)
りけり
129
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
130
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
131
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
132
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
133
浮瀬
(
うきせ
)
に
落
(
お
)
ちて
苦
(
くる
)
しめる
134
世人
(
よびと
)
を
救
(
すく
)
はでおくべきか
135
悪
(
あく
)
の
霊
(
みたま
)
を
悉
(
ことごと
)
く
136
生言霊
(
いくことたま
)
に
言向
(
ことむ
)
けて
137
生
(
い
)
かして
進
(
すす
)
む
宣伝使
(
せんでんし
)
138
鬼春別
(
おにはるわけ
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
は
139
たとへ
幾万
(
いくまん
)
ありとても
140
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
与
(
あた
)
へたる
141
生言霊
(
いくことたま
)
を
打
(
う
)
ち
出
(
いだ
)
し
142
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
さず
皇神
(
すめかみ
)
の
143
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
に
救
(
すく
)
ふべし
144
勇
(
いさ
)
めよ
勇
(
いさ
)
め
皆
(
みな
)
勇
(
いさ
)
め
145
進
(
すす
)
めよ
進
(
すす
)
めよ いざ
進
(
すす
)
め
146
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
は
嶮
(
けは
)
しとも
147
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
は
猛
(
たけ
)
るとも
148
神
(
かみ
)
の
守
(
まも
)
りのある
上
(
うへ
)
は
149
天下
(
てんか
)
に
恐
(
おそ
)
るるものはなし
150
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
151
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
幸
(
さち
)
はひて
152
吾
(
わが
)
一行
(
いつかう
)
の
往
(
ゆ
)
く
先
(
さき
)
を
153
いと
平
(
たひ
)
らけく
安
(
やす
)
らけく
154
守
(
まも
)
らせたまひて
逸早
(
いちはや
)
く
155
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
復
(
かへ
)
り
言
(
ごと
)
156
申
(
まを
)
させたまへ
惟神
(
かむながら
)
157
貴
(
うづ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる
158
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
159
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ』
160
万公
(
まんこう
)
は
急坂
(
きふはん
)
を
下
(
くだ
)
りながら
足拍子
(
あしびやうし
)
を
取
(
と
)
つて
歌
(
うた
)
ふ。
161
万公
『
風
(
かぜ
)
吹
(
ふ
)
き
荒
(
すさ
)
ぶ
河鹿山
(
かじかやま
)
162
世界
(
せかい
)
に
名高
(
なだか
)
き
急坂
(
きふはん
)
を
163
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
い
)
でて
164
治国別
(
はるくにわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
165
晴公
(
はるこう
)
、
五三公
(
いそこう
)
従
(
したが
)
へて
166
進
(
すす
)
み
出
(
い
)
でます
雄々
(
をを
)
しさよ
167
漸
(
やうや
)
く
絶頂
(
ぜつちやう
)
に
登
(
のぼ
)
りつき
168
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
びながら
169
南
(
みなみ
)
に
向
(
むか
)
つて
下
(
くだ
)
る
折
(
をり
)
170
やつて
来
(
き
)
たのはバラモンの
171
腰抜
(
こしぬ
)
け
武士
(
ぶし
)
の
一団
(
いちだん
)
だ
172
ウントコドツコイやつて
来
(
き
)
たな
173
俺
(
おれ
)
の
力
(
ちから
)
の
試
(
ため
)
し
時
(
どき
)
174
生言霊
(
いくことたま
)
の
連発
(
れんぱつ
)
を
175
やつて
見
(
み
)
ようと
坂道
(
さかみち
)
に
176
大手
(
おほて
)
を
拡
(
ひろ
)
げて
打
(
う
)
ち
出
(
だ
)
すは
177
神力
(
しんりき
)
無限
(
むげん
)
の
言霊
(
ことたま
)
だ
178
恐
(
おそ
)
れて
忽
(
たちま
)
ち
敵軍
(
てきぐん
)
は
179
算
(
さん
)
を
乱
(
みだ
)
して
逃
(
に
)
げて
往
(
ゆ
)
く
180
ウントコドツコイ ドツコイシヨ
181
其
(
その
)
スタイルの
面白
(
おもしろ
)
さ
182
勝
(
かち
)
に
乗
(
じやう
)
じて
急坂
(
きふはん
)
を
183
神
(
かみ
)
の
御歌
(
みうた
)
を
歌
(
うた
)
ひつつ
184
ウントコドツコイ ドツコイシヨ
185
足
(
あし
)
の
拍子
(
ひやうし
)
を
取
(
と
)
りながら
186
祠
(
ほこら
)
の
森
(
もり
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
187
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
188
伊太公
(
いたこう
)
さまを
敵軍
(
てきぐん
)
に
189
奪
(
うば
)
はれたりと
聞
(
き
)
くよりも
190
いろいろざつたと
胸
(
むね
)
痛
(
いた
)
め
191
漸
(
やうや
)
く
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
で
192
昨日
(
きのふ
)
の
敵
(
てき
)
も
今日
(
けふ
)
は
早
(
はや
)
193
味方
(
みかた
)
となつて
松公
(
まつこう
)
さま
194
治国別
(
はるくにわけ
)
の
弟
(
おとうと
)
と
195
聞
(
き
)
いたる
時
(
とき
)
の
驚
(
おどろ
)
きは
196
山
(
やま
)
の
崩
(
くづ
)
るるやうだつた
197
ウントコドツコイ
此
(
この
)
坂
(
さか
)
は
198
だんだん
嶮
(
けは
)
しくなつて
来
(
き
)
た
199
晴公
(
はるこう
)
、
五三公
(
いそこう
)
気
(
き
)
をつけよ
200
松公
(
まつこう
)
と
竜公
(
たつこう
)
も
其
(
その
)
通
(
とほ
)
り
201
足
(
あし
)
の
爪先
(
つまさき
)
に
気
(
き
)
をつけて
202
辷
(
すべ
)
らぬやうに
降
(
お
)
りて
来
(
こ
)
い
203
左手
(
ゆんで
)
は
千尋
(
ちひろ
)
の
谷間
(
たにあひ
)
だ
204
右手
(
めて
)
は
断岩
(
だんがん
)
絶壁
(
ぜつぺき
)
だ
205
猿
(
ましら
)
の
奴
(
やつ
)
めがキヤツキヤツと
206
怪体
(
けたい
)
な
声
(
こゑ
)
で
啼
(
な
)
いて
居
(
ゐ
)
る
207
これやこれや
畜生
(
ちくしやう
)
猿
(
さる
)
の
奴
(
やつ
)
208
玉国別
(
たまくにわけ
)
とは
違
(
ちが
)
ふぞよ
209
神力
(
しんりき
)
無双
(
むさう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
210
治国別
(
はるくにわけ
)
のお
通
(
とほ
)
りだ
211
下
(
くだ
)
らぬ
真似
(
まね
)
をさらしよると
212
この
万公
(
まんこう
)
が
承知
(
しようち
)
せぬ
213
早
(
はや
)
く
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
れ
逃
(
に
)
げて
往
(
ゆ
)
け
214
貴様
(
きさま
)
の
出
(
で
)
て
来
(
く
)
る
幕
(
まく
)
ぢやない
215
アイタヽヽアイタヽヽ
又
(
また
)
辷
(
すべ
)
る
216
踵
(
くびす
)
の
皮
(
かは
)
をすりむいた
217
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
218
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
219
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
220
三五教
(
あななひけう
)
の
吾々
(
われわれ
)
は
221
神
(
かみ
)
の
力
(
ちから
)
を
身
(
み
)
に
帯
(
お
)
びて
222
ハルナの
城
(
しろ
)
に
蟠
(
わだかま
)
る
223
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
の
醜魂
(
しこだま
)
を
224
山
(
やま
)
の
尾上
(
をのへ
)
や
河
(
かは
)
の
瀬
(
せ
)
に
225
追
(
お
)
ひのけ
散
(
ち
)
らしエルサレム
226
珍
(
うづ
)
の
都
(
みやこ
)
に
聳
(
そそ
)
りたつ
227
黄金山
(
わうごんざん
)
に
向
(
むか
)
ふなる
228
鬼春別
(
おにはるわけ
)
の
軍隊
(
ぐんたい
)
を
229
片
(
かた
)
つ
端
(
ぱし
)
からことむけて
230
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
の
福音
(
ふくいん
)
を
231
伝
(
つた
)
へにや
置
(
お
)
かぬ
吾
(
わが
)
一行
(
いつかう
)
232
厚
(
あつ
)
く
守
(
まも
)
らせたまへかし
233
高天原
(
たかあまはら
)
の
霊国
(
れいごく
)
や
234
天国
(
てんごく
)
楽土
(
らくど
)
に
集
(
あつ
)
まれる
235
神々
(
かみがみ
)
様
(
さま
)
も
吾々
(
われわれ
)
が
236
忠誠
(
ちうせい
)
無比
(
むひ
)
の
真心
(
まごころ
)
を
237
憐
(
あは
)
れみたまひて
逸早
(
いちはや
)
く
238
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
239
厳
(
いづ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
復
(
かへ
)
り
言
(
ごと
)
240
申
(
まを
)
させたまへ
惟神
(
かむながら
)
241
謹
(
つつし
)
み
敬
(
ゐやま
)
ひ
願
(
ね
)
ぎまつる
242
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
243
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ』
244
晴公
(
はるこう
)
は
又
(
また
)
歌
(
うた
)
ふ。
245
晴公
『
古今
(
ここん
)
無双
(
むさう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
246
治国別
(
はるくにわけ
)
の
一行
(
いつかう
)
は
247
天地
(
てんち
)
の
花
(
はな
)
と
謳
(
うた
)
はれて
248
美名
(
びめい
)
を
万世
(
ばんせ
)
に
轟
(
とどろ
)
かし
249
現
(
うつ
)
し
世
(
よ
)
の
事
(
こと
)
皆
(
みな
)
終
(
を
)
へて
250
霊
(
たま
)
の
故郷
(
こきやう
)
の
天国
(
てんごく
)
へ
251
意気
(
いき
)
揚々
(
やうやう
)
と
進
(
すす
)
むべく
252
其
(
その
)
歓楽
(
くわんらく
)
の
大基礎
(
だいきそ
)
を
253
造
(
つく
)
らむための
首途
(
かどだち
)
だ
254
あゝ
有難
(
ありがた
)
し
有難
(
ありがた
)
し
255
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
256
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
思召
(
おぼしめし
)
257
如何
(
いか
)
に
嵐
(
あらし
)
は
強
(
つよ
)
くとも
258
雨
(
あめ
)
は
烈
(
はげ
)
しく
降
(
ふ
)
り
来
(
く
)
とも
259
焼
(
や
)
くるが
如
(
ごと
)
き
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
の
260
大炎熱
(
だいえんねつ
)
も
何
(
なん
)
のその
261
神
(
かみ
)
に
任
(
まか
)
ししこの
体
(
からだ
)
262
如何
(
いか
)
でか
吾
(
われ
)
はたゆまむや
263
ウントコドツコイ ドツコイシヨ
264
段々
(
だんだん
)
坂
(
さか
)
がきつくなつて
265
轟々
(
ぐわうぐわう
)
云
(
い
)
ふのは
谷水
(
たにみづ
)
か
266
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
を
透
(
すか
)
して
眺
(
なが
)
むれば
267
白
(
しろ
)
き
飛沫
(
ひまつ
)
が
光
(
ひか
)
つて
居
(
ゐ
)
る
268
天下
(
てんか
)
に
無比
(
むひ
)
の
絶景
(
ぜつけい
)
だ
269
俺
(
おれ
)
も
一旦
(
いつたん
)
神業
(
しんげふ
)
を
270
遂行
(
すゐかう
)
したる
暁
(
あかつき
)
は
271
この
麗
(
うるは
)
しき
谷水
(
たにみづ
)
を
272
眺
(
なが
)
めて
一
(
ひと
)
つ
楽隠居
(
らくいんきよ
)
273
ウントコドツコイして
見
(
み
)
たい
274
ヤツトコドツコイそンな
事
(
こと
)
275
思
(
おも
)
うて
居
(
を
)
つたら
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
276
御
(
お
)
罰
(
ばつ
)
をうけるか
分
(
わか
)
らない
277
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
が
躍
(
をど
)
り
出
(
だ
)
し
278
思
(
おも
)
はず
脱線
(
だつせん
)
ドツコイシヨ
279
アイタヽタツタ
致
(
いた
)
しました
280
罰
(
ばつ
)
は
覿面
(
てきめん
)
足
(
あし
)
の
爪
(
つめ
)
281
尖
(
とが
)
つた
石
(
いし
)
で
打
(
う
)
ちました
282
まことに
危
(
あぶ
)
ない
坂道
(
さかみち
)
だ
283
人
(
ひと
)
の
運命
(
うんめい
)
もこの
通
(
とほ
)
り
284
油断
(
ゆだん
)
をしたらドツコイシヨ
285
忽
(
たちま
)
ち
転落
(
てんらく
)
目
(
ま
)
のあたり
286
する
事
(
こと
)
為
(
な
)
す
事
(
こと
)
躓
(
つまづ
)
いて
287
勝利
(
しようり
)
の
都
(
みやこ
)
にや
往
(
ゆ
)
かれまい
288
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
289
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
し
290
許
(
ゆる
)
させたまへ
天地
(
あめつち
)
の
291
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
や
百
(
もも
)
の
神
(
かみ
)
292
珍
(
うづ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる
293
吾
(
わが
)
往
(
ゆ
)
く
先
(
さき
)
に
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
る
294
ランチ
将軍
(
しやうぐん
)
ドツコイシヨ
295
鬼神
(
きしん
)
を
挫
(
くじ
)
く
勇
(
ゆう
)
あるも
296
生言霊
(
いくことたま
)
の
神力
(
しんりき
)
に
297
かけてはドツコイドツコイシヨ
298
一耐
(
ひとたま
)
りなく
亡
(
ほろ
)
ぶだらう
299
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
へば
勇
(
いさ
)
ましや
300
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
301
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
302
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
303
此
(
この
)
面白
(
おもしろ
)
き
言霊
(
ことたま
)
の
304
戦
(
いくさ
)
がどうしてやめられうか
305
万公
(
まんこう
)
、
五三公
(
いそこう
)
しつかりせ
306
お
前
(
まへ
)
は
元来
(
ぐわんらい
)
気
(
き
)
の
弱
(
よわ
)
い
307
口
(
くち
)
計
(
ばつか
)
りの
人間
(
にんげん
)
だ
308
これから
心
(
こころ
)
を
取
(
と
)
り
直
(
なほ
)
し
309
お
臍
(
へそ
)
の
下
(
した
)
に
霊魂
(
たましひ
)
を
310
確
(
しつか
)
り
据
(
す
)
ゑて
進
(
すす
)
み
往
(
ゆ
)
け
311
決
(
けつ
)
して
悪
(
わる
)
い
事
(
こと
)
は
云
(
い
)
はぬ
312
お
前
(
まへ
)
を
大事
(
だいじ
)
と
思
(
おも
)
ふ
故
(
ゆゑ
)
313
老婆心
(
らうばしん
)
かは
知
(
し
)
らねども
314
友達
(
ともだち
)
甲斐
(
がひ
)
に
気
(
き
)
をつける
315
ウントコドツコイ、ヤツトコシヨ
316
これから
先
(
さき
)
は
緩勾配
(
くわんこうばい
)
317
足
(
あし
)
の
進
(
すす
)
みも
楽
(
らく
)
になる
318
歌
(
うた
)
を
歌
(
うた
)
ふはこれからぢや
319
治国別
(
はるくにわけ
)
の
一行
(
いつかう
)
は
320
天地
(
てんち
)
に
恥
(
はぢ
)
ぬ
信愛
(
しんあい
)
の
321
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
実行
(
じつかう
)
し
322
世人
(
よびと
)
の
鑑
(
かがみ
)
と
歌
(
うた
)
はれて
323
暗黒界
(
あんこくかい
)
の
光明
(
くわうみやう
)
と
324
現
(
あら
)
はしたまへ
惟神
(
かむながら
)
325
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
326
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
327
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ』
328
と
歌
(
うた
)
ひながら
山口
(
やまぐち
)
さして
下
(
くだ
)
り
往
(
ゆ
)
く。
329
(
大正一一・一二・七
旧一〇・一九
加藤明子
録)
330
(昭和九・一二・二三 王仁校正)
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