霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 (たま)(つゆ)〔一六〇八〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第63巻 山河草木 寅の巻 篇:第1篇 妙法山月 よみ(新仮名遣い):すだるまさんげつ
章:第1章 玉の露 よみ(新仮名遣い):たまのつゆ 通し章番号:1608
口述日:1923(大正12)年05月18日(旧04月3日) 口述場所:竜宮館 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1926(大正15)年2月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
主神・大国治立大神の御言により、国常立大神は黄金山下に現れて珍の掟を定め、神人のゆくべき道を立てた。しかし醜の身霊が次第に現れ、その非道な所業によって珍の聖地を追われた。
神の仕組とはいえ、国常立大神は自転倒島に隠れざるを得ず、国武彦と名を変えて世を忍び、日の出の御代を待ち給うた。
妻神である瑞御魂の豊国姫大神は、メソポタミヤの山奥に永く御身を忍んだ。
大国常立大神は厳の御霊・天照大御神として諾冊二神の間に生まれた。豊国姫大神は神素盞嗚大神と現れ給うた。
魔神の猛る世の中を鎮めようと神素盞嗚大神は御心を千々に砕かせ給うたが、修羅の巷の惨状に憂い嘆かせ給うた。
伊邪那岐大神は神素盞嗚大神に対して、大海原をしろしめす権威がないのであれば、根底の国に行くべしと、悲しみを胸にたたえて厳かに言い渡した。
神素盞嗚大神は姉の天照大御神に名残を告げようと訪れたが、姉神は弟の来意を疑った。そこで姉弟二神は天の安河で誓約を行った。
誓約によって神素盞嗚大神の瑞御魂の清明無垢の御精神は明らかになった。しかしこの事件に心が収まらない神人たちが騒ぎ立てたため、天照大御神がお隠れになり、暗黒の世となってしまった。
神々が音楽を奏で太祝詞を宣すと、天照大御神は再びこの世に現れた。神素盞嗚大神は千座の置戸を負わされて高天原から追われてしまった。
天地は一時穏やかに治まったかに見えたが、豊葦原の国々は魔神が荒れ狂いふたたび修羅の巷となり変わってしまった。
この惨状を見るに忍びず、瑞御魂と国武彦は三五教を開き、悪霊を言向け和して姉御神に奉り世の災いを除こうと、コーカス山やウブスナ山の上に尊くも神館を建て給うた。
八岐大蛇の分霊が懸かってこの世を乱すハルナの都の悪神を第一に言向け和そうと、数多の宣伝使を派遣した。
その中には、神素盞嗚大神の御娘・五十子姫の夫である玉国別がいた。玉国別は真純彦、三千彦、伊太彦を共としてハルナの都に遣わされたのである。
玉国別宣伝使は、河鹿峠で山猿に苦しんだが、神力に守られて祠の森の宮を打ち建て、テルモン山でデビス姫姉妹・親子の危機を救った。デビス姫は三千彦の妻となって一行にしたがった。
テルモン湖水を渡る間に様々な神業を成し遂げ、アヅモス山に隠れていたタクシャカ竜王・サーガラ竜王を救い、夜光の玉や如意宝珠を竜王から受け取った。
宣伝使四柱一行はハルナの都を指して進んでいく道の辺の祠で、元バラモン軍の将軍鬼春別、今は比丘となった治道居士と巡り合い、スダルマ山の山麓を進んでいくこととなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm6301
愛善世界社版:7頁 八幡書店版:第11輯 265頁 修補版: 校定版:7頁 普及版: 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎全集 > 第一巻 皇道編 > 第七篇 高天原 > 第一章 玉の露
001天地(てんち)万有(ばんいう)(ことごと)
002霊力体(れいりよくたい)三元(さんげん)
003(あた)へて創造(さうざう)なし(たま)
004(おのおの)(その)(しよ)()せしめし
005(くに)御祖(みおや)大御神(おほみかみ)
006国常立(くにとこたち)大神(おほかみ)
007大国治立(おほくにはるたち)大神(おほかみ)
008(うづ)御言(みこと)(かしこ)みて
009大海原(おほうなばら)中心地(ちうしんち)
010黄金山(わうごんさん)()にあれまして
011天地(あめつち)(もも)生物(いきもの)
012いと(やす)らけく(たひら)けく
013(まも)らせ(たま)(おごそ)かに
014(うづ)(おきて)(さだ)めまし
015(かみ)(ひと)との()みて()
016(みち)()てさせ(たま)ひしが
017()()(つき)たち(ほし)(うつ)
018()はくれ(たけ)のおひおひに
019天足(あだる)(ひこ)胞場姫(えばひめ)
020(しこ)身霊(みたま)ゆなり()でし
021八岐(やまた)大蛇(をろち)醜神(しこがみ)
022いやなき(わざ)(かしこ)くも
023(うづ)聖地(せいち)(あと)にして
024(かみ)仕組(しぐみ)()(なが)
025大海中(おほわだなか)(うか)びたる
026自転倒(おのころ)(じま)にかくれまし
027国武彦(くにたけひこ)()()へて
028(この)()(しの)(あけぼの)
029()()御代(みよ)()(たま)
030女神(めがみ)とあれし瑞御霊(みづみたま)
031豊国姫(とよくにひめ)大神(おほかみ)
032夫神(つま)(みこと)のなやみをば
033()ながら()るに(しの)びずと
034豊葦原(とよあしはら)中津国(なかつくに)
035メソポタミヤの山奥(やまおく)
036(なが)(おん)()(しの)びまし
037五六七(みろく)御代(みよ)()(たま)
038大国常立(おほくにとこたち)大神(おほかみ)
039(いづ)御霊(みたま)(あら)はれて
040四方(よも)久方(ひさかた)天盛留(あまさかる)向津媛(むかつひめ)
041御稜威(みいづ)(こと)大日婁女(おほひるめ)(むち)
042女神(めがみ)となりて諾冊(なぎなみ)
043二神(にしん)(あひだ)(うま)れまし
044豊国姫(とよくにひめ)大神(おほかみ)
045(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
046(あら)はれ(たま)天地(あめつち)
047おのもおのもに()()けて
048(まも)らせ(たま)(をり)もあれ
049魔神(まがみ)(たけ)(つよ)くして
050(いは)()木根立(きねたち)百草(ももくさ)
051片葉(かきは)言向(ことと)(さわ)()
052豊葦原(とよあしはら)瑞穂国(みづほくに)
053(ふたた)常世(とこよ)(やみ)となり
054(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
055この惨状(さんじやう)如何(いか)にして
056(しづ)めむものと村肝(むらきも)
057御心(みこころ)千々(ちぢ)(くだ)かせつ
058(あさ)(ゆふ)なに(うれ)ひまし
059山河(やまかは)草木(くさき)()()てて
060修羅(しゆら)(ちまた)となりにけり
061(ちち)とあれます伊邪那岐(いざなぎ)
062(すめ)大神(おほかみ)大空(おほぞら)
063(くだ)らせ(たま)ひて素盞嗚(すさのを)
064(うづ)(おん)()(うち)(むか)
065(うれ)(なげ)かすその理由(わけ)
066(たづ)(たま)へば瑞御霊(みづみたま)
067完全(うまら)詳細(つばら)()(さま)
068(かた)らせ(たま)(われ)(いま)
069(はは)のまします(つき)(くに)
070(まか)らむものと(おも)()
071この()名残(なごり)()くなりと
072(こた)(たま)へば(ちち)(かみ)
073いたく(いか)らせ(たま)ひつつ
074(むね)(なみだ)(たた)へまし
075大海原(おほうなばら)知食(しろしめ)
076権威(ちから)なければ()(みこと)
077根底(ねそこ)(くに)(いた)れよと
078いと(おごそ)かに()(たま)
079千万(せんまん)無量(むりやう)(かな)しみを
080(むね)(たた)へて父神(ちちがみ)
081()若宮(わかみや)にかへりまし
082(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
083(あね)大神(おほかみ)とあれませる
084(いづ)御霊(みたま)(おほ)日婁女(ひるめ)
085天照(あまてる)(かみ)(おん)(まへ)
086()()名残(なごり)()げむとて
087(のぼ)らせ(たま)へば山河(やまかは)
088一度(いちど)(どよ)(つち)()
089八十(やそ)枉津(まがつ)(さけ)(こゑ)
090(てん)にまします大神(おほかみ)
091御許(みもと)(たか)(ひび)きけり
092天照(あまてら)します大神(おほかみ)
093(この)有様(ありさま)をみそなはし
094弟神(おとうとがみ)()ませるは
095(かなら)(きたな)(こころ)もて
096(わが)神国(かみくに)(うば)はむと
097()()せたるに間違(まちが)ひなし
098(そな)へせよやと八百万(やほよろづ)
099(かみ)(つど)へて(つるぎ)太刀(たち)
100弓矢(ゆみや)(かざ)堅庭(かたには)
101弓腹(ゆはら)()()雄猛(をたけ)びし
102()()(たま)へば素盞嗚(すさのを)
103(みづ)御霊(みたま)大神(おほかみ)
104言葉(ことば)(しづか)(こた)へらく
105(われ)(きたな)(こころ)なし
106(ちち)大神(おほかみ)御言(みこと)()
107(はは)御国(みくに)()かむとす
108いとも(した)しき(わが)(あね)
109(ただ)一言(ひとこと)(いとま)()
110()げむが(ため)(のぼ)りしと
111()はせも()てず姉神(あねがみ)
112いと(おごそ)かに()らすやう
113(なれ)(こころ)(きよ)きこと
114(いま)この()にて(あかし)せむ
115()ひつつ(おとうと)素盞嗚(すさのを)
116(かみ)()かせる御剣(みつるぎ)
117御手(みて)()らせつ安河(やすかは)
118(なか)(へだ)てて誓約(うけひ)ます
119この神業(かむわざ)素盞嗚(すさのを)
120(かみ)(みこと)瑞御霊(みづみたま)
121清明(せいめい)無垢(むく)()精神(せいしん)
122いと(あきら)かになりにけり
123(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
124(あね)のまかせる美須麻琉(みすまる)
125(たま)(おん)()受取(うけと)りて
126(あめ)真名井(まなゐ)()(そそ)
127奴那止母(ぬなとも)母由良(もゆら)取由良(とりゆら)
128狭嚼(さが)みに(かみ)()()つる
129伊吹(いぶき)狭霧(さぎり)五御魂(いつみたま)
130(あら)はれませしぞ(かしこ)けれ
131(あね)大神(おほかみ)御心(みこころ)
132(はじ)めて(うたが)()れぬれど
133天津(あまつ)(かみ)(たち)国津(くにつ)(かみ)
134容易(ようい)(こころ)(をさ)まらず
135高天原(たかあまはら)(たちま)ちに
136いと(さわ)がしくなりければ
137(あね)大神(おほかみ)(おどろ)きて
138(あま)岩戸(いはと)(おく)(ふか)
139御姿(みすがた)かくし(たま)ひけり
140六合(りくがふ)(たちま)暗黒(あんこく)
141なりて悪神(あくがみ)横行(わうかう)
142大蛇(をろち)曲霊(まがひ)のおとなひは
143狭蠅(さばへ)(ごと)()()きぬ
144ここに神々(かみがみ)()(つど)
145岩戸(いはと)(まへ)音楽(おんがく)
146(かな)でまつりて太祝詞(ふとのりと)
147()らせ(たま)へば大神(おほかみ)
148(ふたた)(この)()にあれまして
149六合(りくがふ)ここに()(わた)
150栄光(さかえ)御代(みよ)となり()めぬ
151()くもかしこき(さわ)ぎをば
152(はじ)めし(かみ)罪科(つみとが)
153(かむ)素盞嗚(すさのを)大神(おほかみ)
154千座(ちくら)置戸(おきど)()はせつつ
155高天原(たかあまはら)より神退(かむやら)
156退(やら)(たま)ひし(うた)てさよ
157天地(あめつち)(いち)()(あきら)けく
158いと(おだや)かに(をさ)まりし
159(ごと)表面(おもて)()えつれど
160豊葦原(とよあしはら)国々(くにぐに)
161魔神(まがみ)(たけ)(たけ)くして
162(ふたた)修羅(しゆら)八巷(やちまた)
163なり(かは)りたる惨状(さんじやう)
164()るに(しの)びず瑞御霊(みづみたま)
165国武彦(くにたけひこ)相共(あひとも)
166三五教(あななひけう)(ひら)きまし
167深山(みやま)(おく)時鳥(ほととぎす)
168八千八(はつせんや)(こゑ)()(しぼ)
169この()(うへ)(やす)らけき
170五六七(みろく)御代(みよ)建設(けんせつ)
171八岐(やまた)大蛇(をろち)醜神(しこがみ)
172生言霊(いくことたま)言向(ことむ)けて
173(あね)御神(みかみ)(たてまつ)
174()(わざはひ)(のぞ)かむと
175コーカス(ざん)やウブスナの
176(やま)()()神館(かむやかた)
177見立(みた)(たま)ひて御教(みをしへ)
178(ひら)(たま)ひし(たふと)さよ
179八岐(やまた)大蛇(をろち)分霊(わけみたま)
180かかりて(この)()(みだ)()
181ハルナの(みやこ)悪神(あくがみ)
182()第一(だいいち)言向(ことむ)けて
183(この)()(まが)(はら)はむと
184(こころ)(きよ)宣伝使(せんでんし)
185数多(あまた)派遣(はけん)(たま)ひしが
186(みづ)御霊(みたま)(おん)(むすめ)
187五十子(いそこ)(ひめ)(つま)とます
188玉国別(たまくにわけ)音彦(おとひこ)
189(こころ)(そら)真純彦(ますみひこ)
190(のり)(つた)ふる三千彦(みちひこ)
191伊太彦(いたひこ)(つかさ)()(たま)
192ハルナの(みやこ)(つか)はして
193(かみ)(めぐみ)人草(ひとぐさ)
194身魂(みたま)()らし(たま)はむと
195()(たま)ひしぞ(たふと)けれ。
196
197玉国別(たまくにわけ)宣伝使(せんでんし)
198三人(みたり)(つかさ)諸共(もろとも)
199河鹿(かじか)(たうげ)(うち)(わた)
200懐谷(ふところだに)山猿(やまざる)
201(くる)しみ(なが)神力(しんりき)
202(まも)られ(ほこら)(かみ)(もり)
203とどまり(やまひ)(やしな)ひつ
204(うづ)宮居(みやゐ)()(をは)
205祝詞(のりと)(こゑ)(いさ)ましく
206御前(みまへ)()ちて山河(やまかは)
207(わた)(やうや)くテルモンの
208(やかた)()りてデビス(ひめ)
209(おや)(いも)との危難(きなん)をば
210(すく)ひて(かみ)御名(みな)()
211デビスの(ひめ)三千彦(みちひこ)
212(つま)(さだ)めてテルモンの
213湖水(こすい)(わた)種々(いろいろ)
214(うづ)神業(しんげふ)なし()げて
215アヅモス(ざん)のバーチルが
216(やかた)()()りアヅモスの
217(やま)(かく)れしタクシャカの
218竜王(りうわう)(はじ)妻神(つまがみ)
219サーガラ竜王(りうわう)(すく)ひつつ
220夜光(やくわう)(たま)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
221竜王(りうわう)()より受取(うけと)りて
222真澄(ますみ)(そら)(なつ)(みち)
223草鞋(わらぢ)(あし)をすり(なが)
224伊太彦(いたひこ)デビス四柱(よはしら)
225御供(みとも)(とも)にエルサレム
226聖地(せいち)()して(すす)()
227()黄昏(たそが)れて(みち)()
228(ほこら)(まへ)(たち)()れば
229(おも)ひも()らぬ法螺(ほら)(かひ)
230鬼春別(おにはるわけ)治道(ちだう)居士(こじ)
231比丘(びく)(つかさ)(めぐ)()
232ここに一行(いつかう)(ろく)(にん)
233スダルマ(ざん)山麓(さんろく)
234(みぎ)(なが)めて辿(たど)りつつ
235(こゑ)(すず)しき宣伝歌(せんでんか)
236四辺(あたり)山河(さんか)(とどろ)かし
237空気(くうき)(きよ)めて(すす)()く。
238大正一二・五・一八 旧四・三 於竜宮館 北村隆光録)
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