霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二四章 神瑞(しんずゐ)〔一五九九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第62巻 山河草木 丑の巻 篇:第5篇 金竜世界 よみ(新仮名遣い):きんりゅうせかい
章:第24章 神瑞 よみ(新仮名遣い):しんずい 通し章番号:1599
口述日:1923(大正12)年05月14日(旧03月29日) 口述場所:教主殿 筆録者:明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年10月16日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm6224
愛善世界社版:282頁 八幡書店版:第11輯 226頁 修補版: 校定版:308頁 普及版:61頁 初版: ページ備考:
001第四八二
002
003大空(おほぞら)黄金(こがね)(はと)(くだ)りけり
004御文(みふみ)(くは)へて(あや)聖地(せいち)に。
005
006御教(みをしへ)御名(みな)(ひろ)けく(つた)ふべく
007(あま)(かけ)()八咫烏(やあたがらす)は。
008
009永久(とこしへ)()奥津城(おくつき)(はか)()
010白鳥(しらとり)となりて(あま)(かけ)りましぬ。
011
012()()つる伊吹(いぶき)狭霧(さぎり)にあれませる
013(つるぎ)御霊(みたま)(みづ)大神(おほかみ)
014第四八三
015
016生命(いのち)(きみ)はヨルダンの
017河瀬(かはせ)(なみ)()しわけて
018(きよ)御園(みその)(きた)りまし
019天津(あまつ)御国(みくに)(おと)づれを
020委細(つぶさ)()らす(うづ)(こゑ)
021(かぜ)のまにまに(きこ)えけり
022黄金(こがね)(はと)御空(みそら)より
023(かみ)御園(みその)嫩葉(わかば)をば
024(ふく)みて(きよ)(くだ)()
025(かみ)(えら)みし大聖地(だいせいち)
026(みやこ)(そら)(うるは)しき。
027
028(さか)えの(その)にいそいそと
029(すす)()()五十鈴(いそすず)
030(かは)(なが)れに御禊(みそぎ)して
031(つみ)(あと)なき神御霊(かむみたま)
032(かみ)御足(みあし)(あと)()
033(よる)なき(くに)(のぼ)()
034永久(とは)(そな)への(ため)ぞかし
035
036いと(あたら)しき奥津城(おくつき)
037(ふか)きに(かく)れたまひたる
038教御祖(をしへみおや)(たましひ)
039天津使(あまつつかひ)(ともな)はれ
040()若宮(わかみや)(のぼ)りまし
041()いず(まか)らず(よろこ)びと
042(さか)えに()てる楽園(らくゑん)
043御跡(みあと)とどめて葦原(あしはら)
044下津(したつ)御国(みくに)人草(ひとぐさ)
045(めぐみ)(つゆ)()れたまふ
046あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
047恩頼(みたまのふゆ)(たま)へかし。
048第四八四
049
050水仙(すいせん)(はな)()れども(をし)むまじ
051(かみ)御園(みその)(たね)(のこ)せば。
052
053白雲(しらくも)にまがふばかりの(はな)(やま)
054(あだ)()らすか(しこ)曲風(まがかぜ)
055
056故郷(ふるさと)(かへ)りて如何(いか)()びぬべき
057(しこ)(あらし)()りし(はな)()は。
058
059(はな)とばかり(かがや)(つき)にあこがれて
060()らず()らずに神国(かみくに)()る。
061
062御空(みそら)()(つき)(ひかり)のなかりせば
063(よる)旅路(たびぢ)如何(いか)(すす)まむ。
064
065さやかなる(つき)御顔(みかほ)(をが)まむと
066()でにし(には)(まつ)(つゆ)()る。
067
068科戸辺(しなどべ)(かぜ)姿(すがた)()えねども
069真帆(まほ)(はら)みを(なが)めてぞ()る。
070第四八五
071
072(みな)(ひと)(ねむ)りにつける真夜中(まよなか)
073()めよと()なく山杜鵑(やまほととぎす)
074
075千早振(ちはやふる)(かみ)(やしろ)大前(おほまへ)
076(つるぎ)かざして大和舞(やまとまひ)する。
077
078(しの)()()杜鵑(ほととぎす)(こゑ)()れて
079(いま)()()くよしもなきかな。
080
081風雅人(みやびと)(みみ)には()らぬ杜鵑(ほととぎす)
082(なげ)きの(こゑ)杣人(そまびと)のみ()く。
083
084杜鵑(ほととぎす)(こゑ)御空(みそら)()()れて
085(つき)(かげ)のみ(あと)(ふる)へる。
086
087杜鵑(ほととぎす)()()()けばしかすがに
088(うら)(かな)しくもなりにけるかな。
089
090山々(やまやま)()(わた)りつつ杜鵑(ほととぎす)
091(しづ)伏屋(ふせや)(そら)()にけり。
092
093(きよ)(とも)()りて(つか)ふる赤心(まごころ)
094雲井(くもゐ)につげよ山杜鵑(やまほととぎす)
095第四八六
096
097足曳(あしびき)(やま)彼方(かなた)(つき)()みぬ
098(あふ)(した)へよ(みづ)(ひかり)を。
099
100(つき)(かみ)(やみ)()らして円山(まるやま)
101(きよ)御空(みそら)にのぼらせたまふ。
102
103電燈(でんとう)(ひかり)(つき)()でぬれば
104うとまれにけり(みち)()(ひと)に。
105
106(くさ)()におく白露(しらつゆ)のいと(きよ)
107(つき)(ひかり)()ひて(まも)れる。
108
109夕立(ゆふだち)(くも)()れゆきて大空(おほぞら)
110(すず)しき(つき)(かげ)さやかなり。
111
112(こま)()めてしばし(をが)まむ円山(まるやま)
113(うづ)御空(みそら)(かがや)(つき)を。
114
115小雲川(こくもがは)(なみ)(しづか)(みづ)()
116うつれる(つき)(かげ)(くだ)けつ。
117
118水底(みなそこ)(かげ)をうつせし松ケ枝(まつがえ)
119(つき)()みけり(うを)()みけり。
120第四八七
121
122(あま)(かは)小雲(こくも)(かは)にうつせしか
123機織姫(はたおりひめ)(きぬ)(あら)へる。
124
125(つき)(しづ)(あや)大橋(おほはし)うちわたり
126高天原(たかあまはら)にのぼる神人(かみびと)
127
128野辺(のべ)()(はな)姿(すがた)にあこがれて
129宿(やど)りたまふか(つき)大神(おほかみ)
130
131奥山(おくやま)紅葉(もみぢ)(にしき)()らぬ()
132()ぎて(きた)れよ鹿(しか)()()を。
133
134三五(あななひ)(つき)(ひかり)()ぎて()
135草葉(くさば)(つゆ)(そで)ぬらすとも。
136
137(かみ)(みち)()()けゆけば(うれ)()
138木々(きぎ)(こずゑ)宿(やど)月影(つきかげ)
139
140(くも)()貴人(あでびと)(たち)()かせたし
141谷間(たにま)(うた)(うぐひす)(こゑ)
142第四八八
143
144(かりがね)便(たよ)りも()かぬ(やま)(おく)
145()(すく)はむと()(ひと)のあり。
146
147()(わた)(あき)月影(つきかげ)(なが)むれば
148(みづ)御霊(みたま)(しの)ばるるかな。
149
150荒風(あらかぜ)()(まく)られて白露(しらつゆ)
151おく月影(つきかげ)()りてけるかな。
152
153(くさ)()(つゆ)宿(やど)れる月影(つきかげ)
154(しこ)(あらし)()らすうたてさ。
155
156幾褥(いくふすま)(かさ)ねてさへも(さむ)夜半(よは)
157御空(みそら)(つき)(しも)宿(やど)かる。
158
159()いぬれど()みきる(つき)(なが)むれば
160(また)(わか)がへりたる心地(ここち)こそすれ。
161
162(はな)()りて()(かげ)もなき(こずゑ)にも
163(つき)(しづか)(かがや)きにけり。
164
165夕暮(ゆふぐれ)(かな)しげに()(あき)(むし)
166(こゑ)()くごとに()をば果敢(はか)なむ。
167第四八九
168
169(むし)()(はや)くも()えて草枯(くさが)れの
170野辺(のべ)にも(きよ)(つき)()りぬる。
171
172御教(みをしへ)()きて(たもと)(しぼ)りつつ
173露野(つゆの)()けて(まゐ)(うれ)しさ。
174
175白露(しらつゆ)(ひかり)目出度(めでたく)(かがや)くは
176(つき)御神(みかみ)()せばなりけり。
177
178賤ケ家(しづがや)軒端(のきば)(きく)はしをれけり
179(ただ)一度(ひとたび)(しも)のいたみに。
180
181山々(やまやま)木草(きくさ)如何(いか)(そだ)つべき
182(きよ)けき(つき)(つゆ)なかりせば。
183
184(こがらし)時雨(しぐれ)(もろ)(くだ)かれて
185朝露(あさつゆ)(にほ)紅葉(もみぢ)()りぬる。
186
187()りはえし高雄(たかを)(やま)紅葉(もみぢば)
188いつ木枯(こがらし)()かぬものかは。
189
190高砂(たかさご)尾上(をのへ)(まつ)(あき)()
191(つき)しなければ(さび)しかるらむ。
192第四九〇
193
194御空(みそら)()高雄(たかを)(やま)紅葉(もみぢば)
195(いろ)づき()めて(ふゆ)(ちか)づきぬ。
196
197(かは)()(いろ)こそ()えね常磐山(ときはやま)
198紅葉(もみぢ)(いろ)もうつりけるかな。
199
200()(わた)(つき)(かつら)(きよ)くして
201(くら)高雄(たかを)(みね)()らしつ。
202
203()(くも)時雨(しぐれ)()きかふ(ふゆ)(そら)
204(つき)(ひかり)はひとりさやけし。
205
206()(つき)にうつろひ()めし紅葉(もみぢば)
207果敢(はか)なく()らむ(ふゆ)()にけり。
208
209()(ひかり)(つき)(めぐみ)(つゆ)()けて
210(から)(くれなゐ)()れる紅葉(もみぢば)
211
212神無(かみな)しの(つき)御空(みそら)(こがらし)
213(いま)()かずとも紅葉(もみぢ)()()く。
214
215千鳥(ちどり)()(こゑ)(はげ)しき(なみ)()
216(さまた)げられて()かぬ(とき)かな。
217第四九一
218
219(むろ)にさく千花(ちばな)(いろ)(あか)くとも
220(かみ)(めぐみ)(かを)りなきかな。
221
222大本(おほもと)参来(まゐき)(つど)へる信徒(まめひと)
223一度(ひとたび)()めよ(たま)()(みづ)
224
225神垣(かみがき)(いづ)(ひかり)白梅(しらうめ)
226(かをり)(こころ)(うつ)ろひにけり。
227
228(そで)なしの(ころも)(むね)()(はな)
229常世(とこよ)(くに)姿(すがた)なりけり。
230
231(ひと)()ふる(こころ)(みち)はなきものを
232など醜鬼(しこおに)のさやるなるらむ。
233
234()きかけし夫婦(ふうふ)(なか)草枕(くさまくら)
235(たび)にし()けば(また)(おも)ふかな。
236
237膝元(ひざもと)(つか)へまつりし(とき)よりも
238(こひ)しくなりぬ(かみ)大前(おほまへ)
239
240(わか)れても(また)逢阪(おふさか)(せき)()
241(ひら)かむ(みち)(そな)へおかまし。
242
243小雲川(こくもがは)(ふか)(こころ)はとめずとも
244(また)(した)はしくなるものぞかし。
245大正一二・五・一四 旧三・二九 於教主殿 明子録)
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