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第2巻(丑の巻)
第3巻(寅の巻)
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第6巻(巳の巻)
第7巻(午の巻)
第8巻(未の巻)
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第10巻(酉の巻)
第11巻(戌の巻)
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第13巻(子の巻)
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第25巻(子の巻)
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第27巻(寅の巻)
第28巻(卯の巻)
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第32巻(未の巻)
第33巻(申の巻)
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第61巻(子の巻)
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第66巻(巳の巻)
第67巻(午の巻)
第68巻(未の巻)
第69巻(申の巻)
第70巻(酉の巻)
第71巻(戌の巻)
第72巻(亥の巻)
特別編 入蒙記
天祥地瑞
第73巻(子の巻)
第74巻(丑の巻)
第75巻(寅の巻)
第76巻(卯の巻)
第77巻(辰の巻)
第78巻(巳の巻)
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第60巻(亥の巻)
序文
総説
第1篇 天仁和楽
01 清浄車
〔1526〕
02 神森
〔1527〕
03 瑞祥
〔1528〕
04 木遣
〔1529〕
05 鎮祭
〔1530〕
06 満悦
〔1531〕
第2篇 東山霊地
07 方便
〔1532〕
08 土蜘蛛
〔1533〕
09 夜光玉
〔1534〕
10 玉国
〔1535〕
11 法螺貝
〔1536〕
第3篇 神の栄光
12 三美歌(その一)
〔1537〕
13 三美歌(その二)
〔1538〕
第4篇 善言美詞
14 神言
〔1539〕
15 祝詞
〔1540〕
16 祈言
〔1541〕
17 崇詞
〔1542〕
18 復祭
〔1543〕
19 復活
〔1544〕
第5篇 金言玉辞
20 三五神諭(その一)
〔1545〕
21 三五神諭(その二)
〔1546〕
22 三五神諭(その三)
〔1547〕
23 三五神諭(その四)
〔1548〕
24 三五神諭(その五)
〔1549〕
25 三五神諭(その六)
〔1550〕
余白歌
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第七章
方便
(
はうべん
)
〔一五三二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第60巻 真善美愛 亥の巻
篇:
第2篇 東山霊地
よみ(新仮名遣い):
あづもすれいち
章:
第7章 方便
よみ(新仮名遣い):
ほうべん
通し章番号:
1532
口述日:
1923(大正12)年04月07日(旧02月22日)
口述場所:
皆生温泉 浜屋
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年8月12日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
アヅモス山の社の管理をアキス、カールに命じおき、バーチルは玉国別一行とともにひとまず館に帰ることになった。
スマの里の山野田畑いっさいは、バーチル家に併呑されて里人はいずれも小作人の境遇に甘んじていた。時代が下るにつれてこの状況に不平不満の声があちらこちらから起こりだし、不穏な動きをする者、吝嗇の限りを尽くす者などが出て来た。
しかるにこの度、バーチル家は一切の資産を解放して郷民に分与することになった。郷民たちはいずれも歓喜して、バーチル夫婦を賞揚した。スマの里は憤嫉の声がなくなり、お互いに暖かな表情を顔にたたえるようになった。
玉国別一行はバーチルの居間に請ぜられて神の御教えを互いに語り合い、嬉しくその日を過ごした。チルテルは、玉国別に三五教の宣伝方法の教示を乞うた。
玉国別はチルテルの申し出を喜び、歌をもって、大神様より直授された宣伝方法と教えを伝える心得を細かに伝えた。そこには真善美愛の神の道と善言美詞の言霊の効用が説かれていた。
チルテルは明らかな教えを授けられたことに喜びの歌をもって返した。その他の人々も玉国別の説示に対する述懐をそれぞれ和歌に歌いこんだ。ワックス、エキス、ヘルマン、エルたちテルモン山のバラモン組も、改心の情を現す歌を歌った。
サーベル姫にかかっている猩々姫は、玉国別に天王の宮の石蓋を開けて竜王を救い出すことを懇願した。玉国別は夜が明けるのを待って、一同をしたがえて天王の古宮の床下を調査することになった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2016-09-04 17:09:47
OBC :
rm6007
愛善世界社版:
79頁
八幡書店版:
第10輯 623頁
修補版:
校定版:
85頁
普及版:
60頁
初版:
ページ備考:
001
新
(
あらた
)
に
建
(
た
)
てられたアヅモス
山
(
さん
)
の
社
(
やしろ
)
の
前
(
まへ
)
には、
002
アキス、
003
カールにワードの
役
(
やく
)
を
命
(
めい
)
じおき、
004
バーチルは
玉国別
(
たまくにわけ
)
一行
(
いつかう
)
其
(
その
)
他
(
た
)
と
共
(
とも
)
に
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
んで、
005
一先
(
ひとま
)
づ
館
(
やかた
)
へ
帰
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
となつた。
006
スマの
里人
(
さとびと
)
は
老人
(
らうじん
)
少女
(
せうぢよ
)
を
聖地
(
せいち
)
に
残
(
のこ
)
し、
007
玉国別
(
たまくにわけ
)
一行
(
いつかう
)
を
見送
(
みおく
)
つて、
008
バーチル
館
(
やかた
)
に
従
(
したが
)
ひ
行
(
ゆ
)
く。
009
元来
(
ぐわんらい
)
スマの
里
(
さと
)
は
何
(
いづ
)
れも
山野
(
さんや
)
田畠
(
でんばた
)
一切
(
いつさい
)
、
010
バーチルの
富豪
(
ふうがう
)
に
併呑
(
へいどん
)
され、
011
里人
(
さとびと
)
は
何
(
いづ
)
れも
小作人
(
こさくにん
)
の
境遇
(
きやうぐう
)
に
甘
(
あま
)
んじてゐた。
012
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
日
(
ひ
)
歩
(
あゆ
)
み
月
(
つき
)
進
(
すす
)
み
星
(
ほし
)
移
(
うつ
)
るに
従
(
したが
)
ひて、
013
彼方
(
あちら
)
此方
(
こちら
)
に
不平
(
ふへい
)
不満
(
ふまん
)
の
声
(
こゑ
)
が
起
(
おこ
)
り
出
(
だ
)
し、
014
ソシァリストやコンミュニスト
等
(
など
)
が
現
(
あら
)
はれて
来
(
き
)
た。
015
中
(
なか
)
には
極端
(
きよくたん
)
なるマンモニストもあつて、
016
僅
(
わづ
)
かの
財産
(
ざいさん
)
を
地底
(
ちてい
)
に
埋匿
(
まいとく
)
し、
017
吝嗇
(
りんしよく
)
の
限
(
かぎ
)
りを
尽
(
つく
)
す
小作人
(
こさくにん
)
も
現
(
あら
)
はれてゐた。
018
然
(
しか
)
るに
此
(
この
)
度
(
たび
)
、
019
アヅモス
山
(
さん
)
の
御
(
ご
)
造営
(
ざうえい
)
完了
(
くわんれう
)
と
共
(
とも
)
に、
020
一切
(
いつさい
)
の
資産
(
しさん
)
を
開放
(
かいはう
)
して
郷民
(
きやうみん
)
に
万遍
(
まんべん
)
なく
分与
(
ぶんよ
)
する
事
(
こと
)
となり、
021
郷民
(
きやうみん
)
は
何
(
いづ
)
れも
歓喜
(
くわんき
)
して、
022
リパブリックの
建設者
(
けんせつしや
)
として、
023
バーチル
夫婦
(
ふうふ
)
を、
024
口
(
くち
)
を
極
(
きは
)
めて
賞揚
(
しやうやう
)
する
事
(
こと
)
となつた。
025
俄
(
にはか
)
にスマの
里
(
さと
)
は
憤嫉
(
ふんしつ
)
の
声
(
こゑ
)
なく、
026
各
(
おのおの
)
和煦
(
わく
)
の
色
(
いろ
)
を
顔面
(
がんめん
)
に
湛
(
たた
)
へて、
027
オブチーミストの
安住所
(
あんぢうしよ
)
となつた。
028
サーベル
姫
(
ひめ
)
は
村人
(
むらびと
)
の
代表者
(
だいへうしや
)
を
十数
(
じふすう
)
人
(
にん
)
膝元
(
ひざもと
)
に
集
(
あつ
)
めて、
029
一切
(
いつさい
)
の
帳簿
(
ちやうぼ
)
を
取
(
とり
)
出
(
だ
)
し、
030
快
(
こころよ
)
く
之
(
これ
)
を
手
(
て
)
に
渡
(
わた
)
し、
031
自分
(
じぶん
)
は
夫
(
をつと
)
と
共
(
とも
)
に
永遠
(
ゑいゑん
)
に、
032
アヅモス
山
(
さん
)
の
大神
(
おほかみ
)
に
仕
(
つか
)
ふる
事
(
こと
)
を
約
(
やく
)
した。
033
ここに
又
(
また
)
もや
郷民
(
きやうみん
)
の
祝宴
(
しゆくえん
)
は
盛大
(
せいだい
)
に
開
(
ひら
)
かれ、
034
夫婦
(
ふうふ
)
の
万歳
(
ばんざい
)
を
祝
(
しゆく
)
し
合
(
あ
)
うた。
035
さて
玉国別
(
たまくにわけ
)
一行
(
いつかう
)
はバーチルの
居間
(
ゐま
)
に
請
(
しやう
)
ぜられ、
036
各
(
おのおの
)
歓
(
くわん
)
を
尽
(
つく
)
して、
037
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御教
(
みをしえ
)
を
互
(
たがひ
)
に
語
(
かた
)
り
合
(
あ
)
ひつつ、
038
嬉
(
うれ
)
しく
其
(
その
)
日
(
ひ
)
を
過
(
す
)
ごした。
039
チルテル『
玉国別
(
たまくにわけ
)
様
(
さま
)
にお
願
(
ねが
)
ひが
厶
(
ござ
)
います。
040
私
(
わたし
)
も
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
菩提心
(
ぼだいしん
)
を
起
(
おこ
)
し、
041
一切
(
いつさい
)
の
世染
(
せぜん
)
[
※
世塵(せじん)の誤字か?
]
を
捨
(
す
)
て、
042
惟神
(
かむながら
)
の
大道
(
おほみち
)
を
遵奉
(
じゆんぽう
)
し
奉
(
たてまつ
)
る
嬉
(
うれ
)
しき
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
となりましたのも、
043
全
(
まつた
)
く
貴師
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
余光
(
よくわう
)
で
厶
(
ござ
)
います。
044
就
(
つい
)
ては
宏遠
(
こうゑん
)
微妙
(
びめう
)
なる
御
(
ご
)
教理
(
けうり
)
も
承
(
うけたま
)
はりたく、
045
且
(
かつ
)
又
(
また
)
自分
(
じぶん
)
の
歓
(
よろこ
)
びを
衆生
(
しゆじやう
)
に
分
(
わか
)
ち、
046
神業
(
しんげふ
)
の
一端
(
いつたん
)
に
奉仕
(
ほうし
)
したく
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
りますから、
047
三五教
(
あななひけう
)
式
(
しき
)
の
宣伝
(
せんでん
)
方法
(
はうはふ
)
を
御
(
ご
)
教示
(
けうじ
)
願
(
ねが
)
ひたいもので
厶
(
ござ
)
います』
048
玉国別
(
たまくにわけ
)
『それは
誠
(
まこと
)
に
結構
(
けつこう
)
な
思召
(
おぼしめし
)
、
049
玉国別
(
たまくにわけ
)
も
歓喜
(
くわんき
)
の
情
(
じやう
)
に
堪
(
た
)
へませぬ。
050
左様
(
さやう
)
ならば
吾々
(
われわれ
)
の
051
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
より
直授
(
ちよくじゆ
)
された
宣伝
(
せんでん
)
方法
(
はうはふ
)
に
就
(
つい
)
て、
052
少
(
すこ
)
し
許
(
ばか
)
り
御
(
お
)
伝
(
つた
)
へを
致
(
いた
)
しませう。
053
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
身
(
み
)
に
禀
(
う
)
けて
054
世人
(
よびと
)
を
救
(
すく
)
ひ
助
(
たす
)
けむと
055
四方
(
よも
)
に
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
くなる
056
至仁
(
しじん
)
至愛
(
しあい
)
の
神司
(
かむづかさ
)
057
たらむとすれば
何時
(
いつ
)
とても
058
心
(
こころ
)
を
安
(
やす
)
く
穏
(
おだや
)
かに
059
歓喜
(
くわんき
)
の
情
(
じやう
)
を
湛
(
たた
)
へつつ
060
蒼生
(
あをひとぐさ
)
に
打
(
うち
)
向
(
むか
)
ひ
061
幽玄
(
いうげん
)
微妙
(
びめう
)
の
道
(
みち
)
を
説
(
と
)
け
062
清浄
(
しやうじやう
)
無垢
(
むく
)
の
霊地
(
れいち
)
にて
063
座床
(
ざしやう
)
を
造
(
つく
)
り
身
(
み
)
を
浄
(
きよ
)
め
064
塵
(
ちり
)
や
芥
(
あくた
)
を
排除
(
はいじよ
)
して
065
汚
(
けが
)
れに
染
(
そ
)
まぬ
衣
(
きぬ
)
をつけ
066
心
(
こころ
)
も
身
(
み
)
をも
清
(
きよ
)
くして
067
始
(
はじ
)
めて
宝座
(
ほうざ
)
に
着席
(
ちやくせき
)
し
068
人
(
ひと
)
の
尋
(
たづ
)
ねに
従
(
したが
)
ひて
069
極
(
きは
)
めて
平易
(
へいい
)
に
道
(
みち
)
を
説
(
と
)
け
070
比丘
(
びく
)
や
比丘尼
(
びくに
)
や
信徒
(
まめひと
)
や
071
王侯
(
わうこう
)
貴人
(
きじん
)
さまざまの
072
前
(
まへ
)
をも
怖
(
お
)
ぢず
赤心
(
まごころ
)
を
073
尽
(
つく
)
して
微妙
(
びめう
)
の
意義
(
いぎ
)
を
説
(
と
)
き
074
面貌
(
めんばう
)
声色
(
せいしよく
)
和
(
やは
)
らげて
075
人
(
ひと
)
の
身魂
(
みたま
)
をよく
査
(
しら
)
べ
076
因縁
(
いんねん
)
比喩
(
たとえ
)
を
敷衍
(
ふえん
)
して
077
天地
(
てんち
)
の
道理
(
だうり
)
を
説
(
と
)
きさとせ
078
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
079
善言
(
ぜんげん
)
美詞
(
びし
)
の
言霊
(
ことたま
)
を
080
一人
(
ひとり
)
も
嫌
(
きら
)
ふ
者
(
もの
)
はない
081
もし
聴衆
(
ちやうしう
)
の
其
(
その
)
中
(
うち
)
に
082
汝
(
なんぢ
)
が
説
(
せつ
)
を
攻撃
(
こうげき
)
し
083
或
(
あるひ
)
は
非難
(
ひなん
)
するあれば
084
吾
(
わが
)
身
(
み
)
を
深
(
ふか
)
く
省
(
かへり
)
みよ
085
神
(
かみ
)
にかなはぬ
言霊
(
ことたま
)
を
086
心
(
こころ
)
の
曲
(
まが
)
の
汚
(
けが
)
れより
087
不知
(
しらず
)
不識
(
しらず
)
に
発
(
はつ
)
せるを
088
必
(
かなら
)
ず
覚悟
(
かくご
)
し
得
(
う
)
るならむ
089
百千万
(
ひやくせんまん
)
の
敵
(
てき
)
とても
090
只
(
ただ
)
一言
(
ひとこと
)
の
善言
(
ぜんげん
)
に
091
感
(
かん
)
じて
忽
(
たちま
)
ち
強力
(
きやうりよく
)
の
092
神
(
かみ
)
の
味方
(
みかた
)
となりぬべし
093
仮令
(
たとへ
)
数万
(
すまん
)
の
吾
(
わが
)
部下
(
ぶか
)
を
094
味方
(
みかた
)
となして
誇
(
ほこ
)
るとも
095
只
(
ただ
)
一言
(
ひとこと
)
の
悪言
(
あくげん
)
に
096
感
(
かん
)
じて
忽
(
たちま
)
ち
怨敵
(
をんてき
)
と
097
掌
(
てのひら
)
覆
(
かへ
)
す
如
(
ごと
)
くなる
098
此
(
この
)
真諦
(
しんたい
)
を
省
(
かへり
)
みて
099
必
(
かなら
)
ず
過
(
あやま
)
つ
事
(
こと
)
勿
(
なか
)
れ
100
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
101
すべて
善事
(
ぜんじ
)
に
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し
102
愛
(
あい
)
の
善
(
ぜん
)
をば
能
(
よ
)
く
保
(
たも
)
ち
103
信
(
しん
)
の
真
(
しん
)
をば
能
(
よ
)
く
悟
(
さと
)
り
104
而
(
しか
)
して
後
(
のち
)
に
世
(
よ
)
の
人
(
ひと
)
に
105
真
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
説
(
と
)
くならば
106
如何
(
いか
)
なる
外道
(
げだう
)
の
曲人
(
まがびと
)
も
107
決
(
けつ
)
して
反
(
そむ
)
くものでない
108
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つは
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
109
神
(
かみ
)
の
教
(
をしえ
)
は
目
(
ま
)
のあたり
110
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
る
摩訶
(
まか
)
不思議
(
ふしぎ
)
111
すべて
天地
(
てんち
)
は
言霊
(
ことたま
)
の
112
御水火
(
みいき
)
に
仍
(
よ
)
りて
創造
(
さうざう
)
され
113
又
(
また
)
言霊
(
ことたま
)
の
御水火
(
みいき
)
にて
114
規則
(
きそく
)
正
(
ただ
)
しく
賑
(
にぎは
)
しく
115
治
(
をさ
)
まり
栄
(
さか
)
ゆるものぞかし
116
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
117
真善
(
しんぜん
)
美愛
(
びあい
)
の
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
118
学
(
まな
)
ばせ
玉
(
たま
)
へバラモンの
119
軍
(
いくさ
)
に
仕
(
つか
)
へし
諸人
(
もろびと
)
よ
120
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
121
心
(
こころ
)
の
岩戸
(
いはと
)
を
押
(
おし
)
開
(
ひら
)
き
122
茲
(
ここ
)
に
一言
(
ひとこと
)
宣
(
の
)
り
申
(
まを
)
す
123
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
124
神
(
かみ
)
の
授
(
さづ
)
けし
言霊
(
ことたま
)
の
125
厳
(
いづ
)
の
伊吹
(
いぶき
)
ぞ
尊
(
たふと
)
けれ
126
旭
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
る
共
(
とも
)
曇
(
くも
)
る
共
(
とも
)
127
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つ
共
(
とも
)
虧
(
か
)
くる
共
(
とも
)
128
大三災
(
だいさんさい
)
の
来
(
きた
)
る
共
(
とも
)
129
神
(
かみ
)
に
受
(
う
)
けたる
言霊
(
ことたま
)
を
130
清
(
きよ
)
く
涼
(
すず
)
しく
宣
(
の
)
るならば
131
すべての
災
(
わざはひ
)
忽
(
たちま
)
ちに
132
雲
(
くも
)
を
霞
(
かすみ
)
と
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せむ
133
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
へ
言霊
(
ことたま
)
の
134
善言
(
ぜんげん
)
美詞
(
びし
)
の
太祝詞
(
ふとのりと
)
135
心
(
こころ
)
を
清
(
きよ
)
め
身
(
み
)
を
浄
(
きよ
)
め
136
其
(
その
)
行
(
おこな
)
ひを
清
(
きよ
)
くして
137
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
宣
(
の
)
るなれば
138
雲井
(
くもゐ
)
に
高
(
たか
)
き
天界
(
てんかい
)
の
139
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
もエンゼルも
140
地上
(
ちじやう
)
に
現
(
あ
)
れます
神々
(
かみがみ
)
も
141
蒼生
(
あをひとぐさ
)
も
草
(
くさ
)
や
木
(
き
)
も
142
其
(
その
)
神徳
(
しんとく
)
を
慕
(
した
)
ひつつ
143
これの
教
(
をしへ
)
を
守
(
まも
)
るべし
144
偉大
(
ゐだい
)
なる
哉
(
かな
)
言霊
(
ことたま
)
の
145
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
お
)
活動
(
はたらき
)
146
仰
(
あふ
)
ぎ
敬
(
うや
)
まひ
奉
(
たてまつ
)
れ
147
仰
(
あふ
)
ぎ
敬
(
うやま
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
れ』
148
チルテル『バラモン
教
(
けう
)
の
神柱
(
かむばしら
)
149
大黒主
(
おほくろぬし
)
に
従
(
したが
)
ひて
150
左手
(
ゆんで
)
にコーラン
捧
(
ささ
)
げつつ
151
右手
(
めて
)
に
剣
(
つるぎ
)
を
握
(
にぎ
)
りしめ
152
折伏
(
しやくふく
)
摂受
(
せつじゆ
)
の
剣
(
けん
)
として
153
外道
(
げだう
)
の
道
(
みち
)
を
辿
(
たど
)
りつつ
154
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
暮
(
くら
)
し
来
(
きた
)
りしが
155
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
師
(
し
)
の
君
(
きみ
)
に
156
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
教
(
をし
)
へられ
157
布教
(
ふけう
)
伝道
(
でんだう
)
の
方便
(
はうべん
)
を
158
いと
明
(
あきら
)
かに
授
(
さづ
)
けられ
159
心
(
こころ
)
の
暗
(
やみ
)
も
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
り
160
旭
(
あさひ
)
の
豊栄
(
とよさか
)
昇
(
のぼ
)
る
如
(
ごと
)
161
身
(
み
)
も
健
(
すこや
)
かになりにけり
162
いざ
此
(
この
)
上
(
うへ
)
は
真心
(
まごころ
)
の
163
限
(
かぎ
)
りを
尽
(
つく
)
して
愛善
(
あいぜん
)
の
164
徳
(
とく
)
を
養
(
やしな
)
ひ
信真
(
しんしん
)
の
165
覚
(
さと
)
りを
開
(
ひら
)
き
詳細
(
まつぶさ
)
に
166
一切
(
いつさい
)
衆生
(
しゆじやう
)
を
救済
(
きうさい
)
し
167
天地
(
てんち
)
の
御子
(
みこ
)
と
生
(
うま
)
れたる
168
其
(
その
)
本分
(
ほんぶん
)
を
尽
(
つく
)
すべし
169
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
170
三五教
(
あななひけう
)
を
守
(
まも
)
ります
171
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
や
瑞御霊
(
みづみたま
)
172
玉照彦
(
たまてるひこ
)
や
玉照姫
(
たまてるひめ
)
の
173
雄々
(
をを
)
しき
聖
(
きよ
)
き
御柱
(
みはしら
)
に
174
従
(
したが
)
ひ
奉
(
まつ
)
り
八十
(
やそ
)
の
国
(
くに
)
175
八十
(
やそ
)
の
島々
(
しまじま
)
隈
(
くま
)
もなく
176
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
司
(
つかさ
)
とし
177
沐雨
(
もくう
)
櫛風
(
しつぷう
)
厭
(
いと
)
ひなく
178
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
為
(
ため
)
世
(
よ
)
の
為
(
ため
)
に
179
所在
(
あらゆる
)
ベストを
尽
(
つく
)
すべし
180
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
181
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
赤心
(
まごころ
)
を
182
捧
(
ささ
)
げて
祈
(
いの
)
り
奉
(
たてまつ
)
る
183
アヅモス
山
(
さん
)
の
宮司
(
みやづかさ
)
184
バーチル
夫婦
(
ふうふ
)
も
今
(
いま
)
よりは
185
聖
(
きよ
)
き
尊
(
たふと
)
き
三五
(
あななひ
)
の
186
教
(
をしへ
)
を
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
ひつつ
187
東
(
ひがし
)
の
宮
(
みや
)
と
西
(
にし
)
の
宮
(
みや
)
188
心
(
こころ
)
に
隔
(
へだ
)
つる
事
(
こと
)
もなく
189
いと
忠実
(
まめやか
)
に
朝夕
(
あさゆふ
)
に
190
仕
(
つか
)
へ
玉
(
たま
)
はれ
惟神
(
かむながら
)
191
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
てら
)
されて
192
バラモン
軍
(
ぐん
)
に
仕
(
つか
)
へたる
193
チルテル
司
(
つかさ
)
が
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
194
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
195
御霊
(
みたま
)
幸
(
さきは
)
ひましませよ』
196
カンナ『キャプテンの
司
(
つかさ
)
の
君
(
きみ
)
に
従
(
したが
)
ひて
197
吾
(
われ
)
も
進
(
すす
)
まむ
神
(
かみ
)
の
大道
(
おほぢ
)
へ』
198
ヘール『
久方
(
ひさかた
)
の
天津
(
あまつ
)
御神
(
みかみ
)
の
音信
(
おとづれ
)
を
199
今
(
いま
)
目
(
ま
)
のあたり
聞
(
き
)
くぞ
尊
(
たふと
)
き』
200
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
は
全
(
まつた
)
く
人
(
ひと
)
となりましぬ
201
心
(
こころ
)
に
棲
(
す
)
める
曲
(
まが
)
のはなれて』
202
チルテル『わが
魂
(
たま
)
はさまで
悪
(
あ
)
しくは
思
(
おも
)
はねど
203
寄
(
よ
)
りくる
曲
(
まが
)
を
防
(
ふせ
)
ぎかねつつ。
204
力
(
ちから
)
なき
吾
(
わが
)
魂
(
たましひ
)
も
今
(
いま
)
は
早
(
は
)
や
205
千引
(
ちびき
)
の
岩
(
いは
)
の
動
(
うご
)
かずなりぬ』
206
チルナ
姫
(
ひめ
)
『
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
の
珍
(
うづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
聞
(
き
)
こしより
207
心
(
こころ
)
の
曲
(
まが
)
も
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せにけり』
208
真純彦
(
ますみひこ
)
『
師
(
し
)
の
君
(
きみ
)
の
初
(
はじ
)
めて
宣
(
の
)
らす
言霊
(
ことたま
)
を
209
聞
(
き
)
きし
吾
(
われ
)
こそ
嬉
(
うれ
)
しかりけり』
210
三千彦
(
みちひこ
)
『
斎苑
(
いそ
)
館
(
やかた
)
立
(
たち
)
出
(
い
)
で
月日
(
つきひ
)
数
(
かず
)
重
(
かさ
)
ね
211
初
(
はじ
)
めて
聞
(
き
)
きし
吾師
(
わがし
)
の
言葉
(
ことば
)
』
212
伊太彦
(
いたひこ
)
『
一
(
いち
)
と
言
(
い
)
へば
十
(
じふ
)
百
(
ひやく
)
千
(
せん
)
を
悟
(
さと
)
るてふ
213
身魂
(
みたま
)
ならでは
詮
(
せん
)
すべもなし。
214
一
(
いち
)
聞
(
き
)
いて
直
(
ただ
)
ちに
島
(
しま
)
に
打
(
うち
)
渡
(
わた
)
り
215
功績
(
いさを
)
を
立
(
た
)
てし
猩々舟
(
しやうじやうぶね
)
哉
(
かな
)
』
216
三千彦
(
みちひこ
)
『すぐに
又
(
また
)
鼻
(
はな
)
をば
高
(
たか
)
め
足許
(
あしもと
)
に
217
眼
(
まなこ
)
失
(
うしな
)
ひ
躓
(
つまづ
)
くなゆめ』
218
伊太彦
(
いたひこ
)
『
皇神
(
すめかみ
)
の
選
(
え
)
りに
選
(
え
)
りたる
吾
(
わが
)
魂
(
たま
)
は
219
いかでか
汝
(
なれ
)
に
比
(
くら
)
ぶべきやは』
220
真純彦
(
ますみひこ
)
『うぬぼれて
深谷川
(
ふかたにがは
)
に
落
(
お
)
ち
込
(
こ
)
むな
221
慢心
(
まんしん
)
すればすぐに
躓
(
つまづ
)
く』
222
伊太彦
(
いたひこ
)
『
吾
(
われ
)
とても
誇
(
ほこ
)
る
心
(
こころ
)
はなけれ
共
(
ども
)
223
魂
(
たま
)
はいそいそ
笑
(
ゑ
)
み
栄
(
さか
)
え
来
(
き
)
て』
224
デビス
姫
(
ひめ
)
『
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
に
先立
(
さきだ
)
つ
伊太彦
(
いたひこ
)
の
225
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
のいとど
畏
(
かしこ
)
き』
226
チルテル『
伊太彦
(
いたひこ
)
の
得意
(
とくい
)
や
実
(
げ
)
にも
思
(
おも
)
ふべし
227
獣
(
けもの
)
の
皮
(
かは
)
着
(
き
)
し
人
(
ひと
)
を
迎
(
むか
)
へて』
228
カンナ『
獣
(
けもの
)
とは
云
(
い
)
へど
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
人草
(
ひとぐさ
)
に
229
優
(
まさ
)
る
霊
(
みたま
)
を
持
(
も
)
てる
尊
(
たふと
)
さ』
230
ヘール『かく
迄
(
まで
)
も
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
の
曇
(
くも
)
りしかと
231
思
(
おも
)
へばいとど
悲
(
かな
)
しくなりぬ』
232
アンチー『アヅモスの
山
(
やま
)
に
棲
(
す
)
まへる
鳥翼
(
とりつばさ
)
233
人
(
ひと
)
にあらねど
人
(
ひと
)
を
見下
(
みおろ
)
す。
234
人々
(
ひとびと
)
の
頭
(
かしら
)
の
上
(
うへ
)
を
悠々
(
いういう
)
と
235
舞
(
ま
)
ひて
遊
(
あそ
)
べる
鷹
(
たか
)
ぞ
恨
(
うら
)
めし』
236
バーチル『
何事
(
なにごと
)
も
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
の
御心
(
みこころ
)
に
237
任
(
まか
)
すは
人
(
ひと
)
の
務
(
つと
)
めなるらむ』
238
サーベル
姫
(
ひめ
)
『
天地
(
あめつち
)
の
神
(
かみ
)
も
諾
(
うべな
)
ひ
玉
(
たま
)
ふらむ
239
心
(
こころ
)
清
(
きよ
)
けき
此
(
この
)
人々
(
ひとびと
)
を』
240
テク『
朝夕
(
あさゆふ
)
によからぬ
事
(
こと
)
のみ
漁
(
あさ
)
りつつ
241
暮
(
くら
)
し
来
(
きた
)
りし
吾
(
われ
)
ぞうたてき。
242
さり
乍
(
なが
)
ら
恵
(
めぐみ
)
も
深
(
ふか
)
き
大神
(
おほかみ
)
の
243
御手
(
みて
)
に
救
(
すく
)
はれ
勇
(
いさ
)
む
今日
(
けふ
)
かな』
244
ワックス『テルモンの
山
(
やま
)
を
立出
(
たちい
)
で
今
(
いま
)
此処
(
ここ
)
に
245
仇
(
あだ
)
と
思
(
おも
)
ひし
人
(
ひと
)
と
並
(
なら
)
びぬ。
246
仇
(
あだ
)
とのみ
思
(
おも
)
ひし
事
(
こと
)
は
夢
(
ゆめ
)
となり
247
今
(
いま
)
は
救
(
すく
)
ひの
神
(
かみ
)
と
見
(
み
)
る
哉
(
かな
)
』
248
エキス『
相共
(
あひとも
)
に
悪
(
あ
)
しき
事
(
こと
)
のみ
謀
(
はか
)
り
合
(
あ
)
ひ
249
神
(
かみ
)
を
汚
(
けが
)
せし
事
(
こと
)
の
悔
(
くや
)
しさ。
250
町人
(
まちびと
)
の
前
(
まへ
)
に
恥
(
はぢ
)
をば
曝
(
さら
)
されて
251
尻
(
しり
)
叩
(
たた
)
かれし
事
(
こと
)
ぞ
恥
(
はづ
)
かし。
252
今日
(
けふ
)
よりは
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
を
立直
(
たてなほ
)
し
253
進
(
すす
)
みて
行
(
ゆ
)
かむ
神
(
かみ
)
の
大道
(
おほぢ
)
に』
254
ヘルマン『
吾
(
われ
)
も
亦
(
また
)
善
(
よ
)
からぬ
友
(
とも
)
に
誘
(
いざな
)
はれ
255
ワックスを
責
(
せ
)
めし
事
(
こと
)
の
愚
(
おろ
)
かさ。
256
三五
(
あななひ
)
の
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
を
殺
(
ころ
)
さむと
257
大海原
(
おほうなばら
)
に
待
(
ま
)
ちし
愚
(
おろ
)
かさ。
258
皇神
(
すめかみ
)
の
厳
(
いづ
)
の
力
(
ちから
)
におぢ
恐
(
おそ
)
れ
259
今
(
いま
)
は
全
(
まつた
)
く
猫
(
ねこ
)
となりけり』
260
エル『
神館
(
かむやかた
)
小国別
(
をくにわけ
)
の
身失
(
みう
)
せしと
261
思
(
おも
)
ひて
世人
(
よびと
)
欺
(
あざむ
)
きし
吾
(
われ
)
。
262
くさぐさの
罪
(
つみ
)
を
重
(
かさ
)
ねし
吾
(
われ
)
なれど
263
救
(
すく
)
ひ
玉
(
たま
)
ひぬ
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
は。
264
スメールの
御山
(
みやま
)
に
清
(
きよ
)
く
現
(
あ
)
れませる
265
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
を
仰
(
あふ
)
ぐ
尊
(
たふと
)
さ。
266
いかならむ
魔神
(
まがみ
)
の
襲
(
おそ
)
ひ
来
(
きた
)
るとも
267
今日
(
けふ
)
の
心
(
こころ
)
は
千代
(
ちよ
)
に
変
(
か
)
へなむ』
268
サーベル
姫
(
ひめ
)
『
吾
(
われ
)
こそは
猩々姫
(
しやうじやうひめ
)
の
霊
(
みたま
)
なり
269
玉国別
(
たまくにわけ
)
に
願言
(
ねぎごと
)
やせむ。
270
天王
(
てんわう
)
の
宮
(
みや
)
の
御跡
(
みあと
)
の
石蓋
(
いしぶた
)
を
271
開
(
あ
)
けて
竜王
(
りうわう
)
救
(
すく
)
ひ
玉
(
たま
)
はれ』
272
玉国別
(
たまくにわけ
)
『
汝
(
な
)
が
願
(
ねがひ
)
諾
(
うべな
)
ひまつり
之
(
これ
)
よりは
273
アヅモス
山
(
さん
)
の
神
(
かみ
)
を
救
(
すく
)
はむ』
274
かく
互
(
たがひ
)
に
歌
(
うた
)
を
取
(
とり
)
かはし、
275
十二分
(
じふにぶん
)
の
歓喜
(
くわんき
)
を
尽
(
つく
)
し、
276
玉国別
(
たまくにわけ
)
は
一同
(
いちどう
)
を
従
(
したが
)
へ
再
(
ふたた
)
び
天王
(
てんわう
)
の
古宮
(
ふるみや
)
の
床下
(
ゆかした
)
を
調査
(
てうさ
)
すべく、
277
夜
(
よ
)
の
明
(
あ
)
くるを
待
(
ま
)
つて
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
となつた。
278
(
大正一二・四・七
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