霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
目 次
設 定
閉じる
×
霊界物語
三鏡
大本神諭
伊都能売神諭
出口王仁三郎全集
出口王仁三郎著作集
王仁文庫
惟神の道
幼ながたり
開祖伝
聖師伝
霧の海(第六歌集)
大本七十年史
大本史料集成
神霊界
新聞記事
新月の光
その他
王仁文献考証
検索は「
王仁DB
」で
←
戻る
霊界物語
霊主体従
第1巻(子の巻)
第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
第4巻(卯の巻)
第5巻(辰の巻)
第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
第9巻(申の巻)
第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
第12巻(亥の巻)
如意宝珠
第13巻(子の巻)
第14巻(丑の巻)
第15巻(寅の巻)
第16巻(卯の巻)
第17巻(辰の巻)
第18巻(巳の巻)
第19巻(午の巻)
第20巻(未の巻)
第21巻(申の巻)
第22巻(酉の巻)
第23巻(戌の巻)
第24巻(亥の巻)
海洋万里
第25巻(子の巻)
第26巻(丑の巻)
第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
第29巻(辰の巻)
第30巻(巳の巻)
第31巻(午の巻)
第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
第34巻(酉の巻)
第35巻(戌の巻)
第36巻(亥の巻)
舎身活躍
第37巻(子の巻)
第38巻(丑の巻)
第39巻(寅の巻)
第40巻(卯の巻)
第41巻(辰の巻)
第42巻(巳の巻)
第43巻(午の巻)
第44巻(未の巻)
第45巻(申の巻)
第46巻(酉の巻)
第47巻(戌の巻)
第48巻(亥の巻)
真善美愛
第49巻(子の巻)
第50巻(丑の巻)
第51巻(寅の巻)
第52巻(卯の巻)
第53巻(辰の巻)
第54巻(巳の巻)
第55巻(午の巻)
第56巻(未の巻)
第57巻(申の巻)
第58巻(酉の巻)
第59巻(戌の巻)
第60巻(亥の巻)
山河草木
第61巻(子の巻)
第62巻(丑の巻)
第63巻(寅の巻)
第64巻(卯の巻)上
第64巻(卯の巻)下
第65巻(辰の巻)
第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
第79巻(午の巻)
第80巻(未の巻)
第81巻(申の巻)
←
戻る
第80巻(未の巻)
序文
総説
第1篇 忍ケ丘
01 独り旅
〔2005〕
02 行倒
〔2006〕
03 復活
〔2007〕
04 姉妹婆
〔2008〕
05 三つ盃
〔2009〕
06 秋野の旅
〔2010〕
第2篇 秋夜の月
07 月見ケ丘
〔2011〕
08 月と闇
〔2012〕
09 露の路
〔2013〕
10 五乙女
〔2014〕
11 火炎山
〔2015〕
12 夜見還
〔2016〕
13 樹下の囁き
〔2017〕
14 報哭婆
〔2018〕
15 憤死
〔2019〕
第3篇 天地変遷
16 火の湖
〔2020〕
17 水火垣
〔2021〕
18 大挙出発
〔2022〕
19 笑譏怒泣
〔2023〕
20 復命
〔2024〕
21 青木ケ原
〔2025〕
22 迎への鳥船
〔2026〕
23 野火の壮観
〔2027〕
余白歌
このサイトは『霊界物語』を始めとする出口王仁三郎等の著書を無料で公開しています。
(注・出口王仁三郎の全ての著述を収録しているわけではありません。未収録のものも沢山あります)
閉じる
×
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
その他の設定項目を表示する
ここから下を閉じる
文字サイズ
S
【標準】
M
L
フォント
フォント1
【標準】
フォント2
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
古いブラウザでうまく表示されない時はこの設定を試してみて下さい
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側にだけ表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注
[?]
[※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
全ての脚注を開く
全ての脚注を閉じる(マーク表示)
【標準】
脚注マークを表示しない
文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色
[?]
底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。
[×閉じる]
外字1の色
[?]
この設定は現在使われておりません。
[×閉じる]
外字2の色
[?]
文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。
[×閉じる]
→
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
10月30~31日に旧サイトから新サイトへの移行作業を行う予定です。
実験用サイト
|
サブスク
霊界物語
>
第80巻
> 第2篇 秋夜の月 > 第7章 月見ケ丘
<<< 秋野の旅
(B)
(N)
月と闇 >>>
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。
【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034 アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。
第七章
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
〔二〇一一〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第80巻 天祥地瑞 未の巻
篇:
第2篇 秋夜の月
よみ(新仮名遣い):
しゅうやのつき
章:
第7章 月見ケ丘
よみ(新仮名遣い):
つきみがおか
通し章番号:
2011
口述日:
1934(昭和9)年07月27日(旧06月16日)
口述場所:
関東別院南風閣
筆録者:
林弥生
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年12月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm8007
愛善世界社版:
八幡書店版:
第14輯 325頁
修補版:
校定版:
127頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
秋男
(
あきを
)
の
一行
(
いつかう
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
は、
002
漸
(
やうや
)
くにして
雑草
(
ざつさう
)
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
る
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
の
夕
(
ゆふべ
)
を、
003
ここに
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
めながら
松間
(
まつま
)
の
月
(
つき
)
を
眺
(
なが
)
めて
歌
(
うた
)
ふ。
004
秋男
(
あきを
)
『
大野原
(
おほのはら
)
渉
(
わた
)
りて
漸
(
やうや
)
く
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
の
005
松
(
まつ
)
に
懸
(
かか
)
れる
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
しかな』
006
松
(
まつ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
007
『
松
(
まつ
)
生
(
お
)
ふる
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
の
月光
(
つきかげ
)
は
008
秋
(
あき
)
の
夕
(
ゆふべ
)
の
風
(
かぜ
)
にゆれつつ。
009
月
(
つき
)
清
(
きよ
)
み
草葉
(
くさば
)
にすだく
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
も
010
いやさえざえに
小夜
(
さよ
)
更
(
ふ
)
けにけり。
011
秋月
(
あきづき
)
の
静
(
しづ
)
かに
照
(
て
)
れる
丘
(
をか
)
の
上
(
へ
)
に
012
旅
(
たび
)
の
疲
(
つか
)
れを
休
(
やす
)
らふ
宵
(
よひ
)
かな。
013
籠木
(
こもりぎ
)
の
梢
(
こずゑ
)
に
宿
(
やど
)
る
月影
(
つきかげ
)
は
014
千々
(
ちぢ
)
に
砕
(
くだ
)
けて
風
(
かぜ
)
にさゆれつ。
015
大空
(
おほぞら
)
の
月
(
つき
)
の
心
(
こころ
)
は
知
(
し
)
らねども
016
われには
楽
(
たの
)
しきかげにぞありける。
017
月
(
つき
)
澄
(
す
)
めるこれの
丘辺
(
をかべ
)
に
休
(
やす
)
らひて
018
松風
(
まつかぜ
)
聞
(
き
)
けば
秋
(
あき
)
の
声
(
こゑ
)
あり。
019
天国
(
てんごく
)
の
姿
(
すがた
)
なるかな
松
(
まつ
)
ケ
枝
(
え
)
に
020
澄
(
す
)
む
月影
(
つきかげ
)
を
見
(
み
)
れば
楽
(
たの
)
しき』
021
竹
(
たけ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
022
『
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
親
(
した
)
しと
思
(
おも
)
ふ
故郷
(
ふるさと
)
の
023
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
出
(
い
)
づる
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
しかな。
024
高光
(
たかみつ
)
の
山
(
やま
)
に
進
(
すす
)
まむ
道
(
みち
)
すがら
025
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
の
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
るかな。
026
白雲
(
しらくも
)
の
幕
(
まく
)
を
閉
(
と
)
ぢつつ
開
(
ひら
)
きつつ
027
月
(
つき
)
の
桂男
(
かつらを
)
われ
等
(
ら
)
をのぞけり。
028
鈴虫
(
すずむし
)
も
清
(
すが
)
しき
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
りあげて
029
今宵
(
こよひ
)
の
月
(
つき
)
を
称
(
たた
)
へうたふも。
030
萩
(
はぎ
)
、
桔梗
(
ききやう
)
匂
(
にほ
)
へる
丘
(
をか
)
に
照
(
て
)
る
月
(
つき
)
の
031
かげは
一入
(
ひとしほ
)
清
(
すが
)
しかりけり。
032
空
(
そら
)
高
(
たか
)
き
秋男
(
あきを
)
の
君
(
きみ
)
に
従
(
したが
)
ひて
033
今宵
(
こよひ
)
は
清
(
すが
)
しき
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
るかな。
034
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
空
(
そら
)
ゆく
月
(
つき
)
を
眺
(
なが
)
むれば
035
悪魔
(
あくま
)
のすまふ
野路
(
のぢ
)
とは
思
(
おも
)
へず。
036
大丈夫
(
ますらを
)
の
弥猛心
(
やたけごころ
)
も
月
(
つき
)
見
(
み
)
れば
037
柔
(
やは
)
らぎ
初
(
そ
)
めぬ
女郎花
(
をみなへし
)
の
花
(
はな
)
。
038
月
(
つき
)
の
夜
(
よ
)
に
咲
(
さ
)
く
女郎花
(
をみなへし
)
よく
見
(
み
)
れば
039
露
(
つゆ
)
を
浴
(
あ
)
みつつ
傾
(
かたむ
)
きにけり。
040
月
(
つき
)
の
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
も
確
(
たしか
)
に
見
(
み
)
ゆるまで
041
澄
(
す
)
み
渡
(
わた
)
りたり
今宵
(
こよひ
)
の
大空
(
おほぞら
)
。
042
大空
(
おほぞら
)
に
浮
(
うか
)
べる
月
(
つき
)
の
光
(
かげ
)
清
(
きよ
)
み
043
地上
(
ちじやう
)
に
松
(
まつ
)
の
影
(
かげ
)
を
描
(
ゑが
)
けり』
044
梅
(
うめ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
045
『
月
(
つき
)
澄
(
す
)
める
御空
(
みそら
)
の
雲
(
くも
)
は
次々
(
つぎつぎ
)
に
046
薄
(
うす
)
らぎにつつ
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せにけり。
047
月
(
つき
)
と
花
(
はな
)
の
露
(
つゆ
)
にかこまれわれは
今
(
いま
)
048
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
に
歌
(
うた
)
を
詠
(
よ
)
むなり。
049
月読
(
つきよみ
)
の
露
(
つゆ
)
の
恵
(
めぐ
)
みの
無
(
な
)
かりせば
050
百
(
もも
)
の
草木
(
くさき
)
も
育
(
そだ
)
たざるべし。
051
澄
(
す
)
み
渡
(
わた
)
る
今宵
(
こよひ
)
の
月
(
つき
)
は
大井川
(
おほゐがは
)
052
竜
(
たつ
)
の
淵瀬
(
ふちせ
)
に
冴
(
さ
)
え
渡
(
わた
)
るらむ。
053
淵
(
ふち
)
に
浮
(
う
)
く
月
(
つき
)
を
眺
(
なが
)
めて
竜神
(
たつがみ
)
は
054
水
(
み
)
の
面
(
も
)
に
浮
(
うか
)
び
出
(
い
)
でて
遊
(
あそ
)
ばむ。
055
火炎山
(
くわえんざん
)
峰
(
みね
)
越
(
こ
)
す
月
(
つき
)
の
光
(
かげ
)
赤
(
あか
)
み
056
千草
(
ちぐさ
)
の
露
(
つゆ
)
も
風
(
かぜ
)
に
散
(
ち
)
るなり。
057
一
(
いち
)
日
(
にち
)
の
旅
(
たび
)
を
終
(
をは
)
りてわれは
今
(
いま
)
058
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
の
月
(
つき
)
に
親
(
した
)
しむ。
059
秋
(
あき
)
の
野
(
の
)
の
楽
(
たの
)
しきものは
百千花
(
ももちばな
)
060
月
(
つき
)
に
奏
(
かな
)
づる
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
なりけり。
061
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
松虫
(
まつむし
)
鈴虫
(
すずむし
)
きりぎりす
062
清
(
きよ
)
けき
虫
(
むし
)
の
鳴
(
な
)
く
音
(
ね
)
聞
(
き
)
きしよ。
063
水上
(
みなかみ
)
の
山
(
やま
)
にも
聞
(
き
)
かぬ
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
に
064
わが
魂
(
たましひ
)
は
蘇
(
よみがへ
)
りける。
065
高光山
(
たかみつやま
)
進
(
すす
)
まむ
道
(
みち
)
の
首途
(
かどいで
)
に
066
われは
冴
(
さ
)
えたる
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
しかな。
067
空
(
そら
)
渡
(
わた
)
る
月
(
つき
)
の
下草
(
したぐさ
)
露
(
つゆ
)
うけて
068
おのもおのもに
玉
(
たま
)
とかがよふ。
069
わが
袖
(
そで
)
は
露
(
つゆ
)
にしめりて
御空
(
みそら
)
ゆく
070
月
(
つき
)
の
光
(
かげ
)
さへ
宿
(
やど
)
らせにけり。
071
真昼間
(
まひるま
)
にまがふべらなる
月光
(
つきかげ
)
を
072
浴
(
あ
)
びて
今宵
(
こよひ
)
の
草枕
(
くさまくら
)
かな。
073
月
(
つき
)
澄
(
す
)
めば
御空
(
みそら
)
の
雲
(
くも
)
も
消
(
き
)
えゆきて
074
松
(
まつ
)
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
の
音
(
おと
)
もさやけき。
075
何時
(
いつ
)
とても
月
(
つき
)
を
倦
(
あ
)
く
夜
(
よ
)
はなけれども
076
旅
(
たび
)
の
夕
(
ゆふべ
)
に
見
(
み
)
るは
楽
(
たの
)
しき。
077
天
(
あま
)
の
原
(
はら
)
ふりさけ
見
(
み
)
れば
緑
(
みどり
)
深
(
ふか
)
し
078
秋
(
あき
)
こそ
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
なるかな。
079
水上山
(
みなかみやま
)
松
(
まつ
)
の
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
の
月
(
つき
)
冴
(
さ
)
えて
080
われを
送
(
おく
)
るかこの
丘
(
をか
)
に
見
(
み
)
つ。
081
雲
(
くも
)
の
間
(
ま
)
に
翼
(
つばさ
)
を
搏
(
う
)
ちて
飛
(
と
)
ぶ
雁
(
かり
)
の
082
数
(
かず
)
さへ
見
(
み
)
ゆる
今宵
(
こよひ
)
の
月
(
つき
)
はも』
083
桜
(
さくら
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
084
『
澄
(
す
)
み
渡
(
わた
)
る
秋男
(
あきを
)
の
君
(
きみ
)
に
従
(
したが
)
ひて
085
冴
(
さ
)
えたる
月
(
つき
)
の
顔
(
かむばせ
)
を
見
(
み
)
る。
086
花
(
はな
)
の
香
(
か
)
も
虫
(
むし
)
の
鳴
(
な
)
く
音
(
ね
)
も
月光
(
つきかげ
)
も
087
秋
(
あき
)
を
飾
(
かざ
)
らぬものなかりけり。
088
楽
(
たの
)
しきは
秋
(
あき
)
の
旅路
(
たびぢ
)
に
如
(
し
)
かざらめ
089
百花
(
ももばな
)
匂
(
にほ
)
ひ
月
(
つき
)
の
冴
(
さ
)
ゆれば。
090
月
(
つき
)
冴
(
さ
)
ゆる
下道
(
したみち
)
ゆけば
虫
(
むし
)
の
声
(
こゑ
)
091
露
(
つゆ
)
にふるひて
花香
(
はなかを
)
るなり。
092
月
(
つき
)
の
夜
(
よ
)
の
冴
(
さ
)
ゆる
空気
(
くうき
)
をゆるがせて
093
透
(
す
)
きとほるなり
鈴虫
(
すずむし
)
の
声
(
こゑ
)
。
094
天地
(
あめつち
)
を
隈
(
くま
)
なく
照
(
て
)
らす
月光
(
つきかげ
)
の
095
心持
(
こころも
)
ちたし
旅
(
たび
)
ゆくわれは。
096
せせらぎの
音
(
おと
)
も
聞
(
きこ
)
えて
丘
(
をか
)
の
辺
(
べ
)
に
097
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
冴
(
さ
)
ゆる
月
(
つき
)
の
夜頃
(
よごろ
)
よ。
098
昼
(
ひる
)
の
如
(
ごと
)
明
(
あか
)
るき
月
(
つき
)
も
女郎花
(
をみなへし
)
099
桔梗
(
ききやう
)
刈萱
(
かるかや
)
色
(
いろ
)
褪
(
あ
)
せて
見
(
み
)
ゆ』
100
かく
一行
(
いつかう
)
は、
101
秋
(
あき
)
の
夜
(
よ
)
の
澄
(
す
)
みきる
月
(
つき
)
を
称
(
たた
)
へ、
102
休
(
やす
)
らひ
居
(
ゐ
)
たる
折
(
をり
)
もあれ、
103
東南
(
とうなん
)
の
天
(
てん
)
に
当
(
あた
)
りて
一塊
(
いつくわい
)
の
黒雲
(
こくうん
)
現
(
あら
)
はるるよと
見
(
み
)
る
間
(
ま
)
に、
104
次第
(
しだい
)
々々
(
しだい
)
に
四方
(
しはう
)
に
拡
(
ひろ
)
がり、
105
さしもに
明
(
あか
)
るき
月光
(
つきかげ
)
も、
106
忽
(
たちま
)
ち
黒雲
(
こくうん
)
に
包
(
つつ
)
まれ、
107
咫尺
(
しせき
)
黯澹
(
あんたん
)
として、
108
どつかりと
闇
(
やみ
)
の
塊
(
かたまり
)
は
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
の
茂樹
(
しげき
)
の
森
(
もり
)
に
落
(
お
)
ち
来
(
きた
)
りぬ。
109
一行
(
いつかう
)
の
姿
(
すがた
)
は
互
(
たがひ
)
に
見
(
み
)
えぬまで
暗黒
(
あんこく
)
と
化
(
くわ
)
し、
110
只
(
ただ
)
声
(
こゑ
)
のみを
頼
(
たよ
)
りに
空
(
そら
)
の
晴
(
は
)
るるを
待
(
ま
)
つより
外
(
ほか
)
に
手段
(
てだて
)
なかりける。
111
秋男
(
あきを
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
112
『
昼
(
ひる
)
の
如
(
ごと
)
晴
(
は
)
れたる
空
(
そら
)
も
忽
(
たちま
)
ちに
113
あやめも
分
(
わ
)
かずなりにけらしな。
114
幾万
(
いくまん
)
の
星
(
ほし
)
を
残
(
のこ
)
らず
包
(
つつ
)
みたる
115
雲
(
くも
)
黒々
(
くろぐろ
)
と
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
寒
(
さむ
)
し。
116
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
もひたと
止
(
と
)
まりて
梢
(
こずゑ
)
吹
(
ふ
)
く
117
風
(
かぜ
)
いやらしくうなり
初
(
そ
)
めたり。
118
松
(
まつ
)
、
竹
(
たけ
)
よ
梅
(
うめ
)
よ
桜
(
さくら
)
よ
心
(
こころ
)
せよ
119
悪魔
(
あくま
)
の
出
(
い
)
づる
序幕
(
じよまく
)
なるらむ。
120
闇
(
やみ
)
の
幕
(
まく
)
下
(
おろ
)
してわれ
等
(
ら
)
が
目
(
め
)
をかすめ
121
事
(
こと
)
謀
(
はか
)
るらし
悪魔
(
あくま
)
の
群
(
むれ
)
は。
122
われわれの
力
(
ちから
)
に
怖
(
お
)
ぢて
悪神
(
あくがみ
)
は
123
地上
(
ちじやう
)
に
闇
(
やみ
)
を
落
(
おと
)
せしならむ。
124
惟神
(
かむながら
)
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましまして
125
この
暗闇
(
くらやみ
)
を
晴
(
は
)
らさせ
給
(
たま
)
へ。
126
何処
(
いづこ
)
よりか
怪
(
あや
)
しき
声
(
こゑ
)
の
聞
(
きこ
)
ゆなり
127
笑
(
わら
)
ひ
婆
(
ばば
)
アか
譏
(
そし
)
り
婆
(
ばば
)
アか。
128
如何
(
いか
)
ならむ
曲津
(
まがつ
)
の
襲
(
おそ
)
ひ
来
(
きた
)
るとも
129
われには
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
ありけり』
130
松
(
まつ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
131
『
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
松
(
まつ
)
の
百木
(
ももき
)
も
黒雲
(
くろくも
)
に
132
かくれて
見
(
み
)
えず
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
細
(
ほそ
)
し。
133
水奔鬼
(
すゐほんき
)
たとへ
幾万
(
いくまん
)
来
(
きた
)
るとも
134
生言霊
(
いくことたま
)
に
打
(
う
)
ちて
放
(
はふ
)
らむ。
135
兎
(
と
)
にもあれ
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
を
包
(
つつ
)
みたる
136
闇
(
やみ
)
を
晴
(
は
)
らして
進
(
すす
)
みゆかばや』
137
竹
(
たけ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
138
『
大丈夫
(
ますらを
)
の
弥猛心
(
やたけごころ
)
は
暗闇
(
くらやみ
)
に
139
恐
(
おそ
)
るべしやは
国
(
くに
)
の
御
(
おん
)
為
(
ため
)
。
140
爛漫
(
らんまん
)
と
匂
(
にほ
)
へる
花
(
はな
)
の
香
(
か
)
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せて
141
闇
(
やみ
)
はますます
深
(
ふか
)
みけるかな。
142
この
丘
(
をか
)
にすだく
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
細
(
ほそ
)
りつつ
143
怪
(
あや
)
しき
風
(
かぜ
)
の
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
夜半
(
よは
)
なり。
144
雄々
(
をを
)
しくは
言挙
(
ことあげ
)
すれど
村肝
(
むらきも
)
の
145
心
(
こころ
)
淋
(
さび
)
しくなりにけらしな』
146
梅
(
うめ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
147
『
大丈夫
(
ますらを
)
に
君
(
きみ
)
は
非
(
あら
)
ずや
常闇
(
とこやみ
)
の
148
今宵
(
こよひ
)
をさまで
恐
(
おそ
)
れ
給
(
たま
)
ふか。
149
闇
(
やみ
)
の
幕
(
まく
)
幾重
(
いくへ
)
にわれを
包
(
つつ
)
むとも
150
心
(
こころ
)
の
誠
(
まこと
)
の
光
(
ひか
)
りに
進
(
すす
)
まむ。
151
大空
(
おほぞら
)
の
清
(
きよ
)
き
月光
(
つきかげ
)
包
(
つつ
)
みつつ
152
曲津
(
まが
)
はわれ
等
(
ら
)
にさやらむとすも。
153
よしやよし
常闇
(
とこやみ
)
の
夜
(
よ
)
は
深
(
ふか
)
くとも
154
如何
(
いか
)
でひるまむ
悪魔
(
あくま
)
も
恐
(
おそ
)
れじ』
155
桜
(
さくら
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
156
『
珍
(
めずら
)
しく
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
に
登
(
のぼ
)
り
来
(
き
)
て
157
われは
心
(
こころ
)
を
慰
(
なぐさ
)
めしはや。
158
魂
(
たましひ
)
の
蘇
(
よみがへ
)
りたるたまゆらを
159
包
(
つつ
)
むも
憎
(
にく
)
し
醜
(
しこ
)
の
黒雲
(
くろくも
)
。
160
黒雲
(
くろくも
)
は
包
(
つつ
)
めど
月
(
つき
)
は
皎々
(
かうかう
)
と
161
御空
(
みそら
)
に
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
ふなるらむ。
162
中空
(
なかぞら
)
の
雲
(
くも
)
は
如何程
(
いかほど
)
厚
(
あつ
)
くとも
163
やがては
晴
(
は
)
れむ
月
(
つき
)
のいませば』
164
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
へる
折
(
をり
)
しも、
165
何処
(
いづこ
)
ともなく
聞
(
きこ
)
え
来
(
きた
)
るいやらしき
声
(
こゑ
)
。
166
『ギアハハハハハー、
167
ギヨホホホホー
168
腰抜
(
こしぬ
)
けのヒヨロヒヨロ
男
(
をとこ
)
が
集
(
あつま
)
りて
169
弱音
(
よわね
)
吹
(
ふ
)
くかな
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
に。
170
空
(
そら
)
渡
(
わた
)
る
月
(
つき
)
を
力
(
ちから
)
に
腰抜
(
こしぬ
)
けが
171
くだらぬ
歌
(
うた
)
をうたふ
可笑
(
をか
)
しさ。
172
闇
(
やみ
)
の
幕
(
まく
)
に
包
(
つつ
)
まれ
虫
(
むし
)
の
鳴
(
な
)
く
如
(
ごと
)
き
173
悲
(
かな
)
しき
声
(
こゑ
)
をしぼり
居
(
ゐ
)
るかな。
174
高光山
(
たかみつやま
)
の
旅
(
たび
)
をとどまれ
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
の
175
弱腰
(
よわごし
)
にてはとても
及
(
およ
)
ばじ。
176
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
の
求
(
もと
)
むる
冬男
(
ふゆを
)
は
早
(
は
)
や
既
(
すで
)
に
177
へこたれよつて
弱鬼
(
よわおに
)
となりしよ。
178
メソメソと
吠面
(
ほえづら
)
かわき
赤恥
(
あかはぢ
)
を
179
忍
(
しのぶ
)
ケ
丘
(
をか
)
に
泣
(
な
)
き
暮
(
くら
)
し
居
(
ゐ
)
る。
180
其
(
その
)
方
(
はう
)
も
冬男
(
ふゆを
)
の
如
(
ごと
)
くへこたれて
181
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
の
鬼
(
おに
)
となれなれ。
182
汝
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
の
歌
(
うた
)
を
道々
(
みちみち
)
聞
(
き
)
いてゐた
183
俺
(
おれ
)
の
姿
(
すがた
)
を
知
(
し
)
らぬか
馬鹿者
(
ばかもの
)
。
184
此
(
この
)
方
(
はう
)
は
世界
(
せかい
)
の
奴
(
やつ
)
を
悉
(
ことごと
)
く
185
譏
(
そし
)
り
楽
(
たの
)
しむ
婆
(
ばば
)
アなるぞや。
186
譏
(
そし
)
られて
腹
(
はら
)
が
立
(
た
)
つなら
目
(
め
)
を
噛
(
か
)
んで
187
死
(
し
)
んでしまへば
埒
(
らち
)
があくぞや。
188
此
(
この
)
方
(
はう
)
の
経綸
(
しぐみ
)
の
闇
(
やみ
)
に
包
(
つつ
)
まれて
189
吠面
(
ほえづら
)
かわく
腰抜
(
こしぬけ
)
野郎
(
やらう
)
よ。
190
ギヤハハハハーぎゆうぎゆう
喉
(
のど
)
をしめられて
191
今
(
いま
)
に
悲
(
かな
)
しき
最後
(
さいご
)
をする
奴
(
やつ
)
。
192
かうなればもう
俺
(
おれ
)
のもの
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
は
193
舌
(
した
)
など
噛
(
か
)
んで
死
(
し
)
んだがよいぞや。
194
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
俺
(
おれ
)
程
(
ほど
)
えらい
者
(
もの
)
はない
195
水上館
(
みなかみやかた
)
も
神
(
かみ
)
もあるかい。
196
腰抜
(
こしぬけ
)
の
冬男
(
ふゆを
)
の
兄
(
あに
)
が
来
(
く
)
ると
聞
(
き
)
きて
197
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
たぞよ
月見
(
つきみ
)
ケ
丘
(
をか
)
に。
198
かくなればもうこちのもの
煮
(
に
)
て
喰
(
く
)
はうと
199
焼
(
や
)
いて
喰
(
く
)
はうとしたい
放題
(
はうだい
)
。
200
アハハハハあはれなるかな
此
(
この
)
餓鬼
(
がき
)
は
201
俺
(
おれ
)
等
(
ら
)
の
仲間
(
なかま
)
で
嬲
(
なぶ
)
り
殺
(
ごろ
)
しよ。
202
ちよこざいな
腰弱
(
こしよわ
)
男
(
をとこ
)
の
餓鬼
(
がき
)
どもが
203
俺
(
おれ
)
の
縄張
(
なはばり
)
荒
(
あ
)
らそとするか。
204
縄張
(
なはばり
)
をむざむざ
貴様
(
きさま
)
に
荒
(
あ
)
らされて
205
譏
(
そし
)
り
婆
(
ば
)
さんの
顔
(
かほ
)
がたつかい。
206
笑
(
わら
)
ひ
婆
(
ばば
)
の
妹
(
いもと
)
の
俺
(
おれ
)
は
譏
(
そし
)
り
婆
(
ばば
)
よ
207
譏
(
そし
)
り
散
(
ち
)
らして
泡
(
あわ
)
を
吹
(
ふ
)
かさむ。
208
此
(
この
)
方
(
はう
)
の
罠
(
わな
)
にかかつてこの
丘
(
をか
)
に
209
休
(
やす
)
むといふは
運
(
うん
)
の
尽
(
つ
)
きぞや。
210
大空
(
おほぞら
)
の
月見
(
つきみ
)
したのが
其
(
そ
)
の
方
(
はう
)
の
211
いよいよ
運
(
うん
)
の
尽
(
つ
)
きとなりける。
212
運
(
うん
)
のつきまごつきうろつききよろつきの
213
五人
(
ごにん
)
男
(
をとこ
)
の
憐
(
あは
)
れなるかな。
214
ギヤハハハハー、
215
ギヨホホホホー、
216
ギユフフフフー』
217
といやらしき
声
(
こゑ
)
が
闇
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
に
連続
(
れんぞく
)
してゐる。
218
秋男
(
あきを
)
は
最早
(
もは
)
や
堪
(
たま
)
り
兼
(
か
)
ね、
219
天
(
てん
)
を
拝
(
はい
)
し
地
(
ち
)
を
拝
(
はい
)
し
拍手
(
はくしゆ
)
しながら、
220
『
一
(
ひと
)
二
(
ふた
)
三
(
み
)
四
(
よ
)
五
(
いつ
)
六
(
むゆ
)
七
(
なな
)
八
(
や
)
九
(
ここの
)
十
(
たり
)
221
百
(
もも
)
千
(
ち
)
万
(
よろづ
)
八千万
(
やちよろづ
)
の
神
(
かみ
)
222
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
を
晴
(
は
)
らさせ
給
(
たま
)
へ』
223
と
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
を
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
してゐる。
224
闇
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
より
破鐘
(
われがね
)
の
様
(
やう
)
な
声
(
こゑ
)
、
225
『ワツハハハハー、
226
ウフフフフー、
227
てもさてもいぢらしいものだのう。
228
此
(
この
)
方
(
はう
)
は
忍
(
しのぶ
)
ケ
丘
(
をか
)
に
棲
(
す
)
む
水奔鬼
(
すゐほんき
)
の
笑
(
わら
)
ひ
婆
(
ば
)
アさんの
妹
(
いもうと
)
、
229
世界
(
せかい
)
の
奴
(
やつ
)
ども
片
(
かた
)
つぱしから
譏
(
そし
)
り
散
(
ち
)
らして
茶々
(
ちやちや
)
を
入
(
い
)
れる
譏
(
そし
)
り
婆
(
ばあ
)
さんの
貧乏神
(
びんばふがみ
)
ぞや、
230
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
つたか。
231
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
なんぞと
減
(
へ
)
らず
口
(
ぐち
)
を
叩
(
たた
)
くな。
232
そんな
事
(
こと
)
でビクとも
致
(
いた
)
す
鬼婆
(
おにばば
)
ではないぞや。
233
ギヤハハハハー、
234
ギユフフフフー、
235
終
(
をは
)
り』
236
と
言
(
い
)
つた
限
(
き
)
り、
237
ピタリと
怪
(
あや
)
しき
声
(
こゑ
)
は
止
(
とま
)
つた。
238
(
昭和九・七・二七
旧六・一六
於関東別院南風閣
林弥生
謹録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 秋野の旅
(B)
(N)
月と闇 >>>
霊界物語
>
第80巻
> 第2篇 秋夜の月 > 第7章 月見ケ丘
Tweet
絶賛発売中『超訳霊界物語2/出口王仁三郎の「身魂磨き」実践書/一人旅するスサノオの宣伝使たち』
オニド関連サイト
最新更新情報
10/22
【霊界物語ネット】
『
王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)
』をテキスト化しました。
9/18
【
飯塚弘明.com
】
飯塚弘明著『
PTC2 出口王仁三郎の霊界物語で透見する世界現象 T之巻
』発刊!
5/8
【霊界物語ネット】
霊界物語ネットに出口王仁三郎の
第六歌集『霧の海』
を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【07 月見ケ丘|第80巻(未の巻)|霊界物語/rm8007】
合言葉「みろく」を入力して下さい→