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霊界物語
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第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
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海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
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第37巻(子の巻)
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第51巻(寅の巻)
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第61巻(子の巻)
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第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
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第77巻(辰の巻)
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第63巻(寅の巻)
序歌
総説
第1篇 妙法山月
01 玉の露
〔1608〕
02 妙法山
〔1609〕
03 伊猛彦
〔1610〕
04 山上訓
〔1611〕
05 宿縁
〔1612〕
06 テルの里
〔1613〕
第2篇 日天子山
07 湖上の影
〔1614〕
08 怪物
〔1615〕
09 超死線
〔1616〕
第3篇 幽迷怪道
10 鷺と鴉
〔1617〕
11 怪道
〔1618〕
12 五託宣
〔1619〕
13 蚊燻
〔1620〕
14 嬉し涙
〔1621〕
第4篇 四鳥の別
15 波の上
〔1622〕
16 諒解
〔1623〕
17 峠の涙
〔1624〕
18 夜の旅
〔1625〕
第5篇 神検霊査
19 仕込杖
〔1626〕
20 道の苦
〔1627〕
21 神判
〔1628〕
22 蚯蚓の声
〔1629〕
余白歌
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> 第5篇 神検霊査 > 第22章 蚯蚓の声
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第二二章
蚯蚓
(
みみず
)
の
声
(
こゑ
)
〔一六二九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第63巻 山河草木 寅の巻
篇:
第5篇 神検霊査
よみ(新仮名遣い):
しんけんれいさ
章:
第22章 蚯蚓の声
よみ(新仮名遣い):
みみずのこえ
通し章番号:
1629
口述日:
1923(大正12)年05月29日(旧04月14日)
口述場所:
天声社
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1926(大正15)年2月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm6322
愛善世界社版:
295頁
八幡書店版:
第11輯 369頁
修補版:
校定版:
306頁
普及版:
64頁
初版:
ページ備考:
001
大
(
ひろ
)
き
正
(
ただ
)
しき
癸
(
みづのと
)
の
002
亥年
(
ゐのと
)
卯月
(
うづき
)
の
十四日
(
じふよつか
)
003
新
(
あらた
)
に
建
(
た
)
ちし
天声社
(
てんせいしや
)
004
二階
(
にかい
)
の
一間
(
ひとま
)
に
立
(
た
)
て
籠
(
こ
)
もり
005
口述台
(
こうじゆつだい
)
に
横臥
(
わうぐわ
)
して
006
遠
(
とほ
)
き
神世
(
かみよ
)
の
物語
(
ものがたり
)
007
弥
(
いよいよ
)
六十三
(
ろくじふさん
)
巻
(
くわん
)
の
008
夢物語
(
ゆめものがたり
)
述
(
の
)
べてゆく
009
御空
(
みそら
)
は
清
(
きよ
)
く
地
(
つち
)
青
(
あを
)
く
010
垂柳
(
しだれやなぎ
)
は
粛然
(
しゆくぜん
)
と
011
戦
(
そよ
)
ぎもしない
夕間暮
(
ゆふまぐれ
)
012
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
013
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
一行
(
いつかう
)
が
014
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
いで
)
て
015
諸
(
もも
)
の
悩
(
なや
)
みに
遇
(
あ
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
016
スーラヤ
山
(
さん
)
に
鎮
(
しづ
)
まれる
017
ナーガラシャーの
瑞宝
(
ずゐほう
)
を
018
教
(
をしへ
)
の
御子
(
みこ
)
の
伊太彦
(
いたひこ
)
に
019
受
(
う
)
け
取
(
と
)
らせつつ
海原
(
うなばら
)
を
020
漸
(
やうや
)
く
越
(
こ
)
えてエル
港
(
みなと
)
021
茲
(
ここ
)
に
一行
(
いつかう
)
恙
(
つつが
)
なく
022
無事
(
ぶじ
)
な
顔
(
かほ
)
をば
合
(
あは
)
せつつ
023
前途
(
ぜんと
)
の
光明
(
くわうみやう
)
楽
(
たの
)
しみて
024
聖地
(
せいち
)
に
向
(
むか
)
うて
出
(
い
)
でむとす
025
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
初稚姫
(
はつわかひめ
)
が
026
木花姫
(
このはなひめ
)
の
勅
(
みこと
)
もて
027
百千万
(
ももちよろづ
)
の
宣言
(
のりごと
)
を
028
宣
(
の
)
らせたまへば
三千彦
(
みちひこ
)
も
029
また
伊太彦
(
いたひこ
)
も
謹
(
つつし
)
みて
030
妹
(
いも
)
の
命
(
みこと
)
と
立
(
た
)
ち
別
(
わか
)
れ
031
各自
(
おのも
)
々々
(
おのも
)
に
唯
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
032
聖地
(
せいち
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
往
(
ゆ
)
く
033
道
(
みち
)
に
起
(
おこ
)
りし
物語
(
ものがたり
)
034
いと
細々
(
こまごま
)
と
述
(
の
)
べてゆく。
035
○
036
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
中津国
(
なかつくに
)
037
大日
(
おほひ
)
の
下
(
もと
)
の
聖場
(
せいぢやう
)
と
038
遠
(
とほ
)
き
神代
(
かみよ
)
の
昔
(
むかし
)
より
039
定
(
さだ
)
まり
居
(
ゐ
)
ますエルサレム
040
珍
(
うづ
)
の
聖地
(
せいち
)
に
名
(
な
)
も
高
(
たか
)
き
041
黄金山
(
わうごんざん
)
に
現
(
あ
)
れませる
042
野立
(
のだち
)
の
彦
(
ひこ
)
や
野立姫
(
のだちひめ
)
043
御霊
(
みたま
)
の
変化
(
へんげ
)
在
(
ましま
)
して
044
埴安彦
(
はにやすひこ
)
や
埴安姫
(
はにやすひめ
)
と
045
世
(
よ
)
に
現
(
あら
)
はれて
三五
(
あななひ
)
の
046
珍
(
うづ
)
の
教
(
をしへ
)
を
垂
(
た
)
れたまふ
047
其
(
その
)
大御旨
(
おほみむね
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
048
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのを
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
049
島
(
しま
)
の
八十島
(
やそしま
)
八十
(
やそ
)
の
国
(
くに
)
050
由緒
(
ゆゐしよ
)
の
深
(
ふか
)
き
霊場
(
れいぢやう
)
に
051
教
(
をしへ
)
の
園
(
その
)
を
開
(
ひら
)
きまし
052
数多
(
あまた
)
の
司
(
つかさ
)
を
教養
(
けうやう
)
し
053
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
054
開
(
ひら
)
かせたまふ
尊
(
たふと
)
さよ
055
バラモン
教
(
けう
)
を
守護
(
しゆごう
)
する
056
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
や
醜鬼
(
しこおに
)
の
057
醜
(
しこ
)
の
御霊
(
みたま
)
を
言向
(
ことむ
)
けて
058
汚
(
けが
)
れ
果
(
は
)
てたる
地
(
ち
)
の
上
(
うへ
)
を
059
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
に
立
(
た
)
て
直
(
なほ
)
し
060
妬
(
ねた
)
み
嫉
(
そねみ
)
や
恨
(
うら
)
みなき
061
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つの
神
(
かみ
)
の
代
(
よ
)
を
062
作
(
つく
)
らむために
千万
(
ちよろづ
)
の
063
艱
(
なや
)
みを
恐
(
おそ
)
れず
遠近
(
をちこち
)
と
064
玉
(
たま
)
の
御
(
おん
)
身
(
み
)
を
砕
(
くだ
)
きつつ
065
励
(
はげ
)
ませたまふ
尊
(
たふと
)
さよ
066
旭
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
067
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
068
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
069
三五教
(
あななひけう
)
の
御教
(
みをしへ
)
は
070
幾万劫
(
いくまんごふ
)
の
末
(
すゑ
)
迄
(
まで
)
も
071
宇宙
(
うちう
)
と
共
(
とも
)
に
変
(
かは
)
らまじ
072
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
073
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
の
有難
(
ありがた
)
き。
074
○
075
若葉
(
わかば
)
も
戦
(
そよ
)
ぐ
神
(
かみ
)
の
園
(
その
)
076
梅
(
うめ
)
は
梢
(
こずゑ
)
に
青々
(
あをあを
)
と
077
頭
(
あたま
)
を
並
(
なら
)
べて
泰平
(
たいへい
)
の
078
ミロクの
御代
(
みよ
)
を
謡
(
うた
)
ひつつ
079
池
(
いけ
)
に
泛
(
うか
)
べる
魚族
(
うろくづ
)
は
080
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
を
湛
(
たた
)
へたる
081
金竜池
(
きんりういけ
)
に
悠々
(
いういう
)
と
082
曇
(
くも
)
りし
世界
(
せかい
)
を
知
(
し
)
らず
気
(
げ
)
に
083
いとたのもしく
遊
(
あそ
)
び
居
(
ゐ
)
る
084
月
(
つき
)
は
御空
(
みそら
)
に
皎々
(
かうかう
)
と
085
輝
(
かがや
)
きたまひ
神苑
(
かみぞの
)
を
086
隈
(
くま
)
なく
照
(
て
)
らし
給
(
たま
)
へども
087
木下
(
こした
)
の
闇
(
やみ
)
に
潜
(
ひそ
)
むなる
088
曲
(
まが
)
の
猛
(
たけ
)
びは
未
(
ま
)
だ
絶
(
た
)
えず
089
神
(
かみ
)
に
体
(
からだ
)
も
魂
(
たましひ
)
も
090
供
(
そな
)
へきつたる
瑞月
(
ずゐげつ
)
は
091
体
(
からだ
)
の
筋
(
すぢ
)
や
骨
(
ほね
)
までも
092
メキメキメキと
痛
(
いた
)
めつつ
093
闇
(
やみ
)
に
迷
(
まよ
)
へる
世
(
よ
)
の
人
(
ひと
)
を
094
救
(
すく
)
はむ
為
(
ため
)
に
朝夕
(
あさゆふ
)
に
095
心
(
こころ
)
を
千々
(
ちぢ
)
に
砕
(
くだ
)
けども
096
知
(
し
)
る
人
(
ひと
)
稀
(
まれ
)
な
今
(
いま
)
の
世
(
よ
)
は
097
救
(
すく
)
はむよしも
荒浪
(
あらなみ
)
に
098
漂
(
ただよ
)
ふ
船
(
ふね
)
の
如
(
ごと
)
くなり
099
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
100
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ。
101
○
102
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
身
(
み
)
を
砕
(
くだ
)
き
103
教御祖
(
をしへみおや
)
の
残
(
のこ
)
されし
104
生
(
い
)
ける
教
(
をしへ
)
を
委曲
(
まつぶさ
)
に
105
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
さむと
朝夕
(
あさゆふ
)
に
106
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
太祝詞
(
ふとのりと
)
107
清
(
きよ
)
き
願
(
ねがひ
)
を
掛
(
か
)
け
巻
(
まく
)
も
108
畏
(
かしこ
)
き
瑞
(
みづ
)
の
御心
(
みこころ
)
を
109
知
(
し
)
らぬ
信徒
(
まめひと
)
多
(
おほ
)
くして
110
夏
(
なつ
)
の
若葉
(
わかば
)
の
木下闇
(
こしたやみ
)
111
騒
(
さわ
)
ぎ
廻
(
まは
)
るぞうたてけれ。
112
○
113
和知
(
わち
)
の
河水
(
かはみづ
)
淙々
(
そうそう
)
と
114
弥
(
いや
)
永久
(
とこしへ
)
に
御恵
(
みめぐみ
)
の
115
露
(
つゆ
)
を
湛
(
たた
)
へて
流
(
なが
)
るれど
116
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
にヨルダンの
117
清
(
きよ
)
き
清水
(
しみづ
)
を
汲
(
く
)
む
人
(
ひと
)
ぞ
118
いとも
稀
(
まれ
)
なる
今
(
いま
)
の
世
(
よ
)
は
119
清
(
きよ
)
き
尊
(
たふと
)
き
皇神
(
すめかみ
)
の
120
教
(
をしへ
)
を
軽
(
かろ
)
んじ
疎
(
うと
)
みつつ
121
日頃
(
ひごろ
)
の
主張
(
しゆちやう
)
も
打
(
う
)
ち
忘
(
わす
)
れ
122
いろいろ
雑多
(
ざつた
)
と
口実
(
こうじつ
)
を
123
設
(
まう
)
けて
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
すうたてさよ
124
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御教
(
みをしへ
)
に
125
高天原
(
たかあまはら
)
の
大本
(
おほもと
)
は
126
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
を
天国
(
てんごく
)
に
127
渡
(
わた
)
す
世界
(
せかい
)
の
大橋
(
おほはし
)
と
128
教
(
をし
)
へられたる
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
を
129
空
(
そら
)
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
と
聞
(
き
)
き
流
(
なが
)
し
130
大橋
(
おほはし
)
越
(
こ
)
えてまだ
先
(
さき
)
へ
131
行方
(
ゆくへ
)
も
知
(
し
)
らぬ
醜霊
(
しこたま
)
の
132
身
(
み
)
の
行先
(
ゆくさき
)
ぞ
憐
(
あは
)
れなり
133
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
試練
(
こころみ
)
に
134
遇
(
あ
)
ひて
漸
(
やうや
)
く
眼
(
まなこ
)
さめ
135
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
めてかへるとも
136
白米
(
しらが
)
に
籾
(
もみ
)
の
混
(
まじ
)
るごと
137
何
(
なん
)
とはなしに
疎
(
うと
)
ましく
138
初
(
はじめ
)
の
如
(
ごと
)
くなきままに
139
又
(
また
)
もや
醜
(
しこ
)
の
曲津霊
(
まがつひ
)
は
140
高天原
(
たかあまはら
)
の
大本
(
おほもと
)
は
141
必要
(
ひつえう
)
の
時
(
とき
)
は
大切
(
たいせつ
)
に
142
扱
(
あつか
)
ひ
旨
(
うま
)
く
使
(
つか
)
ひつつ
143
一人
(
ひとり
)
歩
(
あゆ
)
みが
出来
(
でき
)
だせば
144
素知
(
そし
)
らぬ
顔
(
かほ
)
の
半兵衛
(
はんべゑ
)
を
145
極
(
き
)
めこむ
所
(
とこ
)
とそしりつつ
146
泡
(
あわ
)
吹
(
ふ
)
き
熱
(
ねつ
)
吹
(
ふ
)
き
末
(
すゑ
)
遂
(
つひ
)
に
147
あてども
知
(
し
)
らぬ
法螺
(
ほら
)
を
吹
(
ふ
)
き
148
煙
(
けぶり
)
の
如
(
ごと
)
く
消
(
き
)
えて
往
(
ゆ
)
く
149
誠
(
まこと
)
の
足
(
た
)
らぬ
偽信者
(
にせしんじや
)
150
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
現界
(
うつしよ
)
の
151
皆
(
みな
)
法則
(
はふそく
)
にあて
箝
(
は
)
めて
152
真理
(
しんり
)
ぢや
非真理
(
ひしんり
)
ぢや
不合理
(
ふがふり
)
と
153
愚痴
(
ぐち
)
を
唱
(
とな
)
ふる
可笑
(
をか
)
しさよ
154
何
(
なに
)
程
(
ほど
)
知識
(
ちしき
)
の
秀
(
ひい
)
でたる
155
物識人
(
ものしりびと
)
も
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えぬ
156
神
(
かみ
)
の
世界
(
せかい
)
の
有様
(
ありさま
)
や
157
全智
(
ぜんち
)
全能
(
ぜんのう
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
158
御心
(
みこころ
)
如何
(
いか
)
で
解
(
わか
)
るべき
159
慢心
(
まんしん
)
するのも
程
(
ほど
)
がある
160
唯
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
161
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
に
162
任
(
まか
)
せて
進
(
すす
)
めば
怪我
(
けが
)
はなし
163
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
164
御霊
(
みたま
)
の
恩頼
(
ふゆ
)
を
願
(
ね
)
ぎまつる。
165
○
166
科学
(
くわがく
)
を
基礎
(
きそ
)
とせなくては
167
神
(
かみ
)
の
存在
(
そんざい
)
経綸
(
けいりん
)
を
168
承認
(
しようにん
)
せないと
鼻高
(
はなだか
)
が
169
下
(
くだ
)
らぬ
屁理窟
(
へりくつ
)
並
(
なら
)
べ
立
(
た
)
て
170
己
(
おのれ
)
が
愚
(
ぐ
)
をも
知
(
し
)
らずして
171
世界
(
せかい
)
に
於
(
お
)
ける
覚者
(
かくしや
)
ぞと
172
構
(
かま
)
へ
居
(
ゐ
)
るこそをかしけれ
173
学
(
まな
)
びの
家
(
いへ
)
に
通
(
かよ
)
ひつめ
174
机
(
つくゑ
)
の
上
(
うへ
)
にて
習
(
なら
)
ひたる
175
畑水練
(
はたけすいれん
)
生兵法
(
なまびやうはふ
)
176
実地
(
じつち
)
に
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
ふ
筈
(
はず
)
がない
177
口
(
くち
)
や
筆
(
ふで
)
には
何事
(
なにごと
)
も
178
いとあざやかに
示
(
しめ
)
すとも
179
肝腎要
(
かんじんかなめ
)
の
行
(
おこな
)
ひが
180
出来
(
でき
)
ねば
恰
(
あたか
)
も
水
(
みづ
)
の
泡
(
あわ
)
181
夢
(
ゆめ
)
か
現
(
うつつ
)
か
幻
(
まぼろし
)
の
182
境遇
(
きやうぐう
)
に
迷
(
まよ
)
ふ
亡者
(
まうじや
)
なり
183
肉
(
にく
)
の
眼
(
まなこ
)
は
開
(
ひら
)
けども
184
心
(
こころ
)
の
眼
(
まなこ
)
暗
(
くら
)
くして
185
一
(
いち
)
も
二
(
に
)
もなく
智慧
(
ちゑ
)
学
(
がく
)
を
186
唯一
(
ゆゐいつ
)
の
武器
(
ぶき
)
と
飾
(
かざ
)
りつつ
187
進
(
すす
)
むみ
霊
(
たま
)
ぞ
憐
(
あは
)
れなり。
188
○
189
山河
(
さんか
)
草木
(
さうもく
)
三
(
み
)
つの
巻
(
まき
)
190
弥々
(
いよいよ
)
茲
(
ここ
)
に
述
(
の
)
べ
終
(
をは
)
る
191
又
(
また
)
瑞月
(
ずゐげつ
)
が
出鱈目
(
でたらめ
)
を
192
吐
(
ほざ
)
くと
蔭口
(
かげぐち
)
叩
(
たた
)
くもの
193
彼方
(
あちら
)
此方
(
こちら
)
に
出
(
で
)
るであらう
194
著述
(
ちよじゆつ
)
の
苦労
(
くらう
)
の
味
(
あぢ
)
知
(
し
)
らぬ
195
文盲
(
もんまう
)
学者
(
がくしや
)
や
仇人
(
あだびと
)
の
196
如何
(
いか
)
で
悟
(
さと
)
らむ
此
(
この
)
苦労
(
くらう
)
197
如何
(
いか
)
に
天地
(
てんち
)
の
神々
(
かみがみ
)
が
198
吾
(
わが
)
身
(
み
)
を
助
(
たす
)
けたまふとも
199
神
(
かみ
)
より
受
(
う
)
けし
魂
(
たましひ
)
の
200
意志
(
いし
)
と
想念
(
さうねん
)
光
(
ひか
)
らねば
201
唯
(
ただ
)
一言
(
ひとこと
)
の
口述
(
こうじゆつ
)
も
202
安
(
やす
)
くなし
得
(
う
)
るものでない
203
神
(
かみ
)
の
苦労
(
くらう
)
も
白浪
(
しらなみ
)
の
204
上
(
うへ
)
に
漂
(
ただよ
)
ふ
浮草
(
うきぐさ
)
の
205
心
(
こころ
)
定
(
さだ
)
めぬ
人々
(
ひとびと
)
の
206
囁
(
ささや
)
きこそはうたてけれ
207
世界
(
せかい
)
に
著者
(
ちよしや
)
は
多
(
おほ
)
くとも
208
一日
(
ひとひ
)
に
数万
(
すまん
)
の
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
を
209
口述
(
こうじゆつ
)
筆記
(
ひつき
)
するものは
210
開闢
(
かいびやく
)
以来
(
いらい
)
例
(
ためし
)
なし
211
作
(
つく
)
りし
文
(
ふみ
)
の
巧拙
(
かうせつ
)
を
212
云々
(
うんぬん
)
するは
未
(
ま
)
だしもと
213
許
(
ゆる
)
しもなるが
一概
(
いちがい
)
に
214
この
瑞月
(
ずゐげつ
)
が
物好
(
ものずき
)
に
215
下
(
くだ
)
らぬ
屁理窟
(
へりくつ
)
並
(
なら
)
べ
立
(
た
)
て
216
心
(
こころ
)
に
積
(
つも
)
りし
欝憤
(
うつぷん
)
を
217
神
(
かみ
)
によそへて
歌
(
うた
)
ふなぞ
218
分
(
わか
)
らぬ
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
ふ
人
(
ひと
)
が
219
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
中
(
なか
)
にある
220
かかる
汚
(
きたな
)
き
人々
(
ひとびと
)
は
221
吾
(
わが
)
身
(
み
)
の
欲
(
よく
)
に
絆
(
ほだ
)
されて
222
表面
(
うはべ
)
に
神
(
かみ
)
を
伏
(
ふ
)
し
拝
(
をが
)
み
223
棚
(
たな
)
から
牡丹餅
(
ぼたもち
)
おち
来
(
きた
)
る
224
時節
(
じせつ
)
を
待
(
ま
)
つよなやり
方
(
かた
)
ぞ
225
世
(
よ
)
の
立替
(
たてかへ
)
や
立直
(
たてなほ
)
し
226
今
(
いま
)
ぢや
早
(
はや
)
ぢやと
書
(
か
)
くなれば
227
耳
(
みみ
)
を
聳
(
そばだ
)
て
目
(
め
)
を
丸
(
まる
)
め
228
口
(
くち
)
尖
(
とが
)
らして
読
(
よ
)
むだらう
229
そんな
事
(
こと
)
のみ
一心
(
いつしん
)
に
230
待
(
ま
)
ち
暮
(
くら
)
すのは
曲津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
231
世
(
よ
)
の
禍
(
わざはひ
)
を
待
(
ま
)
つものぞ
232
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
233
世界
(
せかい
)
に
何事
(
なにごと
)
無
(
な
)
きやうと
234
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
御心
(
みこころ
)
を
235
配
(
くば
)
らせたまひ
大本
(
おほもと
)
の
236
教御祖
(
をしへみおや
)
は
朝夕
(
あさゆふ
)
に
237
世界
(
せかい
)
の
難儀
(
なんぎ
)
を
救
(
すく
)
はむと
238
赤心
(
まごころ
)
こめて
祈
(
の
)
りましぬ
239
其
(
その
)
御心
(
みこころ
)
も
知
(
し
)
らずして
240
世界
(
せかい
)
の
大望
(
たいまう
)
待
(
ま
)
ち
暮
(
くら
)
す
241
人
(
ひと
)
は
大蛇
(
をろち
)
か
曲鬼
(
まがおに
)
か
242
譬
(
たとへ
)
方
(
がた
)
なき
者
(
もの
)
ぞかし
243
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
244
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
平伏
(
ひれふ
)
して
245
此
(
この
)
聖場
(
せいぢやう
)
に
寄
(
よ
)
り
集
(
つど
)
ふ
246
信徒
(
まめひと
)
達
(
たち
)
の
魂
(
たましひ
)
に
247
まことの
光
(
ひかり
)
を
与
(
あた
)
へつつ
248
耳
(
みみ
)
をば
清
(
きよ
)
め
目
(
め
)
を
照
(
て
)
らし
249
天
(
あま
)
の
瓊鉾
(
ぬほこ
)
を
爽
(
さはや
)
かに
250
研
(
みが
)
かせたまひて
言霊
(
ことたま
)
の
251
御稜威
(
みいづ
)
を
四方
(
よも
)
に
輝
(
てら
)
すべく
252
守
(
まも
)
らせたまへと
朝夕
(
あさゆふ
)
に
253
体
(
からだ
)
の
骨
(
ほね
)
を
痛
(
いた
)
めつつ
254
一心
(
いつしん
)
不乱
(
ふらん
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる
255
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
256
大国常立
(
おほくにとこたち
)
大御神
(
おほみかみ
)
257
豊国姫
(
とよくにひめ
)
の
大御神
(
おほみかみ
)
258
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
に
永久
(
とこしへ
)
に
259
鎮
(
しづ
)
まりたまふ
日
(
ひ
)
の
御神
(
みかみ
)
260
月
(
つき
)
の
御神
(
みかみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
261
世
(
よ
)
の
有様
(
ありさま
)
を
歎
(
なげ
)
きつつ
262
密
(
ひそ
)
かに
一人
(
ひとり
)
願
(
ね
)
ぎまつる
263
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
264
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ。
265
(
大正一二・五・二九
旧四・一四
於天声社
加藤明子
録)
266
(昭和一〇・六・一六 王仁校正)
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