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第13巻(子の巻)
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第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
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第42巻(巳の巻)
序文に代へて
総説に代へて
第1篇 波瀾重畳
01 北光照暗
〔1126〕
02 馬上歌
〔1127〕
03 山嵐
〔1128〕
04 下り坂
〔1129〕
第2篇 恋海慕湖
05 恋の罠
〔1130〕
06 野人の夢
〔1131〕
07 女武者
〔1132〕
08 乱舌
〔1133〕
09 狐狸窟
〔1134〕
第3篇 意変心外
10 墓場の怪
〔1135〕
11 河底の怪
〔1136〕
12 心の色々
〔1137〕
13 揶揄
〔1138〕
14 吃驚
〔1139〕
第4篇 怨月恨霜
15 帰城
〔1140〕
16 失恋会議
〔1141〕
17 酒月
〔1142〕
18 酊苑
〔1143〕
19 野襲
〔1144〕
第5篇 出風陣雅
20 入那立
〔1145〕
21 応酬歌
〔1146〕
22 別離の歌
〔1147〕
23 竜山別
〔1148〕
24 出陣歌
〔1149〕
25 惜別歌
〔1150〕
26 宣直歌
〔1151〕
余白歌
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> 第3篇 意変心外 > 第13章 揶揄
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第一三章
揶揄
(
やゆ
)
〔一一三八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第42巻 舎身活躍 巳の巻
篇:
第3篇 意変心外
よみ(新仮名遣い):
いへんしんがい
章:
第13章 揶揄
よみ(新仮名遣い):
やゆ
通し章番号:
1138
口述日:
1922(大正11)年11月16日(旧09月28日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年7月1日
概要:
舞台:
イルナ城(入那城、セーラン王の館)
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
イルナ城の奥の間には黄金姫、清照姫、セーリス姫が鼎坐になって何事か笑い興じている。セーリス姫はユーフテスを、清照姫はカールチンを手玉に取り、カールチンの野望を見事にひっくり返しつつあることを笑っていた。
すると受付から、カールチンがやってきたと報告があった。黄金姫はニタッと笑って王の部屋に姿を隠した。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-12-25 14:41:00
OBC :
rm4213
愛善世界社版:
165頁
八幡書店版:
第7輯 702頁
修補版:
校定版:
169頁
普及版:
70頁
初版:
ページ備考:
001
イルナ
城
(
じやう
)
の
奥
(
おく
)
の
一間
(
ひとま
)
には、
002
黄金姫
(
わうごんひめ
)
、
003
清照姫
(
きよてるひめ
)
、
004
セーリス
姫
(
ひめ
)
が
鼎坐
(
かなへざ
)
となつて
何事
(
なにごと
)
か
笑
(
わら
)
ひ
興
(
きよう
)
じてゐる。
005
黄金
(
わうごん
)
『セーリスさま、
006
貴女
(
あなた
)
も
随分
(
ずゐぶん
)
思
(
おも
)
ひきつたお
転婆
(
てんば
)
ですね。
007
ユーフテスを
到頭
(
たうとう
)
胆玉
(
きもだま
)
の
宿替
(
やどがへ
)
をさして
ぼつ
帰
(
かへ
)
したぢやありませぬか。
008
今
(
いま
)
そんな
事
(
こと
)
なさると、
009
肝腎
(
かんじん
)
の
目的
(
もくてき
)
が
画餅
(
ぐわべい
)
に
帰
(
き
)
しちや
困
(
こま
)
るぢやありませぬか』
010
セーリス姫
『ハイ、
011
さう
心配
(
しんぱい
)
をして
下
(
くだ
)
さいますな。
012
屹度
(
きつと
)
ユーフテスは
又々
(
またまた
)
やつて
来
(
き
)
ますよ。
013
大象
(
だいざう
)
も
女
(
をんな
)
の
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
一条
(
ひとすぢ
)
にひかれると
云
(
い
)
ひますからな。
014
妾
(
わたし
)
の
婉曲
(
ゑんきよく
)
な
言霊
(
ことたま
)
が、
015
彼
(
かれ
)
の
脳裡
(
なうり
)
に
深
(
ふか
)
く
深
(
ふか
)
くつぎ
込
(
こ
)
んでありますから、
016
如何
(
どう
)
あつても、
017
よう
忘
(
わす
)
れはしませぬわ。
018
一寸
(
ちよつと
)
妾
(
わたし
)
の
横目
(
よこめ
)
を
使
(
つか
)
つただけでも、
019
大
(
だい
)
の
男
(
をとこ
)
がグナグナに
肝
(
きも
)
も
骨
(
ほね
)
もなくなつて、
020
茹
(
ゆ
)
でた
蛸
(
たこ
)
の
様
(
やう
)
になるのですもの、
021
オホヽヽヽヽ』
022
黄金姫
『あなたは
惜
(
を
)
しいものだな。
023
三十万
(
さんじふまん
)
年
(
ねん
)
未来
(
みらい
)
の
二十
(
にじつ
)
世紀
(
せいき
)
の
世
(
よ
)
に
生
(
うま
)
れさしたら、
024
定
(
さだ
)
めて
良
(
よ
)
い
芸妓
(
げいしや
)
になるでせう。
025
荒男
(
あらをとこ
)
を
毬
(
まり
)
の
如
(
ごと
)
くに
翻弄
(
ほんろう
)
すると
云
(
い
)
ふ
凄
(
すご
)
い
女
(
をんな
)
だから、
026
如何
(
いか
)
な
黄金姫
(
わうごんひめ
)
も
荒肝
(
あらぎも
)
をとられましたよ。
027
オホヽヽヽ』
028
セーリス姫
『ホヽヽヽヽ、
029
あのまア
黄金姫
(
わうごんひめ
)
様
(
さま
)
の
仰有
(
おつしや
)
います
事
(
こと
)
わいの。
030
妾
(
わたし
)
よりも、
031
も
一
(
ひと
)
つ
先生
(
せんせい
)
がここに
居
(
を
)
られますわ』
032
と
清照姫
(
きよてるひめ
)
を
指
(
ゆび
)
さす。
033
黄金姫
『
清照姫
(
きよてるひめ
)
はまだ
試験中
(
しけんちう
)
だ。
034
あなたは
最早
(
もはや
)
優等
(
いうとう
)
卒業生
(
そつげふせい
)
で
銀時計
(
ぎんどけい
)
の
口
(
くち
)
ですよ。
035
然
(
しか
)
しあなたのお
眼鏡
(
めがね
)
で
清照姫
(
きよてるひめ
)
がさうお
転婆
(
てんば
)
に
見
(
み
)
えますかな。
036
親
(
おや
)
位
(
ぐらゐ
)
、
037
子
(
こ
)
にかけたら
馬鹿
(
ばか
)
なものはありませぬから、
038
娘
(
むすめ
)
の
事
(
こと
)
は
私
(
わたし
)
では
十分
(
じふぶん
)
に
分
(
わか
)
りませぬわ。
039
貴女
(
あなた
)
の
側面観
(
そくめんくわん
)
でさうお
認
(
みと
)
めになれば、
040
或
(
あるひ
)
はお
言葉
(
ことば
)
の
通
(
とほ
)
りかも
知
(
し
)
れませぬ。
041
何
(
なん
)
とまア
困
(
こま
)
つた
娘
(
むすめ
)
を
持
(
も
)
つたものですわい。
042
然
(
しか
)
し
貴女
(
あなた
)
は
狐
(
きつね
)
に
化
(
ば
)
けて
嚇
(
おど
)
かしたぢやありませぬか。
043
城内
(
じやうない
)
一般
(
いつぱん
)
の
偉
(
えら
)
い
評判
(
ひやうばん
)
になつてゐますよ。
044
余
(
あま
)
り
腕
(
うで
)
を
揮
(
ふる
)
うて
茶目
(
ちやめ
)
式
(
しき
)
を
発揮
(
はつき
)
なさるものですから、
045
今後
(
こんご
)
の
清照姫
(
きよてるひめ
)
の
活動
(
くわつどう
)
に
支障
(
ししやう
)
が
起
(
おこ
)
りはせぬかと、
046
チツとばかり
心配
(
しんぱい
)
ですわ』
047
セーリス姫
『
何
(
なに
)
、
048
そこは
又
(
また
)
私
(
わたし
)
が
砲兵隊
(
はうへいたい
)
を
繰
(
く
)
り
出
(
だ
)
して、
049
白兵戦
(
はくへいせん
)
を
掩護
(
えんご
)
致
(
いた
)
しますから
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
ですよ。
050
なア
清照姫
(
きよてるひめ
)
様
(
さま
)
、
051
あなたの
方寸
(
はうすん
)
にチヤンとあるでせう』
052
清照姫
『オホヽヽヽ、
053
愈
(
いよいよ
)
面白
(
おもしろ
)
くなつて
来
(
き
)
ましたね。
054
早
(
はや
)
くカールチンさまがやつて
来
(
き
)
て
呉
(
く
)
れれば
宜
(
い
)
いに。
055
あの
恋人
(
こひびと
)
は
何
(
なに
)
を
愚図
(
ぐづ
)
々々
(
ぐづ
)
してゐやんすかいな。
056
此
(
この
)
頃
(
ごろ
)
の
空
(
そら
)
の
様
(
やう
)
に
俄
(
にはか
)
に
模様
(
もやう
)
がグレンと
変
(
かは
)
り、
057
途中
(
とちう
)
に
於
(
おい
)
て
私
(
わたくし
)
以上
(
いじやう
)
のナイスに
出会
(
でつくは
)
し、
058
例
(
れい
)
の
垂涎
(
すゐえん
)
三尺
(
さんじやく
)
、
059
細目
(
ほそめ
)
の
幕
(
まく
)
が
下
(
お
)
りてゐるのではあるまいかと
心配
(
しんぱい
)
でなりませぬわ。
060
ほんにほんに
恋男
(
こひをとこ
)
を
持
(
も
)
つと
気
(
き
)
の
揉
(
も
)
めた
事
(
こと
)
だ。
061
あたい、
062
もしカールチンさまのお
心変
(
こころがは
)
りでもしてゐたら
如何
(
どう
)
しまほうか。
063
なアお
母
(
か
)
アさま、
064
チツと
娘
(
むすめ
)
の
心
(
こころ
)
も
推量
(
すゐりやう
)
して
下
(
くだ
)
さいませ。
065
フヽヽヽヽ』
066
黄金姫
(
わうごんひめ
)
は
怪訝
(
けげん
)
な
顔
(
かほ
)
をして
手鼻
(
てばな
)
をツンとかみ、
067
唇
(
くちびる
)
の
泡
(
あわ
)
を
拭
(
ぬぐ
)
ひながら
一寸
(
ちよつと
)
目
(
め
)
を
丸
(
まる
)
くし、
068
皺
(
しわ
)
のよつた
口
(
くち
)
を
尖
(
とが
)
らし、
069
清照姫
(
きよてるひめ
)
の
顔
(
かほ
)
をマジマジと
覗
(
のぞ
)
き
込
(
こ
)
んで、
070
黄金姫
『これこれ
清
(
きよ
)
さま、
071
お
前
(
まへ
)
チツと
様子
(
やうす
)
が
変
(
かは
)
つて
来
(
き
)
たぢやないか。
072
本当
(
ほんたう
)
に
惚
(
ほ
)
れて
貰
(
もら
)
つちや
此
(
この
)
芝居
(
しばゐ
)
が
打
(
う
)
てぬぢやないか』
073
清照姫
『ホヽヽヽヽ、
074
油断
(
ゆだん
)
のならぬは
娘
(
むすめ
)
ですよ。
075
妾
(
わたし
)
だつて
初
(
はじ
)
めの
内
(
うち
)
は
好
(
す
)
かんたらしい、
076
あのカールチン
奴
(
め
)
、
077
うまく
三寸
(
さんずん
)
の
舌
(
した
)
でチヨロまかし、
078
サアとなつたら
背負投
(
せおひなげ
)
を
喰
(
く
)
はし、
079
エツパツパを
喰
(
く
)
はしてアフンとさしてやらう、
080
其
(
その
)
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
るが
面白
(
おもしろ
)
いと
不人情
(
ふにんじやう
)
の
事
(
こと
)
を
考
(
かんが
)
へてゐましたが、
081
深夜
(
しんや
)
密
(
ひそか
)
に
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
れば
私
(
わたし
)
だつて
女
(
をんな
)
だもの、
082
異性
(
いせい
)
が
嫌
(
きら
)
ひと
云
(
い
)
ふ
道理
(
だうり
)
もないぢやありませぬか。
083
カールチンさまが
何程
(
なにほど
)
ヒヨツトコでも、
084
友彦
(
ともひこ
)
の
事
(
こと
)
を
思
(
おも
)
へば、
085
幾層倍
(
いくそうばい
)
男振
(
をとこぶり
)
が
宜
(
い
)
いか
知
(
し
)
れませぬわ。
086
お
母
(
かあ
)
さま、
087
あなたの
目
(
め
)
から
見
(
み
)
てもさうでせう。
088
もう
今
(
いま
)
となつては
芝居
(
しばゐ
)
どころか、
089
真剣
(
しんけん
)
にカールチンさまを
思
(
おも
)
ふ
様
(
やう
)
になりました。
090
何処迄
(
どこまで
)
もヤスダラ
姫
(
ひめ
)
で
引張
(
ひつぱ
)
るつもりですから、
091
何卒
(
どうぞ
)
親
(
おや
)
の
慈悲
(
じひ
)
で
私
(
わたし
)
の
恋
(
こひ
)
を
叶
(
かな
)
へさして
下
(
くだ
)
さい、
092
お
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まを
)
します』
093
黄金姫
『これは
怪
(
け
)
しからぬ。
094
女
(
をんな
)
と
云
(
い
)
ふものは
油断
(
ゆだん
)
のならぬものだ。
095
あゝあ
如何
(
どう
)
したら
宜
(
よ
)
からうかな。
096
セーリス
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
、
097
お
前
(
まへ
)
さまは
本当
(
ほんたう
)
に
偉
(
えら
)
い、
098
男
(
をとこ
)
に
耽溺
(
たんでき
)
せないだけ
見上
(
みあ
)
げたものだ。
099
此
(
この
)
清照姫
(
きよてるひめ
)
は
小
(
ちひ
)
さい
時
(
とき
)
から
癖
(
くせ
)
が
悪
(
わる
)
うて、
100
男
(
をとこ
)
の
側
(
そば
)
へ
寄
(
よ
)
せると
直
(
すぐ
)
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
デレ
て
了
(
しま
)
ふのだから
困
(
こま
)
つたものだ。
101
何卒
(
どうぞ
)
お
前
(
まへ
)
さまからトツクリと
清
(
きよ
)
さまに
云
(
い
)
うて
聞
(
き
)
かして
下
(
くだ
)
さいな。
102
今
(
いま
)
となつて、
103
こんな
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
はれちや
気
(
き
)
が
気
(
き
)
ぢやありませぬ』
104
セーリス姫
『ホヽヽヽヽ、
105
清照姫
(
きよてるひめ
)
様
(
さま
)
はヤツパリ
新
(
あたら
)
しいですな。
106
それが
本当
(
ほんたう
)
でせう。
107
妾
(
わたし
)
の
様
(
やう
)
な
骨董品
(
こつとうひん
)
は
最早
(
もはや
)
時代
(
じだい
)
遅
(
おく
)
れですよ。
108
いやもう
感心
(
かんしん
)
致
(
いた
)
しました』
109
清照姫
『お
母
(
かあ
)
さま、
110
よく
考
(
かんが
)
へて
御覧
(
ごらん
)
なさいませ。
111
猫
(
ねこ
)
に
鼠
(
ねづみ
)
、
112
男
(
をとこ
)
に
女
(
をんな
)
と
云
(
い
)
ふぢやありませぬか。
113
猫
(
ねこ
)
の
前
(
まへ
)
に
鰹節
(
かつをぶし
)
を
出
(
だ
)
しておけば、
114
いつかは
喰
(
くら
)
ひつくものですよ。
115
一旦
(
いつたん
)
香
(
かん
)
ばしい
味
(
あぢ
)
を
覚
(
おぼ
)
えたが
最後
(
さいご
)
、
116
誰
(
たれ
)
が
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つたつて
放
(
はな
)
すものぢやありませぬからな。
117
ホヽヽヽヽ、
118
誰
(
たれ
)
が
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つてもカールチンさま
程
(
ほど
)
気
(
き
)
の
利
(
き
)
いた
方
(
かた
)
が
外
(
ほか
)
にあるものですか。
119
早
(
はや
)
く
来
(
き
)
てくれぬかいなア。
120
仮令
(
たとへ
)
お
母
(
かあ
)
様
(
さま
)
が
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても
妾
(
わたし
)
の
夫
(
をつと
)
は
妾
(
わたし
)
がきめるが
正当
(
せいたう
)
だ。
121
お
母
(
かあ
)
さまの
夫
(
をつと
)
ぢやあるまいし、
122
私
(
わたし
)
の
夫
(
をつと
)
を
人
(
ひと
)
にきめて
貰
(
もら
)
ふ
様
(
やう
)
な、
123
そんな
不見識
(
ふけんしき
)
な
事
(
こと
)
が
如何
(
どう
)
して
出来
(
でき
)
ますものか。
124
ねえ、
125
セーリス
姫
(
ひめ
)
さま、
126
さうぢやありませぬか』
127
黄金姫
『オホヽヽヽヽ
又
(
また
)
しても
清
(
きよ
)
さま、
128
お
前
(
まへ
)
は
私
(
わし
)
に
揶揄
(
からか
)
つて
居
(
ゐ
)
るのだな。
129
親
(
おや
)
の
前
(
まへ
)
でそんな
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
ふ
娘
(
こ
)
が
何処
(
どこ
)
にありますか。
130
世間
(
せけん
)
慣
(
な
)
れて、
131
如何
(
どう
)
にも
斯
(
か
)
うにも
始末
(
しまつ
)
のつかぬド
転婆
(
てんば
)
になつたものぢやな』
132
清照姫
『
如何
(
どう
)
です
私
(
わたし
)
の
腕前
(
うでまへ
)
は、
133
お
母
(
かあ
)
さまでさへも
本当
(
ほんたう
)
になさるでせう。
134
これ
位
(
くらゐ
)
うまくやつてのけねば、
135
如何
(
どう
)
しても
麦飯
(
むぎめし
)
で
鯉
(
こひ
)
は
釣
(
つ
)
れませぬからな。
136
誰
(
たれ
)
がすかんたらしいカールチン
如
(
ごと
)
き
悪人
(
あくにん
)
に
恋慕
(
れんぼ
)
する
奴
(
やつ
)
がありますか。
137
オホヽヽヽ』
138
黄金姫
『それでチヨツと
此
(
この
)
婆
(
ばば
)
も
安心
(
あんしん
)
しました。
139
何卒
(
どうぞ
)
うまくやつて
下
(
くだ
)
さいや』
140
清照姫
『
然
(
しか
)
しお
母
(
かあ
)
さま、
141
前
(
まへ
)
以
(
もつ
)
て
断
(
ことわ
)
つておきますが、
142
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
は
生物
(
いきもの
)
ですから
何時
(
なんどき
)
心機
(
しんき
)
一転
(
いつてん
)
して
嘘
(
うそ
)
が
誠
(
まこと
)
になるかも
知
(
し
)
れませぬから、
143
其
(
その
)
時
(
とき
)
こそは
因縁
(
いんねん
)
ぢやと
思
(
おも
)
つて
諦
(
あきら
)
めて
下
(
くだ
)
さるでせうな。
144
三浦之助
(
みうらのすけ
)
義村
(
よしむら
)
が
時姫
(
ときひめ
)
に
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
ひますだらう。
145
「
親
(
おや
)
につくか
夫
(
をつと
)
につくか、
146
おちつく
道
(
みち
)
はたんだ
一
(
ひと
)
つ、
147
返答
(
へんたふ
)
如何
(
いか
)
に、
148
思案
(
しあん
)
如何
(
いか
)
にとせりかけられ、
149
どちらが
重
(
おも
)
い
軽
(
かる
)
いとは、
150
恩
(
おん
)
と
恋
(
こひ
)
との
義理
(
ぎり
)
づめに
言葉
(
ことば
)
は
涙
(
なみだ
)
諸共
(
もろとも
)
に………
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
打
(
う
)
ち
明
(
あ
)
けませう。
151
父
(
とと
)
さま、
152
許
(
ゆる
)
して
下
(
くだ
)
さいませ」と
云
(
い
)
ふでせう。
153
さうだからマサカになつたら、
154
棺桶
(
くわんをけ
)
へ
片足
(
かたあし
)
つつ
込
(
こ
)
んだ
末
(
すゑ
)
の
短
(
みじか
)
い
頼
(
たよ
)
りないお
母
(
かあ
)
さまよりも
本当
(
ほんたう
)
の
力
(
ちから
)
になつてくれる
末長
(
すゑなが
)
い
夫
(
をつと
)
につく
方
(
はう
)
が
本当
(
ほんたう
)
の
利益
(
りえき
)
ですわ』
155
黄金姫
『えー
仕方
(
しかた
)
のない
女
(
をんな
)
だな。
156
如何
(
どう
)
なつと
為
(
な
)
さいませ。
157
お
前
(
まへ
)
さまの
恋愛
(
れんあい
)
までも
干渉
(
かんせう
)
する
余裕
(
よゆう
)
がありませぬわい』
158
セーリス姫
『オホヽヽヽヽ
何
(
なん
)
と
面白
(
おもしろ
)
い
活劇
(
くわつげき
)
を
拝見
(
はいけん
)
致
(
いた
)
しました。
159
フランスのオリオン
劇場
(
げきぢやう
)
へでも
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つて
上演
(
じやうえん
)
したら、
160
随分
(
ずゐぶん
)
人気
(
にんき
)
を
呼
(
よ
)
ぶ
事
(
こと
)
でせうよ』
161
黄金姫
『
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても
三五教
(
あななひけう
)
きつての
千
(
せん
)
両
(
りやう
)
役者
(
やくしや
)
ですから、
162
うまいものですわい。
163
僅
(
わづ
)
かに
十五
(
じふご
)
やそこらで
肩揚
(
かたあげ
)
のとれない
中
(
うち
)
から
男
(
をとこ
)
と
駆落
(
かけおち
)
をしたり、
164
肱鉄砲
(
ひぢでつぱう
)
を
喰
(
くら
)
はしたり、
165
両親
(
りやうしん
)
を
置去
(
おきざ
)
りにして
竜宮島
(
りゆうぐうじま
)
まで
飛出
(
とびだ
)
し、
166
平気
(
へいき
)
で
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
と
名乗
(
なの
)
り、
167
女王
(
ぢよわう
)
さまになつて
澄
(
す
)
まし
込
(
こ
)
んで
居
(
ゐ
)
ると
云
(
い
)
ふ
竦腕家
(
らつわんか
)
だから、
168
到底
(
たうてい
)
親
(
おや
)
の
私
(
わたし
)
でもお
側
(
そば
)
へは
寄
(
よ
)
れませぬわい。
169
オホヽヽヽ』
170
斯
(
か
)
く
割
(
わ
)
りなき
雑談
(
ざつだん
)
に
耽
(
ふけ
)
る
折
(
をり
)
しも、
171
受付
(
うけつけ
)
のミルは
慌
(
あわただ
)
しく
入
(
い
)
り
来
(
きた
)
り、
172
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
前
(
まへ
)
に
両手
(
りやうて
)
をついて、
173
ミル
『
只今
(
ただいま
)
右守
(
うもり
)
さまがお
入来
(
いで
)
になりました』
174
セーリス『それは
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
、
175
直
(
すぐ
)
こちらへお
通
(
とほ
)
り
遊
(
あそ
)
ばす
様
(
やう
)
に
云
(
い
)
つておくれ』
176
ミルは、
177
ミル
『ハイ』
178
と
答
(
こた
)
へて
表
(
おもて
)
へ
駆出
(
かけだ
)
す。
179
黄金姫
(
わうごんひめ
)
はニタツと
笑
(
わら
)
ひを
残
(
のこ
)
し、
180
王
(
わう
)
の
籠
(
こも
)
り
室
(
しつ
)
へ
手早
(
てばや
)
く
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
して
了
(
しま
)
つた。
181
(
大正一一・一一・一六
旧九・二八
北村隆光
録)
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